JP3675402B2 - 光デバイス及びその製造方法、光モジュール、回路基板並びに電子機器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光デバイス及びその製造方法、光モジュール、回路基板並びに電子機器に関する。
【0002】
【背景技術】
受光部等のような光学的部分を有する光素子は、光学的部分と光学的部分を封止するためのカバーとの間に空間を設けたほうがよい。このため、光素子に個片化した後に、光学的部分とカバーとの間に空間を設けて、光学的部分がカバーによって封止される光デバイスの製造方法が知られている。個片化は、ウエハ等の基板の切断により行うが、この際に切削屑等のゴミやケバが発生する。このゴミ等が光学的部分に付着したまま封止されると、その後に該空間内からゴミを除去することができなくなり、光デバイスの品質が低下するという問題があった。特に、マイクロレンズ付の光学的部分を有する固体撮像装置である場合には、マイクロレンズが凹凸を有するため、ゴミが付着しやすく、完全に除去するのが困難であった。このため、マイクロレンズ付の光学的部分を有する場合には、さらに光デバイス(固体撮像装置)の品質が低下しやすいという問題があった。
【0003】
本発明は、この問題点を解決するものであり、その目的は、品質の高い光デバイス及びその製造方法、光モジュール、回路基板並びに電子機器を提供することにある。
【0034】
(1)本発明に係る光デバイスの製造方法は、(a)複数の透明基板のそれぞれに光透過性の接着層を設けてから、複数の光学的部分が形成された第1の基板に、前記接着層を介して、前記複数の透明基板を貼り付けて、前記複数の光学的部分を封止し、
(b)前記第1の基板を切断することを含む。
本発明によれば、光学的部分を封止してから第1の基板を切断するので、封止部内にゴミが入ることがなく、品質の高い光デバイスを得ることができる。
(2)この光デバイスの製造方法において、
前記(a)工程で、前記複数の透明基板を、相互の位置を固定した状態で、一度に前記第1の基板に貼り付けてもよい。
これによれば、複数の透明基板は、相互の位置を固定してあるので、第1の基板への貼り付けが簡単になる。
(3)この光デバイスの製造方法において、
前記(a)工程前に、シートにプレートを貼り付け、前記シートを切断しないように前記プレートを切断して前記複数の透明基板を得てもよい。
(4)この光デバイスの製造方法において、
前記第1の基板には、それぞれの前記光学的部分の外側に電極が形成されてなり、
前記(a)工程で、前記電極を避けて、前記第1の基板に前記接着層及び前記透明基板を設けてもよい。
これによれば、第1の基板における電極の上方が開放されるので、電極に対する電気的な接続を採りやすくなる。
(5)本発明に係る光デバイスの製造方法は、(a 1 )複数の光学的部分が形成された第1の基板に、前記複数の光学的部分を覆うように、光透過性の接着層を介して、プレートを貼り付け、
(a 2 )前記プレートを、それぞれの前記光学的部分に対応する透明基板に切断して、各前記光学的部分を封止し、
(b)前記第1の基板を切断することを含む。
本発明によれば、光学的部分を封止してから第1の基板を切断するので、封止部内にゴミが入ることがなく、品質の高い光デバイスを得ることができる。また、プレートと第1の基板との位置合わせが容易であり、バラバラの複数の個片を位置合わせしなくてもよい。
(6)この光デバイスの製造方法において、
前記第1の基板には、それぞれの前記光学的部分の外側に電極が形成されてなり、
前記(a 2 )工程で、前記プレートにおける前記電極の上方の部分を除去しながら前記プレートを切断してもよい。
これによれば、第1の基板における電極の上方が開放されるので、電極に対する電気的な接続を採りやすくなる。
(7)この光デバイスの製造方法において、
前記プレートを切断するカッタの幅は、前記第1の基板を切断するカッタの幅よりも大きくてもよい。
(8)この光デバイスの製造方法において、
前記(a 1 )工程で、前記接着層を、前記第1の基板上に連続的に設け、
前記(a 2 )工程後に、前記接着層のうち、隣同士の前記透明基板の間に位置する部分を除去することをさらに含んでもよい。
(9)本発明に係る光デバイスの製造方法は、(a 1 )複数の光学的部分が形成された第1の基板に、光透過性の接着層を形成し、
