JPH0423443Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は口紅、リツプクリーム、スチツクアイ
シヤドウ、スチツクフアンデーシヨン等の棒状製
品を収納する口紅等の収納容器に関する。

「従来の技術」 従来の口紅収納容器はハカマ部材の上部外周部
に複数個の突起部で形成したキヤツプ嵌合部を形
成し、該キヤツプ嵌合部の複数個の突起部の弾性
力を利用してキヤツプを嵌合固定させていた。

しかしながら、複数個の突起部が形成されたキ
ヤツプ嵌合部が、キヤツプを外した場合に表面に
現れ、デザインをそこなうという欠点があつた。

さらに、キヤツプをハカマ部材のキヤツプ嵌合
部に嵌合させているため、輸送時等の振動によつ
てハカマ部材と外筒部材とが回動して、口紅が突
出し、口紅の先端部をキヤツプ内壁面にぶつけて
損傷させてしまうという欠点があつた。

「本考案の目的」 本考案は以上のような従来の欠点に鑑み、キヤ
ツプを嵌合固定する部位が外部から見えないよう
にして、デザインを向上させるとともに、各部品
に寸法誤差があつても略均一なキヤツプの嵌合固
定状態にすることができ、かつキヤツプの嵌合状
態でのキヤツプとハカマ部材との回動不能にして
口紅等が移動するのを確実に阻止することもでき
る口紅等の収納容器を得るにある。

「本考案の目的を達成するための手段」 本考案は上部外周部に多角筒状のキヤツプへの
挿入部を有する多角筒状のハカマ部材と、このハ
カマ部材内に下端部が挿入固定された内筒部材
と、この内筒部材の前記ハカマ部材より突出して
いる外周部を覆う回動自在な外筒部材と、前記内
筒部材内に上・下移動可能に取付けられた口紅等
を支持する皿部材と、前記ハカマ部材と前記外筒
部材とを回動させることにより前記皿部材を上・
下移動させて前記外筒部材の上端部より口紅等を
出没させる上・下移動機構と、前記外筒部材の外
周部を覆う前記ハカマ部材のキヤツプへの挿入部
が挿入される多角筒状のキヤツプと、このキヤツ
プ内に取付けられた前記外筒部材の外壁面を挾着
する複数個の舌片状の挾着片が形成されたキヤツ
プ中具とを備えることを特徴としている。

「本考案の実施例」 以下、図面に示す実施例により本考案を詳細に
説明する。

第１図ないし第４図の実施例において、１は四
角筒状のハカマ部材で、このハカマ部材１の上部
にはわずかに小径の四角筒状のキヤツプへの挿入
部２が形成されている。

３は前記ハカマ部材１内に下端部が挿入固定さ
れた円筒状の内筒部材である。

４は前記内筒部材３の前記ハカマ部材１の上端
部より突出している部位を覆う回動自在な円筒状
の外筒部材で、この外筒部材４は円筒状の外筒部
材本体４ａと、この外筒部材本体４ａ内に備えら
れた螺旋部材４ｂとから構成されている。

５は前記内筒部材３内を上・下移動可能に備え
られた口紅６を支持する皿部材である。

７は前記ハカマ部材１と前記外筒部材４とを持
つて回動させることによつて前記皿部材５を上・
下移動させる上・下移動機構で、この上・下移動
機構７は前記内筒部材３に形成された軸心方向の
切欠部８と、前記外筒部材４の螺旋部材４ｂに形
成された螺旋溝９と、前記皿部材５の外周部に形
成された前記切欠部８および螺旋溝９と係合する
係合ピン１０とから構成されている。

１１は前記ハカマ部材１のキヤツプへの挿入部
２が挿入される前記外筒部材４の外周部を覆うキ
ヤツプで、このキヤツプ１１は上壁面を有する四
角筒状のキヤツプ本体１２と、このキヤツプ本体
１２の上壁面を除く他の内壁面を覆うことのでき
る弾性を有する金属材で四角筒状に形成されたキ
ヤツプ中具１３と、このキヤツプ中具１３の各壁
面の略中央部にＵ字状の切欠溝１４によつて形成
した舌片を内側へ弧状に折り曲げ形成した前記外
筒部材４を挾着固定する挾着片１５，１５，１
５，１５とから構成されている。

なお、本実施例では挾着片１５を半楕円形状の
舌片形状に形成したものについて説明したが、本
考案はこれに限らず、どんな形状に形成したもの
であつても良い。

上記構成の口紅の収納容器にあつてはハカマ部
材１のキヤツプへの挿入部２がキヤツプ１１の下
端部内に入り込むようにキヤツプ１１を押し込む
と、キヤツプ１１内の挾着片１５，１５，１５，
１５が外筒部材４の外周部を弾性的に押し付けて
挾着固定する。この挾着状態は挾着片１５，１
５，１５，１５が舌片状に形成されているため、
各部品の寸法誤差があつても略均一な挾着力によ
つて挾着固定される。

「本考案の異なる実施例」 次に第５図および第６図に示す本考案の異なる
実施例につき説明する。なお、この実施例の説明
に当つて、前記本考案の実施例と同一構成部分に
は同一符号を付して重複する説明を省略する。

第５図および第６図の実施例において、前記本
考案の実施例と主に異なる点はキヤツプ中具１３
Ａで、このキヤツプ中具１３Ａはキヤツプ本体１
２の内奥内壁に固定された点で、このようにキヤ
ツプ中具１３Ａによつてキヤツプ本体１２の全内
壁面を覆わなくてもキヤツプを外筒部材４に挾着
固定することができる。

