JP3664411B2 - フロントフォークのチューブアッセンブリ構造 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、大型自動二輪車におけるフロントフォークに適用されたフロントフォークのチューブアッセンブリ構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動二輪車のフロントフォークは2本のチューブアッセンブリを有して構成され、各チューブアッセンブリが車軸を支持する。各チューブアッセンブリは、アウタチューブ内にインナチューブが挿通され、両チューブ間に懸架スプリングが配設されるとともに、インナチューブ内にダンパ装置が内蔵されて構成される。上記フロントフォークの各チューブアッセンブリでは、路面からの衝撃を懸架スプリングが吸収し、チューブアッセンブリの伸縮運動をダンパ装置が制振している。
【0003】
上述のチューブアッセンブリでは、アウタチューブの内周面に複数のガイドブッシュが配置されて、インナチューブが摺動自在に構成される。これらのガイドブッシュには、実開昭56-98683号や実公昭33-7315 号公報に記載の考案のように、カラーを用いてアウタチューブ内周面に保持されたものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、エンジンの排気量が1000ccを越えた大型バイクでは、フロントフォークのチューブアッセンブリにおけるアウタチューブを、実際に必要とされる外径よりも大径化して、フロントフォークが外観上頑丈であることをイメージさせたいという要請がある。
【0005】
しかし、この要請に応えるべく実際にアウタチューブを大径化させると、インナチューブの外径との関係でアウタチューブが厚肉構造となってしまい、このアウタチューブの重量が増大してしまう。
【0006】
本発明は、上述の事情を考慮してなされたものであり、アウタチューブの重量を増大させることなく、このアウタチューブを大径化できるフロントフォークのチューブアッセンブリ構造を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、アウタチューブ内にインナチューブが配設され、上記アウタチューブの内周面には、このアウタチューブの軸方向に所定間隔で複数のガイドブッシュが配置されて、上記インナチューブが摺動自在に設けられたフロントフォークのチューブアッセンブリ構造において、上記アウタチューブは、内外径が一定な薄肉のパイプにて構成され、上記ガイドブッシュがブッシュハウジングに保持されて軸受部材を構成し、これら複数の軸受部材の上記ブッシュハウジングが上記アウタチューブの上記一定の内径部に配設されるとともに、それらブッシュハウジングがカラー部材にて接続された軸受体を構成し、上記アウタチューブの開口端側の上記軸受部材における上記ブッシュハウジングが、上記アウタチューブの開口端の段部に係止されるとともにストッパ部材にて上記アウタチューブに位置決めされて、上記軸受体が上記アウタチューブの開口端以外にそれら軸受部材を係止するための段部を形成することなく上記アウタチューブに固定されたものである。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において更に、アウタチューブは、鉄製のパイプにて構成されたものである。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において更に、アウタチューブは、鉄製の冷間引き抜きパイプにて構成されたものである。
【0009】
【作用】
ガイドブッシュがブッシュハウジングに支持されて嵩上げされたことから、アウタチューブを薄肉化しつつ、このアウタチューブをインナチューブに対し大径化できる。このため、アウタチューブの重量を増大させることなくこのアウタチューブを大径化できる。
【0010】
また、アウタチューブの内周面にガイドブッシュを備えた複数の軸受部材が配設されて、これらの軸受部材のガイドブッシュにインナチューブが摺動されることから、インナチューブの内周面は表面性状が滑らかに形成される必要があるものの、アウタチューブの内周面は滑らかな表面に形成する必要がなく、加工コストを低減できる。
【0011】
