JP3678040B2 - エアバッグ制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両のエアバッグ制御装置に関し、特に、乗員の着座姿勢に応じてエアバッグの展開を禁止または遅延し、展開圧力を調整することができるエアバッグ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のエアバッグ制御装置は、車両の衝突を検知した場合に、乗員を保護するためのエアバッグを展開するように制御するものであり、座席シート内に配置した座圧センサを用いて乗員の姿勢状態が正常か、または、エアバッグに近付き過ぎた姿勢状態(アウト・オブ・ポジション)かを判断し、乗員がエアバッグに近付き過ぎた姿勢状態では展開を禁止する方法が提案されている(例えば特開平10−278725号)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のエアバッグ制御装置にあっては、例えば座圧センサ等で乗員の姿勢状態を判断していたため、多様な体型の人による実験と検証作業が必要であり、かつ、車種毎にこれらの実験を行う必要があった。
このため、乗員がエアバッグに近付き過ぎた姿勢状態にあるかを判断するための基礎データを収集するのに要する開発コストが高くなるといった問題があった。
【0004】
また、この開発コストを低くするために座圧センサ以外にも乗員姿勢センサとして、赤外線センサや超音波レーダー等を併用する技術があるが、この場合には、製品コストが高くなってしまうといった問題があった。
本発明は、上記に鑑みなされたもので、その目的としては、乗員がエアバッグに近付き過ぎた姿勢状態にあるかを安価なコストで開発・製造することができるエアバッグ制御装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の本発明は、上記課題を解決するため、乗員の着座状態に基づいて、車両に設けられたエアバッグの展開圧力を調整するエアバッグ制御装置において、乗員席での乗員の着座状態を検出する着座状態検出手段と、この乗員席前方に設けられた機器の操作があったかどうかを検出する操作検出手段と、この操作検出手段により機器の操作が検出された場合に、前記着座状態検出手段により検出した乗員の着座状態を操作時着座状態として記憶する記憶手段と、前記着座状態検出手段により検出された乗員の着座状態と、前記記憶手段により記憶された乗員の操作時着座状態とを比較する比較手段と、この比較手段により比較された前記着座状態と前記操作時着座状態とに基づいて、前記エアバッグの展開圧力を調整する展開制御手段と、を備えたことを要旨とする。
【0006】
請求項2記載の本発明は、上記課題を解決するため、請求項1記載のエアバッグ制御装置において、前記展開制御手段は、前記比較手段により比較された前記着座状態と前記操作時着座状態とが一致した場合には、前記エアバッグの展開を禁止すると共に、前記着座状態と前記操作時着座状態とが不一致の場合には、前記エアバッグの展開を許可することを要旨とする。
【0007】
請求項3記載の本発明は、上記課題を解決するため、請求項1記載のエアバッグ制御装置において、前記展開制御手段は、前記比較手段により比較された前記着座状態と前記操作時着座状態とが不一致の場合には、前記エアバッグを第1の圧力で展開し、前記着座状態と前記操作時着座状態とが一致した場合には、前記エアバッグを前記第1の圧力よりも小さい圧力で展開することを要旨とする。
【0008】
請求項4記載の本発明は、上記課題を解決するため、乗員の着座状態に基づいて、車両に設けられたエアバッグの展開圧力を調整するエアバッグ制御装置において、乗員席での乗員の着座状態を検出する着座状態検出手段と、車両の減速操作があったかどうかを検出する減速操作検出手段と、この減速操作検出手段により車両の減速操作が検出された場合に、前記着座状態検出手段により検出した乗員の着座状態を減速時着座状態として記憶する記憶手段と、前記着座状態検出手段により検出された乗員の着座状態と、前記記憶手段により記憶された減速時着座状態とを比較する比較手段と、この比較手段により比較された前記着座状態と前記減速時着座状態とに基づいて、前記エアバッグの展開圧力を調整する展開制御手段と、を備えたことを要旨とする。
