JP3675176B2 - 棒状化粧料繰り出し容器 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、口紅、アイシャドウ等の棒状化粧料を収納し、この棒状化粧料を繰り出す繰り出し機構を内装した棒状化粧料繰り出し容器に関するものであり、任意に棒状化粧料を交換できるカートリッジ機能を付加し、しかもそのカートリッジ体が安価に提供でき、リサイクル品として廃棄できる棒状化粧料繰り出し容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、口紅、アイシャドウ等の棒状化粧料を、繰り出し機構を内装した容器に収納し、しかもこの棒状化粧料を任意に交換できるカートリッジ式棒状化粧料繰り出し容器が数多く提案されている。本出願人も特開平10−113224号公報において、カートリッジ体を保持筒と身筒で構成し、スリーブ、本体筒、キャップで容器本体を構成し、身筒の下部を本体筒内に抜脱可能に係合閉止させ、スリーブを下方へ摺動させる事によって、カートリッジ体を取り外し可能にした構成を提案している。この構成の場合、廃棄されるカートリッジ体が保持筒と身筒のみであり、容器本体内に装着した際、外部に露出しない構造部であるため、特別な加飾も必要とせず、単一の材料により成形する事が可能で、カートリッジ体を極めて安価に提供でき、しかもカートリッジ体を廃棄する際には、資源ごみとして分別する事が可能であり、資源としてリサイクルすることが可能となっていた。
【0003】
しかも、スリーブの上下動によってカートリッジ体を取り外す事が可能となっているため、カートリッジ体と容器本体の係合力を強くしたとしてもスリーブによって簡単に取り外せるようになり、不用意なカートリッジ体の脱落を完全に防止していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、カートリッジ体を押し下げる当接部をスリーブの下端に設けたため、容器本体内に段状の当接部があり、カートリッジ体を正確に容器本体内に挿入しないと、カートリッジ体の先端が当接部に引っかかってしまい、カートリッジ体の構成部材や棒状化粧料の先端を損傷してしまう危険性があった。また、カートリッジ体の外周にスリーブの底切断面に当接する段部を設ける構成上、どうしても必要以上にカートリッジ体の外径が太くならざるを得なかった。
【0005】
また、紅皿を身筒内に組み付けする際、身筒のガイド溝を貫通する螺合突部が障害になるため、身筒の上端にはガイド溝まで達する割りを設けて身筒の上端を拡開させて上方より紅皿を組み付けていた。しかし、この構成はカートリッジ体単体で存在する時には、身筒の全体が外部に露出しているため、身筒の先端が内方向に曲げられ、棒状化粧料に当接して棒状化粧料を損傷させてしまう危険性があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】
棒状化粧料1を収嵌保持し、側壁に螺合突部3を突設した保持筒2と、該保持筒2を上下摺動自在に内装し、側壁に前記保持筒2の螺合突部3が貫通して保持筒2を回動不能に案内するガイド溝5を穿設した身筒4とよりなるカートリッジ体Aを、上部にキャップ16を抜脱可能に嵌合する嵌合部30を設けた本体筒14と、該本体筒14に回動自在に保持され、内壁に前記保持筒2の螺合突部3と螺合する螺旋溝が螺設されたスリーブ13とよりなる容器本体B内に挿入し、前記カートリッジ体Aの身筒4の基部9を容器本体Bの本体筒14内に着脱可能に係止させてなる構成において、前記容器本体Bのスリーブ13を、本体筒14内に回動自在に、且つある程度上下動可能に内装し、前記スリーブ13の出没穴23周縁部、若しくはスリーブ13上部内壁に設けられた当接段部40にカートリッジ体Aの身筒4の先端が当接するよう構成し、容器本体Bにカートリッジ体Aを止着した時点で、スリーブ13を摺動上限位置まで押し上げ、上下摺動不能に回動可能に挾持する。
【0007】
【作用】
