JP3676642B2 - 住宅用排水システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、住宅用排水システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、アパートなどの小規模集合住宅や個人用住宅では、図10に示すように、建物2内に設置された台所25,トイレ21,洗面所22,洗濯機23,浴室24などの各種排水設備にて発生した排水は、それぞれの排水設備に接続された各排水枝管51を通じて建物の外側に埋設配管された各排水桝6に流れ込み、この排水桝6間を接続している宅地内の排水管路3を通じて公共桝7に流れ込み、この公共桝7を経て公道下に埋設された下水本管へ排水される排水システムとなっている。
【0003】
ところで、上記従来の排水システムの場合、宅地1内の排水管路3は建物2の基礎3の外側に埋設配管されており、この排水管路3の曲がり部や合流部に各種タイプの排水桝が設置されるようになっている。この排水桝としては、たとえばポリプロピレン樹脂製のものや硬質塩化ビニル樹脂製のものが用いられている。これらの排水桝の立ち上がり口径は、一般的には、ポリプロピレン樹脂製のものでは約300mm、一方、硬質塩化ビニル樹脂製のものでは約150〜200mmである。
【0004】
このように、従来の排水システムでは、建物の外郭と宅地の境界との間に、建物の外郭に沿って排水管路を埋設配管するとともに、この排水管路の途中に、各各種排水設備に接続したそれぞれの排水枝管の端部が接続される排水桝を設置するための空間が必要である。このため、宅地の狭小化によって、排水桝の設置が困難になってくるという問題があった。
【0005】
このような問題を解消する住宅用の排水システムとして、特開平10−331221号公報において、建物の床下に配管され、建物内の各排水設備にそれぞれ接続した排水枝管と、建物の外方に建物の外郭に沿って宅地内に配管され、前記排水枝管を接続する流入枝管口を有する排水桝を接続した排水管とを備え、前記排水枝管は、ほぼ同一方向に向けて建物の外側に導出して宅地内に配管された前記排水管に接続されている排水桝の流入枝管口に接続し、前記排水枝管は、建物の床下に向けて配管した縦枝管部と、床下に下流側を下方に向けた勾配をもって配管された横枝管部および縦枝管部と横枝管部とを接続する湾曲枝管部とにてそれぞれ形成し、前記各排水管の少なくとも各湾曲枝管部をフレキシブル管にてそれぞれ形成した住宅用の排水配管装置が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特開平10−331221号公報に開示の排水配管装置の場合は、各排水設備に接続された排水枝管を形成している横枝管部のそれぞれを建物の基礎を貫通させて排水桝の流入枝管口と接続させなければならない。このため、建物の基礎が局部的に強度低下を生じたり、あるいは、貫通部の水密処理に手間を要するという問題があった。また、各横枝管部の端部と排水桝の流入枝管口との接続作業も工数を要するという問題があった。
【0007】
本発明の目的は、建物の外周基礎や内側基礎に形成する貫通孔が少なくて済み、その結果、建物の基礎の強度低下が生じず、排水管路内の点検や清掃などの維持管理を容易に行え、しかも、掘削工事などの土工費用を大幅に削減することができる住宅用排水システムを提供することである。
【0008】
また、本発明の目的は、狭小な宅地であっても、宅地を有効に活用できる住宅用排水システムを提供することである。
【0009】
