JP4115868B2 - 車両用油圧緩衝器の減衰力調整装置 - Google Patents

車両用油圧緩衝器の減衰力調整装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は車両用油圧緩衝器の減衰力調整装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両用油圧緩衝器の減衰力調整装置として、特許文献1に記載の如く、ダンパシリンダ内の油室にピストンロッドを挿入し、該ピストンロッドの外周に嵌挿したピストンバルブ装置のピストンを、ピストンロッドの先端部の外周に螺合したナットにて固定し、該ダンパシリンダ内の油室をピストンによりピストンロッド側油室とピストン側油室に区画し、該ピストンを迂回してピストンロッド側油室とピストン側油室を連絡する減衰力調整用バイパス流路を該ピストンロッド内に設け、該バイパス流路を開閉するセレクトバルブを該中空ピストンロッド内に回転可能に設け、該セレクトバルブのオリフィスをピストン側油室に連通する連通孔を該ピストンロッドの先端部に形成したものがある。
【0003】
特許文献1の車両用油圧緩衝器の減衰力調整装置は、前記ナットが螺合するピストンロッドの先端部に、前記ピストン側となる基端側に内径を小径にする厚肉部を残し、その先端側に内径を大径にする薄肉部を形成し、この薄肉部内に前記セレクトバルブを回転可能に内装している。
【0004】
【特許文献1】
実開昭61-160342(1頁、第1図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1の車両用油圧緩衝器の減衰力調整装置では、ピストンロッドの先端薄肉部にセレクトバルブを内装するとともに、この先端薄肉部にセレクトバルブのオリフィスをピストン側油室に連通する連通孔を形成するものであり、ピストンロッド自体がその先端薄肉部をナットの螺合部より先端側のセレクトバルブの外周部まで延長した長いものになっている。また、ピストンロッドの先端薄肉部におけるナットの螺合部より延長する延長部の外周が、ナットの螺合部のねじ下径と同一径になるまで機械加工されて小径化されている。これにより、ピストンロッドが長くなり、重量増になる。また、ピストンロッドの先端延長部に余計な機械加工を必要とし、コスト高になる。
【0006】
尚、車両用油圧緩衝器の減衰力調整装置において、伸張行程時の減衰力だけを調整するため、ピストンロッド内に設けた減衰力調整用バイパス流路を圧縮行程時に閉じるチェックバルブをピストンロッドの先端部に内装させるときには、ピストンロッドが更に長くなる。
【0007】
本発明の課題は、ピストンロッド内に設けた減衰力調整用バイパス流路を圧縮行程時に閉じるチェックバルブをピストンロッドの先端部に内装させた車両用油圧緩衝器の減衰力調整装置において、ピストンロッドの重量増を招くことなく、また余計な機械加工を必要としないことにある。
【0008】
本発明の他の課題は、更に、組付性に優れた車両用油圧緩衝器の減衰力調整装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、ダンパシリンダ内の油室にピストンロッドを挿入し、該ピストンロッドの外周に嵌挿したピストンバルブ装置のピストンを、該ピストンロッドの先端部の外周に螺合したナットにて固定し、該ダンパシリンダ内の油室をピストンによりピストンロッド側油室とピストン側油室に区画し、該ピストンを迂回してピストンロッド側油室とピストン側油室を連絡する減衰力調整用バイパス流路を該ピストンロッド内に設け、該バイパス流路を開閉可能にするニードル弁を該中空ピストンロッド内に進退自在に挿入し、該中空ピストンロッド内に設けた該バイパス流路に、該ニードル弁によって開度調整される流路をもつバルブシートを備え、更に、該バルブシートの流路を圧縮工程時に閉じるチェックバルブと、該チェックバルブの移動を規制するストッパ部材を設