JP3662904B2 - ハイブリッド車両の駆動制御システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンとモータと該モータに電力を供給するとともに充電可能なバッテリとを有するハイブリッド車両の駆動制御システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近時、内燃機関であるエンジンと電動のモータとを組み合わせて車輪を駆動するハイブリッド車両が開発されている。ハイブリッド車両は、走行状態に応じて、エンジン単体でのエンジン走行モード、モータによるアシストを行うモータアシスト走行モード、モータで発電を行ってバッテリに充電しながら走行する発電走行モードなどのモード切り替えを行いながら走行している。このようなハイブリッド車両では、運転状態に応じて燃料消費量や排出ガス量が低減される。
【0003】
モータアシストモードでは、所定の目標駆動力に対して、エンジンとモータとの駆動力の配分比を走行状態に応じて決めている。また、発電走行モードでは、エンジンで発生する駆動力を車輪に対する走行用の駆動力と発電用にモータを回転させる駆動力との配分比を走行状態に応じて決めている。
【0004】
走行状態に応じてエンジンとモータとの駆動力配分を設定する方法が提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−171378号公報(図3)
【特許文献2】
特開2002−144887号公報(図6)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ハイブリッド車両の制御装置において、駆動力をエンジンおよびモータに配分する際には、燃料消費量を最小にするように駆動力の配分比を設定している。このようにすることにより、燃料消費量を低減することができるが、条件によっては、モータを駆動する駆動力が増大することがあり、バッテリへの充放電量が増大しうる。従って、トータルなパワープラントとしてのエネルギ効率は必ずしも最適な状態とはなっていない。つまり、消費したバッテリの電力を補うためにはエンジンの負荷を増加させてモータを発電機として駆動させる必要が生じ、パワープラントとしてのエネルギ効率および燃費が低下する。
【0007】
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、ハイブリッド車両の走行に必要な駆動力をエンジンとモータとに適切に配分するとともに、バッテリへの充電を適切に行い、トータルプラントとしての燃費および効率を向上させることを可能にするハイブリッド車両の駆動制御システムを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るハイブリッド車両の駆動制御システムは、エンジンおよびモータの駆動力により走行するハイブリッド車両の駆動制御システムにおいて、前記ハイブリッド車両の目標駆動力を運転状態に基づいて設定する目標駆動力設定手段と、前記運転状態に基づいて、前記ハイブリッド車両の目標駆動力を達成すべく前記モータの電力消費量に対する前記エンジンの燃料節約量の比である第1燃費向上寄与度が最大となるように前記エンジンと前記モータとの駆動力配分比である第1配分比が記録され、または算出する第1駆動力配分導出部と、前記運転状態に基づいて、前記ハイブリッド車両の目標駆動力を達成すべく前記エンジンの燃料消費増加量に対するバッテリへの電力充電量の比である第2燃費向上寄与度が最大となるように前記モータへの駆動力配分である第2配分比が記録され、または算出する第2駆動力配分導出部と、前記第1燃費向上寄与度が前記第2燃費向上寄与度より大きいときに前記第1配分比を出力し、前記第2燃費向上寄与度が前記第1燃費向上寄与度より大きいときに前記第2配分比を出力する第3駆動力配分導出部と、前記第1燃費向上寄与度が前記第2燃費向上寄与度より大きいときに、前記第1配分比に基づいて、前記ハイブリッド車両の目標駆動力に対する前記エンジンの目標駆動力および前記モータの目標駆動力を求め、前記第2燃費向上寄与度が前記第1燃費向上寄与度より大きいときに、前記第2配分比に基づいて、前記ハイブリッド車両の目標駆動力に対する前記エンジンの目標駆動力および前記モータの発電力を求める駆動力決定部と、を有することを特徴とする(請求項1記載の発明)。
【0009】
このように、第1燃費向上寄与度と第2燃費向上寄与度とを比較して、値の大きい方を選択することにより、必要な駆動力をエンジンとモータとに適切に配分するとともに、バッテリへの充電を適切に行い、トータルプラントとしての燃費および効率を向上させることができる。
【0010】
この場合、前記第3駆動力配分導出部は、前記第1燃費向上寄与度および前記第2燃費向上寄与度がそれぞれ所定の閾値以下であるときに、前記モータを停止させる信号を出力するようにしてもよい(請求項2記載の発明)。このようにすることにより、燃費および効率の向上度が比較的小さいときにはモータの回転およびバッテリの充放電を停止させ、モータおよびバッテリの高寿命化を図ることができる。
【0011】
また、前記運転状態は、少なくとも車速とアクセルペダル開度とをパラメータとし、前記第1駆動力配分導出部および前記第2駆動力配分導出部は、前記車速および前記目標駆動力に基づくテーブルを検索することにより前記第1配分比および前記第2配分比を導出するようにしてもよい(請求項3記載の発明)。
【0012】
テーブルを用いることにより、目標駆動力を即時に求めることができる。
【0013】
