JP3646005B2 - エアバッグ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、折り畳んだエアバッグの開口部周縁が固定されるリテーナの内部にインフレータを収納し、車両の衝突時に前記インフレータが発生するガスで膨張するエアバッグを展開して乗員を拘束するエアバッグ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のエアバッグ装置は、インフレータが発生するガスで膨張するエアバッグにベントホールを設け、前記ガスの一部をベントホールから排出してエアバッグの内圧を制御している。かかるエアバッグ装置において、ベントホールを薄膜で閉鎖しておくことにより展開の初期にエアバッグを速やかに膨張させるとともに、展開が完了してエアバッグの内圧が高まると前記薄膜が破断し、ベントホールからガスを排出して乗員を柔らかく拘束するものが提案されている(実公平5−6206号公報参照)。
【0003】
またエアバッグ装置に2個のインフレータを設けておき、エアバッグ装置の近傍に乗員が存在しない場合には2個のインフレータを両方とも点火し、エアバッグ装置の近傍に乗員が存在する場合には1個のインフレータだけを点火することにより、エアバッグの展開速度および内圧を乗員の位置に応じて制御するものが提案されている(特開平9−301115号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記実公平5−6206号公報に記載されたものは、薄膜が破断する圧力にバラツキが発生し易いため、エアバッグの内圧が所定値に達したときにベントホールを的確に開放するのが難しいだけでなく、一旦開放したベントホールを再び閉じることができないので内圧の精密な制御が難しいという問題があった。また上記特開平9−301115号公報に記載されたものは、2個のインフレータを必要とするために部品点数が増加してコストアップの要因になるだけでなく、エアバッグの展開特性を2段階にしか制御できないためにきめ細かい制御が難しいという問題があった。
【0005】
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、エアバッグの展開過程を前期および後期に別けてそれぞれ別個の制御を行うことにより、エアバッグの乗員拘束力を一層的確に制御できるようにすることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明は、折り畳んだエアバッグの開口部周縁が固定されるリテーナの内部にインフレータを収納し、車両の衝突時に前記インフレータが発生するガスで膨張するエアバッグを展開して乗員を拘束するエアバッグ装置において、前記リテーナに形成されたベントホールと、アクチュエータにより作動して前記ベントホールを開閉する制御弁と、乗員状態を検出する乗員状態検出手段と、車速を検出する車速検出手段と、前記エアバッグの内圧を検出する内圧検出手段と、前記エアバッグの目標とする内圧パターンを記憶するマップと、エアバッグが展開して内圧が負圧になったタイミングに予め設定したプログラムに基づいて前記制御弁の開度を一時的に開けてから閉じるように制御するとともに、その後に前記エアバッグの目標とする内圧パターンが得られるように、前記内圧検出手段で検出したエアバッグ内圧に基づいて前記制御弁の開度をフィードバック制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記乗員状態検出手段で検出した乗員状態に基づいて所定のマップを選択することで前記内圧パターンの最大値を変更するとともに、前記車速検出手段で検出した車速に基づいて所定のマップを選択することで前記内圧パターンの最大値が発生するタイミングを変更することを特徴とする。
【0007】
上記構成によれば、エアバッグが展開して内圧が負圧になったタイミングに予め設定したプログラムに基づいて制御弁の開度を一時的に開けてから閉じるように制御するので、開放したベントホールから大気を吸入してエアバッグの展開を促進するアスピレーション効果を発揮することができ、しかもエアバッグ内圧が負圧になる期間を除いてベントホールが閉じられるので、容量の小さいインフレータでエアバッグを効果的に展開することができる。その後に内圧検出手段で検出したエアバッグ内圧に基づいて制御弁の開度をフィードバック制御することにより、エアバッグ内圧を目標とする内圧パターンに精密に一致させることができる。更に、乗員状態検出手段で検出した乗員状態に基づいて内圧パターンの最大値を変更するとともに、車速検出手段で検出した車速に基づいて内圧パターンの最大値が発生するタイミングを変更するので、乗員状態および車速がどのように異なっていても、常に最適の内圧パターンを選択して最適の拘束力を発生させることができる。
【0008】
