JP3668301B2 - 防火換気構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は建物の小屋裏等の換気を目的とした防火換気構造に係り、特にアルミニウム等の低溶融金属を用いて不燃性天井板の支持金具を構成することが出来るようにした防火換気構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の防火換気構造としては、本件特許出願人が開発した図8(A),(B),(C)に示す防火換気構造(特願平4ー247154号)、或いは図9(A),(B),(C)に示す防火換気構造(特願平4ー247155号)等の技術が公知である。
【0003】
即ち、図8(A),(B),(C)に示す公知技術は不燃性天井板51を断面コ字形のスチール、ステンレス等の高融点金属で形成した支持金具52で支持しながら壁面53に取付固定し、かつ支持金具52の上面52aと下面52bとに夫々換気孔54、55を穿設し、屋外側の空気が下面52bの換気孔55から支持金具52内の換気用空気通路56に侵入した後、上面52aの換気孔54よりの小屋裏に排出して換気するように構成した構造である。かつ換気用空気通路56内の所定位置に熱によって膨張する不燃性体積膨張材57を設け、火災時等にはこの不燃性体積膨張材57を膨張させて換気用空気通路56を完全に閉鎖して遮断することが出来るようにした技術である。
【0004】
また、図9(A),(B),(C)に示す公知技術は、前記支持金具52と形状を異にし、同様にスチール、ステンレス等で形成した支持金具58を使用して不燃性材57を支持し、支持金具58のL型基板部58aと断面逆コ字状の板支持部58bとの間に形成される換気用空気通路56内に不燃性体積膨張材57を設けた構造である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
火災時の火炎等の温度は850〜900℃に達するために、この温度に充分耐えるためには、1200℃の温度にも耐えることが出来る前述の従来のようなスチールやステンレス製の支持金具52、58を使用して、不燃性天井板を支持する必要があった。
【0006】
然るに、前述の従来例の支持金具52,58を高温溶融点を持つスチール、ステンレス等の金属で製作した場合には、次のような大きな問題があった。即ち、製造コストを重視して薄板を使用して支持金具52,58を形成した場合には、形状精度が悪く、変形等があるので、外観的にも好ましくない問題があった。従って、この問題を解決するために別部品等よりなるカバー材で対応していたが、構成が複雑で組立作業が煩雑である等の問題もあった。
【0007】
また、薄板の欠点を改善するために厚板を使用した場合には、形状精度は良くなるが、加工が難しくコストアップとなり、また全体が重くなるという問題があった。更にこれ等の支持金具52,58は、施工現場に於いて所定の寸法に切断して使用する等の2次加工が必要とされるが、スチールやステンレス製の支持金具52,58は、薄板、厚板に限らず2次加工が難しい等の問題もあった。一般的に使用されるスチールは錆易い問題もあった。
【0008】
本発明は、前述の従来の多くの問題点に鑑み開発された新しい技術であって、特に寸法精度が良く、外観が美しく、錆にくく、押し出し成形等で安価に大量生産することが出来、しかも2次加工性が良いアルミニウム等の低溶融金属を用いて形成した支持金具で、不燃性天井板を支持することが出来るようにした全く新しい技術の防火換気構造を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る防火換気構造は、前述の従来の問題点を根本的に改善した技術であって、その第1発明の要旨は、不燃性天井板を支持金具で支持すると共に該支持金具内或いはその支持金具の周りに換気用空気通路を設けかつ熱によって膨張する不燃性体積膨張材を該換気用空気通路内に設けて構成した防火換気構造に於いて、低溶融金属を用いて前記支持金具を形成し、かつ不燃性体積膨張材が設けられた支持金具の位置を中心とした場合に、該支持金具の屋外側に露出される受熱部面積を他方の建物内部側の小屋裏に露出される放熱部面積より小さくなるように構成したことを特徴とした防火換気構造である。
【0010】
