JP5105628B2 - 木造建物を外断熱被覆するための基本形パネル、外壁複合パネル及び屋根複合パネル - Google Patents

木造建物を外断熱被覆するための基本形パネル、外壁複合パネル及び屋根複合パネル Download PDF

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本発明は、木造建物の外壁や屋根を外断熱被服するための基本形複合パネル、外壁複合パネル及び屋根複合パネルに関するものであり、より詳しくは、断熱層の表面に、内側通気胴縁及び外側通気胴縁で、表裏両面が反射面である遮熱反射層を挟着形態で配置して、遮熱反射層の、外側には外壁又は屋根面を冷却する外側通気層を、内側には断熱層の湿気を放出する内側通気層を介在させる複合パネルに関するものであり、木造建築の技術分野に属するものである。
木造建物、鉄骨建物等を通気性に外断熱被覆する技術手段として、従来より各手段が提案されている。
図9は、特許文献1として挙げた従来例1の外壁複合パネルであって、本出願人が木造建物の通気性外断熱に好適なものとして提案したものであり、図9(A)は複合パネルの斜視図、図9(B)は横断面図、図9(C)は建物への適用状態斜視図である。
即ち、従来例1(図9)の複合パネルは、断熱層の層着面に、多数の条溝群を並行縦設し、断熱層の層着面の肉厚部に、セメント板等の外装下地材を層着して、各条溝を外装下地材と断熱層との間の通気層としたものである。
そして、木造建物への張着は、図9(C)に示す如く、柱、間柱に、内側の内装面材及び外側の構造用面材を配置した木造躯体に対し、各複合パネルを、断熱層相互を衝合接続形態で、構造用面材上に配置し、外装下地材(セメント板)のボルト挿入用孔から、断熱層の肉厚部を介して柱、間柱にボルトを打込むものである。
また、図10に示す従来例2は、特許文献2に開示されたスチールハウスの外張り断熱工法であって、図10(A)は外壁の部分断面斜視図であり、図10(B)は外壁の横断面図であり、図10(C)は屋根面の縦断面図である。
即ち、従来例2(図10)の外張り断熱工法は、外壁又は屋根構造の外側に断熱材を配置し、断熱材上に通気胴縁を介して外装材又は屋根下地材を配置して、建物躯体被覆断熱材と外装材又は屋根下地材との間に、通気層を形成するものであって、通気層の両面に、放湿性の低放射シートを配置し、通気層内を貫流する外気の輻射熱を、輻射熱反射作用によって熱変換すると共に、建物躯体内への伝熱を抑制して、外部に放出するものである。
特開2009−2046号公報 特開2006−177136号公報
従来例1(図9)の複合パネルにあっては、木造躯体の構造用面材に、各複合パネルの断熱層を当接し、且つ、各複合パネル相互も、断熱層相互の衝合接続形態で、複合パネルをボルトで柱、間柱に打設するだけで、施工性良く、木造建物は外断熱被覆出来、しかも、各条溝を上昇貫流する外気が、断熱層の湿気を放出すると共に、日射による外壁の過加熱を冷却する好適な通気性外断熱外壁を提供するが、断熱層は各条溝群によって貫流外気と常時接触するため、断熱層は、条溝群によって、夏季には、加熱されて冷房エネルギーロスを生じ、冬季には、冷却されて暖房エネルギーロスを生じるため、冷暖房での必要断熱機能を保持するためには、断熱層厚の増大が必要であった。
また、従来例2(図10)の、外断熱の外壁屋根構造にあては、複合パネルの採用でないため、建物躯体の構造耐力用面材への断熱材の配置、断熱材表面への低放射性シートの配置、通気胴縁の配置、低放射シートを張着した外装材の通気胴縁上への配置固定等、各部材の手作業による順次施工であって、施工が煩雑、且つ精緻な作業である。
しかも、断熱材と外装材との間の通気層の両面、即ち、断熱材外表面と外装材内表面、に低放射シートを備えているため、夏季にあっては、外装材からの輻射波は反射して断熱材に対する遮熱効果が期待出来るが、冬季にあっては、低放射シートが断熱材と層着しているため、断熱材からの通気層への熱伝導によって、通気層内の上昇空気流で放出され、断熱材に蓄熱する室内からの熱量が放熱することになり、低放射シートを層着した通気層は、流出熱の抑制効果が期待出来ない。
その上、断熱材上の低放射シートは、断熱材表面を被覆層着しているため、例え透湿性としても、断熱材の表面からの水蒸気放出能を低下させる。
本発明は、これら従来例1,2の各問題点を、一挙に解決又は改善する、外壁又は屋根の通気性外断熱構造を、施工性良く構築出来る新規技術を提供するものであり、熱伝達で75%の比率を占める輻射伝達を好適に制御して、外壁又は屋根からの過加熱を抑制し、且つ断熱層の、放湿を保証し、熱損失を抑制出来る、省エネルギーに有用な発明を提供するものである。
本発明の基本形複合パネル1は、図1に示す如く、複合パネル用の断熱層1Eの外面に、表裏が反射面である非透湿性の遮熱反射層1Cを、低熱伝導の内側通気胴縁1Dと外側通気胴縁1Bとの挟着形態で一体化して、断熱層1E表面と遮熱反射層1C間に内側通気層a2を形成し、両側端FL,FR及び上下端FU,FDでは、内側通気胴縁1Dと外側通気胴縁1Bとが面一であって、断熱層1Eに対して通気胴縁1D,1Bが、上端FUでは第2相欠け段差d2入り込み、下端FDでは第2相欠け段差d2突出し、一側端では第1相欠け段差d1入り込み、他側端では第1相欠け段差d1突出したものである。
この場合、低熱伝導の内側通気胴縁1D及び外側通気胴縁1Bとしては、木粉とプラスチック樹脂との混合物で、熱伝導率が0.06kcal/mh℃と低い難燃性の合成木材を用いれば良い。
また、断熱層1Eは、慣用の発泡プラスチック系成形断熱材を採用すれば良く、断熱層厚tEは、使用地域、使用部位に応じて適宜選定すれば良く、日本国内での、外壁用としては、85mmに、屋根用としては、160mmにすれば良い。
従って、本発明の基本形複合パネル1は、予め製作保管しておき、木造建物の通気性外断熱外壁の施工に際しては、図4に示す如く、木造躯体WFの構造用面材5D上に、各基本形複合パネル1を、断熱層1E相互の上下、左右衝合当接形態で配置し、外側通気胴縁1B上に、慣用の窯業系サイディング等の仕上面を備えた外装材9を張着すれば、外壁構造は、図4(B)に示す如く、外装材9と断熱層1E間を接続する胴縁での熱橋は抑制出来、非透湿性の遮熱反射層1Cで仕切られた、外装材9の内側の外側通気層a1と、断熱層1Eの外側の内側通気層a2を備えたものとなる。
そして、外側通気層a1は、日射等で加熱された外装材9を冷却するための上昇空気流arの流路を提供し、内側通気層a2は、外側通気層a1からの輻射熱侵入及び雨水浸入を抑制した状態の下に、断熱層1Eの湿気(水蒸気)を放出するための上昇空気流arの流路を提供する。
そのため、外側通気層a1は、外装材9から放射される輻射線を遮熱反射層1Cで反射して、外装材9の内面で熱変換して下方からの上昇空気流arで外部へ放出し、内側通気層a2は、断熱層1Eから断熱機能低下の要因である水蒸気(湿気)の、上昇空気流arによる外部への放出を達成すると共に、遮熱反射層1Cが断熱層1Eからの輻射線を反射して断熱層1E表面に輻射熱として熱還元して断熱層1Eの熱損失を抑制する。
従って、本発明の基本形複合パネル1は、外壁の構築に際しては、施工時に、需要者の好みに応じた外装材9を選択して外側通気胴縁上に張設すれば良く、屋根の構築に際しては、図6に示す如く、慣用の軸組み屋根Rの野地板5F上に、必要に応じて、断熱層1Eの厚さtEを積層して増大して、断熱層1E相互の衝合接続で配置し、外側通気胴縁1B上に、慣用の屋根下地材3Aを張設し、屋根下地材3A上に、慣用の防水シート7B及び屋根材7Aを張着すれば、屋根面冷却用の外側通気層a1と、断熱層1Eの湿気を放出するための内側通気層a2とを備えた屋根構造となり、基本形複合パネル1を用いて得られる外壁構造も屋根構造も、省エネルギー性に優れた通気性外断熱構造を提供する。
また、本発明の基本形複合パネル1は、予め、製作備蓄しておき、必要に応じて、出荷前に、フェノール樹脂板、軽量気泡コンクリート板、押出成形セメント板、金属板、フレキシブル板、アルカリ繊維強化セメント板等の各種の外装下地材2Aを、需要者(ユーザー)の好みの外装材9に対応選択して、外側通気胴縁1B上に張設し、外壁用複合パネル2として準備して施工現場に搬入することも、予め製作備蓄している基本形複合パネル1に、出荷前に、屋根下地材3Aを外側通気胴縁1B上に張設して、屋根複合パネル3として準備して、施工現場に搬入することも可能である。
そのため、木造建物の新規、且つ有用な通気性外断熱外壁、及び通気性屋根の構築が合理化出来、需要者の好みに応じて選択する、外壁の外装材9、外装下地材2A、屋根下地材3A等の複合パネルの面材と、建物の通気性外断熱の機能を保証する基本形複合パネル1、とを別々に準備することにより、省エネルギー性に優れた高品質の通気性外断熱構造の外壁及び屋根を、需要者の好みに応じて、且つ作業性良く、構築する技術手法を提供する。
