JP3678995B2 - 電気電子機器用筐体のフレーム構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気電子機器用筐体のフレーム構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の電気電子機器用筐体のフレーム構造は、図5に示すように筐体の側面側に配線用空間を形成するように機器取付用のマウントレール101やマウントアングル101を筐体の側面より内側に取り付ける場合には奥行きフレーム102とは別途に前後の縦フレーム103、103間に取付用奥行きフレーム104を取り付けたうえスペース金具105を介在して取り付けるものであった。そのため、部品点数が多くなり組立作業も厄介であった。また、底部も一枚又は分割した底板106で塞ぐ構成としたに過ぎないものであるため、底板106に機器を載置させる必要がある場合に機器のサイズによってはケーブル等の入線を底部から行うことができないという問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は前記のような従来の問題点を解決して、スペース金具等の部品を使用することなくマウントレールやマウントアングルを筐体の側面より内側に取り付けできるばかりでなく、底部を底板で塞いでも底板に何ら加工することなく底部からケーブル等の入線を行うことができる電気電子機器用筐体のフレーム構造を提供するためになされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を解決するためになされた本発明の電気電子機器用筐体のフレーム構造は、前フレームと後フレームの上下両側を4本の奥行きフレームにより連結する電気電子機器用筐体のフレーム構造において、前記奥行きフレームの内側に幅広板部を連設して該幅広板部を介して鉛直な取付面を形成し、また、該内側の鉛直な取付面に対向して該取付面より背高な外側の取付面を形成したものを請求項1に記載の発明とし、この発明において、内側に幅広板部を連設した奥行きフレームの該幅広板部にケーブル等の入線孔を設けたものを請求項2に記載の発明とする。そして、前記請求項1、2に記載の発明において、補助縦フレームを該補助縦フレームの下端面を取付面と連設して形成してある水平板部に当接させて取り付けたものを請求項3に記載の発明とし、さらに、前記請求項1、2に記載の発明において、上下に対向する取付面に取付台を用いて補助縦フレームを取り付けたものを請求項4に記載の発明とする。
【0005】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の好ましい実施の形態を図1から図4に基づき説明する。
図1において、1は四角枠状の前フレーム、2は前記前フレーム1と同形の四角枠状の後フレ−ムである。そして、この前フレーム1と後フレ−ム2とは上下両側を4本の奥行きフレーム3により連結されて筐体のフレーム構造を構成している。各奥行きフレーム3は筐体の内側に向けて水平な幅広板部31を連設して該幅広板部31を介して取付面32を形成している。即ち、該奥行きフレーム3は図2〜図4に示すように幅広板部31の内側端に90°折曲形成した内側短脚板部31aの先端に外向きの内側段板部31bを90°折曲して該内側段板部31bの先端に鉛直な内側の取付面32を形成したものである。また、奥行きフレーム3にはケーブル等の入線孔4が水平な幅広板部31をもって設けてある。32aは取付面32に配設したネジ挿入孔である。
【0006】
また、奥行きフレーム3は外側端に前記内側短脚板部31aと同方向に90°折曲して外側短脚板部31cを連設して該外側短脚板部31cに内向きの外側段板部31dを90°折曲して該外側段板部31dの先端に前記内側の取付面32に対向した該取付面32より背高な外側の副取付面33を形成しており、内側が低く外側が高い取付面を有していることになる。なお、奥行きフレーム3は同一のものを上下同士及び両側同士をそれぞれ対称となるように取り付けるものである。
【0007】
5は上下に対向する奥行きフレーム3、3の取付面32、32間に取り付けたマウントレールやマウントアングル等の補助縦フレームである。この補助縦フレーム5の両側端に折曲形成した補強片部51、51の先端には取付孔52a付きの折曲片部52を連設してレールの外側に線止めバー等10を取付できるものとしている。こうして補助縦フレーム5を取り付けることにより、実質8本の縦フレームを持つこととなり、特に補助縦フレーム5が筐体内側に入っているので非常に耐震性が優れている。なお、図示のものは補助縦フレーム5の下端面が取付面32の基端に連設されている水平板部すなわち奥行きフレーム3に連設した水平な幅広板部31の上面に当接していないが、水平板部に当接するものとすることにより、取付面32の取付部に加わる補助縦フレーム5の荷重を分散することもでき、さらに強度を増すという利点がある。図3及び図4に示す6は垂直脚板部61の上端に補助縦フレーム取付用の取付面部62を延設した取付台であり、該取付台6は図3に示すように垂直脚板部61をもって取付面32に取り付けたうえ取付面部62に補助縦フレーム5を取り付けることにより補助縦フレーム5が上下の取付面32、32間に達することのない短いものであっても的確に取り付けできるものである。なお、垂直脚板部61と取付面部62にはそれぞれネジ孔61a、ネジ孔62aが設けてあり、奥行きフレーム3の孔列はネジ挿入孔32aとしてタップ加工を不要なものとしている。
【0008】
