JP4144944B2 - 油圧緩衝器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、有底筒状の油圧緩衝器本体の底部側外周に連結部を介してリザーブタンクを一体に成形した油圧緩衝器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動二輪車等のリアーサスペンションに使用される、この種の油圧緩衝器として、例えば、図5に示されるものがある。この油圧緩衝器101はアルミ合金等からなる有底筒状の油圧緩衝器本体102の上部底部103側外周に連結部104を介してリザーブタンク105が一体に鋳造にて成形され、油圧緩衝器本体102の下部開口部側に設けたロッドガイド部材106、シール部材107を貫通して、先端部にピストン108を取り付けたロッド110が摺動自在に挿入され、ピストン108は油圧緩衝器本体102内の油室を、ピストン下方のロッド側油室Aとピストン上方のピストン側油室Bに区画し、ピストン108には、圧側流路111と、伸側流路112が形成され、圧側流路111の下端に圧側バルブ113が、伸側流路112の上端に伸側バルブ114がそれぞれ設けられ、圧側バルブ113は、油圧緩衝器101の圧縮行程時に、容積が縮小するピストン側油室Bからロッド側油室Aに移動する作動油の流れに流動抵抗を与え、伸側バルブ114は、油圧緩衝器101の伸張時に、容積が縮小するロッド側油室Aからピストン側油室Bに移動する作動油の流れに流動抵抗を与える。
【0003】
リザーブタンク105内には加圧気体室Dとリザーブタンク内の油室Cとからなるロッド110の体積補償室が設けられ、油圧緩衝器本体102内のピストン側油室Bとリザーブタンク内油室Cを連通する連結部104にはリザーブタンク側から穿設した孔115内に圧側減衰力発生装置116が設けられ、この圧側減衰力発生装置116はバルブシート116a、圧側バルブ116b、伸側チェックバルブ116c等からなり、圧側バルブ116bは油圧緩衝器本体102内へのロッド110の進入体積相当分の作動油に対し流動抵抗を与え、伸側チェックバルブ116cは油圧緩衝器本体102内からのロッド110の退出時にすみやかに開弁してピストン側油室Bの負圧を解消する。
【0004】
油圧緩衝器本体102とロッド110は、それぞれ取付け部材117、118を介して自動二輪車等の車体側と車軸側の間に取り付けられ、懸架ばね120が路面からの衝撃を吸収し、上記油圧緩衝器101にて発生する減衰力により車体の振動が制振される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このような油圧緩衝器本体102内のピストン側油室Bとリザーブタンク内油室Cを連通する連結部104に圧側減衰力発生装置116を設けた油圧緩衝器101は、ピストン108の圧側流路111の出口端に設けた圧側バルブ113で発生する圧側減衰力以外に、ロッド110の進入体積相当分の作動油に対しても圧側の減衰力を発生するので好ましいが、圧側減衰力発生装置116を設けた分だけコストが高くなるので、性能よりコストが優先される機種には向かない。
【0006】
本発明の課題は、上述の事情を考慮してなされたもので、部品点数を少なくするとともに、加工、組み立て工数の少ない、安価な、油圧緩衝器本体と別体のリザーブタンクを油圧緩衝器本体と連結部を介して一体に成形した油圧緩衝器を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の本発明は、有底筒状の油圧緩衝器本体の開口部側から、先端部にピストンを取付けたロッドを摺動自在に挿入し、油圧緩衝器本体内にピストン側油室とロッド側油室を密封形成し、ピストンにピストン両側の油室を連通する油路を形成し、この油路にピストンの圧縮時と伸長時にそれぞれ減衰力を発生するバルブ機構を設け、油圧緩衝器本体の底部側外周に連結部を介してピストン側油室と連通するリザーブタンクを油圧緩衝器本体と一体に成形し、リザーブタンク内にリザーブタンク内油室を気体室と密封区画する可動隔壁部材を設けた油圧緩衝器において、油圧緩衝器本体内のピストン側油室とリザーブタンク内油室を連結する連結部にオリフィス孔を穿設したものである。
