JPH0625219Y2 - 化粧料容器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野） この考案は、アイシャド−やフ
ァンデ−ション等の化粧料を塗布する塗布体を具える化
粧料容器に関する。 【０００２】

【従来の技術】従来、化粧料を塗布する塗布体を具えた
化粧料容器においては、化粧料の残量が少なくなるにつ
れ、塗布体に化粧料が取りにくくなり、結局底部に化粧
料を残したまま使用不能なものとなる場合が多く、不経
済なものとなるものである。そのため、化粧料を充填し
た有底内筒を、外筒体の内底に配置した小径短筒に嵌着
したスプリングで下方より押勢することで、常に、塗布
棒に当接してなるもの又は、化粧料を充填したホルダ−
の底部に配置した螺動体が外筒体内底に設けられたネジ
部材と螺合すると共に、外筒体内底とホルダ−底部の間
にコイルスプリングが係止され、スプリングの弾性によ
って、上記螺動体がネジ部材に沿って上昇し、塗布部に
ホルダ−内の化粧料と当接させたりしてなるものがあ
り、また、塗布体の組付けの多くはこれを穴にねじ込む
ようにして取付け、接着剤により固定するものである。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のものにおいて、塗布体に化粧料が常に定量付着され
るものであり、使用者の好み、気分によつて、塗布量を
調整できない欠点があり、又、コスト高になるものであ
る上、塗布体の組付が複雑で容易でないものである。そ
こで、この考案は、上記従来のもののもつ欠点を改善す
るものであり、更に充填された化粧料の有効な使用と共
に、より簡単な構造をもって確実に塗布を可能にしよう
とするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】そのために、外筒口端部
に回動自在かつ着脱自在に嵌着させられる蓋部に設ける
塗布体を、常時外筒の中皿内の化粧料表面に圧接すると
ともに、蓋部内に圧入保持される中筒内に先端に複数の
爪片を縮開自在に取付ける支持杆を嵌挿して、この爪片
に塗布体を挟持し、かつ、上記支持杆外周に形成するス
トッパ−と後方に向い傾斜する係止爪間に中筒内壁の環
状突起を嵌合してなるものである。

【０００５】

【作用】上記の構成を具えるので、塗布体を蓋部に取付
けるに当り、支持杆先端に設ける複数の爪片により塗布
体を挟持の上、蓋部内に固定する中筒を通り後方に引出
すと、支持杆外周のストッパ−と後方に向かい傾斜する
係止爪間に中筒内壁の環状突起が容易に嵌合でき固定す
るものである。

【０００６】

【実施例】この考案を図に示す実施例により更に詳細に
説明する。第１図は、この考案の実施例である化粧料容
器（１）の拡大断面図であり、この化粧料容器（１）
は、化粧料（２）が充填される透明体からなる中皿
（３）を内蔵する外筒（４）と、先端に塗布体（５）を
具え、かつ、外筒（４）の口端部に回動自在に嵌着、係
止される蓋部（７）から構成されるものである。

【０００７】外筒（４）は、尾栓（１４）の内底（８）
より突出した突起（９）に嵌め込まれたスプリング（１
０）が、化粧料（２）を充填した透明体からなる中皿
（３）を押勢することで化粧料（２）表面を常に蓋部
（７）に設ける塗布体（５）に密着させてなるものであ
る。このとき、中皿（３）の先端外摺に係止突起（１
１）を設けた筒体は、その係止突起（１１）を外筒
（４）内周に縦方向に設ける回止め溝（２２）に嵌合
し、回止め溝（１６）によって筒体の前方への脱出を阻
止することで、スプリング（１０）の弾発力による中皿
（３）の脱出を防止する。上記中皿（３）の係止突起
（１１）は、外筒（４）の軸方向に設ける回止め溝（２
２）に沿って動くため、中皿（３）の全体の回動を阻止
する。一方、蓋部（７）は、内方に中筒（３９）を固着
すると共に、その中筒（３９）の先端内部にスポンジ等
からなる塗布体（５）を具える。

【０００８】なお、外筒（４）に穿設した透視部である
窓孔（３０）は、これより透明体からなる中皿（３）に
充填される化粧料（２）を透視し、塗布体への付着状態
あるいは中身の色やその残量を透視できる。

