JP2004324817A - 車両用油圧緩衝器のバルブ構造 - Google Patents

車両用油圧緩衝器のバルブ構造 Download PDF

Info

Publication number
JP2004324817A
JP2004324817A JP2003122851A JP2003122851A JP2004324817A JP 2004324817 A JP2004324817 A JP 2004324817A JP 2003122851 A JP2003122851 A JP 2003122851A JP 2003122851 A JP2003122851 A JP 2003122851A JP 2004324817 A JP2004324817 A JP 2004324817A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
valve
leaf valve
leaf
piston
diameter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003122851A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004324817A5 (ja
Inventor
Tsutomu Kajino
勉 梶野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Showa Corp
Original Assignee
Showa Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Showa Corp filed Critical Showa Corp
Priority to JP2003122851A priority Critical patent/JP2004324817A/ja
Priority to US10/722,233 priority patent/US6966411B2/en
Publication of JP2004324817A publication Critical patent/JP2004324817A/ja
Publication of JP2004324817A5 publication Critical patent/JP2004324817A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16FSPRINGS; SHOCK-ABSORBERS; MEANS FOR DAMPING VIBRATION
    • F16F9/00Springs, vibration-dampers, shock-absorbers, or similarly-constructed movement-dampers using a fluid or the equivalent as damping medium
    • F16F9/32Details
    • F16F9/34Special valve constructions; Shape or construction of throttling passages
    • F16F9/348Throttling passages in the form of annular discs or other plate-like elements which may or may not have a spring action, operating in opposite directions or singly, e.g. annular discs positioned on top of the valve or piston body
    • F16F9/3484Throttling passages in the form of annular discs or other plate-like elements which may or may not have a spring action, operating in opposite directions or singly, e.g. annular discs positioned on top of the valve or piston body characterised by features of the annular discs per se, singularly or in combination

