JP3663896B2 - エンジンの排気浄化装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はNOx吸蔵還元型三元触媒を備えたエンジンの排気浄化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば特開平6−129246号公報にあるように、リーン混合気で運転されるエンジンの排気浄化装置として、NOx吸蔵還元型三元触媒によりリーン混合気運転時に発生するNOxを吸着する技術が知られている。
【0003】
これはエンジンの排気通路にNOxを吸着する能力のあるNOx吸蔵還元型三元触媒を設置したもので、この触媒はリッチ混合気で運転すると、リーン混合気運転時に吸着したNOxを脱離し、かつ排気中に含まれるHC、COにより脱離されたNOxを還元する。
【0004】
触媒がNOxを吸着できるNOx吸蔵能力には限界があるため、リーン混合気運転が続くと定期的に混合気を一時的に理論空燃比よりリッチ化するリッチスパイク処理を行い、吸着されたNOxを脱離させるとともに、脱離したNOxをリッチ運転において多く排出されるHC、COを還元剤として用いて浄化するようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、NOx吸蔵還元型三元触媒は経時劣化等によりNOx吸蔵能力が低下する可能性がある。NOx吸蔵能力が低下した場合、同じ条件でリッチスパイク処理が行われると、NOx吸蔵還元型三元触媒に対して供給されたHC、CO量が過剰となり、NOxを効率よく還元処理できなくなる。このため、NOx吸蔵能力を診断することが望ましい。
【0006】
さらには、NOx吸蔵還元型三元触媒は、経時劣化等によりO2ストレージ能力も低下する可能性があるため、O2ストレージ能力をNOx吸蔵能力と分けて診断することが望ましい。
【0007】
そこで、本発明は、NOx吸蔵還元型三元触媒を備えるエンジンの排気浄化装置において、NOx吸蔵能力またはO2ストレージ能力を診断することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、リーン混合気運転時に排気中のNOxを吸着するとともにストイキないしリッチ混合気運転時にNOxを脱離、還元するNOx吸蔵還元型三元触媒と、リーン混合気運転時から混合気の空燃比を一時的にリッチ化するリッチスパイク処理を複数回連続して行いNOxの脱離、還元を促す空燃比制御手段とを備えるエンジンの排気浄化装置に適用する。
【0009】
そして、1回目のリッチスパイク処理時に検出される空燃比のピーク値A/F1を基にNOx吸蔵還元型三元触媒のNOx吸蔵能力の劣化を診断する第1診断手段と、2回目以降のリッチスパイク処理時に検出される空燃比のピーク値A/F1を基に前記NOx吸蔵還元型三元触媒のO 2 ストレージ能力の劣化を診断する第2診断手段とからなる触媒能力診断手段とを設けるものとした。
【0010】
請求項2に記載のエンジンの排気浄化装置は、請求項1から7に記載の発明において、前記触媒能力診断手段は、前記第1診断手段で劣化しているものと診断され、前記第2診断手段で正常であるものと診断された場合に、前記NOx吸蔵還元型三元触媒のNOx吸蔵能力のみが劣化していると診断する構成とした。
【0011】
請求項3に記載のエンジンの排気浄化装置は、請求項1または2に記載の発明において、前記第1および第2診断手段はリッチスパイク処理時に検出される空燃比のピーク値A/F1とエンジンの吸入空気量に応じてNOx吸蔵還元型三元触媒のNOx吸蔵能力およびO 2 ストレージ能力をそれぞれ診断する構成とした。
【0012】
請求項4に記載のエンジンの排気浄化装置は、請求項1から3のいずれか一つに記載の発明において、前記第1診断手段は、リッチスパイク処理時に検出される排気の空燃比のピーク値A/F1とリッチスパイク処理後に落ち着く排気の空燃比A/F2とからピーク偏差ΔA/FをΔA/F=A/F2−A/F1として算出し、予め設定された敷居値1と前記A/F2および理論空燃比とから最終的な敷居値を敷居値=敷居値1+A/F2−理論空燃比として算出し、ピーク偏差ΔA/Fが敷居値より大きい場合にNOx吸蔵還元型三元触媒のNOx吸蔵能力が劣化しているものと診断する構成とした。
【0013】
請求項5に記載のエンジンの排気浄化装置は、請求項4に記載のエンジンの排気浄化装置において、エンジンの吸入空気量が増加するのに応じて敷居値1を大きく設定する構成とした。
【0014】
請求項6に記載のエンジンの排気浄化装置は、請求項3に記載の発明において、前記ピーク偏差ΔA/Fが敷居値より小さい場合に前記第1診断手段および第2診断手段はともに正常であるものと診断する構成とした。
【0015】
請求項7に記載のエンジンの排気浄化装置は、請求項1から6のいずれか一つに記載の発明において、前記第2診断手段は、2回目以降のリッチスパイク処理時に検出される排気の空燃比のピーク値A/F1とリッチスパイク処理後に落ち着く排気の空燃比A/F2とからピーク偏差ΔA/FをΔA/F=A/F2−A/F1として算出し、予め設定された敷居値2と理論空燃比から最終的な敷居値を敷居値=敷居値2−理論空燃比として算出し、ピーク偏差ΔA/Fが敷居値より大きい場合にNOx吸蔵還元型三元触媒のO2ストレージ能力が劣化しているものと診断する構成とした。
【0016】
請求項8に記載のエンジンの排気浄化装置は、請求項7に記載の発明において、エンジンの吸入空気量が増加するのに応じて敷居値2を大きく設定する構成とした。
【0017】
請求項9に記載のエンジンの排気浄化装置は、請求項1から8のいずれか一つに記載の発明において、NOx吸蔵還元型三元触媒の上流側に別の三元触媒を設置するものとした。
【0018】
【発明の作用・効果】
