JPH0729933Y2 - 口紅等の収納容器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は口紅、リップクリーム、スチックアイシャド
ウ、スチックファンデーション等の棒状化粧品を収納す
るリフィール容器を備える口紅等の収納容器に関する。

「従来の技術」 従来、ハカマ部材に着脱可能に取付けられるリフィール
容器の外筒部材の下端部のエッヂ部は成形上、クサビ状
の鋭角に形成されており、かつ該下端部が下部外方に突
出した状態となっていた。

このため、リフィール容器の差替え時に、外筒部材の下
端エッヂ部で指先等を負傷してしまうという事故が発生
しやすいという欠点があった。

また、この種の口紅収納容器はハカマ部材内にリフィー
ル容器の嵌合部と着脱可能に嵌合する嵌合片を有するハ
カマ中具を内装するため、ハカマ部材本体とキャップ嵌
合部材との嵌合幅が小さくなり、十分な嵌合固定ができ
ず、使用中にハカマ部材本体よりキャップ嵌合部材が抜
けやすいという欠点があった。

「本考案の目的」 本考案は以上のような従来の欠点に鑑み、リフィール容
器の差替え時に指先等を負傷したりするのを確実に防止
することができる、安全な口紅等の収納容器を得るにあ
る。

また本考案の他の目的は、ハカマ部材のハカマ部材本体
とキャップ嵌合部材との嵌合を十分な嵌合幅で嵌合させ
るとともに、ハカマ中具の嵌合も確実にでき、使用中に
各部品が移動して分解するのを確実に防止することので
きる口紅等の収納容器を得るにある。

「本考案の目的を達成するための手段」 本考案は筒状に形成されたハカマ部材と、このハカマ部
材に下端部が着脱可能に挿入されるリフィール容器とを
備える口紅等の収納容器において、前記リフィール容器
を下部外周部に前記ハカマ部材と着脱可能に嵌合する嵌
合部が形成された軸心方向の切欠部を有する内筒部材
と、この内筒部材内を上下移動する口紅等を支持する皿
部材と、前記内筒部材の外周部を覆う螺旋溝が形成され
た螺旋部材と、前記皿部材に形成された前記内筒部材の
切欠部および前記螺旋部材の螺旋溝と係合する係合ピン
と、前記螺旋部材の外周部を覆う外筒部材と、この外筒
部材の下端部のエッヂ部を覆うＯリング等のカバー部材
とで構成したことを特徴としている。

本考案は角筒状に形成されたハカマ部材と、このハカマ
部材に下端部が着脱可能に挿入されるリフィール容器と
を備える口紅等の収納容器において、前記ハカマ部材を
角筒状のハカマ部材本体と、このハカマ部材本体の開口
部寄りの内壁面と嵌合する嵌合部、この嵌合部と一体成
形された前記ハカマ部材本体の上端部より外方に突出す
る外周部にキャップ嵌合部を有する突出部、この突出部
の先端部に形成した円形状の挿入孔とからなるキャップ
嵌合部材と、このキャップ嵌合部材の上部内壁面と嵌合
固定された下部が円筒で上部が角筒状に形成されたハカ
マ中具と、このハカマ中具の円筒部に形成された嵌合片
とで構成するとともに、前記リフィール容器を下部外周
部に前記ハカマ中具の嵌合片と着脱可能に嵌合する嵌合
部が形成された軸心方向の切欠部を有する内筒部材と、
この内筒部材内を上下移動する口紅等を支持する皿部材
と、前記内筒部材の外周部を覆う螺旋溝が形成された螺
旋部材と、前記皿部材に形成された前記内筒部材の切欠
部および前記螺旋部材の螺旋溝と係合する係合ピンと、
前記螺旋部材の外周部を覆う外筒部材とで構成したこと
を特徴としている。

「本考案の実施例」 以下、図面に示す実施例により、本考案を詳細に説明す
る。

第１図ないし第10図の実施例において、１は本考案の口
紅収納容器で、この口紅収納容器１はハカマ部材２と、
このハカマ部材２に着脱可能に取付けられたリフィール
容器３と、このリフィール容器３の外周部を覆うキャッ
プ４とから構成されている。

前記ハカマ部材２は底壁５を有する角筒状のハカマ部材
本体６と、このハカマ部材本体６の開口部側の内壁面と
嵌合固定される第５図および第６図に示すように嵌合部
７、この嵌合部７と一体成形された前記ハカマ部材本体
６の上端部より外方に角筒状に突出する外周部にキャッ
プ嵌合部８を有する突出部９および、この突出部９の先
端部に形成した円形状の挿入孔10が形成されたキャップ
嵌合部材11と、このキャップ嵌合部材11のキャップ嵌合
部８の内壁面と嵌合固定される第３図および第４図に示
すように角筒状の上部筒12、この上部筒12の下端部と一
体成形された円筒状の下部筒13およびこの下部筒13に複
数対の切欠部14、14を形成し、該切欠部14、14間をそれ
ぞれ内側に曲げて形成した複数個の嵌合片15が形成され
たハカマ中具16とから構成されている。

