JP3677305B2 - ハイドロダイナミック式のトルクコンバータ - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、ハイドロダイナミック式のトルクコンバータであって、ケーシング内に収容されたポンプ車とタービン車と案内車と、リングピストンを備えたロックアップクラッチとを有しており、リングピストンの両側に、オイルを充填可能な室が1つずつ形成されており、リングピストンが、対応摩擦面と摩擦係合させられる少なくとも1つの摩擦面を有しており、対応摩擦面及び摩擦面の半径方向内側において、リングピストンと対応摩擦面を有する構成部材との間に、前記室のうちの第1の室が形成されており、対応摩擦面及び摩擦面の半径方向範囲において、対応摩擦面もしくは摩擦面を有する又は形成する構成部材のうちの少なくとも1つに、前記室のうちの第2の室から通路又は開口もしくは貫通孔を介して半径方向内側に向かってトルクコンバータの回転軸線の方向へのオイル流を生ぜしめるために、通路又は開口もしくは貫通孔が設けられている形式のものに関する。
【0002】
【従来の技術】
ヨーロッパ特許第0078651号明細書に基づいて公知の、ロックアップクラッチを備えたトルクコンバータでは、リングピストンの、摩擦ライニングもしくは摩擦面とは反対の側に、複数の通路が設けられており、これらの通路は、開口を介して一方では、軸方向で見てケーシングの半径方向の壁とリングピストンとの間に形成されている第1の室と接続され、かつ他方ではタービン車及びポンプ車を収容している第2の室と接続されている。そしてこれらの通路を介してオイル流は、第2の室から第1の室に流れるようになっており、このオイル流は、リングピストンとタービンボスとの間のトルクの伝達経路における粘性のクラッチを冷却するために働く。
【0003】
米国特許第4969453号明細書には、ロックアップクラッチを備えたハイドロダイナミック式のトルクコンバータが開示されており、この場合リングピストンはその摩擦面の半径方向範囲に、又はリングピストンと共働する摩擦ライニングは複数の通路を有しており、これらの通路は、ロックアップクラッチの閉鎖時にも、少なくともタービン車を収容している第2の室から、リングピストンとケーシングの半径方向の壁とによって画成されている第1の室へのオイル流を可能にしている。この場合オイル流は、ロックアップクラッチにおけるスリップに基づいて発生する構成部材の熱負荷、特に摩擦ライニングもしくは摩擦面の範囲における構成部材の熱負荷を、減じるために役立つ。
【0004】
摩擦面もしくは摩擦ライニングに設けられた通路を備えたハイドロダイナミック式のトルクコンバータのための別のロックアップクラッチは、特開昭58−30532号公報に基づいて公知である。
【0005】
さらに、スリップを伴ってコンバータロックアップクラッチを運転することが公知であり、この場合このスリップは、パワートレーンの設計や接続された伝動装置段に関連して又はトルクコンバータと共働する駆動装置の運転状態に関連して、例えば切換え動作時に短時間か、又は実質的にトルクコンバータの全運転範囲にわたって発生する。スリップ段階中に、摩擦ライニングもしくは摩擦面の範囲において損失出力は熱として発生し、この熱は特定の運転状態においては極めて高くなり、数キロワットにもなることがある。このような運転状態は、例えば、長時間にわたって大きな損失出力が発生する被けん引車両を伴う登坂走行時や、トルクコンバータのロックアップされていない状態からロックアップされた状態への交番時に現れる。後者の場合には、一時的に発生する大きなスリップに基づいて短時間、極めて大きな損失出力もしくは熱量の発生することがある。
【0006】
従来技術について上に述べたように、コンバータロックアップクラッチの熱負荷を減じるオイル流を生ぜしめる手段は、既に公知である。
【0007】
しかしながら公知の手段によって生ぜしめられるオイル流は、ロックアップクラッチによって伝達可能なトルクを、オイル流において発生する動的なもしくは運動力学的な動作に基づいて減じてしまう。この場合ロックアップクラッチのトルク伝達能力は、回転数の上昇に連れて及びオイルの容積流の増大に連れて、減少する。規定の回転数以上においては完全なロックアップが望まれているトルクコンバータでは、したがって系圧を相応に高く設計する必要があり、この結果、構成部材特にピストンを補強する必要があるのみならず、高出力のポンプを使用することが必要である。さらにまた、より高い圧力によってオイルの容積流も大きくなるので、これによって付加的な損失も発生する。コンバータロックアップクラッチのトルク伝達能力が上に述べたように低下するということは、特に、動的な動作によって生じる力、つまり半径方向内側に向かって流れるオイルに作用して該オイルにおける圧力を高める力に起因する。すなわちこの力は、クラッチの開放方向においてピストンに作用する軸方向成分を生ぜしめる。
【0008】
公知の構成における別の欠点として次のことが挙げられる。すなわち公知の構成では、オイル流は、オイルの温度もしくは粘度及びコンバータピストンの両側における圧力の間の圧力差によって極めて左右される。そこで米国特許第4969543号明細書に記載された解決策では、通路によって生ぜしめられる流れ抵抗は、臨界的な場合に合わせて設計されねばならない。すなわちこの場合、最大可能なオイル温度においても、トルクコンバータにおける系圧が許容不能なほど低いレベルに落ち込まないような量のオイルだけしか、通路を介して流出することが許されないように、設計されねばならない。米国特許第4969543号明細書に記載された解決策では、また、通路を介して流れるオイル流が直接的に、両方の室の間における圧力差によって左右されてしまう。この圧力差は、クラッチのトルクのための調節値であり、したがって所望の容積流を調節するためには利用され得ない。トルクコンバータにおける損失を代替可能な尺度に制限するためには、したがって最大圧力差においてつまり最大クラッチモーメントにおいて生じるオイルの容積流を制限することが必要である。これによって確かに、冷却オイル流を最大のクラッチモーメントのために十分に大きく設定することが可能であるが、しかしながら中位及び低いトルクのためには、多くの使用例にとって容積流は、圧力差が小さいことに基づいて過度に小さなものになってしまう。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ゆえに本発明の課題は、ロックアップクラッチを備えた公知のハイドロダイナミック式のトルクコンバータを、特に、ロックアップクラッチの摩擦面の範囲における熱負荷を減じかつトルク伝達能力を高めることによって、改善することである。さらにまた、オイルの熱負荷は減じられることが望まれている。本発明の別の課題は、トルクコンバータの全運転範囲にわたって冷却流をコンバータクラッチによって最適化すること、及びロックアップクラッチの摩擦面の範囲においてオイルと隣接する構成部材との間における熱交換を改善することである。本発明の処置によってさらに次のことが望まれている。すなわちこの場合、ロックアップクラッチによって伝達可能なトルクもしくはロックアップクラッチにおけるスリップの良好な調整もしくは制御が可能であり、この結果、パワートレーンもしくは内燃機関において生じるトルク衝撃もしくはトルクの非均一性がスリップを介して良好に緩衝されることができ、これによって、快適さがさらに高められることが望まれている。本発明によるハイドロダイナミック式のトルクコンバータはさらに、特に簡単かつ経済的に製造できることが望まれている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために本発明の構成では、半径方向内側に向かって導かれたオイル流が、オイル通路を出た後で、少なくとも1つの案内通路の内部において、半径方向内側に向かって案内されるようになっており、案内通路を画成する壁もしくは構成部材が、少なくとも、オイル圧に基づいて該壁もしくは構成部材に作用する軸方向力に対して、軸方向において互いに支持されていて、該壁もしくは構成部材の間において閉鎖された力伝達経路が形成されている。
【0011】
【発明の効果】
本発明のように構成されていることによって、トルクコンバータの回転時にオイルの半径方向の流れに基づいてオイルに作用する動的な力が、少なくともほぼかつ少なくとも軸方向において受け止められ得るようになる。そしてこれによって、ピストンには、実質的に、この動的な力によって生ぜしめられる軸方向の力成分、つまりロックアップクラッチによって伝達可能なトルクを減少させてしまう力成分が作用し得なくなる。すなわち本発明のように構成されていると、オイルに作用する動的な力、つまりオイル圧を上昇させる動的な力は、ピストンに作用するクラッチ閉鎖力に対するその作用に関して、少なくとも部分的に、相殺されることができる。
【0012】
案内通路というのは、半径方向に延びていて横断面を閉鎖されている通路及び、半径方向内側に向かって延びている円形リング状の室を意味している。このような円形リング状の室は、半径方向に延びる複数の通路に分割されていてもよく、この場合これらの通路は、閉鎖された横断面を有することができる。案内通路としてはまた、管状の構成部材を使用することも可能であり、この場合管状の構成部材は、摩擦面の半径方向範囲に設けられた通路の少なくとも1つの流出側と接続されている。つまり、少なくとも1つのこのような通路から流出するオイルは、管を介して半径方向内側に向かって案内されることができ、この場合この管の流出側は再び、第1の室に開口していてもよいし、又は特別なオイル戻し案内路に開口していてもよい。このようなオイル戻し案内路は、例えば、タービンの被駆動ボス及び伝動装置入力軸の長手方向に設けられている通路によって形成されている。コンバータロックアップクラッチの閉鎖時に半径方向内側に向かって流れるオイルを本発明のように管路を用いて案内することは、第1の室において行うことも又は第2の室において行うことも可能である。
【0013】
