JPH0232170Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は口紅、リツプクリーム、スチツクアイ
シヤドウ、スチツクフアンデーシヨン等の棒状製
品を収納する口紅等の収納容器に関する。

従来、口紅を収納する収納容器は、第１図に示
すようにハカマ部材１と、このハカマ部材１内に
一端が挿入固定された軸心方向の切欠部２を有す
る金属材製の内筒部材３と、この内筒部材３の上
端部寄りの位置と、前記ハカマ部材１の開口部よ
り入り込んだ位置とに形成した係止用突起４，５
との間の外周部を覆う、外筒部材を構成する螺旋
溝６が形成された螺旋部材７と、この螺旋部材７
の外周を覆う外筒部材を構成する外筒部材本体８
と、前記内筒部材３内に摺動可能に備えられた前
記切欠部２、螺旋溝６と係合する係合ピン９を有
する口紅１０を支持する皿部材１１と、前記ハカ
マ部材１の開口部に設けたキヤツプ嵌合部１２と
嵌合するキヤツプ１３とから構成されている。

このように構成された口紅を収納する収納容器
１４は組立時や使用時に外筒部材本体８にハカマ
部材１内へ挿入する方向の力を加えた場合に、切
欠部２を有する内筒部材３の先端部３ａが第２図
に示すように外筒部材本体８の上面壁８ａをのり
こえて外方へ突出し小径となり、切欠部２内を移
動する皿部材１１の係合ピン９との係合がきつく
なつて、あるいは皿部材１１との係合がきつくな
つて口紅１０を突出収納させる操作がスムーズに
できなくなるという欠点があつた。

本考案は以上のような従来の欠点に鑑み、内筒
部材の上端が外筒部材の上部壁より突出するのを
確実に防止して、常にスムーズに口紅等を上・下
移動させることのできる口紅等の収納容器を得る
にある。

以下、第３図ないし第７図に示す実施例により
本考案を詳細に説明する。なお、これらの実施例
の説明に当つて、前記第１図および第２図の実施
例と同一構成部分には同一符号を付して重複する
説明を省略する。

第３図および第４図の実施例において、前記第
１図および第２図の実施例と主に異なる点は、内
筒部材３の上端に複数個、本実施例では３個の防
止片としての防止用突起１５，１５，１５を形成
した点で、この防止用突起１５，１５，１５は内
筒部材３に形成した係止用突起５よりも外方に突
出しないように形成されている。

上記構成にあつては、外筒部材本体８をハカマ
部材１内へ押し込もうとしても、外筒部材本体８
の上部壁面８ａが内筒部材３の上端および防止用
突起１５，１５，１５の上端とが確実に当接する
ので、内筒部材３の上端が、外筒部材本体８の上
部壁面８ａより突出することがない。

第５図の実施例において、前記第３図および第
４図の実施例と主に異なる点は、内筒部材３の上
端に２個の防止片としての防止用突起１５，１５
を形成した点で、このように構成しても同様な効
果が得られる。

第６図および第７図の実施例において、前記本
考案の実施例と主に異なる点は、内筒部材３の係
止用突起５より順次上方に向かつて拡開するよう
な防止片１５Ａ，１５Ａ，１５Ａを形成した点
で、このような形状の防止片１５Ａ，１５Ａ，１
５Ａを内筒部材３に形成しても同様な作用効果が
得られる。

なお、前記実施例では内筒部材３に防止片１５
Ａをそれぞれ３個ずつ設けたものについて説明し
たが、本考案はこれに限らず、内筒部材３に防止
片１５Ａをそれぞれ１個以上設けるものであれば
同様な作用効果が得られる。

以上の説明から明らかなように、本考案にあつ
ては次に列挙する効果がある。

(1) 金属材製の内筒部材の上端部に外筒部材の上
部壁面より該内筒部材の上端部が突出するのを
防止する外筒部材の内壁面に当接するように外
方に突出された少なくとも１個以上の突状の防
止片を形成したので、従来のように外筒部材を
押し下げた場合等に内筒部材の上端部が外筒部
材の上部壁面より突出して内筒部材の内径を小
さくして皿部材の上・下動をスムーズにできな
くなるという事故を確実に防止することができ
る。したがつて、常に口紅等をスムーズに上・
下移動させることができる。

(2) 内筒部材の上端部に部品点数を増すことなく
防止片を形成するだけであるので、構造が簡単
で、容易に加工することができ、コストアツプ
になるのを防止することができる。

(3) 内筒部材だけを新しくするだけで本考案を施
すことができるので、安価にできる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の一実施例を示す断面図、第２図
は従来の不具合を示す断面図、第３図は本考案の
一実施例を示す断面図、第４図は第３図のＡ−Ａ
線に沿う断面図、第５図、第６図および第７図は
本考案の異なる実施例を示す説明図である。 １：ハカマ部材、２：切欠部、３：内筒部材、
４，５：係止用突起、６：螺旋溝、７：螺旋部
材、８：外筒部材本体、８Ａ：外筒部材、９：係
合ピン、１０：口紅、１１：皿部材、１２：キヤ
ツプ嵌合部、１３：キヤツプ、１４：口紅を収納
する容器、１５，１５Ａ：防止片としての防止用
突起、１６：切欠部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ハカマ部材と、このハカマ部材内に一端が挿入
   固定された軸心方向の切欠部および上下部に係止
   用突起を有する金属材製の内筒部材と、この内筒
   部材の外周部で前記係止用突起によつて上下方向
   の移動を阻止できるように取付けられた螺施溝を
   有する螺施部材と、この螺施部材および前記内筒
   部材の外周部を覆う上端部に上部壁面が形成され
   た外筒部材と、前記内筒部材内に摺動可能に備え
   られた前記切欠部および前記螺旋部材の螺旋溝と
   係合する係合ピンを有する皿部材とからなる口紅
   等の収納容器において、前記内筒部材の上端部に
   前記外筒部材の上部壁面より該内筒部材の上端部
   が突出するのを確実に防止する該外筒部材の内壁
   面に当接するように外方に突出された少なくとも
   １個以上の突状の防止片を形成したことを特徴と
   する口紅等の収納容器。