JPH0236421Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本案は収納状態にある化粧品の頭部損傷を防止
する棒状化粧品容器の頭突防止装置に関するもの
である。

従来の技術及び考案が解決しようとする問題点 商品（化粧品）の運搬中における震動等により
収納状態にある化粧品が自然に動きだして容器の
キヤツプでその頭部を圧漬する所謂頭突を防止す
る構造を持つた化粧品容器は従来多数提案されて
いるが、そのいずれもが構造を複雑化し或いは別
途特殊な部材を組込む等の手段を採用しており、
製造組立が面倒で商品のコスト高を招く欠点があ
つた。

本案は特別の部品を付加せずに、しかも構造簡
単にして普通の容器に若干改良を施すことによつ
て充分な頭突防止とコスト削減に有益な装置を提
供しようとするものである。

問題点を解決するための手段 本案は化粧品皿のピンを案内する身筒の縦孔下
部に狭幅部を設け、この狭幅部をピンが強制的に
通過して縦孔下部の止孔部分に係止せしめ、震動
によるピンの移動を阻止し、もつて頭突防止を行
うようになる点に特長を有し、身筒１に内に収納
した化粧品皿２のピン３が前記身筒１の側壁に穿
つた縦孔４に係合し、該縦孔４の案内で化粧品皿
２が身筒１内を上下動するようになる回転繰出容
器において、前記縦孔４の下部に該縦孔４と連通
する横方向に屈曲した止孔５を穿設すると共に前
記縦孔４の下部又は縦孔４の下部から前記止孔５
に至る途中に前記ピン３の径に比し若干狭い狭幅
部６を形成し、この狭幅部６の背部に任意の形状
並びに大きさをもつ貫穴７を設け、前記狭幅部６
における貫穴７側の壁部を弾性壁６′とし、前記
ピン３が狭幅部６を強制的に通過して止孔５に係
止するようになる構成を要旨とするものである。

実施例 以下本案の詳細を図面に示す実施例について説
明すると、第１図乃至第３図は本案の第１実施例
を示すもので、１は身筒、２は身筒１内に収納し
た化粧品皿、３は化粧品皿２に突設したピン、４
は前記身筒１の側壁に穿つた縦孔であつて、前記
ピン３が該縦孔４を貫通して身筒１の外側に配置
した螺施筒８の螺施溝９に係合し、身筒１を回転
せしめるとピン３は縦孔４の案内によつて化粧品
皿２を上下動せしめる。而して前記縦孔４の下部
に該縦孔４と連通する横方向に屈曲した止孔５を
穿設すると共に止孔５の入口部を前記ピン３の径
に比し若干狭い狭幅部６に形成し、具体的には止
孔５の入口部の下側に突出部分を設けて狭幅部６
を構成し、この突出部分の背部に細長い貫穴７を
穿設し、この貫穴７の上部の壁部分を弾性壁６′
に形成する。第４図及び第５図は第２実施例を示
し、縦孔４の下部の一側壁面に突出部を設けて該
部分に狭幅部６を設け、この狭幅部６の前記突出
部の背部に縦長の貫穴７を穿設して該突出部を弾
性壁６′に形成する。又第６図及び第７図は第３
実施例を示し、前記縦孔４の下部において止孔５
側に位置するコーナー部分に突出部を設けて該部
分を狭幅部６に形成し、この突出部の背部に円形
の貫穴７を穿設して該突出部を弾性壁６′に形成
する。

作 用 本案は前記ピン３が縦孔４の下部に位置する状
態で化粧品皿２が身筒１内に完全に収納されてい
るものであるが、ピン３が狭幅部６に到達すると
ピン３の動きが一旦停止し、この状態でさらに身
筒１を化粧品の収納方向に強く回転せしめると弾
性壁６′は貫穴７の存在とピン３の強い圧迫によ
り貫穴７方向に圧縮されてピン３が狭幅部６を通
過して止孔５に係止すると同時に弾性壁６′は元
位置に複帰し、ピン３の移動を阻止して止孔５内
に静止させ、又ピン３が止孔５に係止している状
態で身筒１を化粧品の繰出方向に強く回転せしめ
ると前記と同様貫穴７の存在とピン３の強い圧迫
により弾性壁６′が圧縮されてピン３は止孔５か
ら縦孔４に移動し、化粧品の繰出態勢が得られ
る。

考案の効果 本案は叙上の如く、身筒１内に収納した化粧品
皿のピン３が前記身筒１の側壁に穿つた縦孔４に
係合し、該縦孔４の案内で化粧品皿２が身筒１内
を上下動するようになる回転繰出容器において、
前記縦孔４の下部に該縦孔４と連通する横方向に
屈曲した止孔５を穿設すると共に前記縦孔４の下
部又は縦孔４の下部から前記止孔５に至る途中に
前記ピン３の径に比し若干狭い狭幅部６を形成
し、この狭幅部６の背部に任意の形状並びに大き
さをもつ貫穴７を設け、前記狭幅部６における貫
穴７側の壁部を弾性壁６′とし、前記ピン３が狭
幅部６を強制的に通過して止孔５に係止するよう
になる構成に係り、化粧品の完全な収納状態では
ピン３は止孔５内に係止し、しかも狭幅部６の存
在によつて身筒１を強く回転しない限りピン３は
止孔５内を脱することは不可能であつて商品運搬
中の震動その他外圧等によつて化粧品が不用意に
動きだす虞れがなく、化粧品の完全な頭突防止が
得られると共に身筒１の縦孔４に狭幅部６と貫穴
７を付設するだけの簡単な構造で従来の如き構造
の複雑化並びに特殊部材の付加等を一掃し、製造
組立が容易でしかも充分な頭突防止効果の得られ
る容器を廉価に製造し得るものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本案の実施例を示し、第１図は本案要部
を示す正面図、第２図及び第３図はピンの動きを
示す本案要部の拡大図、第４図及び第５図は同じ
くピンの動きを示す第２実施例の要部拡大図、第
６図及び第７図は同じくピンの動きを示す第３実
施例の要部拡大図である。 １……身筒、２……化粧品皿、３……ピン、４
……縦孔、５……止孔、６……狭幅部、７……貫
穴。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 身筒１内に収納した化粧品皿２のピン３が前記
   身筒１の側壁に穿つた縦孔４に係合し、該縦孔４
   の案内で化粧品皿２が身筒１内を上下動するよう
   になる回転繰出容器において、前記縦孔４の下部
   に該縦孔４と連通する横方向に屈曲した止孔５を
   穿設すると共に前記縦孔４の下部又は縦孔４の下
   部から前記止孔５に至る途中に前記ピン３の径に
   比し若干狭い狭幅部６を形成し、この狭幅部６の
   背部に任意の形状並びに大きさをもつ貫穴７を設
   け、前記狭幅部６における貫穴７側の壁部を弾性
   壁６′とし、前記ピン３が狭幅部６を強制的に通
   過して止孔５に係止するようになることを特徴と
   する棒状化粧品容器における頭突防止装置。