前記リフィール容器３は第７図および第８図に示すよう
に下端部に前記ハカマ中具16の複数個の嵌合片15と着脱
可能に嵌合する嵌合部17、軸心方向の切欠部18および上
下部位に外方へリング状に突出する上・下部螺旋部材係
止部19、20が形成された内筒部材21と、この内筒部材21
内を上下移動する、口紅22を支持する皿部材23と、前記
内筒部材21の上下部位の上・下部螺旋部材係止部材19、
20間の外周部を回動可能に覆う螺旋溝24が形成された螺
旋部材25と、前記皿部材23に形成された前記内筒部材21
の切欠部18および前記螺旋部材25の螺旋溝24と係合する
係合ピン26と、前記螺旋部材25の外周部を覆う外筒部材
27と、この外筒部材27の下端部に形成した該外筒部材27
の抜け脱を防止する複数個の防止片28と、前記外筒部材
27の下端部を覆うように前記内筒部材21に接着剤等で固
定されたＯリング等のカバー部材29とから構成されてい
る。

前記キャップ４は角筒状のキャップ本体30と、このキャ
ップ本体30内に嵌合固定されたキャップ中具31とから構
成されている。

「本考案の実施例の作用」 上記構成の口紅収納容器１はハカマ部材２内にリフィー
ル容器３を押込むことにより、ハカマ中具16の嵌合片15
と内筒部材21の下部嵌合部17とが嵌合する。

この時、外筒部材27の下端部が第２図に示すようにカバ
ー部材29で覆われているため、外筒部材27の下端部とハ
カマ部材２の上端部との間に指先等が挟まれたりするの
を防止できる。

このようにハカマ部材２にリフィール容器３が嵌合され
た状態ではハカマ部材２と外筒部材27とを持って回動さ
せることにより、従来の口紅収納容器と同様に皿部材23
が上下移動し、口紅22を外筒部材27の上端部より出没さ
せて使用することができる。

「本考案の異なる実施例」 次に第11図ないし第17図に示す本考案の異なる実施例に
つき説明する。なお、これらの実施例の説明に当って、
前記本考案の実施例と同一構成部分には同一符号を付し
て重複する説明を省略する。

第11図ないし第13図の実施例において、前記本考案の実
施例と主に異なる点は、内筒部材21の下部螺旋部材係止
部20の下部位置に、Ｏリング等のカバー部材29を収納す
るカバー部材収納凹部32を形成したリフィール容器3Aを
用いた点で、このように構成されたリフィール容器3Aを
用いた口紅収納容器1Aにしても良い。

第14図および第15図の実施例において、前記本考案の実
施例と主に異なる点は、螺旋部材25の下端部と下部螺旋
部材係止部20との間に外筒部材27の下端部を覆うＯリン
グ等のカバー部材29を取付けたリフィール容器3Bを用い
た点で、このように構成されたリフィール容器3Bを用い
た口紅収納容器1Bにしても良い。

第16図および第17図の実施例において、前記本考案の実
施例と主に異なる点は、内筒部材21の下部螺旋部材係止
部20の下部位置に外筒部材27の下端部と嵌合する嵌合部
33および外筒部材27の下端部を覆う突状のカバー部34を
形成したリフィール容器3Cを用いた点で、このように構
成されたリフィール容器3Cを用いた口紅収納容器1Cにし
ても良い。

なお、前記本考案の実施例では口紅を収納する収納容器
について説明したが、本考案はこれに限らず、リップク
リーム、スチックアイシャドウ、スチックファンデーシ
ョン等の棒状化粧品も同様に収納することができる。

また、前記本考案の実施例ではハカマ部材を角筒状に形
成したものに付いて説明したが、リフィール容器を差替
える場合の安全を図る考案では円筒状のハカマ部材を用
いても同様な作用効果が得られる。

「本考案の効果」 以上の説明から明らかなように、本考案にあっては次に
列挙する効果が得られる。

（１）筒状に形成されたハカマ部材と、このハカマ部材
に下端部が着脱可能に挿入されるリフィール容器とを備
える口紅等の収納容器において、前記リフィール容器を
下部外周部に前記ハカマ部材と着脱可能に嵌合する嵌合
部が形成された軸心方向の切欠部を有する内筒部材と、
この内筒部材内を上下移動する口紅等を支持する皿部材
と、前記内筒部材の外周部を覆う螺旋溝が形成された螺
旋部材と、前記皿部材に形成された前記内筒部材の切欠
部および前記螺旋部材の螺旋溝と係合する係合ピンと、
前記螺旋部材の外周部を覆う外筒部材と、この外筒部材
の下端部のエッヂ部を覆うＯリング等のカバー部材とで
構成したので、リフィール容器の外筒部材のクサビ状の
鋭角になっている下端部がカバー部材によって覆われて
おり、差替え時に外筒部材の下端部とハカマ部材との間
に指を挟んで負傷したりするのを確実に防止することが
できる。したがって、安全に使用することができる。

