JP2540354Y2 - 口紅等の収納容器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は口紅、リップクリーム、スチックアイシャド
ウ、スチックファンデーション等の棒状化粧品を収納す
る口紅等の収納容器に関する。

「従来の技術」 従来、ハカマ部材内に螺旋部材が位置する口紅収納容
器はハカマ部材と、このハカマ部材内に下端部が挿入固
定された内筒部材と、この内筒部材の前記ハカマ部材内
に挿入された部位に形成された軸心方向の切欠部と、こ
の切欠部の外周部を覆うように前記内筒部材に回動可能
に取付けられた螺旋溝を有する螺旋部材と、前記内筒部
材内を上下移動する口紅を支持する皿部材と、この皿部
材に形成された前記内筒部材の切欠部および前記螺旋部
材の螺旋溝と係合する係合ピンと、前記螺旋部材および
前記内筒部材の外周部を覆う外筒部材とから構成されて
いる。

「本考案が解決しようとする課題」 従来の口紅収納容器は、内筒部材の外周部に螺旋部材
と外筒部材とを回動可能に取付けているが、口紅の上下
操作時の回動抵抗が各部品の加工精度に応じて変化し、
均一な製品が得られないとともに、最適な口紅の上下移
動操作ができないという欠点があった。

本考案は以上のような従来の欠点に鑑み、常に最適な
抵抗力で口紅等を上下移動操作することができるととも
に、部品点数が増加することなく、安価に製造すること
のできる口紅等の収納容器を提供することを目的として
いる。

「課題を解決するための手段」 上記目的を達成するために、本考案はハカマ部材と、
このハカマ部材内に下端部が挿入固定された円筒状の内
筒部材と、この内筒部材の上部を除く下部外周部に形成
された螺旋部材挿入凹部と、前記内筒部材の螺旋部材挿
入凹部に形成された軸心方向の切欠部と、前記内筒部材
の切欠部の上部内壁面に形成した係合ピンガイド溝と、
前記内筒部材の螺旋部材挿入凹部に挿入された螺旋溝を
有する螺旋部材と、前記内筒部材内に上下移動可能に取
付けられた口紅等を支持する皿部材と、この皿部材に形
成された前記係合ピンガイド溝に案内され前記内筒部材
の切欠部および前記螺旋部材の螺旋溝と係合するように
挿入される係合ピンと、前記螺旋部材および前記内筒部
材を覆うように取付けられた外筒部材と、前記内筒部材
の係合ピンガイド溝部に形成された前記外筒部材に所定
の弾性力で当接する突起部および該突起部の両側に形成
した切欠部あるいは突起部の周囲をコ字状に形成した切
欠部とからなる弾性片とを備えることで口紅等の収納容
器を構成している。

「作用」 上記のように構成された口紅等の収納容器は、内筒部
材の弾性片によって外筒部材に所定の弾性力で当接する
ので、皿部材の上下移動時の外筒部材とハカマ部材とを
持っての回動を一定の抵抗で操作することができる。

「本考案の実施例」 以下、図面に示す実施例により、本考案を詳細に説明
する。

第１図ないし第６図の実施例において、１はハカマ部
材で、このハカマ部材１は上部が開口されたハカマ部材
本体２と、このハカマ部材本体２の開口部寄りの部位に
嵌合固定された外周部にキヤップ嵌合部３が形成された
キヤップ嵌合部材４とから構成されている。

５は前記ハカマ部材１内に下端部が挿入され回動不能
に該ハカマ部材１に固定された内筒部材で、この内筒部
材５は第４図ないし第６図に示すように合成樹脂材で成
型されたもので、円筒状の内筒部材本体６と、この内筒
部材本体６の前記ハカマ部材部材１内に挿入される部位
の外周部に形成された螺旋部材挿入凹部７と、この螺旋
部材挿入凹部７部位に形成された軸心方向の切欠部８、
８と、この切欠部８、８の上部の前記内筒部材本体６の
内壁面に形成した係合ピンガイド溝９、９と、この係合
ピンガイド溝９、９部にそれぞれ形成された外方へ突出
する突起部10およびこの突起部10の両側部に形成された
切欠部11、11とからなる弾性片12、12と、前記内筒部材
本体６の下部に一体成形された前記ハカマ部材１の内底
に回動不能に嵌合固定される嵌合固定部13とから形成さ
れている。