さらに、前記ハイブリッド車両が0%勾配路を走行するときの負荷である走行抵抗値を導出するクルーズ走行抵抗導出部を備え、前記バッテリの電力残量に基づいて、前記走行抵抗値を上昇させた駆動力閾値を求め、前記駆動力決定部は、前記電力残量が所定の第1閾値より大きく、前記目標駆動力が前記駆動力閾値よりも小さいときに、前記第1配分比に基づいて前記エンジンの目標駆動力および前記モータの目標駆動力を求め、前記電力残量が所定の第2閾値より小さく、前記目標駆動力が前記駆動力閾値よりも小さいときに、前記第2配分比に基づいて、前記エンジンの目標駆動力および前記モータの発電力を求めるようにしてもよい(請求項4記載の発明)。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るハイブリッド車両の駆動制御システムについて好適な実施の形態を挙げ、図1〜図10Bを参照しながら説明する。本実施の形態に係る駆動制御システム10は、ハイブリッド車両12に適用される。
【0015】
図1に示すように、ハイブリッド車両12は四輪駆動車であり、内燃機関であるエンジン14と、バッテリ16から供給される電力によって回転するモータ18と、これらのエンジン14およびモータ18等を集中的に管理および制御するECU(Electric Control Unit)11とを有する。また、ハイブリッド車両12は、該モータ18の電力制御を行うPDU(Power Device Unit)20と、エンジン14によって駆動される前輪22aと、モータ18によって駆動される後輪22bとを有する。モータ18は、PDU20の制御下に発電機としても作用し、後輪22bによって回転され、発電を行いバッテリ16に充電することができる。
【0016】
さらに、ハイブリッド車両12は、エンジン14のスロットル開度を制御するDBW(Drive By Wire)ドライバ24と、燃料噴射量を制御する燃料噴射コントローラ26と、モータ18の制御を行うモータコントローラ28と、バッテリ16の状態を管理および制御するバッテリコントローラ30とを有する。DBWドライバ24、モータコントローラ28、燃料噴射コントローラ26およびバッテリコントローラ30はそれぞれECU11に接続されており、相互にデータの授受を行いながら各機器の制御を行う。バッテリコントローラ30は、バッテリ16の電圧値または充放電量の積分値によってバッテリ16の電力残量SOCを算出する機能を有する。電力残量SOCは0〜100[%]の数値で表され、0[%]のときにはバッテリ16が完全な放電状態または未充電状態であり、100[%]のときには定格充電状態である。
【0017】
また、前輪22aおよび後輪22bには、車速Vを検出する車速センサ32が設けられておりECU11に接続されている。ECU11にはアクセル開度APを検出するアクセル開度センサ34が接続されている。
【0018】
図2に示すように、駆動制御システム10は、ECU11を主として構成され、DBWドライバ24およびモータコントローラ28、バッテリコントローラ30、車速センサ32、アクセル開度センサ34を有するシステムとして構成されている。
【0019】
ECU11は、車速Vとアクセル開度APとに基づいて目標駆動力Fを求める目標駆動力設定部36と、バッテリ16の電力残量SOCが大きいとき、中程度であるとき、および少ないときに駆動力配分を算出するモータ駆動用駆動力配分算出部(第1駆動力配分導出部)38、通常走行用駆動力配分算出部(第3駆動力配分導出部)40、モータ発電用駆動力配分算出部(第2駆動力配分導出部)42とを有する。また、ECU11は、電力残量SOCに基づいてバッテリ16の状態を判断する駆動・充電領域判断部44と、該駆動・充電領域判断部44の判断結果に基づいてモータ駆動用駆動力配分算出部38、通常走行用駆動力配分算出部40またはモータ発電用駆動力配分算出部42のいずれか1つを選択するマップ切替部46と、目標駆動力Fに基づいてエンジン14の目標駆動力SFおよびモータ18の目標駆動力MFを算出する駆動力決定部48とを有する。目標駆動力MFは、正値であるときには回転駆動力を示し、負値であるときには発電量を示す。駆動力決定部48によって算出されたエンジン14の目標駆動力SFは目標スロットル開度算出部50に供給される。該目標スロットル開度算出部50では、算出したスロットル開度THCMDをDBWドライバ24に供給する。
【0020】
駆動力決定部48によって算出されたモータ18の目標駆動力MFはモータコントローラ28に供給される。該モータコントローラ28では供給された信号に基づき、目標駆動力MFが正値であるときに、その値に応じてモータ18の回転駆動制御を行い、目標駆動力MFが負値であるときに、その絶対値に応じてモータ18の発電制御を行う。具体的には、例えば、モータ18の界磁を調整することにより駆動力および発電量を制御する。なお、ブレーキング時には、モータ18によって発電を行い、回生制動を行う。
【0021】
実際上、ECU11は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、CPU(Central Processing Unit)およびI・Oインターフェース等からなるマイクロコンピュータ(図示せず)であり、ROMに記録されたプログラムおよびデータに従って処理を行う。
【0022】
目標駆動力設定部36は、図3に示す目標駆動力テーブル52を検索することにより目標駆動力Fを求める。目標駆動力テーブル52は、アクセル開度APと車速Vとに対応する目標駆動力Fが記録されたテーブルである。車速Vは所定速度毎(例えば、10[km/h])に区分され、アクセル開度APは所定開度毎のAP1〜AP6に対応する目標駆動力Fが記録されており、直線補完により車速Vおよびアクセル開度APに対して目標駆動力Fを算出する。
