JPH0621394Y2 - 口紅等の収納容器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は口紅、リップクリーム、スチックアイシャド
ウ、スチックファンデーション等の棒状化粧品を収納す
る口紅等の収納容器に関する。

「従来の技術」 従来の口紅収納容器はハカマ部材と、このハマ部材内に
下端部が挿入固定された内筒部材と、この内筒部材に形
成した軸心方向の一対の切欠部と、前記内筒部材の外周
部を回動可能に覆う外筒部材と、この外筒部材の内壁面
に形成された螺旋溝と、前記内筒部材内に上下移動可能
に備えられた口紅を支持する皿部材と、この皿部材に形
成された前記内筒部材の一対の切欠部および前記外筒部
材の螺旋溝とそれぞれ係合する一対の係合ピンとから構
成されている。

このため、輸送時等の振動によって、口紅を支持してい
る皿部材が上下移動し、口紅を損傷させるという欠点が
あった。

また、口紅を繰り出す場合の調子は各部品の寸法精度に
よって影響し、最適状態の繰り出し調子で口紅を繰り出
すことができないという欠点があった。

このような欠点を解消するため、種々考えられている
が、いずれも構造が複雑で、製造しずらく、コスト高と
なるという欠点があった。

「本考案の目的」 本考案は以上のような従来の欠点に鑑み、輸送時等に振
動を受けても口紅等が移動するのを阻止することができ
るとともに、口紅等の繰り出しを最適な繰り出し抵抗で
行なうことができる、構造が簡単で容易に製造すること
のできる口紅等の収納容器を得るにある。

「本考案の目的を達成するための手段」 本考案はハカマ部材と、このハカマ部材内に下端部が挿
入固定された内筒部材と、この内筒部材に形成した軸心
方向の一対の切欠部と、前記内筒部材の外周部を回動可
能に覆う外筒部材と、この外筒部材の内壁面に形成され
た螺旋溝と、前記内筒部材内に上下移動可能に備えられ
た口紅等を支持する皿部材と、この皿部材に形成された
前記内筒部材の一対の切欠部および前記外筒部材の螺旋
溝と係合する一対の係合ピンと、前記内筒部材の一対の
切欠部の下端部とそれぞれ連通する一対の係合ピン係止
用切欠部と、この一対の係合ピン係止用切欠部の一方の
上部入口部に上部に切欠部を設けて内側に曲げて形成さ
れた前記皿部材を弾性的に保持する保持片とからなるこ
とを特徴としている。

また、本考案はハカマ部材と、このハカマ部材内に下端
部が挿入固定された内筒部材と、この内筒部材に形成し
た軸心方向の一対の切欠部と、前記内筒部材の外周部を
回動可能に覆う螺旋溝が形成された螺旋部材および該螺
旋部材の外周部を覆う外筒部材本体とからなる外筒部材
と、前記内筒部材内に上下移動可能に備えられた口紅等
を支持する皿部材と、この皿部材に形成された前記内筒
部材の一対の切欠部および前記外筒部材の螺旋溝と係合
する一対の係合ピンと、前記内筒部材の一対の切欠部の
下端部とそれぞれ連通する一対の係合ピン係止用切欠部
と、この一対の係合ピン係止用切欠部の一方の上部入口
部に上部に切欠部を設けて内側に曲げて形成された前記
皿部材を弾性的に保持する保持片とからなることを特徴
としている。

さらに、本考案はハカマ部材と、このハカマ部材内に下
端部が挿入固定された内筒部材と、この内筒部材に形成
した軸心方向の一対の切欠部と、前記内筒部材の外周部
を回動可能に覆う外筒部材と、この外筒部材の内壁面に
形成された螺旋溝と、前記内筒部材内に上下移動可能に
備えられた口紅等を支持する皿部材と、この皿部材に形
成された前記内筒部材の一対の切欠部および前記外筒部
材の螺旋溝と係合する一対の係合ピンと、前記内筒部材
の一対の切欠部の下端部とそれぞれ連通する一対の係合
ピン係止用切欠部と、この一対の係合ピン係止用切欠部
の一方の上部入口部に上部に切欠部を設けて内側に曲げ
て形成された該係合ピン係止用切欠部内に位置した前記
係合ピンを該部位に保持することのできる保持片とから
なることを特徴としている。

