JP2016037791A - 遮熱及び断熱壁構造物の製造方法並びに遮熱及び断熱壁構造物 - Google Patents

遮熱及び断熱壁構造物の製造方法並びに遮熱及び断熱壁構造物 Download PDF

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Abstract

【課題】遮熱効果の高い遮熱及び断熱壁構造物を、容易に製造することのできる遮熱及び断熱壁構造物の製造方法を提供する。
【解決手段】板材4と、板材4の一面に形成された断熱材7と、板材4の縁に設けられた枠材5とを有する断熱パネル3を、間隔をおいて隣り合う柱4の間に取り付ける。断熱パネル3の断熱材7との間に空隙を形成させた状態で、断熱パネル3に内装材8を取り付ける。断熱パネル3の板材4との間に空隙を形成させた状態で、断熱パネル3に遮熱シート10を取り付ける。遮熱シート20の一面との間に空隙を形成させた状態で、外装板11を取り付ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、遮熱及び断熱壁構造物の製造方法並びに遮熱及び断熱壁構造物に関する。
建築構造物において、壁の断熱性がよいことは、室内の冷房や暖房の効果を高め、また、省エネルギーに役立ち、ひいては節電やCO削減の効果がある。したがって、壁の断熱性について種々に検討されている。
柱・間柱の屋外側にアルミ熱線反射材を取り付け、該アルミ熱線反射材の屋外側に通気胴縁を、間隔を存して取り付け、該空気胴縁の屋外側に外壁仕上げ材を取り付け、該アルミ熱線反射板の屋内側で前記柱・間柱の間隔区間内に、発泡樹脂を吹き付け、該間柱の屋内側に内壁下地と内壁仕上げ材を取り付ける工程を含む遮熱建築材の構築方法がある(特許文献1)。
特開2007−138558号公報
特許文献1に記載された遮熱建築材の構築方法により構築された建築材は、アルミ熱線反射材と発泡樹脂とにより遮熱を図っているが、アルミ熱線反射材と発泡樹脂とが密着しているため、アルミ熱線反射材から発泡樹脂に、また発泡樹脂からアルミ熱線反射材に熱伝導が生じ易くなっている。そのため熱伝導により熱が室内に侵入するおそれや、室内の熱が屋外へ放散するおそれがあり、遮熱効果は十分でなかった。また、発泡樹脂を吹き付ける作業に手間がかかっていた。
また、建築構造物に対する遮熱効果の要求は止むことがなく、更なる遮熱効果の向上が求められている。
本発明は、上記の問題を有利に解決するものであり、部材が密着することによる熱伝導を抑制することにより遮熱効果が高い遮熱及び断熱壁構造物を、容易に製造することのできる遮熱及び断熱壁構造物の製造方法並びに遮熱及び断熱壁構造物を提供することを目的とする。
本発明の一側面の遮熱及び断熱壁構造物の製造方法は、板材と、該板材の一面に形成された断熱材と、該板材の縁に設けられた枠材とを有する断熱パネルを、間隔をおいて隣り合う柱の間に取り付ける工程と、該断熱パネルの断熱材との間に空隙を形成させた状態で、該断熱パネルに内装材を取り付ける工程と、該断熱パネルの板材との間に空隙を形成させた状態で、該断熱パネルに遮熱シートを取り付ける工程と、該遮熱シートの一面との間に空隙を形成させた状態で、外装板を取り付ける工程とを有することを特徴とする。
本発明の遮熱及び断熱壁構造物の製造方法においては、前記遮熱シートが、輻射熱反射率90%以上であることが好ましく、また、前記遮熱シートがアルミニウム箔と樹脂フィルムと発泡樹脂フィルムとが積層されてなるものであることが、より好ましい。
また、本発明の別の側面の遮熱及び断熱壁構造物は、板材、該板材の一面に形成された断熱材及び該板材の縁に設けられた枠材を有し、間隔をおいて隣り合う柱の間に取り付けられた断熱パネルと、該断熱パネルの断熱材との間に空隙を形成させた状態で、該断熱パネルに取り付けられた内装材と、該断熱パネルの板材との間に空隙を形成させた状態で、該断熱パネルに取り付けられた遮熱シートと、該遮熱シートの一面との間に空隙を形成させた状態で、取り付けられた外装板と、を備えることを特徴とする。
また、本発明の遮熱及び断熱壁構造物は、前記遮熱シートが、輻射熱反射率90%以上であることが好ましく、アルミニウム箔と樹脂フィルムと発泡樹脂フィルムとが積層されてなることが、より好ましい。