Abstract

【課題】低速域の減衰力を低く保ってソフトな乗り心地を得るとともに、中速域の減衰力を高くして車体ピッチング制御も向上すること。
【解決手段】第1のリーフバルブ81と小径リーフバルブ82と複数枚の第2のリーフバルブ83を積層した車両用油圧緩衝器10のバルブ構造80において、複数枚の第2のリーフバルブ83の間に、内側リーフバルブ84を設けるとともに、内側リーフバルブ84よりも板厚の大きな環状の外側リーフバルブ85を該内側リーフバルブ84の外周側に設けたもの。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は車両用油圧緩衝器のバルブ構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両の車体と車軸の間に介装され、車両が路面から受ける衝撃を緩和する油圧緩衝器が用いられている。
【0003】
従来の油圧緩衝器の標準バルブ構造は、図3(B)に示す如く、油室を区画するピストンからなる隔壁部材1に設けた流路1Aの開口部に第1のリーフバルブ2を設け、第1のリーフバルブ2における隔壁部材1に対する側の反対側に小径リーフバルブ(中間シート)3を設け、小径リーフバルブ3における第1のリーフバルブ2に対する側の反対側に複数枚の第2のリーフバルブ4を設け、各リーフバルブ2、3、4の内周側をワッシャ5、ナット6により固定して隔壁部材1上に積層している。第1のリーフバルブ2と第2のリーフバルブ4の間で、小径リーフバルブ3の外周側には環状の隙間が設けられる。この図3(B)の標準バルブ構造による減衰力特性Bは、図4に示す如く、ピストン速度Vpに対する伸側減衰力Ft、圧側減衰力Fcの変化がリニアになり、低速域の減衰力を低くしてソフトな乗り心地を得ることができるが、中速域の減衰力を高くできず、中速域の車体ピッチング制御が悪い。
【0004】
特許文献1の油圧緩衝器のプリセットバルブ構造は、図3(C)に示す如く、標準バルブ構造における第1のリーフバルブ2を複数枚にし、複数枚の第1のリーフバルブ2の間に内側リーフバルブ7を設けるとともに、内側リーフバルブ7よりも板厚の大きな環状の外側リーフバルブ8を該内側リーフバルブ7の外周側に設けた。この図3(C)のプリセットバルブ構造では、外側リーフバルブ8が内側リーフバルブ7より厚い分、小径リーフバルブ3の側の第1のリーフバルブ2が予め撓み、この予撓みによるプリセット荷重が隔壁部材1の側の第1のリーフバルブ2に作用し、図4に示す如くに、減衰力の高い減衰力特性Cを示す。中速域の減衰力を高く設定し、中速域の車体ピッチング制御を向上できる。
【0005】
【特許文献1】
実開平4−97133(2頁、図1)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1の油圧緩衝器のプリセットバルブ構造では、反ピストン側の第1のリーフバルブ2の撓みによるプリセット荷重がピストン側(隔壁部材1の側)の第1のリーフバルブ2に低速域の初期段階から作用し、結果として低速域の減衰力が過大になり、乗り心地をごつごつと悪くさせる。
【0007】
本発明の課題は、低速域の減衰力を低く保ってソフトな乗り心地を得るとともに、中速域の減衰力を高くして車体ピッチング制御も向上することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、油室を区画する隔壁部材に設けた流路の開口部に第1のリーフバルブを設け、第1のリーフバルブにおける隔壁部材に対する側の反対側に小径リーフバルブを設け、小径リーフバルブにおける第1のリーフバルブに対する側の反対側に複数枚の第2のリーフバルブを設け、第1のリーフバルブと第2のリーフバルブの間で、小径リーフバルブの外周側に環状の隙間を設け、上記の各リーフバルブの内周側を固定して隔壁部材上に積層した車両用油圧緩衝器のバルブ構造において、複数枚の第2のリーフバルブの間に、内側リーフバルブを設けるとともに、内側リーフバルブよりも板厚の大きな環状の外側リーフバルブを該内側リーフバルブの外周側に設けたものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1は油圧緩衝器を示す断面図、図2はベースバルブ装置を示す断面図、図3はプリセットバルブ構造を示し、(A)は本発明例のプリセットバルブ構造を示す模式図、(B)は従来例の標準バルブ構造を示す模式図、(C)は従来例のプリセットバルブ構造を示す模式図、図4は減衰力特性線図、図5はプリセットバルブ構造の変形例を示す断面図、図6はプリセットバルブ構造の変形例を示す断面図である。
【0010】
油圧緩衝器10は、図1に示す如く、ダンパシリンダ11に中空ピストンロッド12を挿入し、ダンパシリンダ11とピストンロッド12の外側部に懸架スプリング13を介装している。
【0011】
ダンパシリンダ11は車体側取付部14を備え、ピストンロッド12に車軸側取付部15を備える。ダンパシリンダ11の外周部にはばね受け調整リング16とばね受け17が螺着され、ピストンロッド12にはばね受け18が固定されており、ばね受け17とばね受け18の間に懸架スプリング13を介装し、ばね受け調整リング16とばね受け17の螺動により懸架スプリング13の設定長さを調整可能としている。懸架スプリング13の弾発力が、車両が路面から受ける衝撃力を吸収する。
【0012】