14は前記内筒部材５の螺旋部材挿入凹部７に回動可能
に取付けられた螺旋溝15を有する螺旋部材である。

16は前記内筒部材５内を上下移動する皿部材で、この
皿部材16は口紅17を支持する皿部材本体18と、この皿部
材本体18の下端部より下方に突出させた切欠部19を有す
る脚部材20と、この脚部材20に形成された前記内筒部材
５の係合ピンガイド溝９、９によって切欠部８、８へ案
内される該切欠部８、８および前記螺旋部材14の螺旋溝
15と係合する係合ピン21、21とが形成されている。

22は前記螺旋部材14および前記内筒部材５の外周部を
覆う外筒部材である。

23は前記外筒部材22の外周部を覆う前記ハカマ部材１
のキヤップ嵌合部３と着脱可能に嵌合するキヤップであ
る。

上記構成の口紅収納容器24は、ハカマ部材１と外筒部
材22とを持って回動させることにより、皿部材16が内筒
部材５の軸心方向の切欠部８、８と螺旋部材14の螺旋溝
15とによって、第３図に示すように外筒部材22の上部よ
り口紅17を従来と同様に出没移動させることができる。

この皿部材16の上下移動時のハカマ部材１と外筒部材
22の回動時には内筒部材５に形成された弾性片12、12が
外筒部材22の内壁面に所定の弾性力で当接しているの
で、最適な抵抗力で口紅17の出没操作を行なうことがで
きる。

「本考案の異なる実施例」 次に第７図ないし第17図に示す本考案の異なる実施例
につき説明する。なお、これらの実施例の説明に当っ
て、前記本考案の実施例と同一構成部分には同一符号を
付して重複する説明を省略する。

第７図ないし第11図の実施例について、前記本考案の
実施例と主に異なる点は内筒部材5Aで、この内筒部材5A
は第９図ないし第11図に示すように突起部10の周囲にコ
字状に切欠部11Aを有する弾性片12A、12Aを形成してい
る。このように形成された弾性片12A、12Aを有する内筒
部材5Aを用いて口紅収納容器24Aを構成しても前記本考
案の実施例と同様な作用効果が得られる。

第12図および第13図の実施例において、前記本考案の
実施例と主に異なる点は、ハカマ部材１の内奥部に嵌合
片25を固定するとともに、この嵌合片25と着脱可能に回
動不能に嵌合する嵌合片26を内筒部材5Bの嵌合固定部13
に形成した点で、このように形成されたハカマ部材１と
内筒部材5Bとを用いることにより、外筒部材22で覆われ
た口紅収納部分をハカマ部材１に差替えて使用できる口
紅収納容器24Bにできる。

第14図ないし第17図の実施例において、前記本考案の
実施例と主に異なる点は内筒部材5Cで、この内筒部材5C
は突起部10の周囲に薄肉の溝27を有する弾性片12B、12B
を形成している。このように形成された弾性片12B、12B
を有する内筒部材5Cを用いて口紅収納容器24Cを構成し
ても前記本考案の実施例と同様な作用効果が得られる。

なお、前記本考案の実施例では口紅17を収納する口紅
収納容器について説明したが、本考案はこれに限らず、
リップクリーム、スチックアイシャドウ、スチックファ
ンデーション等の棒状化粧品を同様に収納して使用する
ことができる。

また、前記本考案の実施例では内筒部材に螺旋部材挿
入凹部を形成したものに付いて説明したが、本考案これ
に限らず螺旋部材挿入凹部のない螺旋部材の上下部に係
止部を形成した内筒部材を用いてもよい。

