JP3679032B2 - 止め輪取り付け用工具 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、軸体に形成された止め輪取付用の嵌合溝に止め輪を取り付けるための工具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
画像形成装置等の内部において、軸体に取り付けられた部品の抜けを防止したり、軸体自体を装置内部に固定するために、軸体に形成された嵌合溝に止め輪を圧入固定することが行われている。この止め輪として、例えば、E型止め輪(JIS規格等)があり、E型止め輪の取り付け用工具として、E型止め輪を手動で単発挿入する簡易型工具と、アクチュエータによりE型止め輪を軸体に連発挿入できるタイプの工具とがある。
【0003】
しかし、上記簡易型工具の場合、軸体に対して垂直な方向からE型止め輪を軸体嵌合溝に取り付けるため、E型止め輪取り付け時に軸体の周囲に広い作業スペースが必要となる。また、軸体の嵌合溝にE型止め輪を取り付けるには相当な力での押圧が必要であるために作業者負担が大きい。さらに、取り付け時の押圧力による軸体等の変形を防止するために変形防止用の受け治具が必要となる。
【0004】
上記連発挿入型工具の場合は、これらの問題に加えて、アクチュエータ部の構造が複雑であるために工具が大型・大重量で高価であり、さらに、手動型はシリンダの動力をE型止め輪保持部に伝えるワイヤが、電動型は動力用の電線等が邪魔になりE型止め輪取り付け時の操作性が低下する等の問題がある。
【0005】
このため、上記問題を解消すべく、特開平8−257931号公報に示されるように、E型止め輪を取り付ける軸体に対して、その軸方向に沿って工具をあてがい、手動で軸体を上下から挟み込むことによりE型止め輪を軸体に取り付ける小型の止め輪工具が提案されている。この止め輪工具は、グリップ部と、このグリップ部に回動自在に取り付けられたレバー部と、このレバー部の回動により上下動して軸体を挟み込んでE型止め輪を軸体に圧入するヘッド部とを有する構成であり、このヘッド部内に軸体を軸方向から挿し入れて、グリップ部及びレバー部を掴んでレバー部を回動させてヘッド部を上下動させ、軸体嵌合溝を挟み込むことによって少量の力でE型止め輪を嵌合溝に圧入できるものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記手動型の止め輪工具によって軸体にE型止め輪を取り付ける場合、ヘッド部内に挿入された軸体の嵌合溝に対するE型止め輪の位置合わせには面倒な作業が要求される。すなわち、軸体嵌合溝に対するE型止め輪の位置決めは、ヘッド部に保持されたE型止め輪を直接軸体に接触させた状態で、軸体の軸方向に工具を移動させることによって行わなければならないが、このときヘッド部におけるE型止め輪の保持状態がずれないように慎重に嵌合溝を探さなければならないため、嵌合溝にE型止め輪を位置決めする作業が面倒になるのである。
【0007】
本発明は上述した問題点を解決するものであり、軸体嵌合溝を上下から挟み込んで止め輪を取り付ける手動型の止め輪取り付け用工具において、止め輪の保持状態を乱すことなく簡単に軸体嵌合溝に対して位置決めを行うことができ、止め輪取り付け時の操作性を向上させることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、軸体に形成された止め輪取付用の嵌合溝に止め輪を取り付けるための工具であって、
前記止め輪を保持する止め輪保持部が取り付けられた上フレームと、
前記上フレームに回動自在に軸支され、前記止め輪保持部に保持された止め輪に前記軸体を押圧する押圧部が取り付けられた下フレームと、
前記上フレームに回動自在に軸支され、回動することによって前記下フレームを前記上フレーム側へ回動させるレバーとを備え、
前記下フレームに取り付けられた押圧部には、前記止め輪保持部に保持された止め輪に対向する位置に、前記軸体の嵌合溝に嵌入される突起が形成され
前記上フレーム及び下フレームは、前記軸体が当該両フレームの間を軸方向に貫通可能に形成されているものである。
【0009】
