JP3683048B2 - 自然分解性繊維集合体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自然分解性で且つ加熱等により嵩高性、柔軟性、風合いなどに優れる製品を得ることができる、新規な繊維集合体およびその応用製品に関する。
【0002】
【従来の技術】
合成樹脂からなる従来の合成繊維は、自然環境下での分解速度が遅く、また焼却時の発熱量が多いため、自然環境保護の見地からの見直しが必要である。このため、脂肪族ポリエステルからなる自然分解性繊維が開発されつつあり、環境保護への貢献が期待されている。しかし、これらの自然分解性繊維は、いまだ柔軟性、嵩高性、伸縮性などに劣り、衣料用その他高度な目的には不満足なものであり、より優れたものが求められている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来、合成繊維分野において、熱収縮率に差のある複数の繊維を混合使用して繊維構造物を製造し、その構造物を加熱することにより、繊維間に収縮率差による長さの差を生じせしめ、柔軟性、嵩高性、伸縮性などに優れた製品を得ることが広く行われている。しかし、自然分解性繊維の分野においては、良好な高収縮性繊維は未だ知られておらず、それを混用した製品は勿論知られていない。
【0004】
本発明の目的は、自然分解性であり、加熱などによる収縮性が異なる複数の繊維が混合されてなり、加熱によって繊維間に長さの差を生じ、嵩高性、柔軟性、風合いなどに優れる製品を得ることができる、新規な繊維集合体およびその応用製品を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記本発明の目的は、融点140℃以上の結晶性脂肪族ポリエステル重合体
(A)を鞘とし、該重合体(A)よりも融点が20℃以上低い脂肪族ポリエステル重合体(B)を成分として10重量%以上含む重合体(C)を芯とする、芯鞘型の複合繊維(X)と、それとは異なる他の自然分解性繊維(Y)とが混合されている糸、ステープル、綿、トウ、ウエブ、編物、織物、不織布およびそれらに類似する構造物からなる、本発明の繊維集合体およびその応用製品によって達成される。
【0006】
ここで脂肪族ポリエステルとは、(a)グリコール酸、乳酸、ヒドロキシブチルカルボン酸などのようなヒドロキシアルキルカルボン酸、(b)グリコリド、ラクチド、ブチロラクトン、カプロラクトンなどの脂肪族ラクトン、(c)エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオールなどのような脂肪族ジオール、(d)ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、エチレン/プロピレングリコール、ジヒドロキシエトキシブタンなどのようなポリアルキレンエーテルのオリゴマー、ポリエチレングリコール、ポリプロピレンリコール、ポリブチレンエーテルなどのポリアルキレングリコール、(e)ポリプロピレンカーボネート、ポリブチレンカーボネート、ポリヘキサンカーボネート、ポリオクタンカーボネート、ポリデカンカーボネートなどのポリアルキレンカーボネートグリコールおよびそれらのオリゴマー、(f)コハク酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカンジカルボン酸などの脂肪族ジカルボン酸など、脂肪族ポリエステル重合原料に由来する成分を主成分すなわち50重量%以上(好ましくは60%以上、特に70%以上)とするものであり、脂肪族ポリエステルのホモポリマー、脂肪族ポリエステルのブロック又は/及びランダム共重合ポリマー、および脂肪族ポリエステルに他の成分、例えば芳香族ポリエステル、ポリエーテル、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリ尿素、ポリウレタン、ポリオルガノシロキサンなどを50重量%以下(ブロック又は/及びランダム)共重合したもの及び/又は混合したものをすべて包含する。