【０００９】図１、図２は、この考案の実施例を示し、
塗布体（５）を容易に組付けできるようにしたものであ
る。すなわち、蓋部（７）内にはロ−レット（４９）を
外周に設ける中筒（３９）が上記ロ−レット（４９）を
介して圧入保持され、この中筒（３９）内に先端に複数
の爪片（４０）を縮開自在に取付けてなる支持杆（４
３）を挿入する。（４６）は中筒（３９）内壁に突出す
る環状突起であり、この環状突起（４６）を挟持するよ
うに間隙をもって支持杆（４３）外周には係止爪（４
５）とストッパ−（４７）を設ける。係止爪（４５）は
後方に向かい傾斜して形成され、また上記支持杆（４
３）先端に設ける爪片（４０）内にも係止爪（４１）を
内方に向い突出させ、この爪（４１）により塗布体
（５）を外周より係止して固定する。（４２）は塗布体
（５）を係止爪（４１）により把持するに当り、その底
面を支承して定位置に保持するストッパ−である。第２
図に示す支持杆（４３）の後方に延長される補助杆（４
３′）は、塗布体（５）を爪片（４０）で係止して中筒
（３９）内に引入れる際、支持杆（４３）を後方に引出
すに用いるもので、支持杆（４３）を中筒（３９）に引
入れ、環状突起（４６）に係り止めさせた後、折り取る
ことのできるように部分的に切目を施してある。

【００１０】（３１）は口ネジであり、外筒（４）開口
端に螺合固定され、口ネジ（３１）の内壁に形成する突
出部に上記中筒（３９）の突起（４８）が係合して蓋部
（７）が嵌着する。中皿（３）には前方に向け貫通孔を
形成し、これより前方から化粧料（２）が流し込まれ、
中皿（３）の開口部に嵌合される塗布体（５）との間に
化粧料（２）を充填する。

【００１１】実施例は、上記の構成をもつので、蓋部
（７）を把持して外筒（４）内に嵌合したまま回動する
ことにより中皿（３）内の化粧料（２）を塗布体（５）
表面に付着して化粧をすることができるとともに、塗布
体（５）の組付けに当り、支持杆（４３）の爪片（４
０）内に塗布体（５）を底部がストッパ−（４２）に当
接するまで挿入の上、係止爪（４１）で塗布体（５）を
確実に保持して中筒（３９）内に補助杆（４３′）より
挿入すると、支持杆（４３）の係止爪（４５）は、傾斜
しているため環状突起（４６）をのり越えて後方に引出
され、環状突起（４６）はストッパ−（４７）と係止爪
（４５）間の間隙内に挟持されて停止する。この時、中
筒（３９）内に引込まれる塗布体（５）はその外周を抱
持する爪片（４０）の先端の縮閉により変形し確実に保
持されるので、一旦中筒（３９）内に引入れられると脱
出することがない。

【００１２】その上、補助杆（４３′）を支持杆（４
３）より折り取ることにより、併せて後方に突出するこ
とがないものである。他端の塗布体（５）は、同じよう
に補助杆（４３′）を折りとった上、支持杆（４３）を
蓋部（７）内に前方に向け後方より挿入することで容易
に組付けることができる。

【００１３】

【考案の効果】以上のとおり、常に塗布体を化粧料の表
面に当接されながら、使用者の好みに応じて回動操作で
塗布体への付着量を適宜調整でき、更には支持杆の爪片
に塗布体を挟持することにより、容易に定位置に組付け
ることができる優れた効果をもつものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の要部拡大断面図である

【図２】この考案の分解斜視図である

【符号の説明】

１ 化粧料容器 ２ 化粧料 ３ 中皿 ４ 外筒 ５ 塗布体 ７ 蓋部 ８ 内底 ９ 突起 １０ スプリング １１ 係止突起 １２ 筒体 １３ 環溝 １４ 尾栓 ２２ 回止め溝 ３０ 窓孔 ３１ 口ネジ ３９ 中筒 ４０ 爪片 ４１ 係止孔 ４２ ストッパ− ４３ 支持杆 ４３′ 補助杆 ４６ 環状突起 ４７ ストッパ− ４８ 突起 ４９ ロ−レット

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 外筒内に化粧料を充填した中皿を弾性体
   により口端方向に押勢し、この外筒口端部に着脱自在に
   取付けた蓋体には、前記化粧料に常時圧接した塗布体を
   蓋体内部に固定する中筒内の支持杆の先端の爪片に挟持
   し、上記支持杆の爪片は複数よりなり縮開自在とされ、
   かつ、支持杆は外周に設けるストッパ−と後方に傾斜す
   る係止爪間に中筒内壁の環状突起を嵌合してなる化粧料
   容器。