JP3177570U - 建築用断熱ボード及び建築用断熱ボードを用いた建築構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱伝導を抑制するとともに、及び輻射熱を反射する遮熱機能を備え、室内の温度を保つことが可能な建築用断熱ボードの提供を課題とする。
【解決手段】断熱ボード1は、室内側に面して配置される平板状の石膏ボード3と、石膏ボード3の一方の面3aに接着されたスチレンフォーム製の平板状のスチレンボード4と、スチレンボード4に石膏ボード3が接着された一方の面3aと対向する他方の面に接着されるとともに建築物の建築面に面して配置され、金属膜を有するシート状の遮熱シート5とを具備する。この断熱ボード1を用いることにより、スチレンボード4の断熱性によって熱伝導が抑制され、さらに遮熱シート5によって輻射熱が反射されることで熱の遮断が行われる。
【選択図】図1

Description

本考案は、建築用断熱ボード及び建築用断熱ボードを用いた建築構造に関するものであり、特に既設の建築面に施工される建築用断熱ボード及び建築用断熱ボードを用いた建築構造に関するものである。
一般的な家屋等の建築物の壁は、例えば、柱や間柱に対して複数の横胴縁を所定の間隔で取付け、当該横胴縁に壁パネルを貼付けて固定し、さらに壁パネルの上から壁紙やクロス等の仕上材を貼ることによって主に構築されている。また、天井の場合は、野縁受(のぶちうけ)を介して所定の間隔で天井面に野縁(のぶち)を配設し、その野椽の下側に天井パネルを貼ることによって構築されている。
ここで、築年数が古い建築物の場合、壁等の建築構造として、外壁の中のみに断熱材が入れてあり、部屋の間の壁の中に断熱材が入っていないことが多く、室内の温度が一定に保たれないことがある。また、経年的な変化によって壁や天井の間に隙間が生じることがある。そのため、ストーブ等の暖房機器によって温められた暖気が室外に容易に逃げやすく、暖房効率が低下し燃料費等が嵩むことがある。また、夏季においてもエアーコンディショナー等の空調機器によって冷却された室内に、室外の暖気が流入することがあり、上記と同様に冷却効率が低下し使用電気量や電気代が増加することがある。特に古い家屋の場合、天井や床に断熱材が設けられていないことが多く、上記傾向がさらに顕著なものとなっている。そこで、既設の建築物に対して建築物の室内温度を一定に保ち、暖房効率及び冷房効率の低下を防ぎ、かつ省エネルギー化を図る「断熱リフォーム」が行われることがある。このとき、断熱リフォームは、グラスウール等の断熱材や、内部に真空空間が形成された特殊な真空断熱材等が主に用いられている。これにより、室内における断熱効果を高めることができる。
しかしながら、上記の断熱リフォームの場合、下記に掲げる問題点を生じることがあった。すなわち、柱や間柱の間にグラスウール等の断熱材を入れ、柱や間柱に直接又は横胴縁を介して石膏ボード等の下地材を貼付ける断熱リフォームの場合、断熱材が配置される柱等の間は上方が開放されているため、熱が上方側に逃げたり、逆に上方側から冷気が入ったりすることで十分な断熱効果が得られなかった。また、従来のグラスウール等の断熱材は物質間における熱伝導を抑制するものであり、断熱性が十分でないことがあった。一方、真空断熱材は、大気と完全に遮断された真空空間を有する特殊な構造のため、製造コストが高くなり、断熱リフォームに係る費用が高額になるおそれがあった。
さらに、断熱リフォームは、壁等の解体時に粉じんが発生するため係る対策用にビニールシート等を貼ってリフォーム対象以外の部屋に当該粉じんがでないようにする“養生”、既設の壁(壁パネル)等を剥がす“解体”、石膏ボード等の“断熱材の取付”、“下地材の取付”、“壁パネルの取付”、及び壁紙等の“クロス(仕上材)貼り”の各工程を順次行う必要があり、施工期間が10日程度の長期に亘ることもあった。また、既設の壁を解体する必要があるため、解体後の廃材が発生し、係る廃材の処理費用が余計に掛かることにもなった。したがって、断熱リフォームにかかるコスト及び長期の施工期間の点から、施工の実施をためらってしまう問題があった。
