JP3566081B2 - エアバッグ装置 - Google Patents

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    • B60R21/2171Inflation fluid source retainers, e.g. reaction canisters; Connection of bags, covers, diffusers or inflation fluid sources therewith or together specially adapted for elongated cylindrical or bottle-like inflators with a symmetry axis perpendicular to the main direction of bag deployment, e.g. extruded reaction canisters

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、折り畳んだエアバッグの開口部周縁が固定されるリテーナの内部にインフレータを収納し、車両の衝突時に前記インフレータが発生するガスで膨張するエアバッグを展開して乗員を拘束するエアバッグ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のエアバッグ装置は、インフレータが発生するガスで膨張するエアバッグにベントホールを設け、前記ガスの一部をベントホールから排出してエアバッグの内圧を制御している。かかるエアバッグ装置において、ベントホールを薄膜で閉鎖しておくことにより展開の初期にエアバッグを速やかに膨張させるとともに、展開が完了してエアバッグの内圧が高まると前記薄膜が破断し、ベントホールからガスを排出して乗員を柔らかく拘束するものが提案されている(実公平5−6206号公報参照)。
【0003】
またエアバッグ装置に2個のインフレータを設けておき、エアバッグ装置の近傍に乗員が存在しない場合には2個のインフレータを両方とも点火し、エアバッグ装置の近傍に乗員が存在する場合には1個のインフレータだけを点火することにより、エアバッグの展開速度および内圧を乗員の位置に応じて制御するものが提案されている(特開平9−301115号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記実公平5−6206号公報に記載されたものは、薄膜が破断する圧力にバラツキが発生し易いため、エアバッグの内圧が所定値に達したときにベントホールを的確に開放するのが難しいだけでなく、一旦開放したベントホールを再び閉じることができないので内圧の精密な制御が難しいという問題があった。また上記特開平9−301115号公報に記載されたものは、2個のインフレータを必要とするために部品点数が増加してコストアップの要因になるだけでなく、エアバッグの展開特性を2段階にしか制御できないためにきめ細かい制御が難しいという問題があった。
【0005】
そこでエアバッグおよびインフレータを支持するリテーナにベントホールを形成し、アクチュエータで作動する制御弁で前記ベントホールの開度を制御すれば、エアバッグの内圧を時間の経過に応じて任意に制御することができる。この場合、エアバッグの展開は極めて短い間に完了するので制御弁の開閉速度を高める必要があるが、そのために高出力のアクチュエータを用いると寸法の大型化やコストの増加を招いてしまう。
【0006】
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、小型で低出力のアクチュエータでエアバッグ装置のベントホールを応答性良く開閉できるようにすることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明は、折り畳んだエアバッグの開口部周縁が固定されるリテーナの内部にインフレータを収納し、車両の衝突時に前記インフレータが発生するガスで膨張するエアバッグを展開して乗員を拘束するエアバッグ装置において、前記リテーナに形成された複数のベントホールと、前記複数のベントホールにそれぞれ対応する複数の開口が形成された弁板と、前記弁板を前記リテーナに沿って摺動させて前記複数の開口を前記複数のベントホールに対向させるアクチュエータと、乗員状態を検出する乗員状態検出手段と、予め設定