請求項1に記載の排気浄化装置において、1回目のリッチスパイク処理時に検出される空燃比のピーク値A/F1が大きい程、NOx吸蔵還元型三元触媒のNOx吸蔵能力が低下したものと診断する。また、2回目以降のリッチスパイク処理時に検出されるピーク値A/F1が大きい程、NOx吸蔵還元型三元触媒のO 2 ストレージ能力が低下したものと診断する。NOx吸蔵還元型三元触媒に吸着されたNOx量が減少すると、リッチスパイク処理時にNOx吸蔵還元型三元触媒を介してNOxを脱離、還元するのに消費されるHC、COの量も減少し、NOxを還元しないでNOx吸蔵還元型三元触媒をそのまま通過するHC、COの量が増加するため、リッチスパイク処理時にNOx吸蔵還元型三元触媒を通過した排気の空燃比のピーク値A/F1はNOx吸蔵還元型三元触媒の正常時より劣化時に大きくなる特性がある。この特性によりピーク値A/F1からNOx吸蔵還元型三元触媒のNOx吸蔵能力を的確に診断することができる。また、1回目のリッチスパイク処理時にNOx吸蔵還元型三元触媒に吸着されたNOxのほとんどが脱離、還元されているので、続いて行われる2回目以降のリッチスパイク処理時に供給されるHC、COは、NOx吸蔵還元型三元触媒に吸着されたO 2 のみの脱離、還元に消費される。このため、2回目以降のリッチスパイク処理時に検出される空燃比のピーク値A/F1はO 2 ストレージ能力の正常時に比べて劣化時に大きくなる特性がある。この特性により、2回目以降のリッチスパイク処理時に検出されるピーク値A/F1に基づいてO 2 ストレージ能力が的確に診断することができる。
【0019】
請求項 2 に記載の排気浄化装置において、第 1 診断手段によりNOx吸蔵能力が劣化していると診断され、第2診断手段によりO 2 ストレージ能力は正常であると診断された場合には、O 2 ストレージ能力はNOx吸蔵能力よりも先に劣化することはないという特性に基づいて、NOx吸蔵能力のみが劣化していると診断することができる。
【0020】
請求項3に記載の排気浄化装置において、吸入空気量が増加すると、NOx吸蔵還元型三元触媒に供給されるHC、COも増加して、NOxを還元しないままNOx吸蔵還元型三元触媒を通過するHC、COの量が増加するため、NOx吸蔵還元型三元触媒を通過した排気の空燃比のピーク値A/F1が増大する特性がある。この特性により吸入空気量に応じてNOx吸蔵還元型三元触媒のNOx吸蔵能力およびO 2 ストレージ能力を的確に診断することができる。
【0021】
請求項4に記載の排気浄化装置において、ピーク偏差ΔA/F(=A/F2−A/F1)と敷居値(=敷居値1+A/F2−理論空燃比)を比較することにより、リッチスパイク処理後に落ち着く空燃比A/F2に影響されることなくNOx吸蔵能力が劣化しているかどうかを的確に診断することができる。
【0022】
請求項5に記載の排気浄化装置において、吸入空気量が大きくなるのに伴って敷居値1を大きくなるように設定する。
【0023】
吸入空気量が増加すると、NOx吸蔵還元型三元触媒に供給されるHC、COも増加して、NOxを還元しないままNOx吸蔵還元型三元触媒を通過するHC、COの量が増加するため、NOx吸蔵還元型三元触媒を通過した排気の空燃比のピーク値A/F1が増大する特性がある。この特性に対応して吸入空気量が大きくなるのに伴って敷居値1が大きくなることにより、吸入空気量の変化に影響されることなく、NOx吸蔵能力が劣化しているかどうかを的確に診断することができる。
【0024】
請求項6に記載の排気浄化装置において、NOx吸蔵能力はO2ストレージ能力よりも先に劣化するため、ピーク偏差ΔA/Fが敷居値より小さい場合は、NOx吸蔵能力とO2ストレージ能力の両方が劣化していないものと診断できる。
【0027】
請求項7に記載の排気浄化装置において、2回目以降のピーク偏差ΔA/F(=A/F2−A/F1)と敷居値(=敷居値1+A/F2−理論空燃比)を比較することにより、リッチスパイク処理後に落ち着く空燃比A/F2に影響されることなくO2ストレージ能力が劣化しているかどうかを的確に診断することができる。
【0028】
請求項8に記載の排気浄化装置において、吸入空気量が大きくなるのに伴って敷居値2が大きくなるように設定される。
【0029】
吸入空気量が増加すると、NOx吸蔵還元型三元触媒に供給されるHC、COも増加して、NOxを還元しないままNOx吸蔵還元型三元触媒を通過するHC、COの量が増加するため、NOx吸蔵還元型三元触媒を通過した排気の空燃比のピーク値A/F1が増大する特性がある。この特性に対応して吸入空気量が大きくなるのに伴って大きく敷居値2が大きくなることにより、吸入空気量の変化に影響されることなく、O2ストレージ能力が劣化しているかどうかを的確に診断することができる。
【0030】
請求項9に記載の排気浄化装置において、2回目以降のリッチスパイク処理時に検出されるピーク値A/F1を基に、NOx吸蔵還元型三元触媒およびその上流側に設置される三元触媒のO2ストレージ能力を診断することができる。
【0031】
【発明の実施の形態】
図1において、1はエンジン本体、2は吸気通路、3は吸気通路2に介装される吸気絞り弁、4は筒内に臨む燃料噴射弁である。燃料噴射弁4はコントロールユニット11からの噴射信号により運転条件に応じて所定の空燃比となるように燃料を噴射供給する。
【0032】
コントロールユニット11にはクランク角センサ12からのRef信号とPos信号、エアフローメータ13からの吸入空気量信号、排気通路5に設置したO2センサ14からの空燃比(酸素濃度)信号、さらには水温センサ(図示しない)からのエンジン冷却水温信号、トランスミッションのギア位置センサ(図示しない)からのギア位置信号、車速センサ(図示しない)からの車速信号等が入力され、これらに基づいて運転状態を判断しながら、負荷のそれほど大きくない所定の運転域においてはリーン空燃比による運転を行い、それ以外の運転域では空燃比を主にストイキへと制御する。たとえば、 車速が図2に示したように変化するとき、リーン混合気運転を許可するフラグFLEAN(後述する)が図示のように変化し、FLEAN=1のときリーン混合気運転が行われ、またFLEAN=0のときストイキ混合気運転が行われる。
【0033】
排気通路5には第二触媒として、排気中のHC,COの酸化と、NOxの還元を行う三元触媒6が設置され、ストイキ混合気運転時に最大の転換効率をもって、排気中のNOxの還元とHC、COの酸化を行う。しかしながら、三元触媒6はリーン空燃比のときにはHC、COを酸化するが、NOxの還元効率が低い。このため、三元触媒6の下流側に第一触媒としてNOx吸蔵還元型三元触媒7が設置され、リーン混合気運転域で発生するNOxがこのNOx吸蔵還元型三元触媒7に吸蔵される。
