JP3680597B2 - 塗料供給装置および塗料の色替え方法 - Google Patents

塗料供給装置および塗料の色替え方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車車体や自動車部品の塗装ラインに設けられる、中塗り塗料や上塗り塗料その他の塗料供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車車体の塗装ラインでは、中塗り塗装工程や上塗り塗装工程において所定の粘度に調製された塗料が車体に吹き付けられる。こうした吹き付け塗料は、塗装ラインとは別設された塗料調合室にて、温度条件などに応じて定められた溶剤にて希釈され、所定の粘度に調合されたのち、塗料配管を介して塗装ブースの各種塗装機へ圧送される。
【0003】
図8は従来の塗料供給装置を示す平面図であり、塗料調合室(塗料貯蔵室)3には塗料タンク11や塗料ポンプ112などが設けられ、塗料タンク11の塗料は、塗料調合室3と塗装ブース4との間に引き渡された塗料配管5によってこれらの間を循環する。そして、塗装ブース4の近傍において塗料配管5からの分岐管を設け、ここから塗装ロボット2などの塗装機へ塗料を供給する。
【0004】
図示する例では、一つの塗装ブース4に対してそれぞれ一つずつの塗料供給系を示しているが、実際には、各塗装ブース4にて塗装される塗料種(たとえば塗色種)の数だけ、こうした塗料供給装置が設けられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、自動車がモデルチェンジやマイナチェンジを行うと、これにともなって新規な塗色が導入されることが少なくない。こうした場合は、上述した塗料供給装置を新設するか、あるいは近似色の場合には旧塗色の塗料供給装置を洗浄して塗料を入れ替えることが行われる。
【0006】
しかしながら、従来のような塗料供給装置を新設するとそれにかかる設備費がきわめて高額となり、なかでも塗料調合室から塗装ブースまではかなりの距離があるため塗料配管の材料費および施工費が嵩むといった問題があった。
【0007】
また、塗料配管長が長いと、塗料供給装置を新設した場合には塗料の初期仕込量が必要となりポテンシャルコスト(塗料のイニシャルコスト)がかかる。また、塗料供給装置を洗浄して色替えした場合にも、塗料配管内に入っている多量の旧塗料を廃棄する必要があるため、旧塗料の塗料コストが嵩むことになる。
【0008】
本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、塗装目的以外の塗料のポテンシャル量を極力少量とすることができる塗料供給装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
(1)上記目的を達成するために、本発明の第1の観点による請求項1記載の塗料供給装置は、塗装ブースに設けられた塗装機に複数種の塗料を供給する塗料供給装置において、前記塗料が収容され、当該塗料を圧送するポンプを有する塗料タンクと、前記塗装機に設けられた色替え弁機構と、前記色替え弁機構の上流側に設けられ、当該色替え弁機構の少なくとも一つの塗料流入口と前記ポンプの塗料流出口とを着脱可能とする継手機構と、色替え信号に応じて目的とする塗料タンクを前記塗装機に着脱させる塗料タンク着脱手段と、を備えたことを特徴とする。
【0010】
本発明の塗料供給装置では、目的とする塗料が収容された塗料タンクを塗料タンク着脱手段によって継手機構を介して色替え弁機構に接続する。これにより、塗料タンクと色替え弁機構との距離を最小とすることができ、初期仕込量および塗色切替時の廃棄量を最小限にすることができる。
【0011】
また塗料タンクから色替え弁機構までの距離を最小にすることで、塗料配管長も短くでき、しかも塗料を圧送するポンプも小型かつ安価なものを使用することができる。その結果、塗料供給装置を新設したとしても設備費が従来に比べ格段に安くなる。
【0012】
請求項1記載の塗料供給装置において、継手機構に接続する塗料タンクは一種のみであっても、複数種の塗料タンクを交換して装着しても良い。ただし、複数種の塗料タンクを交換して装着する場合には、継手機構から色替え弁機構までの塗料配管を洗浄する手段を設けておくことが望ましい。