【0008】
請求項2に記載の本発明は、有底筒状の油圧緩衝器本体の開口部側から、先端部にピストンを取付けたロッドを摺動自在に挿入し、油圧緩衝器本体内にピストン側油室とロッド側油室を密封形成し、ピストンにピストン両側の油室を連通する油路を形成し、この油路にピストンの圧縮時と伸長時にそれぞれ減衰力を発生するバルブ機構を設け、油圧緩衝器本体の底部側外周に連結部を介してピストン側油室と連通するリザーブタンクを油圧緩衝器本体と一体に成形し、リザーブタンク内にリザーブタンク内油室を気体室と密封区画する可動隔壁部材を設けた油圧緩衝器において、リザーブタンクの連結部と径方向反対側に位置する油圧緩衝器本体底部側の外周からリザーブタンク連結部に径方向一直線に貫通し、ピストン側油室をリザーブタンク内油室に連通する孔を穿設し、リザーブタンク連結部と反対側の油圧緩衝器本体底部側に穿設される孔をドレン孔として形成し、リザーブタンク連結部側に穿設されピストン側油室をリザーブタンク内油室に連通する孔をオリフィス孔として形成したものである。
【0009】
請求項3に記載の本発明は、請求項2に記載の本発明において更に、前記リザーブタンク連結部と径方向反対側に位置する油圧緩衝器本体底部側の外周からリザーブタンク連結部に径方向一直線に貫通し、ピストン側油室をリザーブタンク内油室に連通する孔を段付きドリルにより穿設し、ドレン孔を大径に、オリフィス孔をドレン孔より小径に形成したものである。
【0010】
【作用】
請求項1に記載の本発明には、次の作用がある。
▲1▼油圧緩衝器本体の底部側外周に連結部を介してピストン側油室と連通するリザーブタンクを油圧緩衝器本体と一体に成形し、連結部にオリフィス孔のみを穿設し、ピストンに圧縮時と伸長時にそれぞれ減衰力を発生するバルブ機構を設けた。従って、油圧緩衝器の圧縮行程時に、油圧緩衝器本体内に進入するロッドのピストン速度が所定の速度に上がると、オリフィス孔部分でピストン側油室とリザーブタンク内油室の間に差圧が発生し、この差圧がピストンの圧側流路に設けた圧側バルブの開弁圧に達すると、圧側バルブが開弁し、圧側バルブにて圧側減衰力が発生する。従って、ピストン側油室とリザーブタンク内油室との間に圧側減衰力発生装置を設けないので、部品点数が減るとともに、圧側減衰力発生装置を組み付ける必要もないので、コストが安くなる。
【0011】
請求項2に記載の本発明には、次の作用がある。
▲2▼ピストン側油室をリザーブタンク内油室に連通するオリフィス孔を、リザーブタンク連結部と径方向反対側に位置する油圧緩衝器本体底部側の外周からリザーブタンク連結部に径方向に一直線に貫通して、穿設し、油圧緩衝器本体の底部側に穿設される孔をドレン孔として形成した。従って、オリフィス孔の穿設と同時にドレン孔も形成することができるため、別途、ドレン孔を形成する必要がなくなり、一本の孔の穿設ですみ、加工工数が減り、コストが下がる。また、別途、ドレン孔を形成した場合には、ドレンボルトが 2つ必要となり、部品点数が増加する。
【0012】
請求項3に記載の本発明には、次の作用がある。
▲3▼ドレン孔とオリフィス孔を段付きドリルで加工することにより、 1回の穿設で済み、更に、加工工数が減る。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明に係る油圧緩衝器の全体図、図2は図1の上面図、図3は図1 の要部拡大図、図4は図3のピストン部の拡大模式図、図5は従来の油圧緩衝器を示す断面図である。