更に、複数の軸受部材のブッシュハウジングがカラー部材にて接続されて軸受体が構成され、アウタチューブ開口端側の軸受部材がアウタチューブに係止・位置決めされて、軸受体がアウタチューブに固定されたことから、アウタチューブの内周面には、開口端部以外に軸受部材固定用の段部や溝部を形成する必要がない。このため、アウタチューブを一層薄肉化できる。
【0012】
アウタチューブが内外径の一定な引き抜きパイプにて構成されたので、アウタチューブの肉厚をより一層薄肉化でき、アウタチューブのより一層の軽量化を達成できる。
【0013】
【実施例】
以下、本発明の実施例を、図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係るフロントフォークのチューブアッセンブリ構造の一実施例が適用された自動二輪車の倒立型フロントフォークにおける左側チューブアッセンブリを示す縦断面図である。図2は、図1の倒立型フロントフォークにおける右側チューブアッセンブリを示す縦断面図である。図3は、図1の一部を拡大して示す断面図である。図4は、図2の一部を拡大して示す断面図である。
【0014】
自動二輪車の倒立型フロントフォークは、図1に示す左側チューブアッセンブリ1と、図2に示す右側チューブアッセンブリ2とをステアリングブラケット3にて結合して構成され、図示しないステアリングシャフトを介して車体に枢支されるとともに、上記左側チューブアッセンブリ1及び右側チューブアッセンブリ2にて車軸を支持し、路面からの衝撃を吸収し制振させるものである。ここで、上記左側チューブアッセンブリ1には、後述の懸架スプリング13及びダンパ装置14が内蔵され、右側チューブアッセンブリ2には懸架スプリング13のみが内蔵されている。
【0015】
図1に示す左側チューブアッセンブリ1は、アウタチューブ11内にインナチューブ12が挿通され、上述のように、両チューブ11及び12間に懸架スプリング13及びダンパ装置14が内蔵されたものである。アウタチューブ11が車体側にステアリングブラケット3を用いて支持され、インナチューブ12の車軸ブラケット15に車軸が支持される。上記アウタチューブ11は、鉄製の冷間引き抜きパイプにて構成され、外表面に装飾用クロームメッキが施されている。
【0016】
アウタチューブ11の下方開口端部内周に第1ガイドブッシュ16が、アウタチューブ11の軸方向中央位置に第2ガイドブッシュ17がそれぞれ配置される。インナチューブ12がこれらの第1ガイドブッシュ16及び第2ガイドブッシュ17の内周面に摺接することにより、インナチューブ12がアウタチューブ11に対し摺動自在に構成される。
【0017】
上記懸架スプリング13の下端部は、オイルロックカラー18、ロア懸架カラー19及びワッシャ20を介してインナチューブ12の車軸ブラケット15に支持される。また、懸架スプリング13の上端部は、懸架ホルダ21及びアッパ懸架カラー22を介して、アウタチューブ11の上方開口端部に螺装されたフォークボルト23にて支持される。この懸架スプリング13により、路面からの衝撃力が吸収される。
【0018】
上記ダンパ装置14は、インナチューブ12の車軸ブラケット15から立設されたダンパシリンダ24と、ピストン25を備えたピストンバルブ機構26と、ボトムピストン27を備えたベースバルブ機構28と、を有して構成される。これらのピストンバルブ機構26及びベースバルブ機構28にて発生する減衰力によって、懸架スプリング13の衝撃吸収に伴い発生するアウタチューブ11及びインナチューブ12の伸縮運動が制振される。
【0019】
ダンパシリンダ24は、インナチューブ12内に配置されて、このインナチューブ12との間にリザーバ室29を形成する。このリザーバ室29内に、懸架スプリング13を支持するロア懸架カラー19が配設される。また、ダンパシリンダ24には貫通孔30が開設されて、ダンパシリンダ24の内部(ベース室33C)とリザーバ室29とが連通される。
【0020】
ピストンバルブ機構26におけるピストン25は、フォークボルト23に螺装されたピストンロッド31に、ピストンホルダ32を介して固着され、このピストン25によりダンパシリンダ24内が上室33Aと下室33Bとに区画される。ピストン25に、伸側流路34及び圧側流路(図示せず)が軸方向に貫通して形成され、又、軸方向両端面に伸側バルブ35及び圧側バルブ(チェックバルブ)36が設置される。
【0021】