また、第発明の要旨は、前記支持金具の放熱部の面積が受熱部の面積の約2倍以上であることを特徴とした第1発明の防火換気構造である。
【0011】
更に、防火換気構造の第発明の要旨は、支持金具の放熱部を換気用空気通路の小屋裏側に設けて構成したことを特徴とした第1発明或は発明のいずれかの防火換気構造である。第発明の要旨は、支持金具の放熱部に放熱フィンを設けて構成したことを特徴とした第1発明乃至第発明のいずれかの防火換気構造である。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明者等は前述の従来の多くの問題点に鑑み、種々の問題があるスチールやステンレスを使用せずに加工が容易で、寸法精度が良く、外観が美しく、錆にくく、かつ安価に大量生産することが出来る低溶融金属、例えば溶融温度が640〜655℃であるアルミニウム合金を用いて、換気用空気通路に沿って不燃性天井板を支持する支持金具を構成することが出来ないか長年に亘って研究した処、火災時の850〜900℃よりも溶融温度が低い前述のアルミニウム合金を用いても、一定の条件が整えば充分使用することが出来ることを確認した。その使用が可能となった理由及び原理について説明すると、次の通りである。
【0013】
一般に、金属を溶融するには溶融温度より高い温度環境に置いてその金属を加熱する事が必要である。かつ溶融するメカニズムは一般に周囲より熱を受け、その持つ質量と比熱及び初期と溶融温度との温度差の積に相当する熱量を受けた時に溶融温度に到達する。更に溶融するためには質量と溶融潜熱の積に相当する熱量が必要である。従ってこれ等の関係は次の式になる。
【0014】
溶融温度に到達する迄の熱量=質量×比熱×温度差(溶融温度−初期温度)・・・(1)、溶融する為の熱量=質量×溶融潜熱・・・(2)
【0015】
しかし、金属の一部を溶融温度より高い温度環境に置き、その別の部分を溶融温度より低い温度環境に置いた場合、熱が高い方から低い方に流れるため溶融温度に到達しない事はよく知られている通りである。
【0016】
上述の関係を図で示すと、図1に於いて、H型金具31の左片31aを高温部32側に露出し、かつその右片31bを低温部33側に露出し、更にこの左右片31a,31bを断熱部34で遮断した場合には、高温部32に露出して加熱された左片31aの高熱が、連結伝達片31cを介して右片31bに流れるために、左片31aの温度が高温部32の温度に到達しないことが知られている。更に図1に示すように、左片31aの面積を右片31bの面積より小さくした場合には、受熱側の左片31aの温度がより高温度にならないことも判明した。
【0017】
次に、図2に示すように換気用空気通路の支持金具として使用する金属材35を加熱側36と放熱側37との間に衝立状に起立し、加熱側36で該金属35の溶融点温度38以上の高温雰囲気温度39aにし、かつ放熱側37の低温雰囲気温度39bを前記溶融温度38以下にした場合には、金属材35の表面の高温側金属温度39cは溶融点温度38より著しく低い温度になり、かつ放熱側37の金属材35の表面低温側金属温度39dは低温雰囲気温度39bよりも高くなることが判明した。
【0018】
従って、加熱側36の温度が金属溶融点温度38よりも温度の高い高温度内で、金属材35より構成された支持具を使用しても、支持具は溶融せずに使用出来ることが明らかとなった。
【0019】
しかし、前述のような条件が揃っていても、(1)熱伝導の通路が狭小である場合、(2)熱伝導の通路が長い場合、(3)熱伝導率が小さく熱を流し難い場合等の熱伝達が不足する場合には、加熱側36の金属が溶融することがある。また、(4)放熱面積が狭く放熱量が不足する場合、(5)低温側の雰囲気温度39bが高く放熱量が不足する場合等の放熱が不充分の場合にも、加熱側36の金属が溶融することがあることが判明した。
【0020】
以上の事から、アルミニウム合金等の低溶融金属を使用して支持金具を構成する場合には、次の点に留意する必要であることが判明した。即ち、(1)支持金具の換気用空気通路に沿って不燃性体積膨張材を取り付け、熱が加わった場合、発泡により空気通路を閉鎖することにより内部への熱の浸入を防止する。(2)不燃性体積膨張材の発泡により屋外側の高温雰囲気に置かれる受熱部を小さな範囲に限定する。(3)発泡した不燃性体積膨張材と合わせ金物周囲は断熱性が高いもの(比熱も高い物がよい)を用いて内部空気通路(低温側)雰囲気温度の上昇を押さえる。(4)小さな範囲に限定された受熱部の受熱量を伝達するに十分で適切な伝熱部の面積を持つようにする。(5)前記受熱部の受熱量を小屋裏で放熱するためには、十分で適切な放熱部の面積を持つようにする。
