JP3660129B2 - エアバッグ装置 - Google Patents

エアバッグ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3660129B2
JP3660129B2 JP14378398A JP14378398A JP3660129B2 JP 3660129 B2 JP3660129 B2 JP 3660129B2 JP 14378398 A JP14378398 A JP 14378398A JP 14378398 A JP14378398 A JP 14378398A JP 3660129 B2 JP3660129 B2 JP 3660129B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
airbag
internal pressure
retainer
vent hole
piezoelectric element
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP14378398A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH11334521A (ja
Inventor
史治 落合
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP14378398A priority Critical patent/JP3660129B2/ja
Publication of JPH11334521A publication Critical patent/JPH11334521A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3660129B2 publication Critical patent/JP3660129B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60RVEHICLES, VEHICLE FITTINGS, OR VEHICLE PARTS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60R21/00Arrangements or fittings on vehicles for protecting or preventing injuries to occupants or pedestrians in case of accidents or other traffic risks
    • B60R21/01Electrical circuits for triggering passive safety arrangements, e.g. airbags, safety belt tighteners, in case of vehicle accidents or impending vehicle accidents
    • B60R21/015Electrical circuits for triggering passive safety arrangements, e.g. airbags, safety belt tighteners, in case of vehicle accidents or impending vehicle accidents including means for detecting the presence or position of passengers, passenger seats or child seats, and the related safety parameters therefor, e.g. speed or timing of airbag inflation in relation to occupant position or seat belt use
    • B60R21/01508Electrical circuits for triggering passive safety arrangements, e.g. airbags, safety belt tighteners, in case of vehicle accidents or impending vehicle accidents including means for detecting the presence or position of passengers, passenger seats or child seats, and the related safety parameters therefor, e.g. speed or timing of airbag inflation in relation to occupant position or seat belt use detecting forces or pressure in bags or modules
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60RVEHICLES, VEHICLE FITTINGS, OR VEHICLE PARTS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60R21/00Arrangements or fittings on vehicles for protecting or preventing injuries to occupants or pedestrians in case of accidents or other traffic risks