さらに、本発明の目的は、集水桝の設置場所が決まることで、配管ルートが明確になり、プレハブ配管が可能となる住宅用排水システムを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の本発明は、建物の床下に、複数の流入側接続部と1個の流出側接続部を有する集水桝が配置され、この集水桝の各流入側接続部に、建物内に設置されているトイレ以外の各種排水設備に接続されている排水枝管の流出側端部が接続されるとともに、集水桝の流出側接続部と接続されている排水主管の下流側端部が建物の外周基礎の外側地中に埋設されている排水桝の流入側接続部と接続され、この排水桝の流出側接続部と接続されている排水主管の下流側端部が公共桝の流入側接続部と接続され、トイレに接続されている排水枝管の下流側端部が建物の外周基礎を貫通して屋外に突出され、この排水枝管の下流側端部が、排水桝の流出側接続部と公共桝の流入側接続部との間を接続している排水主管の途中に配管接続されている合流タイプの排水桝の分岐流入側接続部と接続されている住宅用排水システムである。
【0011】
請求項2記載の本発明は、請求項1記載の住宅用排水システムにおいて、集水桝の流出側接続部と接続されている排水主管が透明なものである。
【0012】
請求項3記載の本発明は、請求項1記載の住宅用排水システムにおいて、建物の外周基礎を貫通して屋外に突出している排水主管の下流側端部と、建物の外周基礎の外側地中に埋設されている排水桝の流入側接続部との間が、掃除口を有する管継手を介して接続されているものである。
【0013】
請求項4記載の本発明は、請求項1記載の住宅用排水システムにおいて、建物の外周基礎の内側にて、排水主管の下流側端部に、掃除口を有する管継手の流入側接続部が接続され、この管継手の流出側接続部に接続されている継手部材が建物の外周基礎を貫通して屋外に突出され、この継手部材の流出側端部が建物の外周基礎の外側地中に埋設されている排水桝の流入側接続部と接続されているものである。
【0014】
【0015】
(作用)
請求項1記載の本発明の住宅用排水システムでは、複数の流入側接続部と1個の流出側接続部を有する集水桝が建物の床下に配置され、この集水桝の各流入側接続部に、建物内に設置されている各種排水設備に接続されている排水枝管の流出側端部が接続されるとともに、集水桝の流出側接続部と接続されている排水主管の下流側端部が建物の外周基礎の外側地中に埋設された排水桝の流入側接続部と接続され、この排水桝の流出側接続部と接続されている排水主管の下流側端部が公共桝の流入側接続部と接続されているので、汚物を伴うトイレ排水以外の雑排水用排水管は建物の外周基礎に形成する貫通孔が少なくて済み、建物の外周基礎の強度低下が生じない。
【0016】
また、排水主管は建物の床下に露出配管されているので、掘削工事などの土工費用を削減できるとともに、排水主管の部分的補修を、たとえばやり取り継手などを用いて容易に行うことができる。しかも、建物の外周基礎の外側の宅地内に埋設する雑排水が合流する排水桝は一つで済むので、材料費や施工費を削減できる。
【0017】
さらに、建物内のトイレ以外の各種排水設備に接続されている排水枝管の流出側端部を、集水桝の各流入側接続部と接続することで、各種排水設備との間の配管接続を行えるので、配管工事費用を削減することができる。また、集水桝の設置場所が決まることによって配管ルートが明確になり、作業者が配管現場にて現場合わせを行う必要がなく、プレハブ配管が可能となる。その結果、配管施工もスムーズに行え、かつ、配管作業者による施工差も解消される。
【0018】
また、従来のように、建物の外周基礎の外側の宅地内に排水主管や多数の排水桝を埋設する必要がないので、狭小な宅地であっても、宅地を有効に活用できる。
さらに、請求項1記載の本発明の住宅用排水システムでは、トイレに接続されている排水枝管の下流側端部が建物の外周基礎を貫通して屋外に突出され、この排水枝管の下流側端部が、排水桝の流出側接続部と公共桝の流入側接続部との間を接続している排水主管の途中に配管接続された合流タイプの排水桝の分岐流入側接続部と接続されているので、汚物などを含んだトイレの汚水を別系統にて、建物の外周基礎の外側地中に外周基礎に沿って埋設されている排水主管に排水することができる。このため、トイレ以外の排水設備から各排水枝管を通じて集水桝内に流れ込む排水の排水特性はなんら影響を受けることがない。