この構成によれば、軸体を上フレーム及び下フレームの間に挿し入れ、軸体の嵌合溝に対して止め輪の位置決めをするとき、下フレームの押圧部に形成された突起部を軸体に接触させた状態で当該工具を軸体の軸方向に移動させ、上記突起を嵌入溝に嵌入させることによって、嵌合溝に止め輪をあてがうことできる。こりにより、止め輪保持部に保持された止め輪を軸体に接触させることなく、嵌合溝に対する位置決めを行うことができるため、軸体嵌合溝に対する止め輪の位置決め作業時に、止め輪が止め保持部から脱落する等の不具合を防止することができる。
【0010】
また、上フレーム及び下フレームを、軸体が当該両フレームの間を軸方向に貫通可能となるように形成したので、軸体の端部付近に形成された嵌合溝のみでなく、軸体の中心付近に形成された嵌合溝に対しても止め輪を容易に取り付けることができる。
【0011】
また、前記止め輪保持部が磁石部を含み、磁力によって止め輪を吸着保持するようにすれば、止め輪保持部による止め輪の保持力を強くすることができる。特に、軸体の軸方向における保持力を強くすることができるので、軸体嵌合溝への止め輪の位置決め時に、軸体の軸方向に工具を移動させるときに止め輪が軸体に接触しても止め輪保持部から外れ難くなる。
【0012】
また、前記上フレームに取り付けられた止め輪保持部に、止め輪上部の形状に対応した凹部が形成されている構成とすれば、止め輪上部が凹部に嵌り込むことによって、軸体嵌合溝への止め輪圧入時におけるグリップ安定性が向上する。
【0013】
また、前記止め輪保持部に、止め輪を両側方から挟み込むように付勢することによって止め輪を把持する止め輪把持部が設けられている構成とすれば、止め輪把持部によって止め輪が側部から把持されることで、軸体嵌合溝への止め輪圧入時のグリップ安定性が向上すると共に、止め輪把持部の弾性によって止め輪把持部が止め輪のサイズに応じて撓むため、複数サイズの止め輪に対応して保持することが可能である。
【0014】
また、前記押圧部に、止め輪下端部の高さを揃えるための止め輪押圧部が設けられた構成とすれば、レバーを回動させて止め輪押圧部によって止め輪下端部を押圧することによって、止め輪保持部に保持された止め輪の姿勢を、簡単に適正姿勢に補正することができる。
【0015】
また、前記上フレーム及び下フレームを、当該両フレーム間に挿入された軸体を視認可能に形成した場合は、上フレーム及び下フレームの間に挿入された軸体の嵌合溝に対する止め輪の位置決めを肉眼で確認しながら行うことができるので、当該位置決め作業時の操作性が向上する。
【0016】
また、前記止め輪保持部及び押圧部を側面視L字型とした場合は、軸体嵌合溝に止め輪を嵌入する状態を視認しやすくなるので、当該位置決め作業時の操作性が更に向上する。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態に係る止め輪取り付け用工具について図面を参照して説明する。図1(a)は本発明に係る止め輪取り付け用工具を示す側面図、(b)は同図において下フレーム及びレバー間のバネ機構を図示したものである。図2は当該止め輪取り付け用工具の正面図である。また、図3(a)はレバーを回動させて上フレーム及び下フレームを閉じた状態の当該止め輪取り付け用工具を示す側面図、(b)は同図において下フレーム及びレバー間のバネ機構を図示したものである。図4は上フレーム及び下フレームを閉じた状態の当該止め輪取り付け用工具の正面図である。さらに図5は当該止め輪取り付け用工具にEリングを装填した状態を示す正面図である。
【0018】
本発明の一実施形態に係る止め輪取り付け用工具(以下、単に工具という)1は、軸体に形成された嵌合溝にE型止め輪(以下、Eリングという)を取り付けるために用いられるものであり、止め輪保持部21が取り付けられた上フレーム2と、上フレーム2に回動自在に軸支された下フレーム3と、上フレーム2に回動自在に軸支され、回動することで下フレーム3を上フレーム2側へ回動させるレバー4とを備えている。
【0019】
上フレーム2は、先端部に側面視略L字型の止め輪保持部21が取り付けられている。上フレーム2の後端部には、軸方向に直交する方向に回動支軸51が取り付けられており、この回動支軸51を支点として下フレーム3が回動自在に軸支されている。この回動支軸51は、上フレーム2及び下フレーム3の内部に軸体Pの挿し入れが可能となるように、上フレーム2の下部に設けられている。上フレーム2は平板状の鉄板等を折り曲げる等によって形成され、その内部に、Eリング10を取り付ける軸体Pの挿し入れが可能に構成されている。
【0020】