カートリッジ体Aが容器本体Bに装着された状態では、カートリッジ体Aの身筒4の基部9が本体筒14内に止着され、保持筒2の螺合突部3がスリーブ13の螺旋溝に螺合している。また、スリーブ13は出没穴23の周縁部、若しくはスリーブ13上部内壁に設けられた当接段部40に身筒4の先端が当接し、摺動上限位置まで押し上げられ、上下摺動不能に、回動可能に挾持されている。ここで、本体筒14を保持してスリーブ13を回転操作すると、本体筒14内に止着された身筒4によって回動不能にされた保持筒2の螺合突部3が回転しているスリーブ13の螺旋条に螺合しているため、螺合作用により保持筒2が上下摺動し、棒状化粧料1が容器本体Bより繰り出される。
【0008】
カートリッジ体Aを容器本体Bより取り外す場合には、本体筒14を保持してスリーブ13を下方に押し下げればよい。その結果、身筒4の先端がスリーブ13出没穴23周縁部、若しくはスリーブ13上部内壁に設けられた当接段部40に当接しているため、身筒4が下方に押し下げられ、本体筒14と身筒4の係止が解除され、身筒4が本体筒14より抜脱可能となる。そして、保持筒2の螺合突部3とスリーブ13の螺旋条の螺合を解除すれば、カートリッジ体Aが取り外せる。
【0009】
カートリッジ体Aを容器本体Bに装着する場合には、カートリッジ体Aを容器本体Bの下方から挿入してやればよい。そして、保持筒2の螺合突部3をスリーブ13の螺旋条に突入螺合させ、身筒4の基部9を本体筒14内に止着させればカートリッジ体Aの装着は完了する。
【0010】
【実施例1】
実施例の一つとして、図1より7に記載した構成について説明する。口紅、アイシャドウ等の棒状化粧料1は、下部を保持筒2に収嵌保持されている。この保持筒2の側壁には、対向した位置に一対の螺合突部3を突設している。この螺合突部3の一方は、保持筒2の外周の半分以下の範囲に突出している。この保持筒2は、身筒4内に上下摺動自在に内装されている。
【0011】
この身筒4の側壁には、前記保持筒2の螺合突部3が貫通して保持筒2を回動不能に案内し、かつ保持筒2の上下摺動を規制するガイド溝5を軸線と平行に穿設している。このガイド溝5は、保持筒2の螺合突部3それぞれに対応した幅で設けられている。その結果、保持筒2の螺合突部3が身筒4のガイド溝5に係合し、保持筒2を身筒4内で回動不能に上下摺動自在に案内している。このガイド溝5の上端及び下端は閉鎖されており、螺合突部3が当接して保持筒2の上死点及び下死点となっている。このガイド溝5の上端及び下端には、保持筒2の螺合突部3の垂直方向の高さに対応した水平部6が設けられており、螺合突部3が突入して保持筒2の下死点及び上死点のロックとなっている。尚、この螺合突部3の先端は、身筒4の側壁よりも外部に突出している。また、このガイド溝5の設けられた部位はガイド部7となっており、このガイド部7の下方外側壁には、僅かに外径が拡大した基部9が設けられている。この基部9の下部外周壁には、均等間隔に係合突部27が突出している。
【0012】
この保持筒2を身筒4に装着する際には、図7のように幅の広い側のガイド溝5に保持筒2を当て、押し付ければ、ガイド溝5の縁が保持筒2の外周の局面に当接しているため、保持筒2によって押し広げられ、保持筒2を身筒4内に突入させる事ができる。保持筒2の装着後は身筒4は自身の弾性によって復元し、保持筒2が脱落しないようになっている。
【0013】
以上の保持筒2と身筒4でカートリッジ体Aを構成している。このカートリッジ体Aは、単独で存在する場合、図1及び図6のように身筒4に透明な仮キャップ11が嵌合して身筒4内の棒状化粧料1を保護している。この仮キャップ11は、身筒4のガイド部7を被っており、基部9に抜脱可能に嵌合している。また、仮キャップ11の内壁には、下方の内径が拡大して当接部12を構成している。この当接部12には、下死点の位置で保持筒の螺合突部3が当接して、身筒4に仮キャップ11が嵌合した際、保持筒2が仮キャップ11内で繰り上がり、棒状化粧料1が仮キャップ11の内面に衝突して棒状化粧料1を損傷してしまうようなことを防いでいる。
【0014】
次に、カートリッジ体Aを着脱可能に内装する容器本体Bについて説明する。容器本体Bは、スリーブ13、本体筒14、嵌合筒15、キャップ16とよりなっている。
【0015】
