JPH0231066Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は口紅等の収納容器に関する。

従来の口紅の収納容器は第１図に示すようにハ
カマ部材１と、このハカマ部材１に固定的に取付
けられた軸心方向の切欠部２を有する内筒部材３
と、この内筒部材３の外周部を覆う螺旋溝４が形
成された螺旋部材５と、この螺旋部材５の外周を
覆う外筒部材６と、前記内筒部材３内に摺動可能
に備えられた口紅７を支持する皿部材８と、この
皿部材８の外部に一体成形された前記内筒部材３
の切欠部２と螺旋部材５の螺旋溝４と係合する係
合ピン９と、前記ハカマ部材１のキヤツプ嵌合部
１ａと嵌合するキヤツプ１０とから構成されてい
た。

このため、皿部材８に支持されている口紅７が
皿部材８の上部より突出している場合には口紅７
を外筒部材６の上部開口部より突出させることが
できるので使用することができるが、皿部材８の
上部近傍まで使用すると口紅７を突出させること
ができず、相当量の口紅が残つていても捨てざる
を得なかつた。

本考案は以上のような従来の欠点に鑑み、通常
の口紅等の突出操作とは異なる操作で皿部材内に
残つている口紅を突出させて使用できるようにし
て、誤操作による口紅等の脱落や損傷を確実に防
止することのできる経済的な口紅等の収納容器を
得るにある。

以下、第２図ないし第７図に示す実施例により
本考案を詳細に説明する。

第２図ないし第４図の実施例において、１１は
筒状の収納容器本体で、この収納容器本体１１の
上部外周部にはキヤツプ嵌合部１１ａが形成され
ており、該キヤツプ嵌合部１１ａの下部内壁面に
はＯリング収納凹部１２が形成されている。１３
は前記収納容器本体１１内に内装された内装部材
で、この内装部材１３の上部側と前記収納容器本
体１１の内壁面との間には隙間１４が形成されて
いる。

１５は前記収納容器本体１１内にスライド収納
可能に備えられた筒部材で、この筒部材１５の下
端は前記隙間１４内に位置するように構成されて
いる。１６は前記Ｏリング収納凹部１２内に収納
されたＯリングで、このＯリング１６は前記筒部
材１５が自動的にスライドするのを防止するため
のものである。１７は前記筒部材１５内に備えら
れた口紅等１８を支持する皿部材で、この皿部材
１７は筒状の前記内装部材１３の上面に形成され
た下方への脱落を防止する支持片１３ａと当接さ
れる皿部材本体１９と、この皿部材本体１９内を
上・下移動可能に備えられた底板２０とから構成
されている。

２１は前記収納容器本体１１内に回動可能に備
えられ前記皿部材１７に支持された、口紅等が小
さくなつた場合に回動させることにより皿部材１
７の底板２０を上昇させて口紅等１８を上昇させ
ることのできる底板押し出し機構で、この底板押
し出し機構２１は前記内装部材１３に下面に形成
した溝２２内に十円玉等を差し込んで回転させる
ことのできるねじ孔２３を有する回転体２４と、
この回転体２４と螺合する一端が前記底板２０の
略中央部に一体成形された両側部が削除されたね
じ棒２５と、このねじ棒２５の回転を阻止する前
記内装部材１３に形成した阻止部２６とから構成
されている。２７は前記収納容器本体１１のキヤ
ツプ嵌合部１１ａと嵌合して筒部材１５を覆うキ
ヤツプである。

上記構成にあつては皿部材１７に支持されてい
る口紅等１８が十分にある場合には収納容器本体
１１と筒部材１５とを持つて、筒部材１５を収納
容器本体１１内へ押し込んで、口紅等１８を突出
させて使用する。使用し終ると筒部材１５を突出
させて該筒部材１５内に口紅等１８を収納してお
く。次に口紅等１８が皿部材本体１９の上面近傍
まで使用した場合、筒部材１５を収納容器本体１
１内へ押し込むとともに、回転体２４を十円玉等
によつて回転させる。この回転により、該回転体
２４と螺合しているねじ棒２５が上昇し、底板２
０を押し上げる。このため、皿部材本体１９より
口紅等１８が第４図に示すように押し上げられ突
出するので、使用することができる。

次に第５図ないし第７図に示す本考案の異なる
実施例につき説明する。なお、これらの実施例の
説明に当つて、前記本考案の実施例と同一部分に
は同一符号を付して重複する説明を省略する。

第５図の実施例において、前記第２図ないし第
４図の実施例と主に異なる点は筒部材１５の下部
外周に係合ピン２８を形成するとともに、該係合
ピン２８と係合する螺旋溝２９を隙間１４と対向
する収納容器本体１１の内壁面に形成した点で、
このように構成することにより、筒部材１５を回
動させながら上・下移動させることができる。