【0023】
目標駆動力テーブル52は、ROM等の記録部に記録され、予め実験値または設計値に基づいて設定されている。目標駆動力テーブル52は、目標駆動力Fを、アクセル開度APが大きいほど大きく、車速Vが大きいほど小さくなるように設定されている。
【0024】
モータ駆動用駆動力配分算出部38は、車速Vおよび目標駆動力設定部36からの目標駆動力Fが入力され、マップ切替部46にモータアシスト用駆動力配分比(第1配分比)MDを出力する。モータアシスト用駆動力配分比MDは、0〜100[%]の数値で表される百分率比である。モータ駆動用駆動力配分算出部38は、ROM等の記憶手段を備え、予め実験値または設計値に基づいて設定した車速Vおよび目標駆動力Fとモータアシスト用駆動力配分比MDとが対応するモータアシスト用駆動力配分比マップ(第1駆動力配分導出部)54を記憶している(図6参照)。そして、モータ駆動用駆動力配分算出部38は、車速Vおよび目標駆動力Fをアドレスとして対応するモータアシスト用駆動力配分比MDを読み出す。なお、モータアシスト用駆動力配分比マップ54は、モータ18による駆動力でのアシスト時において、燃費を最大限向上させかつ電力消費量を最大限抑えた場合のエンジン駆動力とモータ18駆動力の駆動力配分比を、速度Vおよび目標駆動力Fに対応させたマップである。
【0025】
図4を参照して、モータアシスト用駆動力配分比マップ54の作成方法について説明する。
【0026】
まず、マップ54a、54b、54cが用意される。なお、これらのマップ54a、54b、54cおよび後述するマップ56a、56b、56c、仮ベースマップ60は設計時に使用するマップであり、ECU11には必ずしも記録しておく必要はない。
【0027】
マップ54aは、目標駆動力Fをエンジン14による駆動力によって100[%]達成した場合の燃料消費量マップである。具体的には、マップ54aは、速度Vを0[km/h]から最高速度まで一定速度間隔(例えば、1[km/h]間隔)毎の各速度Vと目標駆動力Fを0[N]から最大目標駆動力Fまで一定目標駆動力間隔(例えば、1[N]間隔)毎の各目標駆動力Fとの各格子点におけるエンジン14の燃料消費量を設定したマップである。
【0028】
また、マップ54bは、目標駆動力Fを達成するためにモータ18による駆動力をアシストした場合に予測される燃料消費量マップである。さらに、モータ18によってアシストする場合には目標駆動力Fの0〜100[%]の範囲でモータ18駆動力を作用させるので、マップ54bは、モータ18への駆動力配分比[%]を0〜100[%]の範囲で一定割合間隔(例えば、1[%]間隔)毎の燃料消費量をマップ化する。従って、マップ54bは、モータ18への各駆動力配分比[%]に対する複数のマップを用意する。具体的には、マップ54bは、速度Vを0[km/h]から最高速度まで一定速度間隔(例えば、1[km/h]間隔)毎の各速度Vと目標駆動力Fを0[N]から最大目標駆動力まで一定目標駆動力間隔(例えば、1[N]間隔)毎の各目標駆動力との各格子点におけるモータ18への各駆動力配分比の場合に予測される燃料消費量を設定したマップである。
【0029】
また、マップ54cは、目標駆動力Fを達成するためにモータ18による駆動力をアシストした場合の電力消費量マップである。さらに、モータ18によってアシストする場合には目標駆動力Fの0〜100[%]の範囲でモータ18の駆動力を作用させるので、マップ54cも、モータ18への駆動力配分比[%]を0〜100[%]の範囲で一定割合間隔(例えば、1[%]間隔)毎の電力消費量をマップ化する。従って、マップ54cも、モータ18への各駆動力配分比[%]に対する複数のマップを用意する。具体的には、マップ54cは、速度Vを0[km/h]から最高速度まで一定速度間隔(例えば、1[km/h]間隔)毎の各速度Vと目標駆動力Fを0[N]から最大目標駆動力Fまで一定目標駆動力間隔(例えば、1[N]間隔)毎の各目標駆動力Fとの各格子点におけるモータ18への各駆動力配分比の場合の電力消費量を設定したマップである。
【0030】
次に、マップ54a、54b、54cの各値を用いて、下記の(1)式に基づいて第1燃費向上寄与度C1を算出する。
C1=(EF−AF)/PU …(1)
【0031】
ここで、パラメータEFは、エンジン駆動力により目標駆動力Fを達成した場合の燃料消費量、パラメータAFは、モータ駆動力を付加した場合に予測される燃料消費量、パラメータPUはモータ駆動力を付加した場合の電力消費量である。つまり、第1燃費向上寄与度C1は、モータ18の電力消費量に対するエンジン14の燃料節約量の比として表される。
【0032】
具体的には、速度Vを0[km/h]から最高速度まで一定速度間隔(例えば、1[km/h]間隔)毎の各速度Vと目標駆動力Fを0[N]から最大目標駆動力まで一定目標駆動力間隔(例えば、1[N]間隔)毎の各目標駆動力Fとの各格子点に対して、モータ18への駆動力配分比[%]を0〜100[%]の範囲で一定割合間隔(例えば、1[%]間隔)毎の第1燃費向上寄与度C1をそれぞれ算出する。第1燃費向上寄与度C1は、例えば、モータ18への駆動力配分比[%]の一定割合間隔を1[%]間隔とした場合には、101個算出される。そして、この複数個算出された第1燃費向上寄与度C1の中から最大の第1燃費向上寄与度C1を選択し、選択した第1燃費向上寄与度C1におけるモータ18への駆動力配分比[%]を選択する。つまり、モータ18による駆動力を付加した場合における[予測される燃料消費節約量/電力消費量]が最大となる時のモータ18への駆動力配分比[%]を選択する。その結果、選択した駆動力配分比によってエンジン14とモータ18を制御すると、燃料消費量が最大限低減しかつ電力消費量も最大限抑えられ、エンジン14とモータ18によるハイブリッドシステムとしてのエネルギ効率が最適となる。ちなみに、目標駆動力Fをエンジン14による駆動力により100[%]達成した場合の燃料消費量は、常にモータ18の駆動力を付加した場合に予測される燃料消費量以上である。