さらに、内筒部材の係合ピンガイド溝部以外の部位に
弾性片を形成しても同様な作用効果が得られる。

「本考案の効果」 以上の説明から明らかなように、本考案にあっては次
に列挙する効果が得られる。

（１）ハカマ部材と、このハカマ部材内に下端部が挿入
固定された円筒状の内筒部材と、この内筒部材の上部を
除く下部外周部に形成された螺旋部材挿入凹部と、前記
内筒部材の螺旋部材挿入凹部に形成された軸心方向の切
欠部と、前記内筒部材の切欠部の上部内壁面に形成した
係合ピンガイド溝と、前記内筒部材の螺旋部材挿入凹部
に挿入された螺旋溝を有する螺旋部材と、前記内筒部材
内に上下移動可能に取付けられた口紅等を支持する皿部
材と、この皿部材に形成された前記係合ピンガイド溝に
案内され前記内筒部材の切欠部および前記螺旋部材の螺
旋溝と係合するように挿入される係合ピンと、前記螺旋
部材および前記内筒部材を覆うように取付けられた外筒
部材と、前記内筒部材の係合ピンガイド溝部に形成され
た前記外筒部材に所定の弾性力で当接する突起部および
該突起部の両側に形成した切欠部あるいは突起部の周囲
をコ字状に形成した切欠部とからなる弾性片とで構成さ
れているので、ハカマ部材と外筒部材とを持って回動さ
せ、口紅等を出没させる場合、内筒部材の弾性片が外筒
部材の内壁面に所定の弾性力で押し圧されているため、
最適な抵抗力での回動操作による口紅等の出没操作を行
なうことができる。したがって、従来のように軽すぎた
り、重すぎたりすることなく最適な操作性で使用するこ
とができる。

（２）前記（１）によって、各部品に寸法誤差があって
も、弾性片で外筒部材の内壁面を所定の弾性力で押し圧
できるので、操作性が均一な商品を確実に製造すること
ができ、商品の信頼性の向上を図ることができる。

（３）前記（１）によって、内筒部材の上部に弾性片を
形成するので、従来の容器と同じ部品点数でよく、組付
けも同様にでき、コストアップを防止することができ
る。

（４）前記（１）によって、係合ピンガイド溝部に弾性
片を形成しているので、弾性片の変形による皿部材の上
下移動時の抵抗力の増大を確実に防止することができ、
スムーズな皿部材の上下移動を行なうことがききる。

（５）請求項２、３も前記（１）〜（３）と同様な効果
が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す断面図、第２図は本考
案の一実施例の一部破断面図、第３図は本考案の一実施
例の口紅を突出させた状態を示す断面図、第４図ないし
第６図は内筒部材の説明図、第７図ないし第11図、第12
図および第13図、第14図ないし第17図はそれぞれ本考案
の異なる実施例を示す説明図である。 1:ハカマ部材、2:ハカマ部材本体、3:キヤップ嵌合部、
4:キヤップ嵌合部材、５、5A、5B、5C:内筒部材、6:内
筒部材本体、7:螺旋部材挿入凹部、8:切欠部、9:係合ピ
ンガイド溝、10:突起部、11、11A:切欠部、12、12A、12
B:弾性片、13:嵌合固定部、14:螺旋部材、15:螺旋溝、1
6:皿部材、17:口紅、18:皿部材本体、19:切欠部、20:脚
部材、21:係合ピン、22:外筒部材、23:キヤップ、24、2
4A、24B、24C:口紅収納容器、25:嵌合片、25:嵌合部、2
7:溝。

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ハカマ部材と、このハカマ部材内に下端部
   が挿入固定された円筒状の内筒部材と、この内筒部材の
   上部を除く下部外周部に形成された螺旋部材挿入凹部
   と、前記内筒部材の螺旋部材挿入凹部に形成された軸心
   方向の切欠部と、前記内筒部材の切欠部の上部内壁面に
   形成した係合ピンガイド溝と、前記内筒部材の螺旋部材
   挿入凹部に挿入された螺旋溝を有する螺旋部材と、前記
   内筒部材内に上下移動可能に取付けられた口紅等を支持
   する皿部材と、この皿部材に形成された前記係合ピンガ
   イド溝に案内され前記内筒部材の切欠部および前記螺旋
   部材の螺旋溝と係合するように挿入される係合ピンと、
   前記螺旋部材および前記内筒部材を覆うように取付けら
   れた外筒部材と、前記内筒部材の係合ピンガイド溝部に
   形成された前記外筒部材に所定の弾性力で当接する突起
   部および該突起部の両側に形成した切欠部あるいは突起
   部の周囲をコ字状に形成した切欠部とからなる弾性片と
   を備えることを特徴とする口紅等の収納容器。