JP3678108B2 - エアバッグ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、車両衝突時に乗員を保護することを目的として運転席前方のステアリングホイール部または助手席前方のインストルメントパネル部に設けられたようなエアバッグ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両のエアバッグ装置においてエアバッグ展開圧力、エアバッグの容量、エアバッグに設けられたベントホールからのバッグ展開後の排気量を仮に一律に設定すると、乗員(ドライバやパッセンジャ)の体格の大小によりエアバッグによる乗員保護性能に差異が発生する。
【0003】
このような問題点を解決するために、従来、例えば特開平2−216343号公報に記載のエアバッグ装置が既に発明されている。
すなわち、車両の衝突時にバッグ本体が展開して乗員の上半身を拘束するエアバッグ装置において、バッグ本体に乗員が衝突する時のバッグ本体の内圧とバッグ本体に乗員が拘束されている間のバッグ本体の内圧とを調整する圧力調整手段と、乗員の上半身の重量を直接または間接的に検出する重量検出手段と、乗員のバッグ本体への衝突速度を検出する衝突速度検出手段と、上記重量検出手段および衝突速度検出手段の出力値に基づいて圧力調整手段の作動圧を演算、制御する演算、制御手段とを備えたエアバッグ装置である。
【0004】
この従来のエアバッグ装置によれば、乗員の重量(体格)および乗員がバッグ本体へ衝突する際の衝突速度に応じてエアバッグ内圧をコントロールすることができ、エアバッグによる良好な乗員保護性能を確保することができる利点がある反面、乗員とエアバッグとの間の離間距離が全く考慮されていないので、次のような問題点があった。
【0005】
すなわち、シートベルト装着時に車両が衝突した時、シートベルトで乗員が拘束される力(ベルトにより乗員が引っ張られる力)と、エアバッグの展開力とが重なると、乗員の胸部に対する荷重入力が大きくなる。このような現象は乗員とエアバッグとの間の離間距離が短い第1位置と長い第2位置との中間の第3位置において、特に乗員の体格が標準または標準以下の小柄な場合に発生するので、単に乗員の重量と衝突速度とによるエアバッグ内圧制御のみでは、乗員の胸部に対する荷重入力の低減を図ることができない。
【0006】
また乗員の体格が標準以上の大柄な場合で、乗員とエアバッグとの間の離間距離が短い時は、離間距離が長い時に対して、乗員がエアバッグ本体へ衝突する際の衝突速度は小さくなるが、エアバッグのガス圧が低いと大柄な乗員を充分に支えることができない。
【0007】
このように上述の従来構造のエアバッグ装置では乗員とエアバッグとの間の離間距離が考慮されていないために、乗員の体格の大小、離間距離の長短に対応した適切な乗員保護性能を確保することができない問題点があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、乗員とエアバッグとの間の離間距離を検出する距離検出手段で検出された距離と、乗員の体格を直接または間接的に検出する体格検出手段で検出された体格との双方に対応してエアバッグの展開圧力を制御して、乗員の体格の大小、離間距離の長短に対応した適切な乗員保護性能を確保することができるのは勿論、車両の衝突時において、シートベルトによる拘束力とエアバッグ展開力とが重畳する時、エアバッグ展開圧力を小さくすると共に、乗員のエアバッグに対する衝突速度、または、乗員がエアバッグに接触するタイミングにおけるエアバッグと乗員との間の相対速度の大小に基づいて、エアバッグ内部からの気体の排気量を制御することで、より一層適切な乗員保護性能を確保することができるエアバッグ装置の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明によるエアバッグ装置は、エアバッグの展開圧力を制御する展開圧力制御手段と、エアバッグ内部からの気体の排気量を制御する排気量制御手段と、乗員とエアバッグとの間の離間距離を検出する距離検出手段と、乗員の体格を直接または間接的に検出する 体格検出手段と、乗員のエアバッグに対する衝突速度を検出または推定する衝突速度検出手段を設け、上記距離検出手段で検出された離間距離と上記体格検出手段で検出された乗員の体格とに対応して上記展開圧力制御手段を制御する制御手段とを備え、該制御手段は、離間距離が長い位置にあり、かつ乗員の体格が所定値より大きい第1の状態の時は、上記エアバッグを第1の展開圧力で展開する一方、離間距離が短い位置にあり、かつ、シートベルトにより拘束された乗員の体格が所定値または所定値より小さい時であって、車両の衝突時に、シートベルトによる乗員拘束力とエアバッグ展開力とが重畳する第2の状態の時は、上記第1の展開圧力よりも小さい第2の展開圧力で展開するように、上記展開圧力制御手段を制御すると共に、上記衝突速度検出手段の検出結果に基づいて、衝突速度が大きい時は、衝突速度が小さいときより、エアバッグ内部からの気体の排気量を少なくなるように制御すべく、上記排気量制御手段を制御するものである。
