JP2019009947A - スイッチング電源装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】マイクロプロセッサによるデジタル制御方式のスイッチング電源装置に関して、Xコンデンサの容量や負荷の大きさにかかわらず、かつ特別な集積回路(IC)の追加を要することなく、AC入力電圧の遮断を適正に検出できるようにする。【解決手段】AC−DCコンバータ30をスイッチング制御するマイクロプロセッサ70は、全波整流電圧の電圧値を測定する電圧値測定手段81、測定電圧値を記憶する電圧値記憶手段82、全波整流電圧の半周期を測定する半周期測定手段83、現在タイミングでの測定電圧値と半周期前のタイミングでの記憶電圧値とを比較して電圧値が低下しているかを判定する電圧値低下判定手段84、および低下していると判定したときにAC遮断検出信号Ssdを生成出力するAC遮断検出信号出力手段85を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、AC入力部とDC出力部との間に介装されたAC−DCコンバータと、前記AC−DCコンバータのスイッチングを制御するスイッチング制御部と、前記AC入力部から入力される交流電圧の全波整流電圧を生成する全波整流回路とを備え、前記全波整流電圧(AC電源)の遮断検出に応じてAC遮断検出信号を生成出力するスイッチング電源装置に関する。
図8は第1の従来例のスイッチング電源装置の構成を示す回路図、図9はそのスイッチング電源装置の動作を示す波形図である。図8において、10はAC電源、13はAC入力部、16は第1のコイルL11と第2のコイルL12からなるノイズ低減用のチョークコイル、17はノイズ低減用のXコンデンサC11,C12とノイズ低減用のチョークコイル16で構成されるラインフィルタ、30はAC−DCコンバータ、40はDC出力部である。また、50は全波整流回路、60は遮断検出回路であり、全波整流回路50は抵抗素子R1,R2,R3,R4と整流ダイオードD1,D2で構成され、遮断検出回路60はツェナーダイオードZD1、抵抗素子R11,R12,R13、トランジスタQ11、フォトカプラPC1で構成されている。
AC入力部13を介してAC電源10によるAC入力電圧V0が入力され、ラインフィルタ17によってノイズ低減された正弦波電圧がAC−DCコンバータ30によって一定電圧の直流電圧に変換され、DC出力部40から図示しない負荷へ給電される。スイッチング電源装置が定常動作状態にあるとき、全波整流回路50における分圧用の抵抗素子R1,R2の接続点に現れる電圧が遮断検出回路60におけるツェナーダイオードZD1のツェナー電圧よりも高く、ツェナーダイオードZD1は導通している。その状態で、分圧用の抵抗素子R11,R12の接続点に現れる電圧がN型のトランジスタQ11のしきい値電圧VTHを上回っていて、トランジスタQ11が導通しており、フォトカプラPC1の発光ダイオードが導通し、フォトトランジスタが導通しているため、AC遮断検出信号Ssd はインアクティブ(非活性状態)の“L”レベルとなっている。
AC電源10の遮断が発生すると、それに起因してノイズ低減用のXコンデンサC11,C12の放電が進み、全波整流回路50における全波整流電圧V10が降下して遮断検出回路60におけるトランジスタQ11のベース電圧がしきい値電圧VTHを下回り、トランジスタQ11がターンオフするに至ると、フォトカプラPC1のフォトトランジスタがターンオフし、AC遮断検出信号Ssd が立ち上がってハイアクティブ(活性状態)となり出力される。AC遮断検出信号Ssd は、負荷に対する駆動を停止したり動作モードを安全サイドに切り替えたり、何らかの割り込み処理に利用される。
