JP7488168B2 - 棒状化粧料容器 - Google Patents

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Description

本発明は、口紅等の棒状化粧料を収める容器に関するものであり、より詳しくは、容器の一部から棒状化粧料を繰出し可能とした棒状化粧料容器に関するものである。
従来、口紅等の棒状化粧料を収める容器として、例えば特許文献1や2に示されているように、棒状化粧料を保持した化粧料保持部を容器の一部から繰出し可能にしたものが知られている。この種の棒状化粧料容器において、さらには上記の繰出しを行わない棒状化粧料容器においても、棒状化粧料をほぼ全量使い切った後に棒状化粧料容器をそのまま廃棄してしまうのは不経済であり、資源を浪費することでもある。なお、一般的な棒状化粧料容器を使用する場合、通常の使用下では棒状化粧料を完全に使い切るのは不可能であり、「使い切る」とは、化粧料保持部に保持された部分は残して、その他のほぼ全部を使用し尽くしたことを意味する。
そこで近時は、上述した不経済、資源の浪費という問題に対処するために、いわゆる「レフィル」としての棒状化粧料も提供されている。つまり、棒状化粧料を使い切ってもその代わりに別のレフィルとしての棒状化粧料を適用して、棒状化粧料容器は継続利用できるので、上記の問題から免れ得る。上記の繰出しを行う棒状化粧料容器においては、一般に、棒状化粧料を保持した化粧料保持部を繰り出すように構成されるので、棒状化粧料の交換は通常、化粧料保持部ごとなされる。しかしそれに限らず、化粧料保持部も再利用して、棒状化粧料だけを交換することも考えられている。
特許文献1および2には、レフィルとしての棒状化粧料を適用する棒状化粧料容器の例が示されている。より詳しく説明すると特許文献1には、棒状の口紅に加えて、一端に口紅を固着するための固着手段を備え、他端にリップケースの端部との連結・離脱が可能で該連結によって上記他端に対するリップケースからの回転伝達が可能な嵌合手段を備え、中間部に口紅を上記リップケースに対して連結・離脱の操作を行うときに使用される着脱アームを挿入するためのスリットを備える台座が設けられてなる差し替え式口紅が示されている。
また特許文献2には、棒状の口紅を装着する口紅受と、この口紅受を上下に移動するための出し入れ手段を具備する容器体と、この容器体に内設する中ケースと、容器体と係合自在に設けられて口紅の端部を封印するキャップ体とから構成された口紅容器が示されている。
上記レフィルとしての棒状化粧料は、化粧時に使用される本来の棒状化粧料容器とは別にして、単体で、あるいは化粧料保持部に保持された状態で販売等に供されることが多い。その際には、化粧時に使用される棒状化粧料容器によって保護されることがないので、この容器とは別のケースに収めて保護されるのが望ましい。
特許文献1および2には、棒状化粧料を覆って保護できるケース状の手段も示されている。例えば特許文献1に示された上記着脱アームは、概略、1つの側面が開放した箱形のケース状に形成されたもので、棒状の口紅を覆って保護可能である。また特許文献2に示された上記キャップ体は、有底の筒からなるケース状に形成され、棒状の口紅を覆った状態で容器体に固定されて口紅を保護可能である。
特開平09-252837号公報 特開2006-167376号公報
しかし、特許文献1に示された差し替え式口紅には、台座に口紅を保持するために、台座と口紅とをネジ固定するようにしているので、ネジが緩んで口紅が台座から脱落しやすいという問題が認められる。さらにこの差し替え式口紅には、台座をリップケースに連結するために、台座に形成されたテーパ部をリップケースの端部に押し込んで嵌合させているので、台座が、ひいてはそこに固定されている口紅がリップケースから脱落しやすいという問題も認められる。
また、特許文献2に示された口紅容器には、使い切った口紅を口紅受から取り外すために、口紅受の端部開口から口紅受内に挿入させた指し棒で口紅の根元を押したり、あるいは口紅を直接指先でつまんで口紅受から取り外すようにしているので、口紅の取り外し作業が極めて面倒であるという問題が認められる。
他方、特許文献1に示されたケース状の着脱アームは、底板に形成した1本の切欠きを台座のスリットに挿入させて台座に固定するようにしているので、台座に固定されて口紅を保護している状態において、台座から不用意に脱落しやすい。また特許文献2に示されたケース状のキャップ体にも同様の問題が認められる。すなわちこのキャップ体は、容器体に対して嵌合によって固定しているので、容器体に固定されて口紅を保護している状態において、容器体から不用意に脱落しやすい。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、棒状化粧料を保持した化粧料保持部を容器の一部から繰出し可能にした棒状化粧料容器において、繰出し機構に対して化粧料保持部を、簡単かつ確実に係合、係合解除可能とすることを目的とする。
さらに本発明は、棒状化粧料を保持した化粧料保持部を容器の一部から繰出し可能にした棒状化粧料容器において、棒状化粧料を保護するケースを、不用意に脱落することなく確実に化粧料保持部に被着可能とすることを目的とする。
本発明による一つの棒状化粧料容器は、
棒状の化粧料の一端部を上部で保持する化粧料保持部と、
この化粧料保持部と係合し、外周面に周外方を向いた少なくとも1つの凸部が設けられた上下可動パーツと、
この上下可動パーツと上記化粧料保持部を内部に収める筒状の部材からなり、少なくとも一部が筒軸方向に延びて上記凸部を受け入れるスリットが形成された中筒と、
上記凸部が上記スリットに案内される状態にして、上下可動パーツを上記中筒に対して筒軸方向に相対移動させる繰出し機構と、
を有する棒状化粧料容器において、
中筒に形成されたスリットが、上記凸部を該中筒の上端から上方に脱出させることが無い範囲に形成され、
化粧料保持部が、上下可動パーツが中筒に対して上死点付近まで移動した位置では上記係合を解除可能で、上下可動パーツがその他の上下位置にあるときは上記係合の解除を困難とするように構成されており、
化粧料保持部が筒状部分を有し、この筒状部分が上下可動パーツを周外方から把持することによって、化粧料保持部と上下可動パーツとの係合がなされ、
化粧料保持部の筒状部分に、筒軸方向に延びて筒状部分外に開口し上下可動パーツの凸部を収容可能な切欠きが形成され、
化粧料保持部の筒状部分に、切欠きを途中で細くして凸部の移動を阻止し得る形状とされ、かつ筒状部分の径方向に弾性変形可能な切欠き絞り部が設けられ、
上下可動パーツが中筒に対して上死点付近に移動した状態下では、切欠き絞り部がスリットと整合することにより弾性変形可能となって凸部が切欠きから開口側に抜け出ることを許容する、
ことを特徴とするものである。
なお、本発明による棒状化粧料容器の構成に係る「上下」とは、棒状の化粧料の先端側、換言すれば該化粧料の繰出し方向前方側を「上」、それと反対側である化粧料の繰出し方向後方側を「下」と規定するものである。また、上記の「係合の解除を困難とする」とは、係合を解除するように作用する力と比べて、それよりも明らかに大きな力を化粧料保持部に加えても係合解除ができないことを意味するものである。他の棒状化粧料容器の構成における「係合の解除を困難とする」との記載も同様である。
ここで、化粧料保持部は筒状部分を有し、この筒状部分が上下可動パーツを周外方から把持することによって、化粧料保持部と上下可動パーツとの係合がなされることが望ましい。
そして上記のようにして化粧料保持部と上下可動パーツとの係合がなされ場合は、さらに、
化粧料保持部の筒状部分に、筒軸方向に延びて筒状部分外に開口し上下可動パーツの凸部を収容可能な切欠きが形成され、