【0013】
(2)上記請求項1記載の塗料供給装置において、塗装ブースに設けられる塗装機には専用自動塗装機および塗装ロボットの両者が含まれる。また、塗料タンク着脱手段としては、特に限定されないが、塗料タンクを塗装機に自動着脱させる専用の着脱装置を用いることができる。
【0014】
ただし、請求項2記載の塗料供給装置は、前記塗装機が塗装ロボットであり、前記塗料タンク着脱手段が塗装ロボットであることを特徴とする。
【0015】
塗装機として塗装ロボットを用い、この塗装ロボットに対して塗料タンクを自動着脱させる動作を教示すれば、専用の着脱装置を設けることなく塗装ロボット自体の動作で塗料タンクの装着および離脱を行うことができる。
【0016】
(3)上記請求項1または2記載の塗料供給装置において、前記色替え弁機構は、塗料タンクから供給される塗料と、他の塗料との間で色替えを行う場合に用いられる切替弁(いわゆるカラーチェンジバルブ)であり、塗装ガンおよびその近傍の塗料配管の洗浄を行う機能を有することが望ましい。
【0017】
特に、請求項1記載の塗料供給装置は、前記色替え弁機構は、前記塗料流入口と前記ポンプの塗料流出口との間に設けられ、洗浄用流体が供給される第2の色替え弁機構を含むことを特徴とする。
【0018】
この請求項3記載の塗料供給装置では、第2の色替え弁機構を有しているので、継手機構を介して複数種の塗料タンクを取り替えても、継手機構から上記色替え弁機構までの塗料配管を洗浄することができ、塗料混じりを防止することができる。
【0019】
(4)請求項3記載の塗料供給装置は、前記第2の色替え弁機構および前記継手機構は、前記ポンプの流出口から供給された塗料を前記塗料タンクへ戻す帰還路を含むことを特徴とする。
【0020】
この請求項3記載の塗料供給装置では、塗装時以外には帰還路を用いてポンプの流出口から供給された塗料を塗料タンクへ戻すことができ、塗料を循環させることができるので、別途の撹拌装置を設けなくても塗料を好適に攪拌することができる。特にアルミ顔料やマイカ顔料を含む塗料に適用すると効果的である。
【0021】
(5)請求項4記載の塗料供給装置は、前記塗料タンクのタンク本体が、塗料荷姿汎用缶であることを特徴とする。
【0022】
この請求項4記載の塗料供給装置では、塗料タンクとして塗料が納入される荷姿の汎用缶をそのまま用いるので、専用の塗料タンクを用いる場合に比べ、塗料の移し替え作業および塗料タンクの洗浄作業が省略できる。
【0023】
(6)請求項5記載の塗料供給装置は、前記塗料タンクが、前記塗料が収容される伸縮可能な容器が内設された二重構造であることを特徴とする。
【0024】
この請求項5記載の塗料供給装置では、塗料が伸縮可能な容器に収容されているので、塗料が消費されるにつれて当該容器も収縮し、これにより塗料タンクがどのような姿勢になっても容器内にエアーが混入したり、塗料が漏れたりすることが防止される。
【0025】
(7)上記目的を達成するために、本発明の第2の観点による請求項6記載の塗料の色替え方法は、塗装ブースに設置された塗装ロボットに供給される塗料を交換する塗料の色替え方法において、目的とする塗料が収容された塗料タンクを、前記塗装ロボット自体の動作により当該塗装ロボットに装着することを特徴とする。
【0026】
本発明の第2の観点による請求項6記載の塗料の色替え方法では、目的とする塗料が収容された塗料タンクを塗装ロボット自体の動作により当該塗装ロボットに装着するので、塗料タンクから塗装ガンまでの距離を最小とすることができ、初期仕込量および塗色切替時の廃棄量を最小限にすることができる。
【0027】
また塗料タンクから塗装ガンまでの距離を最小にすることで、塗料配管長も短くでき、しかも塗料を圧送するポンプも小型かつ安価なものを使用することができる。その結果、塗料供給装置を新設したとしても設備費が従来に比べ格段に安くなる。
【0028】
これに加えて、塗料タンクの装着を塗装ロボット自体の動作により実行するので、作業者が塗料タンクを装着したり、専用の装着装置を設ける必要もない。
【0029】
(8)上記請求項6記載の塗料供給装置においては、少なくとも塗装ロボット自体の動作によって塗料タンクの装着を行うが、これに加えて請求項7記載の塗料の色替え方法は、前記塗装ロボット自体の動作により、現在装着されている塗料タンクを取り外したのち、前記目的とする塗料が収容された塗料タンクを装着することを特徴とする。
