JP5542493B2 - フロントフォーク - Google Patents
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Description
(a)ダンパ脚に設けた圧側絞り部材は、車体側チューブに取付けられたダンパシリンダとともに圧側行程で油溜室内をその油面の上下に渡ってストロークする。このとき、伸縮基準位置(オフロード車については、車両が空中姿勢を採ったときを基準とし、即ち、フロントフォークに車体側荷重が作用することのない最大自由伸長状態又はその近辺で自由伸長させたときの伸縮長さをなす位置をいい、また、オンロード車については、乗員1名の荷重を受けた車両制止時を基準として、このときの車体側荷重がフロントフォークに作用している状態の伸縮長さをなす位置をいう)からの圧側行程の小ストローク時には、油溜室の油面上方でほとんど減衰力を発生させず、気泡の混入が多い油面近傍で低い減衰力を発生させる。そして、圧側行程の高ピストン速度かつ大ストローク時には、油溜室の気泡の混入の少ない底部側で、圧側絞り部材の流路抵抗に起因するストローク依存の高い減衰力を発生する。即ち、ダンパ脚の圧側絞り部材は、圧側行程で、ストロークに依存する圧側減衰力を発生し、大ストローク時に安定した高い減衰力を発生する。
(c)前記圧側絞り部材の絞り流路を形成するリブが、環状部の軸方向に沿う方向に傾斜して延在する傾斜リブである。圧側行程で、圧側絞り部材が高ピストン速度でストロークし、圧側絞り部材により下方の油室を加圧し、加圧した油を溝状絞り流路によりガイドして高速流に整流するとき、この高速流は傾斜リブにより環状部の軸方向に沿う方向に対して傾斜する螺旋流に整流され、その整流効果を高めるものになる。
(d)上述(c)の圧側絞り部材の環状部がダンパシリンダの外周に回転自在に取付けられる。圧側絞り部材による上述(c)の整流効果を一層高めるものになる。
(e)前記圧側絞り部材の傾斜リブが相隣る溝状絞り流路のそれぞれを形成する2個の溝壁面を両側に備えるとき、油溜室の圧側行程で加圧される側に臨む一方の溝壁面が環状部の周方向に対してなす角度θaを、他方の溝壁面が環状部の周方向に対してなす角度θbより小さくする。これにより、圧側行程で圧側絞り部材により加圧される下方の油室の油が圧側絞り部材の溝状絞り流路に入るときに衝突する傾斜リブの溝壁面が、この油に及ぼす抵抗が大きくなり、圧側絞り部材の流路抵抗に起因して生ずる減衰力は一層高くなる。逆に、伸側行程で、圧側絞り部材より上方の油室から圧側絞り部材の溝状絞り流路に入る油は、これが衝突する傾斜リブの溝壁面から受ける抵抗が小さくなり、圧側絞り部材の下方の油室にスムースに戻り、圧側反転時に備えるものになる。
(f)前記圧側絞り部材の絞り流路を挟んで相隣る傾斜リブの相互間で、一方の傾斜リブの該絞り流路を形成する溝壁面と、他方の傾斜リブの該絞り流路を形成する溝壁面とが、環状部の軸方向視で一部重なる。ダンパ脚が横曲げ変形を生じたとき、圧側絞り部材の傾斜リブが、車体側チューブ又は車軸側チューブの内周面の全周を周方向に隙間なく支持できる。圧側絞り部材の環状部がダンパシリンダの外周で空転し、車体側チューブ又は車軸側チューブの内周面に対する取付角度位置が変化する等、圧側絞り部材の組付方向に関係なく、それらの内周面の全周を周方向に隙間なく支持できる。従って、ダンパ脚の横曲げ変形に対する剛性を簡易かつ確実に向上できる。
ダンパ脚10は、図1、図2に示す如く、車体側チューブ(アウタチューブ)11に、車軸側チューブ(インナチューブ)12をシール部材13を介し密封して摺動自在に挿入し、車体側チューブ11と車軸側チューブ12の内部に単筒型ダンパ20を配置している。ダンパ20は、ダンパシリンダ21を車体側チューブ11の内部の中央に吊下げ、車軸側チューブ12の内部の中央に立設したピストンロッド22のピストン23をダンパシリンダ21に挿入し、ダンパ20(ダンパシリンダ21及びピストンロッド22)の外側を油溜室24としている。油溜室24では、油室25と空気室26が自由界面を介して接している。
メインバルブ装置40は、ピストンロッド22の上端部のピストン23により、ダンパシリンダ21の内部をピストン側油室41Aと、ロッド側油室41Bに区画する。ピストン23は、伸側減衰バルブ42Aを備えてピストン側油室41Aとロッド側油室41Bを連絡する伸側流路42と、圧側減衰バルブ(チェックバルブ)43Aを備えてピストン側油室41Aとロッド側油室41Bを連絡する圧側流路43とを備える。