した開度パターンに応じて各ベントホールの開度を変化させるように前記アクチュエータに対する通電を制御する制御手段とを備え、その制御手段は、前記乗員状態検出手段が検出した乗員の体重が大きい場合は小さい場合よりも各ベントホールの開度を小さくし、かつエアバッグの展開完了後の第1の期間で各ベントホールの開度を一定の小開度に保持し、前記第1の期間に続く第2の期間で各ベントホールの開度を増加させ、前記第2の期間に続く第3の期間で各ベントホールの開度を一定の大開度に保持し、前記第3の期間に続く第4の期間で各ベントホールの開度を減少させ、前記第4の期間に続く第5の期間で各ベントホールの開度を一定の小開度に保持するように前記アクチュエータに対する通電を制御することを特徴とする。
【0008】
また請求項2に記載された発明は、折り畳んだエアバッグの開口部周縁が固定されるリテーナの内部にインフレータを収納し、車両の衝突時に前記インフレータが発生するガスで膨張するエアバッグを展開して乗員を拘束するエアバッグ装置において、前記リテーナに形成された複数のベントホールと、前記複数のベントホールにそれぞれ対応する複数の開口が形成された弁板と、前記弁板を前記リテーナに沿って摺動させて前記複数の開口を前記複数のベントホールに対向させるアクチュエータと、車速を検出する車速検出手段と、時間の経過に対する開度変化を伴う予め設定した開度パターンに応じて各ベントホールの開度を変化させるように、前記アクチュエータに対する通電を制御する制御手段とを備え、その制御手段は、前記車速検出手段が検出した衝突時の車速が大きい場合はエアバッグの展開完了後に各ベントホールの開度を増加させてから減少させ、また前記車速が小さい場合はエアバッグの展開完了後に前記車速が大きい場合よりも遅い時期に各ベントホールの開度を増加させるとともに、その増加させた開度を前記車速が大きい場合の最大開度よりも大きい開度に保持するように前記アクチュエータに対する通電を制御することを特徴とする。
【0009】
請求項1,2の各構成によれば、アクチュエータで弁板を摺動させてベントホールの開度を変化させることにより、車両の衝突時にインフレータが発生するガスがベントホールから排出される量を任意に制御することが可能となり、エアバッグの展開速度、エアバッグの拘束力の大きさ、エアバッグの収縮速度等を衝突の状態や乗員の状態に応じて任意に設定することができる。特に、リテーナに形成した複数のベントホールと弁板に形成した複数の開口とを組み合わせることにより、弁板を僅かなストローク移動させるだけでベントホールの開度を全閉状態から全開状態まで変化させることが可能となり、アクチュエータの小型化と応答性の向上とが同時に達成される。さらに制御手段により、上記アクチュエータに対する通電を制御して、各ベントホールの開度を予め設定した開度パターンに応じて変化させるので、乗員がエアバッグから受ける荷重の特性を理想の特性に近づけることができる。
【0010】
また特に請求項1の構成によれば、上記制御手段は、乗員状態検出手段からの信号に応じてアクチュエータに対する通電を制御して、乗員状態検出手段が検出した乗員の体重が大きい場合は小さい場合よりも各ベントホールの開度を小さくするので、乗員の体重が大きい場合にエアバッグを膨張状態に維持できなくなるのを防止することができる。しかもエアバッグの展開完了後の第1の期間で各ベントホールの開度を一定の小開度に保持するので、衝突の慣性で前進する乗員がエアバッグを押し始める初期の拘束力を高めることができる。また前記第1の期間に続く第2の期間で各ベントホールの開度を増加させ、前記第2の期間に続く第3の期間で各ベントホールの開度を一定の大開度に保持するので、乗員がエアバッグから受ける拘束荷重の最大値を低減して乗員を柔らかく拘束することができる。更に、前記第3の期間に続く第4の期間で各ベントホールの開度を減少させ、前記第4の期間に続く第5の期間で各ベントホールの開度を一定の小開度に保持するので、エアバッグからガスが排出され難くして早期に収縮するのを防止することで、乗員の二次衝突の衝撃を充分に緩和することができる。
【0011】
また特に請求項2の構成によれば、上記制御手段は、衝突時の車速が大きい場合はエアバッグの展開完了後に各ベントホールの開度を増加させてから減少させるのに対し、衝突時の車速が小さい場合はエアバッグの展開完了後に前記車速が大きい場合よりも遅い時期に各ベントホールの開度を増加させるとともに、その増加させた開度を前記車速が大きい場合の最大開度よりも大きい開度に保持するので、衝突時の車速が小さいために乗員がエアバッグに遅い時期に接触するのに合わせて各ベントホールを遅く開放し、かつ乗員がエアバッグから受ける拘束荷重の最大値を低減して乗員を一層柔らかく拘束することができる。