トルクコンバータの構造のために特に有利な構成では、案内通路が、対応摩擦面又は摩擦面を有する構成部材、例えばケーシング又はリングピストンのような構成部材によって保持されている。さらにこの場合、案内通路に開口するオイル通路が、第2の室から第1の室へのオイル流を可能にするようになっていると、特に有利である。このためには、摩擦面に隣接する構成部材にもしくは、摩擦面を形成する構成部材に、適当な開口もしくは貫通孔を複数設けることが可能である。これらの開口もしくは貫通孔は、この場合、絞りのようにもしくはノズルと同様に作用するように、構成されていることができる。動的な動作に基づいてオイル流において発生する圧力上昇を最適に支持することを保証するために、本発明の特に有利な構成では、案内通路を画成する構成部材が案内通路を画成する壁(以下オイル案内壁と呼ぶ)であり、該オイル案内壁が、互いに軸方向において固定されており、つまり少なくとも実質的に互いに堅く結合されている。案内通路もしくは案内室を簡単に形成するために、本発明の別の有利な構成では、一方の室を形成する構成部材のうちの1つに、該構成部材と軸方向不動でかつ半径方向に延びる壁を有しており、該壁が、他方の構成部材の半径方向範囲と共に、半径方向に延びていて案内通路を形成する少なくとも1つの案内室を画成しており、該案内室内においてオイル流が、半径方向内側に向かって案内されるようになっている。この場合また、案内通路を画成する壁が、対応摩擦面又は摩擦面を保持する構成部材と堅く結合されていると、有利である。
【0014】
特に簡単な構造を得るために本発明の別の構成では、第1の室が、軸方向において、リングピストンとケーシングの半径方向の壁との間に形成されている。この場合、リングピストンが、軸方向において、ケーシングの半径方向の壁とタービン車との間に設けられていると、有利である。本発明のさらに有利な構成では、案内通路もしくは案内通路を画成する壁が、ピストンによって保持されている。
【0015】
案内通路もしくは案内室を画成するオイル案内壁は、有利には、第1の室に収容されており、この場合この壁は、第1の室が2つの分割室に分割されるように、構成されかつ配置されていてもよい。しかしながらまた多くの使用例のためには、オイル案内壁が、リングピストンの、一方の室とは反対の側に設けられていると、つまりリングピストンのタービン車の側に設けられていると、有利である。
【0016】
第2の室の中には、少なくともタービン車とポンプ車とが、場合によっては案内車も、収容されている。
【0017】
本発明の特に有利な構成では、対応摩擦面もしくは摩擦面を有する構成部材のうちの少なくとも1つが、摩擦ライニングを有している。そしてこの摩擦ライニングは、ピストン又はケーシングの半径方向に延びる壁区分によって保持されることができる。相応な構成部材における摩擦ライニングの固定は、例えば接着によって行うことができる。摩擦ライニングを使用する場合には、オイル通路が直接、摩擦ライニングによって、少なくとも部分的に画成されていると、有利である。このために本発明の別の構成では、オイル通路が摩擦ライニングに設けられている。オイル通路は例えば、エンボス加工又は切欠きもしくは溝によって、少なくとも1つの摩擦ライニングにおいて少なくとも部分的に形成されることができる。このように構成されていると、両方の室の間において、摩擦ライニングを介して導かれる連続的なオイル流を生ぜしめることが可能である。そしてこれによって、摩擦面とオイルとの間における特に良好な熱交換が達成され、この結果全体的に見て、摩擦面を保持する構成部材及びオイルの熱負荷も、低いもしくは小さなものになる。
【0018】
本発明の特に有利な構成では、摩擦面の半径方向範囲に設けられているオイル通路の流入部が、該オイル通路の流出部よりも半径方向外側に位置していて、オイル通路が案内通路又は案内室に開口している。この場合有利には、案内通路もしくは案内室が、トルクコンバータの回転軸線に向かっての第1の室の半径方向長さの少なくとも50%にわたって延在している。この半径方向長さが大きければ大きいほど、オイルに対して作用する動的な動作によって生ぜしめられてロックアップクラッチのピストンに作用する戻し力は、小さくなる。
【0019】
オイル通路にオイルを供給するために本発明の別の有利な構成では、オイル通路の流入側が、リングピストン及びオイル案内壁又はそのいずれか一方に設けられた軸方向の供給開口と接続されている。この場合、オイル通路の流出側が、リングピストン及びオイル案内壁又はそのいずれか一方に設けられた軸方向の貫通孔と接続されていて、該貫通孔が案内通路に開口していると、有利である。オイル通路が、凹設部もしくは切欠きによって摩擦ライニング及び1つの構成部材の摩擦面の範囲又はそのいずれか一方に形成されている場合には、オイル通路のそれぞれの流出側はまた次にように、すなわち、これらのオイル通路が直接案内通路に開口するように、構成されていてもよい。
【0020】
特に効果的な熱交換を達成するために、本発明の別の構成では、摩擦面の半径方向範囲に設けられているオイル通路が、ジグザグに又は蛇行状に構成されている。このように構成されていると、摩擦面の範囲において、オイルのために可能な限り大きな案内長さを得ることができる。この場合オイル通路の長さ及び通路の横断面は、オイルの所望の容積流に合わせられねばならない。このために有利には、オイル通路を形成する溝もしくは切欠きは比較的深く構成されており、この場合摩擦ライニングにこのようなオイル通路を形成する場合に、オイル通路の深さは、実質的に摩擦ライニングの厚さ全体にわたって延在していると、有利である。この場合、オイル通路が縦長の打抜き加工部によって摩擦ライニングに形成されていると、特に有利である。本発明の別の有利な構成では、オイル通路の流入側が摩擦ライニングの外側の縁部範囲に設けられていて、オイル通路の流出側が摩擦ライニングの半径方向内側の縁部範囲に設けられている。摩擦面とオイルとの間における熱交換のために本発明の別の構成では、ジグザグに又は蛇行状に構成されたオイル通路が、摩擦ライニングの周方向に延びている。このように構成されていると、オイルは、摩擦面の半径方向の幅にわたって、半径方向で何度も往復案内されることになる。このために本発明の別の構成では、オイル通路が少なくとも2つの変向部を有しており、この場合溝が少なくとも4つの変向部を有していると有利であることが判明している。
【0021】
円錐形の摩擦面を備えたロックアップクラッチを使用する場合には、摩擦ライニングが円錐展開体として製造されて、円錐展開体の両端部を互いに合わせることによって円錐形状が形成されるようになっていると、特に有利である。しかしながらまた、リング状の摩擦ライニングを、セグメント状もしくは鎌形の複数の摩擦エレメントから構成して、これらの摩擦エレメントを互いに合わせてリング状のもしくは円錐台の形状を構成することも可能である。摩擦ライニングセグメントを使用することによって、発生する屑を著しく減じることができるので、使用される材料を節約することができる。また、摩擦ライニングのための母材を打抜きの前に接着シートで被覆すると、これによって出来上がったライニングの取扱いが簡単になるので、特に有利である。
【0022】
摩擦ライニングにおいて通路もしくは溝が打ち抜かれる場合には、これらの通路もしくは溝が半径方向外側においても半径方向内側においても関連した輪郭を有していると、有利である。それというのはこれによって、実質的に変形のない取扱いが保証され、ひいては摩擦ライニングを例えばピストンである保持体に接触する場合にも、ロックアップクラッチの機能を損なうような変形を確実に防止することができる。
【0023】
トルクコンバータの本発明による別の構成では、オイル通路を介して流れるオイル容積が、少なくとも1つの弁を介して、トルクコンバータ、該トルクコンバータを駆動する機関及びトルクコンバータによって駆動される伝動装置の少なくとも1つの運転パラメータに関連して、調節可能である。この場合このような運転パラメータは、例えば、オイル温度、機関の駆動回転数又はトルクコンバータの被駆動回転数もしくは伝動装置の入力回転数によって形成されることができる。パラメータとしてはさらに、両方の室の間における圧力差を有利に使用することが可能である。この場合弁が、ロックアップクラッチの閉鎖時にトルクコンバータの全運転範囲にわたって実質的に一定のオイル流を、つまり一定の容積流を保証するような調整特性を有していると、特に有利である。しかしながらまた幾つかの使用例のためには、容積流のために別の特性線を、つまり、ロックアップクラッチのスリップもしくはこのスリップに基づいて生じる熱量に関連した特性線を、実現することの方が有利な場合もある。また特に簡単な構成を得るためには、弁が容積流調整弁として構成されていて、両方の室の間における圧力差に関連して所望の容積流を調節するようになっていると、有利である。
【0024】
本発明の別の有利な構成では、弁が、相応なオイル通路又は案内通路の流入側及び流出側又はそのいずれか一方に設けられている。このような弁はしかしながらまた、オイル通路又は案内通路の流入側と流出側との間に範囲に配置されていてもよい。
【0025】
本発明の別の構成によれば、オイル通路が、摩擦面を形成するもしくは保持する構成部材のうちの少なくとも1つの材料、例えばリングピストン及びケーシング又はそのいずれか一方に設けられた一体成形部例えば溝によって、形成されている。
【0026】
冷却オイルの容積流を特に簡単に調整するために、本発明の別の構成では、弁の流過横断面が、両方の室の間における圧力差に関連して可変であり、この場合、両方の室の間における圧力差が増大するに連れて、弁の流過横断面が小さくなるようになっていると、有利である。本発明の有利な構成では、弁が、実際に該弁に作用する遠心力によってその機能に影響を受けないように、構成されかつ配置されている。この場合さらに、弁が、両方の室の間における圧力差の根に対して正比例しない容積流を流過させる特性を有していると、有利である。
【0027】
オイル調整弁は、ソレノイド弁として構成されていてもよい。
【0028】
本発明の別の構成では、ハイドロダイナミック式のトルクコンバータのロックアップクラッチのリング状の摩擦ライニングの範囲に、冷却液を貫流させるための溝が設けられている。この場合有利には、摩擦ライニングの厚さと溝の平均的な深さとの比が、2.7〜1.3の間の値である。そしてこの場合、溝の深さが、0.2〜0.8mmの間の値、有利には0.3〜0.6mmの間の値であると、有利である。溝はその全長にわたって実質的に等しい深さを有していることができる。幾つかの使用例のためにはしかしながらまた、溝の長手方向で見て、溝の深さが変化していると有利である。さらに溝は、その全長にわたって少なくともほぼ等しい幅を有していることができる。しかしながらまた、溝の幅がその全長にわたって変化しているような構成も有利なことがある。