インナチューブ12がアウタチューブ内へ侵入する左側チューブアッセンブリ1の圧縮時に、下室33Bからのオイル(オイル面H)が圧側流路を通り、圧側バルブ36を開いて上室33A内へ導かれる。また、インナチューブ12がアウタチューブ11から進出する左側チューブアッセンブリ1の伸長時には、上室33Aからのオイルが伸側流路34を経て、伸側バルブ35を撓み変形させて下室33Bへ流れ、この間に伸側の減衰力が発生する。
【0022】
ベースバルブ機構28におけるボトムピストン27はボトムホルダ37に固着される。このボトムピストン27には、軸方向に貫通して圧側流路38及び伸側流路(図示せず)が形成され、又、軸方向両端面に圧側バルブ39及び伸側バルブ(チェックバルブ)40が装着される。また、このボトムピストン27によって、ベース室33Cが下室33Bに区画して形成される。車軸ブラケット15には、センタボルト41を介して中空形状のボトムピース42が螺合され、このボトムピース42に上記ボトムホルダ37が螺着される。
【0023】
左側チューブアッセンブリ1の圧縮時には、ダンパシリンダ24の上室33A内へピストンロッド31が侵入して、この上室33Aの容積が減少するので、ピストンロッド31の侵入体積相当分のオイルがベースバルブ機構28の作用で、下室33Bから圧側流路38を通り圧側バルブ39を撓み変形させて、ベース室33C及び貫通孔30を介しリザーバ室29へ導かれる。オイルが圧側バルブ39を撓み変形させるときに圧側の減衰力が発生する。
【0024】
また、左側チューブアッセンブリ1の伸長時には、ダンパシリンダ24の上室33Aからピストンロッド31が抜け出て、その分上室33Aの容積が増大するので、リザーバ室29内のオイルが貫通孔30、ベース室33C及びボトムピストン27の伸側流路を経て伸側バルブ40を開き、下室33Bへ導かれる。
【0025】
上述のことから、ダンパ装置14は、左側チューブアッセンブリ1の圧縮時には、オイルがベースバルブ機構28の圧側バルブ39を撓み変形させるときに圧側減衰力を発生し、ピストンバルブ機構26において殆ど減衰力を発生しない。また、左側チューブアッセンブリ1の伸長時には、ダンパ装置14は、オイルがピストンバルブ機構26の圧側バルブ36を撓み変形させるときに伸側減衰力を発生し、ベースバルブ機構28において減衰力を殆ど発生しない。これらの圧側及び伸側減衰力により、左側チューブアッセンブリ1の伸縮運動が制振される。
【0026】
ところで、ダンパシリンダ24の開口端部には、図3にも示すように、リバウンドスプリング53を支持するロッドガイドケース43が固着され、このロッドガイドケース43にロッドガイド44が収容される。符号45はOリングである。上記ロッドガイド44の内周にガイドブッシュ46が保持され、このガイドブッシュ46の内周面がピストンロッド31の外周面に摺接可能とされる。
【0027】
また、ピストンロッド31にオイルロックピース47が固着される。このオイルロックピース47は、ピース固着部48とピース可動部49とを有してなり、このピース可動部49が、前記オイルロックカラー18のテーパ面50に緊密状態で嵌合可能に設けられる。
【0028】
左側チューブアッセンブリ1の最圧縮時に、オイルロックピース47のピース可動部49がテーパ面50に接して、ピース可動部49の外周面を流れるオイルが遮断され、同時に、ピース可動部49の上端がピース固着部48の上壁51に当接して、ピース可動部49の内周面を流れるオイルが遮断される。これにより、オイルは、ロア懸架カラー19、オイルロックカラー18及びオイルロックピース47により画成された空間52内に閉じ込められて、オイルロック作用を発生させ、図1に示すインナチューブ12の上端部とフォークボルト23との衝突を回避する。
【0029】
また、上記オイルロックピース47は、左側チューブアッセンブリ1が最圧縮状態から伸長過程へ移行する際に、オイルロックピース47のピース可動部49がピース固着部48の上壁51から離れて、このピース可動部49の内周面に沿ってオイルを上記空間52内へ流し、この空間52内の負圧を早期に解消する。
【0030】
ここで、ロア懸架カラー19は、図1に示すように、リザーバ室29内に配設されていることから、上記空間52内には、左側チューブアッセンブリ1の圧縮過程で、ピストンロッド31の上室33Aへの侵入体積相当分のオイルが流入するのでオイル量が増量し、オイルロックカラー18とオイルロックピース47とによりなされる上記オイルロック作用がより好適に実施される。
【0031】