「本考案の実施例」 以下、図面に示す実施例により、本考案を詳細に説明す
る。

第１図ないし第４図の実施例において、１はハカマ部材
で、このハカマ部材１は有底筒状のハカマ部材本体２
と、このハカマ部材本体２の上部に嵌合固定された突出
する部位の外周部にキャップ嵌合部３が形成されたキャ
ップ嵌合部材４とから構成されている。

５は前記ハカマ部材１内に下端部が挿入固定された合成
樹脂材製の内筒部材で、この内筒部材５は第３図および
第４図に示すように、筒状の内筒部材本体６と、この内
筒部材本体６の下端部に一体成形された前記ハカマ部材
１内に嵌合固定される嵌合筒７と、前記内筒部材本体６
に軸心方向に形成された一対の切欠部８、８と、前記内
筒部材本体６の上下部の外周部に形成された係止片９、
10と、前記一対の切欠部８、８の上下部とそれぞれ連通
するように前記内筒部材本体６にほぼ直角方向に形成さ
れた係合ピン係止用切欠部11、11、12、12と、下部側の一
方の前記係合ピン係止用切欠部12の入口側の上部の前記
内筒部材本体６を＞状の切欠部13によって形成された先
端が内側に曲げられた舌片状の保持片14とから構成され
ている。

15は前記内筒部材５の外周部を回動可能に覆う該内筒部
材５の上下係止片９、10との間に介装される外筒部材
で、この外筒部材15は合成樹脂材で筒状に成形され、内
壁面には一対の螺旋溝16、16が形成されている。

17は前記内筒部材５内を上下移動する口紅18を支持する
皿部材で、この皿部材17の上部寄りの外周部には前記内
筒部材５の一対の切欠部８、８および前記外筒部材15の
一対の螺旋溝16、16とそれぞれ係合する一対の係合ピン1
9、19が形成されている。

20は前記ハカマ部材１のキャップ嵌合部３と着脱可能に
嵌合する前記外筒部材15の外周部を覆うキャップであ
る。

「本考案の実施例の作用」 上記構成の口紅収納容器21は、収納時には皿部材17の係
合ピン19、19が内筒部材５の係合ピン係止用切欠部12、12
に位置する。

また、保持片14は皿部材17の外周部を所定の圧力で押し
圧した状態となっている。

このため、振動を受けても皿部材17が自動的に移動する
のを確実に阻止することができる。

また、外筒部材15とハカマ部材１とを持って口紅18を繰
り出し、繰り下げる場合には、皿部材17の外周部を保持
片14で押し圧している部分では最適な抵抗となり、スム
ーズに皿部材17、すなわち口紅18を出没移動させること
ができる。

「本考案の異なる実施例」 次に第５図ないし第17図に示す本考案の異なる実施例に
つき説明する。なお、これらの実施例の説明に当って、
前記本考案の実施例と同一構成部分には同一符号を付し
て重複する説明を省略する。

第５図ないし第７図の実施例において、前記本考案の実
施例と主に異なる点は保持片14Ａで、この保持片14Ａは
弾性を得るために曲げることなく内面に突起部22を形成
した点で、このように保持片14Ａを形成した内筒部材５
Ａを用いて口紅収納容器21Ａを構成しても同様な作用効
果が得られる。

なお、この保持片14Ａの位置する部位の外筒部材15の内
壁に凹部を形成して寸法誤差によるくいつきを防止でき
るようにしてもよい。

第８図ないし第11図の実施例において、前記本考案の実
施例と主に異なる点は、内筒部材５Ｂを金属材で形成す
るとともに、保持片14Ｂに半円弧形状の突起部23を形成
した点で、このように形成された内筒部材５Ｂを用いて
口紅収納容器21Ｂを構成しても同様な作用効果が得られ
る。

第12図および第13の実施例において、前記本考案の実施
例と主に異なる点は外筒部材15Ａで、この外筒部材15Ａ
は一対の螺旋溝16、16が形成された螺旋部材24と、この
螺旋部材24の外周部を覆う筒状の外筒部材本体25とで構
成した点で、このように形成された外筒部材15Ａを用い
て口紅収納容器21Ｃを構成しても同様な作用効果が得ら
れる。