    • B60R21/02Occupant safety arrangements or fittings, e.g. crash pads
    • B60R21/16Inflatable occupant restraints or confinements designed to inflate upon impact or impending impact, e.g. air bags
    • B60R21/26Inflatable occupant restraints or confinements designed to inflate upon impact or impending impact, e.g. air bags characterised by the inflation fluid source or means to control inflation fluid flow
    • B60R21/276Inflatable occupant restraints or confinements designed to inflate upon impact or impending impact, e.g. air bags characterised by the inflation fluid source or means to control inflation fluid flow with means to vent the inflation fluid source, e.g. in case of overpressure
    • B60R2021/2765Inflatable occupant restraints or confinements designed to inflate upon impact or impending impact, e.g. air bags characterised by the inflation fluid source or means to control inflation fluid flow with means to vent the inflation fluid source, e.g. in case of overpressure comprising means to control the venting

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、折り畳んだエアバッグの開口部周縁が固定されるリテーナの内部にインフレータを収納し、車両の衝突時に前記インフレータが発生するガスで膨張するエアバッグを展開して乗員を拘束するエアバッグ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のエアバッグ装置は、インフレータが発生するガスで膨張するエアバッグにベントホールを設け、前記ガスの一部をベントホールから排出してエアバッグの内圧を制御している。かかるエアバッグ装置において、ベントホールを薄膜で閉鎖しておくことにより展開の初期にエアバッグを速やかに膨張させるとともに、展開が完了してエアバッグの内圧が高まると前記薄膜が破断し、ベントホールからガスを排出して乗員を柔らかく拘束するものが提案されている(実公平5−6206号公報参照)。
【0003】
またエアバッグ装置に2個のインフレータを設けておき、エアバッグ装置の近傍に乗員が存在しない場合には2個のインフレータを両方とも点火し、エアバッグ装置の近傍に乗員が存在する場合には1個のインフレータだけを点火することにより、エアバッグの展開速度および内圧を乗員の位置に応じて制御するものが提案されている(特開平9−301115号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記実公平5−6206号公報に記載されたものは、薄膜が破断する圧力にバラツキが発生し易いため、エアバッグの内圧が所定値に達したときにベントホールを的確に開放するのが難しいだけでなく、一旦開放したベントホールを再び閉じることができないので内圧の精密な制御が難しいという問題があった。また上記特開平9−301115号公報に記載されたものは、2個のインフレータを必要とするために部品点数が増加してコストアップの要因になるだけでなく、エアバッグの展開特性を2段階にしか制御できないためにきめ細かい制御が難しいという問題があった。
【0005】
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、エアバッグ装置の近傍に近接乗員が存在するか否かに応じてエアバッグの内圧を的確に制御できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明は、折り畳んだエアバッグの開口部周縁が固定されるリテーナの内部にインフレータを収納し、車両の衝突時に前記インフレータが発生するガスで膨張するエアバッグを展開して乗員を拘束するエアバッグ装置において、前記リテーナに形成されたベントホールと、アクチュエータにより作動して前記ベントホールを開閉する制御弁と、前記エアバッグの内圧を検出する内圧検出手段と、前記エアバッグの展開初期に前記エアバッグの内圧に基づいて近接乗員の有無を判定するとともに、近接乗員有りと判定されたときに前記ベントホールの開度を増加させる制御手段とを備え、前記アクチュエータは通電により湾曲してベントホールを開閉する板状の圧電素子で構成され、この圧電素子の外面に積層された板状のプロテクタの一端をリテーナに固定したことを特徴とする。
