JPH036248Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は口紅、リツプクリーム、スチツクアイ
シヤドウ、スチツクフアンデーシヨン等の棒状製
品を収納する角柱状の口紅等の収納容器に関す
る。

「従来の技術」 従来、角柱状の口紅収納容器は、上部にキヤツ
プ嵌合部が形成された四角筒状のハカマ部材と、
このハカマ部材内に接着剤等で接着固定された円
筒状の支持台と、この支持台に下端部が固定され
た軸心方向の切欠き溝が形成された内筒部材と、
この内筒部材の外周部を覆う螺旋溝が形成された
螺旋部材と、この螺旋部材の外周部を覆う外筒部
材と、前記内筒部材内に上・下移動可能に備えら
れた皿部材と、この皿部材の外周部に形成した前
記内筒部材の切欠き溝および螺旋部材の螺旋溝と
係合する係合ピンと、前記外筒部材の外周部を覆
う前記ハカマ部材のキヤツプ嵌合部と嵌合するキ
ヤツプとから構成されていた。

このため、内筒状の支持台の加工は容易である
が、該支持台とハカマ部材とを接着剤によつて接
着固定しても、支持台が内筒状に形成されている
ため、回転方向に対する接着強度が弱く、不良品
が発生しやすいという欠点があつた。

また、この欠点を解消するために、支持台の高
さを高くすることも考えられるが、支持台を高く
すると容器全体が高くなるという欠点があつた。

「本考案の目的」 本考案は以上のような従来の欠点に鑑み、多角
筒状のハカマ部材内に支持台を確実に接着固定す
ることができるとともに、支持台の高さを低く形
成して小型コンパクト化を図ることのできる口紅
等の収納容器を得るにある。

「本考案の目的を達成するための手段」 本考案は多角筒状のハカマ部材と、このハカマ
部材内に接着剤で接着固定された円筒状の支持台
と、この支持台に下端部が固定された内筒部材
と、この内筒部材の外周部を覆う外筒部材と、前
記内筒部材内に上・下移動可能に備えられた口紅
等を支持する皿部材と、前記ハカマ部材と前記外
筒部材とを回動させることにより前記皿部材を
上・下移動させる上・下移動機構とを備える口紅
等の収納容器において、前記支持台の外周部に接
着剤が入り込む凹部を形成したことを特徴として
いる。

「本考案の実施例」 以下、図面に示す実施例により、本考案を詳細
に説明する。

第１図ないし第３図の実施例において、１はハ
カマ部材で、このハカマ部材１は有底の四角筒状
のハカマ部材本体２と、このハカマ部材本体２内
に下部が挿入される上部外周部にキヤツプ嵌合部
３が形成されたキヤツプ嵌合部材４とから構成さ
れている。５はハカマ部材１内に支持台６を介し
て接着固定された内筒部材である。

前記支持台６は前記内筒部材５の下部外周部に
嵌合された円筒状の支持台本体７と、この支持台
本体７の内壁面に前記内筒部材５の下端部を介し
て嵌合固定する皿状の嵌合片８とから構成され、
前記支持台本体７の外周部には前記キヤツプ嵌合
部材４の下端部と嵌合する嵌合部９とリング状の
凹部１０が形成されている。

１１は前記内筒部材５の外周部を覆う外筒部材
で、この外筒部材１１は前記内筒部材５の上・下
部に形成された係止突起１２，１３によつて軸心
方向の移動を不能に備えられた螺旋部材１４と、
この螺旋部材１４の外周部を覆う外筒部材本体１
５とから構成されている。

前記螺旋部材１４の下端部には前記外筒部材本
体１５の下端部と当接して必要以上に内部へ押込
まれるのを阻止するストツパー１６が形成されて
いる。

１７は前記内筒部材５内に上・下移動可能に備
えられた口紅１８を支持する皿部材で、この皿部
材１７の下端部には複数個の舌片１９が形成され
るとともに、該舌片１９には前記内筒部材５の係
止突起１３の凹部１３ａと係合する係合突片２０
が形成されている。

２１は前記皿部材１７を上・下移させる上・下
移動機構で、この上・下移動機構２１は前記内筒
部材５に形成された軸心方向の切欠き溝２２と、
前記螺旋部材１４に形成した螺旋溝２３と、この
螺旋溝２３と前記切欠き溝２２とにそれぞれ係合
する前記皿部材１７の外周部に形成された係合ピ
ン２４とから構成されている。

２５は前記外筒部材１１の外周部を覆いハカマ
部材１のキヤツプ嵌合部３と嵌合するキヤツプで
ある。

上記構成の口紅収納容器にあつては、ハカマ部
材本体２内に接着剤２６を塗布した後、支持台６
が固定された内筒部材５をハカマ部材本体２内へ
押込み挿入して、ハカマ部材本体２と支持台６と
を接着固定する。この時、ハカマ部材本体２内に
塗布された接着剤２６は、支持台６の凹部１０内
へ入込み、内筒部材５の抜け脱不能かつ回動可能
に接着固定する。

しかる後、ハカマ部材本体２内にキヤツプ嵌合
部材４を押込んで、該キヤツプ嵌合部材４の下端
嵌合部２７と支持台６の嵌合部９とを嵌合させる
とともに、内筒部材５内に皿部材１７を収納しか
つ内筒部材５の外周部を螺旋部材１４や外筒部材
本体２で覆うことにより、組立てが完了する。