【0030】
この請求項7記載の塗料供給装置では、塗料タンクの装着および離脱といった交換作業をすべて塗装ロボット自体の動作により実行するので、専用装置を設けることなく色替え操作を完全自動化することができる。
【0031】
(9)上記請求項1〜7記載の塗料供給装置は、特に限定されないが、自動車車体あるいは自動車部品の中塗り工程、上塗り工程などに好適に用いられる。
【0032】
【発明の効果】
本発明によれば、塗料タンクから色替え弁機構または塗装ガンまでの距離を最小とすることができるので、初期仕込量および塗色切替時の廃棄量を最小限にすることができる。またこれに応じて塗料配管の長さも短くでき、しかも塗料を圧送するポンプも小型かつ安価なものを使用することができるので、塗料供給装置を新設したとしても設備費が従来に比べ格段に安くなる。さらに、塗料タンクの装着および離脱を塗装ロボット自体の動作により実行するので、作業者が塗料タンクを着脱したり、専用の着脱装置を設ける必要もなくなる。
【0033】
これに加えて、複数種の塗料タンクを取り替えても、継手機構から色替え弁機構までの塗料配管を洗浄することができ、塗料混じりを防止することができる。
【0034】
た、塗料を循環させることができるので、別途の撹拌装置を設けなくても塗料を好適に攪拌することができる。特にアルミ顔料やマイカ顔料を含む塗料に適用するとこれらの顔料沈降が防止され、さらに効果的である。
【0035】
た、塗料タンクとして塗料が納入される荷姿の汎用缶をそのまま用いるので、専用の塗料タンクを用いる場合に比べ、塗料の移し替え作業および塗料タンクの洗浄作業が省略できる。
【0036】
さらに、塗料が消費されるにつれて当該容器も収縮するので、塗料タンクがどのような姿勢になっても容器内にエアーが混入したり、塗料が漏れたりすることが防止される。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の塗料供給装置の実施形態を示す全体正面図、図2は同実施形態に係る塗料タンクと第2のCCV(カラーチェンジバルブ)との接続部分を示す正面図、図3は同じく斜視図、図4は同実施形態に係る塗料タンクと第2のCCVとの接続部分における塗料の流れを示す塗料回路図、図5は同実施形態に係る塗料タンクの一例を示す正面図および斜視図、図6は図5の塗料タンクを示す断面図、図7は同実施形態における塗料タンクの着脱方法を説明するための正面図である。
【0038】
なお、以下の実施形態では、本発明の塗料供給装置を上塗り工程で塗装される上塗り塗料(たとえばソリッド塗料やメタリックベース塗料)に適用した例を説明するが、本発明の塗料供給装置は、これ以外にもたとえば中塗り工程の中塗り塗料(内板色塗料を含む)その他の塗装工程に適用することができる。
【0039】
図1に示す多関節塗装ロボット2は、上塗り塗装ブース内に設置され、ソリッド塗料やメタリックベース塗料(あるいは何れか一方)を被塗物である自動車車体に吹き付ける。このための塗装ガン21が塗装ロボット2のアーム先端に取り付けられている。図示する例では回転霧化式静電塗装ガンを示したが、エアースプレー式静電塗装ガンその他の塗装ガンであっても良い。
【0040】
この塗装ロボット2の中間のアームには、カラーチェンジバルブ14(以下、第1のカラーチェンジバルブとも言う)が搭載されている。第1のカラーチェンジバルブ14とは、塗料出口142を有するバルブベース141に、これと連通する複数(ここでは12個)のバルブ143が設けられ、各バルブ143に複数の塗料配管が接続されてなる。また塗料出口143は塗料配管(塗料ホースを含む。以下同じ。)144を介して塗装ガン21に接続されている。
【0041】
この各バルブ143へ接続される塗料は、本例で言えばソリッド塗料やメタリックベース塗料であり、塗色別にそれぞれ接続される。また、色替え洗浄のための洗浄用シンナーと、同じく色替え洗浄のための押出用エアーもこのバルブ143の何れかに接続されるが、本例では後述する第2のカラーチェンジバルブ13からこれらの洗浄用シンナーと押出用エアーとが供給されるので、これを省略することができる。なお、各バルブ143の開閉制御は、図示しないエアー配管から供給されるエアー信号によって実行される。