【0006】
上記構成によれば、エアバッグの展開初期にエアバッグの内圧に基づいて近接乗員有りと判定されると制御手段がアクチュエータで制御弁を駆動してベントホールの開度を増加させるので、ベントホールから排出されるガスの量を増加させてエアバッグの内圧を近接乗員に適した任意の大きさに減少させ、近接乗員に対して過不足のない拘束力を発生させることができる。また複数のインフレータを必要とせずに近接乗員の拘束に対応することができるので、コストの上昇を招く問題もない。また板状の圧電素子でアクチュエータを構成したので、そのアクチュエータの構造がモータやソレノイド等の他のアクチュエータに比べて極めて単純になるだけでなく、圧電素子そのものを弁体として利用して部品点数の一層の削減とコストの一層の削減とが可能となる。しかも板状の圧電素子の外面に積層された板状のプロテクタの一端をリテーナに固定したので、脆くて破損し易い圧電素子をプロテクタで補強して外力から効果的に保護することができる
【0007】
た請求項2に記載された発明は、請求項1の構成に加えて、前記アクチュエータを構成する圧電素子は前記内圧検出手段を兼ねることを特徴とする。
【0008】
上記構成によれば、共通の圧電素子をアクチュエータおよび内圧検出手段に兼用することにより部品点数を削減することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、添付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。 図1〜図25は本発明の一実施例を示すもので、図1は自動車の車室前部の斜視図、図2は図1の2−2線拡大断面図、図3は図2の3−3線断面図、図4は図3の4−4線拡大断面図、図5は運転席用エアバッグ装置の分解斜視図、図6は運転席用エアバッグ装置の参考例を示す、前記図3に対応する図、図7は図6の7−7線拡大断面図、図8は図1の8−8線拡大断面図、図9は図8の9−9線断面図、図10は図9の10−10線矢視図、図11は助手席用エアバッグ装置の分解斜視図、図12は助手席用エアバッグ装置の第1参考例を示す、前記図9に対応する図、図13は図12の13−13線断面図、図14は図12の14−14線断面図、図15は助手席用エアバッグ装置の第2参考例を示す、前記図9に対応する図、図16は図15の16−16線断面図、図17は図15の17−17線断面図、図18は図1の18−18線拡大断面図、図19は図18の19方向矢視図、図20は図19の20−20線断面図、図21は図19の21−21線断面図、図22は図19の22−22線断面図、図23はベントホールの開度の制御系を示すブロック図、図24は近接乗員の有無によるベントホール開度およびエアバッグ内圧の変化の一例を示す図、図25は近接乗員の有無の判定手法を説明する図である。
【0010】
図1に示すように、運転席シート1の前方に配置されたステアリングホイール2の中央部に運転席用エアバッグ装置Rdが設けられ、助手席シート3の前方に配置されたダッシュボード4の上部に助手席用エアバッグ装置Rpが設けられ、運転席シート1および助手席シートのシートバック5,5の内部にそれぞれ側突用エアバッグ装置Rs,Rsが設けられる。
【0011】
次に、図2〜図5に基づいて運転席用エアバッグ装置Rdの構造を説明する。
【0012】
ステアリングホイール2は、ステアリングシャフト11の後端に相対回転不能に嵌合してナット12で固定されたステアリングボス13と、このステアリングボス13を囲繞するように配置された環状のホイールリム14と、前記ステアリングボス13に固定されたフロントカバー15と、このフロントカバー15に結合されたリヤカバー16と、前記フロントカバー15をホイールリム14に接続する複数本のスポーク17…とを備えており、フロントカバー15およびリヤカバー16により区画される空間にエアバッグモジュール18が収納される。
【0013】
エアバッグモジュール18は、それをリヤカバー16の内面に支持するためのリテーナ19と、高圧ガスを発生するインフレータ20と、インフレータ20が発生した高圧ガスにより膨張するエアバッグ21とから構成される。リテーナ19の外周に一体に形成された取付フランジ191 がリヤカバー16の内周に一体に形成された取付フランジ161 に複数本のリベット22…で固定され、更にエアバッグ21の開口部周縁とリング状のホルダー23とが重ね合わされてリテーナ19に複数本のボルト24…で共締めされる。粒状のガス発生剤25…が充填されたインフレータ20はエアバッグ21の内部に収納され、複数本のボルト26でリテーナ19に固定される。インフレータ20の内部には着火剤27が配置されており、インフレータ20の内部に延びる点火器28の先端が前記着火剤27に臨んでいる。
【0014】