また請求項2に記載された発明は、請求項1の構成に加えて、前記制御弁を開閉駆動するアクチュエータは板状の圧電素子であり、ベントホールを外側から覆うように配置されて一端が前記リテーナに固定され、ベントホールから排出されるガスによって外向きに変形することを特徴とする。
【0009】
上記構成によれば、アクチュエータを圧電素子で構成することにより、モータやソレノ イド等の他のアクチュエータに比べて部品点数の少ない簡単な構造で、かつ低コストでベントホールを開閉駆動することができる。特に、板状の圧電素子でアクチュエータを構成することにより、そのアクチュエータの構造が極めて単純になるだけでなく圧電素子そのものを弁体として利用することが可能となり、部品点数の一層の削減とコストの一層の削減とが可能となる。
【0010】
また請求項3に記載された発明は、請求項2の構成に加えて、前記制御弁を開閉駆動するアクチュエータを構成する圧電素子は前記内圧検出手段を兼ねることを特徴とする。
【0011】
上記構成によれば、共通の圧電素子をアクチュエータおよび内圧検出手段に兼用することにより部品点数を削減することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、添付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。 図1〜図28は本発明の一実施例を示すもので、図1は自動車の車室前部の斜視図、図2は図1の2−2線拡大断面図、図3は図2の3−3線断面図、図4は図3の4−4線拡大断面図、図5は運転席用エアバッグ装置の分解斜視図、図6は運転席用エアバッグ装置の変形例を示す、前記図3に対応する図、図7は図6の7−7線拡大断面図、図8は図1の8−8線拡大断面図、図9は図8の9−9線断面図、図10は図9の10−10線矢視図、図11は助手席用エアバッグ装置の分解斜視図、図12は助手席用エアバッグ装置の第1変形例を示す、前記図9に対応する図、図13は図12の13−13線断面図、図14は図12の14−14線断面図、図15は助手席用エアバッグ装置の第2変形例を示す、前記図9に対応する図、図16は図15の16−16線断面図、図17は図15の17−17線断面図、図18は図1の18−18線拡大断面図、図19は図18の19方向矢視図、図20は図19の20−20線断面図、図21は図19の21−21線断面図、図22は図19の22−22線断面図、図23はベントホールの開度の制御系を示すブロック図、図24は態様Aの制御内容の説明図、図25は態様Bの制御内容の説明図、図26は態様Cの制御内容の説明図、図27は近接乗員の判別手法の説明図、図28は態様Dの制御内容の説明図である。
【0013】
図1に示すように、運転席シート1の前方に配置されたステアリングホイール2の中央部に運転席用エアバッグ装置Rdが設けられ、助手席シート3の前方に配置されたダッシュボード4の上部に助手席用エアバッグ装置Rpが設けられ、運転席シート1および助手席シートのシートバック5,5の内部にそれぞれ側突用エアバッグ装置Rs,Rsが設けられる。
【0014】
次に、図2〜図5に基づいて運転席用エアバッグ装置Rdの構造を説明する。
【0015】
ステアリングホイール2は、ステアリングシャフト11の後端に相対回転不能に嵌合してナット12で固定されたステアリングボス13と、このステアリングボス13を囲繞するように配置された環状のホイールリム14と、前記ステアリングボス13に固定されたフロントカバー15と、このフロントカバー15に結合されたリヤカバー16と、前記フロントカバー15をホイールリム14に接続する複数本のスポーク17…とを備えており、フロントカバー15およびリヤカバー16により区画される空間にエアバッグモジュール18が収納される。
【0016】
エアバッグモジュール18は、それをリヤカバー16の内面に支持するためのリテーナ19と、高圧ガスを発生するインフレータ20と、インフレータ20が発生した高圧ガスにより膨張するエアバッグ21とから構成される。リテーナ19の外周に一体に形成された取付フランジ191 がリヤカバー16の内周に一体に形成された取付フランジ161 に複数本のリベット22…で固定され、更にエアバッグ21の開口部周縁とリング状のホルダー23とが重ね合わされてリテーナ19に複数本のボルト24…で共締めされる。粒状のガス発生剤25…が充填されたインフレータ20はエアバッグ21の内部に収納され、複数本のボルト26でリテーナ19に固定される。インフレータ20の内部には着火剤27が配置されており、インフレータ20の内部に延びる点火器28の先端が前記着火剤27に臨んでいる。
【0017】
エアバッグ21の内部に臨むリテーナ19に4個のベントホール29…が直列に形成される。ベントホール29…の開度を制御する制御弁30は、短冊状に形成された圧電素子31を金属板よりなる同形のプロテクタ32に接着したもので、その一側面が前記ベントホール29…を覆うように、その一端部がボルト33,33でリテーナ19に固定される。脆くて破損し易い圧電素子31はプロテクタ32に接着されることで補強される。前記圧電素子31は本発明のアクチュエータを構成する。