【0029】
つまり冷却流の絞りは、本発明によれば、ほぼライニングの全幅にわたって延在しているジグザグの平らな溝において行うことが可能である。溝の変向部の間において、溝は実質的に直線的な部分長さを有していることができ、これらの部分長さは、例えば約10〜40mmの長さを有している。溝幅は、例えば3〜10mmの間の寸法を有している。ピストンのタービン側において約5バールの圧力が存在している場合に、多くの使用例のために有利である、最大約10リットル/分の流過量を保証するためには、溝深さを0.3mmに設定すると有利であることが判明している。摩擦ライニングの半径方向外側の範囲から半径方向内側の範囲に延びるジグザグもしくは蛇行状の個々の溝は、約4〜12の数で設けることができ、この場合これらの溝は、摩擦ライニングの全周にわたって少なくともほぼ均一に分配されている。溝の、摩擦ライニングの等しい半径の側に設けられている2つの変向部の間におけるピッチもしくは間隔は、蛇行状に延びる溝の半径方向における全高に比べて、有利には0.6〜1.3の間、有利には0.8〜1.1の間の寸法を有している。
【0030】
冷却作用を改善するために、半径方向外側の縁部範囲及び半径方向内側の縁部範囲又はそのいずれか一方には、ポケット状の切欠き又は凹設部が設けられていると、有利である。半径方向外側に向かって開放しているもしくは半径方向内側に向かって開放しているこれらのポケット状の一体成形部は、冷却溝とほぼ等しい高さを有していることができる。しかしながらまた、一体成形部はライニング高さの全体にわたって延在していてもよく、このように構成されていると、一体成形部を、ライニングの製造時に又は切削によって簡単に製造することが可能である。これらのポケット状の一体成形部は、周方向で見て、それぞれ隣接する2つの変向部の間に配置されていると、有利である。
【0031】
コンバータロックアップクラッチ(Lock-Up)の摩擦面係合部の範囲において生じる熱量を冷却するためには、溝やポケット状の一体成形部によって要求される面積とその他の残っているライニング摩擦面との比が、約0.7〜1.8の値、有利には1〜1.5の値であるような摩擦ライニングを使用すると、有利であることが判明している。
【0032】
摩擦ライニングの半径方向外側の縁部範囲もしくは半径方向内側の縁部範囲にポケット状の一体成形部を形成することによって、ドラッグ流(Schleppstroemung)が十分に使用されることに基づいて、ロックアップクラッチの摩擦係合部の範囲における冷却を改善することができる。この場合さらに、摩擦ライニングの回転方向で見て、冷却溝の半径方向外側の流入側が、この冷却溝の半径方向内側に設けられている流出側に対して、遅れるよういなっていると、特に有利である。本発明のさらに別の有利な構成では、摩擦ライニングの周方向で見た場合における溝を通る流過方向が、ドラッグ流の方向と合致していると有利である。摩擦ライニングが、タービン車と一緒に回転可能な構成部材例えばピストンによって保持されるようなコンバータ構造では、このドラッグ流は、摩擦ライニングのための対応摩擦面を形成する構成部材例えば特にコンバータケーシングによって、生ぜしめられる。コンバータのロックアップクラッチにおいてスリップが発生すると、トルクが駆動モータから被駆動構成部材に伝達されるようになっている場合には、コンバータケーシングは、溝を備えた摩擦ライニングよりも大きな回転速度を有することになり、この結果溝を通って流れる冷却媒体は、コンバータケーシングによってもしくはより速く回転する対応摩擦面によって加速されることになる。溝を本発明のように配置することによって、さもないと回避することができない、ロックアップクラッチによって伝達可能なトルクに対する回転数影響が、著しく減じられかつ十分に回避されることができる。
【0033】
本発明による摩擦ライニングは、ポンプ側につまりコンバータケーシングによって形成された面に、例えば接着によって固定されることができる。コンバータロックアップクラッチのピストンは、この場合には単に金属製の対応摩擦面だけを有している。
【0034】
さらにまた本発明による溝は、ピストン及びコンバータケーシングを形成する材料又はそのいずれか一方に直接形成されてもよい。このような構成の場合には、また、溝のない摩擦ライニングを使用することも可能である。しかしながらまた、溝を備えた摩擦ライニングを使用することも可能であり、この場合には摩擦ライニングは、本明細書において記載されたのとは異なった構成を有していてもよい。
【0035】
本発明の別の有利な構成では、溝が次のように、すなわち該溝の全長にわたって見てかつ、トルクコンバータを備えた自動車の走行運転中に生じる圧力のために、溝の流入側及び流出側において実質的に渦流である流れが存在するように、構成されている。溝はつまり次のように、すなわち、該溝の流入側と流出側との間における圧力差が、溝内において渦流である流れを生ぜしめるように、構成されている。溝内において渦流である流れを生ぜしめることは、溝を相応に構成することによって、効果的に影響を与えることができる。
【0036】
本発明の別の構成によるハイドロスタティック式のトルクコンバータでは、ロックアップクラッチの摩擦面の軸方向接触時にも、第2の室から第1の室へのオイル流が存在するようになっており、この場合第1の室に半径方向の壁が設けられていて、該壁が、第1の室を画成している半径方向の壁に対して軸方向において固定されており、この場合オイル流が半径方向内側に向かって、互いに軸方向において固定されている両方の壁の間を導かれるようになっている。この場合両方の壁は、相対的に回転可能であってもよい。室に収容されている壁は、有利にはケーシングに対して軸方向で固定されている。そしてこの場合ケーシングは、例えば、タービンボスを介して対応する壁に軸方向で支持されることができる。この場合壁はタービンボスと堅く結合されていると、有利である。
【0037】
【実施例】
次に図面につき本発明の実施例を説明する。
【0038】
図1に示された装置1は、ハイドロダイナミック式のトルクコンバータ3を収容しているケーシング2を有している。このケーシング2は駆動軸と結合可能であり、この駆動軸は、例えば内燃機関のクランク軸のような被駆動軸によって形成されていてもよい。駆動軸とケーシング2との間における回動不能な結合は、駆動プレート(Antriebsblech)を介して行うことができ、この駆動プレートは、半径方向内側において駆動軸と回動不能に結合可能であり、かつ半径方向外側においてはケーシング2と回動不能に結合可能である。このような駆動プレートは、例えば実開昭58−30532号公報に基づいて公知である。
【0039】
ケーシング2は、駆動軸もしくは内燃機関に隣接したケーシングシェル4と、このケーシングシェル4に固定された別のケーシングシェル5とによって形成されている。両ケーシングシェル4,5は、半径方向外側において、溶接結合部6を介して互いに堅く密に結合されている。図示の実施例では、ポンプ車7の外側のシェルを形成するために、ケーシングシェル5が直接利用されている。このために羽根プレート(Schaufelblech)8が自体公知の形式でケーシングシェル5に固定されている。ケーシングシェル5は軸方向で、ケーシングシェル4のスリーブ状の外側の範囲4aに差し込まれている。軸方向で見てポンプ車7とケーシング4の半径方向の壁9との間には、タービン車10が設けられており、このタービン車10は、被駆動ボス11と堅くつまり回動不能に結合されており、この被駆動ボス11は内歯を介して、伝動装置入力軸と回動不能に連結可能である。軸方向で見てポンプ車の半径方向内側の範囲とタービン車の半径方向内側の範囲との間には、案内車12が設けられている。ケーシングシェル5は、半径方向内側にスリーブ状のボス13を有しており、このボス13は、伝動装置のケーシング内に回転可能にかつ密に支承可能である。両ケーシングシェル4,5によって形成されている内室14には、さらにロックアップクラッチ(Ueberbrueckungskupplung)15が設けられており、このロックアップクラッチ15は作用的に見れば、トルクコンバータ3に対して並列に配置されている。ロックアップクラッチ15は、被駆動ボス11と駆動側のケーシングシェル4との間のトルク連結を可能にする。作用的に見てロックアップクラッチ15と直列的に、回転弾性的なダンパ16が接続されており、このダンパ16は図示の実施例では、ロックアップクラッチ15のリング状のピストンつまりリングピストン17と被駆動ボス11との間に設けられている。回転弾性的なダンパ16は、自体公知の形式でコイルばねの形の蓄力器を有している。軸方向で見て、半径方向に延びる壁9とタービン車10との間に設けられているリングピストン17は、半径方向内側において被駆動ボス11に、制限されて軸方向摺動可能に支承されている。リングピストン17は、内室14を第1の室18と第2の室20とに分割しており、この場合第1の室18は、半径方向においてロックアップクラッチ15の摩擦係合範囲19の内部で、軸方向で見てリングピストン17と半径方向のケーシング壁9との間に形成されている。また第2の室20内には、特に、ポンプ車7とタービン車10と案内車12とが収容されている。
【0040】
ケーシングシェル4は半径方向外側の範囲で、円錐形の摩擦面21を形成しており、この摩擦面21の仮想の円錐先端は、軸方向で見てタービン車10から離れる方向に向けられている。対応摩擦面として働く円錐形の摩擦面21は、摩擦ライニング22と摩擦係合可能であり、摩擦ライニング22は支持プレート24の円錐形の範囲23によって保持されている。金属薄板製の支持プレート24自体は、同様に金属薄板から深絞りされたリングピストン17によって保持されている。
【0041】
例えば自動車のパワートレーン(Antriebsstrang)のための新しいコンセプトでは、ロックアップクラッチは、トルクコンバータの運転範囲の少なくとも大部分にわたって、スリップを伴って運転され、この場合スリップ段階中に摩擦係合範囲19においては、熱の形で損失出力が発生し、この損失出力は、ある特定の運転状態では極めて高く、数キロワットになることがある。このような運転状態は例えば、被けん引車を伴った上り勾配走行時や、コンバータクラッチのロックアップされていない状態から実際にロックアップされている状態への交番時に、発生する。コンバータロックアップクラッチを運転するためのこのようなコンセプトは、ドイツ連邦共和国特許出願P4228137.7−12及びP4235070.0−12によって提案されている。