【0019】
請求項2記載の本発明の住宅用排水システムでは、排水主管が透明なものであるので、建物の床下に作業者が入り込むか、あるいは、床面に設けた開口部を利用することで、排水主管内の点検を外部から目視にて容易に行える。
【0020】
請求項3記載の本発明の住宅用排水システムでは、建物の外周基礎を貫通して屋外に突出している排水主管の下流側端部と、建物の外周基礎の外側地中に埋設された排水桝の流入側接続部との間が、掃除口を有する管継手を介して接続されているので、この管継手の掃除口を通じて排水主管内の清掃などの維持管理を容易に行うことができる。
【0021】
請求項4記載の本発明の住宅用排水システムでは、建物の外周基礎の内側にて、掃除口を有する管継手の流入側接続部が排水主管の下流側端部に接続され、この管継手の流出側接続部に接続された継手部材が建物の外周基礎を貫通して屋外に突出され、この継手部材の流出側端部が建物の外周基礎の外側地中に埋設された排水桝の流入側接続部と接続されているので、建物の床面に設けた開口部を利用して、排水主管に接続された管継手の掃除口を通じて排水主管内の清掃などの維持管理を容易に行うことができる。
【0022】
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は本発明の住宅用排水システムの実施の形態を示す模式説明図、図2は図1の要部を示す横断面図、図3は図2における集水桝を示す平面図および正面図である。
【0024】
図1において、2は宅地1内に建てられている建物である。建物2の床下の外周基礎4の内側の防湿コンクリートあるいは盛土46上に集水桝8が配置されている。この集水桝8は硬質塩化ビニル樹脂製のものであり、図3に示すように、有底円筒状のます本体81の壁部に5個の流入側受け口82と1個の流出側受け口83とが一体に突設され、ます本体81の上端開口には蓋84が着脱自在に装着されている。集水桝8の流入側および流出側の受け口82,83の口径はそれぞれ30〜75mm、100mmである。
【0025】
集水桝8の各受け口82に、建物2内に設置されている洗面所22,洗濯機23,浴室24,台所25などのトイレ以外の排水設備に接続されている各排水枝管51の流出側端部が接着接続されている。なお、各排水枝管51の一部は蛇腹状あるいは螺旋状とされ、曲げ配管ができるように可撓性が付与されている。
【0026】
集水桝8と台所25との間は、図2に示すように、排水枝管51がL字状に配管されて接続されており、この排水枝管51の曲がり部には90度大曲りY継手52が接着接続され、このY継手52の受け口内に栓体53が着脱自在に装着されて掃除口とされている。この栓体53の形状はY継手52内にスムーズな流路が形成されるようになされている。
【0027】
同様に、集水桝8と浴室24との間を接続している排水枝管51の曲がり部にも90度大曲りY継手52が接着接続され、このY継手52の受け口内に上記と同一の栓体53が着脱自在に装着されて掃除口とされている。
【0028】
このように、浴室24および台所25と集水桝8との間を接続している両排水枝管51の曲がり部に掃除口を設けることによって、この掃除口を通じて両排水枝管51内の点検や掃除を行えるようになっている。
【0029】
なお、曲がり部に90度大曲りY継手52を配管接続する代わりに、各排水枝管51の直線部にT字状あるいはY字状の三方管継手を接続し、この管継手の分岐部の開口端内に栓体を装着し、この栓体を取り外して、各排水枝管51内の点検や清掃を行えるようにしてもよい。
【0030】