脂肪族ポリエステルを共重合や混合によって変性する目的は、結晶性の低下、融点の低下(重合温度や成型温度の低下)、摩擦係数、柔軟性や弾性回復性の改良、耐熱性、ガラス転移温度や熱収縮性の低下または上昇、接着性の改良、染色性、親水性や撥水性の改良、分解性の向上または抑制などが挙げられる。
【0007】
本発明繊維集合体の特徴は、それを形成する複合繊維(X)が、融点140℃以上の結晶性脂肪族ポリエステル重合体(A)の鞘と、該重合体(A)よりも融点が20℃以上低い脂肪族ポリエステル重合体(B)を成分として10重量%以上含む重合体(C)の芯からなることである。
【0008】
重合体(A)すなわち鞘に適する融点140℃以上の結晶性脂肪族ポリエステルの例としては、ポリL−乳酸(融点約175℃)、ポリD−乳酸(同175℃)、ポリ3−ヒドロキシブチレート(同180℃)、ポリグリコール酸(同230℃)などのホモポリマー、及びそれらを主成分(50重量%以上)とし、それらに少量(50%以下、特に30%以下)の他成分を共重合又は/及び混合したもので、融点が140℃以上、好ましくは150℃以上のものが挙げられる。
【0009】
一方、芯は、重合体(A)よりも融点が20℃以上低い脂肪族ポリエステル重合体(B)を成分として10重量%以上含む重合体(C)からなる。すなわち芯は、低融点脂肪族ポリエステル(B)そのもの(100%)、及びそれを成分として10重量%以上含む重合体混合物およびブロック又は/及びランダム共重合体を包含する。このように、芯および鞘は、ホモポリマー、複数のポリマーの混合物、及び複数のポリマーのブロック又は/及びランダム共重合体のいずれでもよい。例えば、ポリL−乳酸/ポリブチレンアジペートの90/10(重量比)の混合物、同ブロック共重合体、および同じくランダム共重合体は、いずれも低融点成分であるポリブチレンアジペートを成分として10%含むものとする。
【0010】
上記複合繊維(X)の大きな特徴は、鞘は高融点の耐熱性成分からなり、芯は低融点成分を含む高収縮成分であることである。たとえば、低融点脂肪族ポリエステル(成分B)は軟化または溶融するが高融点ポリエステル(鞘成分A)は軟化または溶融しない温度に加熱すると、複合繊維は強く収縮するが全体としては軟化や溶融はしないで形を保つ。この効果は、低融点脂肪族ポリエステル成分(B)が芯に100%または主成分として用いられている場合、及びそれがブロック共重合されている場合と混合されている場合には(融点が明瞭)顕著である。低融点成分(B)が、少量ランダム共重合されている場合は、成分(B)の融点は不明瞭となるが、その収縮率増大効果は十分認められる。いずれの場合も、芯の複合比率が大きいほど、芯(C)の中の低融点成分(B)の量が多いほど、複合繊維(X)の熱収縮性は強い。これらを適宜選ぶことにより、広い範囲の熱収縮温度や収縮率を実現し、多様な使用目的に適合させることが出来る。
【0011】
なお、一般に低融点脂肪族ポリエステルは、溶融紡糸時に繊維相互が接着(膠着)し易い傾向があり、溶融紡糸による効率的な繊維の製造が極めて困難であることが多いが、複合繊維(X)は、芯に低融点成分を用いていても、高融点ポリマーの鞘に保護されているので、溶融紡糸は容易である。さらに、一般に低融点成分は、アルカリ水溶液などに敏感で、容易にしかも極めて速やかに分解されるが、複合繊維(X)は、低融点成分を用いていても、比較的分解速度の遅い高融点の鞘に保護されているので、アルカリ分解速度が比較的遅い傾向があり、アルカリ減量加工が容易であるという利点をも有する。この利点は、他の繊維と混用して編織物などを形成したのち、アルカリ減量加工して繊維表面のポリマーを例えば5〜30%程度除去し、製品に優れた柔軟性を与える場合に、特に効果的である。アルカリ減量加工に対しては、芯と鞘が同心的であることすなわち横断面において両者の重心がほぼ一致することや、鞘の厚みがほぼ一定であることが、特に好ましい。芯と鞘が偏心的であると自発巻縮性が得られるが,紡糸は困難になり、アルカリ減量加工にも好ましくない。
本発明において、ポリマーの溶融時の融点及び吸熱量は、走査型示差熱量計