【0014】
図1、図3に示すように、自動二輪車等のリアーサスペンションに用いられる油圧緩衝器1は、車体側と車軸側の間に配置され、懸架スプリング2が路面からの衝撃を吸収し、油圧緩衝器1が懸架スプリング2の振動を減衰して車体を制振させる。
【0015】
油圧緩衝器1は、筒状の油圧緩衝器本体3と別体のリザーブタンク4が油圧緩衝器本体3の上部底部5側の外周に連結部6を介してアルミ合金等により一体に鋳造成形される。油圧緩衝器本体3は、下部が開口し、上部が閉塞された上部底部5を有する筒状に形成され、上部底部5には車体側取付部7が一体に形成される。油圧緩衝器本体3内には、作動油が封入され、下部の開口部側からピストン8を先端部に取り付けたロッド10が挿入され、油圧緩衝器本体3の開口部内周にはロッド10外周にブッシュ11を介して摺接するロッドガイド12が設けられ、さらに、ロッドガイド12内周に設けたオイルシール20がロッド10外周に摺接し、ロッドガイド12外周にOリング21が設けられ、それぞれ油圧緩衝器本体3内の油室を密封する。22はバックアップリングである。さらに、ロッドガイド12の先端部内周にはリバウンドラバー23が、ロッドガイド12内周の段部に当接するワッシャー24との間に、ロッドガイド12先端部を加締めることにより固定されている。13はストッパーリング、14はダストシール、15はキャップである。
【0016】
ロッド10の先端部に設けたピストン8は、外周に設けたピストンリング16を介して油圧緩衝器本体3内に摺接し、油圧緩衝器本体3内の油室をロッド10がある下部のロッド側油室Aとロッド10がない上部のピストン側油室Bとに区画する。ピストン8にはピストン側油室Bとロッド側油室Aを連通する圧側流路17と、伸側流路18が設けられ、圧側流路17の下部開口端には圧側バルブ26が設けられ、伸側流路18の上部開口端に伸側バルブ27が設けられる。
【0017】
図4に詳細に示すように、ピストン8の下端面には、環状の圧側内周シート面30と環状の圧側外周シート面31が形成され、圧側内周シート面30と圧側外周シート面31との間に形成される環状溝32に複数の円弧状の前記した圧側流路17が開口し、圧側流路17の開口より内側の環状溝32内に複数の円弧状の突部33が間隔をおいて形成され、内周シート面30、突部33、外周シート面31の順に高く突出するように形成される。
【0018】
圧側流路17の出口側の開口端に設けられた圧側バルブ26は、ピストン8の圧側内周シート面30、突部33、圧側外周シート面31側に隣接する第1の圧側環状ディスクバルブ26a、突部33より小径の第1の環状間座26b、5枚の第2の圧側環状ディスクバルブ26c、第2の環状間座26dからなり、圧側バルブストッパー34とともにロッド10の段部との間に挟持固定され、第1の圧側環状ディスクバルブ26aには内周シート面30と外周シート面31との高さの差分だけセット荷重がかけられる。複数の円弧状の突部33は、伸長時に高圧となるロッド側油室の圧力により、第1の圧側環状ディスクバルブ26aが撓むのを防止するために設けられる。
【0019】
ピストン8の上端面には、環状の伸側内周シート面40と環状の伸側外周シート面41が形成され、伸側内周シート面40と伸側外周シート面41との間に形成される環状溝42に複数の孔からなる前記した伸側流路18が開口し、伸側外周シート面41は伸側内周シート面40より高く突出するように形成される。
【0020】