下フレーム3も上フレーム2と同様に、平板状の鉄板等を折り曲げる等によって形成され、内部に軸体Pの挿し入れが可能とされている。これにより、上フレーム2及び下フレーム3の間に、Eリング10を取り付けようとする軸体Pを軸方向に挿し入れることが可能となっている。下フレーム3は、その先端部であって、止め輪保持部21に対向する位置に、上フレーム2及び下フレーム3の間に挿入された軸体Pを上フレーム2の止め輪保持部21側に押圧するための押圧部31が取り付けられている。下フレーム3の後端部は回動支軸51で上フレーム2に軸支されている。
【0021】
レバー4は、回動支軸52を支点として上フレーム2に回動自在に軸支されており、この回動支軸52によって下フレーム3が所定範囲内で回動するように規制されている。レバー4の側面部に形成された長孔41には、下フレーム3に取り付けられたベアリング32が移動自在に填め込まれている。このレバー4が図1の矢印方向に回動されると、レバー4の長孔41及びベアリング32を介して下フレーム3が押し上げられ、下フレーム3が上フレーム2側に回動するようになっている。このように、レバー4によるリンクでもって下フレーム3を上フレーム2側へ回動させることによって、直接下フレーム3を上フレーム2側に回動させる場合よりも少量の力で下フレーム3を上フレーム2側へ押し付けることができる。なお、レバー4には、レバー4が下フレーム3側に回動したときに回転支軸51に干渉しないように切り欠き部43が形成されている。
【0022】
さらに、レバー4と下フレーム3の下面部との間には、圧縮コイルバネ等からなる押しバネ7が設けられている。下フレーム3の下部が回動支軸52に当接し、レバー4が押しバネ7によって下フレーム3から押し下げられることによって、下フレーム3及びレバー4は、静止状態では、図1に示すようにレバー4の後端部が下がり、上フレーム2及び下フレーム3の間が開いて、止め輪保持部21及び押圧部31の間に軸体Pを通すのに十分な空間ができるようになっている。
【0023】
上記止め輪保持部21は、軸体嵌合孔に圧入されるEリング10を保持するものであり、Eリング10が装填される装填部211と、Eリング10側部を把持する把持部212とからなる。装填部211は磁性材からなり、磁力によってEリング10を保持するようになっている。装填部211は、上フレーム2から下方に延びる形状とされ、その下方に軸体Pの挿し入れが可能となるように、略中心付近から下方部分を切り欠いた略逆U字形状とされている。この切り欠き部は、Eリング10を装填部211に装填したときに、Eリング10の突部10a,10b,10c(図5参照)が当該切り欠き部に突出するように設定されている。また、装填部211の上部には、Eリング10の上部形状に対応した凹部211aが形成されている。この凹部211aにEリング10の上部が嵌り込むことによって、軸体嵌合溝へのEリング10圧入時に、圧入方向におけるEリング10の移動を規制し、Eリング10のグリップ安定性が向上されるようになっている。
【0024】
把持部212は、弾性を持たせるために薄肉状の弾性を有する素材で形成されている。把持部212は、上フレーム2の両側面部にそれぞれ取り付けられ、図2に示すように、装填部211の表面側に折り曲げられている。把持部212は、装填部211に装填されたEリング10の側部に当接するようになっている。この把持部212のEリング10への当接部分212aは、図2における上部から下部にかけて外側に広がる形状とされている。これにより、Eリング10を把持部212の下方から挿し入れ易いようになっている。装填部211において把持部212にEリング10を装填すると、把持部212はその弾性力により、Eリング10のサイズに応じてEリング10の側部方向に広がってEリング10を把持し、Eリング10に対して接圧が生じるようになっている。このとき、Eリング10の上部が凹部211aに填まり込むまで押し上げると、Eリング10は装填部211において、その上部及び側部が固定される。
【0025】
また、装着部211及び把持部212は、上フレーム2の上面部にネジ61,62によって取り外し自在に取り付けられており、この上フレーム2にはEリング10(軸体P)のサイズに応じた装填部211及び把持部212の交換・取り付けが可能とされている。さらに、把持部212は、側面視における長さnを変更することによって所望の弾性力が得られるように調整可能である。
【0026】