(以下DSCと記す)を用い、延伸又は/及び熱処理によって十分結晶化し、乾燥した試料について、試料重量10mg、窒素中、昇温速度10℃/minの条件で測定する。図3に、融点が異なる2種の脂肪族ポリエステルがほぼ等量混合又は/及びブロック共重合している重合体組成物の、DSC曲線を模式的に示す。図において、7は低融点成分(L)の溶融吸熱ピークを示し、9は高融点成分(H)の溶融吸熱ピークを示す。ピーク8(点線)は、高融点成分(H)が十分結晶化していない時に観測される結晶化の発熱ピークである。この発熱ピーク8と低融点成分(L)の溶融吸熱ピーク7とが重なると、溶融吸熱ピーク7を正確に観測できないから、試料は事前に十分結晶化させておくことが必要である。ここで、融点は結晶の溶融による吸熱ピークのピーク値(極値)温度とする。鞘ポリマー(A)において、吸熱ピークが複数観測されるときは、高い方を融点とする。例えば図3の例では、融点は高融点成分(H)の融点173℃を代表値とする。一方、芯ポリマー(C)では、融点が鞘のそれよりも20℃以上低い成分の含有量を結晶の溶融吸熱量から概略推測可能である。溶融による吸熱ピークが実質的に認められない非晶性の試料の融点は、ガラス転移点で代用する。溶融吸熱量は、結晶の溶融時の吸熱量の積算値で、図3の斜線部分の面積に比例するもので、単位はジュール(J)/グラム(g)とする。
【0012】
一般に、複数種の結晶性脂肪族ポリエステルの混合物のDSC曲線では、それぞれの融点に対応する吸熱ピークがかなり明瞭に観測されることが多い。他方、複数種ポリマーのブロック共重合体の場合は、それぞれの融点(温度)が明瞭に観測されることも多いが、融点が変化したり、吸熱ピークの幅が広がったり、肩が生じたりダブルピークが観測されるなど複雑な現象が見られることも多い。それらが明瞭に複数のピークと分離して認められないときは、単一のピークとみなし、融点はピーク値を用いる。ランダム共重合体の場合は、主成分の融点のみが観測される。
【0013】
耐熱性成分である重合体(A)の融点は、140℃以上の必要があり、150℃以上が好ましく、160℃以上が最も好ましい。またその溶融時の吸熱量は、20J/g以上が好ましく、20〜55J/gの範囲が最も広く用いられる。重合体(A)としては、ホモポリマーも好ましく用いられるが、熱収縮性を高めたり染色性その他各種改良の目的で、他成分を適度に混合したり共重合したものも好ましく用いられる。重合体(A)の分子量は、特に限定されないが、実用性の見地から、5万以上が好ましく、8〜30万が特に好ましく、10〜25万の範囲が最も広く用いられる。
【0014】
低融点成分(B)に好適なポリエステルの具体例の第1グループは、融点120℃以下の低融点脂肪族ポリエステルを主成分とするものである。その具体例としては、ポリカプロラクトン(融点約59℃)、ポリプロピオラクトン(同95℃)などの脂肪族ポリラクトンの他、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコールなどの脂肪族グリコール類の一種以上と、サクシン酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、オクタンジカルボン酸、デカンジカルボン酸などの脂肪族ジカルボン酸の一種以上とを組合わせて得られる融点120℃以下のポリエステル、例えばポリエチレンサクシネート(融点約102℃)、ポリエチレンアジペート(同49℃)、ポリエチレンスベレート(同65℃)、ポリエチレンアゼレート(同52℃)、ポリエチレンセバケート(同75℃)、ポリブチレンサクシネート(同116℃)、ポリブチレンアジペート(同72℃)、ポリブチレンセバケート(同66℃)、ポリヘキサンセバケート(同74℃)その他の融点120℃以下のホモポリマー、及びそれらを成分とするブロックまたはランダム共重合体が挙げられる。同様に、これらの低融点脂肪族ポリエステルを主成分(50重量%以上)とし、それに他の成分例えば高融点ポリエステルや芳香族ポリエステル原料を50%以下混合または共重合したものも、この第1グループに属する。
【0015】
低融点成分(B)に好適なポリエステルの具体例の第2グループは、融点140℃以上の高融点脂肪族ポリエステルを主成分(50%以上)とし、それに他の成分を共重合又は/及び混合して、融点や結晶性を十分に(例えば20℃以上)低下させたものである。例えばポリL−乳酸にD−乳酸を3モル%以上、特に4モル%以上ランダム共重合すれば、ポリL−乳酸(ホモポリマー)よりも融点が20℃以上低い共重合体が容易に得られる。光学異性体の共重合の他、乳酸/グリコール酸、乳酸/酪酸、酪酸/吉草酸など異種のヒドロキシカルボン酸やそれらにカプロラクトン、ブチロラクトンなどの脂肪族ラクトンを組合わせた共重合体などが挙げられる。