伸側流路18の出口側の開口端に設けられた伸側バルブ27は、ピストン8の伸側内周シート面40、伸側外周シート面41に隣接して11枚の伸側環状ディスクバルブ27a、環状溝42より小径の環状間座27bからなり、ワッシャー43、伸側バルブストッパー44とともにナット45にて挟持固定され、伸側環状ディスクバルブ27aには内周シート面40と外周シート面41との高さの差分だけセット荷重がかけられる。
【0021】
更に、ピストン8には圧側流路17から分岐してピストン側油室Bとロッド側油室Aを常時連通する二乗孔46が形成される。
【0022】
図1、図3に示すように、油圧緩衝器本体3の上部底部5側外周に連結部6を介してリザーブタンク4が一体に鋳造にて成形され、リザーブタンク4内には、リザーブタンク4内の油室Cを、気体室Dと区画するゴム等の弾性を有する材料からなる有底状の可動隔壁部材50が設けられ、可動隔壁部材50の開口部はキャップ51外周とリザーブタンク4内周との間に気密に固定される。気体室D内には約10気圧程度の気体が封入され、気体室Dとリザーブタンク4内の油室Cとで油圧緩衝器本体3内に進退するロッド10の体積補償室を構成する。52はエアーバルブ、53はストッパーリングである。
【0023】
また、リザーブタンク4の連結部6と径方向反対側の油圧緩衝器本体3の外周にボス部54が一体に形成され、先端側が小径に形成された段付きドリル(図示しない)により、このボス部54からリザーブタンク4の連結部6に、径方向一直線に貫通する孔55a、55bを穿設し、油圧緩衝器本体3のボス部54に穿設される孔55aをドレン孔55aとして形成し、リザーブタンク4の連結部6に穿設される孔55bをピストン側油室Bをリザーブタンク油室Cに連通するオリフィス孔55bとして形成する。連結部6に穿設される孔55bはシェル中子で形成することも考えられるが、本実施例のようなオリフィス孔の大きさ(約 3〜 6mmφ)では、シェル中子で形成することは難しく、別途、機械加工を必要とする。また、必要とする最適な孔径を試作、発見するためにも、別途、機械加工が必要となる。
【0024】
ドレン孔55aには銅パッキン56を介してドレンボルト57が挿入され、ドレンボルト57を取り外すことにより、油圧緩衝器1内油室内の作動油を交換することができる。オリフィス孔55bは、ピストン8の二乗孔46より大径に形成され、本実施例では、オリフィス孔55bの孔径は約 3mmφ、ピストン8の二乗孔46の孔径は 1.8mmφに形成され、油圧緩衝器本体3の内径は33mmφ、ロッド10の外径は12.5mmφである。
【0025】
ロッド10の基端部には、車軸取り付け部材60がロックナット61にて螺着固定され、車軸取付け部材60の上面にスプリングシートストッパー62が取付けられ、スプリングシートストッパー62の外周上面にスプリングシート63が設けられ、さらに、スプリングシートストッパー62の上にバンプラバー64が設けられる。バンプラバー64は、油圧緩衝器1の最圧縮時に油圧緩衝器本体3のキャップ15端面に当接して、最圧縮時の緩衝をし、スプリングシート63の筒状部はバンプラバー64の拡径を阻止する。
【0026】
油圧緩衝器本体3の外周の一部にねじ部65が形成され、ねじ部65外周にスプリングシート66とロックナット67が螺着され、ロッド10側のスプリングシートと油圧緩衝器本体3側のスプリングシート63の間に懸架スプリング2が設けられ、油圧緩衝器本体3側のスプリングシート66を軸方向に進退させることにより、懸架スプリング2のセット荷重を調整できる。
【0027】
次に、このように構成された油圧緩衝器1の作用を説明する。
油圧緩衝器1の圧縮行程では、ロッド10が油圧緩衝器本体3内に侵入し、ピストン側油室Bの作動油は、ピストン速度の低速時には、ピストン8両側の油室を常時連通する二乗孔46を通り、ロッド側油室Aに流れ、ロッド10の侵入体積相当分の作動油がピストン側油室Bとリザーブタンク4内の油室を連通する連結部6に形成されたオリフィス孔55bを通り、リザーブタンク4内油室に流れ、ロッド10の侵入体積分だけ可動隔壁部材50が収縮する。このピストン速度が低速の時には、ピストン8の二乗孔46部分で圧側減衰力を発生し、連結部6のオリフィス孔55b部分ではほとんど圧側減衰力を発生しない。