【0042】
そして、次に塗装される被塗物の塗色が前色と異なる塗色である場合は、まず第1のカラーチェンジバルブ14へ押出用エアーを供給して前色の塗料を塗装ガンから押し出すことにより廃棄し、次に洗浄用シンナーを第1のカラーチェンジバルブ14へ供給して第1のカラーチェンジバルブ14の流路内を洗浄したのち、再び押出用エアーを供給して洗浄用シンナーを塗装ガンから押し出すことで廃棄し、最後に次色の塗料を第1のカラーチェンジバルブ14へ供給する。これが色替え手順である。
【0043】
本例では、後述する塗料タンク11が接続される第2のカラーチェンジバルブ13と、第1のカラーチェンジバルブ14の一つのバルブ143とが塗料配管(塗料ホースを含む。以下同じ。)134で接続されており、これ以外のバルブ143には、それぞれ図示しない塗料供給装置から送られる他の塗料が供給される。特に限定されないが、塗料の使用量が比較的多い塗料種(塗色塗料)については、後述する塗料タンク11を使用するよりも、従来例で述べたように別設された塗料調合室から直接的または間接的に塗装ブースへ供給し、ここから各塗装ロボット2の第1のカラーチェンジバルブ14へ供給することが望ましい。
【0044】
本実施形態では、塗装ロボット2のアーム22の後端に、第2のカラーチェンジバルブ13が装着されている。この第2のカラーチェンジバルブ13は、上述した第1のカラーチェンジバルブ14と基本的な構造は同じであるが、継手機構12を介して接続される塗料タンク11の塗料の循環と洗浄を主たる機能としている。その意味で塗料供給用バルブユニットである。
【0045】
この第2のカラーチェンジバルブ13は、塗料出口132を有するバルブベース131に、これと連通する複数(ここでは3個)のバルブ133が設けられ、一つのバルブ133(図1の上左)には塗料タンク11からの塗料または洗浄用シンナー、他のバルブ133(図1の上右)には洗浄用シンナー、さらに他のバルブ133(図1の下右)には洗浄用エアーがそれぞれ供給される。これらの各バルブ133も、図示しないエアー信号によって開閉制御されるようになっている。
【0046】
図2に示すように、第2のカラーチェンジバルブ13に接続された塗料配管(塗料ホースを含む。以下同じ。)135,136の一端には、継手機構12を構成する第2のブロック122が取り付けられており、この第2のブロック122は、後述する塗料タンク11側に取り付けられた第1のブロック121と嵌合する。
【0047】
この継手機構12の一例を図3に詳示するが、第1のブロック121に形成された2つの通孔と、第2のブロック122に形成された2つの通孔とがOリング123などのシール部材を介して接合することにより、これらそれぞれの通孔が水密的に接続される。また、第1のブロック121と第2のブロック122との着脱は、同図(A)(B)に示すようなクランプ機構124を流体圧シリンダ125で動作させることで行うことができる。
【0048】
本実施形態の塗料タンク11は、図5(A)に示すように、タンク本体11と、これに装着されたポンプ112と、上述した継手機構12の第1のブロック121とを有し、タンク本体111内には、ポンプ112の吸込配管113と第1ブロック121の一方の通孔に接続された戻り配管114とが垂下されている。また、ポンプ112の塗料出口と第1のブロック121の他方の通孔との間には塗料配管115が接続されている。なお、第2のカラーチェンジバルブ13の特に塗料配管136を洗浄するための塗料タンク11a(図4(C)参照,タンク本体111内には洗浄用シンナーが収容されている。)については、戻り配管114がタンク本体111に垂下されるのではなく、たとえば塗装ブースのピットなどの系外に廃棄されるようになっている。
【0049】
特に限定はされないが、本実施形態の塗料タンク11では、タンク本体111内に伸縮性を有する樹脂製チューブ(本発明の容器に相当する)116が収容され、このチューブ116に設けられた2つの開口部にはゴム製パッキン116aが設けられている。そして、上述した塗料配管113および114をこのゴム製パッキン116aを介してチューブ116内に挿入固定する。これにより、塗料配管113,114とチューブ116との水密性が確保されることになる。
【0050】