本発明によれば、断熱パネルと遮熱シートを備え、断熱パネルと内装材との間、断熱パネルと遮熱シートとの間及び遮熱シートと外装板との間にそれぞれ空隙を有する遮熱及び断熱壁構造物を容易に製造することができる。また、これらの空隙と、断熱パネルと遮熱シートとにより、遮熱及び断熱効果の高い遮熱及び断熱壁構造物とすることができる。
本発明の一実施形態の遮熱及び断熱壁構造物の横断面図である。 図1の遮熱及び断熱壁構造物に用いられる遮熱シートの説明図である。
以下、本発明の遮熱及び断熱壁構造物の製造方法及び遮熱及び断熱壁構造物について、図面も用いつつ具体的に説明する。
図1に示す本発明の一実施形態の遮熱及び断熱壁構造物1は、間隔を空けて設けられた角柱2の間に、断熱パネル3が取り付けられている。この断熱パネル3は、2本の角柱2の間隔とほぼ同じ長さを有する板材4と、この板材4の内装側の面において、板材4の幅方向両端に取り付け固定された長方形断面の角柱よりなる2個の枠材5と、これらの枠材5の間で、板材4に取り付け固定された長方形断面の角柱よりなる補強材6と、枠材5と補強材6との間で、板材4の表面に形成された断熱材7とを有している。断熱パネル3は、別の実施形態として、これらの部材に加えて、後述する第1スペーサ9を有する構成とすることもできる。なお、後述する遮熱シート10は、一例では高さが1200mm程度であり、複数枚の遮熱シート10の上下端を、横桟により気密状態で固定しつつ高さ方向に積み上げて所期した高さの遮熱壁とすることができる。断熱パネル3は、耐震性を考慮した強度を有するパネルであることが、遮熱及び断熱壁構造物1の高い耐震性を確保するために好ましい。
断熱パネル3の板材4は、合板やプラスチック板等の、建築材として一般的な構造用材料からなる。枠材5及び補強材6は、図示した例では木材よりなるが、木材に限定されず、建築材として一般的な材料を用いることができる。板材4の厚さは特に限定しないが、建築基準法に照らし合わせて構造的耐力のある板材とする。図示した例では9mmである。
枠材5は、図示した例では木材よりなる角材であって、板材4に対して釘や木ねじ等によって固定されている。枠材5が、板材4の内装側表面から突き出ている長さは、隣接する角柱2の四角形断面の一辺の長さよりも短い。例えば、角柱2の一辺は120mmであり、枠材5が、板材4の内面側表面から突き出ている長さは90mmである。角柱2の一辺が105mmの場合には、枠材5が、板材4の内面側表面から突き出ている長さを90mmよりも短くすればよい。
補強材6は、図示した例では木材よりなる角材であって、板材4に対して釘や木ねじ等によって固定されている。補強材6は、図示した例では2本の枠材5の間に1本が設けられている。もっとも、補強材6の本数は、隣り合う柱の間隔に応じて調整することができる。例えば柱の間隔が比較的短い場合には補強材6を必ずしも要しない。また、例えば柱の間隔が比較的長い場合には補強材6を2本以上設けることができる。補強材6が、板材4の内装側表面から突き出ている長さは、枠材5と同じにしている。例えば、角柱2の一辺は120mmである場合に、補強材6が、板材4の内面側表面から突き出ている長さは90mmである。これにより、後述する内装材8は枠材5及び補強材6の各々に取り付け固定される。
断熱パネル3を構成する部材、すなわち、板材4、枠材5、補強材6及び第1スペーサ9は、木材の場合、防腐、防蟻のためにホウ酸処理されたものであることが好ましい。
断熱パネル3の断熱材7は、ウレタン樹脂やフェノール樹脂やポリスチレン樹脂等の発泡樹脂、グラスウール等のガラス繊維等を用いることができる。断熱材7は、板材4に対して釘、木ねじ等の公知の手段により取り付けられて板材4の表面上に形成される。図1に示した断面に示されるように、断熱材7が板材4の表面から形成されている厚さは、枠材5及び補強材6が、板材4の内装側表面から突き出ている長さよりも薄い。例えば、枠材5及び補強材6の上記長さが90mmである場合に、断熱材7の厚さは60mmである。断熱材7の厚さは、遮熱及び断熱壁構造物1が用いられる地域に応じて適宜変更することができる。断熱パネル3は、寒冷地の建築物の用途に適合する適切な厚さの断熱材7を用いることができる構造を有していて、温暖地では断熱材7の厚さが相対的に薄いものを用いることができる。例えば温暖地の建築物には、断熱材7の厚さは60mm以下とすることができる。