ダンパシリンダ11は、ピストンロッド12が貫通するロッドガイド21を備える。ロッドガイド21は、Oリング22を介してダンパシリンダ11に液密に挿着されるとともに、オイルシール23、ブッシュ24、ダストシール25を備える内径部にピストンロッド12を液密に摺動自在としている.
【0013】
尚、ダンパシリンダ11は、ロッドガイド21の外側にバンパストッパ26を備え、ピストンロッド12が備える圧側バンパ27をバンパストッパ26に衝合して最圧縮ストロークを規制する。また、ダンパシリンダ11は、ロッドガイド21の内側端面にリバウンドラバー28A、リバウンドスプリング28Bを備え、ピストンロッド12が備えるリバウンドストッパ29をリバウンドラバー28A、リバウンドスプリング28Bに衝合して伸び切りストロークを規制する。
【0014】
油圧緩衝器10は、ピストンバルブ装置(伸側減衰力発生装置)30と、ベースバルブ装置(圧側減衰力発生装置)50とを有している。油圧緩衝器10は、ピストンバルブ装置30とベースバルブ装置50が発生する減衰力により、懸架スプリング13による衝撃力の吸収に伴うダンパシリンダ11とピストンロッド12の伸縮振動を抑制する。
【0015】
(ピストンバルブ装置30)(図1)
油圧緩衝器10は、ダンパシリンダ11内に油室31を形成し、ダンパシリンダ11内に摺動自在に挿入しているピストンロッド12の先端部に設けたピストン32により、油室31を、ピストンロッド12を収容するロッド側油室31Aと、ピストンロッド12を収容しないピストン側油室31Bに区画し、ピストン32にピストンバルブ装置30を設けている。
【0016】
ピストンバルブ装置30は、ロッド側油室31Aとピストン側油室31Bの連絡路としての伸側流路33と圧側流路34をピストンの32に設け、伸側流路33と圧側流路34のそれぞれに伸側ディスクバルブ33Aと圧側ディスクバルブ34Aを備える。ピストンバルブ装置30では、伸側ディスクバルブ33Aの撓み変形に基づく伸側減衰力を、圧側ディスクバルブ34Aの撓み変形に基づく圧側減衰力より大きくなるように設定している。
【0017】
また、ピストンバルブ装置30は減衰力調整装置40を付帯的に備える。減衰力調整装置40は、ピストンロッド12に、ロッド側油室31Aに開口する横孔と、ピストン側油室31Bに開口する縦孔からなるバイパス流路44を形成し、スライダ装置41により操作される減衰力調整ロッド42をピストンロッド12に進退自在に内挿し、減衰力調整ロッド42の先端のニードル弁43により、バイパス流路44の開口面積を調整する。
【0018】
従って、油圧緩衝器10の圧縮行程時には、ピストン側油室31Bの油が圧側流路34を通り圧側ディスクバルブ34Aを開いてロッド側油室31Aに導かれる。
【0019】
また、油圧緩衝器10の伸長行程時には、ダンパシリンダ11とピストンロッド12の相対速度が低速のとき、ロッド側油室31Aの油がニードル弁43のあるバイパス流路44を通ってピストン側油室31Bへ流れ、この間のニードル弁43による絞り抵抗により伸側の減衰力を生ずる。この減衰力は、スライダ装置41の回転操作により調整される。
【0020】
また、油圧緩衝器10の伸長行程時には、ロッド側油室31Aの油が伸側流路33を通り伸側ディスクバルブ33Aを撓み変形させてピストン側油室31Bへ導かれ、伸側の減衰力を生ずる。
【0021】
(ベースバルブ装置50)(図1、図2)
ベースバルブ装置50は、ダンパシリンダ11にリザーバ51を一体化し、このリザーバ51のキャップ52で封止される内部をダイヤフラム型(フリーピストン型でも可)の隔壁部材53により、油室54とガス室55とに区画している。
【0022】
また、ベースバルブ装置50は、図2に示す如く、ダンパシリンダ11のピストン側油室31Bとリザーバ51の油室54との間の連通領域にバルブハウジング61を設け、ダンパシリンダ11に螺着されるプラグボルト62によってこのバルブハウジング61を固定してある。バルブハウジング61にはピストン63が固定化され、ピストン63には流路64を設けてある。ピストン63の中央部にはバイパス形成ボルト65がナット66で固定され、バイパス形成ボルト65の中央部まわりには流路64を圧縮時に開とする圧側バルブ67と、流路64を伸長時に導通する伸側バルブ(チェックバルブ)68と、伸側バルブ68を背面支持するバルブスプリング69が設けられる。70はバルブシートである。また、バイパス形成ボルト65には、スプリング71で付勢されて圧側バルブ67に初期荷重を付与するバルブ受け72が装着されている。
【0023】
そして、ベースバルブ装置50は、プラグボルト62にアジャストレバー73を液密に回転可能に嵌着し、このアジャストレバー73のねじ部にアジャストガイド74を螺着している。アジャストレバー73を回転操作することにより、アジャストガイド74を軸方向に移動し、結果として圧側バルブ67のスプリング71の初期設定長さ、換言すれば初期荷重を調整可能とするものである。
【0024】
また、ベースバルブ装置50は、アジャストレバー73にアジャストロッド75を回転可能に装着し、このアジャストロッド75の先端部に回転方向には係合し軸方向には相対移動できるニードル弁76を備え、アジャストレバー73の先端側に加締固定してあるナット77にニードル弁76の外周ねじ部を螺着してある。アジャストロッド75の操作溝に係着される工具によりアジャストロッド75を回転操作し、スプリング78が付勢しているボール79をアジャストレバー73の周方向複数位置に配置(等配)してある係合凹部のそれぞれに順に係合し、アジャストロッド75をそれらの回転操作位置のいずれかに設定することにより、ニードル弁76をバイパス形成ボルト65のバイパス流路65Aに対して進退し、バイパス流路65Aの開口面積を調整可能とする。