【0042】
摩擦係合範囲19における許容不能なほど高い温度を回避するために、ひいては少なくとも摩擦ライニング表面の破損及び内室14におけるオイルの一部の劣化を回避するために、図示の実施例では、摩擦ライニング22に設けられたオイル溝もしくはオイル通路25の形の手段が設けられており、このような手段つまりオイル通路25を介して、ロックアップクラッチ15が実際に閉鎖されている場合でも、第2の室20と第1の室18との間のおいて常にオイルは流れることができる。この場合オイル流は、摩擦ライニング22と摩擦面21とを介して案内される。オイル通路25はその形状を次のように、すなわち、この場合摩擦係合範囲19において摩擦係合を生ぜしめる構成部材と貫流するオイルとの間において良好な熱交換が行われ得るように、最適化されている。オイル通路25の有利な形状付与は、後で図6及び図7との関連においてさらに記載する。
【0043】
オイル通路25の半径方向でさらに外側に位置しているオイル流入端部は、リングピストン17及び支持プレート24における貫通孔26を介して、第2の室20と接続されている。オイル通路25の半径方向でさらに内側に位置している流出端部は、第1の室18と接続されている。
【0044】
軸方向においてリングピストン17と堅く結合されている支持プレート24は、リングピストン17の半径方向の範囲との関連において下側室を形成しており、この下側室は、ロックアップクラッチ15の閉鎖時にオイル通路25を介して半径方向で回転軸線27に向かって流れるオイルのための案内通路18aとして働く。案内通路18aは、支持プレート24に設けられた開口もしくは孔28を介して、オイル通路25の半径方向内側の端部範囲と接続されている。半径方向内側に、支持プレート24は軸方向の複数のエンボス加工部29を有しており、これらのエンボス加工部29は、支持プレート24とリングピストン17との間におけるスペーサとして働く。エンボス加工部29の間においては、実質的にリング状の室として構成された案内通路18aが、半径方向内側に向かって開放されており、これによって、半径方向のケーシング壁9と支持プレート24との間に形成された下側室18bへの接続部が設けられている。図示の実施例では、リングピストン17及び支持プレート24は、エンボス加工部29の範囲においてリベットを介して互いに結合されている。半径方向で見て案内通路18aの外側に、リングピストン17はリング状の軸方向のエンボス加工部30を有しており、このエンボス加工部30は、同様に支持プレート24とリングピストン17の残りの範囲との間におけるスペーサとして働く。さらにこのエンボス加工部30によって、摩擦係合範囲19における支持プレート24の変形強度が高められる。リング状のエンボス加工部30の範囲において、両構成部材つまりリングピストン17と支持プレート24との間には半径方向のシール部材が設けられている。冷却オイル流は、ロックアップクラッチ15の閉鎖時に、第2の室20から、貫通孔26とオイル通路25と開口28と案内通路18aとを介して、半径方向内側に向かって被駆動ボス11の範囲に流れる。この冷却オイル流は次いで被駆動ボス11の範囲において、例えば中空軸又はこのために設けられた通路を介して導出され、つまり有利にはまず初めにオイル冷却器に送られることができる。このオイル冷却器からオイルはさらに、オイル溜めに戻され、そこからさらにハイドロリック式の調整回路もしくは制御回路に戻される。
【0045】
案内通路18aを形成している構成部材17,24は、互いに次のように軸方向において支持されかつ互いに結合されている。すなわちこの場合案内通路18a内を半径方向内側に向かって流れるオイルは、軸方向にシフト可能なリングピストン17に軸方向の力成分を加えることがないようになっており、もしこのような軸方向の力成分が発生すると、ロックアップクラッチ15のトルク伝達キャパシティが変化、特に減少してしまう。このような不都合を回避するために本発明の構成では、半径方向内側に向かって延びるオイル流に基づいてオイル内に生じる力もしくは圧力上昇、つまりリングピストン17及び支持プレート24において軸方向の力成分を生ぜしめる力もしくは圧力上昇は、軸方向において次のように、すなわち、閉鎖された力の伝達経路が生じるように、受け止められるようになっている。このことは図1に示された図示の実施例では、リングピストン17における支持プレート24の軸方向の支持によって保証されている。
【0046】
オイルにおける動的な過程に起因する上に述べた力、ひいてはこのような力によって引き起こされる圧力上昇は、例えば米国特許第4969543号明細書に基づいて公知であるロックアップクラッチを備えたトルクコンバータでは、回転数の上昇と共に、ロックアップクラッチによって伝達される最大トルクを極めて強く減じる。冷却オイル流を備えた公知のトルクコンバータでは冷却オイル流は、該冷却オイル流が、半径方向のケーシング壁と実質的に閉鎖されているロックアップクラッチのピストンとの間において、半径方向内側から半径方向外側に向かって流れる場合に、動的な過程に起因するトルク損失を発生させ、そしてこのようなトルク損失は、オイルの容積流が増大するに連れて大きくなる。回転数の上昇もしくはオイルの容積流の増大に連れて生じる、ロックアップクラッチのトルク伝達キャパシティの低下の原因は、おそらく、半径方向外側から半径方向内側に向かってオイルが流れる際にこのオイルに作用するコリオリの加速(Coriolisbeschleunigung)に起因するものであり、このコリオリの加速は、トルクコンバータの回転に基づいて回転方向においてオイルに作用し、半径方向において回転軸線27に向かって流れるオイルの圧力を高めることがある。
【0047】
本発明では、半径方向のオイル流に基づく圧力上昇ひいてはオイル流を導く構成部材に作用する軸方向力は、次のように、すなわちこの場合圧力上昇ひいては軸方向力が、ロックアップクラッチ15の閉鎖力に対してひいてはこのロックアップクラッチ15によって伝達可能なトルクに対して実質的に小さな作用又は少なくとも著しく小さな作用しか有していないように、軸方向において受け止められる。このような不都合な圧力もしくは力は、本発明によれば軸方向において受け止められる。
【0048】
図1に示された実施例では、支持プレート24もしくは案内通路18aは、半径方向において被駆動ボス11にまで、つまり比較的大きく下方に向かって延びている。しかしながらまた幾つかの使用例では、案内通路18aがリングピストン17の半径方向長さの部分範囲にわたってしか延びていないように構成されていると、有利である。このように構成されていると、回転数の上昇もしくは容積流の増大に連れて、ロックアップクラッチ15によって伝達可能なトルクが規定された変化を行う。しかしながら多くの場合には、案内通路18aがリングピストン17の半径方向の長さの少なくとも50%にわたって延在していると、有利である。さらにまた、オイル流の一部分だけを案内通路18aを通して案内し、残りを下側室18bを通して半径方向内側に向かって案内することも、可能である。このために支持プレート24は、下側室18bと案内通路18aとの間に接続開口を有していてもよい。これらの接続開口は、所望の効果に応じて相応に構成されることができ、かつ回転軸線27から規定の半径方向間隔をおいて配置されることができる。
【0049】
図2に示された線図では、横軸にトルクコンバータもしくはケーシング2の回転数が示されており、かつ縦軸には、ロックアップクラッチ15によって伝達可能なトルクと、トルクコンバータのリングピストン17の両側における圧力差との比が示されている。特性線31は、汎用のコンバータロックアップクラッチ、つまりクラッチの閉鎖時にピストンの片側から他方の側へのオイル流が発生しないロックアップクラッチのピストンにおける、与えられた、つまり一定の圧力差ΔPのための回転数に関するトルク経過を示している。図2から分かるように、このようなロックアップクラッチでは与えられた圧力差ΔPにおける回転数よりも上では、伝達可能なトルクは少なくともほぼ一定である。このようなロックアップクラッチを備えたトルクコンバータは、例えば米国特許第4649763号明細書に記載されている。
【0050】
特性線32は、ハイドロダイナミック式のトルクコンバータ、つまり第2の室20から第1の室18へのオイル流が存在しているトルクコンバータの、与えられた圧力差ΔPにおける回転数よりも上における、ロックアップクラッチ15によって伝達可能なトルクの可能な経過を、示している。このようなハイドロダイナミック式のトルクコンバータは例えば米国特許第4445599号明細書及び米国特許第5056631号明細書に基づいて公知である。このような構造では摩擦ライニング及びロックアップクラッチのピストン又はそのいずれか一方の範囲に、複数の通路もしくは開口が設けられており、これらの通路もしくは開口は、少なくともポンプ車及びタービン車を収容している第2の室から、ケーシングの半径方向の壁とリングピストンとによって画成されている第1の室へのオイル流を可能にしている。このオイル流によって、与えられた圧力差ΔPのためにコンバータロックアップクラッチによって理論的に伝達可能な最大トルクは、トルクコンバータの貫流時や流入及び流出における流れ損失の結果、減じられる。このことは図2から分かる。すなわち等しい圧力差ΔPに対して低回転数時には、特性線32によって示されている伝達可能なトルクは、等しい回転数に相当する特性線31のトルクよりも小さい。静的な損失には、さらに動的な損失が重畳され、この動的な損失によって同様に、ロックアップクラッチによって伝達可能なトルクが減じられる。このようなトルクは、第1の室において半径方向内側に向かって方向付けられるオイル流によって生ぜしめられる。特性線32の経過から分かるように、与えられた圧力差ΔPに対してロックアップクラッチから伝達可能なトルクは、回転数の上昇に連れて、動的な損失によって著しく減じられる。
【0051】
半径方向内側に向けられたオイル流に基づいて生じる力もしくは第1の室18における圧力上昇を本発明のように支持することによって、与えられた圧力差ΔPに対して、ロックアップクラッチによって伝達可能なトルクは、トルクコンバータの回転数の上昇に連れて、特性線32で示されているように下降するのではなく、破線で示された特性線33で示されているように、少なくともほぼ一定なままになる。ロックアップクラッチの所望の特性に応じて、特性線33はしかしながらまた別の経過を有していてもよい。例えば、所望とあらば、回転数に関連して、伝達可能なトルクがある程度下降していてもよい。しかしながら、オイル流のための少なくとも1つの案内通路18aが最適に設計されている場合には、トルク伝達に関して理想的な場合つまり特性線31に対して、静的な損失だけが発生するようにすることができる。
