JPH0246812Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は口紅、リツプクリーム、スチツクアイ
シヤドウ、スチツクフアンデーシヨン等の棒状製
品を収納する口紅等の収納容器に関する。

「従来の技術」 従来の口紅収納容器は、先端外周部にキヤツプ
嵌合部が形成されたハカマ部材と、このハカマ部
材内に下端部が挿入固定された軸心方向の切欠溝
が形成された内筒部材と、この内筒部材の外周部
を覆うように取付けられた、螺旋溝が形成された
螺旋部材と、この螺旋部材の外周部を覆う外筒部
材と、前記内筒部材内に上・下移動可能に備えら
れた口紅を支持する皿部材と、この皿部材の外周
部に形成された前記内筒部材の切欠溝および螺旋
部材の螺旋溝と係合する係合ピンとから構成され
ていた。

このため、口紅が十分にある場合は、一方の手
の指でハカマ部材を持ち、他方の手の指で外筒部
材を持つて回動させることにより、皿部材を上・
下移動させて口紅を外筒部材の上部より出没させ
ることができるが、皿部材に支持された口紅が少
なくなつた場合には、口紅の先端部が外筒部材の
上部より十分に突出しなくなるので使用できず、
口紅が約三分の一くらい残つた状態でも捨てて、
新しいものに買い代えなければならないという欠
点があつた。

「本考案の目的」 本考案は以上のような従来の欠点に鑑み、皿部
材に支持された口紅等が少なくなつた場合、手近
にある十円硬貨を用いて、口紅等を皿部材の底部
より上方へ押し上げて使用できるようにするとと
もに、口紅等を押し上げる押し上げ機構をハカマ
部材内に収納したので、美観を損うことなく、通
常の操作では口紅等が皿部材より突出することな
く、安全に使用することができ、かつ口紅等を突
出させたい場合には手近にある十円硬貨等によつ
て簡単に皿部材より押し上げることのできる口紅
等の収納容器を得るにある。

「本考案の目的を達成するための手段」 本考案はハカマ部材と、このハカマ部材内に下
端部が挿入固定された内筒部材と、この内筒部材
に形成された軸心方向の切欠溝と、前記内筒部材
の外周部を覆う内部に螺旋溝を有する外筒部材
と、前記内筒部材内に上・下移動可能に取付けら
れた底面に貫通孔あるいは移動可能な底板を有す
る口紅等を支持する皿部材と、この皿部材に設け
られた前記内筒部材の切欠溝および前記外筒部材
の螺旋溝と係合する係合ピンと、前記ハカマ部材
の底部に外方へ突出しないようにかつ十円硬貨等
で回動できるように取付けられた操作つまみと、
前記皿部材を最下部に位置させ前記操作つまみを
十円硬貨等で回動させることによつて該皿部材に
支持された口紅等を上方へ押し上げることのでき
る前記ハカマ部材内に収納された押し上げ機構と
からなることを特徴としてする。

「本考案の実施例」 以下、図面に示す実施例により、本考案を詳細
に説明する。

第１図ないし第２図の実施例において、１はハ
カマ部材で、このハカマ部材１は円筒部材２と、
この円筒部材２の底部より挿入固定された略中央
部に貫通孔３が形成された底部材４と、前記円筒
部材２の上部より挿入固定された先端外周部にキ
ヤツプ嵌合部５やストツパー用突リング６が形成
された嵌合部材７とから構成されている。

８は前記ハカマ部材１の底部材４と嵌合部材７
との間に挿入される挿入片９が形成された、外部
より十円硬貨等で回転させることのできる挿入孔
１０を有する外方に突出しないように形成された
操作つまみである。１１は、前記ハカマ部材１内
に下端部が挿入固定された内筒部材で、この内筒
部材１１には軸心方向の切欠溝１２が形成されて
いる。１３は前記内筒部材１１の外周部を覆う螺
旋溝１４が形成された螺旋部材である。

１５は前記螺旋部材１３の外周部を覆う外筒部
材である。１６は前記内筒部材１１内に上・下移
動可能に備えられた底部に貫通孔１７が形成され
た、口紅１８を支持する皿部材である。１９は前
記皿部材１６の外周部に一体成形された前記内筒
部材１１の切欠溝１２および螺旋部材１３の螺旋
溝１４と係合する係合ピンである。

