JP3659490B2 - 蓄電池用端子 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はリチウムイオン電池等の蓄電池に用いられる蓄電池用端子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、蓄電池用端子は、図2の断面図に示すように、蓄電池の容器の容器蓋Lの略円形の開口に側部がロウ付け等で接合され、容器の内外を貫通する貫通孔11aを略中央部に有し、アルミナ(Al23)セラミックス等からなる筒状のセラミック基体11を具備する。このセラミック基体11の貫通孔11aの容器外部側の端部には、セラミック基体11の容器外部側の端面から貫通孔11aの内面にかけて面取り部Cが形成されており、セラミック基体11の容器外部側の端面から面取り部Cにかけて、モリブデン(Mo)−マンガン(Mn)等からなるメタライズ層14aが被着されている。
【0003】
そして、貫通孔11aに、一端が閉じられているとともにその一端に鍔部12aが形成され他端が開いたアルミニウム(Al)合金からなる略円筒状等の筒状の端子体12を、その両端がセラミック基体11から突出するようにかつ一端面が鍔部12aに係止するように挿入し、メタライズ層14aと端子体12とがアルミニウムを主成分とするロウ材15aを介して接合される。また、メタライズ層14bとアルミニウム合金や鉄(Fe)−ニッケル(Ni)−コバルト(Co)合金等の金属からなる円環状のフランジ13とが、アルミニウムを主成分としたロウ材や金(約37.5重量%)−銅(約62.5重量%)ロウ材等からなるロウ材15bを介して接合されることにより、蓄電池内部が気密に封止される。
【0004】
また、蓄電池の内部では、端子体12の一端面が蓄電池の一方の電極板Eに接続されるとともに、フランジ13が蓄電池の容器蓋Lに溶接によって接合されることにより、蓄電池の一方の端子として機能している。一方、端子体12の他端部には、その外側面から内側面にかけて貫通孔12bが形成され、貫通孔17aが形成された銅等からなる導線17を上方より端子体12の内部に嵌入し、貫通孔12bと貫通孔17aが重なるようにしてそれぞれにボルトを挿入して、一方をナットにて締め付ける方法や、導線17を上方より端子体12の内部に嵌入した後端子体12の上部全体を側方からかしめる方法にて、端子体12と導線17を接続することにより、外部との導通をとるようにしていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の蓄電池用端子においては、ロウ付け時の端子体12の変形により端子体12と導線17との間に隙間が生じたり、端子体12と導線17の表面の凹凸により細かな隙間が多数生じるため、端子体12と導線17の接触が不十分となり電気抵抗が増大する場合があった。そこで、端子体12に導線17を強固に接続させると、端子体12が接合されているセラミック基体11やロウ材15aにストレスが加わってクラックが生じやすいという問題点があった。
【0006】
また、端子体12へのストレスを回避して導線17を接合する方法としては、低温接合としてのSn−Pb系、Sn−Ag−Cu系等の半田付けがあるが、アルミニウム合金への半田付けはその表面の強固な酸化皮膜により非常に困難であるため、半田付けを容易とするニッケルメッキ膜等をアルミニウム合金の表面に施す必要がある。しかしながら、表面に強固な酸化皮膜が形成され易いなどの特性により、アルミニウム合金へのニッケルメッキ膜等の形成は極めて困難である。
【0007】
また、アルミニウム合金の熱膨張係数がセラミックスの熱膨張係数の約4倍程度と両者の熱膨張係数差が大きく、貫通孔11a内面全面にメタライズ層を形成して端子体12をロウ付けした場合は、ロウ付け後の端子体12の熱収縮によりセラミック基体11の貫通孔11a付近にクラックが発生し易い。さらに、セラミック基体11の両端面にメタライズ層を形成して端子体12をロウ付けした場合、セラミック基体11の両端面からクラックが発生する。
【0008】
これらのことから、セラミック基体11と端子体12はセラミック基体11の一方の端面でしかロウ付けすることができず、その結果セラミック基体11と端子体12の間に袋小路状の隙間が生じ、ニッケルメッキ膜等を施した場合その隙間にニッケルメッキ膜形成用のメッキ液の残存が生じてしまう。このようなメッキ液の残存成分が蓄電池用端子の使用時に電解液中等に流出し、蓄電池としての機能に支障をきたすため、ニッケルメッキ膜等を施すことは困難であった。
【0009】
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みて完成されたものであり、その目的は、端子体に機械的外力やストレスを加えることなく外部との導通を低抵抗で確保することができ、セラミック基体やロウ材に過大なストレスをかけることなく、セラミック基体やロウ材のクラックを有効に防止することにより、蓄電池内部の気密性を良好なものとすることができる蓄電池用端子を提供することにある。
【0010】
本発明の蓄電池用端子は、軸方向に貫通孔を有する筒状のセラミック基体と、該セラミック基体の貫通孔に挿入接合された、一端が閉じられているとともに該一端に鍔部が形成され他端が開いたアルミニウム合金からなる筒状の端子体とを具備した蓄電池用端子において、前記セラミック基体は一端面が前記鍔部に係止され、他端面と前記貫通孔の内周面との間に面取り部が形成されているとともに前記他端面から前記面取り部にかけてメタライズ層が被着されており、該メタライズ層及び前記端子体が、前記面取り部と前記内周面との間の角部近傍まで垂れ込んだロウ材を介してロウ付けされており、かつ前記端子体の他端に導線を半田付けするためのニッケルまたは銅からなる環状の接続部材が嵌入されロウ付けされていることを特徴とする。