【0010】
上記構成により、展開圧力制御手段はエアバッグの展開圧力を制御し、距離検出手段は乗員とエアバッグとの間の離間距離を検出し、体格検出手段は乗員の体格を直接または間接的に検出するが、上述の制御手段は離間距離と乗員の体格とに対応して展開圧力制御手段を制御する。
この結果、乗員の体格の大小と、離間距離の長短との両方のパラメータに対応した適切な乗員保護性能を確保することができる。
【0011】
また、上記離間距離が長い位置にあり、かつ乗員の体格が所定値より大きい時(第1の状態の時)は、上記エアバッグを第1の展開圧力で展開する。
【0012】
つまり、体格が大きい乗員は一般にシートを後方にスライドさせて着座し、これによりエアバッグと乗員との間隔(離間距離)が大きくなり、離間距離が長くなると乗員がエアバッグに衝突する速度が高くなる。この場合、エアバッグの展開圧力が低いと乗員を充分に支えることができなくなるが、上述のように離間距離が長い位置で、かつ乗員の体格が所定値より大きい時には、エアバッグを第1の展開圧力(但し、第1の展開圧力>第2の展開圧力)で展開させるので、大柄な乗員を充分に支えることができる。
【0013】
しかも、離間距離が、短い距離にあって、かつ、シートベルトにより拘束された乗員の体格が所定値または所定値よりも小さい時において、車両の衝突時に、シートベルトによる乗員拘束力とエアバッグ展開力とが重畳する時(第2の状態の時)には第1の展開圧力よりも小さい第2の展開圧力で展開するものである。つまり、シートベルトによる乗員拘束力(シートベルトにより乗員が引っ張られる力)とエアバッグ展開力とが重畳する場合にはエアバッグを第2の展開圧力(但し、第2の展開圧力<第1の展開圧力)で展開させるので、体格が標準または小柄な乗員の胸部に対する荷重入力を低減させることができる。
【0014】
さらに、乗員のエアバッグに対する衝突速度を検出または推定する衝突速度検出手段を設け、上記衝突速度検出手段の検出結果に基づいて衝突速度が大きい時は、衝突速度が小さい時よりも、エアバッグ内部からの気体の排気量を少なくするよう制御するものである。
【0015】
つまり、乗員のエアバッグに対する衝突速度が大きい時には、その乗員の運動エネルギも大となるので排気量を少なくして、エアバッグによる拘束力を維持して、充分な乗員保護を図ることができ、逆に乗員のエアバッグに対する衝突速度が小さい時には、その乗員の運動エネルギも小となるので、排気量を多くして、この排気によりエアバッグ内圧を低下させて、乗員を柔軟に支持することができる。
【0016】
この発明によるエアバッグ装置は、また、エアバッグの展開圧力を制御する展開圧力制御手段と、エアバッグ内部からの気体の排気量を制御する排気量制御手段と、乗員とエア バッグとの間の離間距離を検出する距離検出手段と、乗員の体格を直接または間接的に検出する体格検出手段と、車両の衝突速度を検出する衝突速度検出手段を設け、上記距離検出手段で検出された離間距離と上記体格検出手段で検出された乗員の体格とに対応して上記展開圧力制御手段を制御する制御手段とを備え、該制御手段は、上記離間距離と車両の衝突速度から、乗員がエアバッグに接触するタイミングにおけるエアバッグと乗員との間の相対速度を求め、相対速度が大きい状態で、かつ乗員の体格が所定値より大きい第1の状態の時は、上記エアバッグを第1の展開圧力で展開するよう展開圧力制御手段を制御する一方、エアバッグ内部からの気体の排気量が小さい所定量となるよう上記排気量制御手段を制御し、相対速度が第1の状態より小さい状態で、かつシートベルトにより拘束された乗員の体格が所定値または所定値より小さい時であって、車両の衝突時に、シートベルトによる乗員の拘束力とエアバッグ展開力とが重畳する第2の状態の時は、上記エアバッグを第1の展開圧力よりも小さい第2の展開圧力で展開するよう展開圧力制御手段を制御する一方、エアバッグ内部からの気体の排気量を、上記第1の状態の時よりも大きくするよう上記排気量制御手段を制御するものである。
【0017】
この構成によれば、特に、相対速度が第1の状態より小さく、かつシートベルトにより拘束された乗員の体格が所定値または所定値より小さい時であって、車両の衝突時に、シートベルトによる乗員拘束力とエアバッグ展開力とが重畳する時(第2の状態の時)には、エアバッグを第1の展開圧力よりも小さい第2の展開圧力で展開させるので、体格が標準または小柄な乗員の胸部に対する荷重入力を低減させることができる。
