JPH0418499Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は使用者が差替えて使用することのでき
る口紅、リツプクリーム、スチツクアイシヤド
ウ、スチツクフアンデーシヨン等の棒状化粧品を
収納する口紅等の収納容器に関する。

「従来の技術」 従来、使用者が差替えて使用することのできる
口紅収納容器は、筒部材内に収納された口紅を
上・下移動させる上・下移動機構の回動部材の下
端部は筒部材の下端部より下方に突出して設けら
れており、該突出部の外周部にハカマ部材内に設
けられた係合部と回動不能に係合する係合部が形
成されていた。

このため、筒部材と回動部材の下端部とを持つ
て回動させることにより、口紅を筒部材の上端部
より出没させることができる。

したがつて、口紅を筒部材の上端部より突出さ
せて完全に収納しておかなければ、キヤツプがセ
ツトされていないため、突出した部位の口紅を損
傷させ、不良品となつてしまうういう事故が多発
するという欠点があつた。

「本考案の目的」 本考案は以上のような従来の欠点に鑑み、口紅
等がセツトされた筒部材をハカマ部材にセツトし
なければ筒部材内にセツトされた口紅等の上・下
移動を不可能にして、口紅等の損傷事故を確実に
阻止することができるとともに、部品点数が少な
く、低コストで製造することができる口紅等の収
納容器を得るにある。

「本考案の目的を達成するための手段」 本考案は上端開口のハカマ部材と、このハカマ
部材の内底部に一体成形された係合部材と、前記
ハカマ部材内に下端部が挿入される筒部材と、こ
の筒部材内に上・下移動可能に収納された口紅等
の棒状化粧品を支持する皿部材と、前記筒部材内
に位置するように取付けられた回動させることに
より前記皿部材を上・下移動させることのできる
回動部材を備えた上・下移動機構と、この上・下
移動機構の回動部材の下端部に形成された前記筒
部材をハカマ部材内に挿入した場合に前記ハカマ
部材に形成された係合部材と回動不能に係合する
係合部と、この係合部と前記ハカマ部材内の係合
部材とに形成された係合状態で該係合部と係合部
材とが容易に抜け脱しないように係合させること
ができる抜け脱防止用のロツク部材とを備えるこ
とを特徴としている。

「本考案の実施例」 以下、図面に示す実施例により、本考案を詳細
に説明する。

第１図ないし第５図の実施例において、１はハ
カマ部材で、このハカマ部材１は上端開口の円筒
状のハカマ部材本体２と、このハカマ部材本体２
の上端開口部に嵌合固定された外周部にキヤツプ
嵌合部３が形成されたキヤツプ嵌合部材４と、前
記ハカマ部材本体２の内底面に一体成形された多
角錐形状、本実施例では六角錐形状の柱状の係合
部材５とから構成されている。

前記係合部材５の上部寄りの位置には抜脱防止
用のロツク部材としての凹部６が形成されてい
る。

７は前記ハカマ部材１に着脱可能に取付けられ
る差替え容器で、この差替え容器７は下端部が前
記ハカマ部材１内に回動可能に挿入される筒部材
８と、この筒部材８内に上・下移動可能に取付け
られた口紅９を支持する皿部材１０と、前記筒部
材８内に備えられた前記皿部材１０を上・下移動
させる上・下移動機構１１とから構成されてい
る。

前記上・下移動機構１１は前記筒部材８のハカ
マ部材１内へ挿入される部位に形成された軸心方
向の切欠溝１２と、前記皿部材１０の下端部と一
体成形された内部にねじ孔１３が形成された摺動
筒１４と、この摺動筒１４の下部外周部に形成さ
れた前記切欠溝１２と係合する係合ピン１５と、
前記摺動筒１４のねじ孔１３と螺合するねじ棒１
６が形成され、かつ前記筒部材８の下端部に下端
部が抜け脱不能で回動自在に取付けられた回動部
材１７とから構成されている。

前記回動部材１７の底面には前記ハカマ部材１
に固定された係合部材１５と回動不能に係合する
多角形状、本実施例では六角形状の孔の係合部１
８が形成されている。また、この係合部１８には
前記係合部材５の抜脱防止用のロツク部材として
の凹部６と係合する抜脱防止用のロツク部材とし
ての係合突起１８ａが形成されている。