そこで、本考案は、上記実情に鑑み、熱伝導を抑制するとともに、及び輻射熱を反射する遮熱機能を備え、室内の温度を保つことが可能な建築用断熱ボード及びこの建築用断熱ボードを用いた建築構造の提供を課題とするものである。
本考案の建築用断熱ボードは、「平板状の石膏ボードと、前記石膏ボードの一方の面に接着されたスチレンフォーム製の平板状のスチレンボードと、前記スチレンボードに前記石膏ボードが接着された一方の面と対向する他方の面に接着された金属膜を有するシート状の遮熱シートと」を主に具備している。
ここで、石膏ボードとは、耐火性及び防音性を有し、石膏を心材として使用し、その表面に厚紙等を被覆して形成された平板状(ボード状)の部材であり、壁や天井等の一部として多く使用される建築材料の一種である。なお、室内で火災が発生した場合、当該石膏ボードによって炎がスチレンボードに到達することを防ぐことが可能となる。
一方、スチレンボードとは、スチレンフォーム(ポリスチレン樹脂)を発泡させて平板状に成型加工したものであり、所謂「発泡スチロール材料」である。ここで、スチレンボードは、発泡作用によって形成された無数の空隙を内部に有し、ポリスチレン樹脂自体の低い熱伝導性に加え、形成された空隙に保持された空気によってさらに熱伝導性が低く抑えられる。その結果、一方の面から他方の面に至る面間での熱伝導を抑制可能な断熱性を備えている。
遮熱シートとは、アルミニウムや銀等の金属材料を膜状(箔状)に形成した金属膜を有し、例えば、ポリエチレンフィルム等の樹脂シートの表面にアルミ箔を接着等によって被覆したシート状の部材であり、熱(主に赤外線)を反射するアルミニウムの輻射機能を備えている。そのため、遮熱シートに照射された赤外線等の輻射熱は、シート面で反射されることにより、熱を遮断することができる。ここで、遮熱シートは、輻射熱を反射する機能を有するものの、熱伝導性は高い特性を備えている。なお、遮熱シートは、ポリエチレンフィルムによってアルミ箔を挟込んで積層したもの、ポリエチレンフィルムの表面に凹凸を設け、照射される赤外線を表面で分散させることにより、さらに遮熱効果を高めたもの等を使用することも可能である。
したがって、本考案の建築用断熱ボードによれば、石膏ボード、スチレンボード、及び遮熱シートの三つの層が重ねられた積層材料としての建築用断熱ボードが構成され、熱伝導性の抑制及び輻射熱の遮熱が可能な建築用の断熱材として使用が可能となる。具体的に説明すると、例えば、室内側(石膏ボード側)にストーブ等の熱源がある場合、当該熱源から発生した熱は、石膏ボードを伝わり、スチレンボードの断熱性により断熱される。このとき、熱源から発生した輻射熱は石膏ボード及びスチレンボードを通過し、建築面に面した遮熱シートまで到達する。そして、係る遮熱シートによって輻射熱が反射されるため、熱の遮断が行われる。これにより、熱源によって温められた室内温度の低下を防ぐことができる。一方、夏季等の建築面側(遮熱シート側)に熱源がある場合、遮熱シートのシート面によって輻射熱が反射される。前述したように遮熱シート自体は熱伝導性の性状を有するため室外の暖気によって温められた遮熱シートの熱が遮熱シートを介してスチレンボードに熱伝導され、スチレンボードの断熱性によって石膏ボードに係る熱が伝わることが抑制される。これにより、室内温度が上昇することを防ぐことができる。なお、各層を貼合わせるために、エポキシ系、アクリル系等の周知の接着剤が使用可能である。上述した作用を奏する建築用断熱ボードを用いることで、例えば、既設の壁、天井、床などの建築面に遮熱シートを向けて配置することで、極めて短期間で、かつ、低コストで断熱リフォームを行うことができる。
一方、本考案の建築用断熱ボードを用いた建築構造は、「平板状の石膏ボード、前記石膏ボードの一方の面に接着されたスチレンフォーム製の平板状のスチレンボード、及び前記スチレンボードに前記石膏ボードが接着された一方の面と対向する他方の面に接着された金属膜を有するシート状の遮熱シートを備える建築用断熱ボードを建築物の建築面に所定の間隔で複数本取付けられた角柱状の構造材に前記遮熱シートの面を対面させて取付け、前記建築面と前記建築用断熱ボードとの間に前記構造材の構造材厚さによる空間を形成した」ものを主に具備している。