第14図および第15図の実施例において、前記本考案の実
施例と主に異なる点は係合ピン係止用切欠部12内に位置
した係合ピン19を該部位に係止できるように、先端部が
下方に突出した保持片14Ｃにした点で、このように形成
した保持片14Ｃを用いて口紅収納容器21Ｄを構成しても
同様な作用効果が得られる。

第16図および第17図の実施例において、前記第12図およ
び第13図の実施例と主に異なる点は係合ピン係止用切欠
部12内に位置した係合ピン19を該部位に係止できるよう
に、先端部が下方に突出した保持片14Ｃにした点で、こ
のように形成した保持片14Ｃを用いて口紅収納容器21Ｅ
を構成しても同様な作用効果が得られる。

なお、前記保持片14Ｃにも皿部材17を弾性的に保持でき
る弾性力を付与させていてもよい。

「本考案の効果」 以上の説明から明らかなように、本考案にあっては次に
列挙する効果が得られる。

（１）ハカマ部材と、このハカマ部材内に下端部が挿入
固定された内筒部材と、この内筒部材に形成した軸心方
向の一対の切欠部と、前記内筒部材の外周部を回動可能
に覆う外筒部材と、この外筒部材の内壁面に形成された
螺旋溝と、前記内筒部材内に上下移動可能に備えられた
口紅等を支持する皿部材と、この皿部材に形成された前
記内筒部材の一対の切欠部および前記外筒部材の螺旋溝
と係合する一対の係合ピンと、前記内筒部材の一対の切
欠部の下端部とそれぞれ連通する一対の係合ピン係止用
切欠部と、この一対の係合ピン係止用切欠部の一方の上
部入口部に上部に切欠部を設けて内側に曲げて形成され
た前記皿部材を弾性的に保持する保持片とで構成されて
いるので、保持片によって収納状態の皿部材を弾性的に
保持することができる。したがって、輸送中の振動によ
って、皿部材、すなわち口紅等が上下移動するのを確実
に阻止して口紅等の損傷を防止することができる。

（２）前記（１）によって、保持片が皿部材と当接して
いる範囲での口紅等の出し入れ操作は、保持片の弾性力
によって最適の繰り出し入れの操作となり、繰り出し入
れの調子を最良にすることができる。

（３）前記（１）によって、構造が簡単であるので、容
易に実施することができる。

（４）前記（１）によって、内筒部材を差替えるだけ
で、本考案を施すことができる。

（５）前記（１）によって、舌片状の保持片の加工が容
易で、内筒部材に従来のようにアングル状の切欠部を形
成するもののように強度が低下するのを確実に阻止する
ことができる。

（６）請求項２〜５も前記（１）〜（４）と同様な効果
が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す断面図、第２図は本考
案の要部説明図、第３図および第４図は内筒部材の説明
図、第５図ないし第７図、第８図ないし第11図、第12図
および第13図、第14図および第15図、第16図および第17
図はそれぞれ本考案の異なる実施例を示す説明図であ
る。 １：ハカマ部材、２：ハカマ部材本体、 ３：キャップ嵌合部、４：キャップ嵌合部材、 ５、５Ａ、５Ｂ：内筒部材、 ６：内筒部材本体、７：嵌合筒、 ８：切欠部、９：係止片、 10：係止片、 11：係合ピン係止用切欠部、 12：係合ピン係止用切欠部、 13：切欠部、14、14Ａ〜14Ｃ：保持片、 15、15Ａ：外筒部材、16：螺旋溝、 17：皿部材、18：口紅、 19：係合ピン、20：キャップ、 21、21Ａ〜21Ｅ：口紅収納容器、 22：突起部、23：突起部、 24：螺旋部材、25：外筒部材本体。