【0052】
上に述べたような考察は理想的なものである。それというのはこの場合、液体における摩擦及び液体と案内壁との間における摩擦は考慮されなかったからである。
【0053】
図3に示された実施例が図1に示された実施例と異なっているのは次の点である。すなわち図3に示された実施例では、構成部材つまりリングピストン117は、半径方向外側において支持プレート124の外側輪郭にまで延びているのではなく、かつ半径方向内側において被駆動ボス111に沿って軸方向シフト可能に案内されているのではない。支持プレート124は、図1に示されたリングピストン17と同様に、被駆動ボス111において半径方向でセンタリングされかつ軸方向において制限されてシフト可能に受容されている。つまり図3に示された実施例では支持プレート24が、実際のロックアップクラッチ115のピストンを形成しており、かつリングピストン117が支持プレート124のための補強体を形成している。
【0054】
図4に示された実施例では、案内通路218aを画成している構成部材は、リング状のプレート224の形で、リングピストン217の、第1の室218とは反対の側に設けられている。リングピストン217は案内通路218aの半径方向外側の範囲に複数の貫通孔228を有しており、これらの貫通孔228は、摩擦ライニング222におけるオイル通路225と接続されている。案内通路218aの半径方向内側の範囲には、リングピストン217に複数の流出開口234が設けられており、これらの流出開口234は第1の室218に開口している。
【0055】
既に述べたように、案内通路18a,118a,218aは、実質的にリング状の室として構成されていてもよい。しかしながらまた、半径方向に延びる複数の通路が設けられていて、これらの通路がそれぞれ、供給開口28,228のうちの少なくとも1つと結合されていてもよい。例えばオイル案内壁として働くプレート24,224の代わりに、個別の複数の管を使用することも可能であり、この場合これらの管は、半径方向外側において開口28,228のうちの1つと接続されていて、かつ半径方向内側に向かって回転軸線に向かって延びている。また、半径方向内側に向けられたオイル流を第1の室218もしくは下側室18bは必要なことではなく、半径方向内側に向けられたオイル流の流出を、そのために特別に設けられた戻し路を介して行うことも可能である。例えばこのオイル流は、被駆動ボス11に設けられていて流出通路に開口する少なくとも1つの半径方向の孔を介して、吸い出されるようになっていてもよい。
【0056】
図5に示されているトルクコンバータ303では、同様に第1の室318と第2の室320とが設けられており、両方の室318,320は、ロックアップクラッチ315のリングピストン317によって互いに隔てられている。リングピストン317は被駆動ボス311に軸方向シフト可能にセンタリングされている。被駆動ボス311とリングピストン317との間におけるトルクの伝達経路に、回転弾性的なダンパ316が配置されている。ロックアップクラッチ315の閉鎖時には、第2の室320と第1の室318との間にオイル流が存在しており、このオイル流は第1の室318において半径方向内側に向けられている。このためにリングピストン317には少なくとも1つの流入開口326が設けられており、この流入開口326は、図示の実施例では、ピストン317によって保持されたノズルもしくはオリフィス326aによって形成されている。開口326を通って流れるオイルは、ケーシング302の摩擦面321と摩擦ライニング322の摩擦面との間における摩擦係合範囲319において、例えば溝であるオイル通路325内を案内される。オイル通路325の流出側において、オイルは第1の室318に流入し、半径方向内側に向かって流れる。この場合オイル流は、半径方向内側に向かってケーシング壁309と半径方向のリング状の支持プレート324との間を案内される。支持プレート324は被駆動ボス311に固定されており、したがって、軸方向においてリングピストン317に向かって、軸方向に支持されている。このように支持されていることによって、半径方向内側に向かって流れるオイルにおいて発生する圧力上昇が、実際にリングピストン317に作用することは不可能になる。それというのは、この圧力上昇によって生じる軸方向力は支持プレート324によって受け止められるからである。
【0057】
オイル案内壁として働く支持プレート324は、被駆動ボス311と結合される代わりに、ケーシングシェル304と軸方向で結合されていてもよい。このように構成されている場合でも、発生する軸方向力に関しては閉鎖された力の伝達経路が存在することになる。
【0058】
オイル通路25,225,325はまた、少なくとも部分的に、摩擦ライニング25,225,325に設けられる代わりに、隣接するケーシング壁やロックアップクラッチのピストン又は、例えば図1及び図3に示された実施例では支持プレート24,124にも設けられていることが可能である。オイル案内溝を備えたピストンは、例えば米国特許第5056631号明細書に基づいて公知である。
【0059】
第2の室と第1の室との間を流れるオイルを半径方向内側に向かって本発明のように案内すること、及びこれに関連して、オイル内において発生する衝撃力もしくは圧力上昇を支持もしくは補償することは、オイル流が直接コンバータロックアップクラッチの摩擦面の範囲において流れるような実施例に制限されるものではなく、例えば米国特許第4493406号明細書及び米国特許第4445599号明細書に基づいて公知であるような構成においても、使用することが可能である。
【0060】
図6に示されている摩擦ライニング422は、図1及び図3〜図5に示されているコンバータロックアップクラッチにおいて使用することができる。摩擦ライニング422は、全周にわたって延在している関連した半径方向外側の範囲422aと、同様に関連していて周方向に延在している半径方向内側の範囲422bとを有している。外側の範囲422aと内側の範囲422bとの間における真ん中の範囲422cには、複数の切欠きがオイル通路435として設けられており、これらのオイル通路435はジグザグもしくは蛇行状の経過を有している。オイル通路435は図示の実施例では、摩擦ライニング422の周方向において蛇行状に延びている。オイル通路435がこのように延びていることによって、オイル通路435を通って流れるオイルのために特に大きな通路長さが保証され、これによって、貫流するオイルとロックアップクラッチの摩擦面を形成する構成部材との間における良好な熱交換が達成される。これによって、摩擦面の熱負荷もしくは該摩擦面を形成する構成部材の熱負荷及び摩擦面の範囲におけるオイルの熱負荷を小さくすることができる。
【0061】
打抜きによって形成された切欠きもしくは溝であるオイル通路435の長さ寸法及び形状付与は、次のように、すなわち、その中において発生する流れ抵抗がトルクコンバータもしくはロックアップクラッチの臨界的な運転時に合わせて設計されているように、行われねばならない。つまりこの場合、発生可能な最高のオイル温度においても、第2の室から第1の室へは、トルクコンバータにおける系圧が破壊されないような量のオイルしか流出することが許されないようになっている。オイル通路435を通って案内される冷却オイル流が、オイル温度とは可能な限り小さな関連しか有していないようになっていると、有利である。
【0062】
摩擦ライニング422は、図示の実施例では全周にわたって均一に分配配置された9つのオイル通路435を有している。このようなジグザグ状のオイル通路435が摩擦ライニング422に少なくとも3つ設けられていると、有利である。
【0063】
図6において平面図で示されている摩擦ライニング422は、対応するリングピストンの又は対応する支持プレートの又は対応するケーシングシェルの円錐台形に設けられた範囲に、接着される。摩擦ライニング422は円錐展開体として製造されているので、したがって両端部範囲436,437をまとめた際に円錐形もしくは円錐台形の形状が生ぜしめられる。摩擦ライニング422を複数のセクタ状の部分つまり摩擦ライニングセグメント438に分割することによって、材料の使用を特に少なくすることが可能である。このことは図7に示されている。この場合摩擦ライニングセグメント438は、適当な保持体部分に接着される。そのためには、ライニング材料もしくは母材となる断裁が少なくともオイル通路435の打抜きの前に、片側を接着シートによって被覆されていると、特に有利である。このようにすると、簡単な取扱いが保証される。取扱いはまた、半径方向外側及び半径方向内側において摩擦ライニングセグメント438もしくは摩擦ライニング422が、関連する連続した範囲を有していることによっても、楽になる。
【0064】
図6及び図7に示された実施例では、打ち抜かれた溝もしくは切欠きであるオイル通路435は、半径方向外側に向かって及び半径方向内側に向かって閉鎖されている。このことは、摩擦ライニングを緊定する構成部材の相応な構成によって可能になる。この場合この構成は、オイル通路435の半径方向外側の端部439においてオイルが切欠き439内に流入することができ、かつ半径方向内側の端部440において再び流出することができるように、なっていることが必要である。このために、図1及び図3〜図5に示された実施例では、適当な孔もしくは切欠きが隣接する部分に設けられており、そしてこれらの部分は、オイル通路435と接続されている。しかしながらこれらの相応な部分は、孔もしくは切欠きの代わりに、凹設部もしくはエンボス加工部を有していてもよく、そしてこの場合これらの凹設部もしくはエンボス加工部は、対応する端部439,440と対応する室例えば320,318との間の接続を保証している。図5においては、ピストン317における凹設部441によって形成されている相応な接続部が、破線で示されている。このエンボス加工部もしくは凹設部441は、オイル流入側326に対して周方向においてずらされており、オイル通路325の半径方向内側の端部範囲と接続されている。
【0065】
