JP3660403B2 - 電子出張旅費精算方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、出張時の旅費の精算を電子計算機によって行う出張旅費精算方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
出張旅費の精算を電子計算機によって行うシステムが知られている。例えば特開平1−214972号公報「出張旅費精算システム」は、パーソナルコンピュータへ出張旅費を入力して記憶装置に格納し、この出張旅費データを別コンピュータへ転送して出張旅費の振り込み処理を行うシステムを開示する。また特開平1−232470号公報「出張旅費精算システム」は、パーソナルコンピュータなど出張旅費精算を行うコンピュータに旅費の金額テーブルを記憶しておき、このテーブルに基づいて入力された出張旅費の金額を決定し、これを精算データとして記憶装置に格納し、この精算データを別コンピュータへ転送して出張旅費の振り込み処理を行うシステムを開示する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
電子計算機によって出張旅費の精算を行うときには、出張月日、出張先、用件、旅費などいくつかのデータを電子計算機に入力する必要があり、このデータ入力操作はかなり面倒なものである。それは単に機械的にデータを入力する手間という問題だけでなく、過去に行った出張についての記憶を呼び戻しながらデータを入力する場合には、出張者にとってある種の困惑を伴うとともに不正確なデータを入力し勝ちとなる。特開平1−214972号公報のシステムは、出張月日、出張先、出張経路、用件、旅費などすべてのデータをパソコンの操作者が入力しなければならず、特開平1−232470号公報のシステムも出張先があらかじめ定められたものである場合の旅費を除いてパソコンの操作者がデータを入力しなければならない。
【0004】
また一度作成された出張旅費精算伝票は出張者の捺印の必要があり、捺印された出張旅費精算伝票は改ざんされてはならず、また出張旅費の振り込み処理を行う前に上長等の承認が必要である。しかし上記従来技術にはこのようなセキュリティ及び承認の処理が考慮されていない。
【0005】
本発明の目的は、例えばスケジュール管理表などに登録された出張スケジュールデータをデータ入力源として利用し、データ入力操作の負担を軽減することにある。
【0006】
また本発明の他の目的は、出張者が過去に作成した出張旅費精算伝票をデータ入力源として利用し、データ入力操作の負担を軽減することにある。
【0007】
また本発明の他の目的は、作成された出張旅費精算伝票の改ざん防止と承認を行うような電子出張旅費精算方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、出張月日、出張先及び用件についてのデータを有するスケジュールデータを読み込んで、各データに対応する入力領域を有する出張旅費精算伝票の書式データの該当する入力領域に入力し、別の入力源から旅費についてのデータを入力して出張旅費精算伝票を作成する電子出張旅費精算方法を特徴とする。
【0009】
また本発明は、出張先をキーにして出張月日、出張先、用件及び旅費についてのデータを含む過去の出張旅費精算伝票を検索し、各データに対応する入力領域を有する出張旅費精算伝票の書式データの該当する入力領域に入力し、別の入力源から出張月日などのデータを修正して出張旅費精算伝票を作成する電子出張旅費精算方法を特徴とする。
【0010】
また本発明は、出張旅費精算伝票を作成する端末装置、この出張旅費精算伝票を承認する端末装置及びこの出張旅費精算伝票を管理・登録する端末装置を分離し、各端末装置の間は電子メールを介して出張旅費精算伝票を転送する。すなわち第1の端末装置によって出張旅費精算伝票を作成して電子的に捺印するとともに改ざん防止の電子ロックを施して第2の端末装置へ送信し、第2の端末装置によって承認の捺印をしてから第3の端末装置へ送信し、第3の端末装置によって承認の捺印をした後、データベースに登録する電子出張旅費精算方法を特徴とする。
【0011】
