JP3680441B2 - 非水電解液二次電池 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、Li等を吸蔵、放出できる正極および負極と、非水性の電解液と,これらを収納する容器部とを有する非水電解液二次電池に関するものであり、特に電気自動車用電源や小型携帯用電源に用いて好適である。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の二次電池として、Li二次電池やLiイオン二次電池が開発実用化されている。Li二次電池は正極としてLi・Mn複合酸化物又はLi・Co複合酸化物等のLi化合物を用い、負極としてLi金属又はLi合金を用い、電解液としてLi塩を溶解させた有機非水溶液を用いた構成となっている。Liイオン二次電池は上記の構成のうち、負極としてLiイオンを吸蔵したカ−ボンを用いたものである。上記構成の電池においては、放電時には負極に吸蔵されていたからLiイオンが放出され、電解液中を移動し正極において吸蔵される。一方、充電時には正極からLiイオンが放出され、電解液中を移動し負極において吸蔵される。このようにLiイオンが電解液中を移動することによって、充放電が繰り返される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、この種の二次電池においては、電池の高寿命化が重要な開発課題となっているが、電池の寿命特性ともいえる電池の充放電効率(放電電荷量/充電電荷量×100(%))は充放電の繰り返し(充放電サイクル)に伴い大幅に低下してしまう。
【0004】
充放電効率を低下させる要因として、充放電サイクルに伴う負極上へのデンドライト(Liの樹枝状結晶)生成が挙げられる。具体的には、充電時に負極表面上のある活性点からデンドライトが析出し、さらに電解液中のLiイオンが寄り集まってデンドライトが成長していく。このデンドライトによって正負極間がショ−トしたり、負極活物質であるLiが消費されて、電池容量の減少、起電力の低下がおこる。このため、充放電効率が大幅に低下してしまう。
【0005】
本発明は上記点に鑑みてなされたもので、Liを吸蔵、放出できる正極および負極と、非水性の電解液と、これらを収納する容器部とを有する非水電解液二次電池において、デンドライトの析出を抑制し、充放電サイクルに伴う充放電効率の低下を抑えることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記のデンドライト析出の活性点は、充放電時に負極表面上に局所的に電流が集中する部分であり、この部分は負極表面に存在する粒界や凹凸等に起因するものと考えた。そこで、負極表面状態を均一化することにより、上記の電流集中を防止することを試みることとした。
【0007】
そのためには、電極表面に何らかの化合物分子層を形成し、みかけ上均一状態とすればよいのではないかと考えた。但し、電極表面を化学的に改質して異種化合物の分子層を形成する方法であると、元来の電極材質(例えばLi)による電池起電力よりも低くなってしまう恐れがある。
そこで、本発明者等は、電極表面に化合物分子を物理的に吸着させるという観点に基づき、検討を行った結果、配向性を有する化合物分子を電解液に溶解させる手段をとることとした。
【0008】
ここで配向性とは、電界中で分子長軸方向が均一方向へ揃うという性質である。これによって、充放電時に電解液に電界が印加された場合、化合物がその分子長軸方向を均一方向へ揃えて電極表面上に吸着する。そして、均一に配列した分子層が形成されて、この層によって負極表面に存在する粒界や凹凸が覆われることで、みかけ上負極表面が均一状態となるのではないかと考えた。
【0009】
つぎに、本発明者等は、この種の化合物が電解液に溶解された場合、負極表面上に均一に配列した化合物分子層が形成されるメカニズムを以下のように考えた。