オイル通路435は、有利には、その長さにわたって見て少なくとも2つの変向部を、つまり少なくとも3つの脚又は少なくとも2つの湾曲部を有している。図6に示された実施例ではオイル通路は、6つの変向部としたがって7つの脚とを有している。オイル通路435が弓なりにもしくは蛇行状に延びている場合、これらのオイル通路435は、互いに接続する6つの円弧を有するようになる。
【0066】
図8には、摩擦ライニング422の半径方向内側の端部440と、ケーシング2とリングピストン17との間に形成された第1の室18との間の接続部を生ぜしめるための別の可能性が示されている。この接続部は、ケーシングシェル4における軸方向の段部2aによって保証される。この場合段部2aは、この段部2aが半径方向外側に向かって対応するオイル通路435の端部範囲440を越えて延在するように、配置されている。段部2aはまたリング状に構成されていても、つまり全周にわたって延在していてもよく、このように構成されていると、通路435のすべての端部範囲440は第1の室18との接続部を有するようになる。
【0067】
第2の室と第1の室との間を流れるオイル容量が、オイル温度もしくはオイル粘度及び第2の室と第1の室との間における圧力差によって左右されることを、減じるために、本発明の別の構成によれば少なくとも1つの手段、すなわち、容積流を、オイル温度もしくはオイル粘度やピストンの両側における圧力の圧力差に関連して調節する少なくとも1つの手段が、設けられている。
【0068】
図9〜図12には、このような手段が、オイルの容積流を調整する弁542の形で示されている。
【0069】
図9において弁542はリングピストン517によって保持されている。弁542はケーシング543を有しており、このケーシング543はリングピストン517の、摩擦ライニング522とは反対の側で、リングピストン517に固定されている。図示の実施例ではこのためにケーシング543が、リング状の外側肩部544を有しており、この外側肩部544は、リングピストン517の孔545内に受容されていて、例えばプレス嵌めによって固定されている。
【0070】
図10から分かるように、弁542のケーシング543内には、軸方向シフト可能なピストン546が受容されている。ピストン546は軸方向の付加部547を有しており、この付加部547は軸方向において、外方に向かって開放した切欠き548内で摺動可能である。ピストン546の軸方向摺動によって、切欠き548と軸方向の付加部547との間において生じる流出部549の横断面が変化させられる。この場合この横断面変化は、軸方向の付加部547及び切欠き548又はそのいずれか一方の相応な形状付与によって行われる。切欠き548は図示の実施例では、横断面L字形のリング状のブシュ550によって形成されており、このブシュ550は、該ブシュの軸方向の付加部551がシリンダ室552内に突入するように、ケーシング543に固定されている。軸方向の付加部551には、ピストン546をケーシング底部554に向かって負荷する、定格ばね(tarierte Feder)であるばね553が受容されている。これによって、両方の室、例えば室20と室18もしくは室20と案内通路18aとの間における差圧が小さい場合には、比較的大きなオイル流が弁542を介して流れることができる。弁542は、第2の室20(図1)とシリンダ室552との間における接続を生ぜしめる流入部555を有している。弁542の流出部を形成する切欠き548は、摩擦係合範囲519に設けられた少なくとも1つのオイル案内通路535と接続されている。この接続部はこの場合次のように、すなわち、弁542を通って流れるオイルが有利にはオイル通路535の一方の端部からこの通オイル路535の他方の端部に案内され、そこから半径方向でトルクコンバータの回転軸線に向かって流れるように、構成されている。
【0071】
図示の実施例では、ピストン546の軸方向の付加部が溝556を有しており、この溝556は次のような、すなわち、左方向へのピストン546の軸方向シフトが大きくなるに連れて、流出横断面が小さくなるような幾何学形状もしくは経過を有している。溝546を相応に構成すること及びばね553の力・移動距離特性を相応に設計することによって、弁を介して、相応なトルクコンバータの全使用範囲にわたって実質的に一定の容積流が流れるようにすることが可能である。このことはつまり次のことによって、すなわち、ロックアップクラッチのピストンの両側における圧力の差とは実質的に無関係な容積流が発生することによって、達成されることができる。必要とあらば、しかしながらまた、付加部547と切欠き548と蓄力器であるばね553とを相応に構成することによって、容積流のために別の特性線を実現することも可能である。例えば相応に構成された弁542を介して、オイルの容積流が、圧力差の増大に連れて少なくとも幾分増大するようにすること、又は少なくとも幾分減少するようにすることも可能である。必要とあらばまた、容積流を、両方の室の間における規定の圧力差以上において、完全に中断することも可能である。しかしながら有利な構成では弁542は次のように、すなわち、容積流が実質的に一定に保たれ、これによって、流入部555における供給圧の変動とは実質的に無関係であるように、設計されている。このような弁にはさらに次のような利点がある。すなわちこの場合弁は、オイルにおける温度変化十分に補償され得るように構成されることができ、つまり容積流がオイルにおける温度変化とは実質的に無関係であるように構成されることができる。
【0072】
オイルの容積流調整弁である弁542は、流入側もしくは冷却流の始めに配置されている。
【0073】
図11に示された弁642は弁542の代わりに使用することができ、この場合ピストンにおける弁本体の受容部は相応に変更させられねばならない。弁642はケーシング643を有しており、このケーシング643は、ピストン646のためのシリンダ室652を形成している。ケーシング643の開放した側は、開口650aを有している円板650によって部分的に閉鎖されている。ケーシング底部654とピストン646との間には、口径を設定されたばね653が設けられている。このばね653は、少なくとも部分的にピストン646の軸方向の凹設部646aに収容されている。シリンダ室652はピストン646によって2つの室に分割されており、この場合右側の室652aには開口650aを介してオイルが供給され、このオイルは、少なくともポンプ車及びタービン車を収容している第2の室における圧力に相当している。左側の室652bには、両方の室652a,652bの間に設けられた絞り開口もしくはオリフィス657を介して、オイルが供給される。孔657もしくはオリフィス657は、両方の室652a,652bの間における圧力降下ΔPを調節するための測定オリフィスとして働く。測定オリフィス657と直列的に調整オリフィス658が配置されており、この調整オリフィス658は、室652aにおける圧力に関連して、この調整オリフィス658を通って流出するオイルの容積流を調整する。このことは次のことによって、すなわち、調整オリフィス658における相応な横断面調節によって両方の室652a,652bの間における圧力差ΔPが規定の値に調節されることによって、達成される。本発明ではこの値は有利には一定であり、その結果実質的に一定の容積流が生ぜしめられる。調整オリフィス658は、ケーシング543に設けられた半径方向の複数の開口648によって形成されており、これらの開口の流過横断面は、ピストン646の軸方向シフトによって可変である。室652aにおける圧力が上昇すると、ピストン646はばね653の力に抗して左に向かって移動せしめられ、これによって開口648の流過横断面は小さくなる。これによって同様に、室652bにおける圧力も高いレベルにもたらされ、両方の室652a,652bの間においては、開口648を通る所望のオイル量の貫流を保証するような圧力差が、生ぜしめられる。
【0074】
図12に示された実施例では摩擦ライニング722は、ケーシングシェル704によって保持される。図12にはこのために保持プレート704aが設けられており、この保持プレート704aはケーシングシェルもしくはカバー704に、リベット結合部760を介して固定されている。リベット結合部760は、ケーシング704の材料から構成されたリベットピンを用いて形成されており、このリベットピンは、保持プレート704aの対応する切欠きに係合している。プレート保持部材704aは半径方向外側に向かって、ケーシングシェル704の半径方向の壁から軸方向で離れる方向に円錐形に設けられており、その結果、横断面楔状に構成されたリング状の中間室761が形成されている。中間室761内には弁742が収容されており、この弁742は、構成部材704aによって保持されている。中間室761はトルクコンバータの第2の室との接続部を有しており、つまりこの第2の室の一部である。円板状のライニング保持部材704aは、半径方向外側に、全周にわたって見て、少なくとも局部的に、ケーシング704の半径方向外側の壁との結合部を有しており、これによって構成部材704aの軸方向における強度が高められる。ロックアップクラッチ715のリングピストン717は、同様に、円錐形に形成された範囲730を有しており、この範囲730は、摩擦ライニング722と係合することができる摩擦面を形成している。ロックアップクラッチ715の閉鎖時には、規定された冷却オイル流が弁742を介して、摩擦ライニング722の範囲に設けられたオイル通路725内に流れる。
【0075】
図13に示された構成では、摩擦ライニング822の全周にわたって個別に設けられたオイル溝もしくはオイル通路825に、ただ1つの弁842を介してオイルを供給することが可能である。このために図示の実施例では、リングピストン817に、リング状のカバー862の形の構成部材が固定されており、これによってこのカバー862とリングピストン817との間には、全周にわたって延在する室863が形成されており、この室863は、開口826を介して、個々のオイル溝825の各オイル流入端部と接続されている。使用例に応じて複数の弁842を設けることも可能であり、この場合にはしかしながら、弁の数は、個々のオイル溝もしくはオイル通路825の数よりも少なくてよい。
【0076】