化粧料保持部の筒状部分に、上記切欠きを途中で細くして上記凸部の移動を阻止し得る形状とされ、かつ筒状部分の径方向に弾性変形可能な切欠き絞り部が設けられ、
上下可動パーツが中筒に対して上死点付近に移動した状態下では、上記切欠き絞り部が上記スリットと整合することにより弾性変形可能となって上記凸部が上記切欠きから開口側に抜け出ることを許容する、
ように構成されることが望ましい。
上記の構成とされる場合はさらに、
上記中筒のスリットが、上端において中筒の周方向に折れ曲がった形状とされ、
上記上下可動パーツが上記中筒に対して上死点付近に移動した状態下では、該上下可動パーツの上記凸部が上記スリットの折れ曲がった部分に位置する一方、上記切欠き絞り部が上記スリットの中筒筒軸方向に延びる部分と整合する、
ように構成されることが望ましい。
また、本発明による上記棒状化粧料容器においては、
上下可動パーツが中央部に上下方向に延びる貫通孔を有し、
化粧料保持部が、上記上下可動パーツを周外方から把持する部分の内側に、上下可動パーツの貫通孔の周壁に密接する状態で該貫通孔を挿通する部分を有する、
ことが望ましい。
また、本発明による別の棒状化粧料容器は、
棒状の化粧料の一端部を上部で保持し、外周面に周外方を向いた少なくとも1つの凸部が設けられた化粧料保持部と、
この化粧料保持部と上記凸部を介して係合する上下可動パーツと、
この上下可動パーツと化粧料保持部を内部に収める筒状の部材からなり、少なくとも一部が筒軸方向に延びて上記凸部を受け入れるスリットが形成された中筒と、
上記凸部が上記スリットに案内される状態にして、上下可動パーツを中筒に対して筒軸方向に相対移動させる繰出し機構と、
を有する棒状化粧料容器において、
中筒に形成されたスリットが、上記凸部を該中筒の上端から上方に脱出させ得る範囲に形成され、
上下可動パーツが、係合している化粧料保持部の上記凸部を中筒の上端から上方に脱出させる上下位置にあるときは、上記係合を解除可能であり、上下可動パーツが、係合している化粧料保持部の上記凸部を上記スリットの中に収める上下位置にあるときは、上記係合の解除を困難とするように構成されている、
ことを特徴とするものである。
なお、上記別の棒状化粧料容器においては、
上下可動パーツが、上記凸部を上方から受け入れる溝が設けられた筒状部分を有し、
この筒状部分が化粧料保持部を周外方から把持すると共に、該筒状部分の周外方への動きが中筒により制限されることによって上記係合が解除困難とされ、
上記筒状部分が中筒の上端から上方に脱出して、該筒状部分の周外方への動きが可能になることによって上記係合が解除可能とされる、
ように構成されることが望ましい。
また、本発明によるさらに別の棒状化粧料容器は、
棒状の化粧料の一端部を上部で保持する化粧料保持部と、
外周面に周外方を向いた少なくとも1つの凸部が設けられ、この凸部を介して上記化粧料保持部と係合する上下可動パーツと、
この上下可動パーツと化粧料保持部を内部に収める筒状の部材からなり、少なくとも一部が筒軸方向に延びて上記凸部を受け入れるスリットが形成された中筒と、
上記凸部が上記スリットに案内される状態にして、上下可動パーツを上記中筒に対して筒軸方向に相対移動させる繰出し機構と、
を有する棒状化粧料容器において、
中筒に形成されたスリットが、上記凸部を該中筒の上端から上方に脱出させ得る範囲に形成され、
上下可動パーツが、上記凸部を中筒の上端から上方に脱出させる上下位置にあるときは上記係合を解除可能であり、上下可動パーツが、上記凸部を上記スリットの中に収める上下位置にあるときは上記係合の解除を困難とするように構成されている、
ことを特徴とするものである。
なお、上記さらに別の棒状化粧料容器においては、
化粧料保持部が、上記凸部を下方から受け入れる溝が設けられた筒状部分を有し、
この筒状部分が上下可動パーツを周外方から把持すると共に、該筒状部分の周外方への動きが中筒により制限されることによって上記係合が解除困難とされ、
上記筒状部分が中筒の上端から上方に脱出して、該筒状部分の周外方への動きが可能になることによって上記係合が解除可能とされる、
ように構成されることが望ましい。
また、以上説明した本発明による各棒状化粧料容器においては、
化粧料保持部から突出した棒状の化粧料を全長に亘って外側から覆うケースであって、化粧料の長さ方向および太さ方向への該ケースの動きを抑制する係合部を介して該化粧料保持部に被着可能なケースをさらに有する、
ことが望ましい。
上記のようなケースは、化粧料保持部に被着させる際に弾性変形可能な部材から形成され、
上記係合部が、弾性変形しているケースと上記化粧料保持部との間で係合を果たすものである、
ことが望ましい。
さらに上記ケースは、化粧料保持部に被着された状態から、該化粧料保持部に保持された棒状化粧料の太さ方向内の一方向に移動させることによって上記被着を解除可能に構成されていることが望ましい。
本発明による棒状化粧料容器においては、上下可動パーツが中筒に対して上死点付近まで移動した位置では、該上下可動パーツと化粧料保持部との係合が解除可能で、上下可動パーツがその他の上下位置にあるときは上記係合が解除困難に構成されているので、上下可動パーツを上死点付近まで移動させれば、その後は簡単な手作業、つまり化粧料保持部を上下可動パーツから引き抜く作業だけで、化粧料保持部を交換のために取出し可能となっている。そして本発明の棒状化粧料容器においては、上述のように構成されていることから、上下可動パーツを上死点付近以外の位置に移動させるだけで、化粧料保持部と上下可動パーツとが係合、一体化した状態を確実に、かつ安定して維持させることができる。
また本発明による棒状化粧料容器において、棒状化粧料を保護するケースは、棒状化粧料の長さ方向および太さ方向の動きが全て抑制された状態で化粧料保持部に被着されるので、この被着が確実になされ、よってケースが化粧料保持部から不用意に外れてしまうようなことがない。
本発明の第1の実施形態による棒状化粧料容器を示す斜視図 上記棒状化粧料容器がレフィル収容箱に収容された状態を示す斜視図 上記棒状化粧料容器が使用される際の3つの状態を(a)、(b)、(c)と時間順に示す斜視図 上記棒状化粧料容器を構成する要部を、分解した状態で示す斜視図 上記棒状化粧料容器を構成する上下可動パーツを示す斜視図(a)、平面図(b)および側面図(c) 上記棒状化粧料容器を構成する化粧料保持部が棒状化粧料を保持している状態を示す斜視図 上記棒状化粧料容器を構成する化粧料保持部を示す側面図(a)、側断面図(b)および概略部分側面図(c) 上記棒状化粧料容器において、上下可動パーツが上死点にある状態を示す概略側面図 上記棒状化粧料容器において、上下可動パーツが上死点以外の上下位置にある状態を示す概略側面図 上記棒状化粧料容器に適用されるケースを詳しく示す斜視図 上記棒状化粧料容器が使用されるケースの他の例を示す斜視図 上記棒状化粧料容器が使用されるケースのさらに別の例を示す斜視図 上記棒状化粧料容器が使用されるケースのさらに別の例を示す斜視図 本発明の第2の実施形態による棒状化粧料容器の全体形状を示す斜視図 図14の棒状化粧料容器を構成する要素を分解して示す斜視図 図14の棒状化粧料容器の要部を拡大して示す斜視図 図14の棒状化粧料容器の組立を説明する斜視図 図14の棒状化粧料容器の組立を説明する斜視図 図14の棒状化粧料容器が、図14とは異なる状態にあるところを示す斜視図 (1)、(2)は、本発明の第3の実施形態による棒状化粧料容器が、互いに異なる状態にあるところを示す縦断面図 本発明の第3の実施形態による棒状化粧料容器の全体形状を示す斜視図 図21の棒状化粧料容器の要部を示す側面図(1)と斜視図(2) 図21の棒状化粧料容器が、図21とは異なる状態にあるところを示す斜視図 本発明の第4の実施形態による棒状化粧料容器の全体形状を示す斜視図 図24の棒状化粧料容器の要部を示す斜視図 図24の棒状化粧料容器の要部を示す正面図