【0034】
そして、リーン混合気運転が長時間続くときには、NOx吸蔵還元型三元触媒7がNOxを吸蔵しきれなくなるので、所定のインターバルで空燃比のリッチスパイク処理を行い、さらにリーン混合気運転からストイキ混合気運転への切換時にも空燃比のリッチスパイク処理を行う(図2の場合であれば、B区間でNOx吸蔵還元型三元触媒7に吸蔵したNOxを還元処理するため、その直後のC点でリッチスパイク処理を行う)。
【0035】
図3に示したようにリーン混合気運転からストイキ混合気運転への切換タイミングで行われるリッチスパイク処理は、空燃比フィードバック補正係数α(ストイキ混合気運転時にフロント側O2センサ14の出力に基づいて演算され、ストイキ混合気運転以外では1.0にクランプされる)をリッチ化程度KRICHSTの分だけステップ的に大きくし、その後はリカバー速度DRSPでαを小さくし、フロント側O2センサ14の出力がスライスレベルと一致したタイミングで処理を終了する。ステップ変化時のリッチ化程度KRICHSTは、三元触媒6O2ストレージ能力を考慮して、O2ストレージ能力が大きいほど大きく設定されるものである。
【0036】
コントロールユニット11で実行されるこの空燃比制御の内容を、以下のフローチャートにしたがって説明する。
【0037】
まず、図4はリーン混合気運転条件の判定を行うためのもので、一定時間毎(たとえば10msec毎)に実行する。
【0038】
ステップ1では、エンジン回転数NE、車速VSP、アクセル開度APTV、冷却水温TWNなどを読み込む。
【0039】
ステップ2ではリーン混合気運転許可フラグFLEANの値を前回リーン混合気運転許可フラグ(前回のリーン混合気運転許可フラグの値を格納するためのフラグ)FLEANOLDに移す。
【0040】
ステップ3、4では次の条件
〈1〉リッチスパイク処理フラグFRSP=0であること(つまりリッチスパイク処理中でないこと)、
〈2〉リーン許可条件の全てのフラグが1であること、
をみて、いずれかの条件を満たさないときは、ステップ5に進んでリーン混合気運転許可フラグFLEANに“0”(リーン混合気運転を許可しない)を、また2つの条件とも満たすときはステップ6に進んでリーン混合気運転許可フラグFLEANに“1”(リーン混合気運転を許可する)を入れる。
【0041】
ここで、〈2〉のリーン許可条件には、エンジンの暖機が完了していること(このときフラグFLTWN=1)、エンジン回転数NEが所定のリーン混合気運転領域にあること(このときフラグFLRPM=1)、車速VSPが所定の範囲にあること(このときフラグFLVSP=1)、アクセル開度APTVが所定値以下であること(このときフラグFLAPTV=1)などがあり、〈2〉のフラグとは、これら各フラグFLTWN、FLRPM、FLVSP、FLAPTVのことである。
【0042】
ステップ7では前回リーン混合気運転許可FLEANOLDをみて、FLEANOLD≠1のとき(つまり今回、リーン混合気運転許可に切換わったとき)はステップ8でリーン混合気運転継続時間を計測するためのカウンタCLTに0を入れてリセットし、これに対してFLEANOLD=1のとき(つまりリーン混合気運転許可が継続されているとき)はステップ9に進んでカウンタCLTをインクリメントする。
【0043】
図5はリッチスパイク処理フラグを設定するためのもので、一定時間10msec毎に実行する。ステップ41、42では2つのフラグFLEANOLD、FLEANをみて、FLEANOLD=1かつFLEAN=0のとき(つまりリーン混合気運転よりストイキ混合気運転への切換時)に限りステップ43,44に進んで、リッチスパイク処理フラグFRSP(始動時に“0”に初期設定)=1とするとともに、前回のリーン混合気運転許可フラグFLEANOLD=0とする。
【0044】
図6は空燃比のリッチ化程度KRICHを演算するためのもので、図5に続けて10msec毎に実行する。
【0045】
ステップ51ではリッチスパイク処理フラグFRSPをみてFRSP=1のときはステップ52に進み、リッチ化程度KRICH(始動時に0に初期設定)をみる。リッチスパイク処理フラグFRSP=1となるタイミングではKRICH=0であることよりステップ53、54に進み、リッチ化程度初期値(ステップ変化時のリッチ化程度)KRICHSTを演算し(後述する)、この初期値KRICHST(KRICHST>0)をKRICHに移す。
【0046】
一方、KRICH>0であればステップ52よりステップ55、56に進み、吸入空気量Qaから図7を内容とするテーブルを検索してリカバー速度(演算当たり(10msec当たり)のストイキ側戻し量)DRSPを求め、KRICHからこの値DRSPだけ差し引いた値をあらためてKRICHとする。
【0047】
ここで、リカバー速度DRSPを図7に示す特性としたのは、空気量(空気流量)Qaが大きいほどHC、COの供給流量が増えるからである。
【0048】
ステップ57ではKRICHの値をみてKRICHの値が0以下でなければ、ステップ55、56の操作を繰り返す。やがてKRICHが0以下になると、ステップ57よりステップ58、59に進み、KRICHに0を入れ、リッチスパイク処理フラグをFRSP=0としてリッチスパイク処理を終了する。
【0049】
このようにして演算したリッチ化程度KRICHを用いることで、前述したように、リーン混合気運転からストイキ混合気運転への切換時に空燃比フィードバック補正係数αが初期値KRICHSTだけステップ的に大きくなり、その後はリカバー速度DRSPでαが小さくなる。そして、フロント側O2センサ14出力がスライスレベルと一致したタイミングで通常の空燃比フィードバック制御が開始される(図3参照)。
【0050】
上記の空燃比リッチ化程度の初期値KRICHSTの演算については図8(図6のステップ53のサブルーチン)により説明する。
【0051】
図8において、ステップ61、62では、リーン混合気運転継続時間カウンタCLTから図9、図10を内容とするテーブルを検索して、NOx吸蔵還元型三元触媒7に対するNOx脱離還元用基本値SNORS、三元触媒6に対する酸素吸蔵基本値B FORSを、またステップ63において
KRICHST=SNORS+B FORS …(1)