エアバッグ21の内部に臨むリテーナ19に4個のベントホール29…が直列に形成される。ベントホール29…の開度を制御する制御弁30は、短冊状に形成された圧電素子31を金属板よりなる同形のプロテクタ32に接着したもので、その一側面が前記ベントホール29…を覆うように、その一端部がボルト33,33でリテーナ19に固定される。脆くて破損し易い圧電素子31はプロテクタ32に接着されることで補強される。前記圧電素子31は本発明のアクチュエータを構成する。
【0015】
図23に示すように、本発明の制御手段を構成するエアバッグ展開制御装置34には、車両の衝突時の加速度を検出する加速度検出手段35aと、エアバッグ21の内圧を検出する内圧検出手段35bとが接続される。内圧検出手段35bは通常の圧力センサから構成され、その検出部がエアバッグ21の内部空間に臨むようにリテーナ19に設けられる。
【0016】
エアバッグ展開制御装置34は、車両の衝突時に加速度検出手段35aが所定値以上の加速度を検出すると点火器28に通電してインフレータ20を点火し、インフレータ20が発生するガスで膨張するエアバッグ21はリヤカバー16にH形に形成された薄肉のティアライン162 を破断して車室内に展開する。このとき、エアバッグ展開制御装置34は内圧検出手段35bからの信号に基づいて制御弁30の圧電素子31に対する通電を制御し、ベントホール29…の開度を変化させる。即ち、圧電素子31への非通電時には、図4(A)に示すように制御弁30は直線状に延びてベントホール29…を閉塞し、圧電素子31に通電すると、図4(B)に示すように通電量に応じて制御弁30が湾曲してベントホール29…を開放する。このように、ベントホール29…を覆う板状の圧電素子31に通電して湾曲させるだけの極めて簡単な構造により、ベントホール29…の開度を精密にかつ無段階に制御することができる。この制御弁30の開度制御の具体的内容は後から詳述する。
【0017】
図6および図7は運転席用エアバッグ装置Rdの参考例を示すものであり、その制御弁30の構造が図2〜図5で説明したものと異なっている。
【0018】
参考例の制御弁30は、リテーナ19に環状に配置されたベントホール29…を開閉するもので、ベントホール29…と同形かつ同数の開口361 …を備えた円板状の弁板36と、この弁板36を回転駆動する超音波モータ37とから構成される。弁板36が図7(A)の位置にあるときに該弁板36によってベントホール29…が閉鎖され、弁板36が図7(B)の位置にあるときに該弁板36の開口361 によってベントホール29…が開放される。
【0019】
このように、環状に配置した複数のベントホール29…の開度を複数の開口361 …を有する弁板36をモータ37で回転させて制御するので、弁板36を1個のベントホール29の中心角に相当する僅かな角度回転させるだけで、ベントホール29…の開度を全閉状態から全開状態まで変化させることが可能となり、モータ37の小型化と応答性の向上とが同時に達成される。
【0020】
次に、図8〜図11に基づいて助手席用エアバッグ装置Rpの構造を説明する。
【0021】
ダッシュボード4の上面に形成された開口41 に固定されたリッド41から下方に延びる支持部411 …に、エアバッグモジュール42のリテーナ43が固定される。リテーナ43は複数本のボルト44…で固定されたアッパーリテーナ45およびロアリテーナ46から構成されており、アッパーリテーナ44が複数本のボルト47…で前記リッド41の支持部411 …に固定される。アッパーリテーナ45およびロアリテーナ46の結合部にエアバッグ48の開口部周縁が挟まれて前記ボルト47…で共締めされる。リッド41には、エアバッグ48が膨張する際に破断する薄肉のティアライン412 が形成される。ロアリテーナ46の底部に一対の取付ブラケット49,49を介して円筒状のインフレータ50が支持される。またロアリテーナ46の底部に形成された4個のベントホール29…を開閉すべく、前記運転席用エアバッグ装置Rdのものと同じ構造の制御弁30が装着される。エアバッグ48の内圧はロアリテーナ46に設けられた内圧検出手段35bにより検出される。
【0022】
加速度検出手段35aおよび内圧検出手段35bからの信号が入力されるエアバッグ展開制御装置34により、インフレータ50および制御弁30に対する通電が制御される。即ち、車両の衝突時に加速度検出手段35aが所定値以上の加速度を検出すると、エアバッグ展開制御装置34からの指令でインフレータ50が点火して高圧ガスが発生し、その圧力で膨張するエアバッグ48はリッド41のティアライン412 を破断して車室内に展開する。このとき、内圧検出手段35bからの信号によって制御弁30の開度が制御される。
【0023】
図12〜図14は助手席用エアバッグ装置Rpの第1参考例を示すものであり、その制御弁30の構造が図8〜図11で説明したものと異なっている。
【0024】
参考例の制御弁30は、インフレータ50の外周に回転自在に支持された横断面円弧状の弁板51と、この弁板51を回動させるアクチュエータとしてのモータ37とを備える。回動する弁板51がリテーナ43の内面に沿って摺動すると、そのリテーナ43に形成された2個のスリット状のベントホール29,29が、それらに対応する2個のスリット状の開口511 ,511 を有する弁板51によって開閉される。
【0025】
このように、複数のベントホール29,29の開度を複数の開口511 ,511 を有する弁板51をモータ37で回動させて制御するので、弁板51を1個のベントホール29の中心角に相当する僅かな角度回転させるだけで、ベントホール29,29の開度を全閉状態から全開状態まで変化させることが可能になって応答性が高められる。