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。図1および図2は、本発明の棒状化粧料容器に収められる棒状化粧料の一例である口紅1が、化粧料保持部2に保持された状態を示す斜視図である。また図3は、この口紅1を収める、本発明の第1の実施形態による棒状化粧料容器を示す斜視図である。まず図1および図2を参照して、口紅1について説明する。口紅1は一例として、後述する棒状化粧料容器に収められた口紅が使い切られた場合等に、棒状化粧料容器に補充して用いられる、いわゆる「レフィル」としての口紅である。口紅1は図1に示すように棒状に形成され、例えば一端部(図中の下端部)が化粧料保持部2に保持され、この化粧料保持部2にはケース3が取外し自在に被着される。そして、以上の状態とされた口紅1、化粧料保持部2およびケース3が、例えば透明な有底角筒状のレフィル収容箱4に収められて(図2の状態)、販売等に供される。
なお化粧料保持部2およびケース3は、一例として生分解性ポリマーPHBH(登録商標)や、ABS(アクリルニトリル・ブタジエン・スチレン)樹脂等から形成される。PHBHは、環境保護の観点から特に好ましい材料である。一方レフィル収容箱4は、一例としてPE(ポリエチレン)樹脂等から形成される。しかし、化粧料保持部2、ケース3、およびレフィル収容箱4の材料はそれらに限定されるものではなく、特にケース3およびレフィル収容箱4は、樹脂使用量を低減するために紙から形成することも好ましい。
図3の(a)に示すように、レフィル収容箱4から取り出された化粧料保持部2は、口紅1およびケース3が取り付けられたまま、その下端側から概略円筒状の螺旋パーツ10内の上下可動パーツ20に係合、一体化される。螺旋パーツ10は、円筒状部材の内周面に、筒軸方向に繰り返す1本の螺旋状凹溝10aが形成されたものである。この螺旋パーツ10は、有底円筒状のはかまパーツ11内において、該はかまパーツ11と筒軸周りに相対回転可能に配設されている。
なお、本明細書で言うところの「上下」とは、棒状の口紅1の先端側、換言すれば口紅1の繰出し方向前方側を「上」、それと反対側である口紅1の繰出し方向後方側を「下」と規定するものである。また、本実施形態では口紅1の基端部が直接的に化粧料保持部2に保持されているが、口紅1の基端部は、何らかの部材を介して間接的に化粧料保持部2に保持されてもよい。
図4は、上記螺旋パーツ10およびはかまパーツ11と、それらの周辺の機構とを、分解した状態で詳しく示すものである。以下この図4を参照して、上記機構を詳しく説明する。はかまパーツ11内に配設された螺旋パーツ10の内部には、さらに中筒14が配設されている。この中筒14は、概略円筒状の部材からなるものであり、その周壁部には互いに180°(度)の角度間隔を置いて、大部分が筒軸と平行な方向に延びる2つのスリット14aが形成されている。各スリット14aは、スリット上端から中筒14の周方向に折れ曲がった短い曲がり部14bが連なる形状とされている。また中筒14の下端部には、係合用切欠き14cが設けられている。この係合用切欠き14cには、はかまパーツ11の周壁に形成された図示外の係合部が係合している。それにより中筒14およびはかまパーツ11は一体的に、螺旋パーツ10に対して相対回転可能とされている。
中筒14の内部には、図5に詳細形状を示す上下可動パーツ20が収められている。上下可動パーツ20は、周外方に向いた2つの凸部23を有するものであり、これらの凸部23をそれぞれスリット14aに通すことによって中筒14と組み合わされている。それにより上下可動パーツ20は中筒14に対して筒軸方向に、つまりスリット14aの直線状部分に沿って相対移動可能となっている。また、スリット14aから飛び出た凸部23の先端部は、螺旋パーツ10の螺旋状凹溝10a内に収められている。螺旋パーツ10および中筒14は、例えばABS樹脂やPS(ポリエチレン)樹脂等から形成される。
ここで図5を参照して、上下可動パーツ20を詳しく説明する。この図5では、(a)、(b)および(c)にそれぞれ、上下可動パーツ20の斜視形状、平面形状および側面形状を示している。図示の通り上下可動パーツ20は、概略円筒の一部をなす形状の2つの周壁部21、同じく概略円筒の一部をなす形状とされて周壁部21を連結する2つの基部22、および2つの周壁部21の各外周面から周外方に突出した凸部23を有するもので、一体的に形成されている。周壁部21は上述の形状とされているので、その中央部に、上下方向(同図(a)中の上下方向であって、同図(b)の紙面に直交する方向)に延びる貫通孔を有している。また2つの周壁部21同士の間には、隙間が形成されている。この上下可動パーツ20は、例えば、前述したように環境保護の観点から好ましいPHBHを用いて形成される。
上述した通り上下可動パーツ20は、中筒14の中に配されて該中筒14に対して筒軸方向に相対移動する。その際に上下可動パーツ20がガタつくと、つまり中筒14の径方向に動いてしまうと使用感が損なわれてしまう。そのために、中筒14の内周面に接する上下可動パーツ20の基部22は、この内周面に緊密に接する形状、大きさとされている。
次に、上記上下可動パーツ20と係合する化粧料保持部2について、図6および図7を参照して詳しく説明する。図6は、口紅1を保持している化粧料保持部2の斜視形状を示している。また図7の(a)および(b)にはそれぞれ、化粧料保持部2の側面形状および、筒軸を含む面内の側断面形状を示している。これらの図に示される通り化粧料保持部2は、概略円筒状に形成されて上端部の内部に口紅1を保持する外側周壁部2aと、この外側周壁部2aの内側に同心状に配された概略円筒状の内側周壁部2dとを有して、全体として二重筒状に形成されている。外側周壁部2aの周表面には、この外側周壁部2aの一つの接線方向と平行な方向に延びる横溝2bが形成されている。またこの横溝2bの下側において外側周壁部2aの周表面には、外側周壁部2aの軸方向に延びる縦溝2cが形成されている。以上の横溝2bおよび縦溝2cの組は、外側周壁部2aの周方向に互いに180度の角度間隔を置いて2組設けられている。一方、内側周壁部2dの外周面の一部には、この内側周壁部2dから外側に突出したガタ防止リブ2e(図6参照)が2つ形成されている。
上記2つのガタ防止リブ2eは、上下可動パーツ20が化粧料保持部2と係合した際に、上下可動パーツ20の周壁部21同士間の隙間に入り、その外面が基部22(図5参照)の外周面と整合する状態となる。そこで、化粧料保持部2が上下可動パーツ20と共に中筒14の中で筒軸方向に相対移動する際に、化粧料保持部2がガタつくことも防止される。
以下、化粧料保持部2と上下可動パーツ20との係合をより確実に果たすための構成を説明する。化粧料保持部2の筒状をなす外側周壁部2aには、筒軸方向に延びてこの外側周壁部2aの外方、つまり下方に開口する切欠きCが形成されている。この切欠きCは、開口している部分から上方に延び、次いで外側周壁部2aの周方向に延びる概略L字状の形とされている。そこで、この切欠きCの上記周方向に延びる部分の下側には、この部分に沿って延びる舌状の押え部2fが形成されている。化粧料保持部2は前述した樹脂等から形成されているので、この押え部2fの特に先端部は外側周壁部2aの径方向に弾性変形可能となっている。そしてこの押え部2fの先端面2gは、概略「く」字状つまり、上下方向の略中央部から上の部分と下の部分とが互いに逆向きに傾斜した形状とされて、切欠きCを途中で細くする切欠き絞り部を構成している。