なお本明細書の特許請求の範囲に示す方法に従って機能するプログラムを情報処理装置によって読み取り可能な記憶媒体に格納し、この記憶媒体を頒布することが可能である。
【0012】
【作用】
出張スケジュールデータ及び過去の出張旅費精算伝票をデータ入力源として利用することによって必要なデータ入力がほぼ達成され、操作者によるデータの追加・修正が少なく、データ入力操作の負担を軽減することができる。
【0013】
また作成された出張旅費精算伝票は、各端末装置を経由して電子的に回覧され承認・管理されるので、出張旅費精算伝票の用紙が不要となり、ペーパレスの望ましい環境が構築される。
【0014】
【実施例】
以下本発明の一実施例について図面を用いて説明する。
【0015】
図1は、電子出張旅費精算を行うシステムの構成を示す図である。システムは出張旅費の電子伝票を作成する伝票作成端末1、旅費精算伝票のチェックと承認を行う承認端末2及び旅費精算伝票の再度のチェックを行ってからデータベースに登録する管理端末3から構成される。これら端末1,2,3の間は例えばLAN(ローカル・エリア・ネットワーク)のようなネットワーク20によって接続され、伝票作成端末1で作成された電子伝票はネットワーク20を介して承認端末2へ送られ、承認端末2で承認された電子伝票はネットワーク20を介して管理端末3へ送られ、管理端末3のチェックを通過した電子伝票が精算伝票データベース35に登録される。伝票作成端末1、承認端末2及び管理端末3はパソコン、ワークステーションを含む情報処理装置である。
【0016】
伝票作成端末1のスケジュールデータ11は、出張月日、出張先を含む出張のスケジュールである。書式データ12は出張旅費精算伝票の書式を格納する。標準データ13は標準的な出張先と出張経路について旅費を設定するファイルである。過去事例データ14は過去の出張について出張先、出張経路、旅費などを登録し、新しい旅費精算伝票のデータ入力に利用するためのファイルである。表示装置15は書式データ12及びデータ入力された旅費精算伝票を表示する装置、入力装置16は書式データ12にデータ入力したり指令を入力するためのキーボードなどの装置である。スケジュール入出力部4はスケジュールデータ11上の各出張スケジュールデータを読み込むとともに精算済フラグを書き込む処理部である。伝票作成部5は書式データ12を表示装置15上に表示し、スケジュールデータ11、標準データ13及び過去事例データ14のうち指定されたデータを入力して電子伝票を作成する処理部である。事例検索部18は伝票作成部5から与えられたキーに基づいて過去事例データ14を検索し検索結果の過去事例を伝票作成部5へ送る処理部、事例登録部19は作成された電子伝票を過去事例として過去事例データ14に登録する処理部である。送信部17は作成された電子伝票を承認端末2に送信する電子メールの送信部である。スケジュールデータ11、書式データ12、標準データ13及び過去事例データ14は情報処理装置の記憶装置に格納されるファイルである。スケジュール入出力部4、伝票作成部5、事例検索部18及び事例登録部19はこの情報処理装置の記憶装置に格納するプログラムを実行することによって実現される。送信部17は電子メールを送受信するためのハードウェア/ソフトウェアによって実現される。なお伝票作成端末1の枠内に図示していないが、電子メールを受信するための受信部も存在する。
【0017】
承認端末2の受信部21は、電子メールを介して伝票作成端末1から送られた電子伝票を受信する処理部である。表示装置22は受信した電子伝票を表示する装置、入力装置23は電子伝票に追記するメッセージを入力したり指令を入力するためのキーボードなどの装置である。精査部24は受信した電子伝票を表示装置22に表示し、入力装置23を介して入力される指令に応じてチェックの結果として電子伝票を管理端末3へ送るか否かの判定を行う処理部である。送信部25は承認された電子伝票を管理端末3に送信する電子メールの送信部である。
【0018】