けた油圧緩衝器の減衰力調整装置であって、前記ナットが螺合するピストンロッドの先端部で、前記ピストン側となる基端側に内径を小径にする厚肉部を残し、その先端側に内径を大径にする薄肉部を形成し、該薄肉部の内周に、前記バルブシートと、該バルブシートに隣接し、該バルブシートの流路をピストン側油室に連通する連絡流路を形成したバルブケースを設け、該バルブケース内に前記チェックバルブと前記ストッパ部材を内装し、該バルブケースの前記バルブシートに隣接する側となる基端部を、前記薄肉部の内周に固定し、かつ、該バルブケースを前記ピストンロッドの先端部より軸方向の外方に突出させたものである。
【0010】
請求項2の発明は、ダンパシリンダ内の油室にピストンロッドを挿入し、該ピストンロッドの外周に嵌挿したピストンバルブ装置のピストンを、該ピストンロッドの先端部の外周に螺合したナットにて固定し、該ダンパシリンダ内の油室をピストンによりピストンロッド側油室とピストン側油室に区画し、該ピストンを迂回してピストンロッド側油室とピストン側油室を連絡する減衰力調整用バイパス流路を該ピストンロッド内に設け、該バイパス流路を開閉可能にするニードル弁を該中空ピストンロッド内に進退自在に挿入し、該中空ピストンロッド内に設けた該バイパス流路に、該ニードル弁によって開度調整される流路をもつバルブシートを備え、更に、該バルブシートの流路を圧縮工程時に閉じるチェックバルブと、該チェックバルブの移動を規制するストッパ部材を設けた油圧緩衝器の減衰力調整装置であって、前記ナットが螺合するピストンロッドの先端部で、前記ピストン側となる基端側に内径を小径にする厚肉部を残し、その先端側に内径を大径にする薄肉部を形成し、前記バルブシートと、該バルブシートに隣接し、該バルブシートの流路をピストン側油室に連通する連絡流路を形成したバルブケースの内部に、前記ストッパ部材と前記チェックバルブを内装した状態で、該バルブシートと該バルブケースを一体に組付けたチェックバルブ組立体を形成し、該チェックバルブ組立体の前記バルブシート側の基端部を、前記薄肉部の内周に固定し、かつ、該チェックバルブ組立体を前記ピストンロッドの先端部より軸方向の外方に突出させたものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1は油圧緩衝器を示す全体図、図2はピストンバルブ装置を示す断面図、図3は減衰力調整操作部を示す断面図、図4はベースバルブ装置を示す断面図、図5は減衰力調整装置を示す断面図である。
【0012】
油圧緩衝器10は、図1に示す如く、ダンパシリンダ11に中空ピストンロッド12を挿入し、ダンパシリンダ11とピストンロッド12の外側部に懸架スプリング13を介装している。
【0013】
ダンパシリンダ11は車体側取付部14を備え、ピストンロッド12に車輪側取付部15を備える。ダンパシリンダ11の外周部にはばね受け17が支持され、ピストンロッド12にはばね受け18が支持されており、ばね受け17とばね受け18の間に懸架スプリング13を介装している。懸架スプリング13の弾発力が、車両が路面から受ける衝撃力を吸収する。
【0014】
ダンパシリンダ11は、ピストンロッド12が貫通するロッドガイド21を備える。ロッドガイド21は、Oリング22を介してダンパシリンダ11に液密に挿着されるとともに、オイルシール23、ブッシュ24、ダストシール25を備える内径部にピストンロッド12を液密に摺動自在としている。
【0015】
尚、ダンパシリンダ11は、ロッドガイド21の外側にバンパストッパ26を備え、ピストンロッド12が備える圧側バンパ27をバンパストッパ26に衝合して最圧縮ストロークを規制する。また、ダンパシリンダ11は、ロッドガイド21の内側端面にリバウンドラバー28を備え、ピストンロッド12が備えるリバウンドストッパ29をリバウンドラバー28に衝合して伸び切りストロークを規制する。
【0016】