【0033】
最後に、各速度Vと各目標駆動力Fとの各格子点に対して選択したモータ18への各駆動力配分比に基づいて、モータアシスト用駆動力配分比マップ54を作成する。その結果、モータアシスト用駆動力配分比マップ54では、任意の車速Vと任意の目標駆動力Fに対して、モータ18によるアシスト時におけるエネルギ効率が最適となるモータアシスト用駆動力配分比MDを選択することができる。なお、マップ54a、54b、54cはハイブリッド車両12に搭載するエンジン14の特性やモータ18の特性等に基づいて各々設定されたマップであるので、これらのマップ54a、54b、54cに基づいて設定されたモータアシスト用駆動力配分比マップ54は、ハイブリッド車両12に搭載するエンジン14の特性やモータ18の特性等を反映したマップとなる。
【0034】
モータ発電用駆動力配分算出部42は、車速Vおよび目標駆動力設定部36からの目標駆動力Fが入力され、マップ切替部46に発電走行用駆動力配分比(第2配分比)GDを出力する。発電走行用駆動力配分比GDは、0〜100[%]の数値で表される百分率比である。モータ発電用駆動力配分算出部42は、ROM等の記憶手段を備え、予め実験値または設計値に基づいて設定した車速Vおよび目標駆動力Fと発電走行用駆動力配分比GDとが対応する発電走行用駆動力配分比マップ(第2駆動力配分導出部)56を記憶している(図6参照)。そして、モータ発電用駆動力配分算出部42は、車速Vおよび目標駆動力Fをアドレスとして対応する発電走行用駆動力配分比GDを読み出す。なお、発電走行用駆動力配分比マップ56は、モータ18による発電によってバッテリ16に充電するときにおいて、燃費の悪化を最大限抑えかつ充電量を最大限確保した場合の発電走行用駆動力配分比を、速度Vおよび目標駆動力Fに対応させたマップである。
【0035】
図5を参照して、発電走行用駆動力配分比マップ56の作成方法について説明する。
【0036】
まず、マップ56a、56b、56cが用意される。マップ56aは、前記したマップ54aと同一のマップなので、説明を省略する。
【0037】
マップ56bは、モータ18による発電力を付加した場合に予測される燃料消費量マップである。さらに、モータ18による発電で消費されるハイブリッド車両12の走行エネルギはエンジン14による駆動力によって発生させるので、エンジン14では目標駆動力Fに対して0〜100[%]の範囲でモータ18で消費する駆動力を発生させることとする。そこで、マップ56bは、モータ18への充電時配分比[%]を−100〜0[%]の範囲で一定割合間隔(例えば、1[%]間隔)毎の燃料消費量をマップ化する。従って、マップ56bは、モータ18への各充電時配分比[%]に対する複数のマップを用意する。なお、モータ18による発電力を付加する場合、目標駆動力Fに対してさらに駆動力が付加されるので、モータ18への充電時配分比[%]を負値とした。具体的には、マップ56bは、速度Vを0[km/h]から最高速度まで一定速度間隔(例えば、1[km/h]間隔)毎の各速度Vと目標駆動力Fを0[N]から最大目標駆動力まで一定目標駆動力間隔(例えば、1[N]間隔)毎の各目標駆動力Fとの各格子点におけるモータ18への各充電時配分比の場合に予測される燃料消費量を設定したマップである。
【0038】
また、マップ56cは、モータ18による発電力を付加した場合の電力充電量マップである。さらに、モータ18による発電力を付加する場合には目標駆動力Fの−100〜0[%]の範囲でモータ18によって発電を行うので、マップ56cも、モータ18への充電時配分比[%]を−100〜0[%]、つまり負値の範囲で一定割合間隔(例えば、1[%]間隔)毎の電力充電量をマップ化する。従って、マップ56cも、モータ18への各充電時配分比[%]に対する複数のマップを用意する。具体的には、マップ56cは、速度Vを0[km/h]から最高速度まで一定速度間隔(例えば、1[km/h]間隔)毎の各速度Vと目標駆動力Fを0[N]から最大目標駆動力まで一定目標駆動力間隔(例えば、1[N]間隔)毎の各目標駆動力Fとの各格子点におけるモータ18への各充電時配分比の場合の電力充電量を設定したマップである。
【0039】
次に、マップ56a、56b、56cの各値を用いて、下記の(2)式に基づいて、第2燃費向上寄与度C2を算出する。
C2=PC/(GF−EF) …(2)
【0040】
ここで、パラメータGFは、モータ発電力を付加した場合に予測される燃料消費量であり、パラメータPCは、モータ発電力を付加した場合の電力充電量である。つまり、第2燃費向上寄与度C2は、エンジン14の燃料消費増加量に対するバッテリ16への充電量の比として表される。
【0041】