下フレーム3に取り付けられている押圧部31は、側面視で略L字型状とされ、下フレーム3から上フレーム2側へ延びるように形成されている。押圧部31は、上フレーム2及び下フレーム3の間に挿入された軸体Pを押圧する軸体押圧部311と、当該軸体Pの嵌合溝に嵌入される突起312とを有し、さらに、上記装填部211に装填されたEリング10の下部を押圧する止め輪押圧部313を有している。
【0027】
突起312及び止め輪押圧部313は、装填部211に装填された状態のEリング10に対向する位置に設けられており、止め輪押圧部313は、レバー4を回動させて下フレーム3を上フレーム2側へ押し上げた時に、止め輪押圧部313がEリング10の下部に当接するようになっている。止め輪押圧部313は、Eリング10の下端部の高さを揃えることができるように(装填部211に装填されたEリング10のずれを矯正することができるように)、図5に示すように、Eリング10の両下端部を同じ高さで押圧するようになっている。Eリング10を装填部211に装填したとき、上フレーム2及び下フレーム3の間に軸体Pが挿入されていない状態で、レバー4を回動させて止め輪押圧部313によりEリング10の下部を押圧すると、Eリング10が上方に押し上げられ、Eリング10の上部が装填部211の凹部211aに嵌り込み、Eリング10の下端部の高さが揃うようになっている。
【0028】
また、Eリング10を装填部211に装填した後、上フレーム2及び下フレーム3の間に軸体Pを挿し入れ、突起312(軸体押圧部311)を軸体Pに接触させた状態で工具1を軸体Pの軸方向に移動させ、突起312を軸体嵌合溝に填め入れることによって、軸体Pにおける嵌合溝の位置を簡単に探し当てることができる。上述したように、突起312は装填部211に装填されたEリング10に対向する位置に形成されているので、突起312が嵌合溝に嵌入した状態では、装填部211に装填されているEリング10が軸体嵌合溝に対して位置決めされることになる。
【0029】
上フレーム2及び下フレーム3の止め輪保持部21及び押圧部31が取り付けられている部分の周囲は、図1に示すように、上フレーム2及び下フレーム3の両側面部が両フレーム間に挿入された軸体Pを視認可能となるように切り欠かれており、止め輪保持部21に装填されたEリング10及び軸体嵌合溝を肉眼で確認しながら、Eリング10を嵌合溝に圧入することが可能とされている。さらに、止め輪保持部21及び押圧部31は、側面視で略L字型状となるように形成されており、Eリング10及び嵌合溝の視認性が更に向上されるようになっている。
【0030】
次に、止め輪保持部21へのEリング10の取り付けについて説明する。自然状態では、工具1は、図2に示すように止め輪保持部21及び押圧部31との間が空間を有する状態になっている。この状態において、Eリング10を装填部211及び把持部212の下方から挿し入れる。Eリング10の両側部が把持部212に接触すると、Eリング10は把持部212により接圧をもって把持される。上述したように、把持部212は、正面視で下方に広がる形状となっているので、下方からはEリング10が挿し入れ易い。さらにEリング10を押し込んで、Eリング10の上部を装填部211の凹部211aに填め込む。これにより、装填部211へのEリング10の装填が完了する。また、Eリング10が把持部212にある程度把持された状態で、上フレーム2及びレバー4を握ってレバー4を上フレーム2側に回動させ、止め輪押圧部313によってEリング10の下部を押し上げるようにすれば、Eリング10を凹部211aに正確に填め込み、装填されたEリング10の下部の高さを揃えることができ、装填部211でのEリング10の姿勢をより適正にすることができる。
【0031】
次に、工具1によるEリング10の軸体嵌合溝への圧入作業について説明する。上記のようにして止め輪保持部21にEリング10を取り付けた工具1を、Eリング10を取り付けようとする軸体Pの端部にあてがい、図6に示すように、軸体Pを工具1の上フレーム2及び下フレーム3の間に挿し入れる。そして、突起312(軸体押圧部311)を軸体Pの周表面に接触させた状態とし、工具1を軸体Pの軸方向に移動させて突起312が軸体Pの嵌合溝に填まる位置を探す。このとき、上述したように、上フレーム2及び下フレーム3側面の切り欠き部から、突起312を嵌合溝にあてがう状態を肉眼で確認可能である。
【0032】