(a 2 )複数の透明基板のそれぞれを、各前記光学的部分に対応させて、前記接着層を介して第1の基板に接着し、
(b)前記第1の基板を切断することを含む。
本発明によれば、光学的部分を封止してから第1の基板を切断するので、封止部内にゴ ミが入ることがなく、品質の高い光デバイスを得ることができる。また、第1の基板と透明基板との熱膨張率等の相違が大きい場合などに、個片化された透明基板を位置精度よく光学的部分に接着することができる。
(10)この光デバイスの製造方法において、
前記第1の基板には、それぞれの前記光学的部分の外側に電極が形成されてなり、
前記(a 1 )工程で、前記電極を避けて、前記第1の基板に前記透明基板を設けてもよい。
これによれば、第1の基板における電極の上方が開放されるので、電極に対する電気的な接続を採りやすくなる。
(11)この光デバイスの製造方法において、
前記透明基板は、少なくとも可視光を通過させ、赤外線を通過させなくてもよい。
(12)この光デバイスの製造方法において、
前記第1の基板は、半導体ウエハであってもよい。
(13)この光デバイスの製造方法において、
それぞれの前記光学的部分は、画像センシング用に並べられた複数の受光素子を有していてもよい。
(14)この光デバイスの製造方法において、
それぞれの前記光学的部分は、カラーフィルタをさらに有していてもよい。
(15)この光デバイスの製造方法において、
それぞれの前記光学的部分は、マイクロレンズアレイをさらに有していてもよい。
(16)この光デバイスの製造方法において、
前記接着層として、光の絶対屈折率が、前記マイクロレンズアレイとは異なる材料を使用してもよい。
(17)本発明に係る光デバイスは、上記方法によって製造されてなる。
(18)本発明に係る光モジュールは、光デバイスと、
前記光デバイスが取り付けられる支持部材と、
を有する。
(19)本発明に係る回路基板は、光モジュールが実装されてなる。
(20)本発明に係る電子機器は、上記光モジュールを有する。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0036】
(第1の実施の形態)
図1(A)〜図5(B)は、本発明の第1の実施の形態に係る光デバイス及びその製造方法を説明する図である。本実施の形態では、図1(A)及び図1(B)に示すように、第1の基板10に第2の基板30を取り付ける。
【0037】
第1の基板10には、後述する切断工程での作業性を向上させるためにシート12を貼り付けておいてもよい。図2は、第1の基板10の一部を拡大した図である。第1の基板10は、光学的部分14を含む複数の光素子50を有する。光素子50は、光学的部分14と電極26とを含む。光学的部分14は、光が入射又は出射する部分である。または、光学的部分14は、光エネルギーと他のエネルギー(例えば電気)を変換する。すなわち、1つの光学的部分14は、複数のエネルギー変換部(受光部・発光部)16を有する。
【0038】
本実施の形態では、それぞれの光学的部分14は、複数のエネルギー変換部(受光部又はイメージセンサ部)16を有する。図2に示すように、複数のエネルギー変換部16は、二次元的に並べられて、画像センシングを行えるようになっている。すなわち、本実施の形態で製造される光デバイス又は光モジュールは、イメージセンサ(例えばCCD、CMOSセンサ)等の固体撮像装置である。エネルギー変換部16は、パッシベーション膜18で覆われている。パッシベーション膜18は、光透過性を有する。第1の基板10が、半導体基板(例えば半導体ウエハ)を含むものであれば、SiO2、SiNでパッシベーション膜18を形成してもよい。
【0039】
光学的部分14は、カラーフィルタ20を有していてもよい。カラーフィルタ20は、パッシベーション膜18上に形成されている。また、カラーフィルタ20上に平坦化層22が設けられ、その上にマイクロレンズアレイ24が設けられていてもよい。
【0040】