具体的には、速度Vを0[km/h]から最高速度まで一定速度間隔(例えば、1[km/h]間隔)毎の各速度Vと目標駆動力Fを0[N]から最大目標駆動力まで一定目標駆動力間隔(例えば、1[N]間隔)毎の各目標駆動力Fとの各格子点に対して、モータ18への充電時配分比[%]を−100〜0[%]の範囲で一定割合間隔(例えば、1[%]間隔)毎の第2燃費向上寄与度C2をそれぞれ算出する。第2燃費向上寄与度C2は、例えば、モータ18への充電時配分比[%]の一定割合間隔を1[%]間隔とした場合には、101個算出される。そして、この複数個算出された第2燃費向上寄与度C2の中から最大の第2燃費向上寄与度C2を選択し、選択した第2燃費向上寄与度C2におけるモータ18への充電時配分比[%]を選択する。つまり、モータ18による発電力を付加した場合における[電力充電量/予測される燃料消費増加量]が最大となるときのモータ18への充電時配分比[%]を選択する。その結果、選択した充電時配分比によってエンジン14とモータ18を制御すると、増加する燃料消費量を最大限抑えかつ電力充電量も最大限多くなり、エンジン14とモータ18によるハイブリッドシステムとしてのエネルギ効率が最適となる。ちなみに、目標駆動力Fをエンジン14による駆動力により100[%]達成した場合の燃料消費量は、常にモータ18による発電力を付加した場合に予測される燃料消費量以下である。
【0042】
最後に、各速度Vと各目標駆動力Fとの各格子点に対して選択したモータ18への各充電時配分比に基づいて、発電走行用駆動力配分比マップ56を作成する。その結果、発電走行用駆動力配分比マップ56では、任意の車速Vと任意の目標駆動力Fに対して、モータ18による発電時におけるエネルギ効率が最適となる発電走行用駆動力配分比GDを選択することができる。なお、マップ56a、56b、56cはハイブリッド車両12に搭載するエンジン14の特性やモータ18の特性等に基づいて各々設定されたマップであるので、これらのマップ56a、56b、56cに基づいて設定された発電走行用駆動力配分比マップ56は、ハイブリッド車両12に搭載するエンジン14の特性やモータ18の特性等を反映したマップとなる。
【0043】
次に、通常走行用駆動力配分算出部40について説明する。通常走行用駆動力配分算出部40は、車速Vおよび目標駆動力設定部36からの目標駆動力Fが入力され、マップ切替部46に通常走行用駆動力配分比NDを出力する。通常走行用駆動力配分算出部40は、ROM等の記憶手段を備え、モータアシスト用駆動力配分比マップ54および発電走行用駆動力配分比マップ56に基づいて作成された駆動力配分ベースマップ(第3駆動力配分導出部)58を検索することによって通常走行用駆動力配分比NDを出力する。
【0044】
駆動力配分ベースマップ58を作成する方法について図6を参照しながら説明する。
【0045】
まず、モータアシスト用駆動力配分比マップ54を作成する際に算出した各格子点における第1燃費向上寄与度C1と、発電走行用駆動力配分比マップを作成する際に算出した各格子点における第2燃費向上寄与度C2とを比較する。第1燃費向上寄与度C1が第2燃費向上寄与度C2より大きい格子点については、モータアシスト用駆動力配分比マップ54における対応する格子点のモータアシスト用駆動力配分比MD(正値)を記録する。第2燃費向上寄与度C2が第1燃費向上寄与度C1より大きい格子点については、発電走行用駆動力配分比マップ56における対応する格子点の発電走行用駆動力配分比GD(負値)を記録する。このようにして、仮ベースマップ60が作成される。図6においては、正値であるモータアシスト用駆動力配分比マップ54を示すデータをハッチング領域62で示し、負値である発電走行用駆動力配分比マップ56を示すデータをダブルハッチング領域64で示している。このように、仮ベースマップ60は車速Vと目標駆動力Fをパラメータとしたマップであり、モータアシスト用駆動力配分比マップ54のデータと、発電走行用駆動力配分比マップ56とが組み合わされて構成されている。車速Vが小さい箇所および目標駆動力Fが大きい箇所についてはモータアシスト用駆動力配分比マップ54のデータが用いられている。車速Vが比較的大きく、目標駆動力Fが比較的小さい箇所には発電走行用駆動力配分比マップ56のデータが用いられている。車速Vが比較的大きく、目標駆動力Fが非常に小さい箇所には、モータアシスト用駆動力配分比マップ54のデータが用いられている。
【0046】
次に、仮ベースマップ60の各格子点に対応する第1燃費向上寄与度C1または第2燃費向上寄与度C2の値を調べ、設定された小さい閾値を下回る格子点についてはデータ「0」を上書き記録して駆動力配分ベースマップ58が作成される。データ「0」が上書きされたエンジン走行を行う領域を領域66で示す。該領域66は車速Vと目標駆動力Fの双方が大きい領域として設定される。
【0047】
このようにして設定された駆動力配分ベースマップ58は、3つの領域、つまり正値でありモータアシストを行う領域であるハッチング領域62、負値であり発電走行を行う領域であるダブルハッチング領域64、および「0」が記録されエンジン走行を行う領域である領域66とからなる。
【0048】
駆動力配分ベースマップ58における領域の区分は、記録されたデータの正負および「0」による区分に限らず、例えば、所定の記号を付加することによって区分してもよい。
【0049】
駆動力配分ベースマップ58を検索することにより、その時点における運転状態に対応した最適な燃費向上寄与度でハイブリッド車両12を運転することができる。また、駆動力配分ベースマップ58を検索することにより、その時点における運転状態に対応して、モータアシスト走行と発電走行用のいずれかを選択すればパワープラントとして最適な効率が得られるか否かを瞬時に判断することができる。さらに、モータアシスト走行、発電走行のいずれを用いた場合でも燃費の向上が期待できない領域はエンジン走行を示す領域66として設定されているので、モータ18の回転駆動、回生駆動およびバッテリ16の充放電を休止させることができ、モータ18およびバッテリ16の高寿命化を図ることができる。