【0025】
従って、油圧緩衝器10の圧縮時には、ダンパシリンダ11に進入したピストンロッド12の進入容積分の油が、ピストン側油室31Bからバイパス形成ボルト65のバイパス流路65A、もしくはピストン63の流路64を通ってリザーバ51の油室に排出される。このとき、ダンパシリンダ11とピストンロッド12の相対速度が低速のときには、バイパス流路65Aに設けてあるニードル弁76による絞り抵抗により圧側の減衰力を得る。また、ダンパシリンダ11とピストンロッド12の相対速度が中高速のときには、ピストン側油室31Bから流路64を通る油が圧側バルブ67を撓み変形させてリザーバ51の油室に導かれ、圧側の減衰力を生ずる。
【0026】
油圧緩衝器10の伸長時には、ダンパシリンダ11から退出するピストンロッド12の退出容積分の油が、リザーバ51の油室から伸側バルブ68、流路64を通ってピストン側油室31Bに返送される。
【0027】
しかるに、油圧緩衝器10にあっては、ピストンバルブ装置30の伸側ディスクバルブ33Aを以下の如くのプリセットバルブ構造80にて構成している(図3、図4)。
【0028】
伸側ディスクバルブ33Aのプリセットバルブ構造80は、図3(A)に示す如く、ピストン32に設けた伸側流路33の開口部に第1のリーフバルブ81を設け、第1のリーフバルブ81におけるピストン32に対する側の反対側に小径リーフバルブ82を設け、小径リーフバルブ82における第1のリーフバルブ81に対する反対側に複数枚の第2のリーフバルブ83を設ける。複数枚の第2のリーフバルブ83の間に、小径リーフバルブ82より大外径の内側リーフバルブ84を設けるとともに、内側リーフバルブ84よりもの板厚の大きな環状の外側リーフバルブ85を該内側リーフバルブ84の外周に隙間を介さずに設ける。第1のリーフバルブ81と第2のリーフバルブ83の間で、小径リーフバルブ82の外周に環状の隙間86を設け、各リーフバルブ81〜85の中心孔にピストンロッド12を挿着し、各リーフバルブ81〜85の内周側をピストン32上でワッシャ87、ナット88によりピストンロッド12に固定し、ピストン32上に積層する。
【0029】
尚、小径リーフバルブ82の外径は、ピストン32の中心から伸側流路33までの距離と略同一又はより小径に設定され、ピストン32の上に積層される第2のリーフバルブ83は小径リーフバルブ82の外縁を支点として弾性曲げ変形するように構成される。
【0030】
また、内側リーフバルブ84と外側リーフバルブ85を挟む、小径リーフバルブ82の側の第2のリーフバルブ83Aと、ワッシャ87の側の第2のリーフバルブ83Bでは、小径リーフバルブ82の側の第2のリーフバルブ83Aの方が、外側リーフバルブ85が内側リーフバルブ84より厚い分だけ撓み易くなるように構成される。本実施形態では、第2のリーフバルブ83Aを1枚のリーフバルブにて構成し、第2のリーフバルブ83Bを複数枚のリーフバルブにて構成することにより、第2のリーフバルブ83Aの方を撓み易くしている。
【0031】
本実施形態によれば以下の作用効果を奏する。
油圧緩衝器10のプリセットバルブ構造80では、複数枚の第2のリーフバルブ83の間に内側リーフバルブ84を設けるとともに、内側リーフバルブ84よりも板厚の大きな環状の外側リーフバルブ85を該内側リーフバルブ84の外周側に設けた。外側リーフバルブ85が内側リーフバルブ84より厚い分、小径リーフバルブ82の側の第2のリーフバルブ83Aが予め小径リーフバルブ82の外周側の環状の隙間86の側に撓むが、この第2のリーフバルブ83Aの予撓み先端部は低速域では第1のリーフバルブ81を背面支持しないように設定される(図3(A))。第1のリーフバルブ81が低速域で撓み始めてから一定の撓み量を越え、第1のリーフバルブ81が第2のリーフバルブ83Aの上述の予撓み先端部に当接して背面支持されるに至る中速域では、第2のリーフバルブ83Aの予撓みによるプリセット荷重が第1のリーフバルブ81に作用する。
【0032】
従って、プリセットバルブ構造80の減衰力特性Aは、図4に示す如く、油圧緩衝器10の低速域では、第1のリーフバルブ81が第2のリーフバルブ83(83A)の予撓みによるプリセット荷重を受けることがなく、減衰力を低くしてソフトな乗り心地を得る。
【0033】
油圧緩衝器10の中速域では、第1のリーフバルブ81が第2のリーフバルブ83(83A)の予撓みによるプリセット荷重を受け、減衰力を高く設定し、車体ピッチング制御を向上する。
【0034】
図5は、油圧緩衝器10において、ピストンバルブ装置30の圧側ディスクバルブ34Aに本発明のプリセットバルブ構造90を適用した変形例である。
【0035】