図10は第2の従来例(例えば特許文献1参照)のスイッチング電源装置の構成を示す回路図、図11はそのスイッチング電源装置の動作を示す波形図である。図10において、20はAC検出用IC(半導体集積回路)で、コンパレータCMP1,CMP2、MOSFET Q1,Q2、定電流源I1,I2、ダイオードD3、抵抗R5,R6、容量C1などを備えている。
入力電圧VinがコンパレータCMP1の非反転入力端子に印加される参照電圧Vref1よりも高い状態では第1コンパレータCMP1の出力は“L”レベルで、MOS‐FET Q1はオフ状態であり、容量C1に対して充電が行われ、充電電圧V1が次第に上昇するが、コンパレータCMP2の非反転入力端子に印加される参照電圧Vref2よりも低いので、第2コンパレータCMP2の出力は“L”レベルでMOS‐FET Q2はオフ状態であり、出力電圧Voutは“H”レベルでフォトカプラPC1はオン状態のため、正論理アクティブのAC遮断検出信号Ssdは“L”レベル(非活性状態)を保つ。
次いで、入力電圧Vinが参照電圧Vref1以下になると、第1コンパレータCMP1の出力は“H”レベルとなってパルスを出力し、そのパルスによってMOS‐FET Q1はターンオンし、容量C1の電荷が引き抜かれるために、それまで上昇中であった容量C1の充電電圧V1が急速放電される。すなわち、第1コンパレータCMP1から出力されるパルスは容量C1の充電に対するリセットパルスとなっている。その結果として、参照電圧Vref2よりも低い状態が継続されることになるため、上記と同様に、第2コンパレータCMP2の出力は“L”レベル、MOS‐FET Q2はオフ状態、出力電圧Voutは“H”レベル、フォトカプラPC1はオン状態で、AC遮断検出信号Ssdは“L”レベル(非活性状態)を保つ。
ところで、AC入力電圧V0が遮断されると、XコンデンサC11,C12の充電電圧にために全波整流回路50からの全波整流電圧Vinの低減速度が遅くなり、参照電圧Vref1より高い状態を継続するため、第1コンパレータCMP1の出力は“L”レベルを維持する。つまり、容量C1の充電に対するリセットパルスは出力されない。その結果、MOS‐FET Q1はオフ状態を維持し、容量C1への充電が続くことから容量C1の充電電圧V1が上昇を続けることになる。充電電圧V1が参照電圧Vref2以上となると、第2コンパレータCMP2の出力は反転して“H”レベルとなり、MOS‐FET Q2はターンオンし、出力電圧Voutは“L”レベルとなり、フォトカプラPC1はオフ状態となり、AC遮断検出信号Ssdは“H”レベル(活性状態)に反転する。
第3の従来例(例えば特許文献2参照)においては、電気機器(便器装置)の各部に対する制御部とは別に停電検出部が設けられ、その停電検出部は、AC入力電圧がグラウンドレベルを横切るタイミング(ゼロクロスポイント)を検出するゼロクロス検出部と、ゼロクロス検出回路が検出したゼロクロスポイントから計時を開始するタイマと、ゼロクロス検出回路がゼロクロスポイントを検出してからタイマが計時した半周期後に次のゼロクロスポイントが検出されたかどうかを判断し、検出されないときはAC遮断検出信号(停電検出信号)を制御部に送信する判断部とを備えている。すなわち、入力交流電圧が正常であれば、そのAC入力電圧の半周期ごとにゼロクロスポイントが検出されるが、AC電源の遮断が発生したときには半周期ごとのゼロクロスポイント検出が行われないので、AC遮断検出信号が出力される。
制御部は、正常時には低速動作モードで各部を制御することで省電力化を図るとともに、AC電源の遮断の発生時には停電検出部からのAC遮断検出信号に応答して高速動作モードに移行し、停電時に制御に必要な情報を不揮発性記憶部に保存することにより、停電時の設定を停電復帰後に再設定又は保存された情報で制御を再開することを可能としている。
特開2009−165305号公報 特開2009−86747号公報
上記の第1の従来例の場合、AC電源10に遮断が発生したタイミングからAC遮断検出信号Ssd が生成出力されるタイミングまでの間に大きなタイムラグが発生する。そのタイムラグは、XコンデンサC11,C12の容量やAC−DCコンバータ30の負荷の程度によって大きなばらつきを生じる。