１９は前記ハカマ部材１のキヤツプ嵌合部３と
嵌合して、前記ハカマ部材１に取付けられた差替
え容器７を覆うキヤツプである。

上記構成の口紅収納容器はハカマ部材１内に差
替え容器７の下端部を挿入し、下部へ押込む。

この押込みによつて、ハカマ部材１の係合部材
５と回動部材１７に形成された係合部１８とが回
動不能に係合されるとともに、係合部材５の抜脱
防止用のロツク部材としての凹部６と係合部１８
の抜脱防止用のロツク部材としての係合突起１８
ａとの係合によつて簡単に差替え容器７が抜け脱
しないように係合される。

この状態で、従来の口紅収納容器と同様にハカ
マ部材１と筒部材８とを持つて回動させることに
より、筒部材８内の皿部材１０が上・下移動、す
なわち口紅９が上・下移動して、使用することが
できる。

不使用時は従来と同様に口紅９を筒部材８内へ
収納し、キヤツプ１９をハカマ部材１のキヤツプ
嵌合部３に嵌合させておく。

次に差替え容器７の口紅９が使用によりなくな
つた場合、あるいは他の色の口紅９に差替えする
場合には、ハカマ部材１と筒部材８とを持つて軸
心方向に引張り、係合部材５の抜脱防止用のロツ
ク部材としての凹部６と係合部１８の係合突起１
８ａとの係合状態を解除して、ハカマ部材１より
差替え容器７を抜取る。

しかる後、新しく購入した差替え容器７を前述
と同様にハカマ部材１にセツトすることにより、
同様に使用することができる。

なお、本考案の実施例において、係合部材５の
抜脱防止用のロツク部材としての凹部６に代え
て、第１９図に示すようにフオツクの雌部材６Ｆ
を用いるとともに、係合部１８の抜脱防止用のロ
ツク部材としての係合突起１８ａに代えて、第２
０図に示すようにフオツクの雄部材１８Ｆを用い
て第２図Ａに示すような口紅収納容器にしてもよ
い。

「本考案の異なる実施例」 次に第６図ないし第２０図に示す本考案の異な
る実施例につき説明する。なお、これらの実施例
の説明に当つて、前記本考案の実施例と同一構成
部分には同一符号を付して重複する説明を省略す
る。

第６図ないし第８図の実施例において、前記本
考案の実施例と主に異なる点は、差替え容器７の
上・下移動機構１１Ａで、この上・下移動機構１
１Ａは筒部材８内に抜け脱不能で回動自在に取付
けられた回動部材としての内筒部材２０と、この
内筒部材２０に形成された軸心方向の切欠部２１
と、筒部材８の内壁面に形成された螺旋溝２２
と、皿部材１０の外周部に形成された前記切欠部
２１および螺旋溝２２と係合する係合ピン２３と
から構成されている。

このように構成した上・下移動機構１１Ａを用
いた差替え容器７を用いても同様な作用効果が得
られる。

なお、この実施例でも抜脱防止用のロツク部材
として第１９図に示すフオツクの雌部材６Ｆおよ
び第２０図に示す雄部材１８Ｆを用いて構成して
もよい。

第９図ないし第１３図の実施例において、前記
本考案の実施例と主に異なる点はハカマ部材１内
に多角筒状、本実施例では六角筒状の係合部材５
Ａを固定するとともに、この係合部材５Ａ内に回
動不能に係合する多角錐形状の係合部１８Ａを回
動部材１７の底面に一体成形した点で、このよう
に形成された係合部材５Ａと係合部１８Ａを用い
て口紅収納容器を構成しても同様な作用効果が得
られる。

なお、６ａは係合部材５Ａに形成した抜脱防止
用のロツク部材としての係合突起であり、１８ａ
は回動部材１７に形成した抜脱防止用のロツク部
材としての凹部である。

また、この実施例でも抜脱防止用のロツク部材
として係合部材５Ａあるいは回動部材１７に第１
９図に示すフオツクの雌部材６Ｆおよび第２０図
に示す雄部材１８Ｆを用いて構成してもよい。