の式によりリッチ化程度初期値KRICHSTを計算する。
【0052】
ここで、NOx脱離還元基本値SNORSは、NOx吸蔵還元型三元触媒7に吸着されているNOxを脱離還元するためのHC、COを発生させるに必要な値である。具体的にはSNORSは図9に示したようにリーン混合気運転の継続時間とともに増加し、NOx吸蔵還元型三元触媒7にNOxが一杯にまで吸着された後は一定値となる。
【0053】
酸素吸蔵基本値B FORSは、新品状態の三元触媒6に吸着される酸素量に対応する値であり、図10に示したように、特性としては図9と同様である(リーン混合気運転の継続時間とともに増加し、三元触媒6に酸素が一杯にまで吸着された後は一定値となる)。なお、図9、図10において斜めに立ち上がる直線の傾きは、触媒容量に依存し、同じエンジンであれば、触媒容量が大きいほど直線の傾きが緩やかになる。
【0054】
また、リッチ化程度の初期値KRICHSTをどこまでも大きくすることはできず、リッチ側の燃焼安定の制限から上限値RSPMAX(リッチ側の燃焼安定限界)が存在する。初期値KRICHSTが上限値RSPMAXに制限されたからといってもNOx吸蔵還元型三元触媒7に供給するHC、CO量は上限値RSPMAXに制限されない場合と同じに確保しなければならない。
【0055】
そこで、初期値をKRICHST、リカバー速度をDRSPとするとき、NOx吸蔵還元型三元触媒7に供給するHC、CO量は図11においてハッチングで示した三角形の面積にほぼ相当するので、上限値RSPMAXに制限されるときにも、同じ量のHC、COをNOx吸蔵還元型三元触媒7に供給するには三角形の面積が同じになるようにリカバー速度を緩くしてやればよい。上限値RSPMAXに制限される場合のリカバー速度をDRSP1(破線参照)とすれば、計算によりDRSP1=DRSP×(RSPMAX/KRICHST)2が得られる。
【0056】
ところで、経時劣化等により、NOx吸蔵還元型三元触媒7のNOx吸蔵能力やNOx吸蔵還元型三元触媒7および三元触媒6のO2ストレージ能力が低下する可能性があるため、これらの触媒能力を診断する必要がある。
【0057】
そこで本発明では、NOx吸蔵還元型三元触媒7より下流の排気通路5に、NOx吸蔵還元型三元触媒7を通過した排気の空燃比を検出する空燃比センサ15を設置し、リッチスパイク処理時に生じる空燃比センサ15のピーク値A/F1を検出し、このピーク値A/F1に基づいてNOx吸蔵還元型三元触媒7のNOx吸蔵能力を診断する。
【0058】
たとえば図12、図13に示すように、NOx吸蔵還元型三元触媒7のNOx吸蔵能力が衰えると、リッチスパイク処理時に空燃比センサ15によって検出される空燃比のピーク値A/F1は正常時に比べて大きくなる。これは、NOx吸蔵還元型三元触媒7に吸着されたNOx量が減少すると、NOx吸蔵還元型三元触媒7を介してNOxを脱離、還元するのに消費されるHC、COの量も減少し、NOxを還元しないでNOx吸蔵還元型三元触媒7をそのまま通過するHC、COの量が増加するためと考えられる。したがって、リッチスパイク処理時に検出されるピーク値A/F1に基づいてNOx吸蔵還元型三元触媒7のNOx吸蔵能力を算出することができる。
【0059】
しかし、図12に示すようにリーン混合気運転からストイキ混合気運転への切換時に空燃比のリッチスパイク処理が行われる場合に対して、図13に示すようにリーン混合気運転が継続されている途中で空燃比のリッチスパイク処理が行われる場合がある。
【0060】
これに対応して、本実施の形態において、リッチスパイク処理が行われるときに検出される排気の空燃比のピーク値A/F1とリッチスパイク処理後に落ち着く排気の空燃比A/F2の差であるピーク偏差ΔA/Fを求める一方、劣化を判定するための最終的な敷居値を吸入空気量Qaに応じて予め設定された所定の敷居値1にA/F2と理論空燃比(14.7)の差を加えた値として求め、ピーク偏差ΔA/Fが敷居値より大きい場合にNOx吸蔵能力が劣化しているものと判定し、ピーク偏差ΔA/Fが敷居値より小さい場合に正常であるものと判定する。
【0061】
つまり、ピーク偏差ΔA/F(=A/F2−A/F1)を敷居値(=敷居値1+A/F2−理論空燃比)と比較することにより、リッチスパイク処理後に落ち着く空燃比A/F2に影響されることなく、NOx吸蔵能力が劣化しているかどうかを的確に判定することができる。
【0062】
図14はNOx吸蔵還元型三元触媒7および三元触媒6の耐熱性を測定した実験結果を示すが、温度上昇に伴って上記NOx吸蔵能力はO2ストレージ能力より先に低下することがわかる。この特性からNOx吸蔵還元型三元触媒7のNOx吸蔵能力がNOx吸蔵還元型三元触媒7および三元触媒6のO2ストレージ能力よりも先に経時劣化するものと考えられる。したがって、三元触媒6のO2ストレージ能力がNOx吸蔵還元型三元触媒7のNOx吸蔵能力より先に低下してリッチスパイク処理時に検出される空燃比センサ15のピーク値A/F1が小さくなることはなく、ピーク偏差ΔA/Fが敷居値よりも大きい場合には少なくともNOx吸蔵還元型三元触媒7のNOx吸蔵能力が低下したものと判定することができる。
【0063】
本実施形態は、リッチスパイク処理を2回続けて行い、1回目のリッチスパイク処理が行われるときに検出される空燃比のピーク値A/F1を基に三元触媒6のNox吸蔵能力を、そして2回目のリッチスパイク処理が行われるときに検出される空燃比のピーク値A/F1を基に三元触媒6およびNOx吸蔵還元型三元触媒7のO 2 ストレージ能力を分けて診断するものである。図15はリッチスパイク処理によって生じる空燃比のピーク偏差ΔA/Fを検出し、このピーク偏差ΔA/Fに基づいてNOx吸蔵還元型三元触媒7のNOx吸蔵能力が劣化しているかどうかを診断するためのもので、一定時間10msec毎に実行する。
【0064】
この実施の形態では、診断をエンジン始動直後に1回だけ行うものであり、ステップ71でスタータスイッチがONからOFFに切換わったとき始動直後と判定した場合、ステップ72に進んで診断終了フラグFDGNSを0にクリアする。ステップ73では診断終了フラグFDGNSが0にクリアされていることを確認してステップ74以降の診断ルーチンに進む。
【0065】