また、第2の従来例の場合、AC遮断検出信号Ssd が生成出力されるタイミングについて、第1の従来例のようなXコンデンサC11,C12の容量やAC−DCコンバータ30の負荷の程度による影響はなく、AC入力電圧の周期を基準として、AC電源10に遮断が発生したタイミングからのタイムラグは、その1周期以内に限定される。
しかしながら、第2の従来例においては、AC−DCコンバータ30のスイッチング制御を行うマイクロプロセッサ以外に、AC検出用IC20を用意しなければならないという問題がある。
また、第3の従来例の場合、制御部とは別に停電検出部を設け、その停電検出部はゼロクロス検出部、タイマおよびソフトウェアで動作する判断部で構成されていることから、構成の複雑さを招いている。
本発明はこのような事情に鑑みて創作したものであり、マイクロプロセッサを用いてソフトウェアで動作するデジタル制御方式のスイッチング電源装置に関して、Xコンデンサの容量やAC−DCコンバータの負荷の大きさによる影響を受けることなく、かつ、特別な集積回路(IC)の追加を必要とすることなく、AC入力電圧の遮断を適正に検出できるようにすることを目的としている。
本発明は、次の手段を講じることにより上記の課題を解決する。
本発明によるスイッチング電源装置は、
AC入力部とDC出力部との間に介装されたAC−DCコンバータと、前記AC−DCコンバータのスイッチングを制御するスイッチング制御部と、前記AC入力部から入力される交流電圧の全波整流電圧を生成する全波整流回路とを備え、前記全波整流電圧の遮断検出に応じてAC遮断検出信号を生成出力するスイッチング電源装置であって、
前記全波整流回路から入力される全波整流電圧の電圧値を測定する電圧値測定手段と、
前記測定した電圧値を記憶する電圧値記憶手段と、
前記入力した全波整流電圧の半周期を測定する半周期測定手段と、
現在タイミングでの前記電圧値測定手段による測定電圧値と、前記現在タイミングよりも前記半周期前のタイミングでの前記電圧値記憶手段による記憶電圧値とを比較して、前記測定電圧値が前記記憶電圧値よりも低下しているか否かを判定する電圧値低下判定手段と、
前記測定電圧値が前記記憶電圧値よりも低下していると判定したときに前記AC遮断検出信号を生成出力するAC遮断検出信号出力手段とを備え、
前記スイッチング制御部は、少なくとも前記電圧値記憶手段と、前記電圧値低下判定手段とを有することを特徴とする。
本発明の上記の構成によれば、次のような作用が発揮される。
電圧値測定手段において全波整流回路による全波整流電圧の電圧値が測定され、電圧値記憶手段において全波整流電圧の電圧値が記憶され、半周期測定手段において全波整流電圧の半周期が測定される。さらに、電圧値低下判定手段において現在タイミングでの測定電圧値と現在タイミングよりも半周期前のタイミングでの記憶電圧値とを比較して、測定電圧値が記憶電圧値よりも低下しているか否かが判定される。そして、測定電圧値が記憶電圧値よりも低下していると判定したときに、AC遮断検出信号出力手段においてAC遮断検出信号を生成出力する。
これによれば、AC遮断検出信号が出力されるタイミングは、AC電源の遮断に起因して測定電圧値が記憶電圧値よりも低下していると判定したタイミングからちょうど半周期後のタイミングとなる。この場合のタイムラグは常にちょうど半周期である。
AC電源の遮断発生タイミングとAC遮断検出信号の出力タイミングとの間のタイムラグに関して、Xコンデンサの容量やAC−DCコンバータの負荷の大きさの如何にかかわらず、常にAC入力電圧のちょうど半周期に規定することとなり、タイミング的に高精度な制御を可能にする。