すなわち、充放電時には、電解液中の化合物分子が電界中に置かれた状態となる。この状態では、電極と化合物分子との間にク−ロン力が作用して、正極付近の化合物分子は正極表面へ向かって、負極付近の化合物分子は負極表面へ向かって引き寄せられる。それとともに、化合物が有する配向性によって、電解液中にて、化合物分子の長軸方向が均一方向へ揃う。その結果、化合物分子がその長軸方向を均一方向へ揃えて両電極表面上に吸着し、均一に配列した分子層が形成される。
【0010】
そのため、正極、負極表面に存在する粒界や凹凸等は、この分子の層により覆われてしまうので、みかけ上、正極および負極の電極表面状態は均一化される。よって、負極表面においては充電時の電流集中が防止されるので、デンドライトの析出を抑制することができ、充放電サイクルに伴う充放電効率の低下を抑えることができる。
【0011】
また、ここで、溶解させる化合物の量が少なすぎる場合は、負極表面の一部にしか分子層が形成されず、逆に不均一な表面状態となるため、また、多すぎる場合は、過多の化合物と化学的に活性なLiとの間で反応が起こり、これによって生成する副生成物が核となるため、デンドライトが析出してしまうと考えられる。さらに後者の場合には、化合物が過多に溶解しているため、電解液の粘性を大きくし、Liイオンの移動や電極表面での電荷のやりとりに障害を来すため、電池の充電能力そのものを悪化させる。このため、溶解させる化合物の量にはデンドライトの析出を抑制するための適度な濃度範囲があるものと考えられる。
【0012】
また、ここで、溶解させる化合物は正の誘電異方性を有することが好ましい。正の誘電異方性を有する化合物分子は、電界中に置かれた場合、その分子長軸方向が電界方向と平行に揃うという配向性を有する。そのため、化合物分子がその長軸方向を電界に対して平行方向へ揃えて両電極表面上に吸着し、均一に配列した分子層が形成される。
【0013】
このため、上記したデンドライトの析出が抑制できることに加えて、電荷移動のために電極近傍に集まってくるLiイオンが、電界に対して分子長軸が平行に配向した化合物分子の間をスム−ズに通って電極表面に到達することができ、電池性能が低下しない。なお、化合物分子の形状が棒状であれば、よりスム−ズに到達できると予想される。
【0014】
ちなみに、溶解させる化合物が負の誘電異方性を有する場合、電界に対して分子長軸方向が直交して向きやすく、電極表面上に吸着した分子の長軸方向はやはり電界に対して直交する。そして、この電界に対して直交した平面内においては、この分子長軸方向はランダムであり均一方向へ揃っていないと考えられる。このため、負の誘電異方性を有する化合物は配向性を有しないといえる。その結果、電荷移動のために電極近傍に集まってくるLiイオンは、吸着した分子層が障害となって電極表面へ到達しにくくなり、電池性能の低下につながってしまうと考えられる。
【0015】
また、ここで、化合物分子が負極に吸着されやすくするため、溶解させる化合物が負極中のLiとの相互作用が大きい末端基(シアン基等)を有することがさらに好ましい。
上記したメカニズムは本発明者等の実験検討によって推測されたものである。このメカニズムから、本発明者らは、電解液に溶解される化合物は、以下のような特徴を有するものであることを導出した。
【0016】
すなわち、電解液に溶解される化合物は、電界中において分子長軸方向が均一方向に揃うという配向性を有し、好ましくは前記均一方向が電界方向と平行となるために誘電異方性が正であり、さらに好ましくは棒状の分子形状を有することである。また、分子末端基にLiと相互作用の強い官能基(例えばシアン基)を有していれば、より効果的である。
【0017】
そして、このような特徴を有する化合物をデンドライトの析出を抑制する濃度にて電解液中に溶解させることにより、充放電サイクルに伴う充放電効率の低下が抑制できる。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明に用いられる配向性の化合物としては、分子骨格中に直列の複数環(ビフェニル、トリフェニル、フェニルピリミジン、フェニルベンゾエ−ト等)やアルキル直鎖を有する化合物、例えばネマチック液晶やスメクチック液晶等の液晶化合物が挙げられる。