【0009】
請求項5記載の本発明は、上記課題を解決するため、請求項4記載のエアバッグ制御装置において、前記展開制御手段は、前記比較手段により比較された前記着座状態と前記減速時着座状態とが一致した場合には、エアバッグの展開を禁止すると共に、前記着座状態と前記減速時着座状態とが不一致の場合には、前記エアバッグの展開を許可することを要旨とする。
【0010】
請求項6記載の本発明は、上記課題を解決するため、請求項4記載のエアバッグ制御装置において、前記展開制御手段は、前記比較手段により比較された前記着座状態と前記減速時着座状態とが不一致の場合には、前記エアバッグを第1の圧力で展開すると共に、前記着座状態と前記減速時着座状態とが一致した場合には、前記エアバッグを前記第1の圧力よりも小さい圧力で展開することを要旨とする。
【0011】
【発明の効果】
請求項1記載の発明においては、操作検出手段により機器の操作が検出された場合に、着座状態検出手段により検出した乗員の着座状態を操作時着座状態として記憶すると共に、着座状態と、操作時着座状態とを比較し、比較された着座状態と操作時着座状態とに基づいて、エアバッグの展開圧力を調整するようにしたので、予め開発段階で多様な体型の人による実験・検証作業が行うことが不要で、また車種毎に実験を行う必要もなくなるために、開発コストを安く抑えることができる。さらに、赤外線センサや超音波センサを用いずに構成することができ、簡単に構成することができ製品コストも低く抑えることができる。
【0012】
また請求項2記載の発明においては、比較手段により比較された着座状態と操作時着座状態とが一致した場合には、エアバッグの展開を禁止すると共に、着座状態と操作時着座状態とが不一致の場合には、エアバッグの展開を許可するようにしたので、請求項1記載の発明の効果と同様の効果を有する。
【0013】
また請求項3記載の発明においては、比較手段により比較された着座状態と操作時着座状態とが不一致の場合には、エアバッグを第1の圧力で展開し、一致した場合には、エアバッグを前記第1の圧力よりも小さい圧力で展開するようにしたので、請求項1記載の発明の効果に加えて、さらに決め細やかな制御を行うことができ、乗員を最適に保護することができる。
【0014】
また請求項4記載の発明においては、減速操作検出手段により車両の減速操作が検出された場合に、着座状態検出手段により検出した乗員の着座状態を減速時着座状態として記憶すると共に、着座状態と、減速時着座状態とを比較し、この比較手段により比較された前記着座状態と前記減速時着座状態とに基づいて、展開圧力を調整するようにしたので、予め開発段階で多様な体型の人による実験・検証作業が行うことが不要で、また車種毎に実験を行う必要もなくなるために、開発コストを安く抑えることができる。さらに、赤外線センサや超音波センサを用いずに構成することができ、簡単に構成することができ製品コストも低く抑えることができる。
【0015】
また請求項5記載の発明においては、比較手段により比較された着座状態と減速時着座状態とが一致した場合には、エアバッグの展開を禁止すると共に、着座状態と減速時着座状態とが不一致の場合には、エアバッグの展開を許可するようにしたので、請求項4記載の発明の効果と同様の効果を有する。
【0016】
また請求項6記載の発明においては、比較手段により比較された着座状態と減速時着座状態とが不一致の場合には、エアバッグを第1の圧力で展開すると共に、一致した場合には、第1の圧力よりも小さい圧力で展開するようにしたので、請求項1記載の発明の効果に加えて、さらに決め細やかな制御を行うことができ、乗員を最適に保護することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
図1は本発明の第1の実施の形態に係るエアバッグ制御装置のブロック構成を示す図である。
【0018】