油圧緩衝器10は、ピストンバルブ装置(伸側減衰力発生装置)30と、ベースバルブ装置(圧側減衰力発生装置)50とを有している。油圧緩衝器10は、ピストンバルブ装置30とベースバルブ装置50が発生する減衰力により、懸架スプリング13による衝撃力の吸収に伴うダンパシリンダ11とピストンロッド12の伸縮振動を抑制する。
【0017】
(ピストンバルブ装置30)(図1〜図3)
油圧緩衝器10は、ダンパシリンダ11内に油室31を形成し、この油室31にピストンロッド12を挿入し、ピストンロッド12の小径部の先端側の外周に嵌挿したピストンバルブ装置30のピストン32を、バルブストッパ33を介して、ピストンロッド12の小径先端部の外周に螺合したナット34にて固定している。
【0018】
ピストンバルブ装置30は、ピストン32により油室31を、ピストンロッド12を収容するピストンロッド側油室31Aと、ピストンロッド12を収容しないピストン側油室31Bに区画する。そして、ロッド側油室31Aとピストン側油室31Bの連絡路としての伸側流路35と圧側流路36をピストン32に設け、伸側流路35と圧側流路36のそれぞれに伸側ディスクバルブ35Aと圧側ディスクバルブ36Aを備える。ピストンバルブ装置30では、伸側ディスクバルブ35Aの撓み変形に基づく伸側減衰力を、圧側ディスクバルブ36Aの撓み変形に基づく圧側減衰力より大きくなるように設定している。
【0019】
また、ピストンバルブ装置30は、減衰力調整装置40を有する。減衰力調整装置40は、ピストン32を迂回してピストンロッド側油室31Aとピストン側油室31Bを連絡する減衰力調整用バイパス流路41をピストンロッド12の中空部に設けるとともに、アジャスタ装置42により操作される減衰力調整ロッド43をOリング44を介してピストンロッド12の中空部に液密に進退自在に挿入するとともに、この減衰力調整ロッド43の先端のニードル弁43Aをピストンロッド12の中空部に進退自在に挿入し、このニードル弁43Aによりバイパス流路41を開閉可能にする。ピストンロッド12内に設けたバイパス流路41は、ニードル弁43Aによって開度調整される流路61Aをもつバルブシート61を備える。
【0020】
アジャスタ装置42は、図3に示す如く、アジャスタボルト46をピストンロッド12の車輪側取付部15に該ピストンロッド12の軸方向に直交する方向から螺合し、アジャスタボルト46の中間部に設けたアジャスタカム47を減衰力調整ロッド43の基端部48に当接する。減衰力調整ロッド43は、ダンパシリンダ11のピストン側油室31Bの油圧に基づくスラスト力により、その基端部48をアジャスタカム47に圧接せしめられる。アジャスタ装置42のアジャスタボルト46に加える回転操作に基づくアジャスタカム47の進退により、減衰力調整ロッド43をピストンロッド12の中空部において進退させ、減衰力調整ロッド43の先端のニードル弁43Aの移動によりバイパス流路41に備えたバルブシート61の流路61Aの開度を調整する。
【0021】
従って、油圧緩衝器10の圧縮行程時には、ピストン側油室31Bの油が圧側流路36を通り圧側ディスクバルブ36Aを開いてロッド側油室31Aに導かれる。
【0022】
また、油圧緩衝器10の伸張行程時には、ダンパシリンダ11とピストンロッド12の相対速度が低速のとき、ロッド側油室31Aの油がバイパス流路41においてニードル弁43Aにより開度調整されているバルブシート61の流路61Aを通ってピストン側油室31Bに流れ、この間の流路61Aによる絞り抵抗により伸側の減衰力を生ずる。この減衰力は、アジャスタ装置42のアジャスタボルト46の回転操作により調整される。
【0023】
また、油圧緩衝器10の伸張行程時で、ダンパシリンダ11とピストンロッド12の相対速度が中高速のとき、ロッド側油室31Aの油が伸側流路35を通り伸側ディスクバルブ35Aを撓み変形させてピストン側油室31Bへ導かれ、伸側の減衰力を生ずる。
【0024】
(ベースバルブ装置50)(図1、図4)