【0026】
図15〜図17は助手席用エアバッグ装置Rpの第2参考例を示すものであり、その制御弁30の構造が図8〜図11で説明したものと異なっている。
【0027】
参考例の制御弁30は、リテーナ43の底面に設けた一対のガイドレール431 ,431 に摺動自在に支持された弁板52と、この弁板52をガイドレール431 ,431 に沿って往復駆動するアクチュエータとしてのリニアソレノイド53とを備える。弁板52には一直線上に配置された4個のベントホール29…と同形かつ同数の開口521 …が形成されており、リニアソレノイド53で駆動された弁板52の開口521 …がベントホール29…に重なると、該ベントホール29…が開放される。
【0028】
このように、一直線上に配置された複数のベントホール29…の開度を複数の開口521 …を有する弁板52をリニアソレノイド53で往復動させて制御するので、弁板52を1個のベントホール29の長さに相当する僅かな距離を移動させるだけで、ベントホール29…の開度を全閉状態から全開状態まで変化させることが可能となって応答性が高められる。尚、リニアソレノイド53に代えて、多数の圧電素子を積層したアクチュエータを採用することも可能である。
【0029】
次に、図18〜図22に基づいて側突用エアバッグ装置Rsの構造を説明する。
【0030】
シートバック5の右側縁に沿って上下方向に延びるパイプフレーム61に車体前方に延びる金属製の取付ブラケット62が溶接により固定されており、この取付ブラケット62の右側面にエアバッグモジュール63がボルト64,64で固定される。粗毛布よりなる保形材65がエアバッグモジュール63の前面からシートバック5の厚さ方向中間部を車体左側に延び、車体左側のパイプフレーム(図示せず)に接続される。パイプフレーム61の内周にはメッシュ状のスプリング66が張られており、このスプリング66の前面と、保形材16の後面と、取付ブラケット62の後面とに囲まれた部分にスポンジよりなるパッド67が装着される。また保形材65の前面には同じくスポンジよりなるパッド68が装着される。
【0031】
シートバック5の前面中央部は第1被覆材69により覆われるとともに、その第1被覆材69の左右両側部および上部は第2被覆材70により覆われ、また第2被覆材70に連なるシートバック5の左右両側面および上面は第3被覆材71により覆われ、更にシートバック5の後面は第4被覆材72により覆われる。第1被覆材69と第2被覆材70とは縫製部73において縫製され、また第2被覆材70と第3被覆材71とは縫製部74において縫製される。
【0032】
エアバッグモジュール63は、合成樹脂で一体に形成されたリテーナ75と、その内部に支持されたホルダー77とを備えており、これらリテーナ75およびホルダー77は前記ボルト64,64で取付ブラケット62に共締めされる。リテーナ75は車体右側に向けて開口するトレー状の本体部751 と、この本体部751 の後縁にヒンジ部752 を介して接続された蓋部753 とを備えており、本体部751 の上縁、前縁および下縁に設けた5個の係止爪754 …を蓋部753 の上縁、前縁および下縁に設けた5個の係止孔755 …に係止することにより、本体部751 の開口を覆うように蓋部753 が固定される。 折り畳んだエアバッグ78がプロテクトカバー79により包装される。エアバッグ78の開口部周縁とプロテクトカバー79の両端とがリテーナ75およびホルダー77に挟まれて固定され、これによりホルダー77に固定されたインフレータ80がエアバッグ78の内部に収納される。尚、エアバッグ78の膨張時にプロテクトカバー79は容易に破断するため、その膨張を妨げることはない。
【0033】
ホルダー77に形成された開口771 と、リテーナ75の本体部751 に形成された4個のベントホール29…と、取付ブラケット62に形成された開口621 と、パッド68に形成されたガス通路681 と、シートバック5の後面側に形成された空間81とを介して、エアバッグ78の内部がシートバック5の外部に連通する。また前記4個のベントホール29…を開度を制御すべく、前記運転席用エアバッグ装置Rdおよび前記助手席用エアバッグ装置Rpのものと同じ構造の制御弁30がリテーナ75の内部に装着される。
【0034】
加速度検出手段35aおよび内圧検出手段35bからの信号が入力されるエアバッグ展開制御装置34により、インフレータ80および制御弁30に対する通電が制御される。而して、車両の衝突時にインフレータ80がガスを発生すると、リテーナ75の内部でエアバッグ78が膨張する。エアバッグ78が膨張する圧力がリテーナ75の蓋部753 に作用すると、係止爪754 …が係止孔755 …から外れて蓋部753 がヒンジ部752 回りに回転し、本体部751 が開放される。蓋部753 が開く圧力がシートバック5の第3被覆材71に伝達されると、縫製部74が破断して第2被覆材70と第3被覆材71とが分離し、その隙間を通過したエアバッグ78がフロントドアの内面に沿うように前方に展開する。
【0035】
次に、運転席用エアバッグ装置Rd、助手席用エアバッグ装置Rpおよび側突用エアバッグ装置Rs,Rsのベントホール29…の開閉制御の内容を、図24および図25を参照して具体的に説明する。
【0036】