加えて、電圧値の記憶や比較(電圧値低下判定)を含む高精度なタイミング制御を行わせるのに、AC−DCコンバータのスイッチング制御を行うスイッチング制御部を兼用しており、従来例のような特別な集積回路(IC)の追加は必要ではなく、AC入力電圧の遮断を適正に検出できる。
本発明によれば、AC電源の遮断発生タイミングとAC遮断検出信号出力タイミングとの間のタイムラグが、ノイズ低減用のXコンデンサの容量やAC−DCコンバータの負荷の大きさによる影響を受けることなく、常にAC電源の半周期に高精度に規定され、しかもそれを実現するのに特別な集積回路(IC)は追加しなくてもよい。
本発明の実施例におけるスイッチング電源装置の構成を示す回路図 本発明の実施例のスイッチング電源装置におけるマイクロプロセッサの構成を機能的に示す機能ブロック図 本発明の実施例のスイッチング電源装置の動作を示すフローチャート 本発明の実施例のスイッチング電源装置の動作を示す波形図(AC電源の遮断が位相角90°のタイミングの場合) 本発明の実施例のスイッチング電源装置の動作を示す波形図(AC電源の遮断が位相角135°のタイミングの場合) 本発明の実施例のスイッチング電源装置の動作を示す波形図(AC電源の遮断が位相角170°のタイミングの場合) 本発明実施例と第1および第2の従来例とを比較するための波形図 第1の従来例のスイッチング電源装置の構成を示す回路図 第1の従来例のスイッチング電源装置の動作を示す波形図 第2の従来例のスイッチング電源装置の構成を示す回路図 第2の従来例のスイッチング電源装置の動作を示す波形図
以下、上記構成の本発明のスイッチング電源装置につき、その実施の形態を具体的な実施例のレベルで詳しく説明する。
図1は本発明の実施例におけるスイッチング電源装置の構成を示す回路図である。図1において、10はAC電源、13はAC入力部、14aは第1の電源ライン、14bは第2の電源ライン、15はノイズ低減用のXコンデンサC11,C12で構成されるラインアクロスコンデンサ、16は第1のコイルL11と第2のコイルL12からなるノイズ低減用のチョークコイル、17はラインアクロスコンデンサ15とノイズ低減用のチョークコイル16で構成されるラインフィルタ、30はAC−DCコンバータ、40はDC出力部である。また、50は全波整流回路、70はマイクロプロセッサ(デジタル制御用マイコン(IC))であり、全波整流回路50は抵抗素子R1,R2,R3,R4と整流ダイオードD1,D2で構成されている。マイクロプロセッサ70は、AC−DCコンバータ30を制御するための制御出力端子T1、接地端子T2、アナログ・デジタル変換機能を有するAD端子T3、AC遮断検出信号出力端子T4その他の端子(図示せず)を備えている。
AC入力部13における一対の入力端子間にAC電源10が接続されるようになっている。DC出力部40における一対の出力端子間に負荷(図示せず)が接続されるようになっている。AC入力部13の上側の入力端子とDC出力部40の上側の出力端子とが第1の電源ライン14aで接続され、AC入力部13の下側の入力端子とDC出力部40の下側の出力端子とが第2の電源ライン14bで接続されている。第1および第2の電源ライン14a,14bの途中にはラインフィルタ17とAC−DCコンバータ30が介装されている。ラインフィルタ17はAC入力部13側にあり、AC−DCコンバータ30はDC出力部40側にある。ラインアクロスコンデンサ15は一対のノイズ低減用のXコンデンサ、すなわち第1のXコンデンサC11,第2のXコンデンサC12で構成され、ノイズ低減用のチョークコイル16は第1のコイルL11と第2のコイルL12で構成されている。第1のXコンデンサC11はチョークコイル16に対してAC入力部13側にあり、第2のXコンデンサC12はチョークコイル16に対してDC出力部40側にある。