【0050】
次に、駆動・充電領域判断部44およびマップ切替部46の処理手順について図7〜図9を参照しながら説明する。
【0051】
まず、ステップS1において、駆動・充電領域判断部44は車速V、電力残量SOCおよび目標駆動力Fを読み込む。
【0052】
次に、ステップS2において、車速Vに基づいてクルーズテーブル(走行抵抗導出部)68(図8参照)を検索して走行抵抗値CFを求める。クルーズテーブル68は、ハイブリッド車両12が0%勾配路を走行するときに車速Vに対応した走行抵抗値CFが記録されたテーブルであり、所定の記録部にテーブル形式で記録されている。
【0053】
次に、ステップS3において、電力残量SOCに基づいて閾値係数テーブル70(図9参照)を検索して閾値係数Kを求める。閾値係数テーブル70は、電力残量SOCに対応した値が1以上の閾値係数Kが記録されたテーブルであり、所定の記録部にテーブル形式で記録されている。電力残量SOCが比較的大きい第1閾値HSOCより小さくかつ比較的小さい第2閾値LSOCより大きいときには、閾値係数Kは1である。電力残量SOCが第1閾値より大きいときには、電力残量SOCが大きくなるに従い閾値係数Kは比例的に大きくなるように設定されている。電力残量SOCが第2閾値より小さいときには、閾値係数Kは、電力残量SOCが小さくなるに従い比例的に大きくなるように設定されている。
【0054】
次いで、ステップS4において、電力残量SOCの値を調べ、該電力残量SOCが第1閾値HSOCと第2閾値LSOCとの間の値であるときには、ステップS7へ移る。電力残量SOCが第1閾値HSOCより大きいか、または第2閾値LSOCより小さいときにはステップS5へ移る。
【0055】
ステップS5においては、走行抵抗値CFと閾値係数Kとを乗算した値と、目標駆動力Fとを比較する。目標駆動力Fが小さいときには次のステップS6へ移る。目標駆動力Fが大きいときにはステップS7へ移る。つまり、走行抵抗値CFを閾値係数Kに基づいて上方へ平行移動させる。
【0056】
ステップS6においては、電力残量SOCと第2閾値LSOCとを比較する。第2閾値LSOCが電力残量SOCより大きいとき、つまりバッテリ16の電力残量SOCが小さいときにはステップS8へ移る。第2閾値LSOCが電力残量SOCより小さいとき、つまりバッテリ16の電力残量が大きいときにはステップS9へ移る。
【0057】
ステップS7においては、通常走行用駆動力配分算出部40を選択および有効化し、該通常走行用駆動力配分算出部40が出力する通常走行用駆動力配分比NDをマップ切替部46を介して駆動力決定部48に供給する。このステップS7の処理によれば、駆動力配分ベースマップ58(図6参照)に従って、ハイブリッド車両12全体をトータルなパワープラントとして最もエネルギ効率の高い状態でエンジン14を駆動させるとともにモータ18を回転駆動または回生駆動させることができる。
【0058】
ステップS8においては、モータ発電用駆動力配分算出部42を選択および有効化し、該モータ発電用駆動力配分算出部42が出力する発電走行用駆動力配分比GDをマップ切替部46を介して駆動力決定部48に供給する。このステップS8によれば、走行抵抗値CFを閾値係数Kに応じて上昇させ(図10A参照)、その下の範囲で発電走行用駆動力配分比マップ56の発電走行用駆動力配分比GDを用いることとなる。すなわち、バッテリ16の電力残量SOCが大きいときにはさらなる充電の必要性は小さく、むしろ積極的にエンジン14をアシストすることが望ましいので、発電走行用駆動力配分比マップ56に基づいてモータアシスト走行を行う。また、電力算残量SOCが大きいとき(または小さいとき)であっても、目標駆動力Fが走行抵抗値CFより十分に大きいとき(ステップS5の判断)には、運転状態に適応して走行モードを切り替えることが好ましいと考えられるので、駆動力配分ベースマップ58に従って制御を行う。つまりステップS7の処理を行う。
【0059】
このようにすることによって、クルーズ走行時または弱加速時にモータアシストを開始し、それでもさらに電力残量SOCが小さくならないときには強加速時にもモータアシストを行う。
【0060】
ステップS9においては、モータ駆動用駆動力配分算出部38を選択および有効化し、該モータ駆動用駆動力配分算出部38が出力するモータアシスト用駆動力配分比MDをマップ切替部46を介して駆動力決定部48に供給する。このステップS9によれば、走行抵抗値CFを閾値係数Kに応じて上昇させ(図10B参照)、その下の範囲でモータアシスト用駆動力配分比MDを用いることとなる。すなわち、バッテリ16の電力残量SOCが小さいときには、エンジン14をアシストすることよりもさらなる充電の必要があり、発電走行用駆動力配分比マップ56に基づいて発電走行を行う。
【0061】
このようにすることによって、電力残量SOCが小さくなった場合、まず、第1段階としてクルーズ走行時にモータ18は充電するようになる。それでもさらに電力残量SOCが減少するときには、第2段階として弱加速時にも充電するようになる。さらに電力残量SOCが減少すれば、強加速時にも充電走行を行うようになる。
【0062】
なお、ステップS7、S8、S9の各処理は、マップ切替部46(図2参照)の機能に相当し、通常走行用駆動力配分比ND、発電走行用駆動力配分比GDまたはモータアシスト用駆動力配分比MDのうちいづれか1つを選択し、これを選択配分比Uとして駆動力決定部48に供給することになる。