管理端末3の受信部31は、電子メールを介して承認端末2から送られた電子伝票を受信する処理部である。表示装置32は受信した電子伝票を表示する装置、入力装置33は指令を入力するためのキーボードなどの装置である。精査部34は受信した電子伝票を表示装置32に表示し、入力装置33を介して入力される指令に応じてチェックの結果として電子伝票を精算伝票データベース35に登録するか否かの判定を行う処理部である。DB登録部36はチェックを通過した電子伝票を精算伝票データベース35に登録する処理部である。精算伝票データベース35は情報処理装置の記憶装置に格納されるデータベースである。精査部24、精査部34及びDB登録部36は情報処理装置の記憶装置に格納するプログラムを実行することによって実現される。受信部21、送信部25及び受信部31は電子メールを送受信するためのハードウェア/ソフトウェアによって実現される。
【0019】
図2は、表示装置15に表示された書式データ12のデータ形式の例を示す図である。標準検索91から終了99までは操作のために表示されるボタンであり、「出張旅費精算書」以下が書式データ12の内容を示す。標準検索91は標準データ13の検索を指示するボタン、過去検索92は過去事例データ14の検索を指示するボタン、日当計算93は日当の欄の計算を指示するボタン、届出日94は届出日の欄に日付を入力するよう指示するボタン、送信95は電子伝票を承認端末2へ送信するよう指示するボタン、事例登録96は作成された電子伝票を事例として過去事例データ14に登録するよう指示するボタン、印刷97は作成された電子伝票を図示しないプリンタで印刷して出力するよう指示するボタン、伝票保存98は作成された電子伝票を過去事例データ14とは別の記憶装置に格納するよう指示するボタン、終了99は伝票作成部5の処理終了を指示するボタンである。
【0020】
出張旅費精算書は、届出日、上長印122、所属、氏名及び印121についてのデータを入力する1行の入力行と「月日」から「合計」までのデータ項目を入力する複数の明細行、備考124の欄、会計課の捺印欄などから構成される。各明細行について「月日」から「その他」までがデータを入力するための入力領域であり、「合計」欄は各明細行の費用の合計及び全明細行について縦方向の費用の合計が自動的に計算され、出力される領域である。伝票作成端末1の記憶装置には図2のデータ項目名及び入力/出力領域に対応する記憶領域を設ける。印121は出張者が捺印する欄、上長印122は承認端末2の操作者が捺印する欄、会計課主任123は管理端末3の操作者が捺印する欄である。備考124は承認端末2の操作者及び管理端末3の操作者が追記事項を記入する欄である。
【0021】
図3は、スケジュールデータ11の各レコードの内容を示すものであり、旅費精算用に編集されたスケジュールデータのデータ形式の例を示す図である。精算済フラグ112は当出張スケジュールについて旅費精算が済んだか否かを示すフラグである。スケジュールデータ11は会議予定などを含む一般のスケジュール管理表であってもよいが、その場合には出張のスケジュールであるか否か区別できる必要がある。なおスケジュールデータ11は、その性格上個人のスケジュールに限られている。すなわち各個人についてスケジュールデータ11を保有することになる。従って各レコードの「氏名」及び「所属」がなくともよい。
【0022】
図4は、標準データ13の各レコードのデータ形式の例を示す図である。標準データは出張先が特定されたときの典型的な出張経路と旅費のモデルケースを設定するものであり、多くの人に共通の出張先について標準データを設定するとよい。標準データ13を検索するときの基本的なキーは「出張先」である。
【0023】
図5は、過去事例データ14の各レコードのデータ形式の例を示す図である。過去事例データは過去の出張旅費精算伝票を登録するものであり、個人が過去に出張した出張先についてのデータを再利用するために保存するデータである。改ざんチェック142は出張者が印121に捺印したときオンに設定される。初期値はオフである。なお精算伝票データベース35に登録されるデータも図5に示すデータ形式をもつ。標準データ13に設定されている「出張先」と同一の出張先について過去事例データを登録しても問題は生じない。過去事例データ14を検索するときの基本的なキーは「出張先」である。なお過去事例データ14もその性格上各個人ごとに設定するのが原則である。従って過去事例データ14上のデータ形式としては「氏名」及び「所属」がなくともよい。