【0018】
図23に示すように、本発明の制御手段を構成するエアバッグ展開制御装置34には、車両の衝突時の加速度を検出する加速度検出手段35aと、乗員の体重、体格、着座姿勢等の乗員状態を検出する乗員状態検出手段35bと、車速を検出する車速検出手段35cと、エアバッグ21の内圧を検出する内圧検出手段35dとが接続される。乗員状態検出手段35bは、シートクッションに設けられて乗員の体重を検出することにより大人および子供を識別するもの、あるいは赤外線で乗員の座高を検出することにより大人および子供を識別するものから構成される。内圧検出手段35dは通常の圧力センサから構成され、その検出部がエアバッグ21の内部空間に臨むようにリテーナ19に設けられる。
【0019】
エアバッグ展開制御装置34は、車両の衝突時に加速度検出手段35aが所定値以上の加速度を検出すると点火器28に通電してインフレータ20を点火し、インフレータ20が発生するガスで膨張するエアバッグ21はリヤカバー16にH形に形成された薄肉のティアライン162 を破断して車室内に展開する。このとき、エアバッグ展開制御装置34は乗員状態検出手段35b、車速検出手段35cあるいは内圧検出手段35dからの信号に基づいて制御弁30の圧電素子31に対する通電を制御し、ベントホール29…の開度を変化させる。即ち、圧電素子31への非通電時には、図4(A)に示すように制御弁30は直線状に延びてベントホール29…を閉塞し、圧電素子31に通電すると、図4(B)に示すように通電量に応じて制御弁30が湾曲してベントホール29…を開放する。このように、ベントホール29…を覆う板状の圧電素子31に通電して湾曲させるだけの極めて簡単な構造により、ベントホール29…の開度を精密にかつ無段階に制御することができる。この制御弁30の開度制御の具体的内容は後から詳述する。
【0020】
またエアバッグ展開制御装置34は、内圧検出手段35dからの信号に基づいて、車両の衝突時にシートベルトの張力を調整するシートベルトテンショナー38の作動を制御する。
【0021】
図6および図7は運転席用エアバッグ装置Rdの変形例を示すものであり、その制御弁30の構造が図2〜図5で説明したものと異なっている。
【0022】
本変形例の制御弁30は、リテーナ19に環状に配置されたベントホール29…を開閉するもので、ベントホール29…と同形かつ同数の開口361 …を備えた円板状の弁板36と、この弁板36を回転駆動する超音波モータ37とから構成される。弁板36が図7(A)の位置にあるときに該弁板36によってベントホール29…が閉鎖され、弁板36が図7(B)の位置にあるときに該弁板36の開口361 によってベントホール29…が開放される。
【0023】
このように、環状に配置した複数のベントホール29…の開度を複数の開口361 …を有する弁板36をモータ37で回転させて制御するので、弁板36を1個のベントホール29の中心角に相当する僅かな角度回転させるだけで、ベントホール29…の開度を全閉状態から全開状態まで変化させることが可能となり、モータ37の小型化と応答性の向上とが同時に達成される。
【0024】
次に、図8〜図11に基づいて助手席用エアバッグ装置Rpの構造を説明する。
【0025】
ダッシュボード4の上面に形成された開口41 に固定されたリッド41から下方に延びる支持部411 …に、エアバッグモジュール42のリテーナ43が固定される。リテーナ43は複数本のボルト44…で固定されたアッパーリテーナ45およびロアリテーナ46から構成されており、アッパーリテーナ44が複数本のボルト47…で前記リッド41の支持部411 …に固定される。アッパーリテーナ45およびロアリテーナ46の結合部にエアバッグ48の開口部周縁が挟まれて前記ボルト47…で共締めされる。リッド41には、エアバッグ48が膨張する際に破断する薄肉のティアライン412 が形成される。ロアリテーナ46の底部に一対の取付ブラケット49,49を介して円筒状のインフレータ50が支持される。またロアリテーナ46の底部に形成された4個のベントホール29…を開閉すべく、前記運転席用エアバッグ装置Rdのものと同じ構造の制御弁30が装着される。エアバッグ48の内圧はロアリテーナ46に設けられた内圧検出手段35dにより検出される。
【0026】
加速度検出手段35a、乗員状態検出手段35b、車速検出手段35cおよび内圧検出手段35dからの信号が入力されるエアバッグ展開制御装置34により、インフレータ50および制御弁30に対する通電が制御される。即ち、車両の衝突時に加速度検出手段35aが所定値以上の加速度を検出すると、エアバッグ展開制御装置34からの指令でインフレータ50が点火して高圧ガスが発生し、その圧力で膨張するエアバッグ48はリッド41のティアライン412 を破断して車室内に展開する。このとき、乗員状態検出手段35b、車速検出手段35cあるいは内圧検出手段35dからの信号によって制御弁30の開度が制御される。