第1の基板10には、複数の電極26が形成されている。図2に示す電極26は、パッド上に形成されたバンプを有するが、パッドのみであってもよい。図2に示すように、電極26は、個々の光素子50において光学的部分14の外側に形成されていることが好ましい。例えば、隣同士の光学的部分14の間に、電極26が形成されている。1つの光学的部分14に、1グループの電極26(複数)が対応している。例えば、図5(B)に示すように、光学的部分14の複数辺(例えば対向する二辺)に沿って電極26を配置してもよい。
【0041】
第2の基板30は、透明基板32を含む。透明基板32は、光透過性を有する。透明基板32の形状は特に限定されないが、例えば四辺形である。また、第2の基板30の外形は、第1の基板10の外形とほぼ同一であってもよい。透明基板32は、光学的部分14の上方に配置される。透明基板32は、光が透過するものであれば損失の大きさは問わないし、特定の波長の光のみを透過するものであってもよい。透明基板32は、可視光を通過させるが赤外線領域の光を通過させないものであってもよい。透明基板32は、可視光に対して損失が小さく、赤外線領域の光に対して損失が大きくてもよい。また、透明基板32は、可視光線を通過させるが赤外線を通過させない膜を有していてもよい。透明基板32として光学ガラスを使用してもよいし、プラスチックプレートを使用してもよい。
【0042】
第2の基板30は、接着層36を介して第1の基板10に貼り付ける。本実施の形態では、各透明基板32に接着層36が設けられる。接着層36は、光透過性を有する。特に、接着剤36の光透過性は、大気の光透過性と同等程度に高くてもよい。接着層36には、熱可塑性樹脂を使用してもよい。例えば、熱可塑性の感光性樹脂(フォトレジスト等)を使用してもよい。なお、接着層36は、取り扱い易いように一旦仮硬化させ、第1の基板10に接触させてから接着力を発現させてもよい。例えば、接着層36が、紫外線硬化型の熱可塑性樹脂であれば、仮硬化には、紫外線の照射を適用することができる。接着層36がマイクロレンズアレイ24上に形成される場合には、両者における光の絶対的屈折率は異なる。詳しくは、接着層36の絶対的屈折率は、マイクロレンズアレイ24が図2に示すように凸レンズであれば、マイクロレンズアレイ24の絶対的屈折率よりも小さいことが好ましい。逆に、マイクロレンズアレイ24が凹レンズであれば、接着層36の絶対的屈折率は、マイクロレンズアレイ24の絶対的屈折率よりも大きいことが好ましい。
【0043】
透明基板32を1つずつ第1の基板10に貼り付けてもよい。本実施の形態では、相互の位置を固定した状態で、複数の透明基板32を第1の基板10に貼り付ける。図1(A)及び図1(B)に示す例では、シート34に複数の透明基板32を貼り付けておく。こうすることで、一度に複数の透明基板32を貼り付けることができる。なお、複数の透明基板32は、マトリクス状に並んでいてもよい。
【0044】
図3(A)及び図3(B)は、相互の位置が固定された複数の透明基板を含む第2の基板を得る工程を説明する図である。この例では、図3(A)に示すように、シート34にプレート28を貼り付け、プレート28に接着層36を形成する。なお、接着層36は、仮硬化させておいてもよい。次に、図3(B)に示すように、カッタ38(例えばダイシングブレード)によって、シート34を切断しないように、プレート28を複数の透明基板32に切断する。そのとき、接着層36も切断される(切断された個々の接着層を符号36aで示す)。カッタ38の幅(厚み)に応じて、隣同士の透明基板32の間隔が決まる。すなわち、カッタ38の幅(厚み)に応じて、プレート28の切断ラインに沿った部分が除去される。カッタ38の幅は、後述する第1の基板10を切断するカッタの幅よりも大きいくてもよい。
【0045】
こうして、プレート28から透明基板32を得られる。すなわち、シート34とシート34に貼り付けられた透明基板32とを含む第2の基板が得られる。これによれば、接着層36を形成してからプレート28を切断するので、透明基板32の端面に接着層36が付着しにくい。なお、変形例として、シート34に貼り付けられたプレート28を複数の透明基板32に切断した後に、接着層36を複数の透明基板32に設けてもよい。あるいは、プレート28に、透明基板32の形状に応じて(切断ラインを避けて)、接着層36を形成し、接着層36が形成されない部分を切断してもよい。
【0046】
