JP7144236B2 - ドア及び建具 - Google Patents

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Description

本発明は、ドア及び建具に関する。
例えば玄関ドアのように建物の開口部を仕切るドアでは、室内外一対の表面材の間に枠状の骨組体を配設した構成がある。この種のドアでは、一対の表面材と骨組体とで囲まれた内部空間に断熱材を収容することで高い断熱性能を確保したものがある(例えば特許文献1参照)。
上記特許文献1には、いわゆる親子ドアの突合せ部において、ドアの見込み面を覆うエッジ材を備えた構成が開示されている。ここで、親ドアのエッジ材は、室外側の表面材の表面に沿って突出したヒレ部を有し、このヒレ部で表面材の縁部を保持している。
特開2015-67975号公報
上記特許文献1の構成では、例えば室外側での火災時にアルミニウム製のヒレ部が早期に溶融或いは焼失し、室外側の表面材とエッジ材との間に隙間が形成される可能性がある。そうすると、この隙間によってドアの内部空間が室外と連通し、例えば発泡スチロール製の断熱材から発生した可燃性ガスが室外へと流出する懸念がある。なお、このような問題は、親子ドアの突合せ部だけでなく、1枚ドアの戸先側部分等でも同様に起こり得る。
本発明は、上記従来技術の課題を考慮してなされたものであり、防火性能を向上することができるドア及び建具を提供することを目的とする。
本発明に係るドアは、少なくとも戸先側に縦骨材を備えて構成されたドアであって、前記戸先側の縦骨材の室外側に配置される外表面材と、前記戸先側の縦骨材の室内側に配置される内表面材と、前記戸先側の縦骨材と前記外表面材と前記内表面材とで囲まれた部分に設けられた断熱材と、を備え、前記戸先側の縦骨材の枠外側見込み面に取り付けられ、該枠外側見込み面を覆うエッジ材を備え、前記エッジ材は、前記戸先側の縦骨材の枠外側見込み面を覆う基板部と、前記基板部の室外側端部から前記外表面材の室外側表面に沿って突出し、該室外側表面に重ねて配置される見付け板部と、前記基板部の室外側端部から室外側に突出した見込み板部と、前記見込み板部から枠内側に突出し、前記見付け板部を覆うカバー板部と、を有することを特徴とする。
また、本発明に係るドアは、上骨材、下骨材及び一対の縦骨材を枠状に構成した骨組体と、前記骨組体の室外側に配置される外表面材と、前記骨組体の室内側に配置される内表面材と、を備え、前記骨組体と前記外表面材と前記内表面材とで囲まれた部分に断熱材を設けたドアであって、戸先側の縦骨材の枠外側見込み面に取り付けられ、該枠外側見込み面を覆うエッジ材を備え、前記エッジ材は、前記外表面材の室外側表面に重なる位置に配置される中空部を有することを特徴とする。
本発明によれば、防火性能を向上することができる。
本発明の一実施形態に係るドアを備えた建具を室外側から見た姿図である。 図1に示す建具の縦断面図である。 図1に示す建具の横断面図である。 図3に示す建具の要部拡大横断面図である。 変形例に係るエッジ材を備える建具の要部拡大横断面図である。 別の変形例に係るエッジ材を備える建具の要部拡大横断面図である。
以下、本発明に係るドアについて、このドアを用いた建具との関係で好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
図1~図3に示すように、本実施形態に係る建具10は、ドア12と、ドア枠14とを備える。ドア12は、例えば建物の内外を仕切る外壁の開口部に取り付けされたドア枠14に対して開閉可能に支持される玄関ドアである。本発明は、玄関ドア以外のドアに適用しても勿論よい。
ドア12は、枠状の骨組体16の室外側及び室内側に外表面材18及び内表面材19を設け、内部に断熱材20を設けた構造である。
骨組体16は、上骨材16aと、下骨材16bと、左右一対の縦骨材16c,16dとを四周枠組みすることで矩形枠状に構成されている。骨組体16は、吊元側の縦骨材16cが、例えば上下3個のヒンジ22を用いてドア枠14に連結され、これによりドア12がドア枠14に対して回動可能に支持される。