なお図7の(c)には、化粧料保持部2に上下可動パーツ20が係合した際の両者の位置関係を概略的に示している。図示の通り上記係合は、上下可動パーツ20の凸部23が上記切欠きCの中に入った状態下で、押え部2fの先端面2gにより(詳しくは、概略「く」字状である該先端面2gの上側の傾斜面により)凸部23の移動が阻止されることによってより確実になされる。以上述べた切欠きCおよび押え部2fの組は、図7の(a)および図6では1組だけ示されているが、実際は、上下可動パーツ20の2つの凸部23に対応させて、外側周壁部2aの周方向に互いに180度の角度間隔を置いて2組設けられている。
次に、図1~図3に示されているケース3について詳しく説明する。ケース3は、化粧料保持部2から突出した棒状の口紅1を全長に亘って外側から覆うように形成されている。ここで、「外側から覆う」とは、口紅1を内部に密閉することを限定するものではない。すなわち、「外側から覆う」とは、前述したようにいわゆる「レフィル」としての口紅1がレフィル収容箱4に収められて販売等に供されるに当たって、ケース3が口紅1を保護するのに十分な形状で覆っていることを意味する。そこで本実施形態におけるケース3は、概略直方体を構成する函状の部材を想定して説明すると、このような部材の前面(図3の(c)において口紅1側に有る側面)および下面は開放され、背面は中央部において上下方向に延びる部分だけが残され、左右の側面は背面に続く部分が大きく開放され、そして上面だけ全面残された形状とされている。
図3の(c)に示すようにケース3には、左右側面の内面において横リブ3aおよび縦リブ3bが形成され(同図では一方の側面におけるものだけを表示)、背面の内面において縦リブ3cが形成されている。図3の(a)および(b)に示すように、ケース3は化粧料保持部2に被着される。この被着状態にあるとき、ケース3の2つの横リブ3aは化粧料保持部2の横溝2bにそれぞれ係合し、2つの縦リブ3bは化粧料保持部2の縦溝2cにそれぞれ係合し、縦リブ3cは化粧料保持部2の外側周壁部2a(図7参照)の表面に当接する。
本実施形態の棒状化粧料容器は、以上説明した図1~図7に図示した要素のうち、口紅1、レフィル収容箱4および容器蓋体13を除く要素、すなわち化粧料保持部2、ケース3、螺旋パーツ10、中筒14、はかまパーツ11および上下可動パーツ20から構成されている。以下、本実施形態による棒状化粧料容器の作用について説明する。図3の(a)、(b)および(c)は、レフィルとしての口紅1が、棒状化粧料容器にセットされて使用可能となるまでの状態を順を追って示している。まずレフィル収容箱4(図1および図2参照)から取り出された化粧料保持部2は、図3の(a)に示すように、口紅1およびケース3が取り付けられたまま、その下端側から螺旋パーツ10内の上下可動パーツ20と係合、一体化される。この化粧料保持部2と上下可動パーツ20との係合、一体化については後に詳述する。図3の(b)は、この一体化された状態を示している。
なお、図3の(a)および(b)に示すように、ケース3が化粧料保持部2に被着された状態にあるとき、化粧料保持部2の外側周壁部2aに対して前述のようにケース3の縦リブ3cが当接することにより、ケース3の前後方向(前述した前面と背面とが向かい合う方向)の位置が規定される。またケース3の横リブ3aと化粧料保持部2の横溝2bとの係合により、ケース3の上下左右方向の動きが抑制される。そしてケース3の縦リブ3bと化粧料保持部2の縦溝2cとの係合により、ケース3の前後方向の動きが抑制される。以上の通り、ケース3の横リブ3a、縦リブ3bおよび縦リブ3cは、口紅1の長さ方向および太さ方向へのケース3の動きを抑制する係合部として作用する。
ここで、ケース3が前述したPHBHやABS樹脂等から形成されている場合、ケース3は弾性変形可能である。そこで、ケース3の横リブ3aと化粧料保持部2の横溝2bとの係合は、横溝2bに対して横リブ3aが圧接した状態でなされる。同様に、ケース3の縦リブ3bと化粧料保持部2の縦溝2cとの係合も、縦溝2c対して縦リブ3bが圧接した状態でなされる。ケース3が弾性変形して圧接した状態で係合されることにより、それらの係合が確実になされ得る。なお、この係合を確実にするためには、上記と反対に、化粧料保持部2の方をエラストマー等の弾性変形可能な材料から形成し、ケース3は弾性変形し難い材料から形成してもよい。
以上の通りケース3は、前後および上下左右方向の動き(口紅1に対しては、その長さ方向および太さ方向の動き)が全て抑制された状態で、化粧料保持部2に確実に被着可能となっている。したがって、化粧料保持部2に保持された口紅1がケース3により保護されてレフィル収容箱4に収められているとき、ケース3が化粧料保持部2から簡単に外れて、口紅1の保護効果が損なわれることがない。
次いで図3の(c)に示すように、ケース3を背面方向に移動させることによって、該ケース3が化粧料保持部2から取り外される。このとき、ある程度大きな力でケース3を移動させれば、ケース3が弾性変形して、ケース3の縦リブ3bと化粧料保持部2の縦溝2cとの係合が解除される。なお図3の(c)に示すように、ケース3が化粧料保持部2から取り外された状態において、螺旋パーツ10から突出した口紅1を覆う容器蓋体13を設けることが望ましい。このような容器蓋体13は、例えば螺旋パーツ10やはかまパーツ11に対して着脱自在に被着するように構成される。さらに、上端に開口を有して螺旋パーツ10やはかまパーツ11を収容する容器本体を、容器蓋体13と共に設けてもよい。
次に、化粧料保持部2と上下可動パーツ20との係合、一体化と、この係合の解除について説明する。説明を容易にするために、まず、この係合、一体化がなされている状態、つまり口紅1が使用可能となっている状態について説明する。この状態下では、図4および図5に示す上下可動パーツ20の周壁部21が中央部に有する貫通孔内に、化粧料保持部2の内側周壁部2d(図7参照)が収められる。そして、化粧料保持部2の外側周壁部2a、特にその一部である押え部2fが上記周壁部21を周外方から弾力的に把持すると共に、化粧料保持部2の内側周壁部2dが上記貫通孔の周壁である周壁部21の内壁に密接、嵌合することによって、化粧料保持部2が上下可動パーツ20と係合、一体化される。この状態にあるときは、先に図7の(c)を参照して説明した通り、押え部2fの先端面2gにより凸部23の移動が阻止されるので、化粧料保持部2と上下可動パーツ20との係合が簡単に解除されてしまうことはない。
以上の状態下では、上下可動パーツ20の凸部23が中筒14のスリット14aを通過し、そして凸部23の先端部が螺旋パーツ10の螺旋状凹溝10a内に収められている。そこで、中筒14およびはかまパーツ11を、螺旋パーツ10に対して相対回転させると、上下可動パーツ20が中筒14のスリット14aに沿って上下方向に移動する。こうして上下可動パーツ20が移動すれば、そこに係合している化粧料保持部2も、該化粧料保持部2に保持されている口紅1も上下方向に移動するので、口紅1を螺旋パーツ10から出退させることができる。そこで、螺旋パーツ10から突出させた口紅1を化粧に使用可能となる。以上説明の通り本実施形態では、中筒14、螺旋パーツ10およびはかまパーツ11により、上下可動パーツ20を中筒14に対して筒軸方向に相対移動させる繰出し機構が構成されている。
上記のように中筒14およびはかまパーツ11を、螺旋パーツ10に対して相対回転させて、上下可動パーツ20を中筒14のスリット14aに沿って上方に移動させ続けると、上下可動パーツ20の凸部23は中筒14のスリット14aの上端に達し、そして螺旋状凹溝10aに案内されて曲がり部14b内に誘い込まれる。この状態になると、上下可動パーツ20はそれよりも上方に移動することができないので、この状態下での上下可動パーツ20の位置を「上死点」と称する。上死点に上下可動パーツ20が到達すると、図8に示すように、上下可動パーツ20と係合している化粧料保持部2の押え部2fは、その先端部が中筒14のスリット14aと整合するようになる。