更に、図2に示すように、アウタチューブ11の下方開口端部には、第1ガイドブッシュ16に対し軸方向に隣接してオイルシール54が装着される。このオイルシール54は、ワッシャ55及びストッパ部材としてのストッパリング56によって挟持されて、アウタチューブ11に装着される。ストッパリング56は、アウタチューブ11の下方開口端部の内周に形成されたリング嵌合溝57に嵌合されて、アウタチューブ11に固定される。また、オイルシール54に隣接して、アウタチューブ11の下方開口端にダストシール58が装着される。
【0032】
左側チューブアッセンブリ1は上述のようにして構成されるが、図2及び図4に示す右側チューブアッセンブリ2は、左側チューブアッセンブリ1においてダンパ装置14が存在しないものとして構成される。従って、右側チューブアッセンブリ2において、左側チューブアッセンブリ1と同様な部分は、同一の符号を付すことにより説明を省略する。
【0033】
この右側チューブアッセンブリ2では、懸架スプリング13は、その下端部がワッシャ20を介してアウタチューブ11の車軸ブラケット15に支持され、上端部が、ワッシャ59及び、懸架カラー60を介して、サポートロッド61に固定された懸架ピース62に支持される。サポートロッド61は、その上端がフォークボルト23に螺装される。従って、この懸架スプリング13も、インナチューブ12とアウタチューブ11との間に介装されて、路面からの衝撃を吸収する。この衝撃吸収に伴う右側チューブアッセンブリ2の伸縮運動は、ステアリングブラケット3を介して左側チューブアッセンブリ1のダンパ装置14にて制振される。
【0034】
また、右側チューブアッセンブリ2のフォークボルト23には、ゴムなどの弾性体からなるバウンドストッパ63が固着され、右側チューブアッセンブリ2のインナチューブ12上端にリバウンドストッパ64が螺装される。右側チューブアッセンブリ2の最圧縮時に、インナチューブ12のリバウンドストッパ64がバウンドストッパ63に当接して、右側チューブアッセンブリ2の圧縮ストロークが規制される。また、懸架ピース62にリバウンドスプリング65が装着され、右側チューブアッセンブリ2の最伸長時に、インナチューブ12のリバウンドストッパ64がリバウンドスプリング65に当接して、右側チューブアッセンブリ2の伸長ストロークが規制される。
【0035】
さて、左側チューブアッセンブリ1及び右側チューブアッセンブリ2の第1ガイドブッシュ16は、図3及び図4に示すように第1ブッシュハウジング66に保持されて、第1軸受部材68を構成する。また、第2ガイドブッシュ17は、第2ブッシュハウジング67に保持されて、第2軸受部材69を構成する。これらの第1軸受部材68の第1ブッシュハウジング66と第2軸受部材69の第2ブッシュハウジング67とが、カラー部材としての連結カラー70にて接続されて、軸受体71が構成される。
【0036】
第1軸受部材68の第1ブッシュハウジング66における外周には、係止部72がフランジ形状に形成される。一方、アウタチューブ11の下方開口端部は若干大径に形成されて、この大径部に前記オイルシール54、ワッシャ55、ストッパリング56及びダストシール58が配設される。従って、アウタチューブ11の下方開口端部には、上記大径部との境界に段部73が形成される。この段部73に、上記第1軸受部材68の第1ブッシュハウジング66における係止部72が係止される。
【0037】
また、この第1ブッシュハウジング66のオイルシール54側の端面74は、ワッシャ55にて支持される。従って、第1軸受部材68の第1ブッシュハウジング66は、その端面74がワッシャ55及びオイルシール54を介してストッパリング56にて位置決めされ、抜け止めされる。
【0038】
上述のように、第1軸受部材68の第1ブッシュハウジング66における係止部72がアウタチューブ11の段部73に係止され、端面74がストッパリング56にて間接的に位置決めされて、第1軸受部材68はアウタチューブ11に固定され、この結果、軸受体71はアウタチューブ11の内周に固定保持される。
【0039】
尚、左側チューブアッセンブリ1及び右側チューブアッセンブリ2のインナチューブ12には、軸受体71の第1軸受部材68と第2軸受部材69との間に対応した位置に流路75が貫通されて、インナチューブ12内のオイルが、この流路75を介し、インナチューブ12とアウタチューブ11との間に流入し、このオイルによりオイルシール54が潤滑される。
【0040】