本出願において、見込み方向とは建具10の室内外方向、つまり室内側から室外側に向かう方向又はその逆方向(図中に矢印Yで示す方向)をいい、見込み面とは見込み方向に沿って延在する面をいう。見付け方向とは見込み方向に直交する方向であり、上下方向に長尺な縦骨材16c等の場合はその長手方向に直交する左右方向(図中に矢印Xで示す方向)をいい、左右方向に長尺な上骨材16a等の場合はその長手方向に直交する上下方向(図中に矢印Zで示す方向)をいう。見付け面とは見付け方向に沿った面をいう。枠状部材の内側(内周)とは、例えばドア枠14や骨組体16の枠内部分をいう。枠状部材の外側(外周)とは、例えばドア枠14に対向配置される骨組体16の枠外部分をいう。また、枠状部材の枠外側から枠内側に向かう方向を枠内方向といい、枠状部材の枠内側から枠外側に向かう方向を枠外方向という。
図2に示すように、上骨材16a及び下骨材16bは、塩化ビニル樹脂(PVC)等の樹脂を断面略コ字状に成形した押出形材である。骨材16a,16bが樹脂製のため、これらが外表面材18と内表面材19との間の熱橋となることが防止されている。図3に示すように、吊元側の縦骨材16cは、金属骨材24と、樹脂骨材25とで構成されている。金属骨材24は、アルミニウムやスチール等の金属材料の成形材であり、断面略コ字状を成している。樹脂骨材25は、例えば骨材16a,16bと同一材料且つ同一形状である。樹脂骨材25は、金属骨材24の外面(枠外側見込み面及び室内外側見付け面)に被せて取り付けられている。金属骨材24の枠内側見込み面には、ヒンジ22の取付用の裏板となる取付金具26が設けられている。樹脂骨材25は、金属骨材24が外表面材18と内表面材19との間の熱橋となることを防止している。
図3に示すように、戸先側の縦骨材16dは、金属骨材28と、室内外一対の樹脂骨材30,31とで構成されている。金属骨材28は、例えば縦骨材16cの金属骨材24と同一材料且つ同一形状である。樹脂骨材30,31は、塩化ビニル樹脂(PVC)等の樹脂を断面略コ字状に成形した押出形材であり、それぞれ一巻きの渦巻き形状を成している。樹脂骨材30は、金属骨材28の室外側の見付け板部28aを包み込むように、この見付け板部28aに外挿されて取り付けられている。樹脂骨材31は、金属骨材28の室内側の見付け板部28bを包み込むように、この見付け板部28bに外挿されて取り付けられている。樹脂骨材30,31は、それぞれ金属骨材28の見込み方向で端部のみに設けられている。このため、金属骨材28は、その枠外側見込み面32の大分部が樹脂骨材30,31によって覆われずに露出しており、この露出部分がエッジ材34によって覆われている。樹脂骨材30,31は、金属骨材28が外表面材18と内表面材19との間の熱橋となることを防止している。
外表面材18及び内表面材19は、薄い鋼板で構成されている。各表面材18,19のそれぞれの縁部には、直角方向に屈曲した折曲片部18a,19aが形成されている。折曲片部18a,19aは、互いに近接する方向に屈曲形成されることで各骨材16a~16dの枠外側見込み面に対向配置されている。上骨材16a、下骨材16b及び吊元側の縦骨材16cでは、各折曲片部18a,19aの先端がそれぞれの枠外側見込み面の見込み方向中央部で僅かな隙間を介して対向している。戸先側の縦骨材16dに対応する折曲片部18a,19aは、その見込み方向の幅寸法が他の骨材16aに対向配置される折曲片部18a,19aよりも小さい。縦骨材16dでは、折曲片部18a,19aがそれぞれ樹脂骨材30,31に重なる部分のみに配置されている。このため、戸先側の縦骨材16dでは、各折曲片部18a,19aの先端間に上骨材16a等の場合よりも大きな隙間が形成されている。
断熱材20は、骨組体16と外表面材18と内表面材19とで囲まれた部分、つまりドア12の内部空間に配設されている。断熱材20は、例えば発泡スチロールや発泡ウレタンであり、各表面材18,19の内面及び各骨材16a~16dの室内外見付け面に接着されている。