なお、口紅１８の充填は皿部材１７をセツトす
る時に、あるいは組立て完了後に皿部材内に充填
しても良い。また、使用する場合は、従来と同様
な操作で使用することができる。

「本考案の異なる実施例」 次に第４図ないし第１３図に示す本考案の異な
る実施例につき説明する。なお、これらの実施例
の説明に当つて、前記本考案の実施例と同一構成
部分には同一符号を付して重複する説明を省略す
る。

第４図ないし第６図の実施例において、前記本
考案の実施例と主に異なる点は、ハカマ部材１Ａ
で、このハカマ部材１Ａはキヤツプ嵌合部３をハ
カマ部材本体２と一体成形した点で、このように
構成しても前記本考案の実施例と同様な作用効果
が得られる。

第７図ないし第９図の実施例において、前記本
考案の実施例と主に異なる点は、支持台６の凹部
１０Ａで、この凹部１０Ａは複数個のＴ字状の溝
形状に形成されている。このように凹部１０Ａを
形成することにより、強固に支持台６をハカマ部
材１に接着固定させることができる。

第１０図および第１１図の実施例において、前
記本考案の実施例と主に異なる点は、外筒部材１
１Ａで、この外筒部材１１Ａは内壁面に螺旋溝２
３を形成した１部品で構成している。このように
構成することにより、部品点数を削減することが
できる。

第１２図および第１３図の実施例において、前
記本考案の実施例と主に異なる点は、上・下移動
機構２１Ａで、この上・下移動機構２１Ａは内筒
部材５に形成された螺旋溝２３と外筒部材１１に
形成された軸心方向の切欠き溝２２と、この切欠
溝２２および前記螺旋溝２３と係合する皿部材１
７の外周部に形成された係合ピン２４とで構成さ
れている。このように構成しても前記本考案の実
施例と同様な作用効果が得られる。

なお、前記実施例では口紅収納容器について説
明したが、本考案はこれに限らず、リツプクリー
ム、スチツクアイシヤドウ、スチツクフアンデー
シヨン等の棒状製品を収納するものにも同様に実
施することができる。また、前記本考案の実施例
では四角筒状のハカマ部材に付いて説明したが本
考案はこれに限らず多角筒状のハカマ部材にも同
様に実施することができる。

「本考案の効果」 以上の説明から明らかなように本考案にあつて
は次に列挙する効果がある。

(1) 支持台の外周部に凹部を形成しているので、
接着剤によつてハカマ部材と支持台とを接着固
定する場合に、接着剤が凹部内へ入込み、強固
に接着固定させることができる。したがつて、
使用中にハカマ部材より内筒部材が抜けたり、
あるいはハカマ部材と内筒部材とが回動したり
する事故を確実に防止することができる。

(2) 前記(1)によつて、支持台の高さを低く形成し
ても十分な接着強度が得られるので、容器全体
の高さ寸法を小さくして小型コンパクト化を図
ることができる。

(3) 前記(1)により、構造が簡単であるので、安価
に製造することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す断面図、第２
図は本考案の分解説明図、第３図は第１図のＡ−
Ａ線に沿う断面図、第４図ないし第６図、第７図
ないし第９図、第１０図および第１１図、第１２
図および第１３図はそれぞれ本考案の異なる実施
例を示す説明図である。 １，１Ａ：ハカマ部材、２：ハカマ部材本体、
３：キヤツプ嵌合部、４：キヤツプ嵌合部材、
５：内筒部材、６：支持台、７：支持台本体、
８：嵌合片、９：嵌合部、１０，１０Ａ：凹部、
１１，１１Ａ：外筒部材、１２：係止突起、１
３：係止突起、１４：螺旋部材、１５：外筒部材
本体、１６：ストツパー、１７：皿部材、１８：
口紅、１９：舌片、２０：係合突片、２１，２１
Ａ：上・下移動機構、２２：切欠き溝、２３：螺
旋溝、２４：係合ピン、２５：キヤツプ、２６：
接着剤、２７：嵌合部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 多角筒状のハカマ部材と、このハカマ部材内
   に接着剤で接着固定された円筒状の支持台と、
   この支持台に下端部が固定された内筒部材と、
   この内筒部材の外周部を覆う外筒部材と、前記
   内筒部材内に上・下移動可能に備えられた口紅
   等を支持する皿部材と、前記ハカマ部材と前記
   外筒部材とを回動させることにより前記皿部材
   を上・下移動させる上・下移動機構とを備える
   口紅等の収納容器において、前記支持台の外周
   部に接着剤が入り込む凹部を形成したことを特
   徴とする口紅等の収納容器。 ２ ハカマ部材は有底の多角筒状のハカマ部材本
   体と、このハカマ部材本体内に下端部が挿入固
   定される上部外周部にキヤツプ嵌合部が形成さ
   れたキヤツプ嵌合部材とから構成されているこ
   とを特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項
   記載の口紅等の収納容器。 ３ 支持台にはキヤツプ嵌合部材の下端部と嵌合
   する嵌合部が形成されていることを特徴とする
   実用新案登録請求の範囲第１項または第２項記
   載の口紅等の収納容器。 ４ 支持台に形成された凹部はリング状に形成さ
   れていることを特徴とする実用新案登録請求の
   範囲第１項ないし第３項いずれかに記載の口紅
   等の収納容器。 ５ 支持台に形成された凹部は複数個のＴ字状の
   溝形状に形成されていることを特徴とする実用
   新案登録請求の範囲第１項ないし第３項いずれ
   かに記載の口紅等の収納容器。