JP3240505U - 石膏ボード及び石膏ボードを使用した建築物 - Google Patents

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修二 安江
佳典 岡田
謙一 安部
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有限会社安装室内装飾
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Abstract

【課題】建築物の遮熱のために用いる石膏ボード及び石膏ボードを使用した建築物を提供すること。【解決手段】石膏ボード1において、ボード本体2の表裏少なくとも一方の面に、アルミ箔にプラスチックフィルム層を形成させた遮熱シート5を貼着する。このような石膏ボード1を遮熱シート5の貼着面を室外側に向けて建築構造体に固定することで、夏季では外からの熱気を遮断することができ、遮熱シート5の貼着面を室内側に向けて建築構造体に固定すれば、冬季に室内の熱を逃がしにくくなる。【選択図】図1

Description

本考案は、建築物の遮熱のために用いる石膏ボード及び石膏ボードを使用した建築物等に関するものである。
石膏ボードは、石膏を芯材として表裏両面を石膏ボード用原紙で被覆成型した建築用内装材料である。防火性、遮音性等に優れ経済性にも優れており特に木造建築物の壁、天井などに広く用いられている。石膏ボードの一例について非特許文献1を挙げる。
一般社団法人 石膏ボード工業会、石膏ボードについて、[令和4年10月25日検索]、インターネット<URL:https://www.gypsumboard-a.or.jp/about/>
石膏ボードは素材が石膏であるため耐火性はあるものの輻射熱を遮断する効果、つまり遮熱性はそれほどではない。そのため輻射熱を石膏ボードで有効に遮断することは難しかった。しかし、石膏ボードは木造建築物の外界との境界部分に配置される建築用内装材料であるため、夏季では外からの熱気を遮断する遮熱性が求められ、また、冬季では室内側の熱を石膏ボードから逃がさないような遮熱性が求められていた。
上記の目的を達成するための第1の手段として、ボード本体の表裏少なくとも一方の面に、アルミ箔にプラスチックフィルム層を形成させた遮熱シートを貼着した。
これによって、石膏ボードによって遮熱することができる。「少なくとも一方の面」であるため、表裏両面に遮熱シートを貼着してもよい。アルミ箔は蒸着によってアルミ層を形成した膜体よりも遮熱性が高いため、このような遮熱性がより求められる場合の遮熱シートとして好適である。
また、第2の手段として、前記遮熱シートは二枚の前記アルミ箔に挟まれて前記プラスチックフィルム層が形成されているようにした。
このような構造であれば、遮熱シートはどちらが外面を向くように石膏ボードに貼着してもアルミ箔が外面に配置されるため、遮熱効果が高くなる。
また、第3の手段として、上記手段に記載の石膏ボードを前記遮熱シートが外面に配置されるように建築構造体に対して固着した。
これによって、建築物において特に夏季に熱気を遮断することができる。
本考案によれば、石膏ボードによって遮熱することができる。
実施の形態の石膏ボードを使用した建築構造の概要を模式的に説明する分解斜視図。 同じ実施の形態の石膏ボードを使用した建築構造の平面図。 同じ実施の形態の石膏ボードのボード本体に貼着される遮熱シートの部分拡大分解斜視図。
以下、本考案の実施の形態である石膏ボードの一例について図面に基づいて説明する。
図1及び図2に示すように、本実施の形態の石膏ボード1は例えば建築構造体としての間柱2の室内側の面に釘のような固定手段によって固定されている。石膏ボード1の本体3の外面(裏面)には両面テープ4を介して遮熱シート5が貼着されている。両面テープ4は本体3の外面の外周寄り四方に配置され本体3に対して遮熱シート5を固定する。図3に示すように、遮熱シート5は二枚のアルミ箔6とその間に挟まれたポリエチレンクロスからなるプラスチックフィルム層7の三層構造の可撓性のある薄手のシート体とされている。石膏ボード1の内側には内装材(壁紙)となるクロス8が糊によって貼着されている。間柱2の室外側には下地板9が釘のような固定手段によって固定されている。下地板9には例えば図示しない防水紙、金網ラス等を貼り、モルタル塗装等によって外装処理がされる。尚、間柱2間に配設される断熱材は図1及び図2では図示を省略している。
このように構成することで、石膏ボード1を使用した木造建築物では石膏ボード1が建築物内外を仕切る位置に配設されていることとなるため、特に夏季では外からの熱気を遮断する遮熱性を有することとなる。
このような構成の石膏ボード1であれば、遮熱シート5の貼着面を室外側に向けて建築構造体に固定することで、夏季では外からの熱気を遮断することができ、遮熱シート5の貼着面を室内側に向けて建築構造体に固定すれば、冬季に室内の熱を逃がしにくくなる。この実施の形態では遮熱シート5の貼着面を室外側に向けて間柱2に固定したが、熱シート4の貼着面を室内側に向けて間柱2に固定してもよい。
上記実施の形態は本考案の原理およびその概念を例示するための具体的な実施の形態として記載したにすぎない。つまり、本考案は上記の実施の形態に限定されるものではない。本考案は、例えば次のように変更した態様で具体化することも可能である。
・上記石膏ボード1は片面のみに遮熱シート5を貼着したが、表裏両面に貼着するようにしてもよい。
・上記では両面テープ4を介して遮熱シート5を貼着したが、両面テープ4以外の固定手段、例えば糊や接着剤を使用してもよい。
・遮熱シート5の構成は上記以外でもよい。上記では二枚のアルミ箔6とその間に挟まれたプラスチックフィルム層7としたが、例えば一枚のアルミ箔6のみを有するものでもよい。プラスチックフィルム層7の構成も上記実施の形態以外であってもよい。
・建築構造体の構成について上記は一例である。石膏ボード1の内側にはクロス8以外の塗装処理を行ってもよく、例えば石膏ボード1の外側も上記のようなモルタル塗装以外に例えば外壁材を貼って構成する建築物であってもよい。
本考案は上述した実施の形態に記載の構成に限定されない。上述した各実施の形態や変形例の構成要素は任意に選択して組み合わせて構成するとよい。また各実施の形態や変形例の任意の構成要素と、考案を解決するための手段に記載の任意の構成要素または考案を解決するための手段に記載の任意の構成要素を具体化した構成要素とは任意に組み合わせて構成するとよい。これらについても本願の補正または特許出願への変更等において権利取得する意思を有する。
1…石膏ボード、2…本体、5…遮熱シート、6…アルミ箔、7…プラスチックフィルム層。

Claims (3)

  1. ボード本体の表裏少なくとも一方の面に、アルミ箔にプラスチックフィルム層を形成させた遮熱シートを貼着したことを特徴とする石膏ボード。
  2. 前記遮熱シートは二枚の前記アルミ箔に挟まれて前記プラスチックフィルム層が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の石膏ボード。
  3. 請求項1又は2に記載の石膏ボードを前記遮熱シートが外面に配置されるように建築構造体に対して固着したことを特徴とする建築物。
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