図24(A)の横軸はインフレータ20,50,80が点火してからの時間を示し、縦軸はエアバッグ21,48,78の内圧を示している。インフレータ20,50,80が点火した直後、運転席用エアバッグ装置Rdではリヤカバー16のティアライン162 (図5参照)が破断するまでの間、助手席用エアバッグ装置Rpではリッド41のティアライン412 (図11参照)が破断するまでの間、側突用エアバッグ装置Rs,Rsでは縫製部74(図18参照)が破断するまでの間、エアバッグ21,48,78の膨張が抑制されてエアバッグ内圧が急激に増加する。続いて前記リヤカバー16、リッド41あるいは縫製部74が破断してエアバッグ21,48,78が車室内に勢い良く飛び出すと、その慣性でエアバッグ21,48,78の容積が増加するために、エアバッグ内圧は急激に低下して一時的に負圧になる。その後にインフレータ20,50,80が発生するガスがエアバッグ21,48,78に供給されると、前記内圧は負値から正値に転じてエアバッグ21,48,78が車室内に膨張展開する。
【0037】
ところで、例えば助手席用エアバッグ装置Rpのエアバッグ48がリッド41を破断して車室内に展開するとき、助手席シート3に大人が正しい姿勢で着座している場合と、助手席シート3の前方に子供が立っている場合とで、適切なエアバッグ内圧は異なっている。即ち、乗員の位置が助手席用エアバッグ装置Rpに近い場合にはエアバッグ48の内圧を低めに制御し、逆に乗員の位置が助手席用エアバッグ装置Rpから遠い場合にはエアバッグ48の内圧を高めに制御すれば、何れの場合にも適切な拘束力で乗員を拘束することができる。
【0038】
そこで図24(A),(B)に示すように、本実施例では内圧検出手段35bで検出したエアバッグ21,48,78の展開初期の内圧に応じて近接乗員の有無を判定し、近接乗員が存在する場合にはベントホール開度を速やかに100%に増加させることにより、エアバッグ21,48,78の内圧を低めに抑えて乗員を柔らかく拘束できるようにしている。一方、近接乗員が存在しない場合にはベントホール29…を適切なタイミングで中間開度(例えば、50%)に開放することにより、正規の姿勢で着座した乗員を適切な拘束力で拘束できるようなエアバッグ内圧を確保している。
【0039】
図25には、内圧検出手段35bで検出したエアバッグ内圧に基づく近接乗員の有無の判定手法が示される。
【0040】
エアバッグ21,48,78の展開初期、つまりエアバッグ21,48,78がリヤカバー16、リッド41あるいは縫製部74を破断して車室内に勢い良く飛び出したとき、近接乗員が無ければ慣性によるエアバッグ21,48,78の容積増加が阻害されないため、検出されたエアバッグ内圧は比較的に大きい負圧を示すことになる。逆に、近接乗員が有ると、その近接乗員に衝突して慣性によるエアバッグ21,48,78の容積増加が阻害されるめ、検出されたエアバッグ内圧は比較的に小さい負圧を示すことになる。このようにして、展開初期のエアバッグ21,48,78の内圧をモニターするだけで近接乗員の有無を的確に判定することができるので、従来の赤外線や超音波で近接乗員の有無を判定するものに比べてコストの削減に寄与することができる。
【0041】
上記実施例では内圧検出手段35bとして市販の圧力センサを用いているが、それ以外に以下のような内圧検出手段35bを用いることができる。
【0042】
図26に示す実施例は、圧電素子83を金属製のプロテクタ84に接着してなる内圧検出手段35bを、リテーナ19に形成した開口85を外側から覆うようにボルト86で固定したものである。エアバッグ内圧が増加して開口85から排出されるガス量が増加すると内圧検出手段35bの圧電素子83が外向きに変形し、その変形量に応じた電位差が発生する。従って、前記電位差をモニターすることによりエアバッグ内圧を検出することができる。
【0043】
また図27に示す実施例は、リテーナ19の内壁面に歪みゲージ87を張りつけたもので、エアバッグ内圧の変化に応じてリテーナ19が変形すると前記歪みゲージ87の抵抗値が変化することに基づき、エアバッグ内圧を検出することができる。
【0044】
また図28に示す実施例は、制御弁30に内圧検出手段35bを一体化したものである。制御弁30は、プロテクタ32と圧電素子31との間に別の圧電素子88よりなる内圧検出手段35bを積層してなり、リテーナ19の外面側からベントホール29…を覆うようにボルト33で固定される。展開初期にエアバッグ内圧が増加すると制御弁30が鎖線位置に撓み、圧電素子88よりなる内圧検出手段35bが外向きに変形して変形量に応じた電位差を発生するため、その電位差をモニターしてエアバッグ内圧を検出することができる。内圧検出手段35bでエアバッグ内圧を検出した後は、制御弁30の圧電素子31への通電を制御してベントホール29…の開度を変更することができる。
【0045】
尚、内圧検出手段35bによる内圧検出と、制御弁30によるベントホール29…の開度制御とは同時に行われることがないため、図28の実施例において、制御弁30の圧電素子31に内圧検出手段35bの機能を持たせることができる。具体的には、展開初期に制御弁30の圧電素子31を内圧検出手段35bとして機能させてエアバッグ内圧を検出し、その後は該圧電素子31をアクチュエータとして機能させてベントホール29…の開度を制御することができる。このようにすれば、特別の内圧検出手段35b(つまり前記圧電素子88)が不要になって部品点数が更に削減される。
【0046】