２０は前記皿部材１６の収納時に操作つまみ８
の回動によつて前記皿部材１６に支持された口紅
１８を上方へ押し上げることのできる押し上げ機
構で、この押し上げ機構２０は前記操作つまみ８
と一体成形されたねじ棒２１と、このねじ棒２１
と螺合し、前記内筒部材１１等に回動不能でかつ
軸心方向に上・下移動可能で前記皿部材１６の貫
通孔１７を貫通する押し上げ杆２２とから構成さ
れている。

２３は前記ハカマ部材１のキヤツプ嵌合部１５
と嵌合し、外筒部材１５等の外周部を覆うキヤツ
プである。

上記構成の口紅収納容器にあつては、通常の使
用状態は従来と同様にキヤツプ２３を外した後、
一方の手の指でハカマ部材１を持ち、他方の手の
指で外筒部材１５を持つて回動させることによ
り、皿部材１６が螺旋溝１４に沿つて上・下移動
するので、皿部材１６に支持された口紅１８も外
筒部材１５の上部より出没する。

次に使用により、口紅１８が外筒部材１５の上
部より十分に突出しない状態まで使用した場合に
は、第２図に示すようなに皿部材１６の最下端部
まで収納した状態で、操作つまみ８を十円硬貨等
で回転させる。この操作つまみ８の回転により、
押し上げ機構２０の押し上げ杆２２が上昇し、皿
部材１６に支持された口紅１８を上方に押し上げ
る。この口紅１８の押し上げ操作後に、従来と同
様に口紅収納容器を操作することにより、口紅１
８を外筒部材１５の上端部より突出させることが
でき、皿部材１６にたくさんの口紅１８を残すこ
となく、使用することができる。

「本考案の異なる実施例」 次に第３図ないし第８図に示す本考案の異なる
実施例につき説明する。なお、これらの実施例の
説明に当つて、前記本考案の実施例と同一構成部
分には同一符号を付して重複する説明を省略す
る。

第３図および第４図の実施例において、前記本
考案の実施例と主に異なる点は、内壁面に螺旋溝
１４を形成した外筒部材１５Ａにした点で、この
ように構成することにより、螺旋部材が不用とな
り、部品点数の削減によるコストの低減を図るこ
とができる。

第５図の実施例において、前記第１図および第
２図に示す本考案の実施例と主に異なる点は、押
し上げ機構２０Ａで、この押し上げ機構２０Ａは
操作つまみ８と一体成形された円柱以外の形状に
形成された軸２４と、この軸２４と一体的に回動
しかつ軸心方向に摺動可能な皿部材１６に支持さ
れた口紅１８を押し上げることのできる押し上げ
部材２５と、この押し上げ部材２５の外周部に形
成した係合片２６と係合するねじ部２７が内壁面
に形成されたハカマ部材１あるいは内筒部材１１
に固定されたねじ筒２８とから構成されてる。こ
のように構成しても前記本考案の実施例と同様な
作用効果が得られる。

第６図の実施例において、前記第５図に示す本
考案の実施例と主に異なる点は、内壁面に螺旋溝
１４を形成した外筒部材１５Ａにした点で、この
ように構成することにより、螺旋部材が不用とな
り、部品点数の削減によるコストの低減を図るこ
とができる。

第７図の実施例において、前記第５図に示す本
考案の実施例と主に異なる点は、皿部材１６に摺
動可能な底板２９を備えさせた点で、この底板２
９の外周部には下方へ突出する戻り防止片３０が
形成されている。このように構成しても前記実施
例と同様な作用効果が得られる。

第８図の実施例において、前記第７図に示す本
考案の実施例と主に異なる点は、内壁面に螺旋溝
１４を形成した外筒部材１５Ａにした点で、この
ように構成することにより、螺旋部材が不用とな
り、部品点数の削減によるコストの低減を図るこ
とができる。

なお、前記実施例では口紅を収納する口紅収納
容器について説明したが、本考案はこれに限ら
ず、リツプクリーム、スチツクアイシヤドウ、ス
チツクフアンデーシヨン等の棒状製品を収納する
ものに使用することができる。