【0016】
高融点脂肪族ポリエステルと、脂肪族ジカルボン酸と脂肪族グリコールからなる低融点脂肪族ポリエステルとを組み合わせた例えばブロック共重合体は、低融点脂肪族ポリエステルが10%以上の場合、複合繊維(X)の芯成分(C)として好ましい具体例である。例えばポリL−乳酸/ポリブチレンアジペートの70/30ブロック共重合体は、低融点成分を30%含み、複合繊維(X)の芯成分(C)として好ましい。共重合の方式は、ランダム共重合は、融点や結晶性の低下に効果的であるが、ブロック共重合は結晶性や耐熱性をあまり損なわないで、低融点成分を導入可能という特徴があり、ともに有用である。同様に、少量の芳香族ポリエステル原料を共重合することも可能であり、また他の成分を少量混合してもよい。
【0017】
芯成分重合体(C)の中の低融点脂肪族ポリエステル成分(B)の比率が大きいほど、複合繊維(X)の熱収縮性が高い。低融点脂肪族ポリエステル成分(B)の比率は、10%以上の必要があり、20%以上が好ましく、25〜100%の範囲が最も広く用いられる。更に、収縮性や弾性回復性を改良するため、芯又は/及び鞘ポリマーは、少量の(溶融重合や溶融紡糸可能な範囲で)分岐構造や架橋構造を含んでいてもよい。そのため、3以上の官能基を持つポリエステル原料、たとえばトリメリット酸、グリセリンその他を少量(例えば5モル%以下、特に3モル%以下)用いることも出来る。また、芯成分重合体(C)中に、例えば5〜70%、特に10〜60%程度の鞘成分(A)と同じまたは近似する高融点成分を含ませておくことが、芯と鞘との接着性を高めたり、適度のヒートセット性を与え、後の加熱による収縮を効果的に起こすに好都合であることが多い。低融点成分(B)の融点は、鞘成分(A)の融点よりも20℃以上低いことが必要であるが、この融点差は30℃以上がさらに好ましく、40〜120℃程度の範囲が広く用いられる。たとえば鞘成分(A)の融点を175℃とし、低融点成分(B)の融点を100℃前後とすれば、90〜130℃の湿熱や乾熱で充分な収縮率が得られる。なお複合繊維の製造工程で、芯成分(C)のポリマーは、延伸により生じた分子配向が一時固定(ヒートセット)され、後の加熱収縮工程によりそれが解放され収縮することが好ましい。すなわち芯成分は結晶性であること又はガラス転移温度が常温以上の成分を含むことが好ましい。一般に弾性回復性の見地から、ガラス転移温度の低い(常温以下の)成分をある程度含み、且つやや低い結晶性のものすなわち溶融吸熱量5〜40J/g程度、特に10〜30J/g程度のものが、芯成分(C)として好ましいことが多い。なお上記低融点脂肪族ポリエステルのガラス転移点は、ほとんど常温以下、多くは0℃以下であるが、ポリ乳酸のガラス転移点は特異的に高く58℃である。従って、融点40〜120℃、特に融点60〜120℃の脂肪族ポリエステルは、そのホモポリマーも芯成分(C)として好ましく、それに少量の他の(高融点などの)成分を混合又は/及び(ランダム又は/及びブロック)共重合したものも好ましい。
【0018】
芯成分(C)の分子量は特に限定されないが、5万以上が好ましく、8〜30万の範囲が特に好ましく、10〜25万の範囲が最も広く用いられる。
【0019】
重合体(A)および(C)は、脂肪族ポリエステルを主成分とするが、副次的成分(50重量%以下、特に30%以下)として他の成分例えば芳香族成分、ポリエーテル成分、ポリカーボネート成分、ポリウレタン成分、ポリアミド成分、ポリ有機シロキサン成分その他を含んでいてもよい。同様に、複合繊維(X)には、各種顔料、染料、着色剤、撥水剤、吸水剤、難燃剤、安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、金属粒子、無機化合物粒子、結晶核剤、滑剤、可塑剤、抗菌剤、香料その他の添加剤を、必要に応じ混合することが出来る。
【0020】