【0024】
図6は、伝票作成部5を中心とする伝票作成端末1の処理の流れの概略を示すフローチャートである。伝票作成端末1を操作して伝票作成処理を行う人は原則的には出張者本人である。伝票作成部5を例えば毎週月曜日、毎月15日のように定期的に起動するように設定しておいてもよいし、必要な都度操作者が起動するようにしてもよい。伝票作成部5が起動されると、伝票作成部5は表示装置15上に初期画面を表示し、操作者に起動オプションの入力を促す。起動オプションはスケジュールデータ11を利用するか否かの選択である。起動オプションが入力され(ステップ38)、スケジュールデータ利用が選択されなければ(ステップ39NO)、直接伝票作成処理に移る(ステップ50)。スケジュールデータ利用が選択されれば(ステップ39YES)、スケジュールデータ11の入力を行って(ステップ40)から伝票作成処理に移る(ステップ50)。
【0025】
図7は、スケジュール入出力部4の処理の流れを示すフローチャートである。伝票作成部5から起動されたとき、スケジュール入出力部4はスケジュールデータ11から1レコードのデータを入力し(ステップ41)、ファイルの終端でなければ(ステップ42NO)、スケジュールデータの月日をチェックする。月日が精算日当日より後であれば(ステップ43NO)、まだ出張を実行していないのであるからステップ41に戻る。月日が精算日当日以前であれば(ステップ43YES)、精算済フラグ112をチェックする。精算済フラグ112がオンであれば(ステップ44オン)、精算済であるからステップ41に戻る。精算済フラグ112がオフであれば(ステップ44オフ)、スケジュールデータに氏名を追加するなど図3のデータ形式に編集し(ステップ45)、内部的なバッファに格納する。未精算のスケジュールデータが旅費精算伝票の枠内に入る所定件数に達していなければ(ステップ46NO)、件数をカウントアップしてステップ41に戻る。ファイルの終端に達した(ステップ42YES)か所定件数に達したとき(ステップ46YES)、伝票作成部5に戻り、伝票作成処理を起動する。なおスケジュールデータ11が出張以外のスケジュールデータを含んでいるときには、出張以外のスケジュールデータをスキップすればよい。
【0026】
図8は、伝票作成処理50の処理の流れを示すフローチャートである。伝票作成部5は、書式データ12から伝票書式をとり出し、図2に示す表示画面を作成して表示装置15上に表示し、イベント入力を待つ(ステップ51)。以下イベント入力があったとき(ステップ52)、各イベントに応じた処理を行った後に図示するようにステップ51に戻る。スケジュールデータの入力があったときには自動的にイベント入力となり(ステップ52)、スケジュールデータ中の氏名及び所属のデータを伝票に入力し、各レコードの月日、開始時刻、終了時刻、用件及び出張先のデータをそれぞれ伝票上の該当する欄に入力する(ステップ53)。スケジュールデータが2件以上あるときには、伝票の各明細行に対応してそれぞれ1件ずつスケジュールデータを入力する。入力装置16からキー入力があつたとき、入力されたデータを現在のカーソルの位置から入力するか又は既入力データを更新して表示する(ステップ54)。伝票上の「電車バス」から「その他」までの金額欄に変更があったとき、合計計算を行って合計欄を更新する(ステップ55)。届出日94のボタンが押下されたとき、届出日の欄に現在日付を入力する(ステップ56)。日当計算93が押下されたとき、伝票上の現在カーソルのある行のデータについて日当計算を行って計算結果を日当の欄に入力する(ステップ57)。標準検索91が押下されたとき、伝票上の現在カーソルのある行の「出張先」のデータをキーにして標準データ13を検索し(ステップ58)、該当するレコード中のデータをそれぞれ伝票上の対応する欄に入力する(ステップ59)。なお「出張先」と「用件」の両方のデータが入力されていれば、両方のキーのアンド条件で標準データ13を検索する。「出張先」と「用件」の両方のデータが入力されていて該当するレコードがみつからなければ、「出張先」のみをキーにして再検索する。伝票保存98が押下されたとき、作成された電子伝票をフロッピィディスクなどの記憶装置に保存する(ステップ60)。