着座センサ群3は、座席に埋め込まれた複数の圧力センサからなり、各圧力センサからの出力値は互いに独立であり、マトリックス状データとなって乗員姿勢判断部1に送られる。なお、着座センサ群3としては、例えば特開昭63−170148号及び特開平10−213494号に記載された周知の技術を利用したものがある。この着座センサ群は、図2に示すように、座席の座面(シート)31の奥側に埋め込ませた感圧センサ25と手前側に埋め込まれた感圧センサ27と、座席の背面(シートバック)29の上側に埋め込まれた感圧センサ21と下側に埋め込まれた感圧センサ23とからなる。
【0019】
これらの感圧センサ21、23、25、27は、乗員の着座状態に基づいて、乗員の体重が座席にかかって、感圧センサが押された場合には‘オン状態(1)’となり、乗員体重がかからなく、感圧センサが押されない場合には‘オフ状態(0)’となる。
【0020】
図3に示すように、各感圧センサ21、23、25、27の‘オン状態、オフ状態’によって、乗員の着座状態No.1〜16の16通りの状態が得られる。
なお、この実施の形態では感圧センサを4つ設ける例を示したが、感圧センサの数を5つ以上としても良く、この場合には、乗員の着座状態を詳細に検出することができる。
【0021】
再び図1を参照し、車室内スイッチ群9は、グローブボックスのドアの近傍に設けた開閉スイッチや、例えばオーディオ及びラジオ等のスイッチ等の操作スイッチが用いられ、各スイッチから互いに独立した出力信号が乗員姿勢判断部1に送られる。
乗員姿勢判断部1は、図3に示した各圧力センサからのマトリックス状の出力値に基づいて、運転手Hが正しい着座位置状態にあるか否かを判断し、正しい着座状態にない場合は展開禁止部13に接近信号を出力する。
【0022】
姿勢データ記憶部5は、乗員席に設けられた各圧力センサからの現在の着座状態を示すマトリックス状の出力値を記憶する。リファレンス記憶部7は、車室内スイッチ群9がオン操作された場合に各圧力センサからの操作時の着座状態を示すマトリックス状の出力値を記憶する。
【0023】
展開禁止部13は、乗員姿勢判断部1からの接近信号を受けて、エアバッグ展開禁止信号を出力する。
加速度センサ11は、例えば半導体エッチング技術によってシリコン基板をくり抜いた4点支持のはり構造からなっており、半導体薄膜技術によりはり部表面にピエゾ抵抗効果を持たせ、加速度に応じたたわみによる抵抗変化をブリッジ回路の電圧変化として取り出す素子である。
【0024】
エアバッグ展開部15は、車両が衝突して加速度センサ11からの加速度値が所定値以上の場合に、展開禁止部13からエアバッグ展開禁止信号が入力されていないときには、エアバッグ17を展開するためのトリッガ信号を出力する。このエアバッグ17は、運転席に設けられている運転席エアバッグとする。
【0025】
なお、CPU37は、ROM、RAMを有し、ROMに記憶されている制御プログラムに従って、乗員姿勢判断部1,姿勢データ記憶部5等のソフトウエアモジュールを実行する。また、CPU37のRAMにより上述した姿勢データ記憶部5,リファレンス記憶部7は構成される。
ここで、このRAMは電源が供給されていなくても一度記憶したデータは消去されないものである。
【0026】
次に、図4に示すフローチャートを参照して、第1の実施の形態に係るエアバッグ制御装置の動作を説明する。
なお、CPU37の内部ROMに記憶されている制御プログラムは、例えば0.1秒単位の間隔でステップS10以降の処理を行うように制御されている。
【0027】
いま、図5に示すように、運転手Hが運転座席シート31に座ると、その体重により感圧センサ25,27とが押されて、感圧センサがオン状態となる。同時に、運転手Hが座席の背面(シート)29に背もたれると乗員体重により感圧センサ21,23とが押され感圧センサがオン状態となることとなる。また、運転手Hが着座している状態でラジオのスイッチを押すために前かがみになり、運転手Hの背中が背面(シート)29から離れると、例えば感圧センサ21,23とがオフ状態となる。このように、着座センサ群3からは着座状態信号群が出力され、乗員姿勢判断部1に送られる。
【0028】
まず、ステップS10では、乗員姿勢判断部1は、着座センサ群3から入力された現在の着座状態信号群を現状状態データM1として姿勢データ記憶部5に記録する。