図4(A)に示すように、上述した工程を経て、第1の基板10に第2の基板30を取り付ける。第1の基板10は、光学的部分14を有する複数の光素子50が形成されており、各光学的部分14の上方に、各透明基板32を配置する。また、透明基板32は、電極26を避けて設ける。接着層36が仮硬化されている場合には、例えば加熱して、その接着力を発現させる。必要であれば、透明基板32に貼られた第2の基板30のシート34を剥がす。接着層36及び透明基板32は、光学的部分14を封止する。接着層36と光学的部分14との間に隙間がないようになっていてもよい。なお、接着層36の一部が電極26に付着した場合には、これを除去する工程を付加してもよい。接着層36の一部は、溶剤やスパッタリングによってエッチングしたり、あるいはプラズマ(O2プラズマ等)にさらしてアッシングして除去することができる。また、光学的部分14を封止する直前に、光学的部分14を洗浄化する工程があることが好ましい。この場合には、光学的部分14の上にゴミやケバなどが付着したまま光学的部分14が封止されるのを防ぐことができるため、光デバイスの歩留まりが向上する。
【0047】
図4(B)に示すように、第1の基板10を切断して、個々の光素子50とする。その切断には、カッタ40(例えばダイシングブレード)を使用する。第1の基板10は、光学的部分14の外側であって、さらに電極26の外側で切断する。図4(B)に示す例では、隣同士の光学的部分14の間に、それぞれの光学的部分14に対応する電極26が形成されており、それらの電極26(複数)の間で第1の基板10を切断することにより、個々の光素子50とする。第1の基板10にシート12が貼り付けられていれば、第1の基板10を各光素子50に分離しても各光素子50がバラバラにならない。こうして、光デバイスが得られる。本実施の形態によれば、光学的部分14を封止してから第1の基板10を切断するので、封止部内にゴミが入ることがなく、品質の高い光デバイスを得ることができる。
【0048】
図5(A)は、本発明の第1の実施の形態に係る光デバイスを説明する縦断面図であり、図5(B)は、その平面図である。光デバイスは、光素子50と、透明基板32を有する。透明基板32から光学的部分14に光が入射する。光素子50に設けられた光学的部分14は、接着剤層36透明基板32によって封止されている。マイクロレンズアレイ24とその上に形成される接着層36とは、光の絶対的屈折率は異なる。詳しくは、接着層36の絶対的屈折率は、マイクロレンズアレイ24が接着層36からみて凸レンズであれば、マイクロレンズアレイ24の絶対的屈折率よりも小さいことが好ましい。逆に、マイクロレンズアレイ24が接着層36からみて凹レンズであれば、接着層36の絶対的屈折率は、マイクロレンズアレイ24の絶対的屈折率よりも大きいことが好ましい。光学的部分14の外側であって、さらに透明基板32の外側には、第1の基板10(詳しくはその個片である光素子50)に電極26が設けられている。その他の詳細は、上述した光デバイスの製造方法で説明した内容が該当する。
【0049】
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び結果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
【0050】
(第2の実施の形態)
図6(A)〜図6(C)は、本発明の第2の実施の形態に係る光デバイスの製造方法を説明する図である。本実施の形態では、第1の実施の形態で説明した部材を使用する。
【0051】
図6(A)に示すように、第1の基板10に接着層36を介して第2の基板30を貼り付ける。接着層36は、第1の基板10上に複数の光素子50の上に連続的に形成してもよい。すなわち、接着層36は、複数の光学的部分14及び隣同士の光学的部分14の間の領域を覆うように形成してもよい。その場合、接着層6を簡単に形成することができる。変形例として、それぞれの光学的部分14上であって、隣同士の光学的部分14の間の領域を避けて、接着層36を形成してもよい。
【0052】