押え部2fの先端部が中筒14のスリット14aと整合していない場合は、押え部2fが周外方から中筒14の内周面によって緊密に押えられている。そこでこの場合、押え部2fの先端部は、化粧料保持部2の外側周壁部2aの径方向に容易に動くことはできない。つまり、上下可動パーツ20と化粧料保持部2との係合は解除困難である。この状態は、上下可動パーツ20が上死点以外の上下位置にあるときに得られるものであり、この状態を概略的に図9に示す。
それに対して、押え部2fの先端部が中筒14のスリット14aと整合している場合、押え部2fの先端部はスリット14a内に逃げ込めるので、外側周壁部2aの径外方に弾性変形可能となる。そこで、上下可動パーツ20が上死点に位置している状態下で、化粧料保持部2を、あるいはこの化粧料保持部2に保持されている口紅1を、上下可動パーツ20に対して(つまり中筒14に対して)ある程度大きい力で上方に動かすと、押え部2fの先端部が弾性変形しつつ凸部23を上方に向かって乗り越えて、凸部23が化粧料保持部2の外側周壁部2aの切欠きCから切欠き開口側に抜け出る。こうして、上下可動パーツ20と化粧料保持部2との係合が解除される。
したがって、化粧料保持部2に保持されている口紅1が使い切られた際等には、以上の通りにして上下可動パーツ20と化粧料保持部2との係合を解除した後、レフィルとしての新しい口紅1を保持している別の化粧料保持部2を上方から上下可動パーツ20に押し込むと、この別の化粧料保持部2が新たに上下可動パーツ20と係合、一体化される。そこで、この別の化粧料保持部2に保持されている口紅1を新たに使用可能となる。上述のように別の化粧料保持部2を上方から上下可動パーツ20に押し込む際にも、上下可動パーツ20が上死点に有る状態にしておけば、押え部2fの先端部が弾性変形しつつ凸部23を下方に向かって乗り越え、凸部23が切欠きCの中に入って押え部2fの先端面2gにより移動が阻止される状態、つまり図7の(c)に示す状態になる。
なお、上下可動パーツ20と化粧料保持部2との係合を解除可能、解除困難とは、通常の力による操作を前提とするものであって、例えば容器の一部を破壊するような特別大きな力で係合を解除しても、それは解除可能とはみなさないものとする。一般に使用者は、上下可動パーツ20が上死点ではない位置にある状態下で、上下可動パーツ20と化粧料保持部2との係合を解除するように口紅1を上方に動かしても、係合が解除される感じがしないことから、この状態下で係合を解除させようとするのは誤った操作であると気づくことができる。これは、この棒状化粧料容器の使用に慣れている使用者や、あるいはこの棒状化粧料容器の取扱説明書を良く理解している使用者は勿論のこと、そうではない使用者の多くに関しても言えることである。
以上詳しく説明した通り本実施形態の棒状化粧料容器においては、上下可動パーツ20が中筒14に対して上死点付近まで移動した位置では、該上下可動パーツ20と化粧料保持部2との係合が解除可能で、上下可動パーツ20がその他の上下位置にあるときは上記係合が解除困難に構成されているので、上下可動パーツ20を上死点付近まで移動させれば、その後は簡単な手作業、つまり化粧料保持部2を上下可動パーツ20から引き抜く作業だけで、化粧料保持部2を交換のために取出し可能となっている。また本実施形態の棒状化粧料容器においては、上述のように構成されていることから、上下可動パーツ20を上死点付近以外の位置まで移動させるだけで、化粧料保持部2が上下可動パーツ20と係合、一体化した状態を確実に、かつ安定して維持させることができる。
また、以上説明した実施形態では、上下可動パーツ20に2つの凸部23が設けられ、それに対応して中筒14には2本のスリット14aが形成されているが、凸部23を1つあるいは3つ以上設け、それに対応して中筒14のスリット14aも凸部23と同数形成してもよい。この点は、後述する第2の実施形態についても同様である。
ここで、図1~図3に示したケース3について、前述した横リブ3a、縦リブ3bおよび3c以外の構成について詳しく説明する。図10は、このケース3の形状をより詳細に示すものである。ここに示される通りケース3は、概略「コ」字状の左右2枚の側板3dが互いに間隔を置いて配置され、それらの上側の張り出し部分の先端が上側横部材3eによって互いに連結され、また下側の張り出し部分の先端が下側横部材3fによって互いに連結され、そして上側横部材3eと下側横部材3fの各中央部が縦部材3gによって互いに連結されることによって立体的に形成されている。2枚の側板3dの上部は、化粧料保持部2に保持された口紅1(図1および図2参照)を保護するために天板3hにより閉じられている。一方、それらの側板3dの下部は、化粧料保持部2を通すために開かれている。なお、前述した横リブ3aおよび縦リブ3bは上記側板3dの下側の張り出し部分と一体的にその内側に形成され、縦リブ3cは上記下側横部材3fと一体的にその内側に形成されている。
側板3dの形状は、図10に示した形状に限られるものではなく、それ以外の形状とされてもよい。例えば図11に示すケース33のように、概略「コ」字状の縦部分とその上下の横部分とが円弧状部分を介して連続している側板3d等も適用可能である。なお、この図10において、既に説明したものと同様の要素については同じ番号を付してあり、それらについては特に必要な場合以外、重複した説明を省略する(以下、同様)。
さらに天板3hも、図10や図11に示した矩形の形状に限られるものではなく、それ以外の形状とされてもよい。例えば図12に示すケース43のように、野球のホームベース状の五角形の天板3h等も適用可能である。この例において上側横部材3eは、天板3hの形状に対応して、中央位置を挟んでその一方側と他方側とが角度をなして連続した形状とされている。また、例えば図13に示すケース53のように、矩形の一辺が円弧状部分に置き換えられたような形状の天板3h等も適用可能である。この例において上側横部材3eは、天板3hの形状に対応して湾曲した形状とされている。
次に図14~図19を参照して、本発明の第2実施形態による棒状化粧料容器60について説明する。この棒状化粧料容器60は全体的に細長い形状とされたものであり、図14に示されるように、棒状化粧料の一例である口紅1を保持した化粧料保持部61と、概略細長い円管状の上下可動パーツ62と、この上下可動パーツ62、化粧料保持部61および口紅1を内部に同軸状態に収める概略円筒状の中筒63と、この中筒63の下部を内部に同軸状態に収める螺旋パーツ64とから構成されている。化粧料保持部61および上下可動パーツ62は、一例として前述した生分解性ポリマーPHBHや、ABS樹脂等から形成される。中筒63および螺旋パーツ64も、例えば前述したABS樹脂やPS樹脂等から形成される。
図15は、上記の構成要素61~64を分解した状態で詳しく示すものである。図示のように化粧料保持部61は、口紅1の一端部つまり図中の下端部を、上部で保持している。上下可動パーツ62は上記化粧料保持部61に係合して、該化粧料保持部61と一体化されている。ここで図16を参照して、上記係合を果たす構造について説明する。化粧料保持部61は、口紅1を保持する環状の本体部分61aと、凸部61cを有する係合用部分61dとから構成されている。係合用部分61dは、本体部分61aから下方に延びている。また凸部61cは、例えば小さい円柱状とされて、係合用部分61dの外周面に径外方を向いた状態に形成されている。凸部61cは、係合用部分61dの外周面上において、例えば180°(度)の角度間隔を置いて2つ設けられている。
一方上下可動パーツ62の上部は円筒状とされ、この円筒状部分には押え部62aが2つ形成されている。円筒状部分と押え部62aは、第1実施形態における外側周壁部2aと押え部2f(図7参照)と本質的に同様のものである。また上記円筒状部分には、同じく第1実施形態における切欠きC(図7参照)と同様の切欠き62bが2つ形成され、そして押え部62aを良好に径方向に弾性変形させるための周方向切欠き62cが2つ形成されている。以上説明した通りこの第2実施形態では、いわば第1実施形態とは逆に、化粧料保持部61の方に係合用の凸部61cが設けられ、上下可動パーツ62の方に係合用の切欠き62bが形成されている。