また、本発明の基本形複合パネル1は、図1に示す如く、両側端FL,FR及び上下端FU,FDでは、内側通気胴縁1Dと外側通気胴縁1Bとが面一であって、断熱層1Eに対して通気胴縁1D,1Bが、上端FUでは第2相欠け段差d2入り込み、下端FDでは第2相欠け段差d2突出し、一側端では第1相欠け段差d1入り込み、他側端では第1相欠け段差d1突出している点も必須の構成要件としている。
この場合、左右の第1相欠け段差d1、上下の第2相欠け段差d2が、左右、上下の相欠け接合を保証するものであるから、左右の第1相欠け段差d1は、突出側が右側でも、左側でも良く、各相欠け段差d1,d2の寸法は、対応寸法が整合しておれば良く、第1相欠け段差d1は10mm、第2相欠け段差d2は20mmとすれば良い。
従って、基本形複合パネル1は、損傷し易い遮熱反射層1Cを露出形態で備えてはいるが、上下端、左右端は剛性の通気胴縁1D,1Bが存在するため、各基本形複合パネル1相互の、木造躯体(構造躯体)WFへの張設時の、衝合当接作業は、各通気胴縁1D,1Bが遮熱反射層1Cの端縁を挟着保護しているため、且つ、上下左右端では、断熱層1Eと通気胴縁が段差d1,d2を備えているため、各基本形複合パネル1の衝合当接はスムーズに実施出来る。
そして、図4に示す如く、左右の第1相欠け段差d1による断熱層1E相互の垂直当接界面Vfと、通気胴縁相互の垂直当接界面Vf´とは第1相欠け段差d1ずれ、上下の第2相欠け段差d2による断熱層1E相互の水平当接界面Hfと通気胴縁相互の水平当接界面Hf´とは第2相欠け段差d2ずれるため、基本形複合パネル1相互の上下左右の当接位置では、気密テープ処理も不要となって作業性が向上する。
また、本発明の基本形複合パネル1では、遮熱反射層1Cは、上下端が通気胴縁1D,1Bの上下端と面一であり、日射反射率0.85〜0.95と高く、長波放射率0.05と低く、日射吸収率0.05〜0.15と低く、長波反射率0.95と高いものが好ましい。
遮熱反射層1Cとしては、アルミ箔は経年によって汚れが付着しても放射率の変化は殆ど生じなく、日射反射率が0.85〜0.95と高く、長波放射率が0.05と低く、日射吸収率が0.05〜0.15と低く、長波反射率が0.95と高い。
従って、遮熱反射層1Cとしては、図8(A)に示す、2mm厚t´cのプラスチック製薄板1Mの表裏に、0.2mm厚のアルミ箔C1を層着したものや、図8(B)に示す0.2mm厚で、表裏両面がアルミ箔のもの等の採用が可能であり、遮熱反射層1Cを、上下端を通気胴縁1B,1Dと面一としたため、外壁を施工した際には、遮熱反射層1Cも、通気胴縁1D,1B同様、上下パネル連通形態となり、外壁全高に亘る外側通気層a1と内側通気層a2の区画を保証し、非透湿性のため、外側通気層a1内から内側通気層a2内への雨水や湿気の浸入をも抑制する。
そして、該物性を有する遮熱反射層1Cは、外壁又は屋根が、外気より遥かに高温となって、外側通気層a1内では、入り込む長波の熱輻射線を高反射率で熱に変換し、内側通気層a2内では、外側通気層a1から熱遮断された状態の下に、断熱層1Eから放射される長波の熱輻射線を高反射率で断熱層1E面に熱還元し、室内の冷暖房での省エネルギーを保証し、或いは、断熱層1Eの薄肉化を可能にし、且つ外壁又は屋根の過加熱損傷を抑制する。
また、本発明の基本形複合パネル1にあっては、内側通気胴縁1Dと外側通気胴縁1Bとは、同幅、且つ、10乃至20mm厚の同厚であり、内側通気胴縁1Dの総断面積が内側通気層a2の総断面積の、20%以下であるのが好ましい。
この場合、典型的には、通気胴縁1D,1Bは、幅50mm、厚さ20mmの合成木材である。
そして、内側通気胴縁の厚さtDは内側通気層の厚さta2を規定するものであるから、通気胴縁の厚さtDはドラフト空気流arの、10℃での理論上必要最低限の貫流0.01m/sを保証する必要があり、通気胴縁1D,1Bの厚さ、即ち通気層a2,a1の厚さが10mmであれば、遮熱反射層1C面から5mm離れた部位、即ち、中央部位で、0.024m/sのドラフト流速が得られ、通気層厚20mmでは、中央部位で0.038m/sのドラフト流速が得られ、通気層厚が80mmを越せばパネル上端で、部分的に下向き空気流を生ずる可能性がある。
そのため、本発明の通気胴縁の厚さは、外壁の下端から上端への適正なドラフト空気流arを保証する。
そして、基本形複合パネル1や、外壁複合パネル2、屋根複合パネル3にあっては、必要機能の保持を条件に、なるべくパネル厚を薄く形成する命題(業界要望)があるが、通気胴縁厚を10〜20mmの範囲に選定すれば、薄パネル化と、ドラフト空気流arの貫流保証とが達成出来、しかも、通気胴縁の断面積を通気層の断面積の20%以内にしたため、例えば従来例1の如き、従来の通気性外断熱パネルの数倍の通気機能が確保出来る。
そのため、本発明の基本形複合パネルは、薄い複合パネル厚で、十分な通気機能を備えた、実用上、極めて有利な外壁パネル、及び屋根パネルの提供を可能とする。
また、基本形複合パネル1にあっては、内側通気胴縁1Dと外側通気胴縁1Bとは、同幅であって、厚さは、10乃至20mm厚の範囲内で、且つ、内側通気胴縁1Dの厚さtDが外側通気胴縁1Bの厚さtBより小であり、内側通気胴縁1Dの総断面積が内側通気層a2の総断面積の20%以下であるのが好ましい。
この場合も、内側通気層a2の厚さta2は、最小限のドラフト空気流arの貫流を保証する必要があり、典型的には、内側通気胴縁1Dは10mm厚、外側通気胴縁1Bは20mm厚である。
従って、本発明の基本形複合パネル1を採用して構築した外壁又は屋根にあっては、外側通気胴縁1B(標準:20mm厚)で構成した外側通気層a1は、ドラフト空気流arの高い流速(標準:0.038m/s)で外壁又は屋根を有効に冷却する。
そして、薄い内側通気胴縁1D(標準:10mm厚)で構成した内側通気層a2は、低い流速(標準:0.024m/s)のドラフト空気流arが貫流し、断熱層1Eの湿気の放出機能は十分奏するが、内側通気層a2内は、外側通気層a1よりも、夏はより低く、冬はより高い温度のドラフト空気流arが低速上昇し、断熱層1E表面に対する、夏の加熱、冬の冷却、の作用が、高速流のドラフト空気流arよりも減少出来、断熱層1E表面に滞留する空気薄膜での熱伝導保護と相俟って、断熱層1Eに、冷暖房時の省エネルギー効果をより有効とする。
そのため、本発明の基本形複合パネル1は、十分な通気機能を備え、且つパネル厚T1も薄形化出来る、実用上、極めて有利な、外壁構造、外壁複合パネル及び屋根複合パネルの提供を可能とする。
また、本発明の外壁用複合パネル2は、図2に示す如く、請求項1記載の基本形複合パネル1(図1)の外側通気胴縁1B上に、外壁用の外装下地材2Aを張着して、外装下地材2Aと遮熱反射層1C間に、外側通気層a1を形成したものである。
この場合、外壁複合パネル2は、それ自体が、基本形複合パネル1の外面に外装材9を張着した形態、即ち、中間層の遮熱反射層1Cを介して、断熱層1Eの表面には内側通気層a2を、外装下地材2Aの内側面には外側通気層a1を備えたものとなる。
そして、基本形複合パネル1に外装下地材2Aを付与する作業、即ち外壁複合パネル2の製作は工場生産であるため、均質製品が得られる。
また、外壁の構築も、図5に示す如く、木造躯体WFの面材5D上に、該外壁複合パネル2を張設し、外装下地材2A表面に、慣用の外装材9を張着するだけで、均斉な品質の、外断熱通気性の外壁構造が得られ、需要者(ユーザー)の好みに応じた外装材9を備えた外壁構造が、作業性良く構築出来る。
そして、外壁複合パネル2を張設した外壁は、基本形複合パネル1に外装材9を張着した外壁構造と、同等の高品質の、省エネルギー性外壁となる。
即ち、外壁複合パネル2を、上下左右、当接形態で配置した外壁は、外装下地材2Aと断熱層1Eとの間に、遮熱反射層1Cで区画された外側通気層a1と内側通気層a2とに、外壁下端から外壁上端へのドラフト空気流arが流れるため、夏季の冷房時にあっては、外側通気層a1は、高温化した外装下地材2Aからの放射熱線(輻射波)を遮熱反射層1Cで反射して熱変換してドラフト空気流arで上方へ排出し、外装下地材2A及び外装材9の過加熱損傷を抑制する。
また、内側通気層a2は、外側通気層a1からの熱影響を実質上受けることなく、断熱層1Eからの放湿作用を奏すると同時に、夏季の冷房時にあっては、上昇するドラフト空気流arよりも低温の断熱層1Eの表面からの遮熱反射層1Cへの放射が、断熱層1E表面への低温反射熱還元することと、断熱層1E表面で粘性滞留する低温空気膜層でのドラフト空気流arからの熱伝導抑制作用とにより、断熱層1Eに対するドラフト空気流arでの加熱を抑制し、冷房作用の熱損失を抑制する。