全波整流回路50は、第1および第2の電源ライン14a,14bとグラウンドラインとの間に接続されている。全波整流回路50は、抵抗素子R1,R2,R3,R4と一方向通電素子としての整流ダイオードD1,D2を備えている。抵抗素子R3の一端が第1の電源ライン14aに接続され、抵抗素子R3の他端が整流ダイオードD1のアノード(陽極端子)に接続されている。また、抵抗素子R4の一端が第2の電源ライン14bに接続され、抵抗素子R4の他端が整流ダイオードD2のアノードに接続されている。整流ダイオードD1のカソード(陰極端子)と整流ダイオードD2のカソードが共通接続され、その共通接続点に分圧用の抵抗素子R1,R2の直列回路が接続され、抵抗素子R2の他端がグラウンドラインに接続されている。抵抗素子R1,R2の接続点がマイクロプロセッサ70のAD端子T3に接続されている。マイクロプロセッサ70の制御出力端子T1はAC−DCコンバータ30におけるスイッチング素子(図示せず)の駆動制御端子(ゲート端子/ベース端子)に接続されている。マイクロプロセッサ70は、制御出力端子T1からスイッチング素子を制御するための駆動制御信号を出力することによってAC−DCコンバータ30の出力電圧(DC電圧)を所望値に制御する。このように、この実施形態では、マイクロプロセッサ70が本発明の「スイッチング制御部」に相当する。また、マイクロプロセッサ70のAC遮断検出信号出力端子T4はAC遮断検出信号Ssdを出力するようになっている。
マイクロプロセッサ70は、プログラムの実行やデータの演算・処理を行うことによりシステム全体の制御を司る制御手段としてのCPU(中央演算処理装置)71、CPU71による演算・制御等のためのプログラムを格納する不揮発性記憶部としてのROM(リードオンリーメモリ)72およびCPU71の演算・制御等を補助するとともにデータを一時的に格納するワーキングエリアとしてのRAM(ランダムアクセスメモリ)73を備えている。
図2はマイクロプロセッサ70の構成を機能的に示す機能ブロック図である。マイクロプロセッサ70は機能的な構成要素として、全波整流回路50から入力される全波整流電圧V10の電圧値を測定する電圧値測定手段81と、電圧値測定手段81が測定した電圧値を記憶する電圧値記憶手段82と、入力した全波整流電圧V10の半周期T1/2 を測定する半周期測定手段83と、現在タイミングでの電圧値測定手段81による測定電圧値Vn と、現在タイミングよりも半周期前のタイミングでの電圧値記憶手段82による記憶電圧値Vn-1 とを比較して、測定電圧値Vn が記憶電圧値Vn-1 よりも低下しているか否かを判定する電圧値低下判定手段84と、測定電圧値Vn が記憶電圧値Vn-1 よりも低下していると判定したときにAC遮断検出信号Ssdを出力するAC遮断検出信号出力手段85とを備えている。
次に、上記のように構成されたスイッチング電源装置の動作を図3のフローチャートおよび図4の波形図を用いて説明する。図4はAC電源10の遮断が位相角90°に対応するタイミングt1で発生した場合の波形を示す。AC電源10の遮断のタイミングからちょうど半周期T1/2 経過後のタイミングt2でローアクティブのAC遮断検出信号Ssdが出力されている。
AC入力部13を介してAC電源10から入力されたAC入力電圧V0は、ラインフィルタ17によってノイズが除去され、正弦波形に波形整形される。このAC入力電圧V0は全波整流回路50によって負の半波部分が正負反転され、位相角0〜180°の正の半波が連続して繰り返される全波整流電圧となり、さらに分圧用の抵抗素子R1,R2で抵抗分割された全波整流電圧V10がマイクロプロセッサ70のAD端子T3に入力される。
マイクロプロセッサ70は、CPU71とROM72とRAM73の協働により、電圧値測定手段81、電圧値記憶手段82、半周期測定手段83、電圧値低下判定手段84およびAC遮断検出信号出力手段85を連係して機能させる。
すなわち、ステップS1において、機能としての電圧値測定手段81は全波整流回路50から入力されてくる全波整流電圧V10の電圧値を測定する。