【0063】
次に、駆動力決定部48(図2参照)について説明する。駆動力決定部48は、マップ切替部46から供給される選択配分比Uと目標駆動力設定部36から供給される目標駆動力Fとを乗算してモータ18の目標駆動力MFを算出する。例えば、配分比が20[%]で、目標駆動力Fが4000[N]であるときには、MF=4000×20/100=800[N]とする。また、配分比が−20[%]で目標駆動力Fが4000[N]であるときには、MF=4000×(−20)/100=−800[N]とする。
【0064】
算出したモータ18の目標駆動力MFは、モータコントローラに供給され、該モータコントローラは、モータ18の目標駆動力MFがプラスであるときモータ18を回転制御し、マイナスであるとき発電制御する。また、モータ18の目標駆動力MFが「0」であるとき、つまり配分比が「0」であるときには、モータ18を停止させるとともにバッテリ16への充放電を停止させる。
【0065】
また駆動力決定部48は、100[%]から配分比を減算した値Yと目標駆動力Fとを乗算してエンジン14の目標駆動力SFを算出する。例えば、配分比が20[%]で、目標駆動力Fが4000[N]であるときには、SF=4000×(100−20)/100=3200[N]とする。また、配分比が−20[%]で目標駆動力Fが4000[N]であるときには、SF=4000×(100+20)/100=4800[N]とする。この場合、4800[N]のうち、目標駆動力Fと同値の4000[N]が走行用に消費され、残りの800[N]がモータ18の発電用に消費されることになる。
【0066】
目標スロットル開度算出部(図1参照)は、スロットル開度マップ(図示せず)に基づいて目標スロットル開度THCMDを検索してDBWドライバ24に供給する。スロットル開度マップは、車速Vとエンジン14の目標駆動力SFとをパラメータとして、目標スロットル開度THCMDが記録されたマップであり、所定の記録部に記録されている。DBWドライバ24は、供給された目標スロットル開度THCMDに基づいてエンジン14のスロットルを制御する。これにより、エンジン14は目標駆動力SFと同値の駆動力を発生する。
【0067】
上述したように、本実施の形態に係る駆動制御システム10によれば、モータ駆動側の運転点については、車速V〜目標駆動力Fの格子点のそれぞれについて、モータ18のアシスト比を0〜100[%]まで微小間隔に区分して、モータアシストによる燃費向上分をその時点における消費電力で割った値を求め、その最大値を採用するようにしたので、全ての車速V〜目標駆動力Fの格子点において、最小の消費電力で最大の燃費向上効果が得られる。
【0068】
また、モータ充電側の運転点については、車速V〜目標駆動力Fの格子点それぞれについて、モータ18への駆動力配分比を0〜100[%]まで走査し、その時点で貯蓄した電力を発電走行による燃費消費の増加分で割った値を求め、その最大値を採用するようにしたので、全ての車速V〜目標駆動力Fの格子点において、最小の燃費増加量で最大の充電量が得られる。
【0069】
さらに、モータ駆動と充電切替を第1および第2燃費向上寄与度C1、C2という2つのパラメータで整理された駆動力配分マップを用いて行うため、任意の運転状態におけるエンジン14とモータ18によるパワープラントが効率のよい運転方法を選択することができるので、高効率および低燃費を図ることができる。
【0070】
さらにまた、エンジン14とモータ18との出力配分を、車速Vと目標駆動力Fとをパラメータとして処理するので、トランスミッションや減速機の特性に影響を受けることがない。
【0071】
また、ECU11によれば、走行抵抗値CFを電力残量SOCに基づいて平行移動し、電力残量SOCがわずかに少なくなったときには緩加速時に充電走行を行い、電力残量SOCが中程度に少なくなったときには中加速時にも充電走行を行うことができる。さらに、電力残量SOCがかなり少なくなったときには強加速時にも充電走行を行うことができる。このようにすることにより、運転者に自然なドライブフィールを与えることができるとともに、運転者は充電走行であることを認識することができる。
【0072】
電力残量SOCが十分に小さくならないと強加速時のモータアシストを停止しないので、運転者の期待する駆動力は電力残量SOCがなくなるまで保証される。
【0073】
なお、ハイブリッド車両12は4輪駆動車に限らず、例えば、エンジン14とモータ18とが直列的に組み合わされた構造で、エンジン14とモータ18とが協働して前輪を駆動するようなFF車であってもよい。また、各マップおよびテーブルは、適当な関係式で置き換えてもよい。
【0074】
モータアシスト用駆動力配分比マップ54、発電走行用駆動力配分比マップ56および駆動力配分ベースマップ58は予め所定の記録部に記録されているものとして説明したが、車速Vおよび目標駆動力F等に基づいてリアルタイムに算出するようにしてもよい。
【0075】
本発明に係るハイブリッド車両の駆動制御システムは、上述の実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
【0076】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るハイブリッド車両の駆動制御システムによれば、ハイブリッド車両の走行に必要な駆動力をエンジンとモータとに適切に配分するとともに、バッテリへの充電を適切に行い、トータルプラントとしての燃費および効率を向上させるという効果を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ECUが搭載されるハイブリッド車両のブロック図である。