【0018】
さらに離間距離と車両の衝突速度から、乗員がエアバッグに接触するタイミングにおけるエアバッグと乗員との間の相対速度を求め、相対速度が第1の状態より小さい状態下の上記第2の状態の時には第1の状態の時に対して、エアバッグ内部からの気体の排気量を大きく制御するので、排気によるエアバッグ内圧の低下により、体格が標準または小柄な乗員を柔軟に支持することができる。
【0019】
【実施例】
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
図面はエアバッグ装置を示し、図1において車両の衝突速度VBを検出する衝突センサ1と、乗員がシートに着座したシートの前後方向のスライド位置を検出するシートスライド位置検出センサ2と、乗員の体格を直接または間接的に検出する体格検出手段3とを設けている。
【0020】
制御手段としてのCPU10は、衝突センサ1からの衝突速度VBと、シートスライド位置検出センサ2からのスライド位置Pと、体格検出手段3からの体格Mとの各信号入力に基づいて、ROM4に格納されたプログラムに従って、低圧インフレータドライバ5、高圧インフレータドライバ6から成る展開圧力制御手段7を介してエアバッグ8を展開制御すると共に、排気量制御手段9を介してエアバッグ8内部からの気体(窒素ガス)の排気量をコントロールし、またRAM11(記憶手段)は図8に示すマップM1やその他の必要なデータ等を記憶する。
【0021】
ここで、上述のCPU10にはシートスライド位置検出センサ2からのスライド位置Pに基づいて乗員とエアバッグ8との間の離間距離Lを推定する距離推定部12と、求められた離間距離Lと衝突センサ1からの衝突速度VBとに基づいて、乗員がエアバッグ8に接触するタイミングにおけるエアバッグ8と乗員との間の相対速度としての侵入速度(つまり乗員のエアバッグ8に対する衝突速度)VOを演算する侵入速度演算部13とが構成されている。
【0022】
しかも、上述のCPU10は距離推定部12で推定された離間距離Lと体格検出手段3で検出された乗員の体格Mとに対応して上述の展開圧力制御手段7および排気量制御手段9を制御する制御手段を兼ねる。
【0023】
図2はシートスライド位置検出センサ2の具体的構成を示し、フロアパネル14にブラケット15,16と、固定レール17および可動レール18から成るシートスライド機構19を介して取付けられたシート20において、上述の各レール17,18間に可変抵抗器21を設けると、シートスライド時にこの可変抵抗器21の抵抗値が変化するので、シート20のスライド位置Pを電圧または電流の変化量(電気量の変化信号)として取出すシートスライド位置検出センサ2を構成することができる。
【0024】
図2において、22はシートクッション、23はシートバッグ、24はヘッドレスト、25はステアリングホイールであるが、本実施例のエアバッグ装置はドライバーズ側および第1列目側に限定されるものではない。
【0025】
また、図2においてxは乗員とエアバッグ8との間の離間距離Lが短い第1位置、yは乗員とエアバッグ8との間の離間距離Lが長い第2位置を示し、zは離間距離Lが第1位置xと第2位置yとの中間の第3位置を示す。
【0026】
図3、図4は体格検出手段3の具体的構成を示す。図3に示す体格検出手段3は、シートクッション22の着座面に感圧フィルムセンサ26を配設して構成したものである。
【0027】
上述の感圧フィルムセンサ26には多数の感圧センサ27が埋設されており、乗員の体重(荷重)により感圧センサ27を構成する抵抗体の抵抗値が変化するので、この抵抗値変化を出力電圧の変化として取出すことができるように構成され、乗員の体格によって出力電圧パターンが異なるため、乗員の体格を判別することができる。
【0028】
図4に示す体格検出手段3は、シート取付け部材28とシートクッション22下面との間に、シートクッション22の下部の四隅部分に対応するように合計4個のロードセル(load cell、但し、図4では2個のみを示す)29…介設し、例えば歪みゲージ式のロードセルを用いて、荷重により生ずる歪みを、歪みゲージで検出して、出力電気信号を得るものであって、このロードセル29の出力に基づいて乗員の体格を推定することができる。
【0029】