また、冬季の暖房時にあっては、温度の高い室内から温度の低い内側通気層a2に向かって断熱層1Eを湿流(湿気)が透過してドラフト空気流arで外方に排出すると共に、温度の高い室内を断熱している断熱層1Eから温度の低い内側通気層a2内へ、長波長の輻射波(熱線)を放射するが、該熱線は、遮熱反射層1Cでの反射によって、断熱層1Eの表面で熱に変換して断熱層1Eに熱還元する。
そして、断熱層1E表面に粘性付着して略静止した空気流薄膜が、断熱層1E表面へのドラフト空気流arからの熱伝導保護と、断熱層1Eから放射した輻射熱による熱還元によって、断熱層1Eの熱損失を抑制して、暖房作用の熱損失を抑制する。
また、本発明の外壁複合パネル2は、図2に示す如く、両側端FL,FR及び上下端FU,FDでは、内側通気胴縁1D、外側通気胴縁1B及び外装下地材2Aが面一であり、且つ、断熱層1Eに対して、外装下地材2Aが、上端FUでは第2相欠け段差d2入り込み、下端FDでは第2相欠け段差d2突出し、一側端では第1相欠け段差d1入り込み、他側端では第1相欠け段差d1突出しているのが好ましい。
この場合、左右の第1相欠け段差d1は、相互に左右相欠け接合を保証するもので、第1相欠け段差d1の突出は右側でも左側でも良く、上下の第2相欠け段差d2は相互に上下相欠け接合を保証すれば良いので、各相欠け段差d1,d2の寸法は、対応整合寸法であれば良く、典型的には、第1相欠け段差d1は10mm、第2相欠け段差d2は20mmである。
従って、外壁複合パネル2相互の、木造躯体WFの構造用面材5Dの表面への張着作業時には、各複合パネル2の上下、左右の相欠け用段差d2,d1が案内作用を奏し、作業性が良い。
しかも、各複合パネル2の衝合当接は、図5(B),(C)に示す如く、断熱層1E相互の、側面当接での垂直界面Vfと、外装下地材2A及び通気胴縁1D,1B相互の、側面当接の垂直界面Vf´は、第1相欠け段差d1ずれ、断熱層1E相互の、上下端当接の水平界面Hfと、外装下地材2A及び通気胴縁1D,1B相互の、上下端当接の水平界面Hf´とは第2相欠け段差d2ずれるため、各パネル当接界面VfとVf´,HfとHf´では空気の流入遮断機能を奏し、各パネル2の衝合当接部位への気密テープ処理作業は不要となって作業性が向上する。
また、本発明の外壁複合パネル2の発明は、図2に示す如く、内側通気胴縁1Dと外側通気胴縁1Bとは、同幅、且つ、10乃至20mm厚の同厚であり、内側通気胴縁1Dの総断面積及び外側通気胴縁1Bの総断面積が、それぞれ、対応する内側通気層a2の総断面積及び外側通気層a1の総断面積の20%以下であるのが好ましい。
この場合、典型的には、図2に示す如く、50mm幅、20mm厚の合成木材の通気胴縁を、幅910mmのパネル2内に3本配置する。
そして、各通気胴縁の厚さは、通気胴縁を介在する対応通気層の厚さを規定するものであり、通気層a1,a2の最小限の厚さは、ドラフト空気流arの上昇貫流を保証する必要があり、10mm厚の通気層は、層厚の中央部位、即ち、遮熱反射層1Cから5mm離れた部位で、実験上0.024m/sのドラフト空気流arを発生し、実験上の最低限のドラフト空気上昇流速0.01m/sを十分に満足する。
また、建物の外壁や屋根を被覆するパネルは、十分な機能を備え、且つ、可能な限り薄くしたい切実な要望が業界内にあり、通気胴縁の断面積を対応通気層の20%以下に抑えることにより、例えば、従来例1の通気性外断熱複合パネルより、遥かに大容量のドラフト空気流arの貫流を保証する。
従って、本発明の外壁複合パネル2は、パネルの薄形化と、ドラフト上昇空気流arの、十分な流量とを保証した、極めて有効な、外断熱外壁複合パネル2の提供を可能とする。
また、本発明の外壁複合パネル2は、内側通気胴縁1Dと外側通気胴縁1Bとは、同幅であって、厚さが10乃至20mm厚の範囲内で、且つ、内側通気胴縁1Dの厚さtDが外側通気胴縁1Bの厚さtBより小であり、内側通気胴縁1Dの総断面積及び外側通気胴縁1Bの総断面積が、それぞれ対応する内側通気層a2の総断面積及び外側通気層a1の総断面積の20%以下であるのが好ましい。
この場合、内側通気胴縁1Dの厚さtDで規定される内側通気層a2の厚さta2も、最低限必要なドラフト空気流arの貫流を保証する必要があり、典型的には、内側通気胴縁1Dの厚さtDは10mmであり、外側通気胴縁1Bの厚さtBは20mmである。
従って、本発明の外壁複合パネル2は、厚い外側通気層a1(標準:20mm)と、薄い内側通気層a2(標準:10mm)とを備えたものとなるが、外側通気層a1は、外装下地材2Aの冷却に十分な流速(0.038m/s)のドラフト空気流arを貫流するものとなり、内側通気層a2は、層厚が小であって、ドラフト空気流arの流速(標準:0.024m/s)が低く、貫流空気量も、外側通気層a1のそれより少なくなる。
そして、内側通気層a2が、外側通気層a1より、低速、且つ少量のドラフト空気流arを貫流するため、及び外側通気層a1と熱的に遮断されているため、内側通気層a2内の低速のドラフト空気流arは、夏季の冷房時には、外装下地材2Aの内面で加熱された外側通気層a1内の高温のドラフト空気流arよりも低温となり、冬季の暖房時には、流速が低いために、断熱層1Eからの加熱で、外側通気層a1内のドラフト空気流arよりも高温となる。
そのため、薄くした内側通気層a2内のドラフト空気流arは、断熱層1Eの湿気を外部へ排出する機能は発揮するが、断熱層1Eに対する、ドラフト空気流arでの、夏季での加熱作用も、冬季での冷却作用も抑制されたものとなり、内側通気胴縁1Dの薄肉化によるドラフト空気流arの流速の低減化は、パネル厚T2の薄形化の下に、冷暖房の省エネルギー性に優れた複合パネル2の提供を可能とする。
また、本発明の外壁複合パネル2は、両側端FL,FR及び下端FDでは、内側通気胴縁1D、外側通気胴縁1B及び外装下地材2Aが面一であり、外装下地材2Aの上端UAを外側通気胴縁1Bの上端UBより、横目地dx段差入り込ませ、且つ、断熱層1Eに対して、外装下地材2Aが、上端FUでは、第2相欠け段差d2プラス横目地段差dx入り込み、下端FDでは、第2相欠け段差d2突出し、一側端では第1相欠け段差d1入り込み、他側端では第1相欠け段差d1突出しているのが好ましい。
この場合、横目地段差dxは、外壁複合パネル2を上下に衝合接続した際に、上側複合パネルの外装下地材2Aの下端と、下側複合パネルの外装下地材2Aの上端との間に形成する横目地間隔であり、典型的には、該横目地段差dxは20mmである。
該外壁複合パネル2を、上下に当接衝合して構造用面材5D上に被覆張設すれば、上下の外装下地材2A間には横目地dx用の間隔が生じるため、該間隔には、図5(C)に示す如く、慣用のバッカー11Bで閉止して、外装下地材2Aの表面に張着する上下外装材9間、即ちバッカー11Bの前面に、慣用のシーリング11Aを充填すれば、外側通気層a1の前面は空密閉止出来て、外側通気層a1は、外壁の下端から上端へのドラフト空気流arの貫流を保証すると共に、外装材9の熱伸縮にも対応出来るものとなり、外装材9の、需要者に応じた自在の選択適用が可能となる。
また、本発明の屋根複合パネル3は、基本形複合パネル1の外側通気胴縁1B上に、屋根下地材3Aを張着して、屋根下地材3Aと遮熱反射層1C間に外側通気層a1を形成したもの、即ち、図2の外壁複合パネル2に於いて、外装下地材2Aを屋根下地材3Aに変更したものである。
この場合、屋根下地材3Aは、慣用の、重量が10kg/m、強度が200kgf/cm、厚さ12mmの構造用合板を採用すれば良い。
そして、基本形複合パネル1に屋根下地材3Aを張着付設する作業は工場生産であるため、均質製品が得られる。
尚、基本形複合パネル1で屋根複合パネル3を製作する際には、断熱層1Eの厚さ(標準:85mm)は、必要に応じて、同材質板を付加貼着して増厚(標準:160mm)すれば良い。
従って、屋根Rの構築は、図6に示す如く、在来軸組工法の屋根Rの野地板5F上に、各屋根複合パネル3を、相互の断熱層1Eを上下左右衝合当接配置し、複合パネル3を貫通する形態で、屋根下地材3Aから小屋垂木5Eに長ねじ6Aを介して固定し、屋根下地材3A上に、慣用の防水シート7Bを延展して屋根材7Aを配置すれば良く、通気性の外断熱屋根Rが作業性良く施工出来る。
そして、得られる屋根構造は、屋根下地材3Aと断熱層1Eとの間に、両面が反射面で非透湿性の遮熱反射層1Cで区画された外側通気層a1と内側通気層a2とに、屋根下端、即ち屋根軒先から屋根上端、即ち棟開口部位まで、ドラフト空気流arが貫流するため、外側通気層a1は、屋根面からの日射で、外気温より遥かに高温化する屋根下地材3Aの冷却作用を奏するドラフト空気流arの貫流を保証し、内側通気層a2は、断熱層1Eの湿気(水蒸気)を放出して断熱機能低下を抑制すると共に、断熱層1Eから放射される熱線を、遮熱反射層1Cで反射して断熱層1E表面で熱変換して熱還元し、断熱層1Eのドラフト空気流arからの熱影響を抑制する。