複合繊維(X)は、通常の複合紡糸方法により、溶融、湿式、乾式、乾湿式等の方法で製造出来る。特に溶融紡糸は能率が高く好ましい。溶融複合紡糸においては、鞘用重合体(A)と芯用組成物(C)とは、通常の方法に従い、それぞれ別々に例えばスクリュー押出機で溶融した後、計量ポンプなどで計量しつつ複合紡糸口金に供給し、口金内で複合、オリィスより紡出し、冷却、オイリング、必要に応じて延伸、熱処理などにより分子配向、結晶化し、本発明に用いる複合繊維(X)を製造することが出来る。溶融紡糸は、巻取速度2000m/分以下の低速紡糸、2000〜5000m/分の高速紡糸、5000m/分以上の超高速紡糸などが応用可能である。低速紡糸および高速紡糸では、紡糸と延伸工程を別々に行う方法、紡糸と延伸を連続して同時に行う方法などが可能である。一般に低速紡糸では3〜8倍程度、高速紡糸では1.5〜3倍程度の延伸を行い、超高速紡糸では延伸不要または2倍程度以下の延伸を行うことが多い。複合比率(断面積比)は、特に限定されないが、鞘/芯比率は通常5/95〜80/20の範囲が好ましく、10/90〜70/30が特に好ましいことが多く、15/850〜60/40の範囲が最も広く用いられる。一方、鞘の複合比率が2〜10%などと極めて小さい時は、鞘は極めて薄くなり、収縮性が極めて強く、芯が強く収縮した後は鞘がカメラの蛇腹状の凹凸を呈し、独特のサラリとした(摩擦係数が低い)風合いが得られることがあり、特殊な編物や織物などに有用である。
【0021】
複合繊維(X)の収縮率は、使用するポリマー、複合比率、配向度(延伸倍率)、熱処理などにより広範かつ自由に変えることが出来る。高い収縮性を得るためには、延伸後の熱処理は行わないか比較的低温で行うことが多い。複合繊維
(X)の、無荷重下、100℃の水で10分間処理したときの収縮率は、15%以上が好ましく、20%以上が特に好ましく、25〜70%程度が最も広く用いられる。
【0022】
複合繊維(X)は、連続マルチフィラメント、連続モノフィラメント、切断されたステープルなど任意の形態とすることが出来、他の繊維と適宜、色々な手段で混合され、糸、編物、織物、不織布、フェルト、紙、フィルムなどとの複合体、その他類似の繊維集合体すなわち繊維構造物に用いられる。
【0023】
混合する相手繊維は自然分解性であること以外に特に限定されないが、熱収縮率の低いもの、例えば100℃の水による収縮率が15%未満、特に12%以下のものが好ましく、10%以下のもの(加熱により伸びるものを含む)が最も好ましい。天然繊維では綿、麻、羊毛、絹なども好ましく用いられるが、人造繊維では再生セルロース及び脂肪族ポリエステル繊維が好ましい。例えば、ポリ乳酸を主成分とするポリエステルを鞘(重合体A)とし、融点100℃程度の低融点脂肪族ポリエステルをポリ乳酸に20〜80%程度ブロック共重合したポリマーを芯とした複合繊維(X)と、ポリ乳酸を主成分とするポリエステル繊維(Y)との混合物は、特に好ましい具体例である。混合の方法や構造は特に限定されないが、フイラメント/フィラメント、フイラメント/ステープル、ステープル/ステープルの組合わせが代表的であり、いわゆる紡糸混繊、延伸混繊、合糸、合撚糸、仮撚混繊、混合ウェブ、混紡、コアスパン糸、それらを用いた混合織物、混合編物、混合不織布などは、本発明実施の好ましい具体例である。複合繊維(X)の熱収縮率と、混合相手の繊維(Y)の熱収縮率の差が大きいほど、得られる繊維製品の嵩高性や柔軟性が優れるが、収縮率差は5〜70%程度、特に10〜50%程度が好ましく用いられ、15〜40%程度が最も広く用いられる。
前述のように、複合繊維(X)と他の繊維(Y)を混用した繊維構造物をアルカリ減量加工する場合、複合繊維(X)の鞘成分ポリマーの耐アルカリ性は、混合相手繊維(Y)のそれとほぼ同等(1/2〜2/1)以上が好ましい。アルカリ減量率は、通常5〜30%、特に10〜25%程度であるから、アルカリ減量が予定されている場合、鞘の複合比率は、10%以上、特に20%以上が好ましく、30〜50%が最も広く用いられる。
【0024】