【0021】
次に、支持金具の加熱側の受熱部面積と放熱側の放熱部面積との関係を示すと、次項のような関係が成立することが明らかである。
【0022】
(A)受熱部で受ける熱量:Q1,高温部の雰囲気温度:t1,強度を考慮し押さえたい金属の温度:t2,周囲より金属に温度を伝える熱貫流率:k1,受熱部表面積:S1とするとQ1=k1×S1×(t1−t2)となる。
【0023】
(B)熱伝導面積:s1,熱伝導率:α1,伝導長さ:L1,許容する温度低下:t3とすると
【0024】
【数1】
Figure 0003668301
【0025】
(C)放熱面積:S2,低温部の雰囲平均温度:t5,低温部の金属平均温度:t4,金属表面より周囲に温度を伝える熱貫流率:k2とすると
【0026】
【数2】
Figure 0003668301
【0027】
簡易的にはk1=k2として、熱伝導長さは短いため無視する事が出来るので、受熱部面積と放熱部面積は次の様な関係になる。
【0028】
【数3】
Figure 0003668301
【0029】
前述の関係及び計算を基にして支持金具に使用される金属の種類、許容される温度、周辺の断熱状態、雰囲気温度、取付方法及び支持金具の寸法等を具体的に決定することが出来る。
【0030】
次に本件発明者等は、前述の関係及び数式が成立するか否かを具体的試験に基づき確認した。即ち、直交するケイ酸カルシウム系板の角部に内外に通じる換気口と通路とを設け、かつ溶融温度が640〜655℃のアルミニウム合金製の金属板で該換気口と通路とを被覆し、かつ被覆した金属板の一部を内側に露出させて受熱部とし、かつ残りの金属板を外側に露出させて放熱部として構成した。更に熱が加わると該通路の入口が、不燃性体積膨張材で遮断されて塞がれる構造とした。
【0031】
そして高温側温度条件をJISA1304による耐火試験加熱条件45分の基本条件に対し、高温側金属の許容温度目標を540℃にした。かつ高温部雰囲気温度を890℃、低温側雰囲気平均温度を200℃、高温部金属温度を540℃(高温部雰囲気温度との温度差350℃)、低温側金属平均温度を350℃(低温側雰囲気平均温度との温度差150℃)に仮定した上で、前述の換気口と通路とに被覆した金属板の高温側の受熱部面積と低温側放熱部面積の比率を試算した結果、S2 = S1 ×(350/150)≒2.34より放熱部面積を受熱部面積の2.34倍以上取る必要があることが明らかとなった。
【0032】
前述の全ての関係を考慮して、本発明者等は次に説明する防火換気構造をその一例として具体化したので、図により説明する。即ち、図3(A),(B)は本発明に係る第1実施例の防火換気構造の要部の断面説明図、図4は図3の防火換気構造の斜視説明図、図5は図3の防火換気構造に於ける支持金具及びその周りの温度を示す断面説明図、図6は第2実施例の防火換気構造の要部の断面説明図、図7は第3実施例の防火換気構造の要部の断面説明図である。
【0033】
図3(A),(B)及び図4に於いて、1は不燃性天井板であって、支持金具2を介して建物躯体側の壁板3に取り付けられている。本発明に使用される支持金具2は低溶融金属であるアルミニウム合金で構成されている。該支持金具2はその下部に不燃性板1の側縁部が嵌入し得る断面略コ字形の支持部2aを有し、かつこのコ字形支持部2aの上縁には連続して垂直の立上り片2bが設けられ、また該立上り片2bの上端には水平支持片2cが水平方向に連設され、更に水平支持片2cの先端には垂直方向に取付片2dが連設されて構成されている。
【0034】
4は不燃性材より構成された仕上壁であって、前記建物躯体側の壁板3の側面に積層されている。前記支持金具2の水平支持片2cの左右巾は、前記支持部2aの左右巾よりも大きく形成され、その水平支持片2cの左側部には多数の換気孔5が並列して穿設され、かつその水平支持片2cの右側部は前記仕上壁4の上縁に当接され、更に前記支持部2aの背面と該仕上壁4との間には換気用空気通路6が設けられるように構成されている。