【0012】
また請求項に記載された発明は、請求項1又は2の構成に加えて、前記複数のベントホールは円周方向に配置されており、前記弁板は前記アクチュエータで往復回転駆動されることを特徴とする。記構成によれば、円周方向に配置された複数のベントホールをアクチュエータで往復回転駆動される弁板で開閉するので、モータのような回転出力のアクチュエータを容易に適用することができる。
【0013】
また請求項に記載された発明は、請求項1又は2の構成に加えて、前記複数のベントホールは直線方向に配置されており、前記弁板は前記アクチュエータで往復直線駆動されることを特徴とする。記構成によれば、直線方向に配置された複数のベントホールをアクチュエータで往復直線駆動される弁板で開閉するので、リニアソレノイドや積層型の圧電素子のような直線出力のアクチュエータを容易に適用することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、添付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。 図1〜図17は本発明の一実施例を示すもので、図1は自動車の車室前部の斜視図、図2は図1の2−2線拡大断面図、図3は図2の3−3線断面図、図4は図3の4−4線拡大断面図、図5は運転席用エアバッグ装置の分解斜視図、図6は図1の6−6線拡大断面図、図7は図6の7−7線断面図、図8は図7の8−8線断面図、図9は図7の9−9線断面図、図10は助手席用エアバッグ装置の分解斜視図、図11は助手席用エアバッグ装置の変形例を示す、前記図7に対応する図、図12は図11の12−12線矢視図、図13は図11の13−13線断面図、図14はベントホールの開度の制御系を示すブロック図、図15はベントホールの開度パターンの一例を示す図、図16は乗員の状態によるベントホールの開度パターンの変化を示す図、図17は車速によるベントホールの開度パターンの変化を示す図である。
【0015】
図1に示すように、運転席シート1の前方に配置されたステアリングホイール2の中央部に運転席用エアバッグ装置Rdが設けられ、助手席シート3の前方に配置されたダッシュボード4の上部に助手席用エアバッグ装置Rpが設けられる。
【0016】
次に、図2〜図5に基づいて運転席用エアバッグ装置Rdの構造を説明する。
【0017】
ステアリングホイール2は、ステアリングシャフト11の後端に相対回転不能に嵌合してナット12で固定されたステアリングボス13と、このステアリングボス13を囲繞するように配置された環状のホイールリム14と、前記ステアリングボス13に固定されたフロントカバー15と、このフロントカバー15に結合されたリヤカバー16と、前記フロントカバー15をホイールリム14に接続する複数本のスポーク17…とを備えており、フロントカバー15およびリヤカバー16により区画される空間にエアバッグモジュール18が収納される。
【0018】
エアバッグモジュール18は、それをリヤカバー16の内面に支持するためのリテーナ19と、高圧ガスを発生するインフレータ20と、インフレータ20が発生した高圧ガスにより膨張するエアバッグ21とから構成される。リテーナ19の外周に一体に形成された取付フランジ191 がリヤカバー16の内周に一体に形成された取付フランジ161 に複数本のリベット22…で固定され、更にエアバッグ21の開口部周縁とリング状のホルダー23とが重ね合わされてリテーナ19に複数本のボルト24…で共締めされる。粒状のガス発生剤25…が充填されたインフレータ20はエアバッグ21の内部に収納され、複数本のボルト26でリテーナ19に固定される。インフレータ20の内部には着火剤27が配置されており、インフレータ20の内部に延びる点火器28の先端が前記着火剤27に臨んでいる。
【0019】
エアバッグ21の内部に臨むリテーナ19に4個のベントホール29…が環状に配置される。ベントホール29…の開度を制御する制御弁30は、ベントホール29…と同形かつ同数の開口361 …を備えた円板状の弁板36と、この弁板36を回転駆動する超音波モータ37とから構成される。弁板36が図4(A)の位置にあるときに該弁板36によってベントホール29…が閉鎖され、弁板36が図4(B)の位置にあるときに該弁板36の開口361 によってベントホール29…が開放される。モータ37は本発明のアクチュエータを構成する。