即ち、該屋根複合パネル3で構築した屋根Rは、機能面でも、高品質の省エネルギー屋根となる。
また、本発明の屋根複合パネル3は、図2に示す外壁複合パネル2に於いて、外装下地材2Aを屋根下地材3Aに置換したパネルであって、両側端FL,FR及び上下端FU,FDでは、内側通気胴縁1D、外側通気胴縁1B及び屋根下地材3Aが面一であり、且つ、断熱層1Eに対して屋根下地材3Aが、上端FUでは第2相欠け段差d2入り込み、下端FDでは第2相欠け段差d2突出し、一側端では第1相欠け段差d1入り込み、他側端では第1相欠け段差d1突出しているのが好ましい。
この場合、左右の第1相欠け段差d1は、屋根複合パネル3相互の左右相欠け接合を保証するものであるから、左右の第1相欠け段差d1の突出側は、右側でも左側でも良く、上下の第2相欠け段差d2相互は、屋根複合パネル3相互の上下相欠け接合を保証するものであり、典型的には、第1相欠け段差d1は10mm、第2相欠け段差d2は20mmである。
従って、図6に示す如く、屋根複合パネル3相互の、軸組み屋根Rの野地板5F上への張設作業は、上下左右の各相欠け段差d2,d1が相互衝合当接の案内作用を奏するため、作業性が良い。
しかも、各屋根複合パネル3の、上下、左右の衝合当接は、図6に示す如く、断熱層1E相互の側面接続での垂直当接界面Vfと、屋根下地材3A及び通気胴縁1D,1B相互の、側面当接での垂直当接界面Vf´とは、第1相欠け段差d1ずれ、断熱層1E相互の、上下端当接の水平当接界面Hfと、屋根下地材3A及び通気胴縁1D,1B相互の上下端当接の水平当接界面Hf´とは、第2相欠け段差d2ずれるため、各パネル当接界面VfとVf´、HfとHf´では空気流入遮断機能を奏し、各パネル3の衝合当接部位への気密テープ処理作業は不要となって、屋根構築の作業性が向上する。
また、本発明の屋根複合パネル3は、図2に示す外壁複合パネル2に於いて、外装下地材2Aを屋根下地材3Aに置換したものであって、内側通気胴縁1Dと外側通気胴縁1Bとは、同幅、且つ、10乃至20mm厚の同厚であり、内側通気胴縁1Dの総断面積及び外側通気胴縁1Bの総断面積が、それぞれ、対応する内側通気層a2の総断面積及び外側通気層a1の総断面積の20%以下であるのが好ましい。
この場合、典型的には、図2に示す如く、50mm幅、20mm厚の、熱伝導率(0.06kcal/mh℃)の合成木材の通気胴縁1D,1Bを、幅910mmのパネル3内に3本配置する。
そして、各通気胴縁1D,1Bの厚さは、それぞれ通気胴縁を介在する通気層a2,a1の厚さを規定するものであり、通気層の最小限厚はドラフト空気流arの貫流を保証する必要があるが、10mm厚の通気層は、層厚の中央部位で、実験上、0.024m/sの空気上昇流速を発生するため、理論上の最小限の必要空気上昇流速0.01m/sを十分に満足する。
また、建物の外壁や屋根を被覆するパネルは、必要機能の具備を条件に、成るべく薄板とすることが好ましく、各通気胴縁1D,1Bの断面積を、対応通気層の断面積の20%以下に抑えることにより、パネル厚の増大化を抑えて通気量の増大、及びパネルに対する通気効果の増大が可能となる。
従って、本発明の屋根複合パネル3は、パネルの薄形化と、ドラフト上昇空気流arの十分な流量を保証した、極めて有効な、外断熱屋根複合パネル3の提供を可能とする。
また、本発明の屋根複合パネル3にあっては、内側通気胴縁1Dと外側通気胴縁1Bとは、同幅であって、厚さは、10〜20mm厚の範囲内で、且つ、内側通気胴縁1Dの厚さtDが外側通気胴縁1Bの厚さtBより小であり、内側通気胴縁1Dの総断面積及び外側通気胴縁1Bの総断面積が、それぞれ、対応する内側通気層a2の総断面積及び外側通気層a1の総断面積の20%以下であるのが好ましい。
この場合、典型的には、内側通気胴縁1Dの厚さtDは10mm、外側通気胴縁1Bの厚さtBは20mmである。
そして、厚手(20mm)の外側通気胴縁1Bは、屋根下地材3Aと遮熱反射層1Cとの間の外側通気層a1の厚さta1を規定し、内側通気胴縁1Dの厚さtDは、断熱層1Eと遮熱反射層1Cとの間の内側通気層a2の厚さta2を規定する。
そのため、外側通気層a1は、大容量のドラフト空気流arを貫流させ、外気より遥かに高温加熱した屋根下地材3Aの内面を好適に冷却する。
この場合、高温化した屋根下地材3Aから放射される熱線は、遮熱反射層1Cで反射されて屋根下地材3A面で熱変換して放出するため、内側通気層a2内への熱伝達は遮熱反射層1C自体の熱伝導性のみであり、殆ど無視出来る。
また、内側通気層a2は、外側通気層a1内のドラフト空気流arよりも、夏季では遥かに低温の外気温近似の温度で、冬季では高温で、断熱層1Eからの湿気の放出作用には十分なドラフト空気流arを貫流させるが、通気層a2の層厚ta2が小(10mm)でドラフト空気流速が小(標準:0.024m/s)であって、断熱層1E表面に粘性滞留する空気膜を備えること、及び断熱層1E表面からの内側通気層a2内への放射熱の大半は、遮熱反射層1Cでの反射で断熱層1E表面に熱還元されることにより、内側通気層a2内のドラフト空気流arは、高流速のドラフト空気流に比べて、断熱層1Eの、冷房時での加熱作業を抑制し、暖房時での冷却作用を抑制する。
従って、内側通気胴縁1Dを外側通気胴縁1Bより薄くした発明は、パネル厚を薄形化して省エネルギー性の向上に有効な、極めて有用な屋根複合パネルの提供を可能とする。
また、枠組み屋根複合パネル4は、図3に示す如く、複合パネルの断熱層1Eは、両側端FL,FR及び中央に、低熱伝導の縦桟1Fを、上下前後面一に一体化し、断熱層1Eの外面に、表裏が反射面である非透湿性の遮熱反射層1Cを、熱伝導の低い内側通気胴縁1Dと外側通気胴縁1Bとの挟着形態で一体化して、断熱層1E表面と遮熱反射層1C間に内側通気層a2を配置し、外側通気胴縁1B上に屋根下地材3Aを張着して、屋根下地材3Aと遮熱反射層1C間に外側通気層a1を配置し、両側端FL,FR及び上下端FU,FDでは、内側通気胴縁1D、外側通気胴縁1B及び屋根下地材3Aが面一であり、且つ、断熱層1Eに対して屋根下地材3Aが、上端FUでは第2相欠け段差d2入り込み、下端FDでは第2相欠け段差d2突出し、一側端では第1相欠け段差d1入り込み、他側端では第1相欠け段差d1突出したものである。
この場合、枠組み工法用屋根複合パネル4は、構造躯体WFとして構築した小屋組みの母屋5M上に屋根Rとして敷設するものであって、断熱層1E内に一体化した縦桟1Fは小屋垂木と同様の役目を果すものであり、各縦桟1Fは、典型的には、幅が50mm、厚さが断熱層1E厚(標準:160mm)と同厚であって、断熱層1Eの幅(標準:910mm)の両端及び中央に、計3本埋設配置する。
また、内側通気胴縁1D、外側通気胴縁1B及び遮熱反射層1Cは、基本形複合パネル1、外壁複合パネル2、及び屋根複合パネル3と同一物とすれば良い。
従って、該枠組み屋根複合パネル4は、通気性の外断熱屋根の構築に際しては、図7に示す如く、在来の枠組み工法による木造躯体WFの小屋組みの梁5P上で、小屋束(束)5Kで支承された母屋5M上に、各パネル4を上下、左右、断熱層1Eを衝合当接して配置し、屋根下地材3A上から、長ねじ6Aを、外内各通気胴縁1B,1D及び断熱層1E内の縦桟1Fを貫通して母屋5Mに打込めば、断熱層1E内の縦桟1Fが小屋垂木の機能を奏して屋根構造となり、屋根下地材3A上に、慣用の防水シート7B及び屋根材7Aを張設すれば屋根Rが構築出来る。
そして、枠組み屋根複合パネル4を用いて、在来の枠組み工法によって屋根を構築すれば、小屋垂木や野地板の現場施工が不要であり、工期短縮を図ることが出来る。
しかも、得られる外断熱屋根Rは、図6に示す軸組み工法で屋根複合パネル3を配置した屋根同様に、屋根下地材3Aの内側の外側通気層a1は、日射で高温化する屋根下地材3Aからの熱を、遮熱反射層1Cから断熱層1E側への伝達を抑制して、ドラフト空気流arで放出して、屋根の高温化による損傷を抑制する。
そして、断熱層1Eの外側の内側通気層a2は、断熱層1Eから湿気を放出して断熱層1Eの断熱機能低下を抑制すると共に、断熱層1E表面から放射される熱線を遮熱反射層1Cで反射して、再度、断熱層1E表面に熱還元すること、及び断熱層1E表面に空気粘性で滞留する空気薄膜での伝導熱保護により、冷房時には、ドラフト空気流arでの断熱層1Eの温度上昇を抑制し、暖房時には、ドラフト空気流arでの断熱層1Eの温度降下を抑制し、冷暖房の省エネルギー効果を奏する。
従って、枠組み屋根複合パネル4で構築した屋根Rは、図6に示す、屋根複合パネル3を軸組み工法で構築した屋根同様に、機能面でも、高品質の省エネルギー屋根となる。