そして、集水桝8の流出側受け口83に排水主管3の上流側端部が接着接続され、この排水主管3の下流側端部が建物2の外周基礎4の外側地中に埋設された排水桝6の流入側受け口61と接着接続され、この排水桝6の流出側受け口62に排水主管3Aが接着接続され、この排水主管3Aの下流側端部が公共桝7の流入側受け口と接着接続され、この公共桝7を通じて建物2内の各排水設備22〜25にて生じた排水が下水道本管(図示せず)に排水されるようになっている。なお、排水主管3,3Aはともに口径100mmの灰色に着色した不透明な硬質塩化ビニル樹脂製のものである。
【0031】
外周基礎4の孔4aを貫通して屋外に突出されている排水主管3の下流側先端と、建物2の外周基礎4の外側地中に埋設された排水桝6の流入側受け口61との間は、図5に示すように、90度大曲りY継手34,短管35および90度エルボ継手36を介して接着接続されている。90度大曲りY継手34の上端受け口341内には栓体342が着脱自在に装着されている。
【0032】
地表面に露出している90度大曲りY継手34は配管カバー34aにて覆われて保護されている。排水桝6の流出側受け口62には排水管3Aの一端部が接続され、この排水管3Aの他端部が公共桝7の流入側接続部と接続されている。排水桝6の上端受け口63には短管64の下端が接続され、この短管64の上端に掃除口用の蓋65が着脱自在に装着されている。
【0033】
このようにすることで、床下に作業者が入り込むか、あるいは、床面に設けた開口部(図示せず)を利用して排水主管3内の点検や掃除を行える。
【0034】
なお、図2の実施の形態では、排水主管3として、灰色に着色した不透明な硬質塩化ビニル樹脂管を用いたが、たとえば透明な硬質塩化ビニル樹脂管を用いることも可能である。排水主管3を透明なものとすることによって、排水管路内の点検を外部から目視にて行うことが可能となり、排水管路の点検作業を作業性よく簡単に行える。なお、排水主管3の断面形状は円形に限定されず、卵形であってもよい。
【0035】
その際、洗面所22,洗濯機23,浴室24,台所25などの排水設備に接続されている各排水枝管51も透明な硬質塩化ビニル樹脂管としてもよい。また、集水桝8を透明なものとしてもよい。あるいは、排水主管3と各排水枝管51を不透明なものとし、集水桝8を透明なものとしてもよい。各排水枝管51は内面が平滑な蛇腹管や螺旋管などの可撓性管であってもよい。
【0036】
上記図2の実施の形態では、排水管路を構成している排水主管3,集水桝8,排水枝管51などを硬質塩化ビニル樹脂製のものとしたが、ポリエチレン樹脂製のものとしてもよい。その際、接続方式としては、ゴム輪方式、融着方式、溶着方式などを採用すればよい。
【0037】
また、掃除口を有している90度大曲りY継手34を建物2の外周基礎4の外側に露出させて配管接続したが、図6に示すように、外周基礎4の内側に形成した防湿コンクリート46の一部に窪み部461を形成し、この窪み部461を利用して、90度大曲りY継手34を建物2の外周基礎4の内側に配管接続するようにしてもよい。なお、図6において、図6と同一部材については同一符号を付している。
【0038】
さらに、上記集水桝として、図4に示すように、円筒状のます本体81aの下端部を縮径して流出側差し口83を設けたドロップタイプの集水桝8Aを用いることも可能である。このドロップ集水桝8Aを建物2の床下に設置する場合、ます本体81aの上下方向の高さの程度にもよるが、ます本体81aの一部を床下の地中に埋設するようにしてもよい。その際、集水桝8Aの流出側差し口83と排水主管3の上流側端部とを90度エルボ継手を介して接続すればよい。そして、排水主管3は地中に埋設された状態で外周基礎4を貫通し、あるいは、外周基礎4の下側を迂回して排水桝6と接続されることになる。
【0039】
図7は本発明の住宅用排水システムの実施例の要部を示す拡大説明図である。この実施例では、図7に示すように、トイレ21に接続されている排水枝管51の下流側端部を建物2の長片側の外周基礎4を貫通して屋外に突出させ、この排水枝管51の下流側端部を、排水桝6の流出側受け口62と公共桝の流入側接続部との間を接続している排水主管3Aの途中に接続した90度合流タイプの排水桝6Aの分岐流入側の受け口63Aと接続した以外は、上記実施の形態と同一であるので、同一部分には同一符号を付して説明を省略する。なお、この場合、集水桝8として、ます本体81の壁部に4個の流入側受け口82を有するものを用いている。