嵌合溝に突起312が嵌り込むと、Eリング10が嵌合溝に位置決めされたことになるので、この時点で上フレーム2及びレバー4を握って下フレーム3を上フレーム2側に回動させ、止め輪保持部21及び押圧部31の間に軸体Pを挟み込み、嵌合溝をEリング10に押圧する。Eリング10は、装填部211において、Eリング10の3つの突起部10a,10b,10cが装填部211の空隙部分に突出しているので、この各突起部が嵌合溝に嵌り込む。Eリング10が嵌合溝に填まり込むとき、嵌合溝によってEリング10が外周方向に押圧されるため、Eリング10が外周方向に広がるが、上述したようにEリング10側部を把持する把持部212は、Eリング10の側部方向に弾性を有するので、この時のEリング10の広がりにも対応可能である。
【0033】
このようにEリング10が嵌合溝に嵌り込んだ後、レバー4を離して初期位置に戻し、上フレーム2及び下フレーム3を軸体Pから離すと、嵌合溝に嵌り込んだEリング10は止め輪保持部21から離れて軸体P側に残る。そして、軸体Pから工具1を軸方向に引き抜く。以上によりEリング10の取り付けが完了する。
【0034】
このように、本実施形態の工具1によれば、軸体Pの嵌合溝に対してEリング10を位置決めするとき、押圧部31の突起部312により、止め輪保持部21に保持されたEリング10を軸体Pに接触させることなく、嵌合溝にEリング10を位置決めすることができる。これにより、Eリング10の位置決め作業時に、Eリング10が止め輪保持部21から脱落する等の不具合を防止することができる。また、嵌合溝へのEリング10の圧入状態を肉眼で確認することができるため、作業性がより向上する。
【0035】
なお、本発明は上記実施の形態の構成に限られず種々の変形が可能である。例えば、上記実施の形態では、工具1は、上フレーム2及び下フレーム3の間に軸体Pが軸方向に貫通可能となるように構成されているが、止め輪保持部21及び押圧部31部分にのみ軸体Pが挿入される構成であってもよい。
【0036】
また、上記実施形態では、装填部211には、Eリング10上部の形状に対応した凹部211aが形成されているが、装填部211はこの凹部211aを備えないものであってもよい。また、上記実施形態では、止め輪保持部21に把持部212が設けられているが、把持部212を備えず、装填部211の磁力のみによってEリング10を保持するようにしてもよい。また、上記実施形態では、上フレーム2及び下フレーム3を、軸体Pが視認可能となるように側面の一部を切り欠いた形状としているが、かかる切り欠き部がないものであっても構わない。
【0037】
また、上記実施形態では、工具1をEリングの取り付けに用いるものとしているが、例えば、クリセント形止め輪、U型止め輪、K型止め輪等、他の形状のリングの取り付けに使用することも可能である。
【0038】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、軸体を上フレーム及び下フレームの間に挿し入れ、軸体の嵌合溝に対して止め輪を位置決めするとき、下フレームの押圧部に形成された突起部を利用することによって、止め輪保持部に保持された止め輪を軸体に接触させることなく、嵌合溝に対する位置決めを行うことができる。これにより、工具による止め輪の保持状態を乱すことなく簡単に軸体嵌合溝に対して位置決めを行うことができ、止め輪取り付け時の操作性を向上させることができる。
【0039】
また、上フレーム及び下フレームを、軸体が当該両フレームの間を軸方向に貫通可能となるように形成したので、軸体の端部付近に形成された嵌合溝のみでなく、軸体の長さ方向中心付近に形成された嵌合溝に対しても止め輪を容易に取り付けることができる。
【0040】
また、前記止め輪保持部が磁石部を含み、磁力によって止め輪を吸着保持するようにすれば、止め輪保持部による止め輪の保持力を強くすることができる。特に、軸体の軸方向における保持力を強くすることができるので、軸体嵌合溝への止め輪の位置決め時に、軸体の軸方向に工具を移動させるときに止め輪が軸体に接触しても止め輪保持部から外れ難くなる。
【0041】
また、上フレームに取り付けられた止め輪保持部に、止め輪上部の形状に対応した凹部が形成されている構成とすれば、止め輪上部が凹部に嵌り込むことによって、軸体嵌合溝への止め輪圧入時におけるグリップ安定性が向上する。
【0042】