油圧緩衝器10は、ダンパシリンダ11にベースバルブ装置50のサブタンク51を接続し、ダンパシリンダ11のピストン側油室31Bに連通する油溜室52Aをサブタンク51に設け、ピストン側油室31Bと油溜室52Aを区画する隔壁部材53をタンクキャップ51Aに備える。尚、サブタンク51は、ダイヤフラム54により、油溜室52Aと加圧ガス室52Bとを区画して備える。
【0025】
ベースバルブ装置50は、タンクキャップ51Aに螺着されるプラグボルト55、シム56により隔壁部材53をタンクキャップ51Aに固定し、隔壁部材53に圧側流路57と伸側流路58を設けている。ベースバルブ装置50は、プラグボルト55に螺合した減衰力調整ロッド59の先端のニードル弁59Aを圧側流路57に挿入し、圧側流路57の開度を調整可能にする。また、ベースバルブ装置50は、タンクキャップ51Aにおける隔壁部材53のピストン側油室31B側に設けたバルブ室51Bにチェックバルブ58Aを装填し、チェックバルブ58Aを隔壁部材53に対して接離自在にし、伸側流路58を開閉可能にする。
【0026】
従って、油圧緩衝器10の圧縮行程時には、ダンパシリンダ11に進入したピストンロッド12の進入容積分の油が、ニードル弁59Aのある圧側流路57を通って油溜室52Aに流れ、この間のニードル弁59Aによる絞り抵抗により圧側の減衰力を生ずる。この減衰力は、減衰力調整ロッド59の螺動操作により調整される。
【0027】
また、油圧緩衝器10の伸張行程時には、ダンパシリンダ11から退出するピストンロッド12の退出容積分の油が、油溜室52Aから伸側流路58、チェックバルブ58Aを通ってピストン側油室31Bに返送される。
【0028】
しかるに、油圧緩衝器10の減衰力調整装置40にあっては、前述の如くに伸張行程時の減衰力だけを調整するため、ピストンロッド12内に設けたバイパス流路41を圧縮行程時に閉じるチェックバルブ63を、ピストンロッド12の先端部に以下の如くに内装している(図5)。
【0029】
減衰力調整装置40は、ピストンバルブ装置30のピストン32をピストンロッド12に固定するために、ナット34が螺合するピストンロッド12の先端部で、ピストン32側となる基端側に内径を小径にする厚肉部12Aを残し、その先端側に内径を大径にする薄肉部12Bを形成する。ピストンロッド12の先端部でナット34が螺合する該ピストンロッド12の軸方向長さ範囲の略半分を厚肉部12Aとし、残りの略半分を薄肉部12Bとする。
【0030】
そして、減衰力調整装置40は、チェックバルブ組立体60を予め形成する。チェックバルブ組立体60は、前述のバルブシート61と、バルブシート61に隣接し、バルブシート61の流路61Aをピストン側油室31Bに連通する複数の孔状の連絡流路62Aを形成した円筒状バルブケース62を一体に組付け、これらのバルブシート61とバルブケース62の組付構造体の内部にチェックバルブ63とそのストッパ部材64を内装した状態にする。尚、チェックバルブ63は平板状をなし、バルブシート61の流路61Aを圧縮行程時に閉じる。また、ストッパ部材64はチェックバルブ63の移動を規制する。
【0031】
本実施形態では、バルブシート61をバルブケース62の一端フランジ部62fの内周に圧入し、バルブシート61の一端フランジ部61fとバルブケース62の一端フランジ部62fをそれらの軸方向で衝合させ、バルブケース62の孔状内径部にストッパ部材64の一部を圧入し、バルブシート61とストッパ部材64の間隙にチェックバルブ63を移動可能に内装し、ストッパ部材64の大内径部に装填したバルブスプリング65によりチェックバルブ63をバルブシート61の流路61Aの周辺に圧接する。ストッパ部材64はバルブケース62に一体成形されても良い。
【0032】