印刷97が押下されたとき、作成された電子伝票を図示しないプリンタ上に出力する(ステップ61)。承認端末2及び管理端末3を使用せず、以後の印121への押印、上長の承認及び上長印122への捺印等の処理を紙の伝票を介して行うときには、電子伝票を作成した段階で伝票を印刷すればよい。過去検索92が押下されたとき、事例検索部18を起動し伝票上の現在カーソルのある行の「出張先」のデータをキーにして過去事例データ14を検索し(ステップ62)、該当するレコード中のデータをそれぞれ伝票上の対応する欄に入力する(ステップ63)。該当するレコードが2件以上あるときには「月日」が最新のレコードを抽出する。また検索のキーの扱いは標準データ13を検索する場合と同じである。なおスケジュールデータを利用するなどしてすでに「月日」「開始時刻」「終了時刻」などの欄にデータが入力されていれば、これを優先し、空欄(スペースの欄)となっているデータ項目についてのみ過去事例データ14から取得したデータを伝票上に入力する。事例登録96が押下されたとき、事例登録部19を起動し作成された電子伝票の明細1行を1レコードとしてデータを編集し過去事例データ14に登録する(ステップ64)。これらのレコードの改ざんチェック142の欄はオフになっている。送信95が押下されたとき、スケジュールデータを入力していれば明細の各行について精算済フラグ112をオンにするようスケジュール入出力部4に要求する(ステップ65)。次に作成された電子伝票に電子ロックをかける(ステップ66)。電子ロック処理は、電子伝票上の印121に当出張者の電子捺印を押下し、電子伝票の内部データについて改ざんチェック142のフラグをオンにする。電子捺印はビットマップの印影を印121の欄に記録することである。また改ざんチェック142をオンにすると電子伝票中の上長印122、会計課主任123及び備考124の欄以外の部分にロックがかかり、書き込みができなくなる。最後に電子メールに出張旅費精算伝票を添付して送信するよう送信部17に要求し(ステップ67)、処理を終了する。送信部17はこの電子メールを送信する。終了99が押下されたとき、伝票作成部5の処理を終了する。
【0027】
上記のようにスケジュールデータ11を利用すれば、いくつかのデータ項目が自動的に電子伝票上に入力される。スケジュールデータを入力した後にさらに標準データ13又は過去事例データ14を利用すれば、出張経路や旅費など不足しているデータを自動的に入力することができる。スケジュールデータ11を利用しないときには、各明細行について「出張先」又は「出張先」と「用件」を入力した後に標準データ13又は過去事例データ14を利用すれば不足しているデータを自動的に入力することができる。この後で「月日」「開始時刻」「終了時刻」など必要なデータ項目をキー入力によって修正すれば電子伝票を作成できる。すなわちスケジュールデータ11、標準データ13、過去事例データ14、日当計算及びキー入力は、電子伝票の入力領域にデータを入力するときの入力源となり得る。
【0028】
図9は、ステップ57の日当計算の処理の流れを示すフローチャートである。現在カーソルのある明細行について出張先が同一市内でなければ(ステップ71NO)、所定の日当に地域手当を加算し(ステップ72)、用件が教育でなければ(ステップ73NO)、出張日(月日)が休日か否か判定する(ステップ74)。休日であれば(ステップ74YES)、日当に休日手当を加算し(ステップ75)、開始時刻が6時以降でなければ(ステップ76NO)、日当に早朝手当を加算し(ステップ77)、終了時刻が20時前でなければ(ステップ78NO)、日当に深夜手当を加算する(ステップ79)。用件が教育の場合(ステップ73YES)には、ステップ74〜79の処理をスキップする。このようにして計算した日当を現在の明細行の日当の欄に入力する(ステップ80)。日当の欄がすでにデータ入力されている場合には計算結果によってこれを更新する。
【0029】