圧側ディスクバルブ34Aのプリセットバルブ構造90は、ピストン32に設けた圧側流路34の開口部に第1のリーフバルブ91を設け、第1のリーフバルブ91におけるピストン32に対する側の反対側に小径リーフバルブ92を設け、小径リーフバルブ92における第1のリーフバルブ91に対する反対側に複数枚の第2のリーフバルブ93を設ける。複数枚の第2のリーフバルブ93の間に、小径リーフバルブ92より大外径の内側リーフバルブ94を設けるとともに、内側リーフバルブ94よりもの板厚の大きな環状の外側リーフバルブ95を該内側リーフバルブ94の外周に隙間を介さずに設ける。第1のリーフバルブ91と第2のリーフバルブ93の間で、小径リーフバルブ92の外周に環状の隙間96を設け、各リーフバルブ91〜95の中心孔にピストンロッド12を挿着し、各リーフバルブ91〜95の内周側をピストン32上でワッシャ97、ナット98によりピストン32とバルブストッパ99との間に挟んでピストンロッド12に固定し、ピストン32上に積層する。
【0036】
尚、小径リーフバルブ92の外径は、ピストン32の中心から圧側流路34までの距離と略同一又はより小径に設定され、ピストン32の上に積層される第2のリーフバルブ93は小径リーフバルブ92の外縁を支点として弾性曲げ変形するように構成される。
【0037】
また、内側リーフバルブ94と外側リーフバルブ95を挟む、小径リーフバルブ92の側の第2のリーフバルブ93Aと、ワッシャ97の側の第2のリーフバルブ93Bでは、小径リーフバルブ92の側の第2のリーフバルブ93Aの方が、外側リーフバルブ95が内側リーフバルブ94より厚い分だけ撓み易くなるように構成される。本実施形態では、第2のリーフバルブ93Aを1枚のリーフバルブにて構成し、第2のリーフバルブ93Bを複数枚のリーフバルブにて構成することにより、第2のリーフバルブ93Aの方を撓み易くしている。
【0038】
本実施形態によれば以下の作用効果を奏する。
油圧緩衝器10のプリセットバルブ構造90では、複数枚の第2のリーフバルブ93の間に内側リーフバルブ94を設けるとともに、内側リーフバルブ94よりも板厚の大きな環状の外側リーフバルブ95を該内側リーフバルブ94の外周側に設けた。外側リーフバルブ95が内側リーフバルブ94より厚い分、小径リーフバルブ92の側の第2のリーフバルブ93Aが予め小径リーフバルブ92の外周側の環状の隙間96の側に撓むが、この第2のリーフバルブ93Aの予撓み先端部は低速域では第1のリーフバルブ91を背面支持しないように設定される(図5)。第1のリーフバルブ91が低速域で撓み始めてから一定の撓み量を越え、第1のリーフバルブ91が第2のリーフバルブ93Aの上述の予撓み先端部に当接して背面支持されるに至る中速域では、第2のリーフバルブ93Aの予撓みによるプリセット荷重が第1のリーフバルブ91に作用する。
【0039】
従って、プリセットバルブ構造90の減衰力特性Aは、図4に示す如く、油圧緩衝器10の低速域では、第1のリーフバルブ91が第2のリーフバルブ93(93A)の予撓みによるプリセット荷重を受けることがなく、減衰力を低くしてソフトな乗り心地を得る。
【0040】
油圧緩衝器10の中速域では、第1のリーフバルブ91が第2のリーフバルブ93(93A)の予撓みによるプリセット荷重を受け、減衰力を高く設定し、車体ピッチング制御を向上する。
【0041】
図6は、上述した圧側ディスクバルブ34Aのプリセットバルブ構造90の変形例であり、第1のリーフバルブ91を複数枚のリーフバルブにて構成したものである。
【0042】
本実施形態において、第2のリーフバルブは、複数枚のリーフバルブが小径リーフバルブから遠ざかるに従ってピラミッド状をなすように漸次小径をなすものでも良いし、同一径をなすものでも良いし、図6に示した如く、ピラミッド状リーフバルブ群と同一径状リーフバルブ群を併せ有するものでも良い。
【0043】
内側リーフバルブと外側リーフバルブは第2のリーフバルブを構成する任意のリーフバルブの間に設けて良い。内側リーフバルブと外側リーフバルブはそれぞれ複数枚のリーフバルブからなるものでも良い。小径リーフバルブも複数枚のリーフバルブからなるもので良い。
【0044】
以上、本発明の実施の形態を図面により詳述したが、本発明の具体的な構成はこの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。例えば、本発明のバルブ構造は、ベースバルブ装置50の圧側バルブ67に適用されるものでも良い。
【0045】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、低速域の減衰力を低く保ってソフトな乗り心地を得るとともに、中速域の減衰力を高くして車体ピッチング制御も向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は油圧緩衝器を示す断面図である。
【図2】図2はベースバルブ装置を示す断面図である。
【図3】図3はプリセットバルブ構造を示し、(A)は本発明例のプリセットバルブ構造を示す模式図、(B)は従来例の標準バルブ構造を示す模式図、(C)は従来例のプリセットバルブ構造を示す模式図である。
【図4】図4は減衰力特性線図である。
【図5】図5はプリセットバルブ構造の変形例を示す断面図である。
【図6】図6はプリセットバルブ構造の変形例を示す断面図である。
【符号の説明】
10 油圧緩衝器
31 油室
32 ピストン(隔壁部材)
33 伸側流路(流路)
34 圧側流路(流路)
80、90 バルブ構造
81、91 第1のリーフバルブ
82、92 小径リーフバルブ
83、93 第2のリーフバルブ
84、94 内側リーフバルブ
85、95 外側リーフバルブ
86、96 環状の隙間