【0035】
また、前記支持部2aの背面には、該換気用空気通路6に沿って熱によって膨張する不燃性体積膨張材7が取り付けられている。この不燃性体積膨張材7は火災時の通路熱風温度が150〜170℃になると約10倍に膨張する性質を有している。その組成等については、既に特公昭63ー132968号公報(防火組成物)、特公平3ー235号公報(防火・耐火被覆マット)等により公知である。
【0036】
本発明に係る防火換気構造は、上述の如く、支持金具2の支持部2aの背面に設けられた換気用空気通路6に沿って不燃性体積膨張材7を取付けたので、例えば図3に示すように、換気用空気通路6の下方の屋外側に火災が発生し、換気用空気通路6の通過熱風温度が約150℃以上になると、不燃性体積膨張材7が発泡して、換気用空気通路6を完全に閉鎖するので、これによって熱風が換気用空気通路6の上方の小屋裏に侵入することを防止することが出来る。
【0037】
このように、図3(B)に示すような不燃性体積膨張材7で換気用空気通路6を閉鎖した場合を想定することによって、前記支持金具2を不燃性体積膨張材7が取り付けられた位置を中心にして、屋外側に露出された受熱部Xと小屋裏側に露出された放熱部Yとに区分することが出来る。従って、前記図3及び図4に示す実施例の場合では、支持金具2の支持部2aの下面片が受熱部Xとなり、支持部2aの上面片、立上り片2b、水平支持片2c及び取付片2dが放熱部Yとなっている。前記実施例側に於ける放熱部Yの受熱部Xに対する面積は約6.8倍に形成されている。
【0038】
図5により、上述の構造を有する本発明の防火換気構造について実験した処、次のようなデータを得ることが出来た。即ち、JISA1304による耐火試験加熱温度は時間と共に上昇する様になっているが、十分に加熱されたあとで高温の安定した加熱状態である36分から45分の10分間のデータで説明する。まず、不燃性天井板1及び加熱発泡された不燃性体積膨張材7を堺にして、火災によって高温となる屋外側の外部高温側8と小屋裏側の内部低温側9とに分けることが出来る。
【0039】
外部高温側8に露出した支持金具2の受熱部Xの面積を1とし、他の内部低温側9に露出した支持金具2の放熱部Yの面積は比率を用いた。また内部低温側9に露出した放熱部Yの面積は広いために、雰囲気温度が一様でないので、A部、B部、C部、D部の4カ所に分けて計算した。その実験による温度データを示すと次の表の通りである。
【0040】
【表1】
Figure 0003668301
【0041】
以上の実験による温度データに基づき、k1=k2として受熱部Xと放熱部Yとの面積と温度差の積でまとめると次表の通りである。
【0042】
【表2】
Figure 0003668301
【0043】
前記実験結果を総合することによって、次のことが判明した。即ち、(1)当初受熱部面積Xに対し放熱側面積Yが6.8倍に形成されていると判断したが、実験結果ではA部は放熱がほとんどなく、B部は逆に受熱部となっている。実際の放熱に有効な面積はC部、D部であった。(2)受熱部側は仮定した温度差より大きな温度差の為受熱量が多くなった。これは金属の許容温度とした540℃に達していない為当然である。(3)放熱部側では次の様な特徴が見られた。(3−1)B部では雰囲気温度の方が金属温度より高く放熱とは逆に加熱している。これは、B部が空気通路の開口を除き周囲が囲まれた状態にある事、内部気圧が外部気圧より低く設定されている為、高温の空気が発泡材の内部を通過して浸入し溜まった状態になる為と考えられる。(3−2)他の放熱部側は面積が仮定より大きい為か金属と雰囲気の温度差が仮説より小さい。(4)受熱量が放熱を上回っている為、加熱側金属の温度は更に上昇しているが、許容温度まで上昇し、雰囲気温度との差が小さくなれば受熱量も頭打ちになり放熱量と平衡した時点で温度上昇が止まる事が容易に想定される。
【0044】
この試験結果より、一般に住宅の火災時を想定したJISA1304による耐火試験加熱条件45分の加熱に於いても、アルミニウム合金で作った支持金具が防火性能を失う様な破損溶融する事なく、十分に機能を発揮出来る事が分かった。
【0045】