図6(B)に示すように、第2の基板30を切断して、複数の透明基板32を形成する。第2の基板30は、それぞれの光学的部分14に対応して切断する。第2の基板30の切断ラインは、第1の基板10における電極26の上方に位置することが好ましい。すなわち、電極26に対する電気的な接続を採りやすくするため、第2の基板30における電極26の上方の部分を除去する。例えば、第2の基板30を切断するためのカッタ38として、切削して切断を行うツールを用いる。こうして、電極26の上方を開放させる。なお、カッタ38(例えばダイシングブレード)は、第1の基板10を切断するカッタ40(図4(B)参照)よりも幅が大きいことが好ましい。第2の基板30の切断は、第2の基板30の表面や電極26を破損しないように行う。例えば、カッタ38の先端が電極26に接触しないように、接着層36の上部のみを切断するようにカッタ38を制御する。図示しない溝を、第2の基板30に形成しておいてもよい。その場合、溝を電極26に向けて配置する。そうすることで、溝の深さ分、第2の基板30の表面が電極26から離れているので、カッタ38の先端が電極26に接触しにくくなる。
【0053】
図6(B)に示すように、隣同士の透明基板32の間(例えば電極26上)に、接着層36の一部が残っている場合には、これを除去する工程を行う。例えば、溶剤やスパッタリングによるエッチングや、あるいはプラズマ(O2プラズマ等)によるアッシングによって、透明基板32をマスクとして、接着層36の一部を除去することができる。
【0054】
こうして、図6(C)に示すように、各光学的部分14を封止することができる。その後、図4(B)に示す工程を行う。本実施の形態によれば、透明基板32の形成が簡単である。また、バラバラの複数の透明基板を位置合わせしなくてもよい。その他の点について、本実施の形態には、第1の実施の形態で説明した内容が該当する。
【0055】
(第3の実施の形態)
図7(A)及び図7(B)は、本発明の第3の実施の形態に係る光デバイスの製造方法を説明する図である。本実施の形態では、第1の実施の形態で説明した部材を使用する。
【0056】
図7(A)に示すように、本実施の形態では、第1の基板10上に接着層36を形成する。その詳細は、第2の実施の形態で説明した内容が該当する。そして、図7(B)に示すように、接着層36に、複数の第2の基板30として複数の透明基板32を接着する。詳しくは、各透明基板32を、各光学的部分14の上方に配置し、接着層36に接着する。また、透明基板32は、電極26を避けて配置することが好ましい。
【0057】
このように、予め複数の透明基板32となった第2の基板30を、第1の基板10に貼り付けてもよい。その他の点について、本実施の形態には、第1又は第2の実施の形態で説明した内容が該当する。
【0058】
(第4の実施の形態)
図8は、本発明の第4の実施の形態に係る光モジュール及び回路基板を説明する図である。図8に示す光モジュールは、図5(A)に示す光素子50aを有する。光素子50aは、支持部材(例えばケース)52に取り付けられている。支持部材52には、配線54が形成されている。支持部材52は、MID(Molded Interconnect Device)であってもよい。光素子50aの電極26と配線54とは、電気的に接続されている。電気的接続には、例えばワイヤ56を用いてもよい。また、電気的な接続部(例えばワイヤ56及びそのボンディングされた部分)には、封止材料58が設けられている。すなわち、電気的な接続部は、封止材料58で封止されている。封止材料58は、例えばポッティングによって設けてもよい。光素子50aは、透明基板32及び接着層36によって光学的部分14が封止されているので、透明基板32及び接着層36がダムとして機能するため、封止材料58が光学的部分14を覆わない。
【0059】
配線54の一部は、外部端子(例えばリード)60となっている。外部端子60は、回路基板62に形成された配線パターン64と電気的に接続されている。図8に示す例では、回路基板62に穴が形成されており、その穴に外部端子60が挿入されている。その穴の周囲に配線パターン64のランドが形成され、そのランドと外部端子60とは、ろう材(例えばはんだ)で接合されている。このように、回路基板62は、光モジュールが実装されてなる。また、支持部材52そのものが、外部端子60を有さない回路基板62そのものであってもよい。
【0060】
(その他の実施の形態)