【0020】
このように、環状に配置した複数のベントホール29…の開度を複数の開口361 …を有する弁板36をモータ37で回転させて制御するので、弁板36を1個のベントホール29の中心角に相当する僅かな角度回転させるだけで、ベントホール29…の開度を全閉状態から全開状態まで変化させることが可能となり、モータ37の小型化と応答性の向上とが同時に達成される。
【0021】
図14に示すように、本発明の制御手段を構成するエアバッグ展開制御装置34には、車両の衝突時の加速度を検出する加速度検出手段35aと、乗員の体重、体格、着座姿勢等の乗員状態を検出する乗員状態検出手段35bと、車速を検出する車速検出手段35cとが接続される。乗員状態検出手段35bは、シートクッションに設けられて乗員の体重を検出することにより大人および子供を識別するもの、あるいは赤外線で乗員の座高を検出することにより大人および子供を識別するものから構成される。
【0022】
エアバッグ展開制御装置34は、車両の衝突時に所定値以上の加速度が検出されると点火器28に通電してインフレータ20を点火し、インフレータ20が発生するガスで膨張するエアバッグ21はリヤカバー16にH形に形成された薄肉のティアライン162 を破断して車室内に展開する。エアバッグ21の展開時に、エアバッグ展開制御装置34は乗員状態検出手段35bあるいは車速検出手段35cからの信号に基づいて制御弁30のモータ37に対する通電を制御し、ベントホール29…の開度を変化させる。
【0023】
このとき、ベントホール29…の複数の開度パターン、つまり時間の経過に対するベントホール29…の開度変化が予めマップとして記憶されており、エアバッグ展開制御装置34は前記複数の開度パターンのうちから所定の開度パターンを選択して制御弁30を制御する。この制御弁30の開度制御の具体的内容は後から詳述する。
【0024】
次に、図6〜図10に基づいて助手席用エアバッグ装置Rpの構造を説明する。
【0025】
ダッシュボード4の上面に形成された開口41 に固定されたリッド41から下方に延びる支持部411 …に、エアバッグモジュール42のリテーナ43が固定される。リテーナ43は複数本のボルト44…で固定されたアッパーリテーナ45およびロアリテーナ46から構成されており、アッパーリテーナ44が複数本のボルト47…で前記リッド41の支持部411 …に固定される。アッパーリテーナ45およびロアリテーナ46の結合部にエアバッグ48の開口部周縁が挟まれて前記ボルト47…で共締めされる。リッド41には、エアバッグ48が膨張する際に破断する薄肉のティアライン412 が形成される。ロアリテーナ46の底部に一対の取付ブラケット49,49を介して円筒状のインフレータ50が支持される。
【0026】
ロアリテーナ46の底部に形成された4個のベントホール29…を開閉する制御弁30は、インフレータ50の外周に回転自在に支持された横断面円弧状の弁板51と、この弁板51を回動させるアクチュエータとしてのモータ37とを備える。回動する弁板51がリテーナ43の内面に沿って摺動すると、そのリテーナ43に形成された2個のスリット状のベントホール29,29が、それらに対応する2個のスリット状の開口511 ,511 を有する弁板51によって開閉される。
【0027】
このように、複数のベントホール29,29の開度を複数の開口511 ,511 を有する弁板51をモータ37で回動させて制御するので、弁板51を1個のベントホール29の中心角に相当する僅かな角度回転させるだけで、ベントホール29,29の開度を全閉状態から全開状態まで変化させることが可能になって応答性が高められる。
【0028】
加速度検出手段35a、乗員状態検出手段35bおよび車速検出手段35cからの信号が入力されるエアバッグ展開制御装置34により、インフレータ50および制御弁30に対する通電が制御される。即ち、車両の衝突時に加速度検出手段35aが所定値以上の加速度を検出すると、エアバッグ展開制御装置34からの指令でインフレータ50が点火して高圧ガスが発生し、その圧力で膨張するエアバッグ48はリッド41のティアライン412 を破断して車室内に展開する。このとき、乗員状態検出手段35bおよび車速検出手段35cからの信号によって制御弁30の開度が制御される。