第１４図ないし第１８図の実施例において、前
記本考案の実施例と主に異なる点は、ハカマ部材
１内に固定した係合部材５Ｂをクリツプ部材形状
に形成するとともに、回動部材１７に形成された
係合部１８Ｂを前記係合部材５Ｂと回動不能に係
合する係合片形状に形成した点で、このように形
成された係合部材５Ｂと係合部１８Ｂを用いて口
紅収納容器を構成しても同様な作用効果が得られ
る。

また、この実施例でも抜脱防止用のロツク部材
として係合部材５Ｂあるいは回動部材１７に形成
された係合部１８Ｂに第１９図に示すフオツクの
雌部材６Ｆおよび第２０図に示す雄部材１８Ｆを
用いて構成してもよい。

なお、前記本考案の実施例では口紅９を収納す
る口紅収納容器について説明したが、本考案はこ
れに限らず、リツプクリーム、スチツクアイシヤ
ドウ、スチツクフアンデーシヨン等の棒状化粧品
にも同様に使用することができる。

「本考案の効果」 以上の説明から明らかなように、本考案にあつ
ては次に列挙する効果がある。

(1) 上端開口のハカマ部材と、このハカマ部材の
内底部に一体成形された係合部材と、前記ハカ
マ部材内に下端部が挿入される筒部材と、この
筒部材内に上・下移動可能に収納された口紅等
の棒状化粧品を支持する皿部材と、前記筒部材
内に位置するように取付けられた回動させるこ
とにより前記皿部材を上・下移動させることの
できる回動部材を備えた上・下移動機構と、こ
の上・下移動機構の回動部材の下端部に形成さ
れた前記筒部材をハカマ部材内に挿入した場合
に前記ハカマ部材に形成された係合部材と回動
不能に係合する係合部と、この係合部と前記ハ
カマ部材内の係合部材とに形成された係合状態
で該係合部と係合部材とが容易に抜け脱しない
ように係合させることができる抜け脱防止用の
ロツク部材とで構成されているので、筒部材の
下端部をハカマ部材内へ挿入して係合部材と係
合部とを係合させなければ、筒部材内に収納さ
れた口紅等を上端部より突出するのを防止する
ことができる。したがつて、従来のように不用
意に筒部材の上端部より口紅等を突出させてし
まい、損傷させて不良品としたりするのを確実
に防止することができる。

(2) 前記(1)によつて、ハカマ部材にセツトする前
の筒部材の上端部を覆うキヤツプを用いなくて
も、口紅等の損傷を確実に防止できるので、差
替え容器にはキヤツプが不用で、コストの低減
を図ることができる。

(3) 前記(1)によつて、口紅等を収納した筒部材を
差替えて使用できるので、経済的に使用するこ
とができる。

(4) 前記(1)によつて、ハカマ部材およびキヤツプ
を高価な材質で形成したものにしても、口紅等
を収納した筒部材を差替えて使用することによ
り、長期間使用でき、トータルコストの低減を
図ることができるとともに、高級感を味わうこ
とができる。

(5) 前記(1)によつて、係合部とハカマ部材内の係
合部材とに形成された係合状態で該係合部と係
合部材とが容易に抜け脱しないように係合させ
ることができる抜け脱防止用のロツク部材によ
つて、ハカマ部材にセツトされた差替え容器の
筒部材が容易に抜脱しないので、安心して使用
することができる。