Claims (1)

  1. 油室を区画する隔壁部材に設けた流路の開口部に第1のリーフバルブを設け、
    第1のリーフバルブにおける隔壁部材に対する側の反対側に小径リーフバルブを設け、
    小径リーフバルブにおける第1のリーフバルブに対する側の反対側に複数枚の第2のリーフバルブを設け、
    第1のリーフバルブと第2のリーフバルブの間で、小径リーフバルブの外周側に環状の隙間を設け、
    上記の各リーフバルブの内周側を固定して隔壁部材上に積層した車両用油圧緩衝器のバルブ構造において、
    複数枚の第2のリーフバルブの間に、内側リーフバルブを設けるとともに、内側リーフバルブよりも板厚の大きな環状の外側リーフバルブを該内側リーフバルブの外周側に設けたことを特徴とする車両用油圧緩衝器のバルブ構造。
JP2003122851A 2003-04-25 2003-04-25 車両用油圧緩衝器のバルブ構造 Pending JP2004324817A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003122851A JP2004324817A (ja) 2003-04-25 2003-04-25 車両用油圧緩衝器のバルブ構造
US10/722,233 US6966411B2 (en) 2003-04-25 2003-11-25 Valve structure of hydraulic shock absorber for vehicle

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003122851A JP2004324817A (ja) 2003-04-25 2003-04-25 車両用油圧緩衝器のバルブ構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004324817A true JP2004324817A (ja) 2004-11-18
JP2004324817A5 JP2004324817A5 (ja) 2006-03-30

Family

ID=33296621

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003122851A Pending JP2004324817A (ja) 2003-04-25 2003-04-25 車両用油圧緩衝器のバルブ構造

Country Status (2)