【0029】
図11〜図13は助手席用エアバッグ装置Rpの変形例を示すものであり、その制御弁30の構造が図6〜図10で説明したものと異なっている。
【0030】
本変形例の制御弁30は、リテーナ43の底面に設けた一対のガイドレール431 ,431 に摺動自在に支持された弁板52と、この弁板52をガイドレール431 ,431 に沿って往復駆動するアクチュエータとしてのリニアソレノイド53とを備える。弁板52には一直線上に配置された4個のベントホール29…と同形かつ同数の開口521 …が形成されており、リニアソレノイド53で駆動された弁板52の開口521 …がベントホール29…に重なると、該ベントホール29…が開放される。
【0031】
このように、一直線上に配置された複数のベントホール29…の開度を複数の開口521 …を有する弁板52をリニアソレノイド53で往復動させて制御するので、弁板52を1個のベントホール29の長さに相当する僅かな距離を移動させるだけで、ベントホール29…の開度を全閉状態から全開状態まで変化させることが可能となって応答性が高められる。尚、リニアソレノイド53に代えて、多数の圧電素子を積層したアクチュエータを採用することも可能である。
【0032】
次に、運転席用エアバッグ装置Rdおよび助手席用エアバッグ装置Rpのベントホール29…の開閉制御の内容を、図14〜図17を参照して具体的に説明する。
【0033】
図15(A)の横軸はエアバッグ21,48が展開を完了してからの時間を示し、縦軸は乗員がエアバッグ21,48から受ける荷重の大きさを示している。また図15(B)の横軸は同じくエアバッグ21,48が展開を完了してからの時間を示し、縦軸はベントホール29…の開度(全開状態を100%としたもの)を示している。ここで破線はエアバッグ21,48に一定面積のベントホールを設けた従来のものに対応し、実線はリテーナ19に形成したベントホール29…の開度を制御弁30で制御する本実施例に対応する。
【0034】
同図から明らかなように、本実施例では、時刻t0 〜t1 の領域aでベントホール29…の開度を小さく抑えてエアバッグ21,48からガスが排出され難くすることにより、衝突の慣性で前進する乗員がエアバッグ21,48を押し始める初期の拘束荷重を高めている。続く時刻t1 〜t2 の領域bでベントホール29…の開度を増加させ、時刻t2 〜t3 の領域cでベントホール29…の開度を大きな値に保持することにより、乗員がエアバッグ21,48から受ける拘束荷重の最大値を低減して乗員を柔らかく拘束している。続く時刻t3 〜t4 の領域dでベントホール29…の開度を減少させ、時刻t4 〜の領域eでベントホール29…の開度を小さく抑えてエアバッグ21,48からガスが排出され難くすることにより、エアバッグ21,48が早期に収縮するのを防止して乗員がステアリングホイール、ダッシュボード、センターピラー等に二次衝突する衝撃を充分に緩和している。
【0035】
このように、ベントホール29…の開度を予め設定した開度パターンに応じて制御するので、乗員がエアバッグ21,48から受ける荷重の特性を任意に制御して理想の特性に近づけることができる。
【0036】
上記ベントホール29…の開度パターンは、乗員状態検出手段35bの検出結果に応じて変更される。即ち、図16に示すように、乗員が体重の小さい子供である場合には前記領域cにおけるベントホール29…の全開開度が100%に設定されるが、乗員が体重の大きい大人である場合にはその体重が増加するのに応じて全開開度が100%から例えば70%まで漸減される。その理由は、乗員の体重が大きい場合にベントホール29…の全開開度が大き過ぎると、乗員がエアバッグ21,48を圧縮する荷重でベントホール29…から排出されるガス量が多くなり過ぎ、エアバッグ21,48を膨張状態に維持できなくなる可能性があるためである。
【0037】
上記ベントホール29…の開度パターンは、車速検出手段35cの検出結果に応じて変更される。即ち、図17に示すように、衝突時の車速が小さい場合には必要な拘束力も小さくなるため、ベントホール29…の全開開度が大きく設定され、かつその全開開度を最後まで維持される。これにより、乗員がエアバッグ21,48,78から受ける拘束荷重の最大値を低減して乗員を一層柔らかく拘束することができる。
【0038】