図5、図6は図1の展開圧力制御手段7で作動するインフレータ30とその特性を示し、上述のエアバッグ8を展開させるこのインフレータ30は図5に示す如く中央の仕切部31を介して例えば均等配置され、低圧インフレータドライバ5(図1参照)により一方30aのみを作動(化学物質に着火し、ガスを発生)した時には図6に示す低圧特性aが得られ、高圧インフレータドライバ6(図1参照)により両方30a,30bを同時作動した時には図6に示す高圧特性bが得られ、低圧インフレータドライバ5により低圧展開を行なった後に、高圧インフレータドライバ6を作動させて高圧展開を行なうと、図6に点線で示す2段展開特性cが得られるように構成したものである。
【0030】
図7は排気量制御手段9の具体的構成を示すものである。上述のエアバッグ8はその基端部がリテーナ32に対してリテーナリング33と複数の取付け部材34とを用いて固定されており、上述のリテーナ32には展開されたエアバッグ8の内部と連通し、かつ該エアバッグ8内の窒素ガス等の気体を排出するベント管35が取付けられている。
【0031】
ベント管35内のベントホール36にスロットル式の排気制御弁37を開閉可能に配置し、排気量を少なくする時には上述の排気制御弁37を実線で示す如く全閉にし、排気量を多くする時には上述の排気制御弁37を点線で示す如く全開にすることで、エアバッグ8内からの気体の排出量をコントロールするものである。
【0032】
なお、上述のベント管35には上記排気制御弁37を規制する固定ストッパ38と可動ストッパ39とが設けられ、この可動ストッパ39は電磁ソレノイド弁40のプランジャにより構成されている。また上述のエアバッグ8における基端近傍部分には常開構造の2つの排気孔41,41が形成されている。
ここで、2つの排気孔41,41の合計開口面積よりも排気制御弁37全開時のベントホール36の開口面積の方が大きくなるように設定されている。
【0033】
図8はRAM11に記憶させたマップM1のデータ内容を示し、縦列に乗員の体格Mを「大」「中」「小」の3段階に区分し、横列に離間距離Lと車両の衝突速度VBとから求められる侵入速度VOを「大」「中」「小」の3段階に区分して、エアバッグ8の展開圧力とエアバッグ8からの気体の排気量とをマトリクス状に設定したものである。
ここで、乗員の体格Mの「大」は所定値より大きい大柄、「中」は所定値としての標準体格、「小」は所定値より小さい小柄を意味するものである。
【0034】
またエアバッグ8の展開圧力の「大」は例えば図6に示す高圧特性bを示し、展開応力の「小」は例えば図6に示す低圧特性aを示す。
さらに排気量の「大」は排気量制御手段9にて図7の排気制御弁37を全開に成すことを示し、排気量の「小」は上述の排気制御弁37を全閉に成して2つの排気孔41,41からのみ排気を実行することを示す。
【0035】
このマップM1は乗員の体格が大きい時は、体格が小さい時に比較して、排気量を少なくするように設定したものである。
また、このマップM1は侵入速度VOが大きい程、エアバッグ8の内部からの気体の排気量が少なくなるように設定したものである。
【0036】
上述の侵入速度VOは離間距離Lが大きい程、大きくなり、また車両の衝突速度VBが大きい程、大きくなる。そこで、図8において衝突速度VBが一定の場合を考えると、侵入速度VOの「大」「中」「小」を離間距離Lの「大」「中」「小」に置き換えることができる。
【0037】
つまり、この図8に示すマップM1は離間距離Lを「小」の第1位置x(図2参照)および離間距離Lが「大」の第2位置y(図2参照)にあり、かつ乗員の体格が「大」の時は、エアバッグ8を第1の展開圧力「大」で展開し(データm1,m2参照)、
離間距離Lが第1位置xと第2位置yとの中間の第3位置z(図2参照)にあり、かつ乗員の体格が「中」または「小」の時は、エアバッグ8を第1の展開圧力「大」
に対して小さい第2の展開圧力「小」で展開すべく設定(データm3,m4参照)したものである。
【0038】
このように構成したエアバッグ装置の作用を、図9に示すフローチャートを参照して、以下に詳述する。
第1ステップS1で、CPU10はGセンサにより構成される衝突センサ1からの入力により、車両の衝突速度VBを検出する。
【0039】
次に、第2ステップS2で、CPU10は体格検出手段3からの入力により、乗員の体格Mを「大」「中」「小」に区分して検出する。この体格検出手段3としては図3の装置また図4の装置を予め選定して用いる。
【0040】
次に、第3ステップS3で、CPU10はシートスライド位置検出センサ2からの入力により、シート20のスライド位置Pを検出する。
次に、第4ステップS4で、CPU10はその内部に設けられた距離推定部12を駆動して、スライド位置Pから乗員とエアバッグ8との間の離間距離Lを推定する。
【0041】
次に第5ステップS5で、CPU10はその内部に設けられた侵入速度演算部13を駆動して、離間距離Lと車両の衝突速度VBとから乗員がエアバッグ8に接触するタイミングのエアバッグ8と乗員との間の相対速度つまり侵入速度VOを求め、求めた侵入速度VOを「大」「中」「小」に区分する。