ステップ74ではNOx吸蔵還元型三元触媒7の診断条件が成立しているか否か、具体的にはNOx吸蔵還元型三元触媒7の温度が所定値以上となっている等を確認し、診断条件が成立していると判定された場合、ステップ75、76に進んで空燃比センサ15の出力を読み込むと共に、NOx吸蔵還元型三元触媒7を通過した排気の空燃比A/Fを計算する。
【0066】
次に、ステップ77ではリッチスパイク実行フラグFRSPが1にセットされていることを確認し、リッチスパイク処理が行われている間はステップ77〜80のルーチンで空燃比のピーク値A/F1を検出する。つまり、ステップ78で現在の空燃比A/Fが前回セットした空燃比のピーク値A/F1よりリッチ側にあるかどうかを判定し、現在の空燃比A/Fが前回セットした空燃比A/F1よりリッチ側にある場合、ステップ79に進んで前回セットした空燃比A/F1を現在の空燃比A/Fに置き換える。現在の空燃比A/Fが前回セットし空燃比A/F1よりリーン側になったら、ステップ80に進んで前回セットした空燃比A/F1が空燃比のピーク値であるから、ピーク値を検出したことを示すフラグF2をセットする。
【0067】
リッチスパイク処理が終了するとステップ77からステップ81に進んでリッチスパイク処理終了後の空燃比A/F2を検出する。
【0068】
すなわち、ステップ77にてリッチスパイク実行フラグFRSPがクリアされていると判定されると、リッチスパイク処理が終了しているから、ステップ81に進んで空燃比のピーク値A/F1が検出されたことを示すフラグF2が1にセットされているかどうかを判定する。
【0069】
ステップ81にてフラグF2が1にセットされていることを確認した場合、ステップ82に進んで前回リッチスパイク実行フラグFRSPがセットされていたか、すなわち、リッチスパイクの直後かどうかを判定する。リッチスパイクの直後であったならば、ステップ83〜85にて後述するタイマTm1、タイマTm2、リッチスパイク処理終了後の空燃比A/F2にそれぞれ0を入れてリセットする。リッチスパイクの直後でない場合はステップ86に進んでリッチスパイク処理終了後にカウントアップされるタイマTm1が所定時間Aに達したか否かを判定する。このタイマTm1は、リッチスパイク処理終了後、空燃比が落ち着くまでA/F2の演算を待つものであり、所定時間Aに達するまでの間、ステップ100に進んで、Tm1をカウントアップする。Tm1が所定時間Aに達すると、ステップ87に進んでタイマTm2が所定時間Bな達したかどうかを判定する。このタイマTm2は、リッチスパイク処理終了後の空燃比A/F2の荷重平均を計算するものであり、タイマTm2が所定時間Bに達していないと判定される間は、ステップ95〜99のルーチンにてリッチスパイク処理終了後の空燃比A/F2の加重平均値を計算する。すなわち、ステップ95にてA/F2=0となっている初回では、ステップ96に進んでA/F2に現在の空燃比A/Fを入れ、ステップ97に進んでタイマTm2をカウントアップする。一方、2回目以降はA/F2≠0であるから、ステップ95からステップ98に進んで加重平均値A/F2を次式で計算し、ステップ99でタイマTm2をカウントアップする。ただし、C,Dは加重平均係数、A/Foldは前回検出された空燃比、A/Fは今回検出された空燃比である。
【0070】
A/F2=(C*A/Fold+D*A/F)/(C+D) …(2)
ここではA/F2の計算方法として、加重平均法を一例として挙げるが、実際はこの限りではない。
【0071】
タイマTm2が所定時間Bに達したら、荷重平均値A/F2の計算を終了してステップ88に進んむ。ステップ88では空燃比センサ15のピーク偏差ΔA/Fを求められたピーク値A/F1とリッチスパイク処理終了後の空燃比A/F2とから次式で計算する。
【0072】
ΔA/F=A/F2−A/F1 …(3)
続いてステップ89に進んで後述する図16に示すサブルーチンて敷居値を計算し、ステップ90にて計算されたピーク偏差ΔA/Fを敷居値以上かどうかを判定する。ピーク偏差ΔA/Fが敷居値以上と判定された場合は、ステップ91に進んでNOx吸蔵還元型三元触媒7のNOx吸蔵還元型三元触媒7が劣化していると判定し、図示しない警告ランプ等を点灯して運転者にこれを知らせる。一方、ピーク偏差ΔA/Fが敷居値より小さいと判定された場合は、ステップ92に進んでNOx吸蔵還元型三元触媒7のNOx吸蔵能力が正常であると判定する。
【0073】
続いてステップ93に進んで、診断終了フラグFDGNSを1にセットした後、ステップ94に進んでピーク値A/F1に0を入れてリセットし、本診断ルーチンを終了する。
【0074】
こうして診断ルーチンが終了して、ステップ73で診断終了フラグFDGNSを基に診断が終了していると判定された場合等は、ステップ101、102に進んでフラグF2をクリアするとともに、ピーク値A/F1に0を入れてリセットする。
【0075】
上記の敷居値の演算については図16(図15のステップ89のサブルーチン)により説明する。
【0076】
図16において、ステップ106ではエアフローメータ13の検出信号を基に算出される吸入空気量Qaを読込み、ステップ107では敷居値1を吸入空気量Qaから図17を内容とするテーブルを検索して求め、ステップ108ではリッチスパイク処理終了後の荷重平均値A/F2とストイキA/F(=14.7)との差をストイキからA/F偏差として算出し、ステップ109では敷居値を敷居値1とストイキからのA/F偏差の和として算出する。
【0077】
吸入空気量Qaが増加すると、NOx吸蔵還元型三元触媒7に供給されるHC、COも増加して、吸着されたNOxを還元しないままNOx吸蔵還元型三元触媒7を通過するHC、COの量が増加するため、空燃比センサ15のピーク値A/F1が増大する。したがって、図17に示すテーブルに基づき敷居値を吸入空気量Qaが大きくなるのに伴って大きく補正することにより、リッチスパイク処理時に検出される空燃比センサ15のピーク値A/F1に基づいてNOx吸蔵還元型三元触媒7のNOx吸蔵能力を的確に判定することができる。
【0078】
また、リッチスパイク処理時に検出される空燃比センサ15のピーク値A/F1を吸入空気量Qaに応じて補正してもよい。この場合、敷居値を一定値としても、NOx吸蔵還元型三元触媒7のNOx吸蔵能力を的確に判定することができる。