スリーブ13の上端には、棒状化粧料1の出没穴23が穿設されており、この出没穴23の周縁部に、スリーブ13内に身筒4を挿入した際、身筒4の上端が当接するようになっている。また、スリーブ13の内壁全周には、無数の細かい螺旋状ローレット24を螺設し、この螺旋状ローレット24により螺旋条を構成している。保持筒2の螺合突部3先端面には、この隣り合った複数条の螺旋状ローレット24に螺合する螺合面25を設け、保持筒2の螺合突部3がスリーブ13のどの位置でも螺合できるようになっている。また、スリーブ13の下部外周には、外径が拡大した拡径部17が設けられ、拡径部17の上方に段部10を構成している。尚、拡径部17の内壁には、螺旋状ローレット24が螺設されておらず、内径が拡大している。このスリーブ13の拡径部17は、内筒18内に挿入されている。
【0016】
この内筒18の内径は、スリーブ13の拡径部17よりも僅かに大径になっており、上部内壁及び下部内壁にそれぞれストッパーを設け、スリーブ13の上下動の範囲を規制している。上部ストッパー19は、内径がスリーブ13の外径よりも僅かに大径で、拡径部17の外径よりも小径となっており、スリーブ13の段部10が当接するようになっている。また、下部ストッパー20は、スリーブ13の拡径部17の内径とほぼ同径になっており、スリーブ13の下端が当接するようになっている。更に、下部ストッパー20の下方内壁には、前記身筒4の係合突部27が乗り越え可能な内周リブ21を周設し、この内周リブ6の上方及び下方に係合突部27が係合して身筒4と内筒18を回動不能に、脱落不能に係合させる縦リブ29をローレット状に周設して、カートリッジ体Aの係止機構を構成している。なお、身筒4の係合突部27と内筒18の内周リブ21及び縦リブ29の配置は、身筒4に内周リブ21及び縦リブ29設け、内筒18に係合突部27を設け、逆にする事も可能である。そして、内筒18の上端よりは、上部ストッパー19よりも下方に達する切り欠き31が設けられ、内筒18上部を拡開させる事により、スリーブ13の拡径部17を内筒18内に挿入させる事ができるようになっている。更に内筒18の外側壁には、外周ローレット22が刻設されている。この内筒18は、本体筒14内に内装されている。
【0017】
この本体筒14の下面には、カートリッジ体Aが抜き差しされる挿入穴28が穿設されており、上部に嵌合筒15が止着されている
【0018】
この嵌合筒15の下部は、前記内筒18の上部に嵌合しており、内壁に内筒18の外周ローレット22に係合して内筒18を回動不能に保持する内周ローレット26が刻設されている。また、この嵌合筒15の上端は、本体筒14の上端より外部に露出し、キャップ16が抜脱自在に嵌合する嵌合部30となっている。
【0019】
その結果、容器本体Bの挿入穴28からカートリッジ体Aを挿入すると、図2のように身筒4の先端がスリーブ13の出没穴23周縁部に当接し、スリーブ13を押し上げ、身筒4の係合突部27が内筒18の内周リブ21を乗り越え、縦リブ29の間に係合する事により容器本体Bとカートリッジ体Aが連結する。この時、スリーブ13は、身筒4の先端に出没穴23の周縁部が当接して下降を阻止され、拡径部17の段部10が内筒18の上部ストッパー19に当接して上昇を阻止され、スリーブ13の上下動が不能となり、回動操作のみ可能となる。
【0020】
なお、前述した内筒18は、上端より切り欠き31を設けてスリーブ13の拡径部17を挿入可能としたが、図8のように内筒18を上部ストッパー19と下部ストッパー20の間で上下に2分割する事も可能である。以下にその構成を説明する。内筒18を上下に分割した上部内筒18aの下端と、下部内筒18bの上端のどちらか一方にはフック32を突設し、他方にはこのフック32が係合する係合凹部33を設ける。そして、上部内筒18aをスリーブ13の上方から、下部内筒18bスリーブ13の下方からそれぞれ被せ、フック32と係合凹部33とを係合させ、上部内筒18aと下部内筒18bを一体にさせる事により、スリーブ13を内筒18に脱落不能に保持できる。そして、この内筒18を本体筒14内に内装すれば、本体筒14内壁によってフック32の変形が押さえられ、内筒18を分解不能としている。また、上部内筒18aの側壁に一対の窓部34を穿設し、この窓部34の間に弾性部36を構成し、この弾性部36内壁にスリーブ13外壁に弾性を有して摺接する摺接突部35を突設する。その結果、スリーブ13と内筒18の間に摺動抵抗が生じ、容器本体B単体時のスリーブ13の上下のガタツキの防止、繰り出し操作時の操作感の向上、スリーブ13と内筒18間の寸法誤差の吸収等の効果を得る事ができる。なお、上部内筒18aと下部内筒18bの係合手段としては、その他の手段、例えば圧入、カシメ、接着等自由である。