【0027】
図12〜図14は助手席用エアバッグ装置Rpの第1変形例を示すものであり、その制御弁30の構造が図8〜図11で説明したものと異なっている。
【0028】
本変形例の制御弁30は、インフレータ50の外周に回転自在に支持された横断面円弧状の弁板51と、この弁板51を回動させるアクチュエータとしてのモータ37とを備える。回動する弁板51がリテーナ43の内面に沿って摺動すると、そのリテーナ43に形成された2個のスリット状のベントホール29,29が、それらに対応する2個のスリット状の開口511 ,511 を有する弁板51によって開閉される。
【0029】
このように、複数のベントホール29,29の開度を複数の開口511 ,511 を有する弁板51をモータ37で回動させて制御するので、弁板51を1個のベントホール29の中心角に相当する僅かな角度回転させるだけで、ベントホール29,29の開度を全閉状態から全開状態まで変化させることが可能になって応答性が高められる。
【0030】
図15〜図17は助手席用エアバッグ装置Rpの第2変形例を示すものであり、その制御弁30の構造が図8〜図11で説明したものと異なっている。
【0031】
本変形例の制御弁30は、リテーナ43の底面に設けた一対のガイドレール431 ,431 に摺動自在に支持された弁板52と、この弁板52をガイドレール431 ,431 に沿って往復駆動するアクチュエータとしてのリニアソレノイド53とを備える。弁板52には一直線上に配置された4個のベントホール29…と同形かつ同数の開口521 …が形成されており、リニアソレノイド53で駆動された弁板52の開口521 …がベントホール29…に重なると、該ベントホール29…が開放される。
【0032】
このように、一直線上に配置された複数のベントホール29…の開度を複数の開口521 …を有する弁板52をリニアソレノイド53で往復動させて制御するので、弁板52を1個のベントホール29の長さに相当する僅かな距離を移動させるだけで、ベントホール29…の開度を全閉状態から全開状態まで変化させることが可能となって応答性が高められる。尚、リニアソレノイド53に代えて、多数の圧電素子を積層したアクチュエータを採用することも可能である。
【0033】
次に、図18〜図22に基づいて側突用エアバッグ装置Rsの構造を説明する。
【0034】
シートバック5の右側縁に沿って上下方向に延びるパイプフレーム61に車体前方に延びる金属製の取付ブラケット62が溶接により固定されており、この取付ブラケット62の右側面にエアバッグモジュール63がボルト64,64で固定される。粗毛布よりなる保形材65がエアバッグモジュール63の前面からシートバック5の厚さ方向中間部を車体左側に延び、車体左側のパイプフレーム(図示せず)に接続される。パイプフレーム61の内周にはメッシュ状のスプリング66が張られており、このスプリング66の前面と、保形材16の後面と、取付ブラケット62の後面とに囲まれた部分にスポンジよりなるパッド67が装着される。また保形材65の前面には同じくスポンジよりなるパッド68が装着される。
【0035】
シートバック5の前面中央部は第1被覆材69により覆われるとともに、その第1被覆材69の左右両側部および上部は第2被覆材70により覆われ、また第2被覆材70に連なるシートバック5の左右両側面および上面は第3被覆材71により覆われ、更にシートバック5の後面は第4被覆材72により覆われる。第1被覆材69と第2被覆材70とは縫製部73において縫製され、また第2被覆材70と第3被覆材71とは縫製部74において縫製される。
【0036】
エアバッグモジュール63は、合成樹脂で一体に形成されたリテーナ75と、その内部に支持されたホルダー77とを備えており、これらリテーナ75およびホルダー77は前記ボルト64,64で取付ブラケット62に共締めされる。リテーナ75は車体右側に向けて開口するトレー状の本体部751 と、この本体部751 の後縁にヒンジ部752 を介して接続された蓋部753 とを備えており、本体部751 の上縁、前縁および下縁に設けた5個の係止爪754 …を蓋部753 の上縁、前縁および下縁に設けた5個の係止孔755 …に係止することにより、本体部751 の開口を覆うように蓋部753 が固定される。 折り畳んだエアバッグ78がプロテクトカバー79により包装される。エアバッグ78の開口部周縁とプロテクトカバー79の両端とがリテーナ75およびホルダー77に挟まれて固定され、これによりホルダー77に固定されたインフレータ80がエアバッグ78の内部に収納される。尚、エアバッグ78の膨張時にプロテクトカバー79は容易に破断するため、その膨張を妨げることはない。
【0037】