【0040】
この実施例の場合、トイレ21と接続している排水枝管51の下流側端部を、排水桝6と公共桝7との間を接続している排水主管3Aの途中に配管接続した排水桝6Aの分岐流入側の受け口63Aと接続しているので、汚物などを含んだトイレの汚水は別系統にて排水主管3Aに排水されることになり、集水桝8内に流れ込むトイレ21以外の各排水設備22〜25からの排水の排水特性はなんら影響を受けない。
【0041】
なお、上記実施の形態では、各排水設備22〜25からの排水を各排水枝管51を通じて集水桝8に独立して合流させるようにしたが、たとえば図8に示すように、洗面所22からの排水と洗濯機23からの排水とを合流させて1本の排水枝管51を通じて集水桝8に排水するようにしてもよい。
【0042】
また、上記実施例では、トイレ21以外の各排水設備22〜25からの排水を各排水枝管51を通じて集水桝8に独立して合流させるようにしたが、たとえば図9に示すように、洗面所22からの排水と洗濯機23からの排水を合流させて1本の排水枝管51を通じて集水桝8に排水するようにしてもよい。
【0043】
【発明の効果】
請求項1記載の本発明の住宅用排水システムでは、複数の流入側接続部と1個の流出側接続部を有する集水桝が建物の床下に配置され、この集水桝の各流入側接続部に、建物内に設置されたトイレを除く各種排水設備に接続されている排水枝管の流出側端部が接続されるとともに、集水桝の流出側接続部と接続されている排水主管の下流側端部が建物の外周基礎の外側地中に埋設された排水桝の流入側接続部と接続され、この排水桝の流出側接続部と接続されている排水主管の下流側端部が公共桝の流入側接続部と接続されているので、建物の外周基礎に形成する貫通孔が一箇所で済み、建物の外周基礎の強度低下が生じない。
【0044】
また、排水主管は建物の床下に露出配管されているので、掘削工事などの土工費用を削減できる。そして、排水主管が建物の床下に露出配管されていることで、排水主管の部分的補修を、たとえばやり取り継手などを用いて容易に行うことができる。しかも、建物の外周基礎の外側の宅地内に埋設する排水桝は一つで済むので、材料費や施工費を削減できる。
【0045】
さらに、建物内の各種排水設備に接続されている排水枝管の流出側端部を、集水桝の各流入側接続部と接続することで、各種排水設備との間の配管接続を行えるので、配管工事費用を削減することができる。また、集水桝の設置場所が決まることによって、配管ルートが明確になり、プレハブ配管が可能となる。その結果、配管作業者による施工差も解消される。さらに、集水桝が配置される場所を選択することによって、内側基礎を貫通させることなく、集水桝と各種排水設備との間を各排水枝管にて接続することができる。
【0046】
また、従来のように、建物の外周基礎の外側の宅地内に排水主管や多数の排水桝を埋設する必要がないので、狭小な宅地であっても、宅地を有効に活用できる。
さらに、請求項1記載の本発明の住宅用排水システムでは、トイレに接続されている排水枝管の下流側端部が建物の外周基礎を貫通して屋外に突出され、この排水枝管の下流側端部が、排水桝の流出側接続部と公共桝の流入側接続部との間を接続している排水主管の途中に配管接続された合流タイプの排水桝の分岐流入側接続部と接続されているので、汚物などを含んだトイレの汚水を別系統にて、建物の外周基礎の外側地中に外周基礎に沿って埋設されている排水主管に排水することができる。このため、トイレ以外の排水設備か ら各排水枝管を通じて集水桝内に流れ込む排水の排水特性はなんら影響を受けることがない。
【0047】