ドア枠14は、上枠14aと、下枠14bと、左右一対の縦枠14c,14dとを四周枠組みすることで矩形枠状に構成されている。各枠14a~14dは、例えばアルミニウム等の金属材料の押出形材である。各枠14a,14c,14dは、室外側部位と室内側部位との間を断熱材35を介して連結した断熱構造(形材断熱構造)を有する。吊元側の縦枠14cの枠内側見込み面には、ヒンジ22を介してドア12が連結されている(図3参照)。上枠14aとドア12の上部との間は、ドアクローザ36で連結されている(図2参照)。
各枠14a~14dの枠内側見込み面には、枠内側に突出した戸当たり片38が設けられている。各戸当たり片38は、室外側を向いて開口した枠ポケット部38aを有し、この枠ポケット部38aには気密材40が装着されている。さらに、各枠14a~14dの枠ポケット部38aには、熱膨張性部材42が設けられている。熱膨張性部材42は、枠ポケット部38aの底面(室外側見付け面)に貼り付けられている。熱膨張性部材42は、枠ポケット部38aの長手方向全長に亘って延在しており、加熱された場合に膨張する黒鉛等によって形成された加熱発泡材である。
次に、エッジ材34の具体的な構成を説明する。図3に示すように、エッジ材34は、ドア12の戸先側の枠外側見込み面を覆う部材であり、例えばアルミニウム等の金属材料の押出形材である。図4に示すように、エッジ材34は、基板部44と、見付け板部46と、見込み板部48と、カバー板部50と、中空部52と、煙返し片54と、第1ポケット部(ポケット部)56と、第2ポケット部58とを有する。エッジ材34は、長手方向の複数箇所がねじで金属骨材28に締結されている。
基板部44は、枠内外方向の段部を有し、ドア12の枠外側見込み面を覆っている。つまり基板部44は、金属骨材28の枠外側見込み面32及び樹脂骨材30,31の枠外側見込み面60を各表面材18,19の折曲片部18a,19aと共に覆っている。樹脂骨材30,31の枠外側見込み面60には、それぞれ折曲片部18a,19aが配置されている。基板部44は、折曲片部18a,19aを覆うと同時に押さえ付け、これら折曲片部18a,19aの面外方向への口開きを規制している。基板部44の枠外側見込み面には、錠装置62のラッチ62aが設けられている。錠装置62は、そのケース62bが基板部44及び金属骨材28を貫通してドア12の内部に挿入されている。ラッチ62aは、縦枠14dに埋設されたラッチ受け64に係止されることで、ドア12を図2及び図3に示す閉じ位置に規制する。ラッチ62aは、ドア12に設けられたハンドル65(図1参照)を操作することによりドア12内に埋没し、ドア12を開くことが可能となる。図1では室外側のハンドル65を図示しているが、ドア12の室内側にも同様なハンドルが設けられている。図4中の参照符号64aは、ドア12を閉じ動作した際、ラッチ62aを押圧して退行させてラッチ受け64へと導入する受け板である。
見付け板部46は、基板部44の室外側端部44aから外表面材18の室外側表面18bに沿って枠内方向に突出し、室外側表面18bに重ねて配置される。これら室外側端部44a及び見付け板部46は、外表面材18の折曲片部18aの屈曲部を押さえ付けることで、折曲片部18aの口開きを強固に規制している。見付け板部46は、中空部52の室内側壁部を形成している。
見込み板部48は、基板部44の室外側端部44a、換言すれば見付け板部46の枠外側端部から室外側へと突出しており、見付け板部46と直交している。見込み板部48は、中空部52の枠外側壁部を形成している。
カバー板部50は、略L字形状を成している。カバー板部50は、見込み板部48の室外側端部から枠内方向に突出した第1板部50aと、第1板部50aの枠内側端部から屈曲して室内側に突出した第2板部50bとを有する。第1板部50aは、外表面材18の室外側表面18bに沿って延在しており、見付け板部46に対して中空部52を挟んで対向している。第1板部50aは、見込み板部48の室外側端部よりも多少室内側にオフセットした位置に設けられてもよい。第2板部50bは、見込み板部48に対して中空部52を挟んで対向している。図4に示す構成例では、カバー板部50は、第2板部50bが見付け板部46と繋がっている。つまり見付け板部46、見込み板部48及びカバー板部50で囲まれた略矩形状の空間が、中空部52を形成している。中空部52は、エッジ材34の長手方向に沿って延在している。