また図29に示す実施例も制御弁30と内圧検出手段35bとを一体化したものであり、圧電素子31よりも大型に形成されたプロテクタ32に歪みゲージ87よりなる内圧検出手段35bが接着される。展開初期にエアバッグ内圧が増加すると制御弁30のプロテクタ32が矢印方向に撓み、歪みゲージ87よりなる内圧検出手段35bが変形して電気抵抗値が変化するため、その電気抵抗値をモニターしてエアバッグ内圧を検出することができる。尚、歪みゲージ87に代えて圧電素子88を採用しても同様の効果を得ることができる。
【0047】
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
【0048】
【発明の効果】
以上のように請求項1に記載された発明によれば、エアバッグの展開初期にエアバッグの内圧に基づいて近接乗員有りと判定されると制御手段がアクチュエータで制御弁を駆動してベントホールの開度を増加させるので、ベントホールから排出されるガスの量を増加させてエアバッグの内圧を近接乗員に適した任意の大きさに減少させ、近接乗員に対して過不足のない拘束力を発生させることができる。また複数のインフレータを必要とせずに近接乗員の拘束に対応することができるので、コストの上昇を招く問題もない。また板状の圧電素子でアクチュエータを構成したので、そのアクチュエータの構造がモータやソレノイド等の他のアクチュエータに比べて極めて単純になるだけでなく、圧電素子そのものを弁体として利用して部品点数の一層の削減とコストの一層の削減とが可能となる。しかも板状の圧電素子の外面に積層された板状のプロテクタの一端をリテーナに固定したので、脆くて破損し易い圧電素子をプロテクタで補強して外力から効果的に保護することができる
【0049】
た請求項2に記載された発明によれば、共通の圧電素子をアクチュエータおよび内圧検出手段に兼用することにより部品点数を削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 自動車の車室前部の斜視図
【図2】 図1の2−2線拡大断面図
【図3】 図2の3−3線断面図
【図4】 図3の4−4線拡大断面図
【図5】 運転席用エアバッグ装置の分解斜視図
【図6】 運転席用エアバッグ装置の参考例を示す、前記図3に対応する図
【図7】 図6の7−7線拡大断面図
【図8】 図1の8−8線拡大断面図
【図9】 図8の9−9線断面図
【図10】 図9の10−10線矢視図
【図11】 助手席用エアバッグ装置の分解斜視図
【図12】 助手席用エアバッグ装置の第1参考例を示す、前記図9に対応する図
【図13】 図12の13−13線断面図
【図14】 図12の14−14線断面図
【図15】 助手席用エアバッグ装置の第2参考例を示す、前記図9に対応する図
【図16】 図15の16−16線断面図
【図17】 図15の17−17線断面図
【図18】 図1の18−18線拡大断面図
【図19】 図18の19方向矢視図
【図20】 図19の20−20線断面図
【図21】 図19の21−21線断面図
【図22】 図19の22−22線断面図
【図23】 ベントホールの開度の制御系を示すブロック図
【図24】 近接乗員の有無によるベントホール開度およびエアバッグ内圧の変化の一例を示す図
【図25】 近接乗員の有無の判定手法を説明する図
【図26】 内圧検出手段の第2実施例を示す図
【図27】 内圧検出手段の第3実施例を示す図
【図28】 内圧検出手段の第4実施例を示す図
【図29】 内圧検出手段の第5実施例を示す図
【符号の説明】
19 リテーナ
20 インフレータ
21 エアバッグ
29 ベントホール
30 制御弁
31 圧電素子(アクチュエータ)
32 プロテクタ
34 エアバッグ展開制御装置(制御手段)
35b 内圧検出手
3 リテーナ
48 エアバッグ
50 インフレー
5 リテーナ
78 エアバッグ
80 インフレータ

Claims (2)

  1. 折り畳んだエアバッグ(21,48,78)の開口部周縁が固定されるリテーナ(19,43,75)の内部にインフレータ(20,50,80)を収納し、車両の衝突時に前記インフレータ(20,50,80)が発生するガスで膨張するエアバッグ(21,48,78)を展開して乗員を拘束するエアバッグ装置において、
    前記リテーナ(19,43,75)に形成されたベントホール(29)と、
    アクチュエータにより作動して前記ベントホール(29)を開閉する制御弁(30)と、
    前記エアバッグ(21,48,78)の内圧を検出する内圧検出手段(35b)と、
    前記エアバッグ(21,48,78)の展開初期に該エアバッグ(21,48,78)の内圧に基づいて近接乗員の有無を判定するとともに、近接乗員有りと判定されたときに前記ベントホール(29)の開度を増加させる制御手段(34)と、
    を備え
    前記アクチュエータは通電により湾曲してベントホール(29)を開閉する板状の圧電素子(31)で構成され、この圧電素子(31)の外面に積層された板状のプロテクタ(32)の一端をリテーナ(19,43,75)に固定したことを特徴とするエアバッグ装置。
  2. 前記アクチュエータを構成する圧電素子(31)は前記内圧検出手段(35b)を兼ねることを特徴とする、請求項1に記載のエアバッグ装置。