【0021】
なお、スリーブ13と内筒18間に摺動抵抗生じさせる手段としては、図9〜11のようにスリーブ13と内筒18間にゴム等の弾性材を介在させる事も可能である。以下にその構成を説明する。スリーブ13の拡径部17の外側壁に、凹溝37を周設し、この凹溝37にゴム、エラストマー等の弾性材より成形されたOリング38を嵌合させ、このOリング38を内筒18内壁に弾性を有して摺接させる。
【0022】
また、図9〜11のように上部内筒18aを本体筒14上部に止着された嵌合筒15と一体に成形する事も可能である。以下にその構成を説明する。嵌合筒15の下部内壁には、上部ストッパー19を突設し、嵌合筒15下部に上部内筒18aを構成している。そしてこの嵌合筒15下部に下部内筒18bを止着する。そして、嵌合筒15の下方よりスリーブ13を挿入し、嵌合筒15の下部に下部内筒18bを止着すれば、スリーブ13を嵌合筒15及び下部内筒18b内に脱落不能に保持できる。この構成の場合、嵌合筒15及び内筒18を合成樹脂により成形できるのはもちろんであるが、嵌合筒15及び内筒18を金属により成形する事も可能である。その結果、容器本体Bがすべて金属で成形される事となり、容器本体Bを廃棄する際にも、資源ゴミとして廃棄できる。この場合、身筒4に内周リブ21及び縦リブ29を設け、下部内筒18bに係合突部27を設ける必要がある。
【0023】
また、図10〜11のように身筒4内部に直接溶融した化粧料を充填した後、冷却固形化させ、棒状化粧料1にする構成の棒状化粧料繰り出し容器に対しても実施可能である。以下にその構成を説明する。前記保持筒2の下方に脚筒39を垂下し、この脚筒39の下部側壁に螺合突部3を突設する。その結果、螺合突部3が下方に位置したため、ガイド溝5が身筒4の下部に設ける事が可能となり、ガイド溝5の上端が保持筒2の上端よりも下方に位置するようになる。そして、保持筒2の上端外周面を身筒4の内壁に摺接するようにしておけば、身筒4内に溶融した化粧料が充填可能となる。また、図10のようにカートリッジ体A単体の時、身筒4に嵌合する仮キャップ11の天井面が身筒4の先端に当接するよう構成し、保持筒2の底面及び身筒4の底面に、身筒4内に貫通する貫通穴41をそれぞれ穿設すれば、身筒4を逆さまにしての身筒4底面よりの化粧料充填が可能となる。そして、前記スリーブ13は、螺旋状ローレット24が身筒4のガイド溝5に対応してスリーブ13の下部に設けられ、スリーブ13の上部内壁には、前記身筒4の先端が当接する当接段部40を形成して容器本体Bにカートリッジ体Aを止着した時点で、スリーブ13を摺動上限位置まで押し上げ、上下摺動不能に回動可能に挟持するよう構成する。
【0024】
【発明の効果】
本発明は以上のように、保持筒2を上下摺動させる螺旋状ローレット24の螺設されたスリーブ13を本体筒14に回動自在に上下摺動可能に配置して容器本体Bを構成し、棒状化粧料1を収嵌保持した保持筒2と身筒4でカートリッジ体Aを構成している。そして、カートリッジ体Aは容器本体Bの本体筒14に身筒4の基部9を止着することにより容器本体Bに装着され、スリーブ13を押し下げる事によってスリーブ13出没穴23の周縁部に当接した身筒4の先端部を押し下げ、カートリッジ体Aを取り外せるようになっている。また、スリーブ13は、カートリッジ体Aを止着した際、身筒4の先端が出没穴23の周縁部に当接して押し上げられ、スリーブ13の段部10が内筒18の上部ストッパー19に当接して上下動が不能となっている。従って、容器本体Bにカートリッジ体Aを止着した時点では、従来よりある棒状化粧料繰り出し容器となんら変わりなく使用できるようになっている。