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
【0039】
【発明の効果】
以上のように請求項1,2の各発明によれば、アクチュエータで弁板を摺動させてベントホールの開度を変化させることにより、車両の衝突時にインフレータが発生するガスがベントホールから排出される量を任意に制御することが可能となり、エアバッグの展開速度、エアバッグの拘束力の大きさ、エアバッグの収縮速度等を衝突の状態や乗員の状態に応じて任意に設定することができる。特に、リテーナに形成した複数のベントホールと弁板に形成した複数の開口とを組み合わせることにより、弁板を僅かなストローク移動させるだけでベントホールの開度を全閉状態から全開状態まで変化させることが可能となり、アクチュエータの小型化と応答性の向上とが同時に達成される。さらに制御手段により、上記アクチュエータに対する通電を制御して、各ベントホールの開度を予め設定した開度パターンに応じて変化させるので、乗員がエアバッグから受ける荷重の特性を理想の特性に近づけることができる。
【0040】
また特に請求項1の発明によれば、上記制御手段は、乗員状態検出手段からの信号に応じてアクチュエータに対する通電を制御して、乗員状態検出手段が検出した乗員の体重が大きい場合は小さい場合よりも各ベントホールの開度を小さくするので、乗員の体重が大きい場合にエアバッグを膨張状態に維持できなくなるのを防止することができる。しかもエアバッグの展開完了後の第1の期間で各ベントホールの開度を一定の小開度に保持するので、衝突の慣性で前進する乗員がエアバッグを押し始める初期の拘束力を高めることができる。また前記第1の期間に続く第2の期間で各ベントホールの開度を増加させ、前記第2の期間に続く第3の期間で各ベントホールの開度を一定の大開度に保持するので、乗員がエアバッグから受ける拘束荷重の最大値を低減して乗員を柔らかく拘束することができる。更に、前記第3の期間に続く第4の期間で各ベントホールの開度を減少させ、前記第4の期間に続く第5の期間で各ベントホールの開度を一定の小開度に保持するので、エアバッグからガスが排出され難くして早期に収縮するのを防止することで、乗員の二次衝突の衝撃を充分に緩和することができる。
【0041】
また特に請求項2の発明によれば、上記制御手段は、衝突時の車速が大きい場合はエアバッグの展開完了後に各ベントホールの開度を増加させてから減少させるのに対し、衝突時の車速が小さい場合はエアバッグの展開完了後に前記車速が大きい場合よりも遅い時期に各ベントホールの開度を増加させるとともに、その増加させた開度を前記車速が大きい場合の最大開度よりも大きい開度に保持するので、衝突時の車速が小さいために乗員がエアバッグに遅い時期に接触するのに合わせて各ベントホールを遅く開放し、かつ乗員がエアバッグから受ける拘束荷重の最大値を低減して乗員を一層柔らかく拘束することができる。
【0042】
また特に請求項3の発明によれば、円周方向に配置された複数のベントホールをアクチュエータで往復回転駆動される弁板で開閉するので、モータのような回転出力のアクチュエータを容易に適用することができる。
【0043】
また特に請求項4の発明によれば、直線方向に配置された複数のベントホールをアクチュエータで往復直線駆動される弁板で開閉するので、リニアソレノイドや積層型の圧電素子のような直線出力のアクチュエータを容易に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動車の車室前部の斜視図
【図2】図1の2−2線拡大断面図
【図3】図2の3−3線断面図
【図4】図3の4−4線拡大断面図
【図5】運転席用エアバッグ装置の分解斜視図
【図6】図1の6−6線拡大断面図
【図7】図6の7−7線断面図
【図8】図7の8−8線断面図
【図9】図7の9−9線断面図
【図10】助手席用エアバッグ装置の分解斜視図
【図11】助手席用エアバッグ装置の変形例を示す、前記図7に対応する図
【図12】図11の12−12線矢視図
【図13】図11の13−13線断面図
【図14】ベントホールの開度の制御系を示すブロック図
【図15】ベントホールの開度パターンの一例を示す図
【図16】乗員の状態によるベントホールの開度パターンの変化を示す図
【図17】車速によるベントホールの開度パターンの変化を示す図
【符号の説明】
19 リテーナ
20 インフレータ
21 エアバッグ