減衰力調整装置40は、チェックバルブ組立体60のバルブシート61側の基端部、本実施形態ではバルブシート61のフランジ部61f及びバルブケース62のフランジ部62fを、ピストンロッド12の前述薄肉部12Bの内周に圧入して固定する。同時に、チェックバルブ組立体60のバルブケース62をピストンロッド12の先端部より軸方向の外方に突出させる。バルブケース62の連絡流路62Aはピストンロッド12の軸方向でその先端部より外方に位置付けられ、ピストン側油室31Bに直に臨んで連通する。
【0033】
本実施形態では、バルブケース62が筒側壁に前述した複数の連絡流路62Aを貫通形成するとともに、筒端部に連絡流路62Bを貫通形成してある。
【0034】
油圧緩衝器10の伸張行程時に、ピストンロッド側油室31Aの油圧がチェックバルブ63を開くと、バルブシート61の流路61Aとバルブケース62の連絡流路62Aは、バルブケース62の孔状内径部から突出しているストッパ部材64の外周とバルブケース62の内周との間の環状間隙を介して互いに連通し、ピストンロッド側油室31Aの油をバイパス流路41、バルブシート61の流路61A経由でピストン側油室31Bに流し、バルブシート61の流路61Aの絞り抵抗に起因する伸側の減衰力を生ずる。
【0035】
油圧緩衝器10の圧縮行程時には、ピストン側油室31Bの油がバルブケース62の連絡流路62Bから、ストッパ部材64の小内径部及び大内径部からなる孔状通路を介してチェックバルブ63を加圧し、このチェックバルブ63によりバルブシート61の流路61Aを閉じ、バルブシート61の流路61A起因の減衰力を生じさせない。
【0036】
本実施形態によれば以下の作用効果を奏する。
▲1▼ピストンロッド12内に設けた減衰力調整用バイパス流路41を圧縮行程時に閉じるチェックバルブ63をピストンロッド12の先端部に内装させた油圧緩衝器10の減衰力調整装置40において、ピストンバルブ装置30のピストン32を固定するためのナット34が螺合するピストンロッド12の先端部に、ピストン32の側となる基端側に厚肉部12Aを残し、その先端側に薄肉部12Bを形成し、チェックバルブ組立体60をこの薄肉部12Bの内周に固定した。従って、ナット34が螺合する部分のピストンロッド12の肉厚を増し、ピストンロッド12の引張り強度を向上できる。
【0037】
▲2▼チェックバルブ組立体60をピストンロッド12の先端部より軸方向の外方に突出させた。従って、ピストンロッド12の先端部がナット34の螺合部よりもチェックバルブ組立体60を包む側にまで延長された延長部を備えず、ピストンロッド12の全長を短くすることができ、重量増にならない。また、ピストンロッド12の先端部がナット34の螺合部よりもチェックバルブ組立体60を包む側にまで延長された延長部を備えないから、該延長部をナット34の螺合部のねじ下径と同一径になるまで機械加工する必要もなく、余計な機械加工を必要とせずにコスト低減できる。
【0038】
▲3▼バルブシート61とバルブケース62内にチェックバルブ63とストッパ部材64を一体に組付けたチェックバルブ組立体60を予め形成することにより、チェックバルブ組立体60をピストンロッド12の先端部の内周に容易に組付けできる。
【0039】
以上、本発明の実施の形態を図面により詳述したが、本発明の具体的な構成はこの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
【0040】
【発明の効果】
本発明によれば、ピストンロッド内に設けた減衰力調整用バイパス流路を圧縮行程時に閉じるチェックバルブをピストンロッドの先端部に内装させた車両用油圧緩衝器の減衰力調整装置において、ピストンロッドの重量増を招くことなく、また余計な機械加工を必要としない。また、本発明によれば、組付性に優れた減衰力調整装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は油圧緩衝器を示す全体図である。
【図2】図2はピストンバルブ装置を示す断面図である。
【図3】図3は減衰力調整操作部を示す断面図である。