ホルダー77に形成された開口771 と、リテーナ75の本体部751 に形成された4個のベントホール29…と、取付ブラケット62に形成された開口621 と、パッド68に形成されたガス通路681 と、シートバック5の後面側に形成された空間81とを介して、エアバッグ78の内部がシートバック5の外部に連通する。また前記4個のベントホール29…を開度を制御すべく、前記運転席用エアバッグ装置Rdおよび前記助手席用エアバッグ装置Rpのものと同じ構造の制御弁30がリテーナ75の内部に装着される。
【0038】
加速度検出手段35a、乗員状態検出手段35b、車速検出手段35cおよび内圧検出手段35bからの信号が入力されるエアバッグ展開制御装置34により、インフレータ80および制御弁30に対する通電が制御される。而して、車両の衝突時にインフレータ80がガスを発生すると、リテーナ75の内部でエアバッグ78が膨張する。エアバッグ78が膨張する圧力がリテーナ75の蓋部753 に作用すると、係止爪754 …が係止孔755 …から外れて蓋部753 がヒンジ部752 回りに回転し、本体部751 が開放される。蓋部753 が開く圧力がシートバック5の第3被覆材71に伝達されると、縫製部74が破断して第2被覆材70と第3被覆材71とが分離し、その隙間を通過したエアバッグ78がフロントドアの内面に沿うように前方に展開する。
【0039】
次に、運転席用エアバッグ装置Rd、助手席用エアバッグ装置Rpおよび側突用エアバッグ装置Rs,Rsのベントホール29…の開閉制御の内容を具体的に説明する。ベントホール29…の開閉制御には4種類の態様があり、何れの場合にもエアバッグ21,48,78の展開前期と展開後期とで異なるアルゴリズムによる制御が行われる。前記4種類の態様は以下の表1に示す通りである。尚、エアバッグ21,48,78の展開前期とは、インフレータ20,50,80が点火してからエアバッグ21,48,78が乗員を拘束し得る状態に展開するまでの期間を指し、展開後期とはエアバッグ21,48,78が乗員を拘束し得る状態に展開してからエネルギー吸収を終えるまでの期間を指す。
【0040】
【表1】
【0041】
先ず、図24に基づいて態様A(展開前期はプログラム動作、展開後期はフィードバック動作)の制御内容を具体的に説明する。
【0042】
エアバッグ21,48,78の展開前期には、図24に示すように、予め設定した開度パターンで制御弁30を制御してベントホール開度を一時的に全開状態にする。ベントホール開度を全開状態にするタイミングは、インフレータ20,50,80が点火により、運転席用エアバッグ装置Rdではリヤカバー16のティアライン162 (図5参照)が破断する直後、助手席用エアバッグ装置Rpではリッド41のティアライン412 (図11参照)が破断する直後、側突用エアバッグ装置Rs,Rsでは縫製部74(図18参照)が破断する直後に設定されている。
【0043】
前記リヤカバー16、リッド41あるいは縫製部74が破断してエアバッグ21,48,78が車室内に勢い良く飛び出すと、その慣性でエアバッグ21,48,78の容積が増加するために、エアバッグ内圧は急激に低下して一時的に負圧になるが、それにタイミングを合わせてベントホール開度が全開になると、開放したベントホール29…から大気が吸入されてエアバッグ21,48,78の展開が促進されるため、所謂アスピレーション効果が発揮される。しかもエアバッグ内圧が負圧になる期間を除いてベントホール開度が全閉状態に保持されるので、容量の小さいインフレータ20,50,80でエアバッグ21,48,78を効果的に展開することが可能となる。
【0044】
エアバッグ21,48,78の展開後期には、予めマップとして記憶されたエアバッグ21,48,78の目標内圧パターンが得られるように制御弁30の開度がフィードバック制御される。このときの目標内圧パターン、特に展開したエアバッグ21,48,78で乗員を拘束する際のエアバッグ内圧の最大値は、乗員状態検出手段35bで検出した乗員の体格により変更される。具体的には、乗員が体重の小さい子供である場合には、体重の大きい大人である場合に比べて、ベントホール29…の開度を増加させてエアバッグ21,48,78の内圧を減少させることにより、乗員の体格に応じた最適の拘束力を発生させるようになっている(図24の破線参照)。
【0045】
また前記目標内圧パターンは、車速検出手段35cで検出した車速により変更される。具体的には、衝突時の車速が小さい場合には乗員がエアバッグ21,48,78に拘束されるタイミングが遅れるとともに必要な拘束力も小さくなるため、高速衝突時の目標内圧パターンに比べて、低速衝突時の目標内圧パターンは、その内圧の最大値が発生するタイミングが遅らされ、かつ内圧の最大値が減少するように設定される(図24の鎖線参照)。
【0046】
さて、上述したように乗員状態や車速に応じて適切な目標内圧パターンが選択されると、内圧検出手段35dで検出した実際のエアバッグ内圧と目標内圧とを比較し、実際のエアバッグ内圧が目標内圧以上である場合にはベントホール29…の開度を増加させ、また実際のエアバッグ内圧が目標内圧未満である場合にはベントホール29…の開度を減少させることにより、実際のエアバッグ内圧を目標内圧に一致させるフィードバック制御が行われる。