【0019】
さらに、正の誘電異方性を有する化合物としては、a)p−アルキル置換安息香酸のp−シアノフェニルエステル類、b)シアノ置換ビフェニル類、c)シクロヘキサンカルボン酸エステルのシアノ置換体、d)シクロヘキサンカルボン酸エステルのフッ素置換体、e)シクロヘキサンカルボン酸シクロヘキシルエステルのシアノ置換体、f)分子末端基にシアン基又はフッ素を有するシクロヘキサンカルボン酸アリ−ルエステル置換体、g)シアン基を有するシッフ塩基、h)p−(p−置換シクロヘキシル)置換ベンゾニトリル、i)シアン基を有するフェニルピリミジン類等(a〜iは「液晶辞典」、1989年発行、発行社・培風館、日本学術振興会情報科学用有機材料第142委員会・液晶部会編、247ペ−ジから261ペ−ジの間に記載)、j)シクロヘキセンカルボニトリル類等の化合物が挙げられる。
【0020】
また、上記したa)〜j)の化合物はいずれも棒状の分子形状を有している。さらにこのa)〜j)の化合物のうちシアン基を有するものは、いずれも分子末端基にシアン基を有している。
そして非水電解液中に、配向性の化合物をデンドライトの析出を抑制する濃度にて溶解させた二次電池、溶解させない二次電池(従来公知のもの)について、充放電20サイクル経過後の充放電効率を測定したところ、溶解させたものは溶解させないものに比べ、充放電効率低下を抑制できた。ここで、前記濃度範囲は好ましくは0.01mol・dm-3以上0.2mol・dm-3未満であり、さらに好ましくは0.01mol・dm-3以上0.1mol・dm-3以下である。これらの濃度範囲は濃度を変えて実験を行うことにより決定することができる。
【0021】
【実施例】
以下、本発明を実施例1〜9と比較例1〜5に基づいて説明するが、本発明は本実施例に限定されるものではない。
本実施例および比較例に用いた化合物を化学式2〜化学式9に示す。
【0022】
【化2】
Figure 0003680441
4−シアノフェニル−4−プロピルベンゾエ−ト
【0023】
【化3】
Figure 0003680441
4−シアノフェニル−4−エチルベンゾエ−ト
【0024】
【化4】
Figure 0003680441
4−シアノフェニル−4−ブチルベンゾエ−ト
【0025】
【化5】
Figure 0003680441
4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)−1−シクロヘキセンカルボニトリル
【0026】
【化6】
Figure 0003680441
4−(トランス−4−ブチルシクロヘキシル)−1−シクロヘキセンカルボニトリル
【0027】
【化7】
Figure 0003680441
ペンチルシアノビフェニル
【0028】
【化8】
Figure 0003680441
4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)−4’−メトキシメチルビフェニル
【0029】
【化9】
Figure 0003680441
4−メトキシフェニル(トランス−4−プロピルシクロヘキサン)カルボキシレ−ト
ここで、化学式2〜化学式9の化合物構造はいずれも公知のものである。化学式2〜化学式7は誘電異方性が正であり、末端基としてシアン基(−CN)を有する配向性のネマチック液晶化合物である。化学式8と化学式9は誘電異方性が負であり、末端基としてシアン基(−CN)を有していない配向性の弱いネマチック液晶化合物である。
【0030】
(実施例1)
実施例1に用いたコイン型非水電解液二次電池の構成を図1に示す。
図1において、1は正極で、LiMn2 4 を正極活物質とする合剤をペレット状に加圧成形したものであり、2は負極で、Li金属箔であり、3はポリプロピレン(PP)製のセパレ−タであり、このセパレ−タ3には非水性の電解液4が含浸されている。この電解液4はエチレンカ−ボネ−トとジメトキシエタンの等容積混合溶媒に電解質として LiPF6 が1mol・dm-3濃度で溶解され、さらに公知のネマチック液晶である4−シアノフェニル−4−プロピルベンゾエ−ト(化学式2)が0.01mol・dm-3溶解されたものである。