図9は、本発明の実施の形態に係る光モジュールを説明する図である。図9に示す光モジュールは、図5(A)に示す光素子50aと、これが取り付けられた支持部材70とを有する。支持部材70には、穴72が形成されており、透明基板32の少なくとも一部が穴72の内側に位置している。また、穴72には、レンズホルダ74が取り付けられている。レンズホルダ74にも穴76が形成され、その内側にレンズ78が取り付けられている。穴76,72は連通しており、レンズ78にて集光した光が透明基板32に入射する。なお、透明基板32は、赤外線の領域の光をカットするものであってもよい。光素子50aの電極26と、支持部材70の配線79との接合には、接着剤、異方性導電材料、異方性導電膜、金属接合のいずれを適用してもよい。また、光素子50aと支持部材70との間に、図示しないアンダーフィル材を設けてもよい。
【0061】
図10は、本発明の実施の形態に係る光モジュールを説明する図である。図10に示す光モジュールは、図5(A)に示す光素子50aと、これが取り付けられた支持部材80とを有する。支持部材80には、穴82が形成されており、透明基板32の少なくとも一部が穴82の内側に位置している。また、穴82には、レンズホルダ74が取り付けられている(詳しくは上述した)。
【0062】
図10において、光素子50aは、フレキシブル基板84に実装されており、その電極26とフレキシブル基板84に形成された配線パターン86とが接合されている。その接合には、接着剤、異方性導電材料、異方性導電膜、金属接合のいずれを適用してもよい。また、光素子50aとフレキシブル基板84との間に、図示しないアンダーフィル材を設けてもよい。フレキシブル基板84にも穴88が形成されている。穴76,82,88は連通しており、レンズ78にて集光した光が光素子50aに入射する。
【0063】
フレキシブル基板84には、電子部品(例えば半導体チップ)90が実装(例えばフェースダウンボンディング)されている。電子部品90と配線パターン86とは電気的に接続されている。フレキシブル基板84が屈曲し、電子部品90と光デバイス50とが接着剤92を介して接着されている。なお、予め、光素子50aと電子部品90をそれぞれフレキシブル基板84に実装してから、フレキシブル基板84を屈曲させて、光素子50aと電子部品90を接着してもよい。
【0064】
本発明の実施の形態に係る電子機器として、図11に示すノート型パーソナルコンピュータ100は、光モジュールが組み込まれたカメラ110を有する。また、図12に示すデジタルカメラ200は光モジュールを有する。さらに、図13(A)及び図13(B)に示す携帯電話300は、光モジュールが組み込まれたカメラ310を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(A)〜図1(B)は、本発明の第1の実施の形態に係る光デバイスの製造方法を説明する図である。
【図2】図2は、本発明の第1の実施の形態に係る光デバイスの製造方法を説明する図である。
【図3】図3(A)及び図3(B)は、本発明の第1の実施の形態に係る光デバイスの製造方法を説明する図である。
【図4】図4(A)〜図4(B)は、本発明の第1の実施の形態に係る光デバイスの製造方法を説明する図である。
【図5】図5(A)〜図5(B)は、本発明の第1の実施の形態に係る光デバイスを説明する図である。
【図6】図6(A)〜図6(C)は、本発明の第2の実施の形態に係る光デバイスの製造方法を説明する図である。
【図7】図7(A)〜図7(B)は、本発明の第3の実施の形態に係る光デバイスの製造方法を説明する図である。
【図8】図8は、本発明の第4の実施の形態に係る光モジュール及び回路基板を説明する図である。
【図9】図9は、本発明の実施の形態に係る光モジュールを示す図である。
【図10】図10は、本発明の実施の形態に係る光モジュールを示す図である。
【図11】図11は、本発明の実施の形態に係る電子機器を示す図である。
【図12】図12は、本発明の実施の形態に係る電子機器を示す図である。
【図13】図13(A)〜図13(B)は、本発明の実施の形態に係る電子機器を示す図である。
【符号の説明】
10 第1の基板
14 光学的部分
16 エネルギー変換部(受光部)
20 カラーフィルタ
24 マイクロレンズアレイ
26 電極
28 プレート
30 第2の基板
32 透明基板
34 シート
36 接着層
38 カッタ
40 カッタ
50 光デバイス
52 支持部材