煙返し片54は、見込み板部48の室外側端部から枠外方向に突出し、基板部44及び見込み板部48よりも枠外側に延びた突出片である。煙返し片54は、ドア12を閉じた状態で縦枠14dの枠内側見込み面66よりも枠外側に延在し、縦枠14dの室外側見付け面68の一部を室外側から覆う。
第1ポケット部56は、枠外方向を向いて開口しており、気密材70の基端部が挿入されて装着される略矩形状の穴である。第1ポケット部56は、煙返し片54の根元部分に形成されている。第1ポケット部56は、その底面が見込み板部48の枠外側見込み面72及び基板部44の枠外側見込み面で形成されている。第1ポケット部56は、その室外側面が煙返し片54の室内側見付け面で形成され、その室内側面が基板部44によって形成されている。第1ポケット部56内には、熱膨張性部材74が設けられている。熱膨張性部材74は、第1ポケット部56の底面、つまり見込み板部48の枠外側見込み面72等に貼り付けられている。熱膨張性部材74は、エッジ材34の長手方向に亘って延在しており、加熱された場合に膨張する黒鉛等によって形成された加熱発泡材である。第1ポケット部56の開口部は、縦枠14dの枠内側見込み面66と対向した位置であって、室内外方向位置が縦枠14dの室外側見付け面68と重なる位置に設けられている。つまり熱膨張性部材74は、枠内側見込み面66と対向し、室外側見付け面68に重なる位置を向いて設けられている。
第2ポケット部58は、基板部44の室内側端部に形成されており、枠内側を向いて開口した略円形状の穴である。第2ポケット部58の開口部は、内表面材19の折曲片部19aと対向している。第2ポケット部58には、断熱部材76が装着される。断熱部材76は、例えば塩化ビニル樹脂(PVC)等の樹脂を断面略T字形状に成形した押出形材であり、エッジ材34の長手方向に亘って延在している。断熱部材76は、球形状の基端部76aが第2ポケット部58に挿入され、板状の先端部76bが折曲片部19aに当接する。図4に示すように、第2ポケット部58は、断熱部材76の基端部76aを嵌合可能な形状であるため、断熱部材76の追加加工なしでの装着ができると共に装着作業自体が容易であり、また断熱部材76を確実に抜け止めできる。断熱部材76は、金属製のエッジ材34が金属製の内表面材19に当接し、エッジ材34が室内外方向の熱橋となることを防止している。
以上のように構成されたドア12及び建具10は、例えば火災時に室外側から火炎や熱を受けた際、ドア12の戸先側部分では、最も室外側に設けられたエッジ材34が早期に温度上昇する。エッジ材34は、例えばアルミニウム製のため、加熱温度や加熱時間によっては溶融或いは焼失する懸念がある。この点、本実施形態のエッジ材34は、外表面材18の室外側表面18bに重なる見付け板部46を室外側から覆う位置にカバー板部50を備える。つまりカバー板部50が見付け板部46や見込み板部48の防火壁となってその溶融や焼失を抑制する。このため、見付け板部46や見込み板部48が火災時にも長時間残留するため、外表面材18とエッジ材34との間に隙間が形成されることを防止できる。その結果、ドア12の内部の断熱材20から発生した可燃性ガスは、金属骨材28と外表面材18の内面との間を通過したとしても、外表面材18とエッジ材34との間は通過しない。これにより、ドア12は、可燃性ガスが外部に流出することを防止でき、防火性能が向上する。しかもドア12は、カバー板部50の防火効果によって煙返し片54の残留時間も延長できる。このため、早期に煙返し片54が焼失し、ドア12とドア枠14との間に室内外を貫通する隙間が形成されることを抑制できる。エッジ材34は、カバー板部50を設けたことでその剛性が向上しているため、ドア12の熱反り変形の抑制効果も得られ、ドア12とドア枠14との間の隙間の拡大を一層確実に防止できる。
