JPH0112664Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は化粧料容器、特に揮発性化粧料のため
の密封機構を装備した容器に関するもので、簡易
にして確実な密封を実施し得るようにしたもので
ある。

以下、図面に示した実施例に基いて本考案の要
旨を説明する。

第１図は本考案容器の一実施例を示す縦断正面
図で、１は容器を総称し、本体部外側を形成する
外筒８内には、ローレツト１０ｃと接着部９を介
してネジ筒１０が固定され、ネジ筒１０の螺条孔
１０ａには、芯チヤツク６の螺条杆６ａを螺入す
ると共に該芯チヤツク６の前部に設けたチヤツク
部６ｂには、化粧料１１を保持せしめてある。

この芯チヤツク６を被包する中筒４の後端に
は、ネジ筒１０に外挿された継手筒７がカシメ部
４′により固着されている。

尚、該継手筒７は後部内周に設けた突条部７ａ
をネジ筒１０の環状溝１０ｂに回動自在に遊嵌す
ると共に、ネジ筒１０先端前方に位置する頂端に
は第２図及び第３図に示す様に長方形の開口部７
ｂと頂端より続く互に対向する位置に設けた切込
み部７ｃを設けてあり、この開口部７ｂ内を貫通
する螺条件６ａは第３図に示すように対向する両
側を削り落した断面が偏平形状の螺条部６ｅと、
後端のみそのまま削らず螺条を残置したストツパ
ー部６ｄで形成されている。

この部分の組付時においては、継手筒７の開口
部７ｂを切込み部７ｃによる弾性を利用して押し
拡げながら、芯チヤツク６のストツパー部６ｄを
無理に通過させた後、ストツパー部６ｄ及び偏平
断面形を有する螺条部６ｅから成る螺条杆６ａを
ネジ筒１０に螺入すると共に、継手筒７をネジ筒
１０に外挿し、更に継手筒７の突条部７ａとネジ
筒１０の環状溝１０ｂを嵌着し、回転自在とす
る。

その後、中筒４を芯チヤツク６に外挿すると共
に、中筒４の後端に継手筒７をカシメ部４′によ
り固着する。

尚、中筒４の後端に設けた切込み４ｅと、この
切込みに嵌入する突子７ｅを継手筒７に設けるこ
とにより回転方向のずれ防止を更に確実にするこ
とができる。

中筒４が継手筒７の切込み部７ｃも包被するこ
とにより、切込み部７ｃは組付け後には、拡がる
ことができないのでストツパー部６ｄが開口部７
ｂより抜け出ることがない。

そして、中筒４の先端の開口部４ａにはキヤツ
プ３の内奥に両面テープ１２又は接着剤を介して
固着された有底筒状の中栓２が被冠すると共に、
該中栓２の内周壁に設けた密封円周リブ２ａが中
筒４の外周壁に圧接密封するようにしてある。

また、キヤツプ３はその開口部３ａを中継リン
グ５に着脱自在に嵌装するようにしてあり、中継
リング５は外筒８の開口部８ａに固着してある。

更に、前記チヤツク部６ｂの開口部にも外方に
膨出する密封円周リブ６ｃを設けて中筒４内を摺
動自在に密接密封し、前記中栓２に設けた密封円
周リブ２ａと共に、外気との流通を遮断して化粧
料１１の気散を防止するようにしてある。

以上のような構成からなる本考案容器の使用の
態様について述べれば、先ずキヤツプ３を中継リ
ング５から取り外して中筒４を露出し、該中筒４
を指にて把持し、他方の手の指にて外筒８を回動
すれば、ネジ筒１０も一体的に回動される一方、
中筒４は把持静止されているので、これに固定さ
れている継手筒７も静止される結果、該継手筒７
の長方形の開口部７ｂ内に貫通されている偏平螺
条部６ｅの回動は阻止され、この結果、螺条杆６
ａに設けた螺条とネジ筒１０に設けた螺条により
螺条杆６ａが前進し、チヤツク部６ｂが中筒４内
を移動してその化粧料１１の先端を中筒４開口か
ら露呈するものである。

次に収納する場合には、前述とは逆に外筒８を
反対方向に回動すれば、化粧料１１を中筒４に引
き込むことができる。

この様にして芯チヤツク６のチヤツク部６ｂの
開口外周縁を折曲して密封円周リブ６ｃを形成し
て、中筒４とチヤツク部６ｂとの密封を確実にす
る一方、キヤツプ３の内奥に固着した中栓２の密
封円周リブ２ａによつて中筒４とキヤツプ３との
密封を適切に行つているため、中筒４内に収容さ
れた揮発性を有する化粧料１１の揮発を確実に防
止する上できわめて効果的である。

尚、化粧料は溶融流し込みでも良いし、半固型
又は芯状化粧料を挿装しても良い。

叙上の如く本考案容器においては、化粧料の揮
発を適確に防止し得ると共に、該気密機構は密封
円周リブ２ａ，６ｃによる極めて簡易な構成であ
り、コストの低下を図り得るもので実用上多大の
利益をもたらし得たものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案容器の縦断正面図、第２図は第
１図のＡ−Ａ線部分の断面図、第３図は同容器の
一部分解斜視図である。 １〜容器、２〜中栓、３〜キヤツプ、４〜中
筒、５〜中継リング、６〜芯チヤツク、６ａ〜螺
条杆、６ｂ〜チヤツク部、６ｃ〜密封円周リブ、
６ｄ〜ストツパー、６ｅ〜偏平螺条部、７〜継手
筒、７ｂ〜長方形開口部、８……外筒、１０〜ネ
ジ筒、１２〜両面テープ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 着脱自在なキヤツプを有し且つ容器の外側を形
   成する外筒と、化粧料及び化粧料を保持するチヤ
   ツク部を設けた芯チヤツクを内挿した中筒とを、
   互に回動することにより芯チヤツクを摺動させ、
   化粧料を中筒より出没せしめてなる化粧料容器に
   おいて、 Ａ 化粧料を保持する前記チヤツク部６ｂの開口
   部に前記中筒４の内周面４ａに密接摺動する密
   封円周リブ６ｃを設けた芯チヤツク６と、 Ｂ 前記、中筒４の外周面４ｂに密接に被冠する
   密封円周リブ２ａを有する有底筒状の中栓２を
   内奥に固着すると共に前記外筒８の開口部８ａ
   に固着した中継リング５に着脱自在に嵌装する
   キヤツプ３とからなることを特徴とする化粧料
   容器。