次いでステップS2において、機能としての電圧値記憶手段82は電圧値測定手段81が測定した電圧値を記憶する。この機能は主としてRAM73が担う。
次いでステップS3において、機能としての半周期測定手段83は入力した全波整流電圧V10の半周期T1/2 を測定する。なお、ステップS3の半周期の測定は、ステップS1で測定した電圧をもとに、ステップS2と同時に実行してもよい。
次いでステップS4において、機能としての電圧値低下判定手段84は現在タイミングでの電圧値測定手段81による測定電圧値Vn と、現在タイミングよりも半周期T1/2 だけ前のタイミングでの電圧値記憶手段82による記憶電圧値Vn-1 とを比較して、測定電圧値Vn が記憶電圧値Vn-1 よりも低下しているか否かを判定する。なお、ステップS4では、測定器の測定誤差のほか瞬断・瞬時変動も考慮し、比較判定に許容範囲を設けて測定電圧値Vn が記憶電圧値Vn-1 よりも低下しているか否かを判定する。
AC電源10に異常がなく、AC入力電圧V0の波形が正確な正弦波を呈している状態では、全波整流回路50による全波整流電圧V10は半周期T1/2 をもって繰り返されるので、任意のタイミングでの電圧値はちょうど半周期T1/2 だけ前の電圧値と一致する。すなわち、測定電圧値Vn が半周期前の記憶電圧値Vn-1 と等しくなり、この場合は、上記の判定が否定的となってステップS4のあとステップS1へ戻る。
これとは逆に、AC電源10に遮断が発生すれば、全波整流電圧V10は異常発生タイミングから一定の時定数をもって次第に降下する。すなわち、測定電圧値Vn が半周期前の記憶電圧値Vn-1 に比べて減少し、この場合は、ステップS5に進む。
ステップS5に進むと、機能としてのAC遮断検出信号出力手段85はAC遮断検出信号Ssdを生成して出力し、一連の動作を終了させる。なお、上記の一連の動作はCPU71の1クロックサイクルを単位として繰り返し実行される。
図5はAC電源10の遮断が位相角135°に対応するタイミングt1′で発生した場合の波形を示す。図6はAC電源10の遮断が位相角170°に対応するタイミングt1″で発生した場合の波形を示す。いずれの場合も図4と同様に、AC電源10の遮断のタイミングからちょうど半周期T1/2 経過後のタイミングt2′,t2″でAC遮断検出信号Ssdが出力されている。
図4、図5、図6のいずれにおいても、半周期T1/2 の経過後のタイミングt2では2つの波形の測定電圧値Vn が相違しているが、いずれの場合も同じ半周期T1/2 だけ経過したタイミング(t2,t2′,t2″)でAC遮断検出信号Ssdが出力されている。なお、図示のAC遮断検出信号Ssdは負論理のローアクティブ信号となっているが、これに限定されるものではなく、正論理のハイアクティブ信号としてもよい。
図7は本発明実施例と第1および第2の従来例とを比較するための波形図である。図7(a)が本発明実施例の波形図(図4に対応)、図7(b)が第1の従来例の波形図、図7(c)が第2の従来例の波形図である。AC電源10の遮断のタイミングt1以降において時定数が異なる2つの波形を描いている。上側の波形は時定数が小さくて低下割合が小さく、下側の波形は時定数が大きくて低下割合が大きい。下側の波形は、上側の波形の場合のXコンデンサの容量の2分の1の場合を想定している。
図7(b)に示す第1の従来例の場合は、Xコンデンサの放電が終了し、規定のしきい値電圧を下回るまではAC遮断検出信号Ssdは出力されない。また、図7(c)に示す第2の従来例の場合は、AC電源遮断後にパルスが途絶えてリセットがかからなくなって、容量C1の充電電圧V1が上昇を続け参照電圧Vref2以上となるのを待ってAC遮断検出信号Ssdが出力される。このため、AC遮断検出信号Ssdの出力タイミングは半周期から1周期の遅れとなる。