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ハカマ部材と、このハカマ部材内に下端部
   が挿入固定された内筒部材と、この内筒部材に形成した
   軸心方向の一対の切欠部と、前記内筒部材の外周部を回
   動可能に覆う外筒部材と、この外筒部材の内壁面に形成
   された螺旋溝と、前記内筒部材内に上下移動可能に備え
   られた口紅等を支持する皿部材と、この皿部材に形成さ
   れた前記内筒部材の一対の切欠部および前記外筒部材の
   螺旋溝と係合する一対の係合ピンと、前記内筒部材の一
   対の切欠部の下端部とそれぞれ連通する一対の係合ピン
   係止用切欠部と、この一対の係合ピン係止用切欠部の一
   方の上部入口部に上部に切欠部を設けて内側に曲げた舌
   片状に形成された前記皿部材を弾性的に保持する保持片
   とからなることを特徴とする口紅等の収納容器。
2. 【請求項２】ハカマ部材と、このハカマ部材内に下端部
   が挿入固定された合成樹脂材製の内筒部材と、この内筒
   部材に形成した軸心方向の一対の切欠部と、前記内筒部
   材の外周部を回動可能に覆う合成樹脂材製の外筒部材
   と、この外筒部材の内壁面に形成された螺旋溝と、前記
   内筒部材内に上下移動可能に備えられた口紅等を支持す
   る皿部材と、この皿部材に形成された前記内筒部材の一
   対の切欠部および前記外筒部材の螺旋溝と係合する一対
   の係合ピンと、前記内筒部材の一対の切欠部の下端部と
   それぞれ連通する一対の係合ピン係止用切欠部と、この
   一対の係合ピン係止用切欠部の一方の上部入口部に上部
   に切欠部を設けて内側に曲げた舌片状に形成された前記
   皿部材を弾性的に保持する保持片とからなることを特徴
   とする口紅等の収納容器。
3. 【請求項３】ハカマ部材と、このハカマ部材内に下端部
   が挿入固定された内筒部材と、この内筒部材に形成した
   軸心方向の一対の切欠部と、前記内筒部材の外周部を回
   動可能に覆う螺旋溝が形成された螺旋部材および該螺旋
   部材の外周部を覆う外筒部材本体とからなる外筒部材
   と、前記内筒部材内に上下移動可能に備えられた口紅等
   を支持する皿部材と、この皿部材に形成された前記内筒
   部材の一対の切欠部および前記外筒部材の螺旋溝と係合
   する一対の係合ピンと、前記内筒部材の一対の切欠部の
   下端部とそれぞれ連通する一対の係合ピン係止用切欠部
   と、この一対の係合ピン係止用切欠部の一方の上部入口
   部に上部に切欠部を設けて内側に曲げた舌片状に形成さ
   れた前記皿部材を弾性的に保持する保持片とからなるこ
   とを特徴とする口紅等の収納容器。
4. 【請求項４】ハカマ部材と、このハカマ部材内に下端部
   が挿入固定された内筒部材と、この内筒部材に形成した
   軸心方向の一対の切欠部と、前記内筒部材の外周部を回
   動可能に覆う外筒部材と、この外筒部材の内壁面に形成
   された螺旋溝と、前記内筒部材内に上下移動可能に備え
   られた口紅等を支持する皿部材と、この皿部材に形成さ
   れた前記内筒部材の一対の切欠部および前記外筒部材の
   螺旋溝と係合する一対の係合ピンと、前記内筒部材の一
   対の切欠部の下端部とそれぞれ連通する一対の係合ピン
   係止用切欠部と、この一対の係合ピン係止用切欠部の一
   方の上部入口部に上部に切欠部を設けて内側に曲げた舌
   片状に形成された該係合ピン係止用切欠部内に位置した
   前記係合ピンを該部位に保持することのできる保持片と
   からなることを特徴とする口紅等の収納容器。
5. 【請求項５】ハカマ部材と、このハカマ部材内に下端部
   が挿入固定された内筒部材と、この内筒部材に形成した
   軸心方向の一対の切欠部と、前記内筒部材の外周部を回
   動可能に覆う螺旋溝が形成された螺旋部材および該螺旋
   部材の外周部を覆う外筒部材本体とからなる外筒部材
   と、前記内筒部材内に上下移動可能に備えられた口紅等
   を支持する皿部材と、この皿部材に形成された前記内筒
   部材の一対の切欠部および前記外筒部材の螺旋溝と係合
   する一対の係合ピンと、前記内筒部材の一対の切欠部の
   下端部とそれぞれ連通する一対の係合ピン係止用切欠部
   と、この一対の係合ピン係止用切欠部の一方の上部入口
   部に上部に切欠部を設けて内側に曲げた舌片状に形成さ
   れた該係合ピン係止用切欠部内に位置した前記係合ピン
   を該部位に保持することのできる保持片とからなること
   を特徴とする口紅等の収納容器。