【0025】
更に、カートリッジ体Aは、本体筒14を保持して身筒4の基部9を机上に押しつけることにより容器本体Bに止着でき、スリーブ13を机上に押しつけることによりカートリッジ体Aを取り外す事ができる。従って、カートリッジ体Aを手で着脱する場合に比べて、本体筒14と身筒4の基部9の係止力を強固にすることができ、カートリッジ体Aを確実に止着保持させる事ができる。この時、身筒4が僅か長い場合であっても出没穴23の周縁部と内筒18の上部ストッパー19の双方に当接することで歪みとなって吸収されることから身筒4の基部9を本体筒14より外方に戻す反力は小さくなる。従って、不用意にカートリッジ体Aが脱落してしまうような不良品発生率は少ない。また、内周リブ21、縦リブ29及びそれに係合する係合突部27を設けたため、カートリッジ体Aの装着時に係合突部27が内周リブ21を乗り越える感触が手に伝わり、使用者に安心感を与える。しかも、係合突部27は縦リブ29の間に係合しているため、確実にカートリッジ体Aが容器本体Bに回動不能に脱落不能に保持される。
【0026】
また、スリーブ13内壁全周に無数の螺旋状ローレット24を螺設し、保持筒2の螺合突部3先端に複数の螺旋状ローレット24と螺合する螺合面25を設けたため、どの位置でも螺旋状ローレット24と螺合突部3を螺合させる事ができ、カートリッジ体Aの装着時に螺合突部3と螺旋溝を位置合わせする手間が省け、更に簡単に装着操作できるようになっている。
【0027】
更に、特開平10−113224号に示されるようなストッパーリングで覆ったスリーブ下端に代わり、カートリッジ体A止着時、身筒4の先端がスリーブ出没穴23の周縁部に当接するよう構成したため、身筒4の側壁に段部10を設ける必要が無くなり、身筒4をスリムに構成できる。加えて容器本体B内部には、大きく段状を形成する部分が全くなくなるため、カートリッジ体Aの装着がよりしやすくなる。
また、ガイド溝5の溝幅を広くして保持筒2をガイド溝5より身筒4内に組み付けできるようにしたため、身筒4先端を切り欠く必要が無くなり、身筒4先端の強度が向上する。従って、身筒4先端でスリーブ13を押し上げたとしても、身筒4先端が変形して収容した棒状化粧料1を損傷してしまうような事は全く無い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例棒状化粧料繰り出し容器の正面断面図。
【図2】容器本体にカートリッジ体を装着した状態の正面断面図。
【図3】棒状化粧料を繰り出した状態の正面断面図。
【図4】カートリッジ体取り外し時の正面断面図。
【図5】容器体の分解斜視図。
【図6】カートリッジ体の分解斜視図。
【図7】身筒に保持筒を装着する際の断面図。
【図8】内筒を上下に2分割した実施例の斜視図。
【図9】上部内筒を嵌合筒と連設した実施例の斜視図。
【図10】化粧料を直接充填可能にした実施例の、カートリッジ体と容器本体の正面断面図。
【図11】化粧料を直接充填可能にした実施例の、カートリッジ体を装着した容器本体の正面断面図。
【符号の説明】
1 棒状化粧料
2 保持筒
3 螺合突部
4 身筒
5 ガイド溝
10 段部
13 スリーブ
14 本体筒
15 嵌合筒
16 キャップ
17 拡径部
18 内筒
18a 上部内筒
18b 下部内筒
19 上部ストッパー
20 上部ストッパー
23 出没穴
24 螺旋状ローレット
25 螺合面
30 嵌合部
31 切り欠き
35 摺接突部
38 Oリング
39 脚筒
40 当接段部
A カートリッジ体
B 容器本体

Claims (11)

  1. 棒状化粧料1を収嵌保持し、側壁に螺合突部3を突設した保持筒2と、該保持筒2を上下摺動自在に内装し、側壁に前記保持筒2の螺合突部3が貫通して保持筒2を回動不能に案内するガイド溝5を穿設した身筒4とよりなるカートリッジ体Aを、上部にキャップ16を抜脱可能に嵌合する嵌合部30を設けた本体筒14と、該本体筒14に回動自在に保持され、内壁に前記保持筒2の螺合突部3と螺合する螺旋条が螺設されたスリーブ13とよりなる容器本体B内に挿入し、前記カートリッジ体Aの身筒4の基部9を容器本体Bの本体筒14内に着脱可能に係止させてなる棒状化粧料繰り出し容器において、容器本体Bが前記本体筒14内に内装され上部ストッパー19および下部ストッパー20を形成する内筒18と、該上部ストッパー19および下部ストッパー20の間で回動および上下摺動可能に遊嵌される拡径部17および上端に穿設した出没穴23の周縁部、若しくはスリーブ13上部内壁に設けられた当接段部40を形成するスリーブ13とを有し、