また、本発明の枠組み屋根複合パネル4は、図3に示す如く、両側端FL,FR及び上下端FU,FDでは、内側通気胴縁1D、外側通気胴縁1B及び屋根下地材3Aが面一であり、且つ、断熱層1Eに対して屋根下地材3Aが、上端FUでは第2相欠け段差d2入り込み、下端FDでは第2相欠け段差d2突出し、一側端では第1相欠け段差d1入り込み、他側端では第1相欠け段差d1突出した点も、必須の構成要件としている。
この場合、左右の第1相欠け段差d1、及び上下の第2相欠け段差d2は、共に、それぞれ左右、上下の相欠け接合を保証すれば良く、左右の相欠け段差d1の空気側縁は右でも左でも良く、典型的には、第1相欠け段差d1は10mm、第2相欠け段差d2は20mmである。
従って、図7に示す如く、枠組み屋根複合パネル4相互の、枠組み屋根Rの母屋5M上への張設作業は、上下左右の各相欠け段差d2,d1が相互衝合当接のガイド作用を奏するため、作業性が良い。
その上、各複合パネル4相互の、上下左右衝合当接は、図7に示す如く、側面接合部位では、断熱層内の縦桟1F相互の垂直当接界面Vfと、屋根下地材3A及び通気胴縁1D,1B相互の垂直当接界面Vf´とが第1相欠け段差d1ずれ、上下接合部位では、断熱層内の縦桟1F相互の水平当接界面Hfと、屋根下地材3A及び通気胴縁1D,1B層との水平当接界面Hf´とが第2相欠け段差d2ずれ、各パネル相互間の衝合当接部位では空気流入が阻止出来るため、パネル衝合部位への気密テープ処理作業は不要となって、屋根構築の作業性も向上する。
また、枠組み屋根複合パネル4の発明にあっては、図3に示す如く、内側通気胴縁1Dと外側通気胴縁1Bとは、同幅、且つ、10乃至20mm厚の同厚であり、内側通気胴縁1Dの総断面積及び外側通気胴縁1Bの総断面積が、それぞれ、対応する内側通気層a2の総断面積及び外側通気層a1の総断面積の20%以下であるのが好ましい。
この場合、通気胴縁1D,1Bは、典型的には、図3に示す如く、幅(L1)が50mm、厚さ20mmで、熱伝導率0.06kcal/mh℃の合成木材を幅(WA)910mmのパネル4内に3本配置する。
そして、各通気胴縁1D,1Bの厚さは、それぞれ、通気胴縁を介在する通気層a2,a1の厚さを規定するものであり、通気層の最小限厚は、ドラフト空気流の有効貫流を保証する必要があるが、10mm厚の通気層は、層厚の中央部位で、実験上、0.024m/sの空気上昇流速を発生するため、理論上の、最小限のドラフト空気流速0.01m/sを十分に満足する。
また、建物の外壁や屋根を被覆するパネルは、必要機能の具備を条件に、成るべく薄く構成することが、取扱い上でも、建物スペース面でも有利であって、業界での命題でもあるが、通気胴縁の総断面積を通気層の総断面積の20%以下に抑えることにより、パネルに対するドラフト空気流arによる通気効果、及びドラフト空気流arの流量増大が図れる。
従って、本発明の枠組み屋根複合パネル4は、パネルの薄形化と、ドラフト空気流arの有効作用増大とを保証した、極めて有効な枠組み屋根複合パネルの提供を可能とする。
また、本発明の枠組み屋根複合パネル4にあっては、内側通気胴縁1Dと外側通気胴縁1Bとは、同幅であって、厚さは、10乃至20mm厚の範囲内で、且つ、内側通気胴縁1Dの厚さtDが外側通気胴縁1Bの厚さtBより小であり、内側通気胴縁1Dの総断面積及び外側通気胴縁1Bの総断面積が、それぞれ、対応する内側通気層a2の総断面積及び外側通気層a1の総断面積の20%以下であるのが好ましい。
この場合、典型的には、内側通気胴縁1Dの厚さtDは10mmで、内側通気層a2の厚さが10mm、外側通気胴縁1Bの厚さtBは20mmで、外側通気層a1の厚さが20mmのものである。
従って、本発明の枠組み屋根複合パネル4は、該特徴構成を備えた請求項14の屋根複合パネル3の発明同様に、外側通気層a1のドラフト空気流arが、大容量、且つ高速貫流によって、屋根下地材3Aを好適に冷却すると共に、内側通気層a2のドラフト空気流arが、低容量、且つ低速貫流によって、断熱層1Eの湿気は好適に排出しながら、ドラフト空気流arが断熱層1Eの熱損失を抑制して、パネルの薄形化と、省エネルギー性の向上を達成する。
従って、本発明は、屋根構築作業の容易な、且つパネルも薄形化出来、省エネルギー性も向上した、極めて有用な枠組み屋根複合パネル4の提供を可能とする。
本発明の基本形複合パネル1は、予め製作保管しておき、木造建物の通気性外断熱外壁の施工に際しては、木造躯体WFの構造用面材5D上に、各基本形複合パネル1を、断熱層1E相互の上下、左右衝合当接形態で配置固定し、外側通気胴縁1B上に、慣用の窯業系サイディング等、需要者の好みに応じた外装材9を張着すれば良い。
また、木造建物の通気性断熱屋根構造の施工に際しては、慣用の軸組み屋根Rの野地板5F上に、必要に応じて断熱層1Eの厚さを増量して、各基本形複合パネル1相互を、断熱層1Eの衝合当接で配置し、外側通気胴縁1B上に、慣用の屋根下地材3Aを張設し、屋根下地材3A上に、慣用の防水シート7B及び屋根材7Aを張着すれば良い。
従って、本発明の基本形複合パネル1は、予め生産して備蓄しておき、必要に応じて、通気性外断熱の外壁や、通気性外断熱の屋根の構築に対処出来るため、外断熱の木造建物の構築が合理化出来、需要者の好みに応じた建物が生産性良く構築出来る。
そして、基本形複合パネル1は、損傷し易い遮熱反射層1Cを露出形態で備えてはいるが、上下端、左右端は剛性の通気胴縁1D,1Bが存在するため、各基本形複合パネル1相互の、木造躯体(構造躯体)WFへの張設時の、衝合当接作業は、各通気胴縁1D,1Bが遮熱反射層1Cの端縁を挟着保護しているため、且つ、上下左右端では、断熱層1Eと通気胴縁が段差d1,d2を備えているため、各基本形複合パネル1の衝合当接はスムーズに実施出来る
そして、図4に示す如く、左右の第1相欠け段差d1による断熱層1E相互の垂直当接界面Vfと、通気胴縁相互の垂直当接界面Vf´とは第1相欠け段差d1ずれ、上下の第2相欠け段差d2による断熱層1E相互の水平当接界面Hfと通気胴縁相互の水平当接界面Hf´とは第2相欠け段差d2ずれるため、基本形複合パネル1相互の上下左右の当接位置では、気密テープ処理も不要となって作業性が向上する
しかも、基本形複合パネル1を採用して得られる外壁や屋根は、断熱層1Eの表面に、内側通気層a2と外側通気層a1とを、遮熱反射層1Cで区画して備えたものとなるため、内側通気層a2と熱的に遮断された状態の外側通気層a1は、外部からの日射により高温化した外装材や屋根下地材を冷却するドラフト空気流arを貫流させて、外壁又は屋根の高温化による劣化損傷を抑制する。
そして、内側通気層a2は、貫流するドラフト空気流arが断熱層1Eからの湿気を放出して断熱層1Eの断熱機能低下を抑制すると共に、断熱層1E表面からの放射熱線を遮熱反射層1Cで断熱層1E表面に反射して、再度断熱層1E表面に熱還元するため、断熱層1Eの熱損失を抑制する。
そのため、本発明の基本形複合パネル1は、高性能外断熱の外壁や屋根を、作業性良く構築する手段を提供する。
また、本発明の外壁複合パネル2は、予め準備した、基本形複合パネル1の外側通気胴縁1B上に、外装下地材2Aを張着固定するものであり、工場生産品として均質に製作出来る。
また、通気性外断熱外壁の構築も、木造躯体WFの面材5D外面に、該外壁複合パネル2を張設し、外装下地材2Aの表面に、慣用の外装材9を張着するだけで、均斉な品質の、外断熱で通気性の外壁構造が得られ、需要者の好みに応じた外装材9を備えた外壁構造が、作業性良く構築出来る。
そして、外壁複合パネル2を張設した外壁は、基本形複合パネル1に外装材9を張着した外壁構造と同等の、高品質の省エネルギー性外壁となる。
即ち、外装下地材2Aと断熱層1Eとの間に、両面が反射面である遮熱反射層1Cで区画された、外側通気層a1と内側通気層a2とは、熱的に遮断された状態の下に、外壁下端から外壁上端へのドラフト空気流arが貫流して、外側通気層a1は、高温化した外装下地材2Aからの放射熱線を遮熱反射層1Cで反射して、熱変換してドラフト空気流arで情報に排出し、外装下地材2A及び外装材9の過加熱損傷を抑制する。
そして、外側通気層a1から遮熱反射層1Cで熱的に遮断された内側通気層a2は、断熱層1Eからの湿気をドラフト空気流arで上方に放出して、断熱層1Eの湿気による断熱機能低下を抑制すると共に、断熱層1E表面からの放射熱線(輻射線)を遮熱反射層1Cで反射して、再度断熱層1E表面で熱変換して、断熱層1Eへ熱還元する作用、及び、内側通気層a2内の断熱層1E表面には、粘性滞留する空気薄膜が存在して、断熱層1E表面を熱保護する作用とが相俟って、内側通気層a2は断熱層1Eの熱損失を抑制する。
そのため、遮熱反射層1Cを介して、外側通気層a1と内側通気層a2とを備えた外壁複合パネル2は、省エネルギー外断熱外壁を提供し、従来の通気性外断熱外壁よりも、省エネルギー性に優れた、高品質の外断熱外壁を提供する。