断熱パネル3は、隣り合う2本の角柱2の間に嵌め込まれ、枠材5及び補強材6の、板材4の表面から突き出ている先端面と、角柱2の内装側の面とが、同一平面になるような状態で、角柱2に枠材5が固定される。建築基準法に準拠した構造耐力を有する固定手段とし、遮熱及び断熱壁構造物1の強度確保のために釘又は木ねじを用いることが好ましい。断熱パネル3は、2本の角柱2の間に嵌め込み可能なサイズかつ、枠材5と角柱2との隙間がなるべく小さくなるようなサイズであり、これにより断熱パネル3と角柱2との間で空気が流通するのを抑制している。
断熱パネル3の内装側において、枠材5及び補強材6の先端面並びに角柱2の内装側の面に密着するように内装材8が取り付け固定されている。内装材8の材料は、内装材として用いられているものであれば特に問わない。また、内装材8を角柱2や断熱パネル3の枠材5や補強材6に固定する手段は特に限定されず、例えば釘又は木ねじ等を用いることができる。
内装材8が取り付け固定されたとき、内装材8と断熱材7との間には空隙が形成されている。内装材8と断熱材7との間は、断熱効果を得るために10mm以上の空隙であることが好ましい。
断熱パネル3の板材4の外装側の面において、板材4を挟んで補強材6と対向する位置に、第1スペーサ9が当該板材4に取り付け固定されている。本実施形態の第1スペーサ9は、縦桟を兼ねている。第1スペーサ9は、長方形断面の角柱よりなり、枠材5や補強材6と同様に、木材よりなるものとすることができる。もっとも、木材に限定されず、建築材として一般的な材料を用いることができる。第1スペーサ9が、板材4の外装側の表面から外装側に突出している長さは、その第1スペーサ9の長さと、板材4の厚さと、補強材6が板材4の内装側表面から突き出ている長さとの合計が、枠材5に隣接する角柱2の一面の長さ(角柱2の一辺の長さ)と同じになるように調整されている。例えば、第1スペーサ9の長さが21mm、板材4の厚さが9mm、補強材6の、板材4の内装側表面から突き出ている長さが90mmであり、これらの合計は角材2の一辺の長さ120mmと同じである。
第1スペーサ9は、断熱パネル3とは別の部材として、断熱パネル3の角柱2への取り付けとは別工程で断熱パネル3に取り付けることができる。別の実施形態では、第1スペーサ9は、断熱パネル3の構成要素として、断熱パネル3の作製時に他の部材とともに組み立てることができる。
角柱2及び断熱パネル3の外装側で、遮熱シート10が、角柱2及び第1スペーサ9の外装側の面に取り付け固定されている。遮熱シート10は輻射熱反射率が90%以上であることが好ましい。より好ましくは95%以上である。遮熱シート10は、アルミニウム箔と樹脂フィルムと発泡樹脂フィルムとの積層シートであることが、より好ましい。
また、遮熱シート10は、遮熱のみならず気密性を有するシートであることが好ましい。遮熱シート10が遮熱気密シートであることにより、遮熱シート10を通して内装側と外装側とで空気が流通するのを防止して、遮熱及び断熱壁構造物1の内部において温度差が大きくなるのを抑制し、よって内部結露を防止することができる。
このような遮熱シート10の具体例は、リフレクティックス社の商品名リフレクティックスがある。リフレクティックスの輻射熱反射率は、約99%であって輻射熱反射率が高く、また、厚さが8mm程度であって遮熱及び断熱壁構造物の厚さを増加させる影響がほとんどない。さらに、リフレクティックスは、高い気密性と透湿抵抗を有している。
図2に遮熱シート10の一例を示す。図2において遮熱シート10はロール状に巻かれた形態で示され、積層構造の理解を容易にするために積層された各層を分離して模式的に示されている。図示された遮熱シート10は、リフレクティックスのシートであり、アルミニウム箔層10aと、ポリエチレンフィルム層10bと、発泡ポリエチレンフィルム層10cと、ポリエチレンフィルム層10dと、発泡ポリエチレンフィルム層10eと、ポリエチレンフィルム層10fと、アルミニウム箔層10gとが順次に積層された、7層構造の積層シートである。アルミニウム箔層10a、アルミニウム箔層10gは輻射熱を反射する機能を有する。アルミニウム箔層10a、アルミニウム箔層10gの厚さは7μm程度であり、厚さが薄く、またアルミニウムの純度が99.99%と高いことにより輻射熱反射率を高めている。発泡ポリエチレンフィルム層10c、10eは発泡された空気層を有する。