図16に示した状態から化粧料保持部61をある程度大きな力で下方に押すと、係合用部分61dが上下可動パーツ62の円筒状部分内に緊密に収容される。その際2つの凸部61cは、各々切欠き62b内に入り、押え部62aを径外方に弾性変形させつつ該押え部62aの山形の先端部を乗り越えて、押え部62aと周方向切欠き62cとの間に保持される。以上により、上下可動パーツ62と化粧料保持部61とが係合する。
なお、上記の係合状態から、化粧料保持部61をある程度大きな力で上下可動パーツ62から上方に引き抜けば、この係合が解除される。ただし、この係合の解除は、押え部62aが径外方に弾性変形可能である場合に限ってなされ得るものであり、押え部62aが径外方に弾性変形できない場合、係合を解除することは困難である。
図15に戻って、構成要素61~64の上記以外の構成について説明する。上下可動パーツ62は、下端部近傍部分において外周面の上に凸部62dを有する。この凸部62dは、例えば180°(度)の角度間隔を置いて2つ設けられている。概略円筒状の中筒63は下端面から、該中筒63の長さ方向に延びる繰り出し用溝63aを有する。この繰り出し用溝63aは、例えば中筒63の全長の半分程度の長さに亘って延び、例えば180°(度)の角度間隔を置いて2本設けられている。また中筒63は、下端部近傍部分において外周面の上に凸部63bを有する。この凸部63bは、例えば180°(度)の角度間隔を置いて2つ設けられている。一方螺旋パーツ64は、概略有底円筒状に形成され、その周壁の内面には螺旋状凹溝64aが設けられている。
上記構成要素61~64が、下記の通りに組み合わされて棒状化粧料容器60が得られる。まず図17に示すように、前述のように互いに係合している化粧料保持部61および上下可動パーツ62が、凸部62dを繰り出し用溝63a内に収めた状態にして、中筒63の中に挿通される。なおここでは、口紅1を保持した化粧料保持部61が、上下可動パーツ62と係合した状態を示しているが、この係合がなされない状態で上下可動パーツ62のみが中筒63の中に挿通されても構わない。特に「レフィル」としての口紅1が、組立て後の棒状化粧料容器60にセットされる場合は、そのような状態となるのが通常である。
次にその中筒63が、図18に示すように、螺旋パーツ64の中に収容される。このとき、繰り出し用溝63aから中筒63の径外方に飛び出ている凸部62dが、螺旋状凹溝64a内に収容される。また、例えば凸部63bを弾性変形させながら該凸部63bが、螺旋パーツ64の底部近くにおいて螺旋パーツ64の周壁内面に形成された環状凹溝(図示せず)内に収められる。それにより中筒63は、螺旋パーツ64から脱落することなく、螺旋パーツ64に対して周方向に相対回転可能に組み合わされる。なお、中筒63と螺旋パーツ64とをそのように相対回転可能に組み合わせるためには、その他の公知の構造が適用されてもよい。例えば、中筒63の外周面に環状凸部を設け、その環状凸部を上下から挟む一対の環状部材を螺旋パーツ64の内部に設けるようにしてもよい。
図14は、以上の通りにして組み立てられた後の棒状化粧料容器60を示している。この棒状化粧料容器60においては、使用者が例えば一方の手で中筒63を把持し、他方の手で螺旋パーツ64を周方向に回転させると、凸部62dが、つまりは上下可動パーツ62が、中筒63の繰り出し用溝63aに沿って上下動する。この上下動の方向は、螺旋パーツ64の回転方向に応じて変わるので、口紅1を中筒63の上端から繰り出し、あるいは中筒63の中に収めることができる。つまり本実施形態では、中筒63および螺旋パーツ64により、上下可動パーツ62を中筒63に対して筒軸方向に相対移動させる繰出し機構が構成されている。
図14および図18には、以上の通りにして口紅1が使用されるときの状態を示している。この状態下では、上下可動パーツ62の押え部62a(図16参照)が周囲を中筒63により囲まれて、上下可動パーツ62の径方向に弾性変形することは不可能となっている。したがってこの状態下では、前述した通り、化粧料保持部61と上下可動パーツ62との係合を解除することは困難である。よって、化粧料保持部61に保持されている口紅1を安定した状態で使用することができる。
以上の通りにして口紅1の使用が重ねられると口紅1の長さが次第に短くなるので、それに応じて、中筒63に対する上下可動パーツ62の相対高さ位置がより高くなるように繰出し操作を行うことが必要になる。しかし、凸部62dが繰り出し用溝63aの上端に接するまで、上下可動パーツ62が中筒63に対して上方に相対移動すると、上下可動パーツ62は中筒63に対して、上方にそれ以上相対移動することは不可能になる。つまり、凸部62dが繰り出し用溝63aの上端に接したとき、上下可動パーツ62は前述した上死点に有る。
上下可動パーツ20が上死点に到達したときの状態を、図19に示す。この状態にすれば、口紅1を使い切ることができる。またこの状態のとき、化粧料保持部61の凸部61cや上下可動パーツ62の切欠き62bは、中筒63の上端より上に露出した状態となる。したがって、図16から分かるように上下可動パーツ62の押え部62aも、中筒63の上端より上に露出した状態となる。この状態になると押え部62aは、上下可動パーツ62の径方向に弾性変形可能となる。そこで、化粧料保持部61をある程度大きな力で上下可動パーツ62から離れるように上方に引き抜くと、それら両者の係合が解除される。次いで、レフィルとしての口紅1を保持している新しい化粧料保持部61を、上下可動パーツ62に対して上方から押し込むと、このときも押え部62aが弾性変形して、その新しい化粧料保持部61が上下可動パーツ62と係合される。そこでその後は、新しい化粧料保持部61に保持されているレフィルとしての口紅1を使用することができる。
次に図20~図23を参照して、本発明の第3実施形態による棒状化粧料容器70について説明する。この棒状化粧料容器70は、上述した第2実施形態による棒状化粧料容器60と対比すると、基本的に、上下可動パーツを中筒に対して筒軸方向に相対移動させる繰出し機構が異なるものである。以下、主にその繰出し機構について詳しく説明する。
図20の(1)、(2)は、互いに異なる状態にある棒状化粧料容器70を一部破断して示す縦断面図であり、また図21は、この棒状化粧料容器70の全体形状を示す斜視図である。図21に示される通り棒状化粧料容器70は、棒状化粧料の一例である口紅1が繰り出される中筒71と、この中筒71の下部を収容しているはかまパーツ72とを有する。図20は、上記中筒71およびはかまパーツ72を中筒71の筒軸を含む面で切断して、それらの内部に配されている要素を示している。この図20に示されているように中筒71の中には、口紅1を保持した化粧料保持部73と、この化粧料保持部73と係合し得る上下可動パーツ74とが収められている。互いに係合した化粧料保持部73および上下可動パーツ74は、中筒71内において筒軸方向に移動可能とされている。上下可動パーツ74の下部には、ネジ棒75の上部が連結されている。本実施形態でも化粧料保持部73および上下可動パーツ74は、一例として前述した生分解性ポリマーPHBHや、ABS樹脂等から形成される。中筒71およびはかまパーツ72も、例えば前述したABS樹脂やPS樹脂等から形成される。