【0079】
また、リッチスパイク処理時に検出される空燃比センサ15のピーク値A/F1と吸入空気量Qaに応じてNOx吸蔵還元型三元触媒7のNOx吸蔵能力を算出し、NOx吸蔵能力に応じてリッチスパイク処理の周期またはリッチスパイク量を修正し、NOx吸蔵還元型三元触媒7の劣化度合いに対応してNOxの脱離と還元が行われるようにしてもよい。
【0080】
次に、三元触媒6およびNOx吸蔵還元型三元触媒7のO 2 ストレージ能力の診断について説明する。
【0081】
1回目のリッチスパイク処理時にNOx吸蔵能力が劣化していないと診断された場合、O2ストレージ能力も劣化していないものと診断する。
【0082】
2回目のリッチスパイク処理時に検出されるピーク値A/F1が敷居値より大きい場合、三元触媒6およびNOx吸蔵還元型三元触媒7のO2ストレージ能力が劣化しているものと診断する。
【0083】
図14に示す特性からO2ストレージ能力はNOx吸蔵能力より先に劣化することはない。したがって、1回目のリッチスパイク処理時に検出されるピーク値A/F1が敷居地より小さい場合、NOx吸蔵能力とO2ストレージ能力の双方が劣化していないものと診断できる。
【0084】
一方、1回目のリッチスパイク処理時にNOx吸蔵還元型三元触媒7に吸着されたNOxのほとんどが脱離、還元されているので、続いて行われる2回目のリッチスパイク処理時に供給されるHC、COは、三元触媒6およびNOx吸蔵還元型三元触媒7に吸着されたO2のみの脱離、還元に消費される。このため、たとえば図24、図25に示すように、2回目のリッチスパイク処理時に空燃比センサ15によって検出される空燃比のピーク値A/F1はO2ストレージ能力の正常時に比べて劣化時に大きくなる。したがって、2回目のリッチスパイク処理時に検出されるピーク値A/F1が敷居値より大きい場合、三元触媒6およびNOx吸蔵還元型三元触媒7のO2ストレージ能力が劣化しているものと診断できる。
【0085】
図18は、1回目のリッチスパイク処理が終了してから所定時間Eが経過した後に2回目のリッチスパイク処理を行うために、2回目のリッチスパイク実行フラグFRSP2をセットするためのもので、図15に続けて10msec毎に実行する。
【0086】
この診断をエンジン始動後に1回だけ行うため、ステップ111でスタータスイッチがONからOFFに切換わる始動後と判定された場合、ステップ112に進んで診断終了フラグFDGNSをクリアした後、ステップ113、114に進んで診断終了フラグFDGNSとリッチスパイク実行フラグFRSPがそれぞれクリアされていることを確認する。
【0087】
続いてステップ115以降のルーチンに進んで1回目のリッチスパイクが終了してから所定時間Eが経過したらリッチスパイク実行フラグFRSP2をセットする。すなわち、ステップ115では前回のリッチスパイク実行フラグFRSPが1にセットされているかどうかを判定する。前回のリッチスパイク処理が行われた直後は前回FRSP=1であるから、ステップ116、117に進んでタイマTm3をクリアし、フラグF3を1にセットする。次回からは前回FRSP≠1であるから、ステップ118に進んでフラグF3が1にセットされていることを確認し、ステップ119、123にて1回目のリッチスパイク処理の直後からカウントアップされるタイマTm3が所定時間Eに達するのを待つ。ステップ120に進んで空燃比のリッチ化程度KRICHを0にリセットするとともに、ステップ121に進んで2回目のリッチスパイクを実行するためのフラグFRSP2を1にセットし、ステップ122でフラグF3を0にクリアして本ルーチンを終了する。
【0088】
また、ステップ113、114、118で条件が成立しない場合、ステップ124に進んでフラグF3を0にクリアする。
【0089】
図19は2回目のリッチスパイク処理時における空燃比のリッチ化程度KRICHを演算するためのもので、一定時間10msec毎に実行する。
【0090】
ステップ131で2回目のリッチスパイク実行フラグFRSP2を読込み、ステップ132で2回目のリッチスパイク実行フラグFRSP2が1にセットされていることが確認された場合、ステップ133に進んでリッチ化程度KRICH(始動時に0に初期設定)を0と比較する。2回目のリッチスパイク処理フラグFRSP2=1となるタイミングではKRICH=0であることより、ステップ135に進み、リッチ化程度初期値(ステップ変化時のリッチ化程度)KRICH(所定値)2をKRICHに移す。
【0091】
一方、次回からはKRICH>0であるから、ステップ133よりステップ134に進み、KRICHから所定のリカバー速度DRSPだけ差し引いた値をあらためてKRICHとする。
【0092】
ステップ136ではKRICHの値をみてKRICHの値が0以下でなければ、ステップ133、134の操作を繰り返す。やがてKRICHが0以下になると、ステップ136よりステップ137に進み、2回目のリッチスパイク処理フラグをFRSP2=0としてリッチスパイク処理を終了する。
【0093】
このようにして演算したリッチ化程度KRICHを用いることで、前述したように、空燃比フィードバック補正係数αが初期値KRICH2だけステップ的に大きくなり、その後はリカバー速度DRSPでαが小さくなる。
【0094】
図20は2回目のリッチスパイク処理によって生じる空燃比のピーク偏差ΔA/Fを検出し、このピーク偏差ΔA/Fに基づいて三元触媒6およびNOx吸蔵還元型三元触媒7が劣化しているかどうかを診断するためのもので、図18に続いて一定時間10msec毎に実行する。
【0095】
これについて説明すると、ステップ173で診断終了フラグFDGNS2が0にクリアされていることを確認し、ステップ174に進んで、診断条件が成立しているとかどうかを判断する。具体的にはNOx吸蔵還元型三元触媒7の温度が所定値以上となっているときの、断条件が成立していると判定し、ステップ175、176に進んで空燃比センサ15の出力を読み込み、空燃比A/Fを計算する。
【0096】