【0042】
次に第6ステップS6で、CPU10は先の第2ステップS2で検出した乗員の体格Mと、第5ステップS5で演算した侵入速度VOとの両者に基づいて、図8に示すマップM1からエアバッグ8の展開圧力を読込んで決定すると共に、同マップM1から展開後のエアバッグ8内からの気体の排気量を読込んで決定する。
【0043】
次に第7ステップS7で、CPU10は展開圧力制御手段7を介してエアバッグ8を展開すると共に、排気量制御手段9を介してエアバッグ8内からの気体の排気量コントロールを実行する。
【0044】
このように図1〜図9で示した実施例のエアバッグ装置は、エアバッグ8の展開圧力を制御する展開圧力制御手段7と、エアバッグ8内部からの気体の排気量を制御する排気量制御手段9と、乗員とエアバッグ8との間の離間距離Lを検出する距離検出手段(距離推定部12参照)と、乗員の体格を直接または間接的に検出する体格検出手段3と、乗員のエアバッグ8に対する衝突速度Voを検出または推定する衝突速度検出手段(速度演算部13参照)を設け、上記距離検出手段12で検出された離間距離Lと上記体格検出手段3で検出された乗員の体格とに対応して上記展開圧力制御手段7を制御する制御手段(CPU10参照)とを備え、該制御手段(CPU10参照)は、離間距離Lが長い位置にあり、かつ乗員の体格が所定値より大きい第1の状態の時(図8の体格大、Vo大参照)は、上記エアバッグ8を第1の展開圧力で展開する一方、離間距離Lが短い位置にあり、かつ、シートベルトにより拘束された乗員の体格が所定値または所定値より小さい時であって、車両の衝突時に、シートベルトによる乗員拘束力とエアバッグ展開力とが重畳する第2の状態の時(図8の体格中〜小、Vo中〜小参照)は、上記第1の展開圧力よりも小さい第2の展開圧力で展開するように、上記展開圧力制御手段7を制御すると共に、上記衝突速度検出手段13の検出結果に基づいて、衝突速度Voが大きい時は、衝突速度Voが小さいときより、エアバッグ8内部からの気体の排気量を少なくなるように制御すべく、上記排気量制御手段9を制御するものである。
【0045】
この構成により、展開圧力制御手段7はエアバッグ8の展開圧力を制御し、距離検出手段(距離推定部12参照)は乗員とエアバッグ8との間の離間距離Lを検出し、体格検出手段3は乗員の体格Mを直接または間接的に検出するが、上述の制御手段(CPU10参照)は離間距離Lと乗員の体格Mとに対応して展開圧力制御手段7を制御する。
この結果、乗員の体格Mの大小と、離間距離Lの長短との両方のパラメータに対応した適切な乗員保護性能を確保することができる。
【0046】
また、上記離間距離Lが長い第2位置yにあり、かつ乗員の体格Mが所定値より大きい時(第1の状態の時)は、上記エアバッグ8を第1の展開圧力(図8のマップM1のデータm2参照)で展開する。
【0047】
つまり、体格Mが大きい乗員は一般にシート20を後方にスライドさせて着座し、これによりエアバッグ8と乗員との間隔(離間距離L)が大きくなり、離間距離Lが長くなると、乗員がエアバッグ8に衝突する速度が高くなる。この場合、エアバッグ8の展開圧力が低いと乗員を充分に支えることができなくなるが、上述のように離間距離Lが長い第2位置yで、かつ乗員の体格Mが所定値より大きい時には、エアバッグ8を第1の展開圧力「大」(図8のマップM1中のデータm2参照)で展開させるので、大柄な乗員を充分に支えることができる。
【0048】
なお、離間距離Lが短い第1位置xにおいても乗員の体格Mが大きい場合には、充分なエアバッグ内圧が必要となるが、上述のように離間距離Lが短く、かつ乗員体格Mが大の時はエアバッグ8を第1の展開圧力「大」(図8のマップM1中のデータm1参照)で展開させるので、大柄な乗員を充分に支えることができる。
【0049】
しかも、離間距離Lが、短い距離にあって、かつ、シートベルトにより拘束された乗員の体格が所定値または所定値よりも小さい時において、車両の衝突時に、シートベルトによる乗員拘束力とエアバッグ展開力とが重畳する第2の状態の時(図8の体格中〜小、Vo中〜小参照)には第1の展開圧力よりも小さい第2の展開圧力で展開するものである。
【0050】
つまり、シートベルトによる乗員拘束力とエアバッグ展開力とが重畳する場合に、はエアバッグ8を第2の展開圧力「小」(図8のマップM1中のデータm3,m4参照)で展開させるので、体格が標準または小柄な乗員の胸部に対する荷重入力を低減させることができる。
【0051】