そして、ステップS20では、乗員姿勢判断部1は、車室内スイッチ群9が操作され、操作信号が出力されたか否かを判断する。例えばグローブボックスのドアの開閉に伴って、このドアの近傍に設けた開閉スイッチから操作信号があるか否かを判断する。車室内スイッチ群9からの操作信号がない場合には、ステップS40に進む。
【0029】
ここで、例えばオーディオやラジオ等の車室内スイッチ群9が運転席から離れており、これらのスイッチを操作する場合、図6に示すように、前かがみになれば手が届くこととする。このような場合、運転手Hは背もたれとなる背面29から背中を離して前かがみになって操作することになり、ハンドルの中央部に設けたエアバッグに接近することになる。
【0030】
車室内スイッチ群9からの操作信号がある場合には、ステップS30に進み、姿勢データ記憶部5内に記憶されている前記現状状態を示す着座状態信号群をアウト・オブ・ポシション時の状態を示す前かがみ姿勢データと定義して、現状状態データM1をアウト・オブ・ポシション・リファレンスデータOOPD(N)としてリファレンス記憶部7に複写して記憶する。
【0031】
ステップS40では、レジスタを用いたカウンタに記憶しておく値Kに1を設定する。そして、ステップS50では、乗員姿勢判断部1は姿勢データ記憶部5内に記憶されている現状状態データM1とリファレンス記憶部7内に記憶されているリファレンスデータOOPD(K)とが一致したか否かを調べる。
【0032】
両者が一致した場合には、ステップS60に進み、図6に示すように、運転手Hが正しい着座位置ではなくエアバッグに接近しているアウト・オブ・ポシションであることを表す接近中信号を展開禁止部13に送る。この結果、展開禁止部13はエアバッグ展開部15に禁止命令を送り運転席エアバッグの展開を禁止状態にする。
【0033】
一方、ステップS50において両者が一致しない場合には、ステップS70に進み、レジスタからなるカウンタの値Kに1加算する。
そして、ステップS80では、乗員姿勢判断部1はリファレンス記憶部7内に記憶されているリファレンスデータOOPD(K)が空きデータか否かを調べる。
【0034】
空きデータの場合は、ステップS90に進み、図5に示すように、運転手Hが正しい着座状態であることを表す正常信号を展開禁止部13に送る。この結果、展開禁止部13はエアバッグ制御部15に許可命令を送り運転席エアバッグ17の展開を許可状態にする。
【0035】
一方、ステップS80において、空きデータではない場合は、乗員姿勢判断部1は姿勢データ記憶部5内に記憶されているステップS50に戻り、上述した処理を繰り返す。
ここで、ステップS60において、運転席エアバッグ17の展開を禁止状態に設定した後、または、ステップS90において、運転席エアバッグの展開を許可状態に設定した後にステップS10へ戻る。
【0036】
すなわち、図4に示すフローチャートは、車室内スイッチ群9が操作されているときの、着座センサ群3によって検出した現状状態データをアウトオブポジション・リファレンスデータ群として記憶し、現在の状態データがこの記憶された全てのアウトオブポジション・リファレンスデータのうちどれか一つと一致した場合には、運転者Hがエアバッグに近づいていると判断し、エアバッグの展開を禁止すると共に、現在の状態データが記憶された全てのアウトオブポジション・リファレンスデータのうちどれか一つとも一致しない場合には、エアバッグの展開を許可するようにしたものである。
【0037】
以上、説明したように、着座センサからの検出値と車室内スイッチとの操作状況から、運転者のエアバッグに対する着座状態を常に記憶、すなわち学習し、この記憶値と現在の着座センサからの検出値とを比較してエアバッグの展開の許可・禁止を制御するようにしたので、開発段階で多様な体型の人による実験・検証作業が不要となり、また、車種毎に実験を行う必要もなくなるため、開発コストを安く抑えることができる。さらに、赤外線センサや超音波センサを用いずに構成することができ、製品コストも低く抑えることができる。
【0038】
また、複数人用の選択スイッチを設け、このスイッチに基づいて、データが異なるようにしても良い。すなわち、車両が営業車等で多数の人間が使用することが考えられる場合には、例えば選択スイッチを2つ設け、一つは主使用者、一つは副使用者とすることで、体型の異なる人に応じて、記憶するアウトオブポジション・リファレンスデータを異なるようにすることで、最適な制御が行えるようにすることができる。