29 ベントホール
34 エアバッグ展開制御装置(制御手段)
35b 乗員状態検出手段
35c 車速検出手段
36 弁板
361 開口
37 モータ(アクチュエータ)
43 リテーナ
48 エアバッグ
50 インフレータ
51 弁板
511 開口
52 弁板
521 開口
53 リニアソレノイド(アクチュエータ)

Claims (4)

  1. 折り畳んだエアバッグ(21,48)の開口部周縁が固定されるリテーナ(19,43)の内部にインフレータ(20,50)を収納し、車両の衝突時に前記インフレータ(20,50)が発生するガスで膨張するエアバッグ(21,48)を展開して乗員を拘束するエアバッグ装置において、
    前記リテーナ(19,43)に形成された複数のベントホール(29)と、
    前記複数のベントホール(29)にそれぞれ対応する複数の開口(361 ,511 ,521 )が形成された弁板(36,51,52)と、
    前記弁板(36,51,52)を前記リテーナ(19,43)に沿って摺動させて前記複数の開口(361 ,511 ,521 )を前記複数のベントホール(29)に対向させるアクチュエータ(37,53)と、
    乗員状態を検出する乗員状態検出手段(35b)と、
    予め設定した開度パターンに応じて各ベントホール(29)の開度を変化させるように前記アクチュエータ(37,53)に対する通電を制御する制御手段(34)とを備え、 その制御手段(34)は、前記乗員状態検出手段(35b)が検出した乗員の体重が大きい場合は小さい場合よりも各ベントホール(29)の開度を小さくし、かつエアバッグ(21,48)の展開完了後の第1の期間で各ベントホール(29)の開度を一定の小開度に保持し、前記第1の期間に続く第2の期間で各ベントホール(29)の開度を増加させ、前記第2の期間に続く第3の期間で各ベントホール(29)の開度を一定の大開度に保持し、前記第3の期間に続く第4の期間で各ベントホール(29)の開度を減少させ、前記第4の期間に続く第5の期間で各ベントホール(29)の開度を一定の小開度に保持するように前記アクチュエータ(37,53)に対する通電を制御することを特徴とするエアバッグ装置。
  2. 折り畳んだエアバッグ(21,48)の開口部周縁が固定されるリテーナ(19,43)の内部にインフレータ(20,50)を収納し、車両の衝突時に前記インフレータ(20,50)が発生するガスで膨張するエアバッグ(21,48)を展開して乗員を拘束するエアバッグ装置において、
    前記リテーナ(19,43)に形成された複数のベントホール(29)と、
    前記複数のベントホール(29)にそれぞれ対応する複数の開口(361 ,511 ,521 )が形成された弁板(36,51,52)と、
    前記弁板(36,51,52)を前記リテーナ(19,43)に沿って摺動させて前記複数の開口(361 ,511 ,521 )を前記複数のベントホール(29)に対向させるアクチュエータ(37,53)と、
    車速を検出する車速検出手段(35c)と、
    時間の経過に対する開度変化を伴う予め設定した開度パターンに応じて各ベントホール(29)の開度を変化させるように、前記アクチュエータ(37,53)に対する通電を制御する制御手段(34)とを備え、
    その制御手段(34)は、前記車速検出手段(35c)が検出した衝突時の車速が大きい場合はエアバッグ(21,48)の展開完了後に各ベントホール(29)の開度を増加させてから減少させ、また前記車速が小さい場合はエアバッグ(21,48)の展開完了後に前記車速が大きい場合よりも遅い時期に各ベントホール(29)の開度を増加させるとともに、その増加させた開度を前記車速が大きい場合の最大開度よりも大きい開度に保持するように前記アクチュエータ(37,53)に対する通電を制御することを特徴とするエアバッグ装置。
  3. 前記複数のベントホール(29)は円周方向に配置されており、前記弁板(36,51)は前記アクチュエータ(37)で往復回転駆動されることを特徴とする、請求項1又は2に記載のエアバッグ装置。
  4. 前記複数のベントホール(29)は直線方向に配置されており、前記弁板(52)は前記アクチュエータ(53)で往復直線駆動されることを特徴とする、請求項1又は2に記載のエアバッグ装置。
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