複合繊維(X)を収縮させ、繊維集合体に嵩高性や柔軟性を与えるための加熱は、乾熱、湿熱、赤外線その他の方法が応用可能である。加熱温度、昇温速度、加熱時間、緊張の度合い(張力など)を変えることにより、収縮を調節、制御可能である。加熱による収縮は、フィラメント、トウ、ステープル、綿、糸、編物、織物、不織布、ウェブ、その他任意の形態で行うことが出来る。多くの場合、糸、トウ、綿、ウェブ、編物、織物、不織布などを無緊張または低緊張下で加熱して収縮し、両繊維の長さに3%以上、特に5%以上、多くの場合7〜50%程度の差を生じさせ、嵩高性や柔軟性を発現させる。布の場合は、精練、染色などの仕上げ加工工程の前、又は仕上げ工程中で収縮処理することが多い。
【0025】
【発明の実施の形態】
図1に本発明の重要要素である複合繊維(X)の横断面の例を示す。図において1は鞘であり2は芯である。図1の(a)は同心円型の例で、(b)は非円形型(3角状)の例であり、(c)は中空同心円型の例である。図1の(c)において、3は中空部であるが、鞘と同じポリマーに置き換えてもよく、第3のポリマーに置き換えることも出来る。同心型は、鞘と芯のそれぞれの重心がほぼ(実質的に)一致するもので、複合紡糸も容易で好ましい。図1以外にも、例えば円形繊維に非円形の芯を組み合わせたもの、非円形繊維に円形の芯を組み合わせたもの、複数の芯を同心的に配置したものなど、様々な同心の芯鞘型があり、本発明に応用可能である。芯と鞘が偏心的に配置されたものも、本発明に応用可能であるが、前述のようにアルカリ減量加工や複合紡糸の容易性から、同心型が特に好ましい。なお鞘は、繊維のすべての表面積を占め、芯は表面に露出しない。
【0026】
図2は、本発明の実施例である複合繊維(X)と他の繊維(Y)とが混合された糸(複合糸)の断面図の例で、図において4は複合繊維(X)、5は他の繊維(Y)、6は別の他の繊維を示す。図2の(d)は、円形断面の複合繊維(X)9本と他の円形断面繊維(Y)9本がほぼ均一に混合された例であり、(e)は円形断面の複合繊維(X)が中心部に、非円形断面の他繊維(Y)が周辺に配置された(芯鞘型複合糸)例であり、(f)は円形断面の複合繊維(X)と2種の非円形断面の他繊維(Y)が並列的に混合されている例である。
【0027】
複合繊維(X)と他の繊維(Y)の混合比は特に限定されず、目的に応じて調整されるが、5/95〜95/5(重量比)の範囲が好ましく、10/90〜90/10の範囲が特に好ましいことが多く、20/80〜80/20の範囲が最も広く用いられる。
【0028】
複合繊維(X)及び他の繊維(Y)の断面形状は、特に限定されず、円形、非円形、多角形状、多葉状、中空状などとすることが出来る。複合繊維(X)および他の繊維(Y)の繊度も、同様に使用目的に応じて任意に選ばれるが、通常の衣料用には、単糸繊度0.1〜50デニール(d)程度の範囲、特に0.5〜30dの範囲が好ましく、1〜20dの範囲が広く用いられる。不織布、皮革、資材用などにはもっと細いものや太いものも用いられる。複合繊維(X)は、必要に応じ仮撚法や押込法などで、機械的に巻縮を付与することが出来る。これらの巻縮工程での加熱では、繊維が膠着しないことが好ましく、この観点からも、本発明に用いる高融点の鞘で保護された複合繊維(X)は膠着しにくいので、好ましい。
【0029】
本発明に用いる各繊維には、各種顔料、染料、着色剤、撥水剤、吸水剤、難燃剤、安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、金属粒子、無機化合物粒子、結晶核剤、滑剤、可塑剤、抗菌剤、香料その他の添加剤を、必要に応じ混合することが出来る。
【0030】
【実施例】
以下の実施例において、%、部は特に断らない限り重量比である。脂肪族ポリエステルの分子量は、試料の0.1%クロロホルム溶液のGPC分析において、分子量1000以下の成分を除く高分子成分の分散の重量平均値である。
【0031】
繊維の熱収縮率は、試料を約1000デニール、長さ約50cmの束とし、無張力状態で100℃の水中に投入、10分間処理し、22℃、湿度65%の室内で24時間自然乾燥した後の長さL2と、熱処理前の長さL1とから、[(L1−L2)/L1]×100(%)の式で計算する。繊維の長さは、1デニール当たり荷重10mgを加えて1分後に測定する。
【0032】
(実施例1)