なお、前記本考案の実施例では口紅を収納する
口紅収納容器について説明したが、本考案はこれ
に限らず、口紅のかわりに、リツプクリーム、ス
チツクアイシヤドウ、スチツクフアンデーシヨン
等の棒状製品を収納しても同様な作用効果が得ら
れる。

また前記本考案の実施例では外筒部材４を筒状
の外筒部材本体４ａと、この外筒部材本体４ａ内
に設けられた螺旋溝９が形成された螺旋部材４ｂ
とで構成したものについて説明したが、本考案は
これに限らず、厚肉の外筒部材の内壁面に螺旋溝
９を形成したものを用いてもよい。

さらに上・下移動機構として、内筒部材に螺旋
溝を形成し、外筒部材に軸心方向の切欠部を形成
した構造のものを用いてもよい。

また前記本考案の実施例ではキヤツプ中具１
３，１３Ａとして該キヤツプ中具１３，１３Ａの
天板に穴を形成したものについて説明したが、本
考案はこれに限らず、天板に穴を形成しないキヤ
ツプ中具を用いてもよい。

さらに前記本考案の実施例ではハカマ部材とキ
ヤツプとを多角筒状に形成したものについて説明
したが、本考案はこれに限らず、半円や楕円筒状
に形成しても、キヤツプの嵌合状態でのキヤツプ
とハカマ部材との回動を防止できる。また、ハカ
マ部材とキヤツプとを円筒状に形成したものにも
本考案を同様に施すことができる。

「本考案の効果」 以上の説明から明らかなように本考案は次に列
挙する効果がある。

(1) 上部外周部に多角筒状のキヤツプへの挿入部
を有する多角筒状のハカマ部材と、このハカマ
部材内に下端部が挿入固定された内筒部材と、
この内筒部材の前記ハカマ部材より突出してい
る外周部を覆う回動自在な外筒部材と、前記内
筒部材内に上・下移動可能に取付けられた口紅
等を支持する皿部材と、前記ハカマ部材と前記
外筒部材とを回動させることにより前記皿部材
を上・下移動させて前記外筒部材の上端部より
口紅等を出没させる上・下移動機構と、前記外
筒部材の外周部を覆う前記ハカマ部材のキヤツ
プへの挿入部が挿入される多角筒状のキヤツプ
と、このキヤツプ内に取付けられた前記外筒部
材の外壁面を挾着する複数個の舌片状の挾着片
が形成されたキヤツプ中具とで構成されている
ので、キヤツプと外筒部材とをキヤツプ中具の
複数個の挾着片によつて挾着固定することがで
きる。

(2) 前記(1)によつて、キヤツプを嵌合固定する挾
着片が外部から見えない部位にあるので、デザ
インの向上を図ることができる。

(3) キヤツプ中具でキヤツプ本体の内壁面を覆う
ことにより、キヤツプ本体の内壁面にできる塗
装した時にできる汚れを隠蔽することができ
る。

(4) 前記(1)によつて、複数個の舌片状の挾着片に
よつて外筒部材を挾着固定するので、外筒部材
やキヤツプ中具に寸法誤差があつても舌片状の
挾着片で確実に挾着固定できるとともに、ほぼ
均一な挟着値で挟着できる。したがつて、各部
品の製造が容易で、コストの低減を図ることが
でき、かつキヤツプの着脱操作が均一でバラつ
きの少ない製品できる。

(5) ハカマ部材とキヤツプとを多角筒状に形成し
ているので、キヤツプの嵌合状態でのキヤツプ
とハカマ部材との回動を防止できる。したがつ
て、輸送時の振動や不用意なキヤツプとハカマ
部材の回動によつて、皿部材に支持された口紅
等が上・下移動するのを阻止でき、口紅等の損
傷事故をなくすことができるとともに、従来の
ようにハカマ部材とキヤツプとの回動防止用の
係合部が外部に表われることがなく、美観の向
上を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す断面図、第２
図は本考案の一実施例のキヤツプを外した状態の
断面図、第３図はキヤツプを外した収納容器の平
面図、第４図はキヤツプの底面図、第５図は本考
案の異なる実施例を示す断面図、第６図は第５図
のキヤツプを外した状態の断面図である。 １……ハカマ部材、２……キヤツプへの挿入
部、３……内筒部材、４……外筒部材、５……皿
部材、６……口紅、７……上・下移動機構、８…
…切欠部、９……螺旋溝、１０……係合ピン、１
１……キヤツプ、１２……キヤツプ本体、１３，
１３Ａ……キヤツプ中具、１４……切欠溝、１５
……挾着片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上部外周部に多角筒状のキヤツプへの挿入部を
   有する多角筒状のハカマ部材と、このハカマ部材
   内に下端部が挿入固定された内筒部材と、この内
   筒部材の前記ハカマ部材より突出している外周部
   を覆う回動自在な外筒部材と、前記内筒部材内に
   上・下移動可能に取付けられた口紅等を支持する
   皿部材と、前記ハカマ部材と前記外筒部材とを回
   動させることにより前記皿部材を上・下移動させ
   て前記外筒部材の上端部より口紅等を出没させる
   上・下移動機構と、前記外筒部材の外周部を覆う
   前記ハカマ部材のキヤツプへの挿入部が挿入され
   る多角筒状のキヤツプと、このキヤツプ内に取付
   けられた前記外筒部材の外壁面を挟着する複数個
   の舌片状の挟着片が形成されたキヤツプ中具とを
   備えることを特徴とする口紅等の収納容器。