Country Link
US (1) US6966411B2 (ja)
JP (1) JP2004324817A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006322570A (ja) * 2005-05-20 2006-11-30 Kayaba Ind Co Ltd バルブ構造
JP2013137068A (ja) * 2011-12-28 2013-07-11 Showa Corp バルブ装置
JP2015117811A (ja) * 2013-12-20 2015-06-25 カヤバ工業株式会社 緩衝器

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008190640A (ja) * 2007-02-06 2008-08-21 Soki Hs Kk 多段式調節装置
DE102008053092B4 (de) * 2008-10-24 2014-07-10 Shimano Inc. Fahrradfederungssystem
KR100977191B1 (ko) * 2010-02-22 2010-08-23 주식회사 케이. 아이. 씨 감쇠력 조절가능한 쇽업쇼바
DE102011075909B4 (de) * 2011-03-28 2018-01-11 Zf Friedrichshafen Ag Verstellbare Dämpfventileinrichtung für einen Schwingungsdämpfer
JP6291633B1 (ja) * 2017-10-04 2018-03-14 株式会社ショーワ 圧力緩衝装置および減衰力発生機構
JP7002395B2 (ja) * 2018-04-06 2022-01-20 Kyb株式会社 バルブ及び緩衝器
DE102018114679B3 (de) * 2018-06-19 2019-05-02 Ktm Ag Schwingungsdämpfer

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5894929U (ja) * 1981-12-18 1983-06-28 トキコ株式会社 油圧緩衝器
JPH0497133A (ja) 1990-08-10 1992-03-30 Ricoh Co Ltd 液晶表示素子及びその製造方法
DE19615587C2 (de) * 1996-04-19 1999-04-01 Mannesmann Sachs Ag Schwingungsdämpfer mit richtungsabhängigem Voröffnungsquerschnitt
JPH1182597A (ja) * 1997-09-12 1999-03-26 Unisia Jecs Corp 車両用緩衝装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006322570A (ja) * 2005-05-20 2006-11-30 Kayaba Ind Co Ltd バルブ構造
JP4704104B2 (ja) * 2005-05-20 2011-06-15 カヤバ工業株式会社 バルブ構造
JP2013137068A (ja) * 2011-12-28 2013-07-11 Showa Corp バルブ装置
JP2015117811A (ja) * 2013-12-20 2015-06-25 カヤバ工業株式会社 緩衝器
WO2015093343A1 (ja) * 2013-12-20 2015-06-25 カヤバ工業株式会社 緩衝器

Also Published As

Publication number Publication date
US6966411B2 (en) 2005-11-22
US20040211633A1 (en) 2004-10-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5350372B2 (ja) ショックアブソーバ
JP3660857B2 (ja) ショックアブソーバ
JP3538364B2 (ja) ショックアブソーバ
JP5008667B2 (ja) 非対称吸込減衰弁
US8678148B2 (en) Dual spring variable valving system
JP2000110881A (ja) 二段型ショックアブソ―バ
JP4908421B2 (ja) 二段階ショックアブソーバ
JP2018109446A (ja) ショックアブソーバ
JP2010538218A (ja) ショックアブソーバ
JP5909557B2 (ja) サスペンション装置
JP2013050198A (ja) 緩衝器
US20090236194A1 (en) Valve apparatus of shock absorber
US20160146286A1 (en) Shock absorber having orifice check disc
KR20150052099A (ko) 다중-조정가능한 체감 밸브
JP2004324817A (ja) 車両用油圧緩衝器のバルブ構造
JP2010096347A (ja) 油圧緩衝器
EP1664577A1 (en) Fulcrum blow off valve for use in a shock absorber
JP2006283924A (ja) 車両用油圧緩衝器
JP2004257507A (ja) 油圧緩衝器
JP5908926B2 (ja) ブローオフ同調性を有する、緩衝装置バルブ用の補助ワッシャー
JP2009008150A (ja) 油圧緩衝器の減衰力調整構造
JP2008240918A (ja) 減衰力発生装置
JP2006283923A (ja) 車両用油圧緩衝器
JP4341802B2 (ja) 油圧緩衝器とそのばね荷重調整方法
JP4115868B2 (ja) 車両用油圧緩衝器の減衰力調整装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060210

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060210

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080523

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080701

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080822

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20081209