「本考案の効果」 以上の説明から明らかなように、本考案にあつ
ては次に列挙する効果がある。

(1) 皿部材に収納された口紅等が使用により減少
した場合に、口紅等を押し上げられるよにした
ので、容器に収納された口紅等を有効に使用す
ることができる。したがつて、経済的である。

(2) 口紅等の押し上げは皿部材を収納状態にした
後、ハカマ部材の底部に備えた操作つまみを回
転させることにより行なうので、不必要に口紅
等が押し上げられてしまい、口紅等が皿部材よ
り外れてしまうなどの不具合を防止できる。

(3) 皿部材からの口紅等の押し上げ操作と、通常
の口紅の突出操作とが異なるので、間違つて操
作することなく、使用し初めの口紅を誤操作に
よつて突出させてしまうなどの不具合を確実に
防止することができる。

(4) 操作つまみが底面に位置しているので、通常
の口紅収納容器と同様な形状に見せることがで
きるのでデザイン上の不具合がない。

(5) ハカマ部材内に押し上げ機構が収納されてい
るので、美観を損うことがないとともに、口紅
等を突出させて使用したい場合には手近な十円
硬貨等を用いて操作つまみを回動させるだけで
よく、容易にかつ気軽に少なくなつた口紅等を
皿部材より押し上げて使用できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す断面図、第２
図は動作状態を示す断面図、第３図および第４
図、第５図、第６図、第７図、第８図はそれぞれ
本考案の異なる実施例を示す説明図である。 １：ハカマ部材、２：円筒部材、３：貫通孔、
４：底部材、５：キヤツプ嵌合部、６：突リン
グ、７：嵌合部材、８：操作つまみ、９：挿入
片、１０：挿入溝、１１：内筒部材、１２：切欠
溝、１３：螺旋部材、１４：螺旋溝、１５，１５
Ａ：外筒部材、１６：皿部材、１７：貫通孔、１
８：口紅、１９：係合ピン、２０，２０Ａ：押し
上げ機構、２１：ねじ棒、２２：押し上げ杆、２
３：キヤツプ、２４：軸、２５：押し上げ部材、
２６：係合片、２７：ねじ部、２８：ねじ筒、２
９：底板、３０：戻り防止片。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ ハカマ部材と、このハカマ部材内に下端部が
   挿入固定された内筒部材と、この内筒部材に形
   成された軸心方向の切欠溝と、前記内筒部材の
   外周部を覆う内部に螺旋溝を有する外筒部材
   と、前記内筒部材内に上・下移動可能に取付け
   られた底面に貫通孔あるいは移動可能な底板を
   有する口紅等を支持する皿部材と、この皿部材
   に設けられた前記内筒部材の切欠溝および前記
   外筒部材の螺旋溝と係合する係合ピンと、前記
   ハカマ部材の底部に外方へ突出しないようにか
   つ十円硬貨等で回動できるように取付けられた
   操作つまみと、前記皿部材を最下部に位置させ
   前記操作つまみを十円硬貨等で回動させること
   によつて該皿部材に支持された口紅等を上方へ
   押し上げることのできる前記ハカマ部材内に収
   納された押し上げ機構とからなることを特徴と
   する口紅等の収納容器。 ２ 皿部材の底板の外周部には下方へ突出した戻
   り防止片が形成されていることを特徴とする実
   用新案登録請求の範囲第１項記載の口紅等の収
   納容器。 ３ 押し上げ機構は操作つまみと一体成形された
   ねじ棒と、このねじ棒と螺合し、内筒部材等に
   回動不能でかつ軸心方向に上・下移動可能な押
   し上げ杆とからなることを特徴とする実用新案
   登録請求の範囲第１項または第２項記載の口紅
   等の収納容器。 ４ 押し上げ機構は操作つまみと一体成形された
   円柱以外の形状の軸と、この軸と一体的に回動
   しかつ軸心方向に摺動可能な皿部材に支持され
   た口紅等を押し上げることのできる押し上げ部
   材と、この押し上げ部材の外周部に形成したね
   じ部あるいは係合片と係合するねじ部が内壁面
   に形成されたハカマ部材あるいは内筒部材に固
   定されたねじ筒とからなることを特徴とする実
   用新案登録請求の範囲第１項または第２項記載
   の口紅等の収納容器。