目的とする塗料は、樹脂製チューブ116内に収容されるので、図6に二点鎖線で示すように塗装を行って塗料が消費されると、これにともなって伸縮性を有するチューブ116も収縮する。したがって塗装ロボット2の動作によって塗料タンクがどのような姿勢になっても、チューブ116内にエアーが混入することがなくなり、これによる塗装欠陥が防止される。また、エアーの混入がないことやゴム製パッキンによって水密性が確保されており、しかもタンク本体111との二重構造となっていることから、塗料の漏洩も防止される。
【0051】
ちなみに、本発明の塗料タンク11は上述した二重構造とするほかにも、たとえば塗料メーカから納入される塗料缶(本発明の塗料荷姿汎用缶に相当する)そのままを使用することもできる。すなわち、納入荷姿の汎用缶をタンク本体111としてこれにポンプ112および第1のブロック121を取り付ければ、別途専用のタンク本体111を省略してそのまま使用することができる。これにより、タンク本体111への塗料の移し替え作業やタンク本体111の洗浄作業等が不要となる。
【0052】
なお、こうした塗料タンク11は、図7に示すように塗装ロボット2の動作範囲内にある塗装ブースの壁面などに設置される。図中、112aはポンプ112を駆動するために供給されるエアーのホースである。
【0053】
次に作用を説明する。
本実施形態の塗料供給装置は、たとえば使用量が少量である塗色に適用して好ましい。本例ではこうした使用量が少ない塗色が複数色あり、これらの塗料をそれぞれ別の塗料タンク11,11…に収容するものとする。また、洗浄用シンナーを収容した塗料タンク11aも少なくとも一つ用意されている。これに対して、使用量が比較的多い塗色については、別設された塗料調合室から塗料配管を用いて塗装ブースまで供給し、ここからギヤポンプなどを介して各塗装ロボット2の第1のカラーチェンジバルブ14の各バルブ143に供給されるものとする。
【0054】
まず、前色の塗装が終了すると次色が何色かを検証し、異なる塗色である場合には上述した色替え洗浄を実行する。このときの次色が、少量塗色である場合には、図7に示すようにその塗料が収容された塗料タンク11を装着すべく、塗装ロボット2が動作し、アーム22の後端に設けられた第2のブロック122に、その塗料タンク11の第1のブロック121を嵌合させ、クランプ機構124で固定する。これにより目的とする塗料タンク11が塗装ロボット2に装着される。
【0055】
次にポンプ112を作動して塗料タンク11内の塗料を圧送するが、たとえば次の被塗物が到着するまでに時間があるときや、連続して同色を塗装する場合の待機時間中においては、塗料の沈降を防止するために塗料タンク11と第2のカラーチェンジバルブ13との間で塗料を循環させる。この様子を図4(A)に示すが、同図の上左のバルブ133を切り替えることで、同バルブ133に供給された塗料を塗料配管136、継手機構12および塗料配管114を介して塗料タンク11へ戻す。この塗料回路が本発明の帰還路に相当する。
【0056】
塗装を開始する場合には、図4(B)に示すように、上左のバルブ133を切り替えて、同バルブ133に供給された塗料を、バルブベース131の塗料出口132および塗料配管134を介して、第1のカラーチェンジバルブ14へ圧送する(図1参照)。そして、この第1のカラーチェンジバルブ14から塗装ガン21へ塗料を供給し、被塗物に対して当該塗料を吹き付ける。
【0057】
こうした塗装が終了して色替え洗浄を行う場合には、まず第2のカラーチェンジバルブ13をそれまでの塗料供給から押出用エアーの供給に切り替え、当該第2のカラーチェンジバルブ13から塗料配管134、第1のカラーチェンジバルブ14および塗料配管144内に残存する前色塗料を塗装ガン21から押し出して廃棄する。
【0058】
次に、第2のカラーチェンジバルブ13をそれまでの押出用エアーから洗浄用シンナーの供給に切り替え、当該洗浄用シンナーを第2のカラーチェンジバルブ13から第1のカラーチェンジバルブ14へ供給して、これら第2のカラーチェンジバルブ13、塗料配管134、第1のカラーチェンジバルブ14、塗料配管144および塗装ガン21を洗浄する。
【0059】
最後に、第2のカラーチェンジバルブ13をそれまでの洗浄用シンナーから押出用エアーの供給に切り替えて再び押出用エアーを供給し、第2のカラーチェンジバルブ13、塗料配管134、第1のカラーチェンジバルブ14、塗料配管144および塗装ガン21に残存する洗浄用シンナーを塗装ガン21から押し出すことで廃棄する。