また、前記止め輪保持部に、止め輪を両側方から挟み込むように付勢することによって止め輪を把持する止め輪把持部が設けられている構成とすれば、止め輪把持部によって止め輪が側部から把持されることで、軸体嵌合溝への止め輪圧入時のグリップ安定性が向上すると共に、止め輪把持部の弾性によって止め輪把持部が止め輪のサイズに応じて撓むため、複数サイズの止め輪に対応して保持することが可能である。
【0043】
また、前記押圧部に、止め輪下端部の高さを揃えるための止め輪押圧部が設けられた構成とすれば、レバーを回動させて止め輪押圧部によって止め輪下端部を押圧することによって、止め輪保持部に保持された止め輪の姿勢を、簡単に適正姿勢に補正することができる。
【0044】
また、上フレーム及び下フレームを、当該両フレーム間に挿入された軸体を視認可能に形成した場合は、上フレーム及び下フレームの間に挿入された軸体の嵌合溝に対する止め輪の位置決めを肉眼で確認しながら行うことができるので、当該位置決め作業時の操作性が向上する。
【0045】
また、止め輪保持部及び押圧部を側面視L字型とした場合は、軸体嵌合溝に止め輪を嵌入する状態を視認しやすくなるので、当該位置決め作業時の操作性が更に向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は本発明に係る止め輪取り付け用工具を示す側面図、(b)は同図において下フレーム及びレバー間のバネ機構を図示したものである。
【図2】 上記止め輪取り付け用工具の正面図である。
【図3】 (a)はレバーを回動させて上フレーム及び下フレームを閉じた状態の止め輪取り付け用工具を示す側面図、(b)は同図において下フレーム及びレバー間のバネ機構を図示したものである。
【図4】 上フレーム及び下フレームを閉じた状態の止め輪取り付け用工具の正面図である。
【図5】 上記止め輪取り付け用工具にEリングを装填した状態を示す正面図である。
【図6】 上記止め輪取り付け用工具に軸体を挿し入れた状態を示す側面図である。
【符号の説明】
1 止め輪取り付け用工具
2 上フレーム
21 止め輪保持部
211 装填部
211a 凹部
212 把持部
3 下フレーム
31 押圧部
311 軸体押圧部
312 突起
313 止め輪押圧部
4 レバー
10 Eリング
P 軸体

Claims (7)

  1. 軸体に形成された止め輪取付用の嵌合溝に止め輪を取り付けるための工具であって、
    前記止め輪を保持する止め輪保持部が取り付けられた上フレームと、
    前記上フレームに回動自在に軸支され、前記止め輪保持部に保持された止め輪に前記軸体を押圧する押圧部が取り付けられた下フレームと、
    前記上フレームに回動自在に軸支され、回動することによって前記下フレームを前記上フレーム側へ回動させるレバーとを備え、
    前記下フレームに取り付けられた押圧部には、前記止め輪保持部に保持された止め輪に対向する位置に、前記軸体の嵌合溝に嵌入される突起が形成され
    前記上フレーム及び下フレームは、前記軸体が当該両フレームの間を軸方向に貫通可能に形成されている止め輪取り付け用工具。
  2. 前記止め輪保持部は磁石部を含み、磁力によって止め輪を吸着保持する請求項1に記載の止め輪取り付け用工具。
  3. 前記止め輪保持部には、止め輪上部の形状に対応した凹部が形成されている請求項1又は請求項2に記載の止め輪取り付け用工具。
  4. 前記止め輪保持部には、止め輪を両側方から挟み込むように付勢することによって止め輪を把持する止め輪把持部が設けられている請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の止め輪取り付け用工具。
  5. 前記押圧部には、止め輪下端部の高さを揃えるための止め輪押圧部が設けられている請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の止め輪取り付け用工具。
  6. 前記上フレーム及び下フレームの側面部を、当該両フレーム間に挿入された軸体を視認可能に形成した請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の止め輪取り付け用工具。
  7. 前記止め輪保持部及び押圧部を側面視L字型とした請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の止め輪取り付け用工具。
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