第６図の実施例において、前記第２図ないし第
４図の実施例と主に異なる点は底板押し出し機構
２１Ａで、この底板押出し機構２１Ａは略中央内
壁面にスプライン軸３０を備えた回転体２４Ａ
と、この回転体２４Ａのスプライン軸３０とスプ
ライン嵌合する底板２０を押し上げることのでき
る押し出し棒３１と、この押し出し棒３１の外周
部に形成した螺旋溝３２と、この螺旋溝３２と係
合する収納容器本体１１の内壁面に形成した係合
ピン３３とから構成されている。このように構成
しても前記本考案の実施例と同様な作用効果が得
られる。なお、３４は収納容器本体１１の上壁内
壁面に形成した皿部材本体１９の脱落防止用突片
である。

第７図の実施例において、前記第６図の実施例
と主に異なる点は筒部材１５の下部外周に係合ピ
ン３５を形成するとともに、該係合ピン３５が係
合する螺旋溝３６を収納容器本体１１の内壁面に
形成した点と、皿部材本体１９の下部内壁面に該
皿部材本体１９が下方に脱落するのを防止する底
板２０の上昇が可能なわずかな突状の支持片１３
ａを形成した点で、このように構成しても筒部材
１５、皿部材１７を回動させて上・下移動するこ
とができる。

以上の説明から明らかなように、本考案にあつ
ては次に列挙する効果がある。

(1) 皿部材に支持された口紅等が小さくなつた場
合、底板を底板押出し機構によつて上昇させ
て、皿部材本体の上端部より口紅等を突出させ
て使用することができる。したがつて、口紅等
を効率よく使用でき、経済的である。

(2) 口紅等が少なくなつていない場合は従来のも
のと同様に使用できる。

(3) 底板押し出し機構を従来の使用状態では操作
できないようにすれば、口紅等を支持する皿部
材の底板が不必要時に誤動作することがない。

(4) 収納容器本体に該収納容器本体の底面部での
十円硬貨等での回動操作によつて回動するよう
に取付けられた皿部材に支持された口紅等が小
さくなつた場合に回動させることによつて皿部
材の底板を上昇させて皿部材本体の上端部より
口紅等を突出させることのできる底板押出し機
構を備えているので、通常の口紅等の出没操作
と、口紅等が小さくなつた場合の底板押出し機
構の操作とが異なり、明確に区別することがで
きる。したがつて、従来のように誤操作、本人
は誤操作していない感覚で誤操作されることな
く、口紅等が脱落したり、損傷したりする事故
を確実に防止することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の一実施例を示す断面図、第２図
は本考案の一実施例を示す断面図、第３図は第２
図の−線に沿う断面図、第４図は底板を上昇
させた状態を示す断面図、第５図、第６図、第７
図はそれぞれ本考案の異なる実施例を示す断面図
である。 １１……収納容器本体、１１ａ……キヤツプ嵌
合部、１２……Ｏリング収納凹部、１３……内装
部材、１４……隙間、１５……筒部材、１６……
Ｏリング、１７……皿部材、１８……口紅等、１
９……皿部材本体、２０……底板、２１，２１Ａ
……底板押し出し機構、２２……溝、２３……ね
じ孔、２４，２４Ａ……回転体、２５……ねじ
棒、２６……阻止部、２７……キヤツプ、２８…
…係合ピン、２９……螺旋溝、３０……スプライ
ン軸、３１……押し出し棒、３２……螺旋溝、３
３……係合ピン、３４……脱落防止用突片、３５
……係合ピン、３６……螺旋溝。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 筒状の収納容器本体と、この収納容器本体に
   スライドあるいは回転させることにより上下移
   動するように取付けられた該収納容器本体の上
   端部より突出する筒部材と、この筒部材内に収
   納された口紅等を支持する筒状の皿部材本体お
   よび該皿部材本体内を上下移動できる底板とか
   らなる皿部材と、前記収納容器本体内に備えら
   れた前記皿部材に支持された口紅等が小さくな
   つた場合に該収納容器本体の底面部での十円硬
   貨等での回動操作によつて回動し、前記皿部材
   の底板を上昇させることのできる底板押出し機
   構と、前記収納容器本体内に取付けられた前記
   皿部材の皿部材本体の下方への脱落を防止する
   支持片あるいは前記皿部材本体の下部内壁面に
   形成した該皿部材本体の下方への脱落を防止す
   るとともに、底板の上昇が可能なわずかな突状
   の支持片とからなることを特徴とする口紅等の
   収納容器。 ２ 底板押出し機構は収納容器本体の底面に回動
   可能に取付けられた回転体と、この回転体の略
   中央内面に一体成形されたスプライン状の軸
   と、この軸と軸心方向に摺動可能に取付けら
   れ、皿部材の底板を移動させることのできる押
   出し棒と、この押出し棒の外周に形成した螺旋
   溝と、この螺旋溝と係合する前記収納容器本体
   の内壁に形成された係合片とからなることを特
   徴とする実用新案登録請求の範囲第１項記載の
   口紅等の収納容器。