【0039】
(第2の実施の形態)
図7は、本発明の第2の実施の形態に係るエアバッグ制御装置のブロック構成を示す図である。なお、第1の実施の形態と同一の部分には、同一の番号を付加することとし、その説明を省略する。
【0040】
運転操作スイッチ群19は、アクセルペダルの開放を検出するアクセルスイッチ、または、ブレーキペダルの踏み込み開始を検出するブレーキスイッチからなることにある。また、図7に示すエアバッグ17は、助手席に設けられている助手席エアバッグとする。
【0041】
次に、図8に示すフローチャートを参照して、第2の実施の形態に係るエアバッグ制御装置の動作を説明する。
いま、図9に示すように、助手席乗員Hが助手席座席シート31に座ると、その体重により感圧センサ25,27とが押されて、感圧センサがオン状態となる。同時に、助手席乗員Hが座席の背面(シート)29に背もたれると乗員体重により感圧センサ21,23とが押され、感圧センサがオン状態となる。また、図10に示すように、助手席乗員Hが助手席座席シート31,29に座っている状態で、車両が急減速した場合には前かがみになり、助手席乗員Hの背中が背面(シート)29から離れるので、感圧センサ21,23とがオフ状態となる。このように、着座センサ群3からは着座状態信号群が出力され、乗員姿勢判断部1に送られる。
【0042】
まず、ステップS110では、乗員姿勢判断部1は、着座センサ群3から入力された着座状態信号群を現状状態データM1として姿勢データ記憶部5に記録する。
そして、ステップS120では、乗員姿勢判断部1は、運転操作スイッチ群19が操作され、操作信号が出力されたか否かを判断する。例えば運転手がアクセルペダルを開放し、次に、ブレーキペダルの踏み込んで車両を減速するか否かを検出する。すなわち、図10に示すように、助手席乗員Hが上体を前に傾けざるを得ない状態になったか否かを判断する。運転操作スイッチ群19からの操作信号がない場合には、ステップS140に進む。
【0043】
ここで、運転手がブレーキペダルを踏み込む場合、車両の減速を予想しているので、前かがみになり難い。しかしながら、助手席乗員Hはブレーキによる車両の減速を予想できない場合が多いため、上体を前に傾けざるを得ない。この結果、背もたれとなる背面29から背中を離して前かがみになり、インストルメントパネルに設けたエアバッグ17に接近することになる。
【0044】
運転操作スイッチ群19からの操作信号がある場合には、ステップS130に進み、姿勢データ記憶部5内に記憶されている前記現状状態を示す着座状態信号群をアウト・オブ・ポシション時の状態を示す前かがみ姿勢データと定義して、現状状態データM1をアウト・オブ・ポシション・リファレンスデータOOPD(N)としてリファレンス記憶部7に複写して記憶する。
【0045】
ステップS140では、レジスタを用いたカウンタに記憶しておく値Kに1を設定する。そして、ステップS150では、乗員姿勢判断部1は姿勢データ記憶部5内に記憶されている現状状態データM1とリファレンス記憶部7内に記憶されているリファレンスデータOOPD(K)とが一致したか否かを調べる。
【0046】
両者が一致した場合には、ステップS160に進み、図10に示すように、助手席乗員Hが正しい着座状態ではなくエアバッグに接近しているアウト・オブ・ポシションであることを表す接近中信号を展開禁止部13に送る。この結果、展開禁止部13はエアバッグ展開部15に禁止命令を送り助手席エアバッグの展開を禁止状態にする。
【0047】
一方、ステップS150において両者が一致しない場合には、ステップS170に進み、レジスタからなるカウンタの値Kに1加算する。
そして、ステップS180では、乗員姿勢判断部1はリファレンス記憶部7内に記憶されているリファレンスデータOOPD(K)が空きデータか否かを調べる。
【0048】
空きデータの場合は、ステップS190に進み、図9に示すように、助手席乗員Hが正しい着座状態であることを表す正常信号を展開禁止部13に送る。この結果、展開禁止部13はエアバッグ制御部15に許可命令を送り助手席エアバッグ17の展開を許可状態にする。