分子量8000で両末端が水酸基のポリエチレングリコール(PEG)4部、L−ラクチド97部、オクチル酸錫100ppm、チバガイギー社の酸化防止剤イルガノックス1010の0.1部を混合し、窒素雰囲気中188℃で12分間、2軸押出機中で溶融攪拌重合し、冷却チップ化後、140℃窒素雰囲気中で4時間処理(固相重合)して、ポリ乳酸とPEGのブロック共重合ポリマーBP1を得た。ポリマーBP1は、分子量16.2万、PEG成分の含有率約4%、融点175℃、十分に配向結晶化した時の溶融吸熱量は55J/gであった。この共重合ポリマーBP1は、ホモポリマーよりも溶融流動性が高く、溶融重合や溶融紡糸が容易であり、実用性が高い。
【0033】
ポリブチレンサクシネート(PBS)とポリブチレンアジペート(PBA)の4/1(モル比)ランダム共重合体で、分子量12.5万、融点92℃、溶融吸熱量57J/gのもの30部、L−ラクチド71部、上記イルガノックス0.1部、オクチル酸錫100ppmを混合し、以下ポリマーBP1と同様に重合して、ブロックコポリマーBP2を得た。BP2の分子量は13.7万、融点は主要なものが165℃と85℃の2つあり、その吸熱量は32J/gと12J/gで、それぞれポリL−乳酸セグメント(ブロック)およびPBS/PBA共重合体セグメントの結晶に対応すると推定される。BP2は融点92℃のPBS/PBA共重合体を成分として約30%含む。
【0034】
ポリマーBP1とポリマーBP2を、それぞれ別に220℃のスクリュー押出し機で溶融し、ギアポンプで計量しながら複合紡糸口金に送り込み、ポリマーBP1を鞘にポリマーBP2を芯に、複合比1/4(体積比)で図1のような同心型に複合し、225℃、直径0.2mmのオリフィスより紡出し空気中で冷却、オイリングしながら1500m/minの速度で巻取り、60℃で4.1倍延伸し、70デニール(d)/24フィラメント(f)の延伸糸Y1を得た。延伸糸Y1の強度は4.1g/デニール、伸度27%、100℃の水中での収縮率は、29.3%であった。
【0035】
ポリマーBP1を溶融し、単独で220℃、直径0.2mmのオリフィスより紡出し、以下延伸糸Y1と同様にして但し延伸後に90℃で緊張下熱処理して、70d/24fの延伸糸Y2を得た。延伸糸Y2の強度は4.8g/d,伸度29%、100℃水による収縮率は12.6%であった。
【0036】
延伸糸Y1と延伸糸Y1とをエアジェットノズルを通しながら混繊し、さらに900t/mの撚をかけたものを縦糸とし、同じく200t/mの撚をかけたものを緯糸として平織物をつくり、界面活性剤(洗浄剤)0.1%を含む100℃の水中で無緊張で15分間収縮処理し、続いて分散染料ミケトンポリエステルブルー3RT(三井東圧)1%(owf)、酢酸0.02%、浸透剤(活性剤)0.2%を含む100℃の水中で60分間染色、水洗後、更に柔軟加工剤を0.1%付与し、弱い張力下で乾燥して織物W1を得た。
【0037】
比較のため、延伸糸Y1を2本用いて混繊し、撚糸した後、以下織物W1と同様に収縮、染色、柔軟加工、乾燥して織物W2を得た。織物W1およびW2の嵩高性、柔軟性を表1に示す。表1に見るように、本発明による織物W1は、比較例W2よりも優れた嵩高性、柔軟性を持っている。
【0038】
表1
織物 嵩高性 柔軟性 備考
W1 良好 良好 本発明
W2 不良 不良 比較例
(実施例2)
実施例1のポリマーBP1を鞘とし、実施例1のPBS/PBA共重合体を芯とし、複合比1/3で図1(a)のような同心型に複合し、以下実施例1の延伸糸Y1と同様にして、延伸糸Y3を得た。延伸糸Y3の強度は3.1g/d、伸度33%、100℃の水中での収縮率27.1%である。延伸糸Y3と実施例1の延伸糸Y2を混繊し、以下実施例1の織物と同様に,撚糸、織り、洗浄および収縮物処理し、さらに炭酸ソーダ0.3%水溶液で90℃で12分間アルカリ減量加工して繊維表面のポリマーを約11%分解除去し、続いて洗浄、染色、柔軟加工、乾燥して織物W3を得た。
【0039】