サブバルブ装置50は、ダンパシリンダ21の上部開口端に設けたフォークボルト31の中央にガイドパイプ51を吊下げ、ガイドパイプ51の下端部のサブピストン52をダンパシリンダ21の内部でピストン23に相対配置し、ピストン側油室41Aの上方にサブタンク室53を区画形成する。サブピストン52は、圧側減衰バルブ54Aを備えてピストン側油室41Aとサブタンク室53を連絡する圧側流路54と、伸側減衰バルブ(チェックバルブ)55Aを備えてピストン側油室41Aとサブタンク室53を連絡する伸側流路55とを備える。
スプリング脚110は、図1、図3に示す如く、車体側チューブ(アウタチューブ)111に、車軸側チューブ(インナチューブ)112がシール部材113を介して摺動自在、密封されて挿入する。スプリング脚110は、ガイドシリンダ121を車軸側チューブ112の内部の中央に立設し、車体側チューブ111の内部の中央に吊下げたガイドロッド122の先端ガイド123をガイドシリンダ121に摺動自在に挿入している。
(a)ダンパ脚10に設けた圧側絞り部材60は、車体側チューブ11に取付けられたダンパシリンダ21とともに圧側行程で油溜室24内をその油面の上下に渡ってストロークする。このとき、伸縮基準位置(オフロード車については、車両が空中姿勢を採ったときを基準とし、即ち、フロントフォークAに車体側荷重が作用することのない最大自由伸長状態又はその近辺で自由伸長させたときの伸縮長さをなす位置をいい、また、オンロード車については、乗員1名の荷重を受けた車両制止時を基準として、このときの車体側荷重がフロントフォークAに作用している状態の伸縮長さをなす位置をいう)からの圧側行程の小ストローク時には、油溜室24の油面上方でほとんど減衰力を発生させず、気泡の混入が多い油面近傍で低い減衰力を発生させる。そして、圧側行程の高ピストン速度かつ大ストローク時には、油溜室24の気泡の混入の少ない底部側で、圧側絞り部材60の流路抵抗に起因するストローク依存の高い減衰力を発生する。即ち、ダンパ脚10の圧側絞り部材60は、圧側行程で、ストロークに依存する圧側減衰力を発生し、大ストローク時に安定した高い減衰力を発生する。
10 ダンパ脚
11 車体側チューブ
12 車軸側チューブ
20 ダンパ
21 ダンパシリンダ
22 ピストンロッド
23 ピストン
24 油溜室
25 油室
26 空気室
40 伸側減衰力発生装置
50 圧側減衰力発生装置
60、60A、80、80A 圧側絞り部材
61、81 環状部
62、82 リブ
63、83 絞り流路
82A、82B 溝壁面
110 スプリング脚
150 懸架スプリング
Claims (5)
- ピストン速度に依存する減衰力を発生する減衰力発生装置を備えてなるダンパを内蔵したダンパ脚と、懸架スプリングを内蔵したスプリング脚とを平行に配置し、
ダンパ脚が、車体側と車軸側の一方に取付けられるアウタチューブに、車体側と車軸側の他方に取付けられるインナチューブを挿入し、アウタチューブとインナチューブの内部にダンパを配置し、ダンパのダンパシリンダを車体側に取付けられたアウタチューブ又はインナチューブの中央に吊下げ、車軸側に取付けられたインナチューブ又はアウタチューブの中央に立設したピストンロッドのピストンをダンパシリンダに挿入し、ダンパの外側を油溜室としてなるフロントフォークであって、
ダンパ脚におけるダンパシリンダの外周に圧側絞り部材を設け、
圧側絞り部材は、ダンパシリンダの外周に取付けられる環状部と、環状部の外面の周方向に沿う複数位置のそれぞれに設けられて該環状部の軸方向に延在する複数のリブとを有し、相隣るリブの間に溝状絞り流路を形成し、
圧側行程の高ピストン速度かつ大ストローク時に、ダンパ脚のダンパが備えた減衰力発生装置で発生するピストン速度依存の圧側減衰力がスプリング脚の懸架スプリングが発生するばね反力に対する反力不足を、ダンパ脚に設けた圧側絞り部材の絞り流路が油溜室の作動油に及ぼす流路抵抗に起因して生ずる圧側減衰力により補うフロントフォーク。 - 前記圧側絞り部材の絞り流路を形成するリブが、環状部の軸方向に沿う方向に傾斜して延在する傾斜リブである請求項1に記載のフロントフォーク。
- 前記圧側絞り部材の環状部がダンパシリンダの外周に回転自在に取付けられる請求項2に記載のフロントフォーク。
- 前記圧側絞り部材の傾斜リブが相隣る溝状絞り流路のそれぞれを形成する2個の溝壁面を両側に備えるとき、油溜室の圧側行程で加圧される側に臨む一方の溝壁面が環状部の周方向に対してなす角度を、他方の溝壁面が環状部の周方向に対してなす角度より小さくしてなる請求項2又は3に記載のフロントフォーク。
- 前記圧側絞り部材の絞り流路を挟んで相隣る傾斜リブの相互間で、一方の傾斜リブの該絞り流路を形成する溝壁面と、他方の傾斜リブの該絞り流路を形成する溝壁面とが、環状部の軸方向視で一部重なる請求項2〜4のいずれかに記載のフロントフォーク。
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