また、本発明の屋根複合パネル3は、基本形複合パネル1の外側通気胴縁1B上に屋根下地材3Aを張着したものであって、外壁複合パネル2の外装下地材2Aを、単に屋根下地材3Aに置換して工場生産したものであるため、通気性外断熱パネルとしての熱的機能は、本発明の外壁複合パネルのそれと同等である。
そして、屋根構築に際しては、在来の軸組み屋根Rの野地板5F上に、屋根複合パネル3を相互の断熱層1Eを上下左右に衝合当接して長ねじ6Aで固定し、屋根下地材3A上に、慣用の防水シート7Bを延展し、屋根材7Aを配置すれば良く、通気性の外断熱屋根が作業性良く施工出来る。
そして、得られた屋根構造は、屋根面からの日射で高温化する屋根下地材3Aと、建物を外断熱保護する断熱層1Eとの間に、両面が反射面である遮熱反射層1Cを介在して、屋根下地材3A内面には外側通気層a1が、断熱層1Eの外面には内側通気層a2が存在するため、屋根下地材3Aの高熱化損傷は、外側通気層a1を貫流するドラフト空気流arが、内側通気層a2内への熱的影響を抑制した状態で、屋根下地材3Aを冷却する。
また、内側通気層a2は、断熱層1Eの湿気を、貫流ドラフト空気流arで好適に放出排除すると共に、断熱層1Eの表面からの放射熱線を遮熱反射層1Cが反射して、断熱層1E表面で熱変換して断熱層1Eに熱還元すること、及び断熱層1E表面に沿って粘性滞留する空気薄膜での断熱層1E表面の熱的保護との相乗作用で断熱層1Eの熱損失を抑制する。
そのため、屋根複合パネル3は、外断熱屋根の、構築の容易化と、屋根の加熱損傷の抑制と、断熱材の断熱機能低下の抑制と、省エネルギー性の向上とを可能とする。
また、本発明の枠組み屋根複合パネル4は、断熱層1E内に縦桟1Fを埋設配置したものであるため、外断熱屋根の施工に際しては、在来の枠組み工法の小屋組みの梁5P上に、小屋束で支承された母屋5M上に、各複合パネル4を、上下、左右、断熱層1E相互を衝合当接配置し、屋根下地材3A上から、長ねじ6Aを、内外通気胴縁及び断熱層1E中の縦桟1Fを貫通して母屋5Mに打込めば、断熱層1E内の縦桟1Fが小屋垂木の役割を果した屋根構造となり、屋根下地材3A上に、慣用の防水シート7B及び屋根材7Aを張設すれば、通気性外断熱屋根となる。
そして、枠組み屋根複合パネル4自体は、本発明の各外壁複合パネル2及び屋根複合パネル3と同様に、断熱層1Eと屋根下地材3Aとの間に、両面が反射面である遮熱反射層1Cを介在して、屋根下地材3A内面には外側通気層a1を、断熱層1E外面には内側通気層a2を備えている。
従って、枠組み屋根複合パネル4で構築した屋根(図7)は、屋根複合パネル3で構築した屋根(図6)と同等の機能を備えたものとなり、外側通気層a1が、貫流するドラフト空気流arによって、屋根下地材3Aを冷却して、屋根面の高温化による損傷を抑制し、内側通気層a2が、貫流するドラフト空気流arによって、断熱層1Eの湿気を放出すると共に、断熱層1Eからの放射熱を遮熱反射層1Cによって断熱層1E表面に熱還元すること、及び断熱層1E表面に粘性滞留する空気薄膜が断熱層1Eを熱的に保護することの相乗作用によって、断熱層1Eの熱損失を減少し、屋根の省エネルギー性を向上する。
本発明の基本形複合パネル1の説明図であって、(A)は横断面図、(B)は全体斜視図である。 本発明の外壁複合パネル2の説明図であって、(A)横断面図、(B)は一部切欠斜視図である。 本発明の枠組み屋根複合パネル4の説明図であって、(A)は横断面図、(B)は全体斜視図である。 本発明の基本形複合パネル1で構築した外壁の説明図であって、(A)は部分斜視図、(B)は部分横断面図、(C)は部分拡大縦断面図、(D)は部分拡大横断面図である。 本発明の外壁複合パネル2で構築した外壁の説明図であって、(A)は部分斜視図、(B)は部分横断面図、(C)は部分拡大縦断面図である。 本発明の屋根複合パネル3で構築した屋根の説明図であって、(A)は部分斜視図、(B)は部分横断面図である。 本発明の枠組み屋根複合パネル4で構築した屋根の説明図であって、(A)は部分縦断面図、(B)は部分横断面図である。 本発明の説明図であって、(A)は実施例の遮熱反射層1Cの断面図、(B)は変形遮熱反射層1Cの断面図、(C)は遮熱反射層1Cの変形挟着状態を示す外壁の横断面図。 従来例1の、外壁複合パネルの説明図であって、(A)は斜視図、(B)は横断面図、(C)は外壁構築状態の部分切欠斜視図である。 従来例2の説明図であって、(A)は外壁の部分切欠斜視図、(B)は外壁の部分横断面図、(C)は屋根の部分縦断面図である。
〔基本形複合パネル1(図1)〕
基本形複合パネル1は、それ自体を木造躯体WFの構造用面材5Dに内側外壁として張設使用するか、外装下地材2Aを表面に付設して外壁複合パネル2として使用するか、屋根下地材3Aを表面に付設して屋根複合パネルとして使用する汎用パネルであって、図1(A)は横断面図、図1(B)は斜視図である。
図1に示す如く、基本形複合パネル1は、断熱層1Eの表面に内側通気胴縁1Dと外側通気胴縁1Bとで遮熱反射層1Cを挟着した形態で一体化したものである。
断熱層1Eは、押出法ポリスチレンフォーム断熱板の幅WEが910mm、厚さtEが85mm、高さhEが2900mmであり、外側通気胴縁1B、内側通気胴縁1Dは、木粉とプラスチック樹脂の混合物で、熱伝導率(0.06kcal/mh℃)の小さな合成木材で、幅L1が50mm、厚さtB,tDが20mm、長さ、即ち高さが断熱層1Eの高さhE(2900mm)と同じである。
また、遮熱反射層1Cは、図8(A)に示す如く、非透湿で剛性を備えた2mm厚のプラスチック製薄板1Mの表裏に、0.2mm厚のアルミ箔C1を添着したもので、縦横サイズが断熱層1Eと同一のサイズである。
そして、同材、同寸の内側通気胴縁1Dと外側通気胴縁1Bとで、重層形態で、遮熱反射層1Cの両側、中央を挟着して、且つ、図1(B)に示す如く、各通気胴縁及び遮熱反射層が、断熱層1Eに対して、一側縁FLでは第1段差D1(10mm)入り込み、他側縁FRでは第1段差d1(10mm)突出し、上端FUでは第2段差d2(20mm)入り込み、下端FDでは第2段差d2(20mm)突出した形状に、断熱層1E、内側通気胴縁1D、遮熱反射層1C、外側通気胴縁1B相互を接着剤で一体化固着して、断熱層1Eと遮熱反射層1C間に、内側通気胴縁厚tD(20mm)によって、層厚ta2が20mmの内側通気層a2を形成したものである。
〔外壁複合パネル2(図2)〕
外壁複合パネル2は、木造躯体WFの構造用面材5D上に張設するものであり、図2(A)は横断面図、図2(B)は部分切欠全体斜視図である。
外壁複合パネル2は、基本形複合パネル1(図1)を用いて作成したものであり、図2(A)で明らかな如く、外装下地材2Aとしては、重量が12.4kg/m、強度が175kgf/cm、厚さ(t2A)が10mmのフェノール樹脂板を採用し、断熱層1Eと縦横同寸の外装下地材2Aを、左右端及び上下端を外側通気胴縁1Bと整合させて、接着剤と釘とで、基本形複合パネル1の通気胴縁1Bと一体化したものである。
〔屋根複合パネル3〕
屋根複合パネル3は、図6に示す如く、在来の軸組み屋根工法の野地板5F上に屋根Rとして敷設使用するものであり、予め、製作準備した基本形複合パネル1(図1)を採用して、外側通気胴縁1B上に、重量が10kg/m、強度が200kgf/cm、厚さ12mmの構造用合板を、断熱層1Eと縦横同寸で用意した屋根下地材3Aを、基本形複合パネル1の外側通気胴縁1B上に、上下左右を外側通気胴縁と整合して、接着剤と釘の併用で一体化したものである。
尚、基本形複合パネル1に屋根下地材3Aを張設するに際し、85mm厚の断熱層1Eには、必要に応じて、断熱層1Eと同材の75mm厚板を層着して、慣用の屋根断熱層厚160mmに増厚する。
〔枠組み屋根複合パネル4(図3)〕
枠組み屋根複合パネル4は、図7に示す如く、在来の枠組み工法の小屋組みの母屋5M上に、屋根Rとして敷設するものであって、図3(A)は枠組み屋根複合パネル4の横断面図、図3(B)は枠組み屋根複合パネル4の斜視図である。
即ち、枠組み屋根複合パネル4は、全体形状としては、屋根複合パネル3に於いて、断熱層1Eの両側端及び中央部に縦桟1Fを埋設一体化したものであり、縦桟1Fは、幅が50mm、厚さt´E(標準:160mm)及び高さhE(標準:2900mm)が断熱層1Eのそれぞれと同寸の木材の角材であり、断熱層1Eの準備段階で、断熱層1Eの両側、及び中央に接着剤を介して、面一で一体化埋設しておき、断熱層1E、内側通気胴縁1D、遮熱反射層1C、外側通気胴縁1B相互の一体化は、基本形複合パネル1と同様で実施し、屋根下地材3Aの張着は、屋根複合パネル3同様に一体化する。
〔基本形複合パネル1による外壁構築(図4)〕