請求項2記載の本発明の住宅用排水システムでは、排水主管が透明なものであるので、建物の床下に作業者が入り込むか、あるいは、床面に設けた開口部を利用することで、排水主管内の点検を外部から目視にて容易に行える。
【0048】
請求項3記載の本発明の住宅用排水システムでは、建物の外周基礎を貫通して屋外に突出している排水主管の下流側端部と、建物の外周基礎の外側地中に埋設された排水桝の流入側接続部との間が、掃除口を有する管継手を介して接続されているので、建物の外側から管継手の掃除口を通じて排水主管内の清掃などの維持管理を容易に行うことができる。
【0049】
請求項4記載の本発明の住宅用排水システムでは、建物の外周基礎の内側にて、排水主管の下流側端部に、掃除口を有する管継手の流入側接続部が接続され、この管継手の流出側接続部に接続された継手部材が建物の外周基礎を貫通して屋外に突出され、この継手部材の流出側端部が建物の外周基礎の外側地中に埋設された排水桝の流入側接続部と接続されているので、建物の床面に設けた開口部を利用して、排水主管に接続されている管継手の掃除口を通じて排水主管内の清掃などの維持管理を容易に行うことができる。
【0050】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態を示す模式説明図である。
【図2】 図1の要部を示す横断面図である。
【図3】 図2における集水桝を示す平面図および正面図である。
【図4】 図3の集水桝の変形例を示す平面図および正面図である。
【図5】 図2の要部を示す拡大説明図である。
【図6】 図5の変形例を示す拡大説明図である。
【図7】 本発明の実施例の要部を示す横断面図である。
【図8】 図2の変形例を示す模式説明図である。
【図9】 図7の変形例を示す模式説明図である。
【図10】 従来の住宅用排水システムを示す模式説明図である。
【符号の説明】
1 敷地(宅地)
2 建物
21 トイレ
22 洗面所
23 洗濯機
24 浴室
25 台所
3,3A 排水主管
4 外周基礎
4a,4b,4c,4d 孔
41 内側基礎
45 根太
46 防湿コンクリート
51 排水枝管
52 90度大曲りY継手
53 栓体
6 排水桝
61 流入側受け口
7 公共桝
8 集水桝
82 流入側受け口
83 流出側受け口
Claims (4)
- 建物の床下に、複数の流入側接続部と1個の流出側接続部を有する集水桝が配置され、この集水桝の各流入側接続部に、建物内に設置されているトイレ以外の各種排水設備に接続されている排水枝管の流出側端部が接続されるとともに、集水桝の流出側接続部と接続されている排水主管の下流側端部が建物の外周基礎の外側地中に埋設されている排水桝の流入側接続部と接続され、この排水桝の流出側接続部と接続されている排水主管の下流側端部が公共桝の流入側接続部と接続され、トイレに接続されている排水枝管の下流側端部が建物の外周基礎を貫通して屋外に突出され、この排水枝管の下流側端部が、排水桝の流出側接続部と公共桝の流入側接続部との間を接続している排水主管の途中に配管接続されている合流タイプの排水桝の分岐流入側接続部と接続されていることを特徴とする住宅用排水システム。
- 集水桝の流出側接続部と接続されている排水主管が透明なものである請求項1記載の住宅用排水システム。
- 建物の外周基礎を貫通して屋外に突出している排水主管の下流側端部と、建物の外周基礎の外側地中に埋設されている排水桝の流入側接続部との間が、掃除口を有する管継手を介して接続されている請求項1記載の住宅用排水システム。
- 建物の外周基礎の内側にて、排水主管の下流側端部に、掃除口を有する管継手の流入側接続部が接続され、この管継手の流出側接続部に接続されている継手部材が建物の外周基礎を貫通して屋外に突出され、この継手部材の流出側端部が建物の外周基礎の外側地中に埋設されている排水桝の流入側接続部と接続されている請求項1記載の住宅用排水システム。
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