【図4】図4はベースバルブ装置を示す断面図である。
【図5】図5は減衰力調整装置を示す断面図である。
【符号の説明】
10 油圧緩衝器
11 ダンパシリンダ
12 ピストンロッド
12A 厚肉部
12B 薄肉部
30 ピストンバルブ装置
31 油室
31A ピストンロッド側油室
31B ピストン側油室
32 ピストン
34 ナット
40 減衰力調整装置
41 バイパス流路
43A ニードル弁
60 チェックバルブ組立体
61 バルブシート
61A 流路
62 バルブケース
62A 連絡流路
63 チェックバルブ
64 ストッパ部材

Claims (2)

  1. ダンパシリンダ内の油室にピストンロッドを挿入し、該ピストンロッドの外周に嵌挿したピストンバルブ装置のピストンを、該ピストンロッドの先端部の外周に螺合したナットにて固定し、
    該ダンパシリンダ内の油室をピストンによりピストンロッド側油室とピストン側油室に区画し、
    該ピストンを迂回してピストンロッド側油室とピストン側油室を連絡する減衰力調整用バイパス流路を該ピストンロッド内に設け、
    該バイパス流路を開閉可能にするニードル弁を該中空ピストンロッド内に進退自在に挿入し、
    該中空ピストンロッド内に設けた該バイパス流路に、該ニードル弁によって開度調整される流路をもつバルブシートを備え、更に、該バルブシートの流路を圧縮工程時に閉じるチェックバルブと、該チェックバルブの移動を規制するストッパ部材を設けた油圧緩衝器の減衰力調整装置であって、
    前記ナットが螺合するピストンロッドの先端部で、前記ピストン側となる基端側に内径を小径にする厚肉部を残し、その先端側に内径を大径にする薄肉部を形成し、
    該薄肉部の内周に、前記バルブシートと、該バルブシートに隣接し、該バルブシートの流路をピストン側油室に連通する連絡流路を形成したバルブケースを設け、該バルブケース内に前記チェックバルブと前記ストッパ部材を内装し、
    該バルブケースの前記バルブシートに隣接する側となる基端部を、前記薄肉部の内周に固定し、かつ、該バルブケースを前記ピストンロッドの先端部より軸方向の外方に突出させたことを特徴とする車両用油圧緩衝器の減衰力調整装置。
  2. ダンパシリンダ内の油室にピストンロッドを挿入し、該ピストンロッドの外周に嵌挿したピストンバルブ装置のピストンを、該ピストンロッドの先端部の外周に螺合したナットにて固定し、
    該ダンパシリンダ内の油室をピストンによりピストンロッド側油室とピストン側油室に区画し、
    該ピストンを迂回してピストンロッド側油室とピストン側油室を連絡する減衰力調整用バイパス流路を該ピストンロッド内に設け、
    該バイパス流路を開閉可能にするニードル弁を該中空ピストンロッド内に進退自在に挿入し、
    該中空ピストンロッド内に設けた該バイパス流路に、該ニードル弁によって開度調整される流路をもつバルブシートを備え、更に、該バルブシートの流路を圧縮工程時に閉じるチェックバルブと、該チェックバルブの移動を規制するストッパ部材を設けた油圧緩衝器の減衰力調整装置であって、
    前記ナットが螺合するピストンロッドの先端部で、前記ピストン側となる基端側に内径を小径にする厚肉部を残し、その先端側に内径を大径にする薄肉部を形成し、
    前記バルブシートと、該バルブシートに隣接し、該バルブシートの流路をピストン側油室に連通する連絡流路を形成したバルブケースの内部に、前記ストッパ部材と前記チェックバルブを内装した状態で、該バルブシートと該バルブケースを一体に組付けたチェックバルブ組立体を形成し、
    該チェックバルブ組立体の前記バルブシート側の基端部を、前記薄肉部の内周に固定し、かつ、該チェックバルブ組立体を前記ピストンロッドの先端部より軸方向の外方に突出させたことを特徴とする車両用油圧緩衝器の減衰力調整装置。
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