本実施形態のエッジ材34は、カバー板部50と見付け板部46と見込み板部48とで形成された中空部52を外表面材18の室外側表面18bに重なる位置に有する。これにより、中空部52が室外側からの火炎や熱に対して一層強固な防火壁として機能して見付け板部46や見込み板部48を保護するため、一層高い防火性能が得られる。また、カバー板部50は、第1板部50aと第2板部50bとで中空部52を形成する壁部を形成している。このため、中空部52が略矩形状に形成され、防火性能と外観品質とが一層向上する。
しかもドア12では、火災時に第1ポケット部56内に設けた熱膨張性部材74が枠外側に向かって膨張する。なお、気密材70は、熱膨張性部材74の膨張温度以下の耐熱温度を有する材質で形成しておくことにより、熱膨張性部材74が膨張する際には焼失していて膨張の邪魔となることがない。熱膨張性部材74が膨張することにより、ドア12とドア枠14との間の隙間が閉塞されるため、この部分に室内外を貫通する隙間が形成されることをより確実に防止できる。特に、本実施形態では、カバー板部50(中空部52)で火炎や熱から保護された見込み板部48の裏面に熱膨張性部材74を設けている。従って、熱膨張性部材74が見込み板部48と共に脱落するような事態の発生を防止でき、熱膨張性部材74の確実な膨張が可能となる。また熱膨張性部材74は第1ポケット部56内に配設されている。このため、熱膨張性部材74は、接着剤や両面テープ等が一部剥離した際にも脱落が防止されると共に、通常時にドア12の外観上に露出しないため、ドア12の外観品質を損なうこともない。なお、建具10では、煙返し片54とドア12を挟んで対向するように設けられた縦枠14dの戸当たり片38に設けた熱膨張性部材42も熱膨張性部材74から遅れて膨張し、ドア12とドア枠14との間の隙間を塞ぐ。このため、より長時間に亘って高い防火性能を維持できる。
一方、ドア12の吊元側部分では、図3に示すように、各表面材18,19の折曲片部18a,19aがそれぞれリベット80を用いて金属骨材24と締結されている。さらに、これら折曲片部18a,19aは、それぞれヒンジ22の固定用のねじ82を用いて取付金具26とも締結されている。このため、戸先側のような表面材18,19の口開きによる可燃性ガスの流出は構造的に抑えられている。なお、ドア12が図1に示すように縦長形状であるため、火災時の表面材18,19の反り変形によってドア12の上端部及び下端部で表面材18,19が口開きをする可能性は低い。また、ドア枠14は、縦枠14d以外の各枠14a~14cの戸当たり片38にも熱膨張性部材42を設けているため、ドア12の外周四周とドア枠14との間の隙間が確実に塞がれ、高い防火性能が得られる。
ところで、上記構成例では、カバー板部50は、第2板部50bが見付け板部46に繋がれることで中空部52を形成した構成を例示したが、図5に示すように、第2板部50bは見付け板部46から離間した構成であってもよい。この場合にも、カバー板部50による防火壁効果が得られる。
図6に示すように、カバー板部50は、L字形状ではなく、平板形状に構成されてもよい。この場合、カバー板部50は、見込み板部48の室外側端部から見付け板部46の枠内側端部までを直線状に繋いでおり、中空部52は略三角形状となる。この場合にも、カバー板部50及び中空部52による防火壁効果が得られる。カバー板部50や中空部52の構成は、図4~図6に示す構成以外であってもよい。
以上のように、本発明に係るドアは、少なくとも戸先側に縦骨材を備えて構成されたドアであって、前記戸先側の縦骨材の室外側に配置される外表面材と、前記戸先側の縦骨材の室内側に配置される内表面材と、前記戸先側の縦骨材と前記外表面材と前記内表面材とで囲まれた部分に設けられた断熱材と、を備え、前記戸先側の縦骨材の枠外側見込み面に取り付けられ、該枠外側見込み面を覆うエッジ材を備え、前記エッジ材は、前記戸先側の縦骨材の枠外側見込み面を覆う基板部と、前記基板部の室外側端部から前記外表面材の室外側表面に沿って突出し、該室外側表面に重ねて配置される見付け板部と、前記基板部の室外側端部から室外側に突出した見込み板部と、前記見込み板部から枠内側に突出し、前記見付け板部を覆うカバー板部と、を有することを特徴とする。