ここで図22を参照して、上記化粧料保持部73、上下可動パーツ74およびネジ棒75について詳しく説明する。同図の(1)、(2)はそれぞれ、係合前の状態にある化粧料保持部73と上下可動パーツ74を示す側面図、斜視図である。化粧料保持部73は、口紅1を保持する部分から下方に延びた円筒状の係合部73aを有する。この係合部73aは、上端部近傍部分において外周面の上に1つの円柱状の凸部73bと、この凸部73bと所定の角度間隔を置いて配された1つの直線状凸部73cとを有している。円柱状の凸部73bは係合部73aの径外方を向いて延びる状態に形成され、直線状凸部73cは係合部73aの長さ方向に延びる状態に形成されている。
一方上下可動パーツ74は、上記係合部73aを内部に収容し得る概略有底円筒状の部材であり、その上部には押え部74a、切欠き74b、周方向切欠き74cおよび縦方向切欠き74dが形成されている。上記の押え部74a、切欠き74b、周方向切欠き74cはそれぞれ、図16に示した押え部62a、切欠き62b、周方向切欠き62cと本質的に同様のものである。そこで化粧料保持部73は、その円柱状の凸部73bを上記切欠き74b内に上方から進入させ、また直線状凸部73cを上記縦方向切欠き74d内に上方から進入させた状態で上下可動パーツ74に押し付けることにより、上下可動パーツ74と係合し得る。なおこの場合は、直線状凸部73cが縦方向切欠き74d内に収められることにより、化粧料保持部73が上下可動パーツ74に対して周方向にガタ付くことが確実に防止される。一方ネジ棒75の上部は、上下可動パーツ74に対して周方向には相対回転可能で、軸方向には相対移動不可能にして、上下可動パーツ74の下部に連結されている。
図20に戻って説明を続ける。中筒71内には、上述した上下可動パーツ74が配されている。中筒71と上下可動パーツ74とは、例えば一方に形成された筒軸方向に延びる縦溝に、他方に形成された縦突条を係合させる等により、筒軸方向には相対移動可能で周方向には相対回転不可能に組み合わされている。また中筒71の下部の中には、雌ネジ76aを有する雌ネジパーツ76が、該中筒71と周方向に相対回転可能にして配されている。また、はかまパーツ72の内周面には、雌ネジパーツ保持具77が固定されている。この雌ネジパーツ保持具77には、雌ネジパーツ78および雌ネジパーツ79が固定されている。これらの雌ネジパーツ78、雌ネジパーツ79も、それぞれ内部に雌ネジ78a、雌ネジ79aを有するものである。雌ネジパーツ78は上記雌ネジパーツ76と一体化されている。ネジ棒75は、上から順に雌ネジパーツ76の雌ネジ76a、雌ネジパーツ78の雌ネジ78a、そして雌ネジパーツ79の雌ネジ79aと螺合している。
この棒状化粧料容器70においては、使用者が例えば一方の手で中筒71を把持し、他方の手ではかまパーツ72を周方向に回転させると、雌ネジ79a、雌ネジ78aおよび雌ネジ76aにより送られてネジ棒75がその長さ方向に移動する。そこで、ネジ棒75に連結している上下可動パーツ74が、そして上下可動パーツ74に係合している化粧料保持部73が、中筒71内で上下動する。この上下動の方向は、はかまパーツ72の回転方向に応じて変わるので、口紅1を中筒71の上端から繰り出し、あるいは中筒71の中に収めることができる。つまり本実施形態では、雌ネジパーツ79、78および76とネジ棒75とにより、上下可動パーツ74を中筒71に対して筒軸方向に相対移動させる繰出し機構が構成されている。
図20には、上述のように移動するネジ棒75の下端位置を、ネジ棒75の移動位置毎にL1、L2およびL3として示している。同図の(1)に示すように、未使用の口紅1を全部中筒71内に収容した状態では、ネジ棒75の下端位置は最下位のL1に有る。一方、同図の(2)に示すように、口紅1を中筒71の上端からある程度突出させた状態では、ネジ棒75の下端位置はL2に有る。
その状態から、口紅1の残り長さが短くなるに従って、口紅1の使用時に、上下可動パーツ74を中筒71に対してより高位置に設定する必要が生じる。しかし、ネジ棒75の下端位置が図20にL3で示す位置まで上下可動パーツ74が上昇すると、それ以上上下可動パーツ74を高位置に設定することは不可能となる。つまり、このとき上下可動パーツ74は前述した上死点に有る。上述のように上下可動パーツ74の上昇を阻止するためには、例えばこの上下可動パーツ74の下端に設置された落下防止リブが、雌ネジパーツ79の内面に設置されたリブに衝突するように構成すればよい。
上下可動パーツ74が上死点に到達したときの状態を、図23に示す。この状態にすれば、口紅1を使い切ることができる。またこの状態のとき、化粧料保持部73の凸部73bや上下可動パーツ74の切欠き74bは、中筒71の上端より上に露出した状態となる。この状態になったときは、第2実施形態におけるのと同様に、押え部74aは上下可動パーツ74の径方向に弾性変形可能となる。そこで、化粧料保持部73を上下可動パーツ74との係合を解除するように上下可動パーツ74から引き抜き、また、レフィルとしての口紅1を保持している新しい化粧料保持部73を上下可動パーツ74に係合させ得ることは、第2実施形態におけるのと同様である。
次に図24~図26を参照して、本発明の第4実施形態による棒状化粧料容器80について説明する。この棒状化粧料容器80は基本的に、前述した第2実施形態による棒状化粧料容器60と同様の構成を有するものであるが、口紅1を保持した化粧料保持部を容器側に固定する構成が異なるものである。そこで図24~図26においては、図14~図19中に示したものと同様の要素については、それらの図において用いた附番を付けて示し、それらの要素に関しては特に必要の無い限り説明を省略する。
この棒状化粧料容器80は、例えば概略細長い円管状の上下可動パーツ62と、この上下可動パーツ62、化粧料保持部61および口紅1を内部に同軸状態に収める概略円筒状の中筒63と、この中筒63の下部を内部に同軸状態に収める螺旋パーツ64とから構成されている。そして、中筒63を把持し、他方の手で螺旋パーツ64を周方向に回転させると上下可動パーツ62が、中筒63内を上下動する。そのための構成も、第2実施形態による棒状化粧料容器60におけるものと同様である。
一方化粧料保持部81は、当初から口紅1と一体化され、それらを収めるケース(図示せず)と共に前述したレフィルとして販売等に供される。以下、化粧料保持部81とそれに関連する機構について、図25および図26を参照して詳しく説明する。化粧料保持部81は上部に口紅1を保持している。そして化粧料保持部81の下部には、押え部81a、切欠き81b、周方向切欠き81cが設けられている。これらの押え部81a、切欠き81b、周方向切欠き81cは、図16に示した押え部62a、切欠き62b、周方向切欠き62cと本質的に同様のものである。押え部81a、切欠き81bおよび周方向切欠き81cの組は合計2組設けられているが、それらの組は図16の構成と異なって、それらの中間位置を通る面に関して面対称に配置されている。
また化粧料保持部81には、押え部81a、切欠き81bおよび周方向切欠き81cが設けられている部分の中を通過して、その部分よりも下方まで延びた案内部81dが形成されている。この案内部81dの外周面には、互いに180度の角度間隔を置いて、2つの案内凸部81eが形成されている。
一方、上下可動パーツ62は上部に、概略円筒の一部を切り取った形状とされた2つの結合部82を有する。各結合部82の外表面上には、径外方に突出した例えば小さい円柱状の凸部82aが設けられている。そこで、2つの切欠き81bがそれぞれ凸部82aと向かい合う状態(図25の状態)にしてから化粧料保持部81を結合部82の方に押し込めば、凸部82aが周方向切欠き81cまで達するので、その後化粧料保持部81をその長軸周りに回転させれば、化粧料保持部81がつまりは口紅1が結合部82に結合される(図26の状態)。なお、この結合がなされるとき、案内部81dの2つの案内凸部81eが、2つの結合部82の間の案内溝82b内に収容される。それにより化粧料保持部81は、結合部82に対して所定の相対位置関係を保って結合される。その後、この結合を解除するには、2つの切欠き81bがそれぞれ凸部82aと向かい合う状態となるように化粧料保持部81をその長軸周りに回転させてから、化粧料保持部81をある程度強い力で結合部82から引き離せばよい。