【0047】
前記フィードバック制御におけるベントホール29…の開度A(t)は、時間tの関数として、以下の例1の(1)式、あるいは例2の(2)式および(3)式により決定される。ここで、R(t)は目標内圧、P(t)は実内圧、C1 (t)〜C4 (t)は修正係数である。
次に、図25に基づいて態様B(展開前期はプログラム動作、展開後期はセンサ動作)の制御内容を具体的に説明する。
【0048】
エアバッグ21,48,78の展開前期には、上述した態様Aの展開前期と同様のプログラム動作が実行され、ベントホール開度を一時的に全開状態にしてアスピレーション効果を発揮させることにより、容量の小さいインフレータ20,50,80でエアバッグ21,48,78を効果的に展開させる。また展開後期には内圧検出手段35dによってエアバッグ内圧がモニターされ、検出されたエアバッグ内圧に応じてシートベルトテンショナー38を作動させることにより、エアバッグ21,48,78およびシートベルトテンショナー38がトータルとして必要かつ充分な乗員拘束力を発揮するように制御される。 次に、図26および図27に基づいて態様C(展開前期はセンサ動作、展開後期はプログラム動作)の制御内容を具体的に説明する。
【0049】
例えば助手席用エアバッグ装置Rpのエアバッグ48がリッド41を破断して車室内に展開するとき、助手席シート3に大人が正しい姿勢で着座している場合と、助手席シート3の前方に子供が立っている場合とで、適切なエアバッグ内圧は異なっている。即ち、乗員の位置が助手席用エアバッグ装置Rpに近い場合にはエアバッグ48の内圧を低めに制御し、逆に乗員の位置が助手席用エアバッグ装置Rpから遠い場合にはエアバッグ48の内圧を高めに制御すれば、何れの場合にも適切な拘束力で乗員を拘束することができる。而して、図26に示すように、エアバッグ21,48,78の展開前期には、内圧検出手段35dによってエアバッグ内圧がモニターされ、検出されたエアバッグ内圧に応じて近接乗員の有無が判定される。
【0050】
図27はエアバッグ内圧Pに基づいて近接乗員の有無を判定する手法を示すものであり、縦軸はエアバッグ内圧Pの時間微分値dP/dtであり、横軸は時間tである。前述したように、エアバッグ21,48,78がリヤカバー16、リッド41あるいは縫製部74を破断して車室内に勢い良く飛び出すとき、慣性でエアバッグ21,48,78の容積が増加するためにエアバッグ内圧は減少し、エアバッグ内圧Pの微分値dP/dtは負値になる。このとき、近接乗員が存在すると、その近接乗員に衝突して慣性によるエアバッグ21,48,78の容積増加が阻害されるため、検出された微分値dP/dtのマイナス側の変曲点は比較的に小さい負値V1 を示すことになり、逆に近接乗員が存在すると、前記微分値dP/dtのマイナス側の変曲点は比較的に大きい負値V2 を示すことになる。従って、前記負値V1 ,V2 を所定の閾値と比較することにより、近接乗員の有無を的確に判定することができる。
【0051】
また別の手法として、微分値dP/dtがマイナス側からプラス側に移行するときの傾きE1 ,E2 を算出し、その傾きE1 が所定の閾値以上である場合には近接乗員有りと判定し、その傾きE2 が所定の閾値未満である場合には近接乗員無しと判定することができる。なぜならば、近接乗員が存在するとエアバッグ21,48,78の容積増加が阻害されるため、インフレータ20,50,80から供給されるガスによってエアバッグ内圧が急激に増加し、破線で示すように微分値dP/dtの傾きE1 が大きくなるからである。このようにして、展開初期のエアバッグ21,48,78の内圧をモニターするだけで近接乗員の有無を的確に判定することができるので、従来の赤外線や超音波で近接乗員の有無を判定するものに比べてコストの削減に寄与することができる。
【0052】
このようにして展開前期におけるエアバッグ内圧に基づいて近接乗員の有無が判定されると、図26に示すように、前記判定結果に基づいて展開後期におけるベントホール29…の開度パターンが選択され、その開度パターンに基づいて制御弁30がプログラム制御される。具体的には、近接乗員が存在する場合には破線で示すようにベントホール開度を速やかに100%に増加させることにより、エアバッグ21,48,78の内圧を低めに抑えて乗員を柔らかく拘束できるようにし、近接乗員が存在しない場合には実線で示すようにベントホール29…を適切なタイミングで中間開度(例えば、50%)に開放することにより、正規の姿勢で着座した乗員を適切な拘束力で拘束できるようなエアバッグ内圧が確保される。
【0053】
次に、図28に基づいて態様D(展開前期はセンサ動作、展開後期はフィードバック動作)の制御内容を具体的に説明する。
【0054】