このような構成によれば、ドアの戸先側部分に設けたエッジ材が、外表面材の室外側表面に重なる位置に見付け板部とカバー板部とを備える。このため、ドアが、例えば火災時に室外側から火炎や熱を受けた際、カバー板部が見付け板部や見込み板部の防火壁となってその溶融や焼失を抑制する。その結果、見付け板部や見込み板部が火災時にも長時間残留するため、外表面材とエッジ材との間に隙間が形成されることを防止し、ドアの内部の断熱材から発生した可燃性ガスが外部に流出することを防止できるため、防火性能が向上する。
本発明に係るドアにおいて、前記エッジ材は、前記カバー板部と前記見込み板部と前記見付け板部とで囲まれた部分に中空部を有する構成としてもよい。そうすると、中空部が室外側からの火炎や熱に対して一層強固な防火壁として機能するため、一層高い防火性能が得られる。
本発明に係るドアにおいて、前記カバー板部は、前記見込み板部から前記外表面材の室外側表面に沿って突出し、前記見付け板部に対して前記中空部を挟んで対向した第1板部と、前記第1板部から室内側に屈曲し、前記見込み板部に対して前記中空部を挟んで対向した第2板部と、を有する構成としてもよい。そうすると、カバー板部が第1板部と第2板部とを有することで中空部が略矩形状に形成され、防火性能と外観品質とが一層向上する。
本発明に係るドアにおいて、前記見込み板部の枠外側見込み面に、加熱されると膨張する熱膨張性部材を設けた構成としてもよい。そうすると、火災時にはこの熱膨張性部材が枠外側に向かって膨張するため、ドアとドア枠との間の隙間を閉塞し、この部分が火炎や煙の貫通孔となることを防止できる。
本発明に係るドアにおいて、前記エッジ材は、枠外側を向いて開口し、気密材が挿入されるポケット部を有し、前記見込み板部の枠外側見込み面が、前記ポケット部の底面を形成している構成としてもよい。そうすると、通常時には熱膨張性部材を気密材のポケット部内に隠しておいて外観品質を高めることができる。しかも火災時には、気密材が焼失した後、ポケット部内に設けた熱膨張性部材が枠外側に向かって膨張し、ドアとドア枠との間の隙間を確実に閉塞することができる。
本発明に係るドアにおいて、前記エッジ材は、前記見込み板部の枠外側に設けられ、前記基板部及び前記見込み板部よりも枠外側に突出した煙返し片を有する構成としてもよい。そうすると、カバー板部の防火効果によって火災時の煙返し片の残留時間が延びるため、ドアとドア枠との間に室内外を貫通する隙間が形成されることを一層確実に防止できる。
また、本発明に係るドアは、少なくとも戸先側に縦骨材を備えて構成されたドアであって、前記戸先側の縦骨材の室外側に配置される外表面材と、前記戸先側の縦骨材の室内側に配置される内表面材と、前記戸先側の縦骨材と前記外表面材と前記内表面材とで囲まれた部分に設けられた断熱材と、を備え、前記戸先側の縦骨材の枠外側見込み面に取り付けられ、該枠外側見込み面を覆うエッジ材を備え、前記エッジ材は、前記外表面材の室外側表面に重なる位置に配置される中空部を有することを特徴とする。このような構成によれば、ドアの戸先側部分に設けたエッジ材が外表面材の室外側表面に重なる位置に中空部を備える。このため、ドアが、例えば火災時に室外側から火炎や熱を受けた際、中空部が防火壁となり、中空部を形成する各板部のうち、特に外表面材に重なる室内側部分での溶融や焼失が抑制される。その結果、外表面材とエッジ材との間に隙間が形成されることを防止でき、ドアの内部の断熱材から発生した可燃性ガスが外部に流出することを防止でき、防火性能が向上する。
本発明に係るドアにおいて、前記エッジ材は、前記中空部の枠外側壁部を形成する板部の枠外側見込み面に、加熱されると膨張する熱膨張性部材を設けた構成としてもよい。そうすると、火災時にはこの熱膨張性部材が枠外側に向かって膨張するため、ドアとドア枠との間の隙間を閉塞し、この部分が火炎や煙の貫通孔となることを防止できる。
また、本発明に係る建具は、上記構成のドアと、該ドアを開閉可能に支持するドア枠と、を備えることを特徴とする。従って、当該建具は、高い防火性能を確保できる。