このような遮熱シート10を、角柱2及び第1スペーサ9に取り付ける手段は特に問わず、釘又は木ねじ等で固定することができる。また、遮熱シート10をステープルで仮止めし、後述する第2スペーサ11の角柱2及び第1スペーサ9へ取り付けの際に、遮熱シート10を第2スペーサ11と共に角柱2及び第1スペーサ9に釘又は木ねじ等で取り付け固定してもよい。更に、遮熱シート10と角柱2及び第1スペーサ9との間に気密性両面粘着テープ(ブチルテープ)を介在させて気密性を高めてもよい。遮熱シート10が角柱2及び第1スペーサ9に取り付けられることにより、遮熱シート10と断熱パネル3の板材4との間には、空隙が形成されている。この空隙は、遮熱シート10が角柱2及び第1スペーサ9に密着することにより、他の個所からの空気の流通がなく遮熱効果の高い、静止空気層を構成する。遮熱シート10と断熱パネル3の板材4との間は、遮熱効果を得るために10mm以上の空隙であることが好ましい。図示した例では21mmである。
遮熱シート10を挟んで角柱2及び第1スペーサ9のそれぞれと対向する位置に、第2スペーサ11が遮熱シート10を介して角柱2及び第1スペーサ9のそれぞれに固定されている。第2スペーサ11は、本実施形態では角柱2又は第1スペーサ9に取り付けて後述する外装板12の釘止めに用いる胴縁を兼ねている。長方形断面の角柱よりなり、枠材5や補強材6と同様に、木材よりなるものとすることができる。もっとも、木材に限定されず、建築材として一般的な材料を用いることができる。第2スペーサ11を、角柱2及び第1スペーサ9に取り付ける手段は特に問わない。例えば釘又は木ねじ等で取り付け固定することができる。
第2スペーサ11の外装側の面に外装板12が取り付け固定されている。外装板12の材料は、外装材として用いられているものであれば特に問わない。また、外装板12を第2スペーサ11に固定する手段は建築基準法に適合する手段により、例えば釘又は木ねじを用いることができる。また、外装板12と第2スペーサ11とを、角柱2及び第1スペーサ9に釘又は木ねじにより同時に固定することもできる。外装板12が第2スペーサ11に取り付け固定されることにより、遮熱シート10と外装板12との間には空隙が形成されている。遮熱シート10と外装板12との間は、遮熱効果を得るために10mm以上の空隙であることが好ましい。図示した例では21mmである。
以上述べた本実施形態の遮熱及び断熱壁構造物1の効果について説明する。
本実施形態の遮熱及び断熱壁構造物1は、遮熱シート10から空隙を隔てて断熱パネル3の断熱材7を備えている。遮熱シート10は、太陽光線により発生する輻射熱、すなわち電磁波を反射して、遮熱シート10の内装側に向かう輻射熱(熱移動)を防止する。断熱材7は、熱の対流、伝導を防止する断熱材の効果を有し、また蓄熱材としての効果も有する。したがって、遮熱シート10と断熱材7のそれぞれが有する遮熱、断熱効果が最大限に発揮される。しかも、遮熱シート10と断熱材7とが密着せず、空隙により隔てられているから、遮熱シート10から断熱材7への、逆に断熱材7から遮熱シート10への熱移動が回避される。このため、外部から室内へ向かう輻射熱のうち遮熱シート10で反射された残余の輻射熱が熱移動して室内に侵入することを防止することができ、逆に室内の熱が外部に放散するのを防止することができる。また、遮熱シート10と断熱材7との間が空隙であることは、遮熱シート10と断熱材7との間に空気による断熱層が形成されていることになる。つまり遮熱シート10と断熱材7との間に形成された空隙によって、熱移動を防ぐと共に断熱効果をより高めることができる。
しかも、外装板12と遮熱シート10との間に空隙が形成されていので、この空隙が断熱層となり、断熱効果を有する。また、内装材8と断熱材7との間にも空隙が形成されているので、この空隙が断熱層となり、断熱効果も有する。