これに対して、図7(a)に示す本発明実施例の場合には、AC電源遮断タイミングからAC遮断検出信号Ssdの出力までの遅れ時間は常に半周期であり、第1、第2の従来例よりも短く、かつ検出期間(遅れ時間)のばらつきがない。しかも、このような高精度なタイミング制御を行わせるのに、AC−DCコンバータ30のスイッチング制御を行うマイクロプロセッサ70を兼用していて、従来例のような特別な集積回路(IC)の追加は必要ではなく、AC入力電圧の遮断を適正に検出することができる。具体的には、本発明によれば、デジタル制御用マイコンであるマイクロプロセッサ70のAD端子を用いるとともに、マイコンを制御するためのソフトウェアで動作させることで、AC遮断検出用ICが不要となり、かつ放電時間のばらつきに伴う検出時間の変動を防止することができる。
なお、上記実施例では、マイクロプロセッサ70は電圧値測定手段81、電圧値記憶手段82、半周期測定手段83、電圧値低下判定手段84およびAC遮断検出信号出力手段85を有しているが、少なくとも、マイクロプロセッサ70は、記憶および比較(電圧値低下判定)を担う電圧値記憶手段82と、電圧値低下判定手段84とを有していればよい。しかしながら、部品を追加することなく、マイクロプロセッサ70の機能(ソフトウェアによる工夫を含む)を最大限に発揮する観点からは、上記実施例のように各手段をマイクロプロセッサで構築することが好ましい。
本発明は、マイクロプロセッサを用いてソフトウェアで動作するデジタル制御方式のスイッチング電源装置について、AC電源の遮断発生タイミングとAC遮断検出信号出力タイミングとの間のタイムラグをできるだけ短く、かつノイズ低減用のXコンデンサの容量やAC−DCコンバータの負荷の大きさの変化にかかわらず、常にAC電源電圧の半周期に規定し、しかも特別な集積回路(IC)の追加をせずにすむ技術として有用である。
13 AC入力部
17 ノイズ低減用のフィルタ
30 AC−DCコンバータ
40 DC出力部
50 全波整流回路
70 マイクロプロセッサ
81 電圧値測定手段
82 電圧値記憶手段
83 半周期測定手段
84 電圧値低下判定手段
85 AC遮断検出信号出力手段
C11,C12 Xコンデンサ
Ssd AC遮断検出信号

Claims (3)

  1. AC入力部とDC出力部との間に介装されたAC−DCコンバータと、前記AC−DCコンバータのスイッチングを制御するスイッチング制御部と、前記AC入力部から入力される交流電圧の全波整流電圧を生成する全波整流回路とを備え、前記全波整流電圧の遮断検出に応じてAC遮断検出信号を生成出力するスイッチング電源装置であって、
    前記全波整流回路から入力される全波整流電圧の電圧値を測定する電圧値測定手段と、
    前記測定した電圧値を記憶する電圧値記憶手段と、
    前記入力した全波整流電圧の半周期を測定する半周期測定手段と、
    現在タイミングでの前記電圧値測定手段による測定電圧値と、前記現在タイミングよりも前記半周期前のタイミングでの前記電圧値記憶手段による記憶電圧値とを比較して、前記測定電圧値が前記記憶電圧値よりも低下しているか否かを判定する電圧値低下判定手段と、
    前記測定電圧値が前記記憶電圧値よりも低下していると判定したときに前記AC遮断検出信号を生成出力するAC遮断検出信号出力手段とを備え、
    前記スイッチング制御部は、少なくとも前記電圧値記憶手段と、前記電圧値低下判定手段とを有することを特徴とするスイッチング電源装置。
  2. 前記スイッチング制御部は、さらに前記電圧値測定手段、前記半周期測定手段および前記AC遮断検出信号出力手段を有する請求項1記載のスイッチング電源装置。
  3. 前記AC入力部と前記AC−DCコンバータとの間に、コンデンサを含むノイズ低減用のフィルタが介装されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のスイッチング電源装置。
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