図13に示された本発明による思想、すなわち複数のオイル溝もしくはオイル通路825に同じ弁842を介してオイルを供給するという思想は、図1に示された構成においても使用することができ、つまりこの場合には、ピストン17の貫通孔26の範囲に相応な弁が設けられる。これによってリング状の室17aと構成部材24における貫通孔26とを介して、すべてのオイル通路25にオイルを供給することが可能である。
【0077】
弁542,642,742又は842が次のように、すなわち、該弁に作用する遠心力の作用が可能な限り小さくなるように、構成されかつ/又は配置されていると有利であり、このように構成されていると、所望の機能を保証することができる。このことは、可能な限り軽いピストンを使用すること、及びピストンの運動方向をトルクコンバータの軸線方向に配置することによって、保証されることができる。後者のように配置することによって、相応な弁に作用する遠心力の成分が弁ばねの方向に作用することがなくなる。ピストンは可能な限り小さく構成され、かつ例えばプラスチック又はアルミニウムのような軽い材料によって製造されていることが望ましい。図13に示された実施例では遠心力の作用に対する弁842の敏感さは、この弁842が付加的に比較的小さな半径に配置されていることによって、減じられている。
【0078】
本発明のように冷却オイル流を制御する手段を使用することによって、トルクコンバータのロックアップクラッチにおいて、ピストンの両側における圧力の間の圧力差による根に対して正比例していないオイル流を調節することができる。
【0079】
例えば米国特許第4969543号明細書に基づいて公知であるハイドロダイナミック式のトルクコンバータには、次のような欠点がある。すなわちこの公知のハイドロダイナミック式のトルクコンバータでは、ロックアップクラッチの閉鎖時に、このロックアップクラッチを介して流出する容積流は極めて回転数に関連しており、つまりこの場合容積流は、回転数の上昇に連れて、オイルにおける既に述べた動的なもしくは運動学的な動作に基づいて著しく減少する。
【0080】
トルクコンバータの機能にとって極めて不都合なこの欠点は、本発明の構成によれば容積流を半径方向内側に向かって案内することによって、ほとんど回避することができる。つまり、トルクコンバータにおける所定のもしくは所望の系圧のために、本発明による構成によって、少ない容積流を低回転数において調節することができ、ひいては小型のポンプを使用することができる。
【0081】
図14には、リング状の摩擦ライニング922が部分的に示されており、この摩擦ライニング922は蛇行状のもしくはジグザグの溝として構成された通路935を有しており、これらの通路935は、摩擦ライニング922の周方向に延びていて、図6及び図7に示された通路435と同様な輪郭形状を有している。半径方向においてジグザグもしくは蛇行状の通路935は、その全長にわたって見て、実質的に同じ幅を有しており、有利には、その長さにわたって少なくとも実質的に、冷却通路のための等しい流過横断面を形成している。通路935は、図示の実施例では、半径方向で外側縁部922aに向かってかつ半径方向で内側縁部922bに向かって開放しており、図6及び図7に示された実施例におけるように閉鎖されていない。
【0082】
摩擦ライニング922に形成されているオイル通路935は、摩擦ライニングの製造時に、つまりリングピストンのような保持構成部材に摩擦ライニングを固定する前に、形成されることができる。本発明のように構成されたオイル通路は、しかしながらまた、保持構成部材に摩擦ライニングを例えば接着によって固定する最中にも、又はこのような固定の後でも、摩擦ライニングに形成することができる。つまり一般的に摩擦ライニング例えば922は、まず初め、相応なリングピストンに固定され、この固定中又は固定後にオイル通路が相応な摩擦ライニングにエンボス加工されることができる。
【0083】
本発明の特に有利な構成では、オイル通路935の半径方向内側又は半径方向外側の変向部946における角度945は、120〜30゜の間の値、有利には45〜70゜の間の値を有している。図14においてはこの角度945は約60゜である。摩擦ライニング922の全周にわたって分配配置された個々の溝もしくはオイル通路935は次のように、すなわち、オイル通路935の全長にわたって見て少なくとも1つの実質的に渦流である流れが生じるように、寸法設定されていると、有利である。これによって冷却オイルへの良好な熱伝達を達成することができる。このような流れは、本発明の構成によれば、オイル通路935に沿った変向範囲946を適当に構成することによって達成される。摩擦ライニング922の半径方向の幅にわたってオイル通路935が何回も案内されることに基づいて、冷却オイルによって生ぜしめられる冷却作用は、ロックアップクラッチの摩擦係合範囲においても同様に有利に作用する。通路が本発明のように案内されることによって、ロックアップラッチの摩擦係合範囲において相応に長い冷却媒体案内路を得ることができ、これによって冷却媒体への良好な熱伝達を達成することができる。
【0084】
オイル通路935の内部において渦流を生ぜしめるためには、オイル通路935の寸法設定時に、オイル通路935の流入側939と流出側940との間における差圧が考慮されねばならない。コンバータロックアップラッチでは、この差圧は、コンバータロックアップラッチのリングピストンの両側における室(図1の室18及び室20)の間における圧力差に相当している。
【0085】
冷却作用をさらに改善するために、半径方向外側の縁部範囲及び半径方向内側の縁部範囲又はそのいずれか一方に、ポケット状の複数の切欠き又は凹設部が一体成形部947,948として設けられていると有利である。これらの一体成形部947,948は、通路935と同様な形式で製造することができる。図14に示されて実施例では、ポケット状の一体成形部947,948は三角形に構成されている。これらの一体成形部947,948はしかしながらまた別の形状、例えば月形又は半円形のような別の形状を有していてもよい。さらに一体成形部947,948は、半径線949に対して及び周方向で見て、非対称的に構成されていてもよい。図示の実施例では、ポケット状の一体成形部947,948は、周方向で見て、それぞれ、互いに隣接する2つの変向部946の間に設けられている。摩擦ライニング922の回転時に、一体成形部947,948においては、渦流である冷却媒体の流れが発生する。図14から分かるように、ポケット状の一体成形部947,948と通路935とは半径方向において少なくとも部分的に交差している。冷却のために働くオイル通路935及び一体成形部947,948の構成及び配置に基づいて、これらの冷却手段935,947,948の間における摩擦面部分950もまた同様に、ジグザグのもしくは蛇行状の構成を有している。
【0086】
本発明は図示及び記載の実施例に限定されるものではなく、例えば次のような変化実施例、すなわち、種々様々な実施例との関連において記載された個々の特徴もしくはエレメント及び作用形式を組み合わせることによって形成され得る変化実施例をも含んでいる。さらにまた、図面との関連において記載された個々の特徴もしくは作用形式だけを取り出して、独立した発明を形成することも可能である。これについては、特に、溝やポケットのような冷却処置を備えた摩擦ライニングの構成が挙げられる。さらに、冷却媒体流を制御するための弁もしくは絞り又はオリフィスの使用が挙げられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による装置を示す断面図である。
【図2】 トルクコンバータのトルク特性を示す線図である。
【図3】 ロックアップクラッチを備えたトルクコンバータの1実施例を示す図である。
【図4】 ロックアップクラッチを備えたトルクコンバータの1実施例を示す図である。
【図5】 ロックアップクラッチを備えたトルクコンバータの1実施例を示す図である。
【図6】 本発明によるロックアップクラッチのための摩擦ライニングの1実施例を示す図である。
【図7】 本発明によるロックアップクラッチのための摩擦ライニングの別の実施例を示す図である。
【図8】 本発明によるロックアップクラッチの一部を詳しく示す図である。
【図9】 オイルの容積流を調整する弁を備えたロックアップクラッチを示す図である。
【図10】 図9に示された弁を拡大して示す図である。
【図11】 オイルの容積流を調整する弁の別の実施例を示す図である。
【図12】 オイルの容積流を調整する弁を備えたロックアップクラッチの別の実施例を示す図である。
【図13】 オイルの容積流を調整する弁を備えたロックアップクラッチのさらに別の実施例を示す図である。
【図14】 本発明によるロックアップクラッチのための摩擦ライニングのさらに別の実施例を示す図である。
【符号の説明】
1 装置、 2,302 ケーシング、 3,303 トルクコンバータ、 4,5,304,704 ケーシングシェル、 6 溶接結合部、 7 ポンプ車、 8 羽根プレート、 9,309 ケーシングの壁、 10 タービン車、 11,111,311 被駆動ボス、 12 案内車、 13 ボス、 14 内室、 15,115,315,715 ロックアップクラッチ、 16,316 ダンパ、 17,117,217,317,517,817 リングピストン、 18,218,318 第1の室、 18a,118a,218a 案内通路、 18b 下側室、 19,519 摩擦係合範囲、 20,320 第2の室、 21,321 摩擦面もしくは対応摩擦面、 22,222,322,422,522,722,822,922 摩擦ライニング、 23 範囲、 24,124,224,324 オイル案内壁として働く支持プレート、 25,225,325,725,825 オイル通路、 26,326,826 貫通孔もしくは開口、 27 回転軸線、 28,228 開口もしくは貫通孔、 29,30 エンボス加工部、 234 流出開口、 422a 半径方向外側の範囲、 422b 半径方向内側の範囲、 435,535,935 通路、 436,437 端部範囲、 438 摩擦ライニングセグメント、 439 半径方向外側の端部、 440 半径方向内側の端部、441 凹設部、 542,642,742,842 オイルの容積流調整弁として働く弁、 543,643 ケーシング、 544 外側肩部、 545 孔、 546,646 ピストン、 547 付加部、 548 切欠き、 549 流出部、 550 ブシュ、 551 付加部、 552,652 シリンダ室、 553,653 蓄力器として働くばね、 555 流入部、 556 溝、 650 円板、 654 ケーシング底部、 657 孔もしくはオリフィス(測定オリフィス)、 658 調整オリフィス、 648 開口、 760 リベット結合部、 761 中間室、 862 カバー、 863 室、 939 流入側、 940 流出側、 946 変向部、 947,948 一体成形部、 949 半径線