加えて、乗員のエアバッグ8に対する衝突速度(侵入速度VO参照)を検出または推定する衝突速度検出手段(侵入速度演算部13参照)を設け、この衝突速度検出手段の検出結果に基づいて衝突速度(侵入速度VO参照)が大きい程時は、衝突速度が小さい時よりも、エアバッグ内部からの気体の排気量を少なくするようCPU10が排気量制御手段9を制御するものである。
【0052】
このように、乗員のエアバッグ8に対する衝突速度(侵入速度VO参照)が大きい時には、その乗員の運動エネルギも大となるので排気量を少なくして、エアバッグ8による拘束力を維持して、充分な乗員保護を図ることができ、逆に乗員のエアバッグ8に対する衝突速度(侵入速度VO参照)が小さい時には、その乗員の運動エネルギも小となるので、排気量を多くして、この排気によりエアバッグ内圧を低下させて、乗員を柔軟に支持することができる。
【0053】
また、上記実施例のエアバッグ装置は、エアバッグ8の展開圧力を制御する展開圧力制御手段7と、エアバッグ8内部からの気体の排気量を制御する排気量制御手段9と、乗員とエアバッグ8との間の離間距離Lを検出する距離検出手段(距離推定部12参照)と、乗員の体格を直接または間接的に検出する体格検出手段3と、車両の衝突速度VB を検出する衝突速度検出手段(衝突センサ1参照)を設け、上記距離検出手段12で検出された離間距離Lと上記体格検出手段3で検出された乗員の体格とに対応して上記展開圧力制御手段7を制御する制御手段(CPU10参照)とを備え、該制御手段(CPU参照)は、上記離間距離Lと車両の衝突速度VB から、乗員がエアバッグ8に接触するタイミングにおけるエアバッグ8と乗員との間の相対速度Voを求め、相対速度Voが大きい状態で、かつ乗員の体格が所定値より大きい第1の状態の時(図8の体格大、Vo大参照)は、上記エアバッグ8を第1の展開圧力で展開するよう展開圧力制御手段7を制御する一方、エアバッグ8内部からの気体の排気量が小さい所定量となるよう上記排気量制御手段9を制御し、相対速度Voが第1の状態より小さい状態で、かつシートベルトにより拘束された乗員の体格が所定値または所定値より小さい時であって、車両の衝突時に、シートベルトによる乗員拘束力とエアバッグ展開力とが重畳する第2の状態の時(図8の体格中〜小で、かつVo中〜小参照)の時は、上記エアバッグ8を第1の展開圧力よりも小さい第2の展開圧力で展開するよう展開圧力制御手段7を制御する一方、エアバッグ8内部からの気体の排気量を、上記第1の状態の時よりも大きくするよう上記排気量制御手段9を制御す るものである。
【0054】
このように、特に、相対速度Voが第1の状態より小さく、かつシートベルトにより拘束された乗員の体格が所定値または所定値より小さい時であって、車両の衝突時に、シートベルトによる乗員拘束力とエアバッグ展開力とが重畳する第2の状態の時(図8の体格中〜小で、かつVo中〜小参照)には、エアバッグ8を第1の展開圧力よりも小さい第2の展開圧力で展開させるので、体格が標準または小柄な乗員の胸部に対する荷重入力を低減させることができる。
【0055】
さらに離間距離Lと車両の衝突速度VB から、乗員がエアバッグ8に接触するタイミングにおけるエアバッグ8と乗員との間の相対速度Voを求め、相対速度Voが第1の状態より小さい状態下の上記第2の状態の時には第1の状態の時に対して、エアバッグ8内部からの気体の排気量を大きく制御するので、排気によるエアバッグ内圧の低下により、体格が標準または小柄な乗員を柔軟に支持することができる。
【0056】
上記実施例においてはエアバッグ8の展開圧力を図6の低圧特性aに相当する展開圧力「小」と、図6の高圧特性bに相当する展開圧力「大」との2段階にコントロールすべく構成したが、図10に示すように多段階に制御してもよい。
【0057】
すなわち、図10は横軸に時間をとり、縦軸にエアバッグ展開圧力をとって、2段インフレータ30の一方30a、他方30bを同時着火した場合の特性をb(図6の高圧特性bと同様)で、低圧展開(1段目の着火)後に10mS、20mS、30mS、40mSのタイムラグを存して高圧展開(2段目の着火)を実行した場合の特性をc1,c2,c3,c4でそれぞれ示すものであって、それぞれの特性b,c1,c2,c3,c4でエアバッグ展開圧力が異なるので、CUP10からの信号によりインフレータドライバ5,6(図1参照)を作動するタイミングを制御して、エアバッグ8の展開圧力を多段にコントロールすべく構成してもよい。
【0058】
図11、図12はエアバッグ装置の他の実施例を示し、図1の実施例ではシートスライド位置検出センサ2からのスライド位置Pの信号によりCPU10内で離間距離Lを推定すべく構成したが、図11に示すこの実施例では距離検出手段としての距離検出センサ42を設けて、乗員とエアバッグ8との間の離間距離を検出すべく構成している。
【0059】
