JP3667558B2 - 自動製氷機の貯氷検知装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は自動製氷機の貯氷検知装置に関し、更に詳細には、製氷運転に際して冷却される製氷手段と該製氷手段に製氷水を与える製氷水手段とを備え、製氷手段で製造した氷塊を、除氷運転に際して製氷水手段を斜め下方に傾動して貯氷部に放出貯留するよう構成した自動製氷機において、斜め下方に傾動する製氷水手段に配設した貯氷検知体が貯氷部に貯留された氷塊に当接した際に、直ちに製氷・除氷運転を停止するよう構成した貯氷検知装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
氷塊を連続的に多数製造する製氷機として、水皿中に製氷水を所要レベルで貯留し、上面に蒸発管を配設した製氷基板の下面に突設垂下した製氷突起を製氷水中に浸漬させることにより、該製氷突起の周りに逆ドーム状の氷塊を形成するよう構成した簡易型の自動製氷機が知られている。この自動製氷機では、製氷突起に所要寸法の氷塊が形成されて製氷運転が終了すると、水皿に連繋した傾動機構をアクチュエータモータにより付勢し、水平な製氷位置に臨む水皿を所要角度位置まで下方へ傾動させることによって製氷突起の下方を開放して氷塊の貯氷部への落下を許容すると共に、除氷運転により製氷突起から氷塊が落下した後に、傾動停止している水皿を前記アクチュエータモータの付勢により上昇させて水平姿勢に復帰させるよう構成されている。
【0003】
また前記自動製氷機は、水皿に貯氷完了検知スイッチが配設されると共に、該スイッチを作動させる貯氷検知体が回動自在に配設され、除氷運転により水皿が傾動する際に、前記貯氷部に貯留されている氷塊に貯氷検知体が当接して貯氷完心検知スイッチを作動させると、製氷機では氷塊が満杯であると判断して製氷運転を停止するよう制御されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記水皿に伴って傾動する貯氷検知体の回動軌跡上にまで氷塊が貯氷部に堆積している場合であっても、氷塊の堆積状態によっては、該検知体が氷塊群の一部を押し退けたり、あるいは貯氷検知体が一旦は回動するが傾動に伴って該検知体が氷塊と当接しなくなって、貯氷検知体がそのまま下死点まで傾動することがある。この場合に、貯氷検知体により貯氷完了検知スイッチが一旦作動されるが、水皿が下死点まで傾動した際に該スイッチが非検出状態に戻ってしまうこととなる。すなわち、この場合には製氷機は氷塊が満杯でないと判断しているから、除氷運転が継続されて、前記製氷突起から落下した氷塊が貯氷検知体の上側に堆積することになる。そして、除氷運転を終了して再び水皿を水平な製氷位置に戻そうとするが、前記貯氷検知体が氷塊群に埋もれているために上昇が殆ど不可能になる。この状態で水皿を上昇させようとするため、傾動機構やモータ等に過負荷が加わる難点がある。
【0005】
そこで実開平7−32468号公報に示すように、水皿を傾動させるモータに大きな負荷が加わるような場合には、その負荷を軽減させる機構を設けることが考えられる。しかしながらこの負荷軽減機構を採用した場合であっても、モータへの過負荷は有効に防止されるものの、前記貯氷検知体に対する氷塊からの抵抗力が充分に軽減されるわけではないため、該検知体の耐久寿命を越えた場合には、この貯氷検知体に亀裂が生じたり破損すると云った危惧がある。また、貯氷検知体に無理な力が加わって歪みを生じ、正確な貯氷完了検出がなされずに製氷量にバラツキを生ずる等の影響を与える難点がある。更には、貯氷検知センサが適正に作動しないので、製氷機自体が無駄な動作をすることとなり、機械の運転率を上げてしまう欠点もある。
【0006】
【発明の目的】
この発明は前述した従来の技術に内在している前記課題に鑑み、これを好適に解決するべく提案されたものであって、氷塊の満杯を検出する検知スイッチが一瞬でも満杯検出した際には、直ちに製氷・除氷運転を停止することで、貯氷検知体や製氷水手段の傾動機構等を保護し得る自動製氷機の貯氷検知装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記課題を克服し、所期の目的を好適に達成するため、本発明に係る自動製氷機の貯氷検知装置は、
冷凍系に接続する蒸発管により冷却される製氷手段と、該製氷手段の下方に傾動自在に配設されて、製氷運転時には製氷手段の下側に近接して該製氷手段に製氷水を与える製氷位置に臨むと共に、除氷運転に際して製氷手段の下側から離間するよう斜め下方に傾動される製氷水手段と、該製氷水手段に回動可能に配設された貯氷検知体と、該製氷水手段の下方に位置して氷塊を貯留する貯氷部とを備える自動製氷機において、
前記製氷水手段に配設され、前記除氷運転により製氷水手段が斜め下方に傾動された際に、前記貯氷部に貯留されている氷塊に貯氷検知体が接触して回動することで作動して氷塊の満杯を検出する検知スイッチと、
前記検知スイッチが一瞬でも満杯検出したときに作動して、製氷・除氷運転を停止させる停止手段と、
前記検知スイッチが満杯検出後に満杯検出をしなくなっても、前記停止手段を作動状態に保持する保持手段と、
前記保持手段による停止手段の作動状態の保持を解除する解除手段とを備えることを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係る自動製氷機の貯氷検知装置につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下説明する。
【0009】
【第1実施例】
図1は、第1実施例に係る貯氷検知装置の電気制御回路図であり、図2は、第1実施例に係る貯氷検知装置が採用される自動製氷機の全体構造を示す概略縦断面図である。第1実施例に係る自動製氷機は、図2に示すように、製氷機本体を構成する筐体10の内部に、圧縮機CMや凝縮器12が収納される下部機械室14と、その上方に位置し断熱材で囲われると共に、内部に貯氷空間を画成した箱状の貯氷部16と、この貯氷部16の内部上方に配設される製氷ユニット18とから基本的に構成されている。製氷ユニット18は、製氷水を所定レベルまで貯留して製氷運転に際して製氷手段に製氷水を与える製氷水手段としての水皿20と、製氷水中に浸漬される複数の製氷突起22を備えた製氷手段としての製氷基板23とを備え、水皿20は除氷運転に切換わると所定角度傾動して、該水皿20中の製氷水を排水受部24および排水管26を介して外部へ排出するよう構成されている。なお製氷基板23の上面には、圧縮機や凝縮器等からなる冷凍系から導出する蒸発管50が蛇行配置されている。また水皿20への製氷水の供給は、外部水道源に接続する給水弁WVを後述するタイミングで開閉制御することにより行なわれる。
【0010】
前記貯氷部16における製氷機の前面側に臨む開口部には、カバー体28が着脱自在に配設されると共に、筐体10の開口部10aに前面パネル30が配設されている。そしてこの前面パネル30とカバー体28との間で画成される空間部分には、前記水皿20を傾動させる傾動用モータ(アクチュエータモータ)AMを備える傾動機構32と、該水皿20で画成された製氷室20aの内側面に配置された揺動板34を揺動させる揺動用モータRMを備える揺動機構36および貯氷部16内の氷塊を製氷機外に放出するための放出用モータGMを備える放出手段としての氷塊放出装置40が纏めて配設されている。
【0011】
前記水皿20の底面には、図4に示すように、貯氷部16内の氷塊が所定量堆積したことを検知する貯氷検知体42が配設されている。この貯氷検知体42は、水皿20に対して回動自在に枢支した板状部材43と、該部材43の回動先端部において長手方向(図2の左右方向)に所定間隔毎に一体成形され、水皿20の回動先端部よりも若干突出する長さに設定された複数の検知片44とから構成される。そしてこの貯氷検知体42は、水平な製氷位置にある水皿20に対して所要角度だけ下方に傾動した状態に保持されている。また図に示すように、水皿20の長手方向における一側面には貯氷完了検知スイッチSW3が配設され、その下面にレバー片48が回動可能に設けられている。更に前記貯氷検知体42には、その回動支持部に近接する部分に、前記貯氷完了検知スイッチSW3のレバー片48と対応する突片42aが形成されており、この突片42aが常には該レバー片48を押圧して貯氷完了検知スイッチSW3をOFF状態(満杯検出していない状態)としている。そして、除氷運転に際して前記水皿20が斜め下方に傾動される際に、貯氷部16に貯留されている氷塊に検知片44が当接し、水皿20に対して貯氷検知体42が相対的に回動(作動)した際に、前記貯氷完了検知スイッチSW3のレバー片48に対する前記突片42aの押圧が解除されて貯氷完了検知スイッチSW3が作動してON状態(満杯検出状態)となり、この時点で氷塊の堆積量が貯氷部16に略満杯であることを検出して、製氷・除氷運転を停止するよう構成される。
【0012】
前記水皿20を傾動させる傾動機構32には、前述した実開平7−32468号公報に開示された負荷軽減機構が好適に設けられる。すなわち傾動機構32を詳細に説明すると、図3および図5に示すように、前記貯氷部16に配設したカバー体28には、水皿20の回動支持部となる位置に形成した軸支持部68と対応して、製氷機の前面側に突出する円筒状の軸受部(図示せず)が突設されている。この軸受部には同軸的に通孔が形成されており、この通孔に対し、製氷機の正面側(図3の右側)から旋回支軸70が回動自在に挿通されると共に、その軸端に突設した角軸70aが、前記軸支持部68の角孔68aに嵌挿している。
【0013】
また旋回支軸70には、半径方向に延出するレバー片71が一体形成されると共に、該レバー片71の他端部側に係合突起70bが突設されている。更に、前記カバー体28にブラケット72を介して配設した傾動用モータAMにおけるブラケット72の前面側に延出する回転軸には、周方向の一部が切欠かれたカム板56および連杆64の一端が偏心的に枢支され、また該連杆64の他端に穿設した長孔64aに、前記旋回支軸70に形成したレバー片71の係合突起70bが摺動自在に遊嵌されている。従って、傾動用モータAMを回転することにより、カム板56および連杆64を介して旋回支軸70が所要角度で往復回動し、これにより水皿20が傾動するよう構成されている。
【0014】
前記傾動用モータAMを介して回転するカム板56には、その回転中心から偏心した位置に支持ピン58が突設されている。この支持ピン58が挿通された部分の連杆64には、図3および図5に示すように、所要寸法の開口74が形成され、この開口74における対向する内側面の長手方向中央に、開口中央に向けて突出する一対の支持片75,75が形成されている。そして一対の支持片75,75の間に、前記支持ピン58が連杆64の長手方向への移動を許容する状態で支持されるよう構成される。
【0015】
また開口74における長手方向の下端内側面に、開口中央に向けて延出する一対の第1弾性片60,60が形成され、この先端に形成した保持部(図示せず)を、支持片75により支持されている支持ピン58に当接するようになっている。更に、開口74における長手方向の上端内側面に、開口中央に向けて延出する一対の第2弾性片62,62が形成され、この先端に形成した保持部(図示せず)を、同じく支持片75に支持されている支持ピン58に当接するようになっている。すなわちカム板56の支持ピン58は、支持片75と第1弾性片60,60および第2弾性片62,62により、開口74における中央の正常作動位置に回動可能に保持される。
【0016】
前記第1弾性片60,60および第2弾性片62,62は、前記支持ピン58を所要の保持力をもって常には前記正常作動位置に保持するべく機能するものであるが、該支持ピン58により保持力よりも大きな負荷が加えられた際には相互に離間する方向に弾性変形し、支持ピン58の負荷を減ずる方向への移動を許容するよう設定されている。すなわち前記水皿20の傾動下降または水平復帰に際し、該水皿20の円滑な傾動が何らかの原因により阻害された場合は、前記レバー片71や連杆64の移動が規制されるのに対して、傾動用モータAMにより回転されるカム板56の回転は継続され、支持ピン58を介して第1弾性片60,60または第2弾性片62,62に負荷が加わることになる。そしてこの負荷が、第1弾性片60,60または第2弾性片62,62の保持力よりも大きくなったときに、該第1弾性片60,60または第2弾性片62,62が相互に離間して支持ピン58の保持を解除し、該支持ピン58の移動が許容されて負荷が減じられる。これにより傾動機構32や傾動用モータAMに過大な負荷が加わるのを回避し得るようになっている。
【0017】
(電気制御回路例について)
図1は、第1実施例に係る自動製氷機の電気制御回路を示す。図において、電源供給ラインRと接続点Dとの間に、ヒューズFが介挿され、この接続点DとラインTとの間に電源ランプLが接続されている。同じく接続点DとラインTとの間に、(1)氷塊の放出用スイッチSW1と放出用モータGM、(2)リレーX4の常開接点X4-a1とタイマTMの常閉接点TM-bおよびタイマTM、(3)貯氷完了検知スイッチSW3とリレーX4(4)傾動用スイッチSW2とリレーX4の常開接点X4-a2およびリレーX1が夫々直列に介挿されている。なお、前記タイマTMとリレーX4とは並列となっている。前記リレーX4は、貯氷完了検知スイッチSW3が一瞬でも満杯検出したときに付勢(作動)されて、製氷・除氷運転を停止させる停止手段として機能する。またリレーX4の常開接点X4-a1は、貯氷完了検知スイッチSW3が一旦満杯検出をした後に満杯検出をしなくなった場合であっても、リレーX4を自己保持して作動状態に保持する保持手段として機能する。更に、タイマTMは、前記リレーX4が付勢(作動)されたときにカウントを開始し、予め設定された設定時間をカウントしたときに、その常閉接点TM−bを開放するよう設定された解除手段であって、常閉接点TM−bの開放によりリレーX4の常開接点X4-a1による自己保持を解除するようになっている。
【0018】
前記傾動用スイッチSW2とリレーX4の常開接点X4-a2との間の接続点Eと接続点Kとの間に、リレーX1の常閉接点X1-b1が介挿され、この接続点KとラインTとの間に、(1)リレーX2(2)製氷水の給水用スイッチSW4と直列接続される給水弁WV、(3)リレーX3の常開接点X3-a1と直列接続される傾動用モータAMが並列の関係で介挿されている。
【0019】
また、前記リレーX3の常開接点X3-a1と傾動用モータAMとの間の接続点Nと、前記ヒューズFと直列に接続したリレーX1の常閉接点X1-b2との間に、リレーX2の常閉接点X2-b1とリレーX3の常閉接点X3-bが直列に介挿されている。リレーX1の常閉接点X1-b2に直接に接続するリレーX2の常開接点X2-aと接点a−c側で直列に接続される除氷完了検知用のサーモスイッチTh1の接点b側に凝縮器用のファンモータFMが接続され、接点d側にホットガス供給用のホットガス弁HVが接続されている。更に、リレーX1の常閉接点X1-b2とラインTとの間に、(1)リレーX3の常開接点X3-a2と揺動用モータRMおよびリレーX2の常閉接点X2-b2(2)スタータPTCと圧縮機CMおよびモータプロテクタOLが夫々直列に介挿されている。そして、リレーX3の常開接点X3-a2と揺動用モータRMとの間の接続点Pに製氷完了検知スイッチSW5が接続され、該スイッチSW5の接点a側に保護サーモTh2とリレーX3が直列に接続されると共に、接点b側は前記接続点Dに接続されている。なお、前記ファンモータFMとリレーX3とは並列となっている。
【0020】
前記傾動用スイッチSW2,給水用スイッチSW4は、傾動用モータAMの回転に伴い後述する所要タイミングで作動されて、該モータAMにより水皿20の傾動停止、復帰停止、ホットガス弁HVの開放、製氷水を補給する給水弁WVの開放および閉成を夫々制御するべく機能する。また製氷完了検知スイッチSW5は、製氷ユニット18での製氷完了を検知した際に接点を「a」側から「b」側に切換えるよう設定される。サーモスイッチTh1は、製氷運転により製氷基板23が所定温度まで低下した際に接点「c−d」側に切換えられ、また除氷運転により氷塊が製氷突起22から落下した際の急激な温度上昇を検出して、その接点を「c−d」側から「a−b」側に切換えるよう設定される。そしてこのときに、ホットガス弁HVを閉成すると共に、傾動用モータAMを回転させるようになっている。更に、放出用スイッチSW1は、ON作動されている間のみ放出用モータGMに通電して回転させて、貯氷部16に貯留されている氷塊を氷塊放出装置40により機外に放出するよう設定される。
【0021】
【第1実施例の作用】
次に、第1実施例に係る自動製氷機の貯氷検知装置の作用につき、以下説明する。なお製氷運転に先立つ初期運転により、前記水皿20は水平な製氷位置に保持されると共に、該水皿20中の製氷室20aに所定量の製氷水が予め補給されているものとする。また前記貯氷検知体42は、図4に示すように、水皿20に対して所定角度だけ下方に傾動している。
【0022】
この状態において製氷運転が開始されると、前記圧縮機CMを介して冷凍系の冷媒循環パイプから冷媒が前記蒸発管50に供給され、その熱交換作用により製氷基板23に突設した製氷突起22の冷却が開始される。前記水皿20に貯留されている製氷水に浸漬されている製氷突起22が冷却されることで、その周囲から結氷が開始され、この氷が次第に成長して逆ドーム状の氷塊が得られる。また製氷運転時には、図1のリレーX3は、これと協働する常開接点X3-a2により自己保持され、この常開接点X3-a2を介して前記揺動用モータRMは通電されて回転し、水皿20の内側面で前記揺動板34が揺動して製氷水を流動状態とし、氷塊の白濁を防止している。
【0023】
前記製氷突起22に完全な氷塊が形成されると、前記製氷完了検知スイッチSW5の接点が「a」側から「b」側に切換えられ、これにより製氷ユニット18での製氷完了を検出する。すると図1に示すリレーX3の自己保持が解除されて滅勢され、これと協働する常閉接点X3-bが閉成して、傾動用モータAMの回転を開始する。これにより、前記水皿20は斜め下方へ傾動し始める。この傾動により製氷室20a中の製氷水は、前記排水受部24へ放出される。
【0024】
前記水皿20が傾動下端(下死点)まで傾動すると、前記傾動用スイッチSW2がON作動してリレーX2を付勢し、これと協働する常閉接点X2-b1を開放させると共に、常開接点X2-aを閉成する。このとき、前記除氷完了検知用のサーモスイッチTh1は接点「c−d」側に接続されている。従って、前記リレーX3は付勢されず、傾動用モータAMは回転を停止し、水皿20は所要の傾動角度に達した位置で傾動を停止する。そして、水皿20の傾動により、製氷突起22の周りに形成された氷塊は、該突起22に付着した状態で露出する。傾動用モータAMの停止と同時に、前記ホットガス弁HVが開放し、冷媒に代えてホットガスを前記蒸発管50へ供給する。これにより製氷基板23を介して製氷突起22は急速に加温されるに至る。このため製氷突起22と氷塊との結合が解除され、当該氷塊は自重により落下して前記貯氷部16へ放出される。
【0025】
この氷塊の落下により、製氷基板23におけるマイナスの温度負荷が解除され、該基板23は前記蒸発管50でのホットガスの流通により一挙に温度上昇を来す。この温度上昇を前記サーモスイッチTh1が検出し、直ちに接点「a−b」側に切換わることにより、リレーX3が付勢されて、これと協働する常開接点X3-a1が閉成することにより傾動用モータAMの回転が再開される。また前記ホットガス弁HVが閉成し、前記蒸発管50への冷媒供給が再開される。更に、前記傾動用モータAMの回転再開により、前記水皿20が水平姿勢への復帰を開始する。また該モータAMの回転再開に伴い、前記給水用スイッチSW4がON作動され、給水弁WVを開放して製氷室20aに製氷水を補給する。
【0026】
そして、前記水皿20が水平な製氷位置に到来すると、前記傾動用スイッチSW2がOFF作動し、給水弁WVを閉成して製氷水の供給を停止すると共に、傾動用モータAMが停止する。これはリレーX3が自己保持されて、該リレーX3の常閉接点X3-bを開放しているからである。これにより、水皿20は水平姿勢となった状態で停止され、前述した製氷運転が再開される。
【0027】
前述した製氷・除運運転を繰返すことにより、貯氷部16に氷塊が順次貯留され、前記貯氷検知体42における検知片44の回動軌跡以上に氷塊が堆積した際には、除氷運転に際して水皿20が傾動したときに該検知片44が氷塊群と接触する。このとき貯氷検知体42は、氷塊群で傾動が規制されることで水皿20に対し、回動方向上方に若干回動すると共に、該検知体42の回動支点から反対側に延出する前記突片42aが、前記貯氷完了検知スイッチSW3のレバー片48から離間する方向に回動することになる。これにより、貯氷完了検知スイッチSW3のレバー片48に対する突片42aの押圧が解除されて、貯氷完了検知スイッチSW3をON状態(満杯検出)とする。
【0028】
前記貯氷完了検知スイッチSW3がON作動すると、前記リレーX4が付勢(作動)されて、これと協働する常開接点X4-a1が閉成することにより、該リレーX4は自己保持(作動状態が保持)される。また、前記タイマTMに通電されて、該タイマTMは予め設定された設定時間のカウントを開始する。更に、リレー4の常開接点X4-a2が閉成することで、前記リレーX1への通電可能状態となる。
【0029】
そして、前記水皿20が傾動下端(下死点)まで傾動すると、前記傾動用スイッチSW2がON作動して、前記リレー4の常開接点X4-a2を介してリレーX1が付勢される。これにより、リレーX1と協働する常閉接点X1-b1,X1-b2が開放し、傾動用モータAMの回転が停止し、水皿20も傾動を停止する。また製氷・除氷運転も停止し、該製氷機では前記貯氷完了検知スイッチSW3が満杯検出した時点での状態に保持される。
【0030】
すなわち、前記検知片44が、氷塊と僅かに接触して前記貯氷完了検知スイッチS 3を一旦(一瞬)ON作動(満杯検出状態)した後に、該氷塊からの押圧が解除されて貯氷完了検知スイッチS 3をOFF作動(満杯検出していない状態)した場合であっても、前記リレーX4は自己保持(作動状態が保持)されているから、製氷・除氷運転は停止状態を保持する。従って、製氷・除氷運転が継続されることで、前記製氷突起22から氷塊が落下して貯氷検知体42が氷塊に埋もれた状態で水皿20を強制的に上昇させることはなく、前記傾動機構32や傾動用モータAM等に過負荷が加わるのを防止し得る。またこれに伴って、貯氷検知体42の検知片44に無理な力が加わらないため、該検知片44に亀裂が生じたり破損すると云った危惧がなくなる。更に貯氷検知体42の支持部にも無理な力が加わらないので、各部品相互に歪みあるいは亀裂等が発生する事で製氷量にばらつきが生じることもなく、常に正確な貯氷完了検出を行ない得る。更に、貯氷完了検知センサSW3は適正に作動するので、貯氷部16に氷塊が満杯であるにも拘らず製氷・除運転が繰返されるのを防止して、機械の運転率を適正に保つことができる。
【0031】
前記タイマTMが設定時間をカウント(カウントアップまたはカウントダウン)すると、その常閉接点TM−bが開放して、前記リレーX4の接点X4-a1による自己保持は解除される。このとき、前記貯氷完了検知スイッチS 3がOFF状態(満杯検出していない状態)であれば、前述した製氷・除氷運転が再開される。但し、タイマTMの常閉接点TM−bが開放したときに、貯氷完了検知スイッチS 3がON状態(満杯検出している状態)であれば、該スイッチS 3がOFF状態となるまで製氷・除氷運転は停止している。
【0032】
前述した如く、前記傾動用モータAMに接続されたカム板56の支持ピン58は、該モータAMからの駆動力を伝達する連杆64に対して、過負荷が加わった際の移動が許容されるよう構成されている。従って、製氷・除氷運転が繰返される間に、傾動機構32や傾動用モータAMに過大な負荷が加わるのを回避し得る。そして、第1実施例の自動製氷機では、貯氷検知体42が氷塊に埋もれた状態で水皿20を強制的に上昇させることはないから、このような現象により負荷軽減機構が作動することはなくなる。すなわち、負荷軽減機構の作動が必要以上に繰返されることで、該機構自体の部品に亀裂が生じたり破損すると云った事態の発生を抑制し得る。更には、負荷軽減機構の各部品に無理な力が加わって歪みを生ずることもなく、該機構の歪みに起因して製氷量にバラツキが生ずるのを防止し得る。
【0033】
【第2実施例】
次に、第2実施例に係る自動製氷機の貯氷検知装置につき説明するが、その基本構造は前述した第1実施例と同じであるので、異なる部分についてのみ説明する。図は、第2実施例に係る自動製氷機の電気制御回路を示すものであって、前記接続点Dに接続する氷塊の放出用スイッチSW1の接点aに、放出用モータGMが接続されると共に、該スイッチSW1の接点bに、リレーX4の常開接点X4-a1とタイマTMの常閉接点TM-bおよびタイマTMが接続されている。この放出用スイッチSW1は、常には接点aに接続されており、該放出用スイッチSW1を作動して接点b側に切換えている間のみ、前記氷塊放出装置40が作動して貯氷部16に貯留されている氷塊を放出するよう設定されている。
【0034】
【第2実施例の作用】
前記第2実施例に係る自動製氷機の貯氷検知装置の作用につき、第1実施例の作用とは異なる部分についてのみ説明する。除氷運転に際して水皿20が傾動したときに該検知片44が氷塊群と接触して前記貯氷完了検知スイッチSW3がON作動(満杯検出)したときには、第1実施例の場合と同様に、製氷・除氷運転が停止される。
【0035】
第2実施例では、前記タイマTMのカウント中に、前記放出用スイッチSW1を作動して接点を「b」側から「a」側に切換えると、前記氷塊放出装置40が作動して貯氷部16の氷塊が放出される。このとき、タイマTMの常閉接点TM−bが閉成していても、前記リレーX4の接点X4-a1による自己保持は解除される。従って、前記貯氷完了検知スイッチSW3がOFF状態(満杯検出していない状態)となっていれば、前述した製氷・除氷運転が再開される。但し、放出用スイッチSW1を作動した際に、貯氷完了検知スイッチS 3がON状態(満杯検出している状態)であれば、該スイッチS 3がOFF状態となるまで製氷・除氷運転は停止している。
【0036】
すなわち、前述した第1実施例では、前記タイマTMの設定時間が経過するまでは製氷・除氷運転が再開されないから、氷塊の放出により貯氷部16での氷塊の貯氷量が減少した状態が長く(タイマTMの設定時間の間)続く。しかるに、第2実施例の場合は、前記タイマTMの設定時間が経過する前であっても、氷塊の放出により貯氷量が減ったときには、直に製氷・除氷運転を再開して常に所定量を氷塊を貯留しておくことができる。
【0037】
前述した各実施例では、自動製氷機として、製氷基板の下面に突設垂下した製氷突起を水皿中に貯留した製氷水に浸漬して該製氷突起の周りに逆ドーム状の氷塊を形成させるよう構成した簡易型の自動製氷機を挙げて説明したが、その他の機構の自動製氷機においても本願発明の貯氷検知装置を採用することができる。例えば、製氷手段としての製氷室に内部画成されて下方に開口した複数の製氷小室中に、製氷室を下方から開放自在に閉成する製氷水手段としての水皿から製氷水を循環的に噴射供給して、各小室中で徐々に氷層を形成する所謂噴射式の自動製氷機にも採用し得る。
【0038】
【発明の効果】
以上に説明した如く、本発明に係る自動製氷機の貯氷検知装置によれば、製氷水手段の傾動時に検知スイッチが一瞬でも氷塊の満杯検出状態となった場合には、直に製氷・除氷運転を停止するよう構成したので、貯氷検知体が氷塊に埋もれた状態で製氷手段が上昇復帰することで、貯氷検知体や製氷水手段に過負荷が加わるのを防し得る。すなわち、貯氷検知体や製氷水手段および該製氷水手段を傾動する機構等に故障が発生するのを防止することができ、製氷量にバラツキを生ずるのを防止し得る。また検知センサは適正に作動するので、貯氷部に氷塊が満杯であるにも拘らず製氷・除運転が繰返されるのを防止して、機械の運転率を適正に保つことができる。
【0039】
更に、解除手段であるタイマのカウント中であっても、放出用スイッチを作動して貯氷部から氷塊を放出したときに検知スイッチが満杯検出していなければ、製氷・除氷運転を再開するよう構成したから、貯氷部での氷塊の貯氷量が少なくなった状態が長く続く事態を回避し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例に係る貯氷検知装置を採用した自動製氷機の電気制御回路図である。
【図2】 第1実施例の自動製氷機の縦断側面図である。
【図3】 第1実施例の自動製氷機における製氷ユニットを示す要部斜視図である。
【図4】 第1実施例の自動製氷機の製氷ユニットを示す正面図である。
【図5】 第1実施例の自動製氷機の傾動機構に付加された負荷軽減機構を示す要部正面図である。
【図6】 本発明の第2実施例に係る貯氷検知装置を採用した自動製氷機の電気制御回路図である。
【符号の説明】
16 貯氷部,20 水皿(製氷水手段),23 製氷基板(製氷手段)
40 氷塊放出装置(放出手段),42 貯氷検知体,50 蒸発管
SW1 放出用スイッチ,SW3 貯氷完了検知スイッチ(検知スイッチ)
4 リレー(停止手段),X4-a1 接点(保持手段),TM タイマ(解除手段)

Claims (3)

  1. 冷凍系に接続する蒸発管(50)により冷却される製氷手段(23)と、該製氷手段(23)の下方に傾動自在に配設されて、製氷運転時には製氷手段(23)の下側に近接して該製氷手段(23)に製氷水を与える製氷位置に臨むと共に、除氷運転に際して製氷手段(23)の下側から離間するよう斜め下方に傾動される製氷水手段(20)と、該製氷水手段(20)に回動可能に配設された貯氷検知体(42)と、該製氷水手段(20)の下方に位置して氷塊を貯留する貯氷部(16)とを備える自動製氷機において、
    前記製氷水手段 (20) に配設され、前記除氷運転により製氷水手段(20)が斜め下方に傾動された際に、前記貯氷部(16)に貯留されている氷塊に貯氷検知体(42)が接触して回動することで作動して氷塊の満杯を検出する検知スイッチ(SW3)と、
    前記検知スイッチ(SW3)が一瞬でも満杯検出したときに作動して、製氷・除氷運転を停止させる停止手段(X4)と、
    前記検知スイッチ(SW3)が満杯検出後に満杯検出をしなくなっても、前記停止手段(X4)を作動状態に保持する保持手段(X4-a1)と、
    前記保持手段(X4-a1)による停止手段(X4)の作動状態の保持を解除する解除手段(TM)とを備える
    ことを特徴とする自動製氷機の貯氷検知装置。
  2. 前記解除手段は、前記停止手段(X4)が作動したときにカウントを開始するタイマ(TM)であって、該タイマ(TM)が設定時間をカウントしたときに前記保持手段(X4-a1)による停止手段(X4)の作動状態の保持を解除するよう構成した請求項1記載の自動製氷機の貯氷検知装置。
  3. 前記貯氷部(16)から氷塊を放出する放出手段(40)を作動させる放出用スイッチ(SW1)を備え、該スイッチ(SW1)を作動した際に前記検知スイッチ(SW3)が満杯検出していなければ、前記タイマ(TM)のカウント中であっても保持手段(X4-a1)による停止手段(X4)の作動状態の保持を解除するよう構成した請求項2記載の自動製氷機の貯氷検知装置。
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