上記実施例によれば、第1ガイドブッシュ16、第2ガイドブッシュ17が、それぞれ第1ブッシュハウジング66、第2ブッシュハウジング67に保持されて嵩上げされたことから、アウタチューブ11を薄肉化しつつ、このアウタチューブ11をインナチューブ12に対し大径化できる。このため、アウタチューブ11の重量を増大させることなく、このアウタチューブ12を大径化できる。
【0041】
また、アウタチューブ11の内周面に第1ガイドブッシュ16、第2ガイドブッシュ17をそれぞれ備えた第1軸受部材68、第2軸受部材69が配設されて、これらの第1軸受部材68、第2軸受部材69のそれぞれの第1ガイドブッシュ16、第2ガイドブッシュ17にインナチューブ12が摺動されることから、このインナチューブ12の外周面は表面性状が滑らかに形成される必要があるものの、アウタチューブ11の内周面は滑らかな表面に形成する必要がなく、加工コストを低減できる。
【0042】
更に、第1軸受部材68、第2軸受部材69のそれぞれの第1ブッシュハウジング66、第2ブッシュハウジング69が連結カラー70にて接続されて軸受体71が構成され、アウタチューブ11の下方開口端側の第1軸受部材68が段部73及びストッパリング56にてアウタチューブ11に係止・位置決めされて、連結体71がアウタチューブ11に固定されたことから、アウタチューブ11の内周面には、開口端部以外に、第2軸受部材69を固定するための段部や溝部を形成する必要がない。このため、アウタチューブ11を一層薄肉化できる。
【0043】
また、アウタチューブ11が、内外径の一定な引き抜きパイプにて構成されたので、アウタチューブ11の肉厚をより一層薄肉化でき、アウタチューブ11のより一層の軽量化を達成できる。
【0044】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係るフロントフォークのチューブアッセンブリ構造によれば、アウタチューブの重量を増大させることなく、このアウタチューブを大径化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係るフロントフォークのチューブアッセンブリ構造の一実施例が適用された自動二輪車の倒立型フロントフォークにおける左側チューブアッセンブリを示す縦断面図である。
【図2】図2は、図1の倒立型フロントフォークにおける右側チューブアッセンブリを示す縦断面図である。
【図3】図3は、図1の一部を拡大して示す断面図である。
【図4】図4は、図2の一部を拡大して示す断面図である。
【符号の説明】
1 左側チューブアッセンブリ
2 右側チューブアッセンブリ
11 アウタチューブ
12 インナチューブ
16 第1ガイドブッシュ
17 第2ガイドブッシュ
56 ストッパリング
57 リング嵌合溝
66 第1ブッシュハウジング
67 第2ブッシュハウジング
68 第1軸受部材
69 第2軸受部材
70 連結カラー
71 軸受体
72 第1ブッシュハウジングの係止部
73 アウタチューブの段部
Claims (3)
- アウタチューブ内にインナチューブが配設され、上記アウタチューブの内周面には、このアウタチューブの軸方向に所定間隔で複数のガイドブッシュが配置されて、上記インナチューブが摺動自在に設けられたフロントフォークのチューブアッセンブリ構造において、
上記アウタチューブは、内外径が一定な薄肉のパイプにて構成され、
上記ガイドブッシュがブッシュハウジングに保持されて軸受部材を構成し、これら複数の軸受部材の上記ブッシュハウジングが上記アウタチューブの上記一定の内径部に配設されるとともに、それらブッシュハウジングがカラー部材にて接続された軸受体を構成し、
上記アウタチューブの開口端側の上記軸受部材における上記ブッシュハウジングが、上記アウタチューブの開口端の段部に係止されるとともにストッパ部材にて上記アウタチューブに位置決めされて、上記軸受体が上記アウタチューブの開口端以外にそれら軸受部材を係止するための段部を形成することなく上記アウタチューブに固定されたことを特徴とするフロントフォークのチューブアッセンブリ構造。 - アウタチューブは、鉄製のパイプにて構成された請求項1に記載のフロントフォークのチューブアッセンブリ構造。
- アウタチューブは、鉄製の冷間引き抜きパイプにて構成された請求項1又は2に記載のフロントフォークのチューブアッセンブリ構造。
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