    前記カートリッジ体Aの容器本体Bへの止着によって、
    出没穴23の周縁部、若しくはスリーブ13上部内壁に設けられた当接断部が身筒4の先端と当接し、スリーブ13を摺動上限位置まで摺動し保持すること
    および、前記カートリッジ体Aの容器本体Bへ挿着された状態から本体筒14からスリーブ13を下方に押し下げることによりカートリッジ体Aを前記スリーブ13との当接により容器本体Bより抜脱可能に構成されることを特徴とする棒状化粧料繰り出し容器。
  2. 前記保持筒2の下方に脚筒39を垂下し、該脚筒39の下部側壁に螺合突部3を突設してガイド溝5の上端が保持筒2の上端よりも下方に位置するようにして身筒4内に溶融した化粧料が充填可能に構成し、前記スリーブ13の上部内壁に前記身筒4の先端が当接する当接段部40を形成し、容器本体Bにカートリッジ体Aを止着した時点で、スリーブ13を摺動上限位置まで押し上げ、上下摺動不能に回動可能に挾持することを特徴とする請求項1に記載の棒状化粧料繰り出し容器。
  3. 前記スリーブ13の内壁全周に無数の細かい螺旋状ローレット24を螺設し、保持筒2の螺合突部3の先端面に隣り合った複数条の螺旋状ローレット24と螺合する螺合面25を設けた事を特徴とする請求項1または2に記載の棒状化粧料繰り出し容器。
  4. 前記身筒4のガイド溝5の少なくとも1つを、両端が閉じて且つ保持筒2の外径よりも僅かに狭く、身筒4が変形する事によって保持筒2を身筒4内に挿入可能となる幅で穿設し、保持筒2の側壁には、ガイド溝5の溝幅に対応し、ガイド溝5に係合して保持筒2を回動不能に上下摺動自在に案内する螺合突部3を突設した事を特徴とする請求項1〜3に記載の棒状化粧料繰り出し容器。
  5. 前記スリーブ13の下部に外径が拡大した拡径部17を設ける事により段部10を構成し、前記本体筒14内に、段部10が当接してスリーブ13の上昇限となる上部ストッパー19及び、スリーブ13の下端が当接して下降限となる下部ストッパー20を突設した事を特徴とする請求項1〜4に記載の棒状化粧料繰り出し容器。
  6. 前記上部ストッパー19及び下部ストッパー20を本体筒14内に内装された内筒18内壁に突設し、更に内筒18下部内壁に前記カートリッジ体Aを着脱可能に係止させる係止機構を設けた事を特徴とする請求項5に記載の棒状化粧料繰り出し容器。
  7. 前記内筒18の上端より上部ストッパー19の下方まで達する切り欠き31を設け、上部ストッパー19を拡開させてスリーブ13の拡径部17を挿入可能とした事を特徴とする請求項5に記載の棒状化粧料繰り出し容器。
  8. 前記内筒18を上部ストッパー19と下部ストッパー20の間で2分割して上部内筒18aと下部内筒18bを構成し、スリーブ13組み付け後に一体に止着する事を特徴とする請求項6に記載の棒状化粧料繰り出し容器。
  9. 前記本体筒14上部に嵌合部30を有した嵌合筒15を止着し、該嵌合筒15下部に上部内筒18aを連設した事を特徴とする請求項8に記載の棒状化粧料繰り出し容器。
  10. 前記上部内筒18内壁に、スリーブ13外壁に弾性を有して摺接する摺接突部35を突設し、スリーブ13の上下摺動及び回動に摺動抵抗を付与させた事を特徴とする請求項7〜9に記載の棒状化粧料繰り出し容器。
  11. 前記スリーブ13の拡径部17外周に、弾性を有したOリング38を巻着し、該Oリング38を対向した壁面に弾性を有して摺接させ、スリーブ13の上下摺動及び回動に摺動抵抗を付与させた事を特徴とする請求項1〜9に記載の棒状化粧料繰り出し容器。
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