次に、ステップ177ではリッチスパイク実行フラグFRSPが1にセットされていることを確認し、リッチスパイク処理が行われている間はステップ177〜180のルーチンで空燃比のピーク値A/F1を検出する。つまりステップ178で現在の空燃比A/Fが前回セットした空燃比A/F1よりリッチ側にあるかを判定し、現在の空燃比A/Fが前回セットした空燃比A/F1よりリッチ側にある場合、ステップ179に進んで前回セットした空燃比A/F1を現在の空燃比A/Fに置き換える。現在の空燃比A/Fが前回セットした空燃比A/F1よりリーン側にあったら、ステップ180に進んで前回セットした空燃比A/F1が空燃比のピーク値であるから、ピーク値を検出したことを示すフラグF2をセットする。
【0097】
リッチスパイク処理が終了すると以下のルーチンでリッチスパイク処理終了後の空燃比A/F2を検出する。
【0098】
すなわち、ステップ177にてリッチスパイク実行フラグFRSPがクリアされていると判定されると、リッチスパイク処理が終了してから、ステップ181に進んで空燃比のピーク値A/F1が検出されたことを示すフラグF2が1にセットされているかどうかを判定する。
【0099】
ステップ181にてフラグF2が1にセットされていることを確認した場合、ステップ182に進んで前回リッチスパイク実行フラグFRSPがセットされたか、すなわちリッチスパイクの直後かどうかを判定する。リッチスパイクの直後ではステップ183〜185にて後述するタイマTm1、タイマTm2、リッチスパイク処理終了後の空燃比A/F2にそれぞれ0を入れてリセットする。リッチスパイク直後でない場合はステップ186に進んでリッチスパイク処理終了後にカウントアップされるタイマTm1が所定時間Aに達したか否かを判定する。このタイマTm1は、リッチスパイク処理終了後、空燃比が落ち着くまでA/F2の演算を待つものであり、所定時間Aに達するまでの間、ステップ200に進んで、Tm1をカウントアップする。Tm1が所定時間Aに達すると、ステップ187に進んでタイマTm2が所定時間Bな達したかどうかを判定する。このタイマTm2は、リッチスパイク処理終了後の空燃比A/F2の荷重平均を計算するものであり、タイマTm2が所定時間Bに達していないと判定される間は、ステップ195〜199のルーチンにてリッチスパイク処理終了後の空燃比A/F2の加重平均値を計算する。すなわち、ステップ195にてA/F2=0となっている初回では、ステップ196に進んでA/F2に現在の空燃比A/Fを入れ、ステップ197に進んでタイマTm2をカウントアップする。一方、2回目以降はA/F2≠0であるから、ステップ195、ステップ198に進んで加重平均値A/F2を次式で計算し、ステップ199でTm2をカウントアップする。ただし、C,Dは加重平均係数、A/Foldは前回検出された空燃比、A/Fは今回検出された空燃比である。
【0100】
A/F2=(C*A/Fold+D*A/F)/(C+D) …(2)
ここではA/F2の計算方法として、加重平均法を一例として挙げるが、実際はこの限りではない。
【0101】
タイマTm2が所定時間Bに達したら、荷重平均値A/F2の計算を終了してステップ188に進む。ステップ188では空燃比センサ15のピーク偏差ΔA/Fを求められたピーク値A/F1とリッチスパイク処理終了後の空燃比A/F2とから次式で計算する。
【0102】
ΔA/F=A/F2−A/F1 …(3)
続いてステップ189に進んで後述する図21に示すサブルーチンて敷居値を計算し、ステップ190にて計算されたピーク偏差ΔA/Fを敷居値以上かどうかを判定する。ピーク偏差ΔA/Fが敷居値以上と判定された場合は、ステップ191に進んで各触媒6、7が劣化していると判定し、図示しない警告ランプ等を点灯して運転者にこれを知らせる。一方、ピーク偏差ΔA/Fが敷居値より小さいと判定された場合は、ステップ192に進んで各触媒6、7が正常であると判定する。
【0103】
続いてステップ193に進んで、診断終了フラグFDGNS2を1にセットした後、ステップ194に進んでピーク値A/F1に0を入れてリセットし、本診断ルーチンを終了する。
【0104】
こうして診断ルーチンが終了して、ステップ173で診断終了フラグFDGNS2を基に診断が終了していると判定された場合等は、ステップ201、202に進んでフラグF2をクリアするとともに、ピーク値A/F1に0を入れてリセットする。
【0105】
上記の敷居値の演算については図21(図20のステップ189のサブルーチン)に示すように、ステップ206ではエアフローメータ13の検出信号を基に算出される吸入空気量Qaを読込み、ステップ207では敷居値2を吸入空気量Qaから図22を内容とするテーブルを検索して求め、ステップ208では敷居値を敷居値2から理論空燃比を減算した値として算出する。
【0106】
2回目のリッチスパイク処理時においても吸入空気量Qaが増加すると、三元触媒6およびNOx吸蔵還元型三元触媒7に供給されるHC、COも増加して、これらに吸着されたO2を還元しないまま通過するHC、COの量が増加するため、空燃比センサ15のピーク値A/F1が増大する。したがって、図22に示すテーブルに基づき吸入空気量Qaが大きくなるのに伴って敷居値を大きく補正することにより、リッチスパイク処理時に検出されるピーク値A/F1に基づいてO2ストレージ能力を的確に判定することができる。
【0107】
図23は、図15のフローチャートによる1回目の診断結果と、図20のフローチャートによる2回目の診断結果に基づいてNOx吸蔵能力とO2ストレージ能力の劣化を判定するものである。
【0108】
これについて説明すると、ステップ211で1回目の診断終了フラグFDGNSと2回目の診断終了フラグFDGNS2が共に1にセットされていることを確認してステップ212に進み、1回目の診断結果が劣化かどうかを判定する。
【0109】
図14に示す特性からNOx吸蔵還元型三元触媒7のNOx吸蔵能力がNOx吸蔵還元型三元触媒7および三元触媒6のO2ストレージ能力よりも先に劣化するものと考えられるため、1回目の診断結果が正常と判定された場合はステップ216に進み、NOx吸蔵能力とO2ストレージ能力の両方が劣化していないものと診断する。
【0110】
ステップ212、213で、1回目の診断結果が劣化、2回目の診断結果が正常と判定された場合は、ステップ215に進んでNOx吸蔵能力のみが劣化し、O2ストレージ能力が劣化していないものと診断する。
【0111】