【0049】
一方、ステップS180において、空きデータではない場合は、乗員姿勢判断部1は姿勢データ記憶部5内に記憶されているステップS150に戻り、上述した処理を繰り返す。
ここで、ステップS160において、助手席エアバッグ17の展開を禁止状態に設定した後、または、ステップS190において、助手席エアバッグの展開を許可状態に設定した後、ステップS110へ戻る。
【0050】
すなわち、図8に示したフローチャートは、運転操作スイッチ群19が操作されているときの、着座センサ群3によって検出した現状状態データをアウトオブポジション・リファレンスデータ群として記憶し、現在の状態データがこの記憶されたアウトオブポジション・リファレンスデータのどれか一つと一致すれば、助手席乗員Hがエアバッグに近づいていると判断し、エアバッグの展開を禁止すると共に、現在の状態データが記憶されたアウトオブポジション・リファレンスデータのどれか全てと一致しなければ、エアバッグの展開を許可するようにしたものである。
【0051】
以上、説明したように、着座センサからの検出値と運転操作スイッチとの操作状況から、助手席乗員のエアバッグに対する着座状態を常に記憶、すなわち学習し、この記憶値と現在の着座センサからの検出値とを比較してエアバッグの展開の許可・禁止を制御するようにしたので、開発段階で多様な体型の人による実験・検証作業が不要で、また車種毎に実験を行う必要もなくなるために、開発コストを安く抑えることができる。さらに、赤外線センサや超音波センサを用いずに構成することができ、製品コストも低く抑えることができる。
【0052】
また、複数人用の選択スイッチを設け、このスイッチに基づいて、記憶しておくアウトオブポジション・リファレンスデータが異なるようにしても良い。すなわち、車両が営業車等で多数の人間が使用することが考えられる場合には、例えば選択スイッチを2つ設け、一つは主使用者、一つは副使用者とすることで、体型の異なる人に応じて、記憶するアウトオブポジション・リファレンスデータを異なるようにすることで、最適な制御が行えるようにすることができる。
【0053】
また、以上説明した第1及び第2の実施の形態では、着座状態と、操作時着座状態または減速時着座状態とを比較し、両者が一致した場合には、エアバッグの展開を禁止するようにしていたが、エアバッグのインフレータを複数個、例えば2個設け、どのスイッチを操作したか、どの程度の減速度があったかに基づいて、エアバッグの展開を禁止したり、複数のインフレータのうちの一段のみを展開させたりしても良い。この場合には、さらに決め細やかな制御を行うことができ、乗員を最適に保護することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るエアバッグ制御装置のブロック構成図である。
【図2】本発明のエアバッグ制御装置の着座センサ群の配置を示す図である。
【図3】本発明のエアバッグ制御装置の着座センサ群の出力状態を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係るエアバッグ制御装置の動作を説明するフロー図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係るエアバッグ制御装置の動作を説明する模式図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態に係るエアバッグ制御装置の動作を説明する他の模式図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係るエアバッグ制御装置のブロック構成図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態に係るエアバッグ制御装置の動作を説明するフロー図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態に係るエアバッグ制御装置の動作を説明する模式図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態に係るエアバッグ制御装置の動作を説明する他の模式図である。