エアバッグ21,48,78の展開前期には、前述した態様Cと同様に内圧検出手段35dによりエアバッグ内圧が検出され、その検出結果に応じて近接乗員の有無が判定される。近接乗員の有無が判定されると、図28に示すように、展開後期におけるエアバッグ21,48,78の目標とする内圧パターンが選択され、前述した態様Aと同様にして前記内圧パターンに基づく制御弁30のフィードバック制御が実行される。具体的には、近接乗員が存在する場合に、破線で示すように目標とするエアバッグ内圧を速やかに低下させて乗員を柔らかく拘束できるようにし、近接乗員が存在しない場合に、実線で示すように目標とするエアバッグ内圧を高めに保持して乗員を適切な拘束力で拘束できるようにする。
【0055】
上記実施例では内圧検出手段35dとして市販の圧力センサを用いているが、それ以外に以下のような内圧検出手段35dを用いることができる。
【0056】
図29に示す実施例は、圧電素子83を金属製のプロテクタ84に接着してなる内圧検出手段35dを、リテーナ19に形成した開口85を外側から覆うようにボルト86で固定したものである。エアバッグ内圧が増加して開口85から排出されるガス量が増加すると内圧検出手段35dの圧電素子83が外向きに変形し、その変形量に応じた電位差が発生する。従って、前記電位差をモニターすることによりエアバッグ内圧を検出することができる。
【0057】
また図30に示す実施例は、リテーナ19の内壁面に歪みゲージ87を張りつけたもので、エアバッグ内圧の変化に応じてリテーナ19が変形すると前記歪みゲージ87の抵抗値が変化することに基づき、エアバッグ内圧を検出することができる。
【0058】
また図31に示す実施例は、制御弁30に内圧検出手段35dを一体化したものである。制御弁30は、プロテクタ32と圧電素子31との間に別の圧電素子88よりなる内圧検出手段35dを積層してなり、リテーナ19の外面側からベントホール29…を覆うようにボルト33で固定される。エアバッグ内圧が増加すると制御弁30が鎖線位置に撓み、圧電素子88よりなる内圧検出手段35dが外向きに変形して変形量に応じた電位差を発生するため、その電位差をモニターしてエアバッグ内圧を検出することができる。内圧検出手段35dでエアバッグ内圧を検出した後は、制御弁30の圧電素子31への通電を制御してベントホール29…の開度を変更することができる。
【0059】
尚、内圧検出手段35dによる内圧検出と、制御弁30によるベントホール29…の開度制御とは同時に行われることがないため、図31の実施例において、制御弁30の圧電素子31に内圧検出手段35dの機能を持たせることができる。具体的には、展開前期に制御弁30の圧電素子31を内圧検出手段35dとして機能させてエアバッグ内圧を検出し、展開後期に該圧電素子31をアクチュエータとして機能させてベントホール29…の開度を制御することができる。このようにすれば、特別の内圧検出手段35d(つまり前記圧電素子88)が不要になって部品点数が更に削減される。
【0060】
また図32に示す実施例も制御弁30と内圧検出手段35dとを一体化したものであり、圧電素子31よりも大型に形成されたプロテクタ32に歪みゲージ87よりなる内圧検出手段35dが接着される。エアバッグ内圧が増加すると制御弁30のプロテクタ32が矢印方向に撓み、歪みゲージ87よりなる内圧検出手段35dが変形して電気抵抗値が変化するため、その電気抵抗値をモニターしてエアバッグ内圧を検出することができる。尚、歪みゲージ87に代えて圧電素子88を採用しても同様の効果を得ることができる。
【0061】
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
【0062】
【発明の効果】
以上のように請求項1に記載された発明によれば、エアバッグが展開して内圧が負圧になったタイミングに予め設定したプログラムに基づいて制御弁の開度を一時的に開けてから閉じるように制御するので、開放したベントホールから大気を吸入してエアバッグの展開を促進するアスピレーション効果を発揮することができ、しかもエアバッグ内圧が負圧になる期間を除いてベントホールが閉じられるので、容量の小さいインフレータでエアバッグを効果的に展開することができる。その後に内圧検出手段で検出したエアバッグ内圧に基づいて制御弁の開度をフィードバック制御することにより、エアバッグ内圧を目標とする内圧パターンに精密に一致させることができる。更に、乗員状態検出手段で検出した乗員状態に基づいて内圧パターンの最大値を変更するとともに、車速検出手段で検出した車速に基づいて内圧パターンの最大値が発生するタイミングを変更するので、乗員状態および車速がどのように異なっていても、常に最適の内圧パターンを選択して最適の拘束力を発生させることができる。
【0063】
また請求項2に記載された発明によれば、アクチュエータを圧電素子で構成することにより、モータやソレノイド等の他のアクチュエータに比べて部品点数の少ない簡単な構造で、かつ低コストでベントホールを開閉駆動することができる。特に、板状の圧電素子でアクチュエータを構成することにより、そのアクチュエータの構造が極めて単純になるだけでなく圧電素子そのものを弁体として利用することが可能となり、部品点数の一層の削減とコストの一層の削減とが可能となる。