また図1の実施例では体格検出手段3を設けて乗員の体格を検出するように構成したが、図11に示すこの実施例では検出処理の簡素化、構成の簡略化、低コスト化を図るために、体格入力手段43を設けている。この体格入力手段43としては乗員が自身の体格を予め「大」「中」「小」の何れかに選択入力可能な入力スイッチ(入力部)を用い、この入力スイッチをインストルメントパネル部またはフロントピラーやルーフの車室内面部等の入力操作可能部位に設置する。
【0060】
さらに、CPU10の内部に構成された侵入速度推定部44は、衝突センサ1からの車両の衝突速度VBと、距離検出センサ42からの離間距離Lとの入力信号に基づいて、乗員のエアバッグ8に対する衝突速度(つまり侵入速度VO)を推定する。
【0061】
図12は距離検出センサ42の具体的構成を示し、シート20上方のルーフ部に固体イメージセンサ45を取付けて上述の距離検出センサ42を構成している。この固体イメージセンサ45は乗員とエアバッグ8との間の距離Lを求めるために、光学情報を時系列の電気信号に変換する光センサの一種であるが、この固体イメージセンサ45に代えて、赤外線センサや超音波センサにより上述の距離検出センサ42を構成してもよい。
なお、その他の構成については先の図1の構成と同一であるから、図11,図12において前図と同一の部分には同一符号を付している。
【0062】
このように構成したエアバッグ装置の作用を図13に示すフローチャートを参照して、以下に詳述する。
第1ステップQ1で、CPU10は体格入力手段43からの乗員の体格Mつまり「大」「中」「小」に相当する信号の読込みを実行する。なお、体格入力手段43からの体格Mの入力がない場合には、イグニッションキーの差込み後にブザー等の警報装置を作動すべく構成してもよく、エンジンの始動が不可となるように構成してもよい。
【0063】
次に第2ステップQ2で、CPU10はGセンサにより構成される衝突センサ1からの入力により、車両の衝突速度VBを検出する。
次に第3ステップQ3で、CPU10は距離検出センサLからの入力により、乗員とエアバッグ8との間の離間距離Lを検出する。
【0064】
次に第4ステップQ4で、CPU10はその内部に設けられた侵入速度推定部44を駆動して、離間距離Lと車両の衝突速度VBとから乗員がエアバッグ8に接触するタイミングのエアバッグ8と乗員との間の相対速度つまり侵入速度VOを求め、求めた侵入速度VOを「大」「中」「小」に区分する。
【0065】
次に第5ステップQ5で、CPU10は先の第1ステップQ1で予め読込んだ乗員の体格Mと、第4ステップQ4で予め推定した侵入速度VOとの両者に基づいて、図8に示すマップM1からエアバッグ8の展開圧力を読込んで決定すると共に、展開後のエアバッグ8内からの気体の排気量を読込んで設定する。
【0066】
次に第6ステップQ6で、CPU10は展開圧力制御手段7を介してエアバッグ8を展開すると共に、排気量制御手段9を介してエアバッグ8内からの気体の排気量コントロールを実行する。
このように構成しても、図1〜図10で示した先の実施例とほぼ同様の作用、効果を奏するものである。
【0067】
この発明の構成と、上述の実施例との対応において、
この発明の展開圧力制御手段は、実施例の2段構造のインフレータ30を駆動させるインフレータドライバ5,6からなる展開圧力制御手段7に対応し、
以下同様に、
距離検出手段は、距離推定部12、距離検出センサ42に対応し、
体格検出手段は、体格検出手段3、体格入力手段43に対応し、
制御手段は、CPU10に対応し、
第1の展開圧力は、展開圧力「大」(図8参照)に対応し、
第2の展開圧力は、展開圧力「小」(図8参照)に対応し、
衝突速度検出手段は、侵入速度演算部13、侵入速度推定部44し、
車両の衝突速度を検出する衝突速度検出手段は、衝突センサ1に対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
【0068】
例えば、上記各実施例においては侵入速度VOと乗員の体格Mと似基づいて予め記憶手段(RAM11参照)にマップM1として記憶されたデータから展開圧力「大」「小」、排気量「大」「小」を読込んで設定すべく構成したが、これらエアバッグ展開圧力およびエアバッグ内からの気体の排気量を演算により求めるように構成してもよく、エアバッグ展開圧力およびエアバッグ内部からの排気量を多段階に制御すべく構成してもよい。
【0069】
【発明の効果】