なお、本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で自由に変更できることは勿論である。
例えば本発明に係るドアは、2枚のドア同士を突合わせて開閉可能に構成した親子ドア等であってもよく、この場合は、親ドア又は子ドアの戸先側に上記構成のエッジ材を設ければよい。
10 建具、12 ドア、14 ドア枠、16 骨組体、16a 上骨材、16b 下骨材、16c,16d 縦骨材、18 外表面材、18b 室外側表面、19 内表面材、20,35 断熱材、28a,28b,46 見付け板部、32,60,72 枠外側見込み面、34 エッジ材、40,70 気密材、42,74 熱膨張性部材、44 基板部、44a 室外側端部、48 見込み板部、50 カバー板部、50a 第1板部、50b 第2板部、52 中空部、54 煙返し片、56 第1ポケット部

Claims (9)

  1. 少なくとも戸先側に縦骨材を備えて構成されたドアであって、
    前記戸先側の縦骨材の室外側に配置される外表面材と、前記戸先側の縦骨材の室内側に配置される内表面材と、前記戸先側の縦骨材と前記外表面材と前記内表面材とで囲まれた部分に設けられた断熱材と、を備え、
    前記戸先側の縦骨材の枠外側見込み面に取り付けられ、該枠外側見込み面を覆う金属製のエッジ材を備え、
    前記エッジ材は、前記戸先側の縦骨材の枠外側見込み面を覆う基板部と、
    前記基板部の室外側端部から前記外表面材の室外側表面に沿って突出し、該室外側表面に重ねて配置される見付け板部と、
    前記基板部の室外側端部から室外側に突出した見込み板部と、
    前記見込み板部から枠内側に突出し、前記見付け板部を覆うカバー板部と、を有することを特徴とするドア。
  2. 請求項1に記載のドアであって、
    前記エッジ材は、前記カバー板部と前記見込み板部と前記見付け板部とで囲まれた部分に中空部を有することを特徴とするドア。
  3. 請求項2に記載のドアであって、
    前記カバー板部は、前記見込み板部から前記外表面材の室外側表面に沿って突出し、前記見付け板部に対して前記中空部を挟んで対向した第1板部と、前記第1板部から室内側に屈曲し、前記見込み板部に対して前記中空部を挟んで対向した第2板部と、を有することを特徴とするドア。
  4. 請求項1~3のいずれか1項に記載のドアであって、
    前記見込み板部の枠外側見込み面に、加熱されると膨張する熱膨張性部材を設けたことを特徴とするドア。
  5. 請求項4に記載のドアであって、
    前記エッジ材は、枠外側を向いて開口し、気密材が挿入されるポケット部を有し、
    前記見込み板部の枠外側見込み面が、前記ポケット部の底面を形成していることを特徴とするドア。
  6. 請求項1~5のいずれか1項に記載のドアであって、
    前記エッジ材は、前記見込み板部の枠外側に設けられ、前記基板部及び前記見込み板部よりも枠外側に突出した煙返し片を有することを特徴とするドア。
  7. 少なくとも戸先側に縦骨材を備えて構成されたドアであって、
    前記戸先側の縦骨材の室外側に配置される外表面材と、前記戸先側の縦骨材の室内側に配置される内表面材と、前記戸先側の縦骨材と前記外表面材と前記内表面材とで囲まれた部分に設けられた断熱材と、を備え、
    前記戸先側の縦骨材の枠外側見込み面に取り付けられ、該枠外側見込み面を覆う金属製のエッジ材を備え、
    前記エッジ材は、前記外表面材の室外側表面に重なる位置に配置される中空部を有することを特徴とするドア。
  8. 請求項7に記載のドアであって、
    前記エッジ材は、前記中空部の枠外側壁部を形成する板部の枠外側見込み面に、加熱されると膨張する熱膨張性部材を設けたことを特徴とするドア。
  9. 請求項1~8のいずれか1項に記載のドアと、該ドアを開閉可能に支持するドア枠と、を備えることを特徴とする建具。
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