承認端末2の受信部21は電子メールを介して伝票作成端末1が送信した電子伝票を受信する。精査部24はこの電子伝票を表示装置22上に表示する。電子伝票が承認されるとき、精査部24は承認の操作によって電子伝票上の上長印122の欄に電子捺印し、電子メールに電子伝票を添付して管理端末3宛てに送信するよう送信部25に要求する。送信部25はこの電子メールを送信する。電子伝票の修正が必要であって入力装置23を介して備考124の欄にコメントが入力されたとき、精査部24は電子メールに電子伝票を添付して伝票作成端末1宛てに送信するよう送信部25に要求する。送信部25はこの電子メールを送信する。
【0030】
管理端末3の受信部31は電子メールを介して承認端末2が送信した電子伝票を受信する。精査部34はこの電子伝票を表示装置32上に表示する。電子伝票が承認されるとき、精査部34は承認の操作によって電子伝票上の会計課主任123の欄に電子捺印し、この電子伝票をDB登録部36を介して精算伝票データベース35に格納する。このとき精算伝票データベース35の各レコードの改ざんチェック142はオンとなっている。さらに会計課課長が電子伝票をチェックし、会計課課長の欄に電子捺印してもよい。電子伝票が承認されず入力装置33を介して備考124の欄にコメントが入力されたとき、精査部34は電子メールにこの電子伝票を添付して承認端末2宛てに送信するよう図示しない送信部に要求する。送信部はこの電子メールを送信する。
【0031】
【発明の効果】
本発明によれば、電子計算機によって出張旅費精算伝票を作成するに際して出張スケジュールデータ、過去の出張旅費精算伝票など信頼性の高いデータを入力源として利用できるので、データ入力操作の負担を軽減できるとともにデータの誤入力を防止できる。
【0032】
また本発明によれば、電子ロックのかかった出張旅費精算伝票を電子メールを介して承認端末及び管理端末へ送るので、セキュリティの高いペーパレスシステムを構築できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の出張旅費精算を行うシステムの構成図である。
【図2】実施例の書式データ12のデータ形式及び表示画面のデータ形式を示す図である。
【図3】実施例のスケジュールデータ11のデータ形式を示す図である。
【図4】実施例の標準データ13のデータ形式を示す図である。
【図5】実施例の過去事例データ14のデータ形式を示す図である。
【図6】実施例の伝票作成部5を中心とする伝票作成端末1の処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】実施例のスケジュール入出力部4の処理の流れを示すフローチャートである。
【図8】実施例の伝票作成部5の処理の流れを示すフローチャートである。
【図9】実施例の日当計算の処理の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1・・・伝票作成端末、2・・・承認端末、3・・・管理端末、5・・・伝票作成部、11・・・スケジュールデータ、13・・・標準データ、14・・・過去事例データ、24,34・・・精査部、35・・・精算伝票データベース
Claims (1)
- 入力装置、表示装置および記憶装置を有する情報処理装置によって実現される電子出張旅費精算方法であって、
該情報処理装置は、該記憶装置に設定され出張月日、出張先、用件及び旅費の入力領域を有する出張旅費精算伝票の書式データを該表示装置の表示画面に表示し、
該入力装置を介してスケジュールデータが指示されたとき、前記情報処理装置が、該記憶装置に格納され出張月日、出張先及び用件についてのデータを有する該スケジュールデータと、該スケジュールデータに対応して該記憶装置に格納され旅費精算済か否かを示すフラグとを抽出し、該フラグが旅費精算済でないと判定した場合には該データを該書式データの該当する入力領域に格納し、
該表示装置に表示された検索の指示を該入力装置を介して指定されたとき、前記情報処理装置が、該記憶装置に格納され出張先と旅費との対応情報を含むデータについてデータ入力済の該出張先をキーとして該当するデータを検索し、該当する旅費のデータを該書式データの該当する入力領域に格納し、出張旅費精算伝票のデータ入力とすることを特徴とする電子出張旅費精算方法。
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