【0064】
また請求項3に記載された発明によれば、共通の圧電素子をアクチュエータおよび内圧検出手段に兼用することにより部品点数を削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 自動車の車室前部の斜視図
【図2】 図1の2−2線拡大断面図
【図3】 図2の3−3線断面図
【図4】 図3の4−4線拡大断面図
【図5】 運転席用エアバッグ装置の分解斜視図
【図6】 運転席用エアバッグ装置の変形例を示す、前記図3に対応する図
【図7】 図6の7−7線拡大断面図
【図8】 図1の8−8線拡大断面図
【図9】 図8の9−9線断面図
【図10】 図9の10−10線矢視図
【図11】 助手席用エアバッグ装置の分解斜視図
【図12】 助手席用エアバッグ装置の第1変形例を示す、前記図9に対応する図
【図13】 図12の13−13線断面図
【図14】 図12の14−14線断面図
【図15】 助手席用エアバッグ装置の第2変形例を示す、前記図9に対応する図
【図16】 図15の16−16線断面図
【図17】 図15の17−17線断面図
【図18】 図1の18−18線拡大断面図
【図19】 図18の19方向矢視図
【図20】 図19の20−20線断面図
【図21】 図19の21−21線断面図
【図22】 図19の22−22線断面図
【図23】 ベントホールの開度の制御系を示すブロック図
【図24】 態様Aの制御内容の説明図
【図25】 態様Bの制御内容の説明図
【図26】 態様Cの制御内容の説明図
【図27】 近接乗員の判別手法の説明図
【図28】 態様Dの制御内容の説明図
【図29】 内圧検出手段の第2実施例を示す図
【図30】 内圧検出手段の第3実施例を示す図
【図31】 内圧検出手段の第4実施例を示す図
【図32】 内圧検出手段の第5実施例を示す図
【符号の説明】
19 リテーナ
20 インフレータ
21 エアバッグ
29 ベントホール
30 制御弁
31 圧電素子(アクチュエータ)
34 エアバッグ展開制御装置(制御手段)
35b 乗員状態検出手段
35c 車速検出手段
35d 内圧検出手段
36 弁板
361 開口
37 モータ(アクチュエータ)
38 シートベルトテンショナー
43 リテーナ
48 エアバッグ
50 インフレータ
51 弁板
511 開口
52 弁板
521 開口
53 リニアソレノイド(アクチュエータ)
75 リテーナ
78 エアバッグ
80 インフレータ
Claims (3)
- 折り畳んだエアバッグ(21,48,78)の開口部周縁が固定されるリテーナ(19,43,75)の内部にインフレータ(20,50,80)を収納し、車両の衝突時に前記インフレータ(20,50,80)が発生するガスで膨張するエアバッグ(21,48,78)を展開して乗員を拘束するエアバッグ装置において、
前記リテーナ(19,43,75)に形成されたベントホール(29)と、
アクチュエータ(31,37,53)により作動して前記ベントホール(29)を開閉する制御弁(30)と、
乗員状態を検出する乗員状態検出手段(35b)と、
車速を検出する車速検出手段(35c)と、
前記エアバッグ(21,48,78)の内圧を検出する内圧検出手段(35d)と、
前記エアバッグ(21,48,78)の目標とする内圧パターンを記憶するマップと、 エアバッグ(21,48,78)が展開して内圧が負圧になったタイミングに予め設定したプログラムに基づいて前記制御弁(30)の開度を一時的に開けてから閉じるように制御するとともに、その後に前記エアバッグ(21,48,78)の目標とする内圧パターンが得られるように、前記内圧検出手段(35d)で検出したエアバッグ内圧に基づいて前記制御弁(30)の開度をフィードバック制御する制御手段(34)と、
を備え、
前記制御手段(34)は、前記乗員状態検出手段(35b)で検出した乗員状態に基づいて所定のマップを選択することで前記内圧パターンの最大値を変更するとともに、前記車速検出手段(35c)で検出した車速に基づいて所定のマップを選択することで前記内圧パターンの最大値が発生するタイミングを変更することを特徴とするエアバッグ装置。 - 前記制御弁(30)を開閉駆動するアクチュエータ(31)は板状の圧電素子であり、ベントホール(29)を外側から覆うように配置されて一端が前記リテーナ(19,43,75)に固定され、ベントホール(29)から排出されるガスによって外向きに変形することを特徴とする、請求項1に記載のエアバッグ装置。
- 前記制御弁(30)を開閉駆動するアクチュエータ(31)を構成する圧電素子は前記内圧検出手段(35d)を兼ねることを特徴とする、請求項2に記載のエアバッグ装置。
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