ここで、建築物の建築面とは、建築物(家屋)の側面に相当する壁面(主に内壁面)、上面に相当する天井面、及び床面が相当する。係る構造材は、建築面に取付けられることにより、構造材の厚み分(構造材厚さ)に相当する空間を建築物の建築面及び建築用断熱ボードの間に形成することが可能となる。また、建築用断熱ボードと構造材を介する建築物との固定は、例えば、ビスや釘等の周知の建築用の固定部材を使用することが可能である。
したがって、本考案の建築用断熱ボードを用いた建築構造によれば、建築物の既設の建築面(壁面等)に複数の構造材を介して建築用断熱ボードが取付けられる。これにより、既設の壁等の建築面に取付けられるため、断熱リフォームを短期間かつ低コストで行うことができる。さらに、構造材を介設することによって建築面及び建築用断熱ボードの間に形成された空間により、さらに建築構造における断熱性能が高められる。さらに詳細に説明すると、建築面の熱が遮熱シートに直接伝わることがなく、係る空間によって熱を建築面の上方側に逃がすことが可能となり、遮熱シート自体の温度を上昇させることがない。その結果、遮熱シートから遠赤外線が発生するのを抑制し、建築用断熱ボードによる断熱作用を確実に発揮させることができる。
本考案の建築用断熱ボード及び建築用断熱ボードを用いた建築構造によれば、断熱性及び遮熱性に優れた建築用断熱ボードを構成することができ、既設の建築面を解体することなく当該建築用断熱ボードを取付けた断熱性に優れた建築構造を構築することができる。
本実施形態の建築用断熱ボードの構成を示す一部切欠斜視図である。 建築用断熱ボードの構成を示す平面図である。 本実施形態の建築用断熱ボードを用いた建築構造の概略構成を示す斜視図である。 建築構造の概略構成を示す左側面図である。 断熱遮熱性能試験に使用される試験装置及び温度測定ポイントを示す模式図である。
以下、本考案の一実施形態である建築用断熱ボード1(以下、単に「断熱ボード1」と称す)及び当該断熱ボード1を用いた建築構造2(以下、単に「建築構造2」と称す)について、図1乃至図5に基づいて説明する。
本実施形態の断熱ボード1は、図1及び図2に主として示すように、9.5mm厚の平板状の石膏ボード3と、石膏ボード3の一方の面3aに接着された15mm厚の平板状のスチレンフォーム製の平板状のスチレンボード4と、スチレンボード4の上記石膏ボード3が接着された一方の面4aと対向する他方の面4bに接着された0.35mmのアルミ箔を有する遮熱シート5とを主に具備する。ここで、使用される石膏ボード3は、心材として石膏が用いられ、当該石膏の周囲を厚紙(図示しない)で被覆したものが使用される。また、石膏ボード3及びスチレンボード4、スチレンボード4及び遮熱シート5は、それぞれ建築用の接着材料として周知のエポキシ系接着剤等を用いてそれぞれ接着されている。
これにより、石膏ボード3、スチレンボード4、及び遮熱シート5の三つの層からなる構造の断熱ボード1が形成される。ここで、本考案の断熱ボード1の場合、スチレンボード4を中央にして、その両側から石膏ボード3及び遮熱シート5によって挟んだ構成となっている。さらに、断熱ボード1の全体厚さは、上述した各層の層厚をそれぞれ足し合わせることによって、約24.5mmとなるように形成されている(接着剤分を除く)。
上記構成を採用することにより、石膏ボード3及びスチレンボード4による断熱機能と、遮熱シート5の遮熱機能との双方を併せ持つ断熱材として使用することができる。ここで、石膏ボード3等の断熱機能及び遮熱シート5の遮熱機能については既に説明したため、詳細な説明は省略する。さらに、それぞれ石膏ボード3及びスチレンボード4を互いに貼合わせることで、石膏ボード3の強度とスチレンボード4の軽量性の双方の利点を合わせた建築材料とすることができる。すなわち、スチレンボード4の軽量性により、断熱ボード1全体の軽量化を図ることができ、施工現場までの搬送の際、及び取付けの際の作業性を容易にすることができる。また、石膏ボード3の強度により、一般的な建築材料として使用することが可能となる。加えて、石膏ボード3単体では、耐衝撃性に乏しく、搬送時等の衝撃により割れや欠け等が発生する可能性があったのに対し、係るスチレンボード4と貼合わせることにより、これらの特性が向上し、破損等の問題を解消することができる。なお、遮熱シート5は非常に薄い材料であり、上述の強度及び軽量性について特に影響を与えるものでない。