【符号の説明】
1 乗員姿勢判断部
3 着座センサ群
5 姿勢データ記憶部5
7 リファレンス部
9 車内内スイッチ群
11 加速度センサ
13 展開禁止部
15 エアバッグ制御部
17 エアバッグ
19 運転操作スイッチ群
31 座面(シート)
25 感圧センサ
27 感圧センサ
29 背面(シート)
21,23,25,27 感圧センサ
29 背面
31 座面
37 CPU

Claims (6)

  1. 乗員の着座状態に基づいて、車両に設けられたエアバッグの展開圧力を調整するエアバッグ制御装置において、
    乗員席での乗員の着座状態を検出する着座状態検出手段と、
    この乗員席前方に設けられた機器の操作があったかどうかを検出する操作検出手段と、
    この操作検出手段により機器の操作が検出された場合に、前記着座状態検出手段により検出した乗員の着座状態を操作時着座状態として複数の乗員毎に記憶する記憶手段と、
    前記乗員が記憶手段により記憶されいる自身の操作時着座状態を選択するための選択手段と、
    前記着座状態検出手段により検出された乗員の着座状態と、前記選択手段により選択された乗員の操作時着座状態とを比較する比較手段と、
    この比較手段により比較された前記着座状態と前記操作時着座状態とに基づいて、前記エアバッグの展開圧力を調整する展開制御手段と、
    を備えたことを特徴とするエアバッグ制御装置。
  2. 請求項1記載のエアバッグ制御装置において、
    前記展開制御手段は、
    前記比較手段により比較された前記着座状態と前記操作時着座状態とが一致した場合には、前記エアバッグの展開を禁止すると共に、前記着座状態と前記操作時着座状態とが不一致の場合には、前記エアバッグの展開を許可することを特徴とするエアバッグ制御装置。
  3. 請求項1記載のエアバッグ制御装置において、
    前記展開制御手段は、
    前記比較手段により比較された前記着座状態と前記操作時着座状態とが不一致の場合には、前記エアバッグを第1の圧力で展開し、
    前記着座状態と前記操作時着座状態とが一致した場合には、前記エアバッグを前記第1の圧力よりも小さい圧力で展開することを特徴とするエアバッグ制御装置。
  4. 乗員の着座状態に基づいて、車両に設けられたエアバッグの展開圧力を調整するエアバッグ制御装置において、
    乗員席での乗員の着座状態を検出する着座状態検出手段と、
    車両の減速操作があったかどうかを検出する減速操作検出手段と、
    この減速操作検出手段により車両の減速操作が検出された場合に、前記着座状態検出手段により検出した乗員の着座状態を減速時着座状態として複数の乗員毎に記憶する記憶手段と、
    前記乗員が記憶手段により記憶されいる自身の操作時着座状態を選択するための選択手段と、
    前記着座状態検出手段により検出された乗員の着座状態と、前記選択手段により選択された減速時着座状態とを比較する比較手段と、
    この比較手段により比較された前記着座状態と前記減速時着座状態とに基づいて、前記エアバッグの展開圧力を調整する展開制御手段と、
    を備えたことを特徴とするエアバッグ制御装置。
  5. 請求項4記載のエアバッグ制御装置において、
    前記展開制御手段は、
    前記比較手段により比較された前記着座状態と前記減速時着座状態とが一致した場合には、エアバッグの展開を禁止すると共に、前記着座状態と前記減速時着座状態とが不一致の場合には、前記エアバッグの展開を許可することを特徴とするエアバッグ制御装置。
  6. 請求項4記載のエアバッグ制御装置において、
    前記展開制御手段は、
    前記比較手段により比較された前記着座状態と前記減速時着座状態とが不一致の場合には、前記エアバッグを第1の圧力で展開すると共に、前記着座状態と前記減速時着座状態とが一致した場合には、前記エアバッグを前記第1の圧力よりも小さい圧力で展開することを特徴とするエアバッグ制御装置。
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