【0028】
ピストン速度が上がると、連結部6に形成されたオリフィス孔55b部分で、ピストン側油室Bとリザーブタンク4内の油室の差圧が増大し、この差圧がピストン8に形成された圧側流路17の出口側開口端に設けられた第1 の圧側環状ディスクバルブ26aの開弁圧に達すると、この第1 の圧側環状ディスクバルブ26aを撓めてロッド側油室Aに流れ、更に、ピストン速度が上がると第1 の圧側環状ディスクバルブ26a背後に設けられた複数枚の第2 の圧側環状ディスクバルブ26cも撓めてロッド側油室Aに流れ、ロッド10の侵入体積相当分の作動油は連結部6のオリフィス孔55bを通り、リザーブタンク4内の油室Cに流れる。このピストン速度が上がる中高速時にはピストン8の圧側バルブ26と連結部6のオリフィス孔55b部分で圧側の減衰力が発生する。
【0029】
油圧緩衝器1の伸長行程では、ロッド10が油圧緩衝器本体3内から退出し、ロッド側油室Aの作動油は、ピストン速度の低速時には、ピストン8両側の油室を常時連通する二乗孔46を通り、ピストン側油室Bに流れ、このピストン速度が低速の時には、二乗孔46部分で伸側減衰力を発生する。
【0030】
ピストン速度が上がり、ロッド側油室Aが伸側流路18の出口側開口端に設けられた複数枚の伸側環状ディスクバルブ27aの開弁圧に達すると、この伸側環状ディスクバルブが開弁し、二乗孔46で発生する伸側減衰力と合成した伸側の減衰力が発生する。そして、ロッド10の退出体積相当分の作動油がリザーブタンク4内の油室Cからオリフィス孔55bを通りピストン側油室Bに還流し、ピストン側油室Bの負圧を解消し、ロッド10の退出体積分だけ可動隔壁部材50が膨張して元に戻る。
【0031】
前述の本実施例では、油圧緩衝器1は、油圧緩衝器本体3、連結部6、リザーブタンク4がアルミ合金材により一体に鋳造成形されているが、油圧緩衝器本体3の上部底部5側、連結部6、リザーブタンク4を一体に鋳造成形し、油圧緩衝器本体3の上部底部5側内周に、ピストンが摺動する鉄製のシリンダー(図示しない)を結合した油圧緩衝器でもよい。
【0032】
従って、本実施例によれば以下の作用がある。
▲1▼油圧緩衝器本体3の上部底部5側外周に連結部6を介してピストン側油室Bと連通するリザーブタンク4を油圧緩衝器本体3と一体に成形し、連結部6にオリフィス孔55bのみを形成し、ピストン8に圧縮時と伸長時にそれぞれ減衰力を発生する圧側バルブ26と伸側バルブ27を設けた。従って、油圧緩衝器1の圧縮行程時に、油圧緩衝器本体3内に進入するロッド10のピストン速度が所定の速度に達すると、連結部6のオリフィス孔55b部分でピストン側油室Bとリザーブタンク4内油室の間に差圧が発生し、この差圧がピストン8の圧側流路17に設けた圧側バルブ26の開弁圧に達すると、圧側バルブ26が開弁し、圧側減衰力が発生する。従って、ピストン側油室Bとリザーブタンク4内油室との間に、従来例のように、圧側流路と伸側流路を形成したバルブシート、圧側バルブ、伸側チェックバルブ等からなる圧側減衰力発生装置を設けないので、部品点数が減るとともに、圧側減衰力発生装置を組み付ける必要もないので、コストが安くなる。
【0033】
▲2▼ピストン側油室Bをリザーブタンク4内油室に連通するオリフィス孔55bを、リザーブタンク連結部6と径方向反対側に位置する油圧緩衝器本体3の上部底部5側の外周からリザーブタンク連結部6に径方向に一直線に貫通して、穿設し、油圧緩衝器本体3の底部側に穿設される孔55bをドレン孔55bとして形成した。従って、オリフィス孔55bの穿設と同時にドレン孔55bも形成することができるため、別途、ドレン孔を形成する必要がなくなり、一本の孔55a、55bの穿設で済み、加工工数が減り、コストが下がる。また、別途、ドレン孔を形成した場合には、ドレンボルトが 2つ必要となり、部品点数が増加する。