次に、上記断熱ボード1を用いた本実施形態の建築構造2について説明する。ここで、本実施形態の建築構造2は、図3及び図4に示すように、施工対象となる建築物の内壁面6(本考案の建築面に相当)に対し、所定の間隔を開けて上下に配置され、その長手方向が水平方向に一致するように取付けられた断面四角形状の複数の胴縁9(本考案の構造材に相当)と、胴縁9が取付けられた建築物の内壁面6に遮熱シート5の面5aが対面するようにして胴縁9の一部と当接した断熱ボード1と、胴縁9に当接した断熱ボード1を内壁面6に固定するために、石膏ボード3の他方(室内側)の面3bから断熱ボード1、胴縁9を貫通し、先端部10が内壁面6から建築物内部に到達した固定用の釘11と、釘11によって建築物に固定された石膏ボード3の他方の面3bを被覆するクロス部材7とを主に具備している。ここで、建築物の内壁面6は、既設のものがそのまま使用され、本実施形態の建築構造2を構築するために、解体等が必要とされるものではない。
上記構成により、石膏ボード3、スチレンボード4、及び遮熱シート5を有する断熱ボード1に基づく熱伝導の抑制及び遮熱性の効果を発揮し、内壁面6に対して貼付けることで室内温度を一定に保つことができ、冷暖房効率等の低下を抑えることができる。さらに、胴縁9を介して断熱ボード1が固定されることにより、胴縁9の厚さT(構造材厚さに相当)だけ断熱ボード1が内壁面6から離間し、建築物の内壁面6、胴縁9、及び面5aによって囲まれた空間13が形成される。形成された空間13によって、室外から内壁面6まで到達した熱の移動が抑制され、断熱性をさらに高めることができる。さらに、既設の建築物の内壁面6をそのまま用いて構築することが可能であるため、既存の断熱リフォームでは必要とされていた壁面等の解体工程が不要となり、施工期間の大幅短縮を図ることができ、かつ施工コストの大幅な短縮が可能となる。さらに、壁面等の解体工程が不要となることにより、各部屋毎に本実施形態の建築構造2を施工することが可能となり、断熱リフォームの実施をためらう要因を解消することができる。
さらに、本実施形態の建築構造2では、胴縁9に遮熱シート5側の面5aを当接させ、一方、室内側に石膏ボード3が配されるようにして断熱ボード1を固定している。これにより、石膏ボード3の強度(堅さ)によって、室内側の壁面としてそのまま機能することができる。一方、内壁面6側(室外側)に遮熱シート5を配することにより、特に夏季において室外からの輻射熱を遮熱シート5によって反射するとともに、室外からの伝導熱をスチレンボード4で断熱することができ、室内温度が上昇するのを防止することができる。また、冬季の場合、室内に設置されたストーブ等の熱源から発生した伝導熱をスチレンボード4で断熱するとともに、スチレンボード4を透過した輻射熱を遮熱シート5で反射することができる。これにより、室内温度を一定に保つことができる。
次に、本実施形態の断熱ボード1の断熱性及び遮熱性の確認試験を行った結果を説明する。なお、断熱性確認試験は、JIS A1420:1999「建築用構成材の断熱性測定方法−校正熱箱法及び保護熱箱法 附属書B(規定) 小さな伝熱面積をもつ校正熱箱法」に基づいて行っている。断熱性確認試験に用いられた試験装置として、図5に示すように、ブロック状のポリスチレンフォームの中央部分を縦910mm×横910×高さ800mmの立方体形状の試験空間21に刳り抜いた加熱箱20を使用した。さらに詳細に説明すると、加熱箱20の上端面から300mm下方に、試験体(断熱ボード1)が当該試験空間21を閉塞するように取付ける。このとき、試験体は、断熱ボード1の遮熱シート5側が下面、石膏ボード3側が上面になるように設定されている。さらに、試験空間21の空間底部には、輻射熱反射用の反射板22、加熱用のヒータ23、及び閉塞された試験空間21内に対流を発生させるための回転機構を有するファン24が設置されている。なお、ヒータ23、及びファン24は、外部から加熱開始及び停止、及びファン24の回転開始及び停止を制御するための操作スイッチと電気配線を介して接続されている(図示しない)。