以上、棒状の口紅1を収容する容器として構成された棒状化粧料容器の実施形態について説明したが、本発明の棒状化粧料容器は口紅以外の棒状化粧料、例えばアイライナーやアイシャドウ等を収容する容器として構成することも可能であり、そうした場合も、以上の実施形態に即して説明した効果と同様の効果を奏するものである。
また、以上説明した実施形態では、棒状化粧料である口紅1は概略円柱状のものとされているが、棒状化粧料の形状はこれに限定されるものではない。例えば、多角柱状の棒状化粧料等を収容する容器として本発明の棒状化粧料容器を構成することも可能である。さらに本実施形態では、レフィルとしての口紅1を化粧料保持部2に保持するように構成されているが、レフィルとしての棒状化粧料ではなく同一の棒状化粧料を、例えば非使用時は所定の環境中に保管しておきたい、相異なる複数の棒状化粧料を選択使用したい等の理由で、化粧料保持部2に取外し自在に保持させる場合にも本発明は適用可能である。
また、以上説明した実施形態では、化粧料保持部が一つの部品から構成されているが、化粧料保持部は複数の部品を組み合わせて構成されてもよい。さらに、上記化粧料保持部は筒状の部分で口紅1を保持するように構成されているが、特に化粧料保持部が何らかの部材を介して棒状化粧料を間接的に保持する場合、化粧料保持部は筒状以外の形状とされた部分で棒状化粧料を保持するように構成されてもよい。
1 口紅
2、73、81 化粧料保持部
2a 化粧料保持部の外側周壁部
2b 化粧料保持部の横溝
2c 化粧料保持部の縦溝
2d 化粧料保持部の内側周壁部
2e 化粧料保持部のガタ防止リブ
2f 化粧料保持部の押え部
2g 押え部の先端面
3、33、43、53 ケース
3a ケースの横リブ
3b ケースの縦リブ
3c ケースの縦リブ
3d ケースの側板
3e ケースの上側横部材
3f ケースの下側横部材
3g ケースの縦部材
3h ケースの天板
4 レフィル収容箱
10、64 螺旋パーツ
10a、64a 螺旋パーツの螺旋状凹溝
11、72 はかまパーツ
13 容器蓋体
14、63、71 中筒
14a 中筒のスリット
14b スリットの曲がり部
14c 中筒の係合用切欠き
20、62、74 上下可動パーツ
21 上下可動パーツの周壁部
22 上下可動パーツの基部
23、62d 上下可動パーツの凸部
60、70、80 棒状化粧料容器
61、73 化粧料保持部
61c 化粧料保持部の凸部
61d 化粧料保持部の係合用部分
62a、74a 上下可動パーツの押え部
62b、74b 上下可動パーツの切欠き
62c、74c 上下可動パーツの周方向切欠き
63a 中筒の繰り出し用溝
73a 化粧料保持部の係合部
73b 化粧料保持部の凸部
75 ネジ棒
76、78、79 雌ネジパーツ
77 雌ネジパーツ保持具
81a 化粧料保持部の押え部
81b 化粧料保持部の切欠き
81c 周方向切欠き
81d 化粧料保持部の案内部
81e 化粧料保持部の案内凸部
82 結合部
82a 結合部の凸部
82b 結合部の案内溝
C 化粧料保持部の外側周壁部の切欠き

Claims (8)

  1. 棒状の化粧料の一端部を上部で保持する化粧料保持部と、
    この化粧料保持部と係合し、外周面に周外方を向いた少なくとも1つの凸部が設けられた上下可動パーツと、
    この上下可動パーツと前記化粧料保持部を内部に収める筒状の部材からなり、少なくとも一部が筒軸方向に延びて前記凸部を受け入れるスリットが形成された中筒と、
    前記凸部が前記スリットに案内される状態にして、前記上下可動パーツを前記中筒に対して筒軸方向に相対移動させる繰出し機構と、
    を有する棒状化粧料容器において、
    前記中筒に形成されたスリットが、前記凸部を該中筒の上端から上方に脱出させることが無い範囲に形成され、
    前記化粧料保持部が、前記上下可動パーツが前記中筒に対して上死点付近まで移動した位置では前記係合を解除可能で、前記上下可動パーツがその他の上下位置にあるときは前記係合の解除を困難とするように構成されており、
    前記化粧料保持部が筒状部分を有し、この筒状部分が前記上下可動パーツを周外方から把持することによって、化粧料保持部と上下可動パーツとの係合がなされ、
    前記化粧料保持部の筒状部分に、筒軸方向に延びて筒状部分外に開口し前記上下可動パーツの凸部を収容可能な切欠きが形成され、
    前記化粧料保持部の筒状部分に、前記切欠きを途中で細くして前記凸部の移動を阻止し得る形状とされ、かつ筒状部分の径方向に弾性変形可能な切欠き絞り部が設けられ、
    前記上下可動パーツが前記中筒に対して上死点付近に移動した状態下では、前記切欠き絞り部が前記スリットと整合することにより弾性変形可能となって前記凸部が前記切欠きから開口側に抜け出ることを許容する、
    ことを特徴とする棒状化粧料容器。
  2. 前記中筒のスリットが、上端において中筒の周方向に折れ曲がった形状とされ、
    前記上下可動パーツが前記中筒に対して上死点付近に移動した状態下では、該上下可動パーツの前記凸部が前記スリットの折れ曲がった部分に位置する一方、前記切欠き絞り部が前記スリットの中筒筒軸方向に延びる部分と整合する、
    請求項に記載の棒状化粧料容器。
  3. 前記上下可動パーツが中央部に上下方向に延びる貫通孔を有し、
    前記化粧料保持部が、前記上下可動パーツを周外方から把持する部分の内側に、前記上下可動パーツの貫通孔の周壁に密接する状態で該貫通孔を挿通する部分を有する、
    請求項1又は2に記載の棒状化粧料容器。
  4. 前記繰出し機構は、
    前記中筒の下部を内部に収める、有底筒状のはかまパーツと、
    前記はかまパーツの上端から突出するように前記はかまパーツの内側に配設され、前記周壁の内面には螺旋状凹溝が形成された、円筒状の螺旋パーツと、で構成されており、
    前記上下可動パーツの前記凸部が前記中筒の前記スリットを介して、前記螺旋状凹溝に螺合係合した状態で、前記中筒と前記はかまパーツが一体的に、前記螺旋パーツに対して相対回転することで、前記上下可動パーツが前記中筒に対して筒軸方向に相対移動する、
    請求項3に記載の棒状化粧料容器。
  5. 前記化粧料保持部から突出した前記棒状の化粧料を全長に亘って外側から覆うケースであって、前記化粧料の長さ方向および太さ方向への該ケースの動きを抑制する係合部を介して該化粧料保持部に被着可能なケースをさらに有する、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の棒状化粧料容器。
  6. 前記ケースが、前記化粧料保持部に被着させる際に弾性変形可能な部材から形成され、
    前記係合部が、弾性変形しているケースと前記化粧料保持部との間で係合を果たすものである、
    請求項に記載の棒状化粧料容器。
  7. 前記ケースが、前記化粧料保持部に被着された状態から、該化粧料保持部に保持された棒状化粧料の太さ方向内の一方向に移動させることによって前記被着を解除可能に構成されている、
    請求項5又は6に記載の棒状化粧料容器。
  8. 前記ケースは、概略直方体の函状の部材であって、前面および下面は開放され、背面は中央部において上下方向に延びる部分だけが残され、左右の側面は背面に続く部分が大きく開放され、上面は全面残された形状である、
    請求項5乃至7のいずれか1項に記載の棒状化粧料容器。
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