【0034】
▲3▼ドレン孔55aとオリフィス孔55bを段付きドリルで加工することにより、径の異なる 2つの孔の穿設が 1回の加工で済み、更に、加工工数が減る。
【0035】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、油圧緩衝器本体と別体に形成されたリザーブタンクを連結部を介して一体に成形した油圧緩衝器において、部品点数を少なくするとともに、加工、組み付け工数を少なくして、安価に製作することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明に係る油圧緩衝器の全体図である。
【図2】図2は図1の上面図である。
【図3】図3は図1の要部拡大図である。
【図4】図4は図3のピストン部の拡大模式図である。
【図5】図5は従来の油圧緩衝器の断面図である。
【符号の説明】
3 油圧緩衝器本体
4 リザーブタンク
6 連結部
8 ピストン
10 ロッド
A ロッド側油室
B ピストン側油室
C リザーブタンク内油室
D 気体室
17 圧側流路
18 伸側流路
26 圧側バルブ
27 伸側バルブ
50 可動隔壁部材
55a ドレン孔
55b オリフィス孔
Claims (3)
- 有底筒状の油圧緩衝器本体の開口部側から、先端部にピストンを取付けたロッドを摺動自在に挿入し、油圧緩衝器本体内にピストン側油室とロッド側油室を密封形成し、ピストンにピストン両側の油室を連通する油路を形成し、この油路にピストンの圧縮時と伸長時にそれぞれ減衰力を発生するバルブ機構を設け、油圧緩衝器本体の底部側外周に連結部を介してピストン側油室と連通するリザーブタンクを油圧緩衝器本体と一体に成形し、リザーブタンク内にリザーブタンク内油室を気体室と密封区画する可動隔壁部材を設けた油圧緩衝器において、
油圧緩衝器本体内のピストン側油室とリザーブタンク内油室を連結する連結部にオリフィス孔を穿設したことを特徴とする油圧緩衝器。 - 有底筒状の油圧緩衝器本体の開口部側から、先端部にピストンを取付けたロッドを摺動自在に挿入し、油圧緩衝器本体内にピストン側油室とロッド側油室を密封形成し、ピストンにピストン両側の油室を連通する油路を形成し、この油路にピストンの圧縮時と伸長時にそれぞれ減衰力を発生するバルブ機構を設け、油圧緩衝器本体の底部側外周に連結部を介してピストン側油室と連通するリザーブタンクを油圧緩衝器本体と一体に成形し、リザーブタンク内にリザーブタンク内油室を気体室と密封区画する可動隔壁部材を設けた油圧緩衝器において、
リザーブタンクの連結部と径方向反対側に位置する油圧緩衝器本体底部側の外周からリザーブタンク連結部に径方向一直線に貫通し、ピストン側油室をリザーブタンク内油室に連通する孔を穿設し、
リザーブタンク連結部と反対側の油圧緩衝器本体底部側に穿設される孔をドレン孔として形成し、リザーブタンク連結部側に穿設されピストン側油室をリザーブタンク内油室に連通する孔をオリフィス孔として形成したことを特徴とする油圧緩衝器。 - 前記リザーブタンク連結部と径方向反対側に位置する油圧緩衝器本体底部側の外周からリザーブタンク連結部に径方向一直線に貫通し、ピストン側油室をリザーブタンク内油室に連通する孔を段付きドリルにより穿設し、ドレン孔を大径に、オリフィス孔をドレン孔より小径に形成したことを特徴とする請求項2に記載の油圧緩衝器。
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