さらに、遮熱シート5の面5aの面上の位置(θHS)及び面5aから100mm下方位置(θHA)、石膏ボード3の面3bの面上の位置(θCS)及び面3bから100mm上方位置(θCA)に、それぞれ温度計測用の熱電対(図示しない)がセットされ、それぞれの温度測定ポイントθHS,θHA,θCS,θCAにおける温度測定が可能となっている。
上記構成の試験装置を用い、本実施形態の断熱ボード1の断熱性能の確認試験を行った。ここで、ヒータ23に電気を流し、加熱を開始し、さらにファン24を試験空間21で回転させることにより、断熱ボード1によって閉塞された下方側の試験空間21の内部の空気が暖められ、当該試験空間21内を循環することで均一な温度となる。このとき、加熱箱20内で発生させる熱量を34.5Wに設定すると、試験体を通過する熱量Qは21.0Wとなる。この状態で、設定された各温度測定ポイントの温度を計測する。なお、本断熱性能確認試験では、同一条件の実験を5回繰り返し、個々の温度測定ポイントにおける平均温度を求め、得られた値から熱伝導に関する値(例えば、「熱抵抗」等)を算出した。
ここで、熱抵抗とは、単位時間当たりの発熱量あたりの温度上昇量として定義されるものであり、熱抵抗の値が大となる程、断熱性が高くなる。上記試験の結果、本実施形態の断熱ボード1の熱抵抗値は、0.54m・K/Wとして算出され、係る値は既存の石膏ボードのみを用いた断熱材の熱抵抗値0.062m・K/Wよりも高いものとなっている。そのため、優れた断熱性を有することが確認された。
以上、本考案について好適な実施形態を挙げて説明したが、本考案はこれらの実施形態に限定されるものではなく、以下に示すように、本考案の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計の変更が可能である。
例えば、本実施形態の断熱ボード1において、各層の層厚(ボード厚、シート厚)をそれぞれ示したが、これに限定されるものではなく、断熱ボード1を適用する場所及び用途等の違いに応じて任意に設定することが可能である。さらに、本実施形態の建築構造2において、建築物の建築面である内壁面6に対して胴縁9を構造材として使用したものを示したがこれに限定されるものではなく、天井面や床面等のその他の建築面に対して適用するものであっても構わない。
1 断熱ボード(建築用断熱ボード)
2 建築構造(建築用断熱ボードを用いた建築構造)
3 石膏ボード
3a,3b 石膏ボードの面
4 スチレンボード
4a,4b スチレンボードの面
5 遮熱シート
5a 遮熱シートの面
6 内壁面(建築面)
9 胴縁(構造材)
13 空間

Claims (2)

  1. 平板状の石膏ボードと、
    前記石膏ボードの一方の面に接着されたスチレンフォーム製の平板状のスチレンボードと、
    前記スチレンボードに前記石膏ボードが接着された一方の面と対向する他方の面に接着された金属膜を有するシート状の遮熱シートと
    を具備することを特徴とする建築用断熱ボード。
  2. 平板状の石膏ボード、前記石膏ボードの一方の面に接着されたスチレンフォーム製の平板状のスチレンボード、及び前記スチレンボードに前記石膏ボードが接着された一方の面と対向する他方の面に接着された金属膜を有するシート状の遮熱シートを備える建築用断熱ボードを建築物の建築面に所定の間隔で複数本取付けられた角柱状の構造材に前記遮熱シートの面を対面させて取付け、前記建築面と前記建築用断熱ボードとの間に前記構造材の構造材厚さによる空間を形成したことを特徴とする建築用断熱ボードを用いた建築構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014129712A (ja) * 2012-12-28 2014-07-10 Ken Nishimaru 遮熱(しゃねつ)ボード
JP2018009691A (ja) * 2016-07-04 2018-01-18 フソーパネル工業有限会社 遮熱体

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