【0031】
また、5はPP製のガスケット、6はステンレス製の正極ケ−ス、7はアルミニウム製の正極集電体、8はステンレス製の負極ケ−ス、9は銅製の負極集電体である。
(比較例1)
なお、上記の電解液4のうち、4−シアノフェニル−4−プロピルベンゾエ−ト(化学式2)が溶解されていないものは、公知のLi二次電池構成であり、これを比較例1とする。
【0032】
他の実施例2〜9および比較例2〜5についても、電解液4の成分が違う他は、上記実施例1と同一の電池構成を用いた。ここで、実施例2〜8および比較例2〜5は、上記の実施例1の電解液4のうち、4−シアノフェニル−4−プロピルベンゾエ−ト(化学式2)の濃度を変えたり、4−シアノフェニル−4−プロピルベンゾエ−ト(化学式2)の代わりに上記の化学式3〜化学式9のうちから選ばれた化合物が溶解されたものである。なお、実施例9だけは、等容積混合溶媒としてエチレンカ−ボネ−トとジメチルカ−ボネ−トを用いた。
【0033】
以下、実施例2〜9および比較例2〜5において、電解液中に溶解された化合物名とその濃度を示す。
(比較例2):4−シアノフェニル−4−プロピルベンゾエ−ト(化学式2)、0.005mol・dm-3
(実施例2):4−シアノフェニル−4−プロピルベンゾエ−ト(化学式2)、0.05mol・dm-3
(実施例3):4−シアノフェニル−4−プロピルベンゾエ−ト(化学式2)、0.1mol・dm-3
(比較例3):4−シアノフェニル−4−プロピルベンゾエ−ト(化学式2)、0.2mol・dm-3
(実施例4):4−シアノフェニル−4−エチルベンゾエ−ト(化学式3)、0.05mol・dm-3
(実施例5):4−シアノフェニル−4−ブチルベンゾエ−ト(化学式4)、0.05mol・dm-3
(実施例6):4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)−1−シクロヘキセンカルボニトリル(化学式5)、0.05mol・dm-3
(実施例7):4−(トランス−4−ブチルシクロヘキシル)−1−シクロヘキセンカルボニトリル(化学式6)、0.05mol・dm-3
(実施例8):ペンチルシアノビフェニル(化学式7)、0.05mol・dm-3
(実施例9):4−シアノフェニル−4−プロピルベンゾエ−ト(化学式2)、0.05mol・dm-3
(比較例4):4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)−4’−メトキシメチルビフェニル(化学式8)、0.05mol・dm-3
(比較例5):4−メトキシフェニル(トランス−4−プロピルシクロヘキサン)カルボキシレ−ト(化学式9)、0.05mol・dm-3
上記の実施例1〜9および比較例1〜5の非水電解液二次電池構成において、放電時には負極2の表面から電解液4中へLiイオンが放出され、このLiイオンはセパレ−タ3を通って、正極1の表面にて吸蔵される。一方、充電時には正極1に吸蔵されたLiイオンが電解液4中へ放出され、セパレ−タ3を通って、負極2の表面にて吸蔵される。
【0034】
次に、上記実施例1〜9および比較例1〜5の非水電解液二次電池について充放電試験を行ない、サイクル特性を評価した。充放電条件は、充電電流密度0.6mA・cm-2、充電上限電圧4.2V、充電時間5時間、放電電流密度0.6mA・cm-2、放電下限電圧3.5Vとした。二次電池の寿命評価となる20サイクル後の充放電効率((放電電荷量/充電電荷量)×100(%))を化合物添加量とともに表としたものが図2である。
【0035】
この表からわかるように、公知の電池構成である比較例1に対して、実施例1〜9は、充放電効率が高くなっており、充放電サイクルに伴う充放電効率の低下を抑制する効果が現れている。これらは、電解液中の配向性の化合物(化学式2〜化学式7)の濃度が0.01mol・dm-3以上0.1mol・dm-3以下の範囲内にあるものであり、充電時に負極表面状態が液晶分子の層によって、みかけ上均一化されており、デンドライトの生成が抑制されているといえる。