図4に示す如く、慣用の手法で構築した木造躯体WFの柱5A、間柱5Bに配置した構造用面材5D上に、各基本形複合パネル1を、上下の第2相欠け段差d2、及び左右の第1相欠け段差d1を介して、断熱層1E相互を衝合当接して相欠け接続し、各複合パネルからの左右当接部には、慣用の板カスガイを打込み、各外側通気胴縁1B表面上から、長ねじ6Aとして、径5.2mm、長さ180mmのサンコーテクノ(株)製のコーススレッド(商品名)を木造躯体WFの柱、間柱に打込んで内側外壁を張設し、次いで、外側通気胴縁1Bの外面には、慣用のサイディング(外装材)9を外側通気胴縁1Bに釘打ち固定する。
各パネル1の張設作業は、図4(C),(D)に示す如く、各パネルの、上下接続部の断熱層1Eの水平当接界面Hfと通気胴縁1B,1Dの水平当接界面Hf´とは、第2相欠け段差d2ずれ、左右当接部の断熱層1Eの垂直当接界面Vfと通気胴縁1B,1Dの垂直当接界面Vf´とも、第1相欠け段差d1ずれるため、各パネル相互接続部位での気密テープ処理が不要となって、作業性が向上する。
得られた外壁構造は、断熱層1E表面と非透湿性の遮熱反射層1C間には、内側通気胴縁1Dで規定された厚さta2が20mmの内側通気層a2が、外装材9と遮熱反射層1Cとの間には、外側通気胴縁1Bで規定された厚さta1が20mmの外側通気層a1が存在し、外壁Wの日射による加熱で高温化する外装材9内面の外側通気層a1内から内側通気層a2内への熱伝達は、遮熱反射層1Cによって輻射熱が完全に遮断され、熱対流も遮断されて、遮熱反射層1Cの存在しない状態と比べて、実質上、無視出来る量(理論上:4.4%)となり、外側通気層a1は、内側通気層a2への熱伝達、及び雨水浸入を生ずることなく、流速0.03m/sのドラフト空気流arによって外装材9の過度の加熱を冷却する。
また、断熱層1E前面の内側通気層a2は、断熱層1Eからの湿気(水蒸気)をドラフト空気流arで放出して、断熱層1Eの吸湿による断熱機能低下を抑制すると共に、断熱層1E表面から内側通気層a2内に放射される熱線が遮熱反射層1Cで反射して、再度、断熱層1E表面で熱変換して断熱層1Eに熱還元作用を奏すること、断熱層1E表面には、空気粘性によって滞留する空気薄膜がドラフト空気流arからの断熱層1Eへの熱作用を保護すること、及び遮熱反射層1Cが外側通気層a1からの熱伝達を阻止することにより、内側通気層a2は、断熱層1Eに対して、冷房時には加熱作用を抑制し、暖房時には冷却作用を抑制して、断熱層1Eに対する暖冷房時の省エネルギー作用を助力する。
従って、得られた通気性外断熱外壁は、外側通気層a1が外壁Wに対する日射等での高温化に対処し、内側通気層a2が、外側通気層a1からの熱影響を受けることなく、断熱層1Eの放湿と、暖冷房時の断熱層1Eの外気流による熱損失を抑制する、省エネルギー性に優れた外壁となる。
〔外壁複合パネル2による外壁構築(図5)〕
外壁複合パネル2は、図2に示す如く、基本形複合パネル1の外側通気胴縁1B上に、予め工場生産で外装下地材2Aを付設したものであるため、外壁複合パネル2での外壁構築は、基本形複合パネル1での外壁構築と同様に、木造躯体WFの構造用面材5Dに張着すれば良く、外壁複合パネル2は、外装下地材2Aで遮熱反射層1Cを保護しているため、取扱いが容易である。
そして、外壁複合パネル2で構築した外壁に対する外装材9の付設は、需要者の好みに応じた外装材9の選択使用が可能である。
しかも、外壁複合パネル2で構築した外壁(図5)は、内側通気層a2及び外側通気層a1を備えているため、通気性外断熱外壁として、機能面では、基本形複合パネル1で構築した外壁(図4)と同等の作用を奏する。
〔屋根複合パネル3による屋根構築(図6)〕
屋根複合パネル3は、基本形複合パネル1の外側通気胴縁1B上に屋根下地材3Aを工場生産で付設したものであり、遮熱反射層1Cが剛体の屋根下地材3Aで被覆されているため、取扱い容易で簡便に屋根が構築出来る。
即ち、図6に示す如く、慣用の在来軸組み工法で構築した木造躯体WFの野地板5F上に、各パネル3の断熱層1E相互を衝合当接しながら、各パネル3の左右の第1相欠け段差d1、及び上下の第2相欠け段差d2で相欠け接続して配置し、屋根下地材3A表面から小屋垂木5Eに、通気胴縁1D,1Bを貫通する形態で、長ねじ6Aを打込む。
そして、各屋根複合パネル3相互の接続部は、図6に示す如く、上下接続部にあっては、断熱層1E相互の水平当接界面Hfと、屋根下地材3A及び各通気胴縁1D,1B相互の水平当接界面Hf´とが、第2相欠け段差d2(20mm)ずれて、屋根下地材3A表面から断熱層1E裏面への空気流入を抑制し、左右接続部にあっては、断熱層1E相互の垂直当接界面Vfと、屋根下地材3A及び各通気胴縁1D,1B相互の垂直当接界面Vf´とが第1相欠け段差d1(10mm)ずれて、屋根下地材3A表面から断熱層1E裏面への空気流入を抑制するため、屋根複合パネル3相互の接続部位での気密テープ処理作業は不要となる。
そして、野地板5F上面に張設した屋根複合パネル3の表面には、慣用の、防水シート7B及び屋根材7Aを配置すれば、通気性外断熱屋根Rとなり、屋根下地材3Aと断熱層1E間には、屋根下端(軒先)から屋根上端(棟部)までドラフト空気流arの貫流を保証する外側通気層a1と内側通気層a2が遮熱反射層1Cで区画存在する。
そのため、基本形複合パネル1で構築した外壁W(図4)や、外壁複合パネル2で構築した外壁W(図5)と同様に、外側通気層a1が、貫流ドラフト空気流arによって屋根面高温化を抑制し、内側通気層a2が貫流ドラフト空気流arによって断熱層1Eの湿気(水蒸気)を放出すると共に、断熱層1Eからの放射熱線を遮熱反射層1Cで反射して、再度、断熱層1E表面に熱還元することと、断熱層1E表面に滞留する空気薄膜での断熱層表面の保護との相乗作用による断熱層1Eの熱損失抑制作用とを奏し、屋根面の冷却作用と、断熱層の熱損失とを抑制した省エネルギー性に優れた、通気性外断熱屋根となる。
〔枠組み屋根複合パネル4による屋根構築(図7)〕
枠組み屋根複合パネル4は、図3に示す如く、断熱層1E内に木製の縦桟1Fを埋設保持しているため、図7に示す如く、在来の枠組み工法で構築した木造躯体WFの小屋束5K上に配置した母屋5M上に、上下左右各パネル4を、相互の断熱層1Eを衝合当接して配置し、断熱層1E中の木製縦桟1Fに小屋垂木としての役割を与えて、屋根下地材3A上から長ねじ6Aを、通気胴縁1B,1D及び縦桟1Fを貫通して母屋5Mに打込み、屋根下地材3A上には、慣用の防水シート7B及び屋根材7Aを張着すれば良い。
勿論、この場合も、軸組み工法屋根Rを屋根複合パネル3で構築する場合同様に、慣用の通気性屋根構築手段で、屋根Rの軒先(最下端パネル下端)から棟開口部(最上端パネル上端)へ、外側通気層a1及び内側通気層a2を、ドラフト空気流arの貫流が可能とする。
そして、枠組み屋根複合パネル4も、屋根複合パネル3同様に、左右端には第1相欠け段差d1(10mm)を、上下端には第2相欠け段差d2(20mm)を備えているため、各パネル4の、上下接続部及び左右接続部が相欠け接続となり、屋根下地材3A表面から断熱層1E裏面への空気流入が抑制出来、各枠組み屋根複合パネル4相互の接続部への気密テープ処理は不要となり、屋根構築の作業性が良い。
しかも、枠組み屋根複合パネル4の外側通気層a1も内側通気層a2も、屋根複合パネル3で構築した屋根R同様に、屋根下地材3Aに対する外側通気層a1のドラフト空気流arによる冷却作用も、内側通気層a2内のドラフト空気流による断熱層1E内の湿気の放出も達成し、内側通気層a2が断熱層1Eの熱損失を抑制し、軸組み工法で屋根複合パネル3を用いて構築した屋根R(図6)同様、枠組み工法で枠組み屋根複合パネル4を用いて構築した屋根構造R(図7)も、省エネルギー性に優れた、通気性外断熱屋根となる。
〔その他〕
実施では遮熱反射層1Cとして、プラスチック剛性薄板の表裏にアルミ箔C1を付設したもの(図8(B))を採用したが、遮熱反射層1Cとして、図8(B)に示す如く、プラスチックフィルム層の表裏両面にアルミ箔C1を層着したアルミ箔フィルムを採用することも可能である。
この場合、通気層a1,a2への強風時等の大容量空気流arの流入によって、アルミ箔フィルムの遮熱反射層1Cが変位するのを抑制するためには、図8(C)の如く、各内側通気胴縁1D間に、バタツキ抑制用の補助通気胴縁1D´を断熱層1E表面に接着配置して、アルミ箔フィルムの遮熱反射層1Cを補助通気胴縁1D´で接着保持すれば良い。
また、実施例では、内側通気胴縁1Dと外側通気胴縁1Bとに、同寸同一(20mm厚、50mm幅)材を採用したが、内側通気胴縁1Dとして、外側通気胴縁1Bより薄い(標準:1/2厚)内側通気胴縁1Dを採用すれば、外壁構造、屋根構造を問わず、複合パネルが薄形となって、通気性外断熱機能が向上する。