【図2】ECUの機能を示す内部ブロック図である。
【図3】目標駆動力テーブルを示す図である。
【図4】モータアシスト用駆動力配分比マップの作成方法の説明図である。
【図5】発電走行用駆動力配分比マップの作成方法の説明図である。
【図6】駆動力配分ベースマップの作成方法の説明図である。
【図7】駆動・充電領域判断部およびマップ切替部の処理手順を示すフローチャートである。
【図8】車速に対する0%勾配路の走行抵抗値を示すグラフである。
【図9】電力残量に対する閾値係数を示すグラフである。
【図10】図10Aは、電力残量が大きいときに、駆動力配分ベースマップとモータアシスト用駆動力配分比マップとが組み合わされた状態を示すマップを示す図であり、図10Bは、電力残量が小さいときに、駆動力配分ベースマップと発電走行用駆動力配分比マップとが組み合わされた状態を示すマップを示す図である。
【符号の説明】
10…駆動制御システム 11…ECU
12…ハイブリッド車両 14…エンジン
16…バッテリ 18…モータ
22a…前輪 22b…後輪
24…DBWドライバ 28…モータコントローラ
30…バッテリコントローラ 32…車速センサ
34…アクセル開度センサ 36…目標駆動力設定部
38…モータ駆動用駆動力配分算出部 40…通常走行用駆動力配分算出部
42…モータ発電用駆動力配分算出部 44…駆動・充電領域判断部
46…マップ切替部 48…駆動力決定部
50…目標スロットル開度算出部 52…目標駆動力テーブル
54…モータアシスト用駆動力配分比マップ
56…発電走行用駆動力配分比マップ 58…駆動力配分ベースマップ
68…クルーズテーブル 70…閾値係数テーブル
AP…アクセル開度 C1…第1燃費向上寄与度
C2…第2燃費向上寄与度 CF…走行抵抗値
F…目標駆動力 GD…発電走行用駆動力配分比
MD…モータアシスト用駆動力配分比 MF…モータの目標駆動力
ND…通常走行用駆動力配分比 SF…エンジンの目標駆動力
U…選択配分比 V…車速

Claims (4)

  1. エンジンおよびモータの駆動力により走行するハイブリッド車両の駆動制御システムにおいて、
    前記ハイブリッド車両の目標駆動力を運転状態に基づいて設定する目標駆動力設定手段と、
    前記運転状態に基づいて、前記ハイブリッド車両の目標駆動力を達成すべく前記モータの電力消費量に対する前記エンジンの燃料節約量の比である第1燃費向上寄与度が最大となるように前記エンジンと前記モータとの駆動力配分比である第1配分比が記録され、または算出する第1駆動力配分導出部と、
    前記運転状態に基づいて、前記ハイブリッド車両の目標駆動力を達成すべく前記エンジンの燃料消費増加量に対するバッテリへの電力充電量の比である第2燃費向上寄与度が最大となるように前記モータへの駆動力配分である第2配分比が記録され、または算出する第2駆動力配分導出部と、
    前記第1燃費向上寄与度が前記第2燃費向上寄与度より大きいときに前記第1配分比を出力し、前記第2燃費向上寄与度が前記第1燃費向上寄与度より大きいときに前記第2配分比を出力する第3駆動力配分導出部と、
    前記第1燃費向上寄与度が前記第2燃費向上寄与度より大きいときに、前記第1配分比に基づいて、前記ハイブリッド車両の目標駆動力に対する前記エンジンの目標駆動力および前記モータの目標駆動力を求め、前記第2燃費向上寄与度が前記第1燃費向上寄与度より大きいときに、前記第2配分比に基づいて、前記ハイブリッド車両の目標駆動力に対する前記エンジンの目標駆動力および前記モータの発電力を求める駆動力決定部と、
    を有することを特徴とするハイブリッド車両の駆動制御システム。
  2. 請求項1記載のハイブリッド車両の駆動制御システムにおいて、
    前記第3駆動力配分導出部は、前記第1燃費向上寄与度および前記第2燃費向上寄与度がそれぞれ所定の閾値以下であるときに、前記モータを停止させる信号を出力することを特徴とするハイブリッド車両の駆動制御システム。
  3. 請求項1または2記載のハイブリッド車両の駆動制御システムにおいて、
    前記運転状態は、少なくとも車速とアクセルペダル開度とをパラメータとし、
    前記第1駆動力配分導出部および前記第2駆動力配分導出部は、前記車速および前記目標駆動力に基づくテーブルを検索することにより前記第1配分比および前記第2配分比を導出することを特徴とするハイブリッド車両の駆動制御システム。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のハイブリッド車両の駆動制御システムにおいて、
    前記ハイブリッド車両が0%勾配路を走行するときの負荷である走行抵抗値を導出するクルーズ走行抵抗導出部を備え、
    前記バッテリの電力残量に基づいて、前記走行抵抗値を上昇させた駆動力閾値を求め、
    前記駆動力決定部は、前記電力残量が所定の第1閾値より大きく、前記目標駆動力が前記駆動力閾値よりも小さいときに、前記第1配分比に基づいて前記エンジンの目標駆動力および前記モータの目標駆動力を求め、前記電力残量が所定の第2閾値より小さく、前記目標駆動力が前記駆動力閾値よりも小さいときに、前記第2配分比に基づいて、前記エンジンの目標駆動力および前記モータの発電力を求めることを特徴とするハイブリッド車両の駆動制御システム。
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