このため、夏季においては、外装板12と遮熱シート10との間に形成された空隙と、遮熱シート10により太陽光線により発生する輻射熱が反射され、遮熱シート10と断熱パネル3との間に形成された空隙により熱移動が遮断され、断熱パネル3の断熱材7により断熱され、内装材8と断熱材7との間に形成された空隙により断熱される。また、冬期においては、内装材8と断熱材7との間に形成された空隙により断熱されかつ蓄熱され、断熱材7により断熱かつ蓄熱され、遮熱シート10と断熱パネル3との間に形成された空隙により熱移動が遮断され、遮熱シート10により、断熱材7に蓄熱された輻射熱が反射され、外装板12と遮熱シート10との間に形成された空隙により熱移動が遮断される。
このように本実施形態の遮熱及び断熱壁構造物1は、遮熱シート10と断熱材7と、合計3つの空隙を備える構成により、遮熱効果と断熱効果の高い遮熱及び断熱壁構造物とすることができる。
また、本実施形態の遮熱及び断熱壁構造物1は、遮熱シート10により太陽の輻射熱の大部分を反射しているので、遮熱及び断熱壁構造物1の内部で温度差が生じにくい。
また、本実施形態の遮熱及び断熱壁構造物1は断熱パネル3を用意し、用意された断熱パネル3を角柱2の間に嵌め込むことにより、本実施形態の遮熱及び断熱壁構造物1を容易にかつ、効率よく組み立てることができる。具体的には、断熱パネル3は、内装側において枠材5及び補強材6と断熱材7との段差により凹部が形成されているので、断熱パネル3を2本の角柱2の間に取り付け固定する工程のみで、内装材8と断熱材7との間の空隙を確保することができる。また、特に第1スペーサを断熱パネル3の構成要素として有する実施形態においては、断熱パネル3は、外装側において第1スペーサが板材4から突出しているので、かかる断熱パネル3を2本の角柱2の間に取り付け固定する工程のみで、遮熱シート10と断熱パネル3の板材4との間の空隙を確保することができる。これにより、内装材8と断熱材7との間の空隙を形成するための工程が簡略化され、遮熱シート10と断熱パネル3の板材4との間の空隙を形成するための工程が簡略化される。よって、断熱パネル3を用いない場合に比べて建築現場における施工が容易である。
また、本実施形態の遮熱及び断熱壁構造物は、角柱2の一辺の長さの大小に適合させて、枠材5及び補強材6の、板材4の内面側表面から突き出ている長さを調節した断熱パネル3を用意することができる。かかる断熱パネル3を2本の角柱2の間に取り付け固定する工程により、角柱2の太さに合わせた遮熱及び断熱壁構造物1を容易に製造することができる。
また、本実施形態の遮熱及び断熱壁構造物1は、断熱パネル3の断熱材7の厚さを変更することで寒冷地仕様、温暖地仕様というように、地域に合わせた断熱パネル3をフレキシブルに用意することができる。よって温暖地、寒冷地の断熱基準に沿った遮熱及び断熱壁構造物1を容易に製造することができる。
また、本実施形態の遮熱及び断熱壁構造物1は、断熱パネル3が耐震性を考慮した強度を有するパネルであることにより、高い耐震性を有する遮熱及び断熱壁構造物を得ることができる。
また、本実施形態の遮熱及び断熱壁構造物1は、遮熱シート10が遮熱気密シートであることにより、そのシートの遮熱機能によって遮熱シート10から外装側の遮熱壁内部における温度差を小さくすることができ、また、遮熱シート10から内装側の遮熱壁内部における温度差を小さくすることができる。更に、遮熱シート10の気密機能によって遮熱シート10を通して内装側と外装側とで空気が流通するのを防止することができ、これによって空気の流通による熱移動を防止して遮熱シート10から外装側の遮熱壁内部における温度差及び遮熱シート10から内装側の遮熱壁内部における温度差を、更に小さくすることができる。これらのことから、遮熱及び断熱壁構造物1は、内部結露を防止することができる。
以上述べたように、本実施形態の遮熱及び断熱壁構造物1は、耐震性、遮熱性、断熱性、気密性に優れ、内部結露を防止できる遮熱及び断熱壁構造物である。
本発明の実施形態の遮熱及び断熱壁構造物1を製造する方法の一例について以下説明する。