JP14378398A 1998-05-26 1998-05-26 エアバッグ装置 Expired - Fee Related JP3660129B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14378398A JP3660129B2 (ja) 1998-05-26 1998-05-26 エアバッグ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14378398A JP3660129B2 (ja) 1998-05-26 1998-05-26 エアバッグ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11334521A JPH11334521A (ja) 1999-12-07
JP3660129B2 true JP3660129B2 (ja) 2005-06-15

Family

ID=15346910

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14378398A Expired - Fee Related JP3660129B2 (ja) 1998-05-26 1998-05-26 エアバッグ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3660129B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6547274B2 (en) * 2000-02-07 2003-04-15 Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha Air bag device
JP4545960B2 (ja) * 2001-02-06 2010-09-15 富士重工業株式会社 車両用エアバッグの展開制御装置
JP3901557B2 (ja) 2002-03-26 2007-04-04 本田技研工業株式会社 車両用エアバッグ装置
JP4100129B2 (ja) 2002-10-28 2008-06-11 タカタ株式会社 エアバッグ装置
JP4360525B2 (ja) 2003-07-02 2009-11-11 芦森工業株式会社 エアバッグ装置
JP4534479B2 (ja) * 2003-12-22 2010-09-01 タカタ株式会社 エアバッグ装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH11334521A (ja) 1999-12-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6241279B1 (en) Air bag device
JP3760424B2 (ja) 車両用エアバッグ装置
US5492361A (en) Side airbag apparatus
US6883831B2 (en) Apparatus and method for controlling an inflatable cushion
JP4394792B2 (ja) エアバッグ装置
US7040655B2 (en) Airbag apparatus
US5609356A (en) Cylindrical air bag module assembly
WO2005016702A2 (en) Dual cushion passenger airbag
JP3314091B2 (ja) 自動車のエアバッグ配設構造
JPH081982Y2 (ja) 車体側部のエネルギ吸収構造
US7980592B2 (en) Bi-lobular air bag
JP3646005B2 (ja) エアバッグ装置
JP3660129B2 (ja) エアバッグ装置
US6752420B2 (en) Airbag module using active venting membrane
JP2001341611A (ja) チャイルドシート
JP3566080B2 (ja) エアバッグ装置
JP3566081B2 (ja) エアバッグ装置
JP3566079B2 (ja) エアバッグ装置
JP3566082B2 (ja) エアバッグ装置
JP2005178659A (ja) エアバッグ装置
JPH04221250A (ja) エアバッグ装置
JP4394793B2 (ja) エアバッグ装置
JPH0986338A (ja) エアバッグ装置
JP2001219804A (ja) エアバッグ装置
JPH0642925Y2 (ja) 乗員拘束用エアバッグ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040519

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040712

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050223

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050316

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080325

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090325

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees