JP3664692B2 - 演算処理装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、CPUを用いた計測器などの演算処理装置に関し、特に交流電源の停電・瞬時停電(以降、瞬停と称す)を検出する停電検出機能を備えた演算処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図11は、例えば特開昭56−151363号公報に示された従来の停電検出装置の構成図である。
図において、1は商用交流電源、2は降圧用の変圧器、3はダイオードブリッジからなる整流器、4は平滑コンデンサ、5は電圧を調整するための分圧抵抗、6はコンパレータ、7はコンパレータ6の基準電圧を設定する定電圧ダイオード、8は定電圧ダイオード7への直流電源、9はコンパレータ6の出力側へ正帰還用の抵抗、10はコンパレータ6の出力電圧により電源の停電・瞬停を検出して停電・瞬停の対応処理手順が組み込まれたマイクロコンピュータ(CPU)である。
【0003】
次に、従来の停電検出装置の動作について説明する。
(1)ダイオードブリッジからなる整流器3は全波整流する目的で、停電・瞬停の検出対象の商用交流電源1に接続される。
(2)平滑コンデンサ4によってリップルを抑制した直流電圧を、コンパレータ6で比較できる電圧値に分圧抵抗5で調整して、コンパレータ6へ入力する。
(3)コンパレータ6では、定電圧ダイオード7で設定される基準電圧と入力電圧を比較して、「基準電圧>入力電圧」になったときCPU10へ出力信号を送り出す。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の停電検出装置では、入力電圧が基準電圧に近い電圧にてリップルが加わると、一旦停電検出域へ入った直後に、入力電圧がわずかに上昇すると復電と判定し、また、復電の判定時に再度電圧低下すると発振現象が起きる。
【0005】
そこで図11の符号Rに示すように、停電判定と復電判定の値に差を持たせるヒステリシス抵抗Rを挿入することも行われる。
しかし、商用交流電源の電圧が下がって行くと整流状態が悪くなり、リップルが大きくなってヒステリシスの幅を超えるほどになった場合には停電判別と復電判別状態を交互に繰り返して発振状態となる。
【0006】
この様な場合にヒステリシスの幅を大きくするには、停電検出電圧や復電検出電圧をお互いに離すような抵抗値へ変更する必要がある。これでは、停電検出電圧・復電検出電圧の変更への対応が抵抗値の変更でのみしか実現できない。そして、メイン業務の処理に影響しない短い時間の無電圧(瞬停)でも停電と検知することがあり、また、瞬停においては整流した直流電圧にて停電を検出する様にしている為、平滑コンデンサ4の残留電荷の影響を受け、交流電源電圧の1/2周期から1周期の瞬停、もしくは交流電源電圧の漸増、漸減において発振を起こし易いという課題があった。
また、瞬停・停電・復電を迅速に検出して、種々の停電対策などを行う必要があった。
【0007】
この発明は、かかる課題を解決するためになされたものであり、瞬停・停電・復電の検出を発振させることなく迅速に検出し、また、検出した瞬停・停電・復電に対応して、バックアップ電源の使用、CPUの周波数の変更等の種々の対応処理をする演算処理装置を得ることを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
(1)この発明の請求項1に係る演算処理装置は、交流電圧を監視し停電を検出する停電検出手段と、CPUを用いて所定の処理を実行する演算処理手段とを備え、上記停電検出手段は交流電圧の瞬時値の絶対値が設定値以下になった時点からの時間の長さが第1の設定時限値以上であれば瞬時停電と判断し、上記第1の設定時限値よりも長い第2の設定時限値以上であれば停電と判断し、上記瞬時停電中または上記停電中に上記交流電圧の瞬時値の絶対値が設定値を超えると復電と判断する手段とし、上記演算処理手段は上記停電判定手段が瞬時停電と判断すると上記所定の処理の主要な処理を中断し、停電と判断すると上記所定の処理の停電処理を実行し、復電を検出すると停電前の処理を再開する手段としたものである。
【0009】
(2)この発明の請求項2に係る演算処理装置は、請求項1の演算処理装置において、演算処理手段は、第1および第2の設定時限値を、交流電圧の周波数に応じて決定するようにしたものである。
【0010】
(3)この発明の請求項3に係る演算処理装置は、請求項1または請求項2の演算処理装置において、演算処理手段は、停電状態になると外部または内部に設けたバックアップ電源で上記停電検出手段を作動させ、上記停電検出手段が復電を検出すると停電前の処理を再開するようにしたものである。
【0011】
(4)この発明の請求項4に係る演算処理装置は、請求項3の演算処理装置において、停電検出手段は、交流電圧の瞬時値をディジタル値に変換するA/D変換器と、このディジタル値の絶対値が設定値以下か否かを判定するマグニチュードコンパレータと、上記ディジタル値の絶対値が設定値以下の期間に応じて停電か否かを判断する停電検出処理部を含み、停電状態になると、上記マグニチュードコンパレータをスタンバイ状態とし、バックアップ電源からの供給される電力を減少するようにしたものである。
【0012】
(5)この発明の請求項5に係る演算処理装置は、請求項3または請求項4の演算処理装置において、演算処理手段は、停電状態になると、CPUの動作クロック周波数を通常の周波数より低減した周波数として、所定の停電処理を実行し、復電すると、通常のクロック周波数に戻して停電前の処理を再開するようにしたものである。
【0013】
(6)この発明の請求項に係る演算処理装置は、請求項3または請求項4の演算処理装置において、演算処理手段は、停電状態になると停電検出手段への電源供給を停止し、停電状態が継続すると、間欠的に上記停電検出手段へ電源を供給して、復電したか否かを監視し、上記停電検出手段が復電を検出すると、停電前の処理を再開するようにしたものである。
【0014】
(7)この発明の請求項に係る演算処理装置は、請求項3または請求項4の演算処理装置において、演算処理手段は、停電状態になると、CPUの動作クロック周波数を通常の周波数より低減した周波数として、所定の停電処理を実行すると共に、停電検出手段への電源供給を停止し、停電状態が継続すると、間欠的に通常のクロック周波数にすると共に、上記停電検出手段へ電源を供給して、復電したか否かを監視し、上記停電検出手段が復電を検出すると、通常のクロック周波数に戻して停電前の処理を再開するようにしたものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1の停電検出部を要部として図示した演算処理装置の回路構成図である。
図において、1〜3、5は上記従来例の説明のものと同様である。
【0016】
11はA/D変換器、12はマグニチュードコンパレータであり、A/D変換器11からの入力値が所定値(閾値)以上で「H」信号を出力する。
12aはマグニチュードコンパレータ12のスタンバイ端子であり、停電した場合にこの端子に信号を与えて、マグニチュードコンパレータ12をスタンバイ状態にして消費電力を低減するように動作させる。
【0017】
20はマイクロコンピュータ(CPU)である。
21はCPU20内に組み込まれたエッヂ検出部であり、入力されるマグニチュードコンパレータ12の信号出力波形の立ち上がり、及び立ち下がりエッヂを検知する。
22はタイマーであり、エッヂ検出部21の立ち下がりエッヂ検知を受けて、計時を開始する。
【0018】
24は瞬停・停電検出処理部であり、エッヂ検出部21のエッヂ検知、タイマー22の時限から瞬停・停電検知判定して対応処理を実行させる。
26はクロックでマイクロコンピュータ(CPU)20内の各部、およびA/D変換器11、マグニチュードコンパレータ12にクロック信号を供給する。
なお、以上の回路構成で停電検出部が構成される。
【0019】
27は演算処理部で、この図1全体の演算処理装置のメイン業務である主処理の演算処理を実行するもので、入力に対応した処理を実行する。例えば、この演算処理装置がCPUを有するディジタル型の電力量計である場合、入力は交流電源1の電流・電圧となる。
【0020】
31は外部入力装置であり、タイマー22の時限値、マグニチュードコンパレータ12の判別閾値等を入力設定する。
32はバックアップ電源で、通常は交流電源1から演算処理装置へ供給されているが、停電時にバックアップ電源32から演算処理装置へ供給される。
【0021】
図2は停電検出部の各部の波形を示す図であり、図2(A)〜(C)は図1の(A)〜(C)の該当場所の波形を示している。
図3は瞬停・停電検出処理部24での処理のフローチャートである。
図1、図2および図3を用いて動作の説明をする。
【0022】
(1)変圧器2により所望電圧に降圧された交流電源電圧を、整流器3により図2(B)のように全波整流して、A/D変換器11にてデジタル値に変換してマグニチュードコンパレータ12へ入力する。
(2)マグニチュードコンパレータ12は交流電圧の閾値を超える範囲で図2(C)に示す出力を得る。これをCPU20へ入力する。
【0023】
(3)CPU20内ではマグニチュードコンパレータ12からの入力がエッヂ検出部21で監視されており、図2(C)波形の立ち上がり、立ち下がりを検出する。 この波形立ち上がり、立ち下がりは、交流電源1の所定以上の電圧低下、停電、瞬時停電時に発生する。また交流電源のゼロ電位交叉する際にも発生する。
【0024】
(4)次に、マイクロコンピュータ(CPU)の処理を図3のフローチャートにて説明する。まず、タイマー22の時限T1 、T2 およびT3 (T1 <T2 <T3 )を設定入力する(ステップ31)。
(5)エッヂ検出部21で図2(C)の波形を監視しており、その立ち下がりを検知するとタイマー22の計時を開始する(ステップ32、33)。
【0025】
(6)タイマー22の計時開始から時限T1 以内にエッヂ検出部21が波形の立ち上がりを検知した場合は、メイン業務に影響しない電源瞬断として無視し、停電フラグOFFなので、ステップ32に返る(ステップ34、41)。
(7)時限T1 を超えて波形の立ち上がりが検知されないときは、メイン業務に影響する瞬時停電として、メインの処理業務を中断して停電に備える(ステップ35)。
【0026】
(8)時限T2 以内に波形の立ち上がりが検知されたときは、メイン業務を再開して通常処理に復帰させ、停電フラグOFFなので、ステップ32に返る(ステップ36、37、41)。
(9)時限T2 以内に波形の立ち上がりが検知されない場合は、電源の停電と判定して停電対応処理を行う(ステップ36、38)。
【0027】
(10)復電処理の判定に備えた停電フラグをオンにして(ステップ39)、
(11)T3 時間の経過を待ち(ステップ40)、ステップ33へリターンする。
(12)停電が続く場合は、T3 の間隔で、ステップ33〜40を実行し、エッヂ検出部21が波形監視を続行する。
【0028】
(13)もし、波形監視の繰り返しの中で時限T2 以内に波形の立ち上がりが検知されると、復電と判断してステップ41〜43の復電処理が実行される。このとき、復電した交流電源のゼロクロスからの立ち上がりは必ず検出される。
【0029】
なお、上記動作において、CPU20にはバックアップ電源32が設けられており、 商用交流電源1が停電しても基本動作の続行が可能となっている。
【0030】
次に、タイマー22の計時による時限値であるT1 、T2 およびT3 の設定について説明する。
第1の時限T1 はCPU20で処理しているメイン業務(演算処理部27での演算処理)に影響しない電源瞬断、交流電源のゼロクロスでのマグニチュードコンパレータ12の無出力期間を補償できる時限値であり、また時限T1 以上の無電圧期間ではCPU20で処理しているメイン業務に支障が出る時間を選定設定する必要がある。
【0031】
交流電源の波形をサンプリングしてデジタル処理を行うようなメイン業務では交流電源の半波が欠如する1/2周期以上の無電圧はメイン業務に支障が出るので、これを基準として時限T1 は交流電源の1/2周期程度の時間に設定するのが適当であり、例えば商用周波数であれば8〜13m秒前後となる。
【0032】
第2の時限T2 は、メイン業務に支障は出るが、記憶装置のバックアップ等停電対策処理を必要としなくて済む間の時間であり、許容限界としては交流電源の1周期程度の18〜26秒前後が適当である。
【0033】
第3の時限T3 は、停電中にCPU20のバックアップ電源により交流電源の復帰を定期的に監視する間隔を決める。この間隔が短いとバックアップ電源の電力消費が大きくなる。また、この間隔が長いと復電の検出が遅れる。これらを勘案すれば0.4〜0.6秒の範囲が好ましい。第3の時限T3 はバックアップ電源32で作動しているCPU20のクロック26を分周して生成する。
【0034】
図2(D)に示すようにマグニチュードコンパレータ12出力の立ち下がりから時限T1 以内にはゼロクロスの波形立ち上がりがあり、また半波以内の瞬停でも時限T1 以内に波形立ち上がりが存在するので、これを無視してCPU20は処理を続行する。
しかし、交流電源の電圧が無くなり停電になると、時限T1 以内に波形立ち上がりは無く、メイン業務が中断される。
【0035】
さらに時限T2 経過しても波形立ち上がりが無いときは、停電と判定して停電対応処理に入る。
もし、時限T1 と時限T2 の間に波形立ち上がりが検知されれば、一時的にメイン業務は中断されるが停電と判定しないで瞬停と同様に扱う。
【0036】
上記の説明は交流電源電圧の有無を検出して瞬停・停電を判定することについて説明したが、次に交流電源の電圧低下の場合の検出について説明する。
図4は交流電源の電圧による停電・瞬停検出装置の各部の波形を示す図であり、図4(B)、(C)は図1の(B)、(C)の該当場所の波形を示す。
【0037】
(1)交流電源の電圧が低下してくるとマグニチュードコンパレータ12に設定された閾値を超える部分が少なくなる。
(2)そしてエッヂ検出部21へ「H」信号の間隔が開いてくるが交流電源の1/2周期以内にわずかでも閾値を超える部分が有り「H」信号部が存在する間は第1の時限T1 以内に「H」信号の立ち上がりを検出するので、瞬停とはみなされない。
(3)そして1周期以上にわたり閾値を下回ると停電の場合と同じ処理をする。
【0038】
上記のように瞬停時間が交流電源の1周期以内では瞬停を無視し、1周期以上のときに停電処理するような停電・瞬停検出機能としたので、交流電源の電圧低下によるリップルの影響を受けず、また交流電源の1/2周期から1周期の瞬停には発振を起こさなくすることができる。
【0039】
実施の形態2.
上記実施の形態1での変形例として、停電した場合の消費電力の削減策について説明する。
実施の形態1では、マグニチュードコンパレータ12が停電時にスタンバイ信号端子12aに入力されるスタンバイ信号により消費電力を低減するようにしたが、この実施の形態では、図5、図6示す例を説明する。
【0040】
図5(a)は停電時の電源供給の要部を示す回路構成図で、図5(b)はその供給電圧の関係を示す図ある。
通常は主電源から電圧レギュレータ35を介して一定電圧(図5(b)の場合は5V)が供給されているが、停電になり主電源からの電圧が低下すると図5(b)のように切換手段32のダイオード34を介して、A/D変換器11、マグニチュードコンパレータ12への電源を供給する。
この間、図3のフローのステップ33〜36,38〜40の処理が繰りえされる。
このようにして停電時は、バックアップ電源により電源供給が行われる。
この場合は停電中はバックアップ電源から電源供給は継続されるが、この電源供給を少なくするために下記のような対策が行われる。
【0041】
図3のステップ40でT3 時間ウエイトしている間は、図5(a)の演算処理部27からの指令でバックアップ電源33からの電源供給をOFFとし、T3 時間経過すると、演算処理部27からの指令によりバックアップ電源からの電源供給をONとし、ステップ32から39までの動作を行う。
このように停電時の電源供給を間欠的に行うことによって、バックアップ電源の消費量を低減することができる。
なお、ダイオード34の代わりにゲート付の半導体スイッチを用い、演算処理部27からの指令をゲートに入力してオンオフ制御するようにしてもよい。
【0042】
更に、これらの場合、実施の形態1で説明した停電時にマグニチュードコンパレータ12をスタンバイ状態にしておくことも実施すると、バックアップ電源33の消費電力をより少なくすることができる。
【0043】
図6は停電時のクロック周波数の変化を示す図である。
図のように、停電になると、クロック周波数を通常の周波数よりも低い周波数にし、図3のフローチャートのステップ40のT3 の間は、低い周波数としT3時間経過して、図3のステップ32から39を実行する間は通常の周波数にして迅速な処理動作が行えるようにする。
【0044】
例えば、クロック周波数を1桁低下させると、処理速度も約1桁低下し、停電した場合の停電処理は遅くなるが、消費電力を大幅に少なくすることができる。
停電処理直前に必要なデータはメモリに緊急避難するので、そのメモリから読み出しての停電処理は遅くてもよい。
【0045】
また、一つの変形例として、停電期間中は常にクロック周波数を低下さて、停電期間中の処理を実行し、復電すれば通常のクロック周波数にしてもよい。
【0046】
また、変形例として、図5と図6とを組み合わせて、停電状態になると、クロック周波数を低下すると共に、図5の切換スイッチ32をOFFにし、図6の停電中で通常のクロック周波数にするときに、図5の切換スイッチ32をバックアップ電源に接続して停電検出機能を働かせるようにしてもよい。
【0047】
実施の形態3.
図7は、この発明の実施の形態3を示す演算処理装置内部の停電検出部の回路構成図である。
図において、1、2、5、11、12、20〜24は上記実施の形態1での説明のものと同一である。
【0048】
13はA/D変換器11の出力にバイアス電位を付与する中間バイアス電源、14は電流補償抵抗であり、交流の交番電流のうち分圧抵抗5から接地側へ流れる電流が中間バイアス電源13へ流入しないのでこの電流補償抵抗14に電流を流しA/D変換器11への入力波形の歪みを防ぐ。
【0049】
15は第2のマグニチュードコンパレータであり、第1のマグニチュードコンパレータ12と並列に設けられ、A/D変換器11からの電圧値が第2の所定値(閾値)以上で「H」信号を出力する。第1のマグニチュードコンパレータ12は交流電圧のプラス側電圧について、そして第2のマグニチュードコンパレータ15はマイナス側電圧ついて「H」信号出力を得る。
16は2つのマグニチュードコンパレータ12、15の信号出力を合成するオア回路である。
【0050】
図8は図7の停電検出部の各部の波形を示す図であり、図8(A)〜(E)は図7の(A)〜(E)の該当場所の波形を示している。
図8を用いて動作の説明をする。
(1)変圧器2により所望電圧に降圧された交流電源電圧を図8(B)のように中間バイアス電源13でA/D変換を行い易くしてやり、この電圧をA/D変換器11にてデジタル値に変換してマグニチュードコンパレータ12、15へ入力する。
【0051】
(2)マグニチュードコンパレータ12、15は交流電圧の絶対値でそれぞれ閾値を超える範囲で図8(C)、(D)に示す出力を得る。
(3)この出力をオア回路16で合成した図8(E)の波形出力が、CPU20へ入力される。
【0052】
(4)CPU20内ではオア回路16からの入力がエッヂ検出部21で監視されており、図8(E)波形の立ち上がり、立ち下がりを検出する。
マイクロコンピュータ(CPU)20内の処理は、実施の形態1の図3のフローチャートと同じであるので説明を省略する。
【0053】
以上のように、実施の形態3では整流器を介さないで、2個のマグニチュードコンパレータ12、15でプラス側、マイナス側の電圧波形を直接検出するようにしているので、整流器による波形の伸縮の影響をなくして正確に電圧検出ができる。
【0054】
実施の形態4.
上記実施の形態1〜3において、商用交流電源1が地域によって異なるので、交流電源1の周期を基本にした時限値T1 、T2 は周波数の異なる地域で変更する必要があるが外部入力装置31からその都度入力していたのでは煩わしく、また入力設定ミスも発生する。
この実施の形態4は交流電源1の周波数により自動的に時限値T1 、T2 を設定するものである。
【0055】
図9は、この発明の実施の形態4に示す演算処理装置の停電検出部の回路構成図であり、図10は時限値T1 、T2 の設定手順を説明するフローチャートである。
図9において、1、2、5、11〜16、20〜22、24、31は上記実施の形態2の図7のものと同様である。
【0056】
19はゼロクロス検出回路であり、交流電源1の電圧がゼロ電位と交叉するタイミングを検出してタイマー22へ信号出力する。
25は記憶メモリからなる時限値メモリである。
【0057】
(1)まず、時限値T1 、T2 の再設定要否を外部入力装置31から設定する(ステップ81)。
(2)再設定要のときはゼロクロス検出回路19が検知したゼロクロス信号により、タイマー22の計時をスタートさせる(ステップ82、83)。
(3)そして次のゼロクロスを検出する(ステップ84)。
【0058】
(4)次のゼロクロスまでの時間は交流電源1の1/2周期であるので、これを時限値T1 として時限値メモリ25へ格納する(ステップ85)。
このとき、時限値T1 は瞬停の判定許容としてタイマー22の計時値にプラスαした値を時限値T1 としてもよい。
(5)つぎに、T1 ×2=T2 を算出して、これを時限値T2 として、時限値メモリ25へ格納する(ステップ86)。
【0059】
ここではゼロクロスを検出して1/2周期を測定し、その測定値に基づいて時限値を設定したが、周期は1周期でもよく、また、周期は周波数に依存するので周波数を計測してもよい。
即ち、交流電源の周波数に応じて時限値を設定すればよい。
【0060】
【発明の効果】
(1)以上のようにこの発明の請求項1によれば、停電検出手段は、交流電圧の瞬時値の絶対値が設定値以下になった時点からの時間の長さに応じて瞬時停電および停電を検出するようにしたので、停電検出時に発振を起こすことなく迅速に停電を正確に検出できる。
【0061】
(2)この発明の請求項2によれば、第1および第2の設定時限値を、交流電圧の周波数に応じて決定するようにしたので、適切な時限値が設定できる。
【0062】
(3)この発明の請求項3によれば、停電状態になるとバックアップ電源で停電検出手段を作動させるようにしたので、復電を確実に検出でき、復電の際に停電前の処理を再開することができる。
【0063】
(4)この発明の請求項4によれば、停電状態になると、マグニチュードコンパレータをスタンバイ状態とするので、バックアップ電源から供給される電力を減少することができる。
【0064】
(5)この発明の請求項5によれば、停電状態になると、CPUの動作クロック周波数を通常の周波数より低減した周波数として、所定の停電処理を実行するようにしたので、消費電力を低減することができる。
【0065】
(6)この発明の請求項によれば、停電状態になると、停電検出装置への電源供給を停止し、停電状態が継続すると、間欠的に上記停電検出装置へ電源を供給して、復電したか否かを監視することがきるので、消費電力を低減することができる。
【0066】
(7)この発明の請求項によれば、停電状態になると、CPUの動作クロック周波数を通常の周波数より低減した周波数として、所定の停電処理を実行すると共に、停電検出手段への電源供給を停止し、停電状態が継続すると、間欠的に通常のクロック周波数にすると共に、上記停電検出装置へ電源を供給して、復電したか否かを監視するようにしたので、消費電力を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による停電検出処理部を要部とする演算処理装置の回路構成図である。
【図2】 この発明の実施の形態1による停電検出処理部の各部の波形図である。
【図3】 この発明の実施の形態1による停電検出処理部のフローチャート図である。
【図4】 この発明の実施の形態1による交流電源電圧による停電・瞬停検出装置の各部の波形図である。
【図5】 この発明の実施の形態2による停電時の電源供給の要部を示す回路構成図および供給電圧の関係を示す図である。
【図6】 この発明の実施の形態2による停電時のクロック周波数の変化を示す図である。
【図7】 この発明の実施の形態3による停電検出部の回路構成図である。
【図8】 この発明の実施の形態3による停電検出部の各部の波形図である。
【図9】 この発明の実施の形態4による停電検出部の回路構成図である。
【図10】 この発明の実施の形態4による時限設定の動作を示すフローチャートである。
【図11】 従来の停電検出装置の構成図である。
【符号の説明】
1 交流電源 3 整流器
5 分圧抵抗 11 A/D変換器
12、15 マグニチュードコンパレータ
12a スタンバイ端子 13 中間バイアス電源
14 電流補償抵抗 16 オア回路
19 ゼロクロス検出回路 20 マイクロコンピュータ(CPU)
21 エッヂ検出部 22 タイマー
24 瞬停・停電検出処理部 25 時限値メモリ
26 クロック 27 演算処理装置
31 外部入力装置 32 切換手段
33 バックアップ電源 34 ダイオード
35 電圧レギュレータ

Claims (7)

  1. 交流電圧を監視し停電を検出する停電検出手段と、CPUを用いて所定の処理を実行する演算処理手段とを備え、上記停電検出手段は交流電圧の瞬時値の絶対値が設定値以下になった時点からの時間の長さが第1の設定時限値以上であれば瞬時停電と判断し、上記第1の設定時限値よりも長い第2の設定時限値以上であれば停電と判断し、上記瞬時停電中または上記停電中に上記交流電圧の瞬時値の絶対値が設定値を超えると復電と判断する手段とし、上記演算処理手段は上記停電判定手段が瞬時停電と判断すると上記所定の処理の主要な処理を中断し、停電と判断すると上記所定の処理の停電処理を実行し、復電を検出すると停電前の処理を再開する手段とした演算処理装置。
  2. 請求項1の演算処理装置において、演算処理手段は、第1および第2の設定時限値を、交流電圧の周波数に応じて決定するようにした演算処理装置。
  3. 請求項1または請求項2の演算処理装置において、演算処理手段は、停電状態になると外部または内部に設けたバックアップ電源で上記停電検出手段を作動させ、上記停電検出手段が復電を検出すると停電前の処理を再開するようにした演算処理装置。
  4. 請求項3の演算処理装置において、停電検出手段は、交流電圧の瞬時値をディジタル値に変換するA/D変換器と、このディジタル値の絶対値が設定値以下か否かを判定するマグニチュードコンパレータと、上記ディジタル値の絶対値が設定値以下の期間に応じて停電か否かを判断する停電検出処理部を含み、停電状態になると、上記マグニチュードコンパレータをスタンバイ状態とし、バックアップ電源から供給される電力を減少するようにした演算処理装置。
  5. 請求項3または請求項4の演算処理装置において、演算処理手段は、停電状態になると、CPUの動作クロック周波数を通常の周波数より低減した周波数として、所定の停電処理を実行し、復電すると、通常のクロック周波数に戻して停電前の処理を再開するようにした演算処理装置。
  6. 請求項3または請求項4の演算処理装置において、演算処理手段は、停電状態になると停電検出手段への電源供給を停止し、停電状態が継続すると、間欠的に上記停電検出手段へ電源を供給して、復電したか否かを監視し、上記停電検出手段が復電を検出すると、停電前の処理を再開するようにした演算処理装置。
  7. 請求項3または請求項4の演算処理装置において、演算処理手段は、停電状態になると、CPUの動作クロック周波数を通常の周波数より低減した周波数として、所定の停電処理を実行すると共に、停電検出手段への電源供給を停止し、停電状態が継続すると、間欠的に通常のクロック周波数にすると共に、上記停電検出手段へ電源を供給して、復電したか否かを監視し、上記停電検出手段が復電を検出すると、通常のクロック周波数に戻して停電前の処理を再開するようにした演算処理装置。
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