ステップ212、213で、1回目と2回目の診断結果が共に劣化と判定された場合は、ステップ214に進んでNOx吸蔵能力とO2ストレージ能力の両方が劣化しているものと診断する。
【0112】
本実施形態では筒内直噴式火花点火エンジンの場合で説明したが、吸気通路に燃料噴射弁が臨むエンジンに対しても本発明を適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す制御システム図。
【図2】同じく車速が変化したときのリーン運転許可フラグの設定の様子を説明するための波形図。
【図3】同じく空燃比のリッチスパイク処理を説明するための波形図。
【図4】同じくリーン運転条件の判定を説明するためのフローチャート。
【図5】同じくリッチスパイク処理フラグFRSPの設定を説明するためのフローチャート。
【図6】同じくリッチ化程度KRICHの演算を説明するためのフローチャート。
【図7】同じくリカバー速度DRSPの特性図。
【図8】同じくリッチ化程度の初期値KRICHSTの演算を説明するためフローチャート。
【図9】同じくNOx脱離還元基本値SNORSの特性図。
【図10】同じく酸素吸蔵基本値B FORSの特性図。
【図11】同じくリッチ化程度の初期値KRICHSTが上限値RめSPMAXに制限された場合のリカバー速度の計算方法を説明するための説明図。
【図12】同じくリッチスパイク処理時における空燃比の特性図。
【図13】同じくリッチスパイク処理時における空燃比の特性図。
【図14】同じく温度に対するNOx吸蔵能力とO2ストレージ能力の特性図。
【図15】同じく触媒の劣化診断を説明するためのフローチャート。
【図16】同じく敷居値の演算を説明するためのフローチャート。
【図17】同じく敷居値1の特性図。
【図18】同じく2回目のリッチスパイク処理を行うタイミングの演算を説明するためのフローチャート。
【図19】同じく2回目のリッチスパイク量を演算を説明するためのフローチャート。
【図20】同じく触媒の劣化診断を説明するためのフローチャート。
【図21】同じく敷居値の演算を説明するためのフローチャート。
【図22】同じく敷居値2の特性図。
【図23】同じく触媒の劣化診断を説明するためのフローチャート。
【図24】同じくリッチスパイク処理時における空燃比の特性図。
【図25】同じくリッチスパイク処理時における空燃比の特性図。
【符号の説明】
1 エンジン本体
4 燃料噴射弁
5 排気通路
6 三元触媒
7 NOx吸蔵還元型三元触媒
11 コントロールユニット
12 クラセンク角センサ
13 エアフローメータ
14 O2センサ
15 A/Fセンサ
Claims (9)
- リーン混合気運転時に排気中のNOxを吸着するとともにストイキないしリッチ混合気運転時にNOxを脱離、還元するNOx吸蔵還元型三元触媒と、
リーン混合気運転時から混合気の空燃比を一時的にリッチ化するリッチスパイク処理を複数回連続して行いNOxの脱離、還元を促す空燃比制御手段と、
前記NOx吸蔵還元型三元触媒を通過した排気の空燃比を検出する空燃比検出手段と、
を備えるエンジンの排気浄化装置において、
1回目のリッチスパイク処理時に検出される空燃比のピーク値A/F1を基にNOx吸蔵還元型三元触媒のNOx吸蔵能力の劣化を診断する第1診断手段と、2回目以降のリッチスパイク処理時に検出される空燃比のピーク値A/F1を基に前記NOx吸蔵還元型三元触媒のO 2 ストレージ能力の劣化を診断する第2診断手段とからなる触媒能力診断手段と、
を設けたことを特徴とするエンジンの排気浄化装置。 - 前記触媒能力診断手段は、前記第1診断手段で劣化しているものと診断され、前記第2診断手段で正常であるものと診断された場合に、前記NOx吸蔵還元型三元触媒のNOx吸蔵能力のみが劣化していると診断することを特徴とする請求項1に記載のエンジンの排気浄化装置。
- 前記第1および第2診断手段はリッチスパイク処理時に検出される空燃比のピーク値A/F1とエンジンの吸入空気量に応じてNOx吸蔵還元型三元触媒のNOx吸蔵能力およびO 2 ストレージ能力をそれぞれ診断することを特徴とする請求項1または2に記載のエンジンの排気浄化装置。
- 前記第1診断手段は、リッチスパイク処理時に検出される排気の空燃比のピーク値A/F1とリッチスパイク処理後に落ち着く排気の空燃比A/F2とからピーク偏差ΔA/FをΔA/F=A/F2−A/F1として算出し、予め設定された敷居値1と前記A/F2および理論空燃比とから最終的な敷居値を敷居値=敷居値1+A/F2−理論空燃比として算出し、ピーク偏差ΔA/Fが敷居値より大きい場合にNOx吸蔵還元型三元触媒のNOx吸蔵能力が劣化しているものと診断することを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載のエンジンの排気浄化装置。
- 前記エンジンの吸入空気量が増加するのに応じて前記敷居値1を大きく設定することを特徴とする請求項4に記載のエンジンの排気浄化装置。
- 前記ピーク偏差ΔA/Fが敷居値より小さい場合に前記第1診断手段および第2診断手段はともに正常であるものと診断することを特徴とする請求項4に記載のエンジンの排気浄化装置。
- 前記第2診断手段は、2回目以降のリッチスパイク処理時に検出される排気の空燃比のピーク値A/F1とリッチスパイク処理後に落ち着く排気の空燃比A/F2とからピーク偏差ΔA/FをΔA/F=A/F2−A/F1として算出し、予め設定された敷居値2と理論空燃比から最終的な敷居値を敷居値=敷居値2−理論空燃比として算出し、ピーク偏差ΔA/Fが敷居値より大きい場合にNOx吸蔵還元型三元触媒のO2ストレージ能力が劣化しているものと診断することを特徴とする請求項1から6のいずれか一つに記載のエンジンの排気浄化装置。
- エンジンの吸入空気量が増加するのに応じて前記敷居値2を大きく設定することを特徴とする請求項7に記載のエンジンの排気浄化装置。
- 前記NOx吸蔵還元型三元触媒の上流側に別の三元触媒を設置したことを特徴とする請求項1から8のいずれか一つに記載のエンジンの排気浄化装置。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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