62 回路基板
70 支持部材
80 支持部材
Claims (20)
- (a)複数の透明基板のそれぞれに光透過性の接着層を設けてから、複数の光学的部分が形成された第1の基板に、前記接着層を介して、前記複数の透明基板を貼り付けて、前記複数の光学的部分を封止し、
(b)前記第1の基板を切断することを含む光デバイスの製造方法。 - 請求項1記載の光デバイスの製造方法において、
前記(a)工程で、前記複数の透明基板を、相互の位置を固定した状態で、一度に前記第1の基板に貼り付ける光デバイスの製造方法。 - 請求項2記載の光デバイスの製造方法において、
前記(a)工程前に、シートにプレートを貼り付け、前記シートを切断しないように前記プレートを切断して前記複数の透明基板を得る光デバイスの製造方法。 - 請求項3記載の光デバイスの製造方法において、
前記第1の基板には、それぞれの前記光学的部分の外側に電極が形成されてなり、
前記(a)工程で、前記電極を避けて、前記第1の基板に前記接着層及び前記透明基板を設ける光デバイスの製造方法。 - (a 1 )複数の光学的部分が形成された第1の基板に、前記複数の光学的部分を覆うように、光透過性の接着層を介して、プレートを貼り付け、
(a 2 )前記プレートを、それぞれの前記光学的部分に対応する透明基板に切断して、各前記光学的部分を封止し、
(b)前記第1の基板を切断することを含む光デバイスの製造方法。 - 請求項5記載の光デバイスの製造方法において、
前記第1の基板には、それぞれの前記光学的部分の外側に電極が形成されてなり、
前記(a 2 )工程で、前記プレートにおける前記電極の上方の部分を除去しながら前記プレートを切断する光デバイスの製造方法。 - 請求項6記載の光デバイスの製造方法において、
前記プレートを切断するカッタの幅は、前記第1の基板を切断するカッタの幅よりも大きい光デバイスの製造方法。 - 請求項5から請求項7のいずれかに記載の光デバイスの製造方法において、
前記(a 1 )工程で、前記接着層を、前記第1の基板上に連続的に設け、
前記(a 2 )工程後に、前記接着層のうち、隣同士の前記透明基板の間に位置する部分を除去することをさらに含む光デバイスの製造方法。 - (a 1 )複数の光学的部分が形成された第1の基板に、光透過性の接着層を形成し、
(a 2 )複数の透明基板のそれぞれを、各前記光学的部分に対応させて、前記接着層を介して第1の基板に接着し、
(b)前記第1の基板を切断することを含む光デバイスの製造方法。 - 請求項9記載の光デバイスの製造方法において、
前記第1の基板には、それぞれの前記光学的部分の外側に電極が形成されてなり、
前記(a 1 )工程で、前記電極を避けて、前記第1の基板に前記透明基板を設ける光デバイスの製造方法。 - 請求項1から請求項10のいずれかに記載の光デバイスの製造方法において、
前記透明基板は、少なくとも可視光を通過させ、赤外線を通過させない光デバイスの製造方法。 - 請求項1から請求項11のいずれかに記載の光デバイスの製造方法において、
前記第1の基板は、半導体ウエハである光デバイスの製造方法。 - 請求項1から請求項12のいずれかに記載の光デバイスの製造方法において、
それぞれの前記光学的部分は、画像センシング用に並べられた複数の受光素子を有してなる光デバイスの製造方法。 - 請求項13記載の光デバイスの製造方法において、
それぞれの前記光学的部分は、カラーフィルタをさらに有してなる光デバイスの製造方法。 - 請求項13又は請求項14記載の光デバイスの製造方法において、
それぞれの前記光学的部分は、マイクロレンズアレイをさらに有してなる光デバイスの製造方法。 - 請求項15記載の光デバイスの製造方法において、
前記接着層として、光の絶対屈折率が、前記マイクロレンズアレイとは異なる材料を使用する光デバイスの製造方法。 - 請求項1から請求項16のいずれかに記載の方法によって製造されてなる光デバイス。
- 請求項17記載の光デバイスと、
前記光デバイスが取り付けられる支持部材と、
を有する光モジュール。 - 請求項18記載の光モジュールが実装されてなる回路基板。
- 請求項18記載の光モジュールを有する電子機器。
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