【0036】
一方、比較例1に対して比較例2〜5は、充放電効率が低くなっており、前記の効果が現れていない。このうち比較例2は液晶化合物の濃度が少なすぎ(0.005mol・dm-3)、比較例3は多すぎる(0.2mol・dm-3)ものである。よって、濃度範囲としては、0.01mol・dm-3以上0.2mol・dm-3未満である必要があり、さらに好ましくは実施例1〜9のように0.01mol・dm-3以上0.1mol・dm-3以下とする。
【0037】
また、比較例4および5は配向性を有しない化合物(化学式8、9)を溶解させたものであるため、均一な分子層が形成されていないといえる。
なお、分子層により負極表面に存在する粒界や凹凸を覆って、表面を均一化するためには、低分子のものでは不十分であり、ある程度の分子量があることが好ましい。逆に、化合物のアルキル鎖が長くなると分子量が大きくなり、電解液に溶解した際に電解液の粘性が高くなってしまうため、電池性能に悪い影響が生じるものと考えられる。そこで、分子量の上限としては液晶分子レベルである500以下が適当と考えられる。
【0038】
(他の変形例)
なお、本発明に係る非水電解液二次電池は上記のコイン型形状に限定されるものではなく、用途に応じて種々の形状としてよいことはもちろんである。
また、LiMn2 4 の他に使用できる正極としては、Li・Mn複合酸化物(LiMn2 4 を除く)又はLi・Co複合酸化物等のLi化合物、CFx (xは1.0以下)、MnO2 ,CuF2 ,CuCl2 ,CuS,NiF2 ,NiCl2 ,Ni3 2 ,AgCl,AgI,AgO,PbCl2 ,PbO2 ,CdF2 等の無機化合物およびポリアニリン等の導電性ポリマ−等が挙げられ、また、Li金属の他に使用できる負極としては、Li合金およびLiイオンを吸蔵した導電性物質(黒鉛系、カ−ボン系等)が挙げられる。
【0039】
また、電解液としては上記実施例、比較例に限定されず、環状エステル類(エチレンカ−ボネ−ト、プロピレンカ−ボネ−ト等)、鎖状エステル類(ジエチルカ−ボネ−ト等)、鎖状エ−テル(1、2−ジメトキシエタン等)から1種又は2種以上の溶媒に、電解質としてLiPF6 、LiBF4 ,LiAsF6 ,LiCF3 SO3 ,LiN(SO2 CF3 2 等を溶解したものであればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示すコイン型非水電解液二次電池の断面図である。
【図2】本発明の実施例1〜9および比較例1〜5の20サイクル後の充放電効率を示す図表である。
【符号の説明】
1…正極、2…負極、4…電解液、5…ガスケット、6…正極ケ−ス、8…負極ケ−ス。

Claims (4)

  1. Liを吸蔵、放出できる物質からなる正極と、
    Li金属、Li合金およびLiを吸蔵、放出できる物質のうちいずれか1つからなる負極と、
    非水性の電解液と、
    これらを収納する容器部とを有する電池において、
    前記電解液中に、正の誘電異方性を有する化合物が0.01mol・dm -3 以上0.2mol・dm -3 未満の濃度にて溶解されているものであることを特徴とする非水電解液二次電池。
  2. 前記化合物が分子末端基として、シアン基(−CN)を有することを特徴とする請求項に記載の非水電解液二次電池。
  3. 前記化合物が下記化学式1で表される化合物(I)のうちから選ばれる1種あるいは2種以上の化合物であることを特徴とする請求項1または2に記載の非水電解液二次電池。
    Figure 0003680441
  4. 前記化合物が液晶相を有するものであることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1つに記載の非水電解液二次電池。
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