さらに、前記取付台6は垂直脚板部61の下端外側に水平脚板部63を折曲形成するとともに垂直脚板部61の上端外側に水平上板部64を連設したうえ該水平上板部64の先端に下向きに前記垂直脚板部61より幅広な取付片部65を設けてある。そして、図4に示すように該取付片部65を奥行きフレーム3の外側の副取付面33の外面に添装したうえ副取付面33に設けたネジ挿通孔33aから止めネジ33bを挿通したうえ取付片部65のネジ孔65aに螺合して取り付けて、前記取付面部62に補助縦フレーム5を取り付ける。このような補助縦フレーム5は、筐体内側に入れるためメインの縦フレームよりも長さが短いのが普通である。そのため従来では補助縦フレーム5は空中で保持しながらスペース金具に取り付けなければならなかったが、このような取付台6を用いれば非常に取付作業が容易になる。また、内側が低く外側が高い2つの取付面32、33を設けているので、筐体を壁面のコーナ部に設置したものに内部機器を追加するときでも筐体内部より取付作業を行うことができ筐体を移動させる作業が不要になりさらに、補助縦フレーム5を筐体の側面より若干内より若しくはさらに内側の2種類の取付位置を選択できるものである。この場合に取付片部65のネジ孔65aを垂直脚板部61の両側から臨む箇所に設けたものとしておけば止めネジ33bの螺合作業が容易である。なお、図示のように取付台6の水平上板部64の中央を切り起こして取付面部62を形成することにより製造が容易なものとなる。
【0009】
このような電気電子機器用筐体のフレーム構造は、前フレーム1と後フレ−ム2の上下両側を連結している4本の奥行きフレーム3が、筐体の内側に向けた水平な幅広板部31を連設したうえ該幅広板部31を介して取付面32を形成したものであるから、図1に示すように上下に対向する取付面32、32に機器取付用のマウントレールやマウントアングル等の補助縦フレ−ム5を上下端部をもって取り付ければ、該マウントレールやマウントアングル5は筐体の側面より内側に取り付けることができるものであり、実質8本の縦フレームを持つこととなり、特に補助縦フレーム5が筐体内側に入っているので非常に耐震性が優れている。加えて、マウントレールやマウントアングル5が奥行きフレーム3に直接取付けられているので、筐体の強度を向上させるものである。また、スペース金具等の取付部品を不要とするので部品点数が少なくてよいものである。この場合に取付面32にネジ挿入孔32aを配設するとともに補助縦フレ−ム5にネジ孔5aを設けておくことにより、ネジ5bにより取り付ける際に奥行きフレーム3の孔列はネジ挿入孔32aとして列全てにタップ加工を不要とすることができる。
【0010】
また、内側が低く、外側が高い2つの取付面を設けているのでいずれに補助縦フレーム5を取り付ける場合でも筐体の内側からの作業が可能となり、また、取付台を用いることによって作業性が向上する。さらに、奥行きフレーム3にはケーブル等の入線孔4が水平な幅広板部31をもって形成されているので、左右の奥行きフレーム3、3間に底板11を取り付けてもケーブル等の入線が該入線孔4から行うことができるので底板11上に機器を載置することが可能であり、大量のケ−ブルの入線が必要な場合のみ底板11を取り外せばよい。なお、奥行きフレーム3を図示のように幅広板部31の内側端に90°折曲形成した内側短脚板部31aの先端に外向きの内側段板部31bを90°折曲して該内側段板部31bの先端に鉛直な取付面32を形成したものとすることにより、内側段板部31bが底板11の受段部となり底板7の取りつけ、取り外し作業を容易とすることができる。
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明の電気電子機器用筐体のフレーム構造は、奥行きフレームの内側に取付面を形成したので、マウントレールやマウントアングルを筐体の内側に取付部材を介在させることなく取り付けできるもので部品点数が少なくできるものである。また、補助縦フレームを取り付けることにより実質8本の縦フレームを持つこととなり、特に補助縦フレームが筐体内側に入っているので非常に耐震性が優れている。
従って、従来の電気電子機器用筐体のフレーム構造の問題点を解決したものとして業界にもたらす益大なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態を示す斜視図である。
【図2】 本発明の実施の形態の要部を示す図であり、(A)は側面図、(B)は斜視図である。
【図3】 本発明の実施の形態の要部を態様を異にして示す図であり、(A)は側面図、(B)は斜視図である。
【図4】 本発明の実施の形態の要部を態様を異にして示す図であり、(A)は側面図、(B)は斜視図である。
【図5】 従来例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 前フレーム
1a 横フレーム
2 後フレーム
2a 横フレーム
3 奥行きフレーム
31 幅広板部
32 取付面
4 ケーブル等の入線孔
5 補助縦フレーム
Claims (4)
- 前フレーム(1) と後フレーム(2) の上下両側を4本の奥行きフレーム(3) により連結する電気電子機器用筐体のフレーム構造において、前記奥行きフレーム(3) の内側に幅広板部(31)を連設して該幅広板部(31)を介して鉛直な取付面(32)を形成し、また、該内側の鉛直な取付面 (32) に対向して該取付面 (32) より背高な外側の取付面 (33) を形成したことを特徴とする電気電子機器用筐体のフレーム構造。
- 内側に幅広板部 (31) を連設した奥行きフレーム (3) の該幅広板部 (31) にケーブル等の入線孔 (4) を設けた請求項1に記載の電気電子機器用筐体のフレーム構造。
- 補助縦フレーム (5) を該補助縦フレーム (5) の下端面を取付面 (32) と連設して形成してある水平板部に当接させて取り付けた請求項1又は2に記載の電気電子機器用筐体のフレーム構造。
- 上下に対向する取付面 (32) に取付台 (6) を用いて補助縦フレーム (5) を取り付けた請求項1又は2に記載の電気電子機器用筐体のフレーム構造。
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