実施例1のPBS/PBA共重合体とポリマーBP1のペレットを1/1で混合し、220℃のスクリュー押出機で溶融し、素子30個を持つケニックス型静止混合器を通した後複合紡糸口金に供給し、それを芯とし、別に溶融したポリマーBP1を鞘とし複合比1/3で図1(a)のような同心の芯鞘型に複合し、以下実施例1の延伸糸Y1と同様にして、延伸糸Y4を得た。延伸糸Y4の強度は3.4g/d、伸度32%、100℃の水中での収縮率25.8%である。延伸糸Y4と実施例1の延伸糸Y2を混繊し、以下織物W3と同様にして織物W4を得た。織物W3及びW4は、共に嵩高性、柔軟性が極めて優れていたが、それはアルカリ減量加工の寄与が大きい。なおアルカリ減量加工しなければ、実施例1の織物W1と同じ程度の風合いである。
【0040】
【発明の効果】
本発明によって、自然分解性であり環境汚染することが少なく、耐熱性、膠着防止性、耐アルカリ性、紡糸の容易性などに優れ、幅広い熱収縮特性を持つ特定の高収縮性複合繊維と他の繊維とを混合して得た、糸、ステープル、ウェブ、編物、織物、不織布などは、加熱することにより、嵩高性、柔軟性、風合いなどに優れた高度の繊維構造物を容易に得ることが出来、各種衣料、工業資材、産業資材、家庭用品などの高度な用途に好適で、自然分解性繊維の用途が一層拡大し、環境保護に更に貢献することが期待される。本発明に用いる特定の芯鞘型複合繊維は、溶融紡糸が極めて容易であるため製造能率が高く低コストであり、しかも成分や構造を選ぶことにより、色々な強さの収縮性が得られ、高融点成分の鞘に保護されているため耐アルカリ性、耐熱性、更に染色堅牢度にも優れているものを容易に得ることが出来、使い易く応用範囲も極めて広い。一般に、脂肪族ポリエステル繊維は、自然環境下で分解するだけでなく、従来使われた合成繊維よりも燃焼時の発熱量が少なく、焼却も容易である。なかでもポリ乳酸は、原料の乳酸が農産物から発酵法などで得られ、自然の物質循環系の中に組み込まれるので空気中の炭酸ガスを増加させることがなく、ポリ乳酸を主成分とする脂肪族ポリエステルは、環境保護の見地から最も好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明繊維集合体を構成する芯鞘複合繊維の横断面を例示するもので、(a)は同心円型、(b)は非円形同心型、(c)は中空同心円型の例である。
【図2】本発明繊維集合体の実施例である収縮性の異なる複数種の繊維が混合された糸の断面を例示するもので、(d)は複合繊維4と他の繊維5が均一に混合された例、(e)は両者が芯鞘的に混合された例、(f)は他の繊維5,6が2種で合計3種の繊維が並列的に混合された例である。
【図3】2つの成分からなる重合体組成物の、DSCによる昇温時の発熱および吸熱ピークの例を示す曲線(DSC曲線)である。
【符号の説明】
1鞘 2芯 3中空部
4複合繊維(X) 5他の繊維(Y) 6別の他の繊維
7低融点成分の溶融吸熱ピーク 8高融点成分の結晶化発熱ピーク
9高融点成分の溶融吸熱ピーク

Claims (4)

  1. 融点140℃以上の結晶性脂肪族ポリエステル重合体(A)を鞘とし、該重合体(A)よりも融点が20℃以上低い脂肪族ポリエステル重合体(B)を成分として10重量%以上含む重合体(C)を芯とし、鞘と芯の複合比率(断面積比)が5/95〜70/30の範囲である芯鞘型の複合繊維(X)と、それとは異なる他の自然分解性繊維(Y)が混合されてなり、複合繊維(X)の100℃の水で無荷重下10分間処理した時の熱収縮率が15%以上であり、他の繊維(Y)の該熱収縮率が15%未満であり、且つ複合繊維(X)の長さが他の繊維(Y)より平均5%以上短い、糸。
  2. (1)重合体(A)の融点が150℃以上、溶融時の吸熱量が20〜55ジュール/グラムの範囲のものであり、(2)重合体(C)が、融点が重合体(A)よりも30℃以上低い成分(B)を15重量%以上含むブロック共重体であり、(3)鞘と芯が同心的である、請求項1記載の糸。
  3. (1)重合体(A)の融点が150℃以上、溶融時の吸熱量が20〜55ジュール/グラムの範囲のものであり、(2)重合体(C)が、融点が重合体(A)よりも30℃以上低い成分(B)を15重量%以上含む複数のポリマーの混合体であり、(3)鞘と芯が同心的である、請求項1記載の糸。
  4. 請求項1〜3いずれか1項記載の糸を用いた繊維製品。
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