前記実験結果に表れた内部低温の放熱部側の特にB部に熱が溜まる様な雰囲気を避けるために、本件発明者等は図6に示すような第2実施例の防火換気構造も開発した。即ち、図6に示す第2実施例は、前述のような支持金具2の水平支持片2c及び取付片2dを全く無くし、立上り片2bをそのまま長く小屋裏側の上方に延長した構造の支持金具10を用いた防火換気構造である。この実施例の場合には、放熱部側に熱が溜まることがないので、支持金具10による放熱をスムーズに行うことが出来る。
【0046】
更に、本件発明者等は、図7に示す如く、内部低温の放熱部側空間が狭い場所等に於いて、放熱面積を大きくし、放熱効率を良くする構造について研究した処、図7の支持金具11に示すように小屋裏の放熱部側に放熱フィン12を一体的に取り付けることによって充分に目的を達成することが可能であることを発明した。図中13は野縁であり、かつ14はたる木である。
【0047】
【発明の効果】
本発明に係る防火換気構造は上述の構成を有するので、次のような多大な効果を有している。
【0048】
(1)火災高温側に露出される支持金具をアルミニウム合金等の低溶融点金属を用いて構成することが出来る。(2)従って寸法精度が良く、かつ外観の美しい支持金具を形成することが出来る。(3)押し出し成形が可能であるので、プレス加工やロール加工に比較して安価に大量生産することが出来る。(4)錆にくく、長年に亘って耐久力がある。(5)2次加工性に優れており、施工現場で作業を容易にすることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 高温部に露出された金属の熱が低温部側に露出された金属側に流れて放熱される原理を示す一部断面説明図である。
【図2】 一枚の金属板を加熱側と放熱側とに夫々露出した場合に於ける表面温度の変化を示す説明図である。
【図3】 図3(A),(B)は本発明に係る第1実施例の防火換気構造の要部の断面説明図である。
【図4】 図3の防火換気構造の斜視説明図である。
【図5】 図3の防火換気構造に於ける支持金具及びその周りの温度を示す断面説明図である。
【図6】 第2実施例の防火換気構造の要部の断面説明図である。
【図7】 第3実施例の防火換気構造の要部の断面説明図である。
【図8】 図8(A),(B),(C)は従来例の防火換気構造を示す側断面説明図である。
【図9】 図9(A),(B),(C)は他の従来例の防火換気構造を示す側断面説明図である。
【符号の説明】
1 不燃性天井板 2 支持金具
2a 支持部 2b 立上り部
2c 水平支持片 2d 取付片
3 壁板 4 仕上壁
5 換気孔 6 換気用空気通路
7 不燃性体積膨張材 8 外部高温側
9 内部低温側 10 支持金具
11 支持金具 12 放熱フィン
13 野縁 14 たる木
31 H型金具 31a 左片
31b 右片 31c 伝達片
32 高温部 33 低温部
34 断熱部 35 金属材
36 加熱側 37 放熱側
38 溶融点温度 39a 高温雰囲気温度
39b 低温雰囲気温度 39c 高温側金属温度
39d 低温側金属温度 51 不燃性天井板
52 支持金具 53 壁面
54,55 換気孔 56 換気用空気通路
57 不燃性体積膨張材 58 支持金具

Claims (4)

  1. 不燃性天井板を支持金具で支持すると共に該支持金具内或いはその支持金具の周りに換気用空気通路を設けかつ熱によって膨張する不燃性体積膨張材を該換気用空気通路内に設けて構成した防火換気構造に於いて、アルミニウム金属等の低溶融金属を用いて前記支持金具を形成し、かつ不燃性体積膨張材が設けられた支持金具の位置を中心として該支持金具を受熱部と放熱部とに分け、該受熱部を屋外側に露出すると共に放熱部を小屋裏側に露出して配設し、該支持金具の屋外側に露出された受熱部面積他方の小屋裏側に露出された放熱部面積より小さくなるように構成したことを特徴とした防火換気構造。
  2. 前記支持金具の放熱部の面積が受熱部の面積の約2倍以上であることを特徴とした請求項1或いは請求項2のいずれかの防火換気構造。
  3. 支持金具の放熱部を換気用空気通路に連通する小屋裏側に露出させて設けて構成したことを特徴とした請求項1或は請求項2の防火換気構造。
  4. 支持金具の放熱部に放熱フィンを設けて構成したことを特徴とした請求項1乃至請求項のいずれかの防火換気構造。
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