まず、断熱パネル3を組み立てて予め用意する。断熱パネル3は、板材4に対して枠材5及び補強材6を釘等で取り付け固定し、また、板材4に対して釘等で断熱材7を取り付けることにより組み立てられる。断熱パネル3は、前述したように、第1スペーサ9を更に含む構成として組み立ててもよい。断熱パネル3が、第1スペーサ9を含む構成は、本実施形態の遮熱及び断熱壁構造物1の建築現場での施工をより容易にするので好ましい構成である。
用意された断熱パネル3を、隣り合う2本の角柱2の間に釘等で取り付け固定する。このとき、枠材5及び補強材6の、板材4の表面から突き出ている先端面と、角柱2の内装側の面とが、同一平面になるようにする。
次に、断熱パネル3の内装側においては、内装材8を断熱パネル3及び角柱2に釘等で取り付け固定する。また、断熱パネル3の外装側においては、必要に応じて第1スペーサ9を断熱パネル3に取り付け固定してから、遮熱シート10を断熱パネル3及び角柱2に取り付け固定する。断熱パネル3が、第1スペーサ9を含む構成の場合は、第1スペーサ9を断熱パネル3に取り付け固定する工程を省略することができ、建築現場での施工が容易である。
この内装材8の取り付けと、遮熱シート10の取り付けとの順序は問わず、先に遮熱シート10を取り付けて固定してから、内装材8を取り付けて固定してもよい。遮熱シート10は、ステープルで仮止めしてから、第2スペーサ11と一緒に断熱パネル3及び角柱2に取り付け固定してもよい。また、遮熱シート10を取り付ける前に、角柱2及び第1スペーサ9に気密性両面粘着テープ(ブチルテープ)を貼り付け、この気密性両面粘着テープを介在させて遮熱シート10を取り付けてもよい。
次に、第2スペーサ11を、遮熱シート10を介して角柱2及び第1スペーサ9のそれぞれに取り付け固定した後に、外装板12を第2スペーサ11に取り付け固定する。
以上の工程により、図1に示した遮熱及び断熱壁構造物1を製造することができる。また、上記の工程では、予め用意した断熱パネル3を用いているので、建築現場における施工能率を高めることができ、また、遮熱及び断熱壁構造物1を容易に組み立てることができる。
以上、図面を用いて本発明の実施形態について説明したが、本発明の遮熱及び断熱壁構造物及びその製造方法は、図面に示された実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない限り、幾多の変形をすることが可能である。
1 遮熱及び断熱壁構造物
2 角柱
3 断熱パネル
4 板材
5 枠材
6 補強材
7 断熱材
8 内装材
9 第1スペーサ
10 遮熱シート
11 第2スペーサ
12 外装板

Claims (6)

  1. 板材と、該板材の一面に形成された断熱材と、該板材の縁に設けられた枠材とを有する断熱パネルを、間隔をおいて隣り合う柱の間に取り付ける工程と、
    該断熱パネルの断熱材との間に空隙を形成させた状態で、該断熱パネルに内装材を取り付ける工程と、
    該断熱パネルの板材との間に空隙を形成させた状態で、該断熱パネルに遮熱シートを取り付ける工程と、
    該遮熱シートの一面との間に空隙を形成させた状態で、外装板を取り付ける工程と
    を有することを特徴とする遮熱及び断熱壁構造物の製造方法。
  2. 前記遮熱シートが、輻射熱反射率90%以である請求項1記載の遮熱及び断熱壁構造物の製造方法。
  3. 前記遮熱シートが、アルミニウム箔と樹脂フィルムと発泡樹脂フィルムとが積層されてなる請求項2記載の遮熱及び断熱壁構造物の製造方法。
  4. 板材、該板材の一面に形成された断熱材及び該板材の縁に設けられた枠材を有し、間隔をおいて隣り合う柱の間に取り付けられた断熱パネルと、該断熱パネルの断熱材との間に空隙を形成させた状態で、該断熱パネルに取り付けられた内装材と、該断熱パネルの板材との間に空隙を形成させた状態で、該断熱パネルに取り付けられた遮熱シートと、該遮熱シートの一面との間に空隙を形成させた状態で、取り付けられた外装板と、を備える遮熱及び断熱壁構造物。
  5. 前記遮熱シートが、輻射熱反射率90%以上の材料からなる請求項4記載の遮熱及び断熱壁構造物。
  6. 前記遮熱シートが、アルミニウム箔と樹脂フィルムと発泡樹脂フィルムとが積層されてなる請求項5記載の遮熱及び断熱壁構造物。
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