この発明によれば、乗員とエアバッグ8との間の離間距離Lを検出する距離検出手段で検出された距離Lと、乗員の体格Mを直接または間接的に検出する体格検出手段で検出された体格Mとの双方に対応してエアバッグ8の展開圧力を制御して、乗員の体格Mの差異、離間距離Lの相違に対応した適切な乗員保護性能を確保することができ、しかも車両の衝突時において、シートベルトによる拘束力とエアバッグ展開力とが重畳する時、エアバッグ展開圧力を小さくすると共に、乗員のエアバッグに対する衝突速度、または、乗員がエアバッグに接触するタイミングにおけるエアバッグと乗員との間の相対速度の大小に基づいて、エアバッグ内部からの気体の排気量を制御するので、より一層適切な乗員保護性能を確保することができる効果がある。
【0070】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のエアバッグ装置を示す制御回路ブロック図。
【図2】 シートスライド位置検出センサの説明図。
【図3】 体格検出手段の一例を示す斜視図。
【図4】 体格検出手段の他の実施例を示す側面図。
【図5】 インフレータ分割構造を示す説明図。
【図6】 時間に対するエアバッグ展開圧力の変化を示す特性図。
【図7】 排気量制御手段の説明図。
【図8】 RAMに記憶されたマップの説明図。
【図9】 展開圧力制御および排気量制御を示すフローチャート。
【図10】 時間に対するエアバッグ展開圧力の変化を示す特性図。
【図11】 本発明のエアバッグ装置の他の実施例を示す制御回路ブロック図。
【図12】 距離検出センサの説明図。
【図13】 展開圧力制御および排気量制御の他の実施例を示すフローチャート。
【符号の説明】
1…衝突センサ(衝突速度検出手段)
3…体格検出手段
7…展開圧力制御手段
8…エアバッグ
9…排気量制御手段
10…CPU(制御手段)
12…距離推定部(距離検出手段)
13…侵入速度演算部(衝突速度検出手段)
42…距離検出センサ(距離検出手段)
43…体格入力手段(体格検出手段)
44…侵入速度推定部(衝突速度検出手段)
x…第1位置
y…第2位置
z…第3位置
L…離間距離
VO…相対速度(衝突速度)
M…体格
Claims (2)
- エアバッグの展開圧力を制御する展開圧力制御手段と、
エアバッグ内部からの気体の排気量を制御する排気量制御手段と、
乗員とエアバッグとの間の離間距離を検出する距離検出手段と、
乗員の体格を直接または間接的に検出する体格検出手段と、
乗員のエアバッグに対する衝突速度を検出または推定する衝突速度検出手段を設け、
上記距離検出手段で検出された離間距離と上記体格検出手段で検出された乗員の体格とに対応して上記展開圧力制御手段を制御する制御手段とを備え、
該制御手段は、
離間距離が長い位置にあり、かつ乗員の体格が所定値より大きい第1の状態の時は、上記エアバッグを第1の展開圧力で展開する一方、
離間距離が短い位置にあり、かつ、シートベルトにより拘束された乗員の体格が所定値または所定値より小さい時であって、車両の衝突時に、シートベルトによる乗員拘束力とエアバッグ展開力とが重畳する第2の状態の時は、上記第1の展開圧力よりも小さい第2の展開圧力で展開するように、上記展開圧力制御手段を制御すると共に、
上記衝突速度検出手段の検出結果に基づいて、衝突速度が大きい時は、衝突速度が小さいときより、エアバッグ内部からの気体の排気量を少なくなるように制御すべく、上記排気量制御手段を制御することを特徴とする
エアバッグ装置。 - エアバッグの展開圧力を制御する展開圧力制御手段と、
エアバッグ内部からの気体の排気量を制御する排気量制御手段と、
乗員とエアバッグとの間の離間距離を検出する距離検出手段と、
乗員の体格を直接または間接的に検出する体格検出手段と、
車両の衝突速度を検出する衝突速度検出手段を設け、
上記距離検出手段で検出された離間距離と上記体格検出手段で検出された乗員の体格とに対応して上記展開圧力制御手段を制御する制御手段とを備え、
該制御手段は、
上記離間距離と車両の衝突速度から、乗員がエアバッグに接触するタイミングにおけるエアバッグと乗員との間の相対速度を求め、
相対速度が大きい状態で、かつ乗員の体格が所定値より大きい第1の状態の時は、上記エアバッグを第1の展開圧力で展開するよう展開圧力制御手段を制御する一方、エアバッグ内部からの気体の排気量が小さい所定量となるよう上記排気量制御手段を制御し、
相対速度が第1の状態より小さい状態で、かつシートベルトにより拘束された乗員の体格が所定値または所定値より小さい時であって、車両の衝突時に、シートベルトによる乗員の拘束力とエアバッグ展開力とが重畳する第2の状態の時は、上記エアバッグを第1の展開圧力よりも小さい第2の展開圧力で展開するよう展開圧力制御手段を制御する一方、
エアバッグ内部からの気体の排気量を、上記第1の状態の時よりも大きくするよう上記排気量制御手段を制御することを特徴とする
エアバッグ装置。
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