（２）前記（１）によって、構造が簡単であるので、誰
でもが容器にハカマ部材とリフィール容器とを容易に差
替えて使用することができる。

（３）前記（１）によって、簡単に安全性の向上を図る
ことができる。

（４）請求項２、３も前記（１）〜（３）と同様な効果
が得られる。

（５）請求項４はハカマ部材本体とキャップ嵌合部材と
の強固な嵌合およびキャップ嵌合部材とハカマ中具との
嵌合を強固な嵌合にすることができる。したがって、使
用中にハカマ部材が分解したりするのを確実に防止する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す分解断面図、第２図は
第１図の要部拡大図、第３図および第４図はハカマ中具
の説明図、第５図および第６図はキャップ嵌合部材の説
明図、第７図および第８図は内筒部材の説明図、第９図
は本考案の一実施例の収納状態の断面図、第10図は本考
案の一実施例の使用状態の断面図、第11図ないし第13
図、第14図および第15図、第16図および第17図はそれぞ
れ本考案の異なる実施例を示す説明図である。 １、1A,1B、1C:口紅収納容器、2:ハカマ部材、３、3A、
3B、3C:リフィール容器、4:キャップ、5:底壁、6:ハカ
マ部材本体、7:嵌合部、8:キャップ嵌合部、9:突出部、
10:挿入孔、11:キャップ嵌合部材、12:上部筒、13:下部
筒、14:切欠部、15:嵌合片、16:ハカマ中具、17:嵌合
部、18:切欠部、19:上螺旋部材係止部、20:下螺旋部材
係止部、21:内筒部材、22:口紅、23:皿部材、24:螺旋
溝、25:螺旋部材、26:係合ピン、27:外筒部材、28:防止
片、29:カバー部材、30:キャップ本体、31:キャップ中
具、32:カバー部材収納凹部、33:嵌合部、34:カバー
部。

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】筒状に形成されたハカマ部材と、このハカ
   マ部材に下端部が着脱可能に挿入されるリフィール容器
   とを備える口紅等の収納容器において、前記リフィール
   容器を下部外周部に前記ハカマ部材と着脱可能に嵌合す
   る嵌合部が形成された軸心方向の切欠部を有する内筒部
   材と、この内筒部材内を上下移動する口紅等を支持する
   皿部材と、前記内筒部材の外周部を覆う螺旋溝が形成さ
   れた螺旋部材と、前記皿部材に形成された前記内筒部材
   の切欠部および前記螺旋部材の螺旋溝と係合する係合ピ
   ンと、前記螺旋部材の外周部を覆う外筒部材と、この外
   筒部材の下端部のエッヂ部を覆うＯリング等のカバー部
   材とで構成したことを特徴とする口紅等の収納容器。
2. 【請求項２】筒状に形成されたハカマ部材と、このハカ
   マ部材に下端部が着脱可能に挿入されるリフィール容器
   とを備える口紅等の収納容器において、前記リフィール
   容器を下部外周部に前記ハカマ部材と着脱可能に嵌合す
   る嵌合部が形成された軸心方向の切欠部および上下部位
   にリング状の螺旋部材係止部を有する内筒部材と、この
   内筒部材内を上下移動する口紅等を支持する皿部材と、
   前記内筒部材の上下部位の螺旋部材係止部間の外周部を
   覆う螺旋溝が形成された螺旋部材と、前記皿部材に形成
   された前記内筒部材の切欠部および前記螺旋部材の螺旋
   溝と係合する係合ピンと、前記螺旋部材の外周部を覆う
   下端部に抜け脱防止片が形成された外筒部材と、この外
   筒部材の下端部のエッヂ部を覆うＯリング等のカバー部
   材とで構成したことを特徴とする口紅等の収納容器。
3. 【請求項３】筒状に形成されたハカマ部材と、このハカ
   マ部材に下端部が着脱可能に挿入されるリフィール容器
   とを備える口紅等の収納容器において、前記リフィール
   容器を下部外周部に前記ハカマ部材と着脱可能に嵌合す
   る嵌合部が形成された軸心方向の切欠部および上下部位
   にリング状の螺旋部材係止部を有する内筒部材と、この
   内筒部材内を上下移動する口紅等を支持する皿部材と、
   前記内筒部材の上下部位の螺旋部材係止部間の外周部を
   覆う螺旋溝が形成された螺旋部材と、前記皿部材に形成
   された前記内筒部材の切欠部および前記螺旋部材の螺旋
   溝と係合する係合ピンと、前記螺旋部材の外周部を覆う
   下端部に抜け脱防止片が形成された外筒部材と、この外
   筒部材の下端部のエッヂ部を覆うように前記内筒部材に
   形成したカバー部とで構成したことを特徴とする口紅等
   の収納容器。