即ち、外側通気層a1は、ドラフト空気流arの流速が重要であるが、内側通気層a2は、必要最低限のドラフト空気流arで断熱層1Eの放湿作用が達成出来、断熱層1Eの遮熱反射層1Cによる熱還元作用による断熱層1E表面の熱保護は、ドラフト空気流arの流速が小の方が、断熱層1E表面の空気膜の滞留を助長するため、厚さ20mmの外側通気層a1に対し、厚さ10mmの内側通気層a2を配置すれば、各複合パネル1,2,3,4は、複合パネルの薄形化の下に、熱保護作用に優れたパネルが得られる。
1 基本形複合パネル(複合パネル、パネル)
1B 外側通気胴縁
1C 遮熱反射層
1D 内側通気胴縁
1D´ 補助通気胴縁
1E 断熱層
1F 縦桟
1M プラスチック製薄板
1M´ 基材
2 外壁複合パネル(複合パネル、パネル)
2A 外装下地材
3 屋根複合パネル(複合パネル、パネル)
3A 屋根下地材
4 枠組み屋根複合パネル(複合パネル、パネル)
5A 柱
5B 間柱
5D 構造用面材(面材)
5E 小屋垂木
5F 野地板
5K 小屋束
5M 母屋
5P 小屋梁(梁)
6A 長ねじ
7A 屋根材
7B 防水シート
9 外装材
11A シーリング
11B バッカー
a1 外側通気層(通気層)
a2 内側通気層(通気層)
ar ドラフト空気流(空気流)
C1 アルミ箔
d1,d2 相欠け段差
ad 界面隙間(隙間)
R 屋根
Hf,Hf´ 水平当接界面(当接界面)
Vf,Vf´ 垂直当接界面(当接界面)
W 外壁
WF 木造躯体

Claims (16)

  1. 複合パネル用の断熱層(1E)の外面に、表裏が反射面である非透湿性の遮熱反射層(1C)を、低熱伝導の内側通気胴縁(1D)と外側通気胴縁(1B)との挟着形態で一体化して、断熱層(1E)表面と遮熱反射層(1C)間に内側通気層(a2)を形成し、両側端(FL,FR)及び上下端(FU,FD)では、内側通気胴縁(1D)と外側通気胴縁(1B)とが面一であって、断熱層(1E)に対して通気胴縁(1D,1B)が、上端(FU)では第2相欠け段差(d2)入り込み、下端(FD)では第2相欠け段差(d2)突出し、一側端では第1相欠け段差(d1)入り込み、他側端では第1相欠け段差(d1)突出している、木造建物を外断熱被覆する基本形複合パネル。
  2. 遮熱反射層(1C)は、上下端が通気胴縁(1D,1B)の上下端と面一であり、日射反射率が0.85〜0.95と高く、長波放射率が0.05と低く、日射吸収率が0.05〜0.15と低く、長波反射率が0.95と高いものである、請求項1に記載の基本形複合パネル。
  3. 内側通気胴縁(1D)と外側通気胴縁(1B)とは、同幅、且つ、10乃至20mm厚の同厚であり、内側通気胴縁(1D)の総断面積が内側通気層(a2)の総断面積の、20%以下である、請求項1、又は2に記載の基本形複合パネル。
  4. 内側通気胴縁(1D)と外側通気胴縁(1B)とは、同幅であって、厚さは、10乃至20mm厚の範囲内で、且つ、内側通気胴縁(1D)の厚さ(tD)が外側通気胴縁(1B)の厚さ(tB)より小であり、内側通気胴縁(1D)の総断面積が内側通気層(a2)の総断面積の20%以下である、請求項1、又は2に記載の基本形複合パネル。
  5. 請求項1記載の基本形複合パネル(1)の外側通気胴縁(1B)上に、外壁用の外装下地材(2A)を張着して、外装下地材(2A)と遮熱反射層(1C)間に、外側通気層(a1)を形成した、外壁複合パネル。
  6. 両側端(FL,FR)及び上下端(FU,FD)では、内側通気胴縁(1D)、外側通気胴縁(1B)及び外装下地材(2A)が面一であり、且つ、断熱層(1E)に対して、外装下地材(2A)が、上端(FU)では第2相欠け段差(d2)入り込み、下端(FD)では第2相欠け段差(d2)突出し、一側端では第1相欠け段差(d1)入り込み、他側端では第1相欠け段差(d1)突出している、請求項に記載の外壁複合パネル。
  7. 内側通気胴縁(1D)と外側通気胴縁(1B)とは、同幅、且つ、10乃至20mm厚の同厚であり、内側通気胴縁(1D)の総断面積及び外側通気胴縁(1B)の総断面積が、それぞれ、対応する内側通気層(a2)の総断面積及び外側通気層(a1)の総断面積の、20%以下である、請求項5又は6に記載の外壁複合パネル。
  8. 内側通気胴縁(1D)と外側通気胴縁(1B)とは、同幅であって、厚さが10乃至20mm厚の範囲内で、且つ、内側通気胴縁(1D)の厚さ(tD)が外側通気胴縁(1B)の厚さ(tB)より小であり、内側通気胴縁(1D)の総断面積及び外側通気胴縁(1B)の総断面積が、それぞれ対応する内側通気層(a2)の総断面積及び外側通気層(a1)の総断面積の20%以下である、請求項5又は6に記載の外壁複合パネル。
  9. 両側端(FL,FR)及び下端(FD)では、内側通気胴縁(1D)、外側通気胴縁(1B)及び外装下地材(2A)が面一であり、外装下地材(2A)の上端(UA)を外側通気胴縁(1B)の上端(UB)より、横目地(dx)段差入り込ませ、且つ、断熱層(1E)に対して、外装下地材(2A)が、上端(FU)では、第2相欠け段差(d2)プラス横目地段差(dx)入り込み、下端(FD)では、第2相欠け段差(d2)突出し、一側端では第1相欠け段差(d1)入り込み、他側端では第1相欠け段差(d1)突出している、請求項5に記載の外壁複合パネル。
  10. 請求項1記載の基本形複合パネル(1)の外側通気胴縁(1B)上に、屋根下地材(3A)を張着して、屋根下地材(3A)と遮熱反射層(1C)間に外側通気層(a1)を形成した屋根複合パネル。
  11. 両側端(FL,FR)及び上下端(FU,FD)では、内側通気胴縁(1D)、外側通気胴縁(1B)及び屋根下地材(3A)が面一であり、且つ、断熱層(1E)に対して屋根下地材(3A)が、上端(FU)では第2相欠け段差(d2)入り込み、下端(FD)では第2相欠け段差(d2)突出し、一側端では第1相欠け段差(d1)入り込み、他側端では第1相欠け段差(d1)突出している、請求項10に記載の屋根複合パネル。
  12. 内側通気胴縁(1D)と外側通気胴縁(1B)とは、同幅、且つ、10乃至20mm厚の同厚であり、内側通気胴縁(1D)の総断面積及び外側通気胴縁(1B)の総断面積が、それぞれ、対応する内側通気層(a2)の総断面積及び外側通気層(a1)の総断面積の20%以下である、請求項10又は11に記載の屋根複合パネル。
  13. 内側通気胴縁(1D)と外側通気胴縁(1B)とは、同幅であって、厚さは、10〜20mm厚の範囲内で、且つ、内側通気胴縁(1D)の厚さ(tD)が外側通気胴縁(1B)の厚さ(tB)より小であり、内側通気胴縁(1D)の総断面積及び外側通気胴縁(1B)の総断面積が、それぞれ、対応する内側通気層(a2)の総断面積及び外側通気層(a1)の総断面積の20%以下である、請求項10又は11に記載の屋根複合パネル。
  14. 複合パネルの断熱層(1E)は、両側端(FL,FR)及び中央に、低熱伝導の縦桟(1F)を、上下前後面一に一体化し、断熱層(1E)の外面に、表裏が反射面である非透湿性の遮熱反射層(1C)を、熱伝導の低い内側通気胴縁(1D)と外側通気胴縁(1B)との挟着形態で一体化して、断熱層(1E)表面と遮熱反射層(1C)間に内側通気層(a2)を配置し、外側通気胴縁(1B)上に屋根下地材(3A)を張着して、屋根下地材(3A)と遮熱反射層(1C)間に外側通気層(a1)を配置し、両側端(FL,FR)及び上下端(FU,FD)では、内側通気胴縁(1D)、外側通気胴縁(1B)及び屋根下地材(3A)が面一であり、且つ、断熱層(1E)に対して屋根下地材(3A)が、上端(FU)では第2相欠け段差(d2)入り込み、下端(FD)では第2相欠け段差(d2)突出し、一側端では第1相欠け段差(d1)入り込み、他側端では第1相欠け段差(d1)突出している、枠組み屋根複合パネル。
  15. 内側通気胴縁(1D)と外側通気胴縁(1B)とは、同幅、且つ、10乃至20mm厚の同厚であり、内側通気胴縁(1D)の総断面積及び外側通気胴縁(1B)の総断面積が、それぞれ、対応する内側通気層(a2)の総断面積及び外側通気層(a1)の総断面積の20%以下である、請求項14に記載の枠組み屋根複合パネル。
  16. 内側通気胴縁(1D)と外側通気胴縁(1B)とは、同幅であって、厚さは、10乃至20mm厚の範囲内で、且つ、内側通気胴縁(1D)の厚さ(tD)が外側通気胴縁(1B)の厚さ(tB)より小であり、内側通気胴縁(1D)の総断面積及び外側通気胴縁(1B)の総断面積が、それぞれ、対応する内側通気層(a2)の総断面積及び外側通気層(a1)の総断面積の20%以下である、請求項14に記載の枠組み屋根複合パネル。
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