Claims (37)
- ハイドロダイナミック式のトルクコンバータであって、ケーシング内に収容されたポンプ車とタービン車と案内車と、リングピストンを備えたロックアップクラッチとを有しており、リングピストン(17)の両側に、オイルを充填可能な室(18,20)が1つずつ形成されており、リングピストン(17)が、対応摩擦面(21)と摩擦係合させられる少なくとも1つの摩擦面を有しており、対応摩擦面(21)及び摩擦面の半径方向内側において、リングピストン(17)と対応摩擦面(21)を有する構成部材(4)との間に、前記室のうちの第1の室(18)が形成されており、対応摩擦面及び摩擦面の半径方向範囲において、対応摩擦面(21)もしくは摩擦面を有する又は形成する構成部材(4,22)のうちの少なくとも1つの構成部材にオイル通路(25)が設けられており、該オイル通路(25)が、対応摩擦面と摩擦面との軸方向接触時にも、前記室のうちの第2の室(20)から該オイル通路(25)を介して半径方向内側に向かってトルクコンバータの回転軸線(27)の方向へのオイル流を可能にしており、オイル流がオイル通路(25)を出た後で、少なくとも1つの案内通路(18a)の内部において、半径方向内側に向かって案内されるようになっており、案内通路(18a)を画成する構成部材(17,24)が、オイル圧に基づいて該構成部材に作用する軸方向力に対して、軸方向において互いに支持されていて、案内通路(18a)を画成する構成部材(17,24)の間において閉鎖された力伝達経路が形成されていることを特徴とする、ハイドロダイナミック式のトルクコンバータ。
- 案内通路(18a)が、対応摩擦面又は摩擦面を有する構成部材によって保持されている、請求項1記載のトルクコンバータ。
- オイル通路(25)が、第2の室(20)から第1の室(18)へのオイル流を可能にする、請求項1又は2記載のトルクコンバータ。
- 案内通路(18a)を画成する構成部材が、2つの壁(17,24)であり、該案内通路を画成する2つの壁(17,24)が、互いに軸方向において固定されている、請求項1から3までのいずれか1項記載のトルクコンバータ。
- 第1の室(18)を形成する構成部材(17,4)のうちの1つの構成部材(17)が、案内通路を画成する前記2つの壁(17,24)のうちの一方の壁(17)であり、該構成部材すなわち一方の壁(17)が、半径方向に延びるオイル案内壁(24)を軸方向不動に保持していて、該オイル案内壁(24)が、案内通路を画成する前記2つの壁(17,24)のうちの他方の壁(24)であり、該他方の壁(24)が、一方の壁(17)の半径方向範囲と共に、半径方向に延びていて案内通路を形成する少なくとも1つの案内室(18a)を画成しており、該案内室内においてオイル流が、半径方向内側に向かって案内される、請求項4記載のトルクコンバータ。
- 案内通路(18a)を画成する壁が、対応摩擦面又は摩擦面を保持する構成部材と堅く結合されている、請求項1から5までのいずれか1項記載のトルクコンバータ。
- 第1の室(18)が、軸方向において、リングピストン(17)とケーシング(2)の半径方向の壁(9)との間に形成されている、請求項1から6までのいずれか1項記載のトルクコンバータ。
- リングピストン(17)が、軸方向において、ケーシング(2)の半径方向の壁(9)とタービン車(10)との間に設けられている、請求項1から7までのいずれか1項記載のトルクコンバータ。
- 案内通路(18a)がリングピストン(17)によって保持されている、請求項1から8までのいずれか1項記載のトルクコンバータ。
- 案内通路を画成する壁(24)がリングピストン(17)によって保持されている、請求項4から6までのいずれか1項記載のトルクコンバータ。
- 案内通路を画成する壁(24)が第1の室(18)に収容されている、請求項4から6までのいずれか1項記載のトルクコンバータ。
- 案内通路を画成する壁(224)が、リングピストン(217)の、一方の室(218)とは反対の側に設けられている、請求項10記載のトルクコンバータ。
- 第2の室(20)内に、少なくともタービン車(10)とポンプ車(7)とが収容されている、請求項1から12までのいずれか1項記載のトルクコンバータ。
- 第1の室(18)が、案内通路を画成する壁(24)によって、軸方向に隣接した2つの室(18a,18b)に分割されている、請求項4から6までのいずれか1項記載のトルクコンバータ。
- 対応摩擦面もしくは摩擦面を有する構成部材のうちの少なくとも1つが、摩擦ライニング(22)を有している、請求項1から14までのいずれか1項記載のトルクコンバータ。
- オイル通路(25)が、摩擦ライニングによって画成されている、請求項15記載のトルクコンバータ。
- オイル通路(25)が摩擦ライニングに設けられている、請求項15又は16記載のトルクコンバータ。
- オイル通路(435)の流入部(439)が、該オイル通路の流出部(440)よりも半径方向外側に位置していて、オイル通路が案内通路又は案内室(18a,218a)に開口している、請求項1から17までのいずれか1項記載のトルクコンバータ。
- 案内通路(18a)が、トルクコンバータの回転軸線に向かっての第1の室(18)の半径方向長さの少なくとも50%にわたって延在している、請求項1から18までのいずれか1項記載のトルクコンバータ。
- オイル通路(25)が、少なくとも1つの摩擦ライニング(22)のエンボス加工部又は切欠きによって形成されている、請求項15から17までのいずれか1項記載のトルクコンバータ。
- オイル通路(25)の流入側が、リングピストン(17)に設けられた軸方向の供給開口と接続されている、請求項請求項1から20までのいずれか1項記載のトルクコンバータ。
- オイル通路(25)の流出側が、案内通路を画成する壁としてのオイル案内壁(24)に設けられた軸方向の貫通孔(28)と接続されていて、該貫通孔が案内通路(18a)に開口している、請求項4、6、10、11,12及び14のいずれか1項記載のトルクコンバータ。
- 少なくとも1つの摩擦ライニング(422)が、ジグザグの又は蛇行状のオイル通路(435)を有している、請求項15から17までのいずれか1項記載のトルクコンバータ。
- オイル通路の流入側(439)が摩擦ライニングの外側の縁部範囲(422a)に設けられていて、オイル通路の流出側(440)が摩擦ライニングの半径方向内側の縁部範囲(422b)に設けられている、請求項23記載のトルクコンバータ。
- ジグザグに又は蛇行状に構成されたオイル通路(435)が、摩擦ライニングの周方向に延びている、請求項23又は24記載のトルクコンバータ。
- オイル通路(435,935)が少なくとも2つの変向部(946)を有している、請求項23から25までのいずれか1項記載のトルクコンバータ。
- リングピストン(17)が摩擦ライニングを有している、請求項1から26までのいずれか1項記載のトルクコンバータ。
- 摩擦ライニング(422)が、複数の鎌形の摩擦ライニングセグメント(438)から成っている、請求項15から17までのいずれか1項記載のトルクコンバータ。
- オイル通路(535)を介して流れるオイル容積が、少なくとも1つの弁(542)を介して、トルクコンバータ、該トルクコンバータを駆動する機関及びトルクコンバータによって駆動される伝動装置の少なくとも1つの運転パラメータに関連して、調節可能である、請求項1から28までのいずれか1項記載のトルクコンバータ。
- 弁(542)が、少なくとも1つのオイル通路の流入側又は流出側に設けられている、請求項29記載のトルクコンバータ。
- オイル通路が、リングピストン及びケーシングのような摩擦面を形成する構成部材のうちの少なくとも1つの材料に設けられた一体成形部によって、形成されている、請求項1から30までのいずれか1項記載のトルクコンバータ。
- 弁(542)が、実質的にトルクコンバータの全運転範囲にわたって、ほぼ一定の容積流を生ぜしめる、請求項29から31までのいずれか1項記載のトルクコンバータ。
- 弁(542)の流過横断面が、両方の室(18,20)の間における圧力差に関連して可変である、請求項29から32までのいずれか1項記載のトルクコンバータ。
- 両方の室の間における圧力差が増大するに連れて、弁(542)の流過横断面が小さくなる、請求項33記載のトルクコンバータ。
- ハイドロダイナミック式のトルクコンバータであって、ケーシング内に収容されたポンプ車とタービン車と案内車と、リングピストンを備えたロックアップクラッチとを有しており、リングピストン(17)の両側に、オイルを充填可能な室(18,20)が1つずつ形成されており、リングピストン(17)が、対応摩擦面(21)と摩擦係合させられる少なくとも1つの摩擦面を有しており、対応摩擦面(21)及び摩擦面の半径方向内側において、リングピストン(17)と対応摩擦面(21)を有する構成部材(4)との間に、前記室のうちの第1の室(18)が形成されており、対応摩擦面及び摩擦面の半径方向範囲において、対応摩擦面(21)もしくは摩擦面を有する又は形成する構成部材(4,22)のうちの少なくとも1つにオイル通路(25)が設けられており、該オイル通路(25)が、対応摩擦面と摩擦面との軸方向接触時にも、前記室のうちの第2の室(20)から第1の室(18)へのオイル流を可能にしており、第1の室(18)に半径方向の壁(24)が設けられていて、該壁(24)が、第1の室(18)を画成している半径方向の壁のうちの1つに対して軸方向において固定されており、オイル流が半径方向内側に向かって、互いに軸方向において固定されている両方の壁(17,24)の間を導かれるようになっていることを特徴とする、ハイドロダイナミック式のトルクコンバータ。
- 第1の室(318)に収容された壁(324)が、ケーシング(304)に対して軸方向で固定されている、請求項35記載のトルクコンバータ。
- 壁(324)が、タービンボス(311)に軸方向で固定されている、請求項35又は36記載のトルクコンバータ。
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