(6) 前記(1)によつて、差替え容器となる部分は最
小３部品で構成することができるとともに、ハ
カマ部材は係合部材が一体成形されているた
め、１部品で構成でき、部品点数の低減が図
れ、安価に製造することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す断面図、第２
図および第２図Ａはそれぞれ本考案の使用状態の
断面図、第３図は本考案の分解断面図、第４図は
第３図の４−４線に沿う断面図、第５図は差替え
容器の底面図、第６図ないし第８図、第９図ない
し第１３図、第１４図ないし第１８図はそれぞれ
本考案の異なる実施例を示す説明図、第１９図は
フオツクの雄部材の説明図、第２０図はフオツク
の雌部材の説明図である。 １……ハカマ部材、２……ハカマ部材本体、３
……キヤツプ嵌合部、４……キヤツプ嵌合部材、
５，５Ａ，５Ｂ……係合部材、６……抜脱防止用
のロツク部材としての凹部、６Ｆ……フオツクの
雌部材、７……差替え容器、８……筒部材、９…
…口紅、１０……皿部材、１１，１１Ａ……上・
下移動機構、１２……切欠溝、１３……ねじ孔、
１４……摺動筒、１５……係合ピン、１６……ね
じ棒、１７……回動部材、１８，１８Ａ，１８Ｂ
……係合部、１８ａ……抜脱防止用のロツク部材
としての係合突起、１８Ｆ……フオツクの雄部
材、１９……キヤツプ、２０……内筒部材、２１
……切欠部、２２……螺旋溝、２３……係合ピ
ン。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 上端開口のハカマ部材と、このハカマ部材の
   内底部に一体成形された係合部材と、前記ハカ
   マ部材内に下端部が挿入される筒部材と、この
   筒部材内に上・下移動可能に収納された口紅等
   の棒状化粧品を支持する皿部材と、前記筒部材
   内に位置するように取付けられた回動させるこ
   とにより前記皿部材を上・下移動させることの
   できる回動部材を備えた上・下移動機構と、こ
   の上・下移動機構の回動部材の下端部に形成さ
   れた前記筒部材をハカマ部材内に挿入した場合
   に前記ハカマ部材に形成された係合部材と回動
   不能に係合する係合部と、この係合部と前記ハ
   カマ部材内の係合部材とに形成された係合状態
   で該係合部と係合部材とが容易に抜け脱しない
   ように係合させることができる抜け脱防止用の
   ロツク部材とを備えることを特徴とする口紅等
   の収納容器。 ２ ハカマ部材の上端外周部にはキヤツプ嵌合部
   が形成されていることを特徴とする実用新案登
   録請求の範囲第１項記載の口紅等の収納容器。 ３ 上・下移動機構は筒部材のハカマ部材内へ挿
   入される部位に形成された軸心方向の切欠溝
   と、皿部材の下部に一体成形された内部にねじ
   孔が形成された摺動筒と、この摺動筒の外周部
   に形成された前記切欠溝と係合する係合ピン
   と、前記摺動筒のねじ孔と螺合するねじ棒が形
   成された筒部材より抜け脱しないように回動可
   能に取付けられた回動部材とからなることを特
   徴とする実用新案登録請求の範囲第１項または
   第２項記載の口紅等の収納容器。 ４ 上・下移動機構は筒部材内に回動可能でかつ
   抜け脱不能に取付けられた回動部材としての内
   筒部材と、この内筒部材に形成された軸心方向
   の切欠部と、筒部材の内壁面に形成された螺旋
   溝と、皿部材の外周部に形成された前記切欠部
   および螺旋溝と係合する係合ピンとから構成さ
   れていることを特徴とする実用新案登録請求の
   範囲第１項または第２項記載の口紅等の収納容
   器。 ５ ハカマ部材に形成された係合部材は多角錐形
   状の柱状に形成され、回動部材に形成された係
   合部は前記ハカマ部材の係合部材が挿入される
   多角形状の孔に形成されていることを特徴とす
   る実用新案登録請求の範囲第１項ないし第４項
   いずれかに記載の口紅等の収納容器。 ６ ハカマ部材に形成された係合部材は多角筒状
   の柱状に形成され、回動部材に形成された係合
   部は前記ハカマ部材の係合部材に挿入される多
   角錐形状の柱状に形成されていることを特徴と
   する実用新案登録請求の範囲第１項ないし第４
   項いずれかに記載の口紅等の収納容器。 ７ ハカマ部材に形成された係合部材はクリツプ
   部材に形成され、回動部材に形成された係合部
   は前記クリツプ部材に回動不能に係合する係合
   片形状に形成されていることを特徴とする実用
   新案登録請求の範囲第１項ないし第４項いずれ
   かに記載の口紅等の収納容器。