【0060】
以上の色替え操作を行う前、操作中または操作後に、主として第2のカラーチェンジバルブ13の戻り配管136を洗浄するために、塗装ロボット2を動作させてそれまでの塗料タンク11を洗浄用シンナーが収容された塗料タンク11aに交換する。この様子を図4(C)に示す。これにより、第2のカラーチェンジバルブ13の戻り配管136に残留した前色塗料を廃棄および洗浄することができる。こうしたのち、次色の塗料を供給する。
【0061】
ちなみに、塗料タンク11による塗装を終了して他の塗料タンク11に収容された塗料を塗装する場合には、図7に示すようにまずそれまで装着されていた塗料タンク11を離脱すべく塗装ロボット2がブース壁面方向に動作し、この塗料タンク11をブース壁面に返却したのち、次の目的とする塗料タンク11を上述した手順で装着する。
【0062】
なお、以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の塗料供給装置の実施形態を示す全体正面図である。
【図2】本発明に係る塗料タンクと第2のCCVとの接続部分を示す正面図である。
【図3】本発明に係る塗料タンクと第2のCCVとの接続部分を示す斜視図である。
【図4】本発明に係る塗料タンクと第2のCCVとの接続部分における塗料の流れを示す塗料回路図である。
【図5】本発明に係る塗料タンクの実施形態を示す正面図および斜視図である。
【図6】図5の塗料タンクを示す断面図である。
【図7】本発明の塗料タンクの着脱方法を説明するための正面図である。
【図8】従来の塗料供給装置を示す塗料回路図である。
【符号の説明】
1…塗料供給装置
11…塗料タンク
111…タンク本体
112…ポンプ
116…伸縮性容器
12…継手機構
13…第2のカラーチェンジバルブ(第2の色替え弁機構)
14…第1のカラーチェンジバルブ(色替え弁機構)
2…塗装ロボット(塗装機、塗料タンク着脱手段)

Claims (7)

  1. 塗装ブースに設けられた塗装機に複数種の塗料を供給する塗料供給装置において、
    前記塗料が収容され、当該塗料を圧送するポンプを有する塗料タンクと、
    前記塗装機に設けられた色替え弁機構と、
    前記色替え弁機構の上流側に設けられ、当該色替え弁機構の少なくとも一つの塗料流入口と前記ポンプの塗料流出口とを着脱可能とする継手機構と、
    色替え信号に応じて目的とする塗料タンクを前記塗装機に着脱させる塗料タンク着脱手段と、を備え、
    前記色替え弁機構は、前記塗料流入口と前記ポンプの塗料流出口との間に設けられるとともに洗浄用流体が供給される第2の色替え弁機構を含むことを特徴とする塗料供給装置。
  2. 前記塗装機が塗装ロボットであり、前記塗料タンク着脱手段が塗装ロボットであることを特徴とする請求項1記載の塗料供給装置。
  3. 前記第2の色替え弁機構および前記継手機構は、前記ポンプの流出口から供給された塗料を前記塗料タンクへ戻す帰還路を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の塗料供給装置。
  4. 前記塗料タンクのタンク本体が、塗料荷姿汎用缶であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の塗料供給装置。
  5. 前記塗料タンクが、前記塗料が収容される伸縮可能な容器が内設された二重構造であることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の塗料供給装置。
  6. 塗装ブースに設置された塗装ロボットに供給される塗料を交換する塗料の色替え方法において、目的とする塗料が収容された塗料タンクを、前記塗装ロボット自体の動作により当該塗装ロボットに装着することを特徴とする塗料の色替え方法。
  7. 前記塗装ロボット自体の動作により、現在装着されている塗料タンクを取り外したのち、前記目的とする塗料が収容された塗料タンクを装着することを特徴とする請求項6記載の塗料の色替え方法。
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