【0011】
本発明は、上記の構成により、端子体に機械的外力を加えることなく外部との導通を低抵抗で確保することができ、セラミック基体やロウ材に過大なストレスをかけることなくクラックを有効に防止することにより、蓄電池で得られる電流を有効に外部に取り出すことができる。また蓄電池内部の気密性を良好なものとすることができる。その結果、蓄電池の性能は長期にわたって安定し、長寿命化と高い信頼性が得られる。
【0012】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の蓄電池用端子を添付の図面を基に詳細に説明する。図1は本発明の蓄電池用端子について実施の形態の一例を示す断面図である。図1において、1は軸方向に貫通孔1aを有する筒状のセラミック基体、2はアルミニウム合金からなる端子体、3は金属製のフランジであり、これらとメタライズ層4a、4bとが、それぞれロウ材5a、5bを介して接合されることによって、蓄電池内部を気密に封止する蓄電池用端子が構成される。さらに、端子体2の他端部に、ニッケルまたは銅からなる接続部材6を端子体2とメタライズ層4aを接合するのと同時にロウ材5cでロウ付け接合する。
【0013】
セラミック基体1は、例えばアルミナセラミックス等の電気絶縁性に優れるセラミックスからなる円筒状、断面が多角形の筒状のものであり、端子体2とフランジ3とを電気的絶縁性をもって保持している。そして、図1に示すように、セラミック基体1は容器の容器蓋Lの略円形の開口にその側部が接合され、かつその略中央部に内外を貫通する貫通孔1aが形成される。その貫通孔1aには、端子体2の容器外部側の他端部(図1では上端部)が突出するように端子体2を挿通し接合するとともに、端子体2の容器内部側の一端部(図1では下端部)に形成された係止用の鍔部2aをセラミック基体1の一端面(図1では下面)に接触させている。また、セラミック基体1の外側面にはフランジ3が接合され、フランジ3を介して容器蓋Lに接合固定されている。上記鍔部2aは、端子体2の一端面に面一となるように設けられているが、端子体2の一端部の側面から突出していれば良く、必ずしも端子体2の一端面と面一になっていなくても良い。
【0014】
このようなセラミック基体1は、例えばアルミナセラミックスから成る場合、酸化アルミニウム(アルミナ:Al23)、酸化珪素(SiO2)、酸化カルシウム(CaO)、酸化マグネシウム(MgO)等の原料粉末に適当な有機バインダを添加して調製した原料粉末を、所定形状のプレス型内に充填するとともに、これを所定圧力でプレスして成形し、しかる後得られた成形体を大気中にて約1600℃の温度で焼成することにより製作される。
【0015】
また、セラミック基体1は、一端面が鍔部2aに係止され他端面がその他端面より突出した端子体2の他端部の外側面にロウ付けされる。そして、セラミック基体1の両端面と貫通孔1aの内周面との間に面取り部Cが形成され、セラミック基体1の他端面(図1では上面)からこれに連なる面取り部Cにかけて延出(進出)するように、環状のメタライズ層4aが被着されている。このメタライズ層4aは、Mo−Mn等のメタライズ層からなり、セラミック基体1の貫通孔1aに挿入された端子体2をセラミック基体1に接合するための下地金属であって、このメタライズ層4aに端子体2がアルミニウムを主成分としたロウ材5aを介して接合される。
【0016】
メタライズ層4aは、例えばモリブデン粉末およびマンガン粉末ならびに金属の酸化物粉末に適当な有機バインダおよび溶剤を添加混合して得た金属ペーストを、セラミック基体1の他端面にスクリーン印刷法や筆塗り法によって印刷塗布するとともにその一部を面取り部Cに垂れ込ませ、これを還元雰囲気中において約1400℃の温度で焼き付けることによって、セラミック基体1の他端面からこれに連なる面取り部Cにかけて被着される。
【0017】
このとき、面取り部Cに垂れ込んだ金属ペーストは、面取り部Cと貫通孔1aの内周面との間の角部において表面張力によってその垂れ込みが止まるため、その厚みおよび奥行きが一定のものとなる。よって、メタライズ層4aと端子体2との接合において、ロウ材5aが面取り部Cとその周囲に均一に行きわたり、その結果セラミック基体1の接合部に応力の偏りを発生させることがなくなる。故に、上記のような面取り部Cを設けることが好ましいものとなる。
【0018】
また、セラミック基体1の外側面の一部(図1では下部)には、メタライズ層4bが被着されており、このメタライズ層4bはメタライズ層4aと同様にMo−Mn等のメタライズ層からなり、セラミック基体1にフランジ3を接合するための下地金属であって、このメタライズ層4bにはアルミニウムを主成分としたロウ材や金(約37.5重量%)−銅(約62.5重量%)ロウ材等のロウ材5bを介して接合される。
【0019】
メタライズ層4bは、メタライズ層4aと同様に例えばモリブデン粉末、マンガン粉末および金属酸化物粉末に適当な有機バインダおよび溶剤を添加混合して得た金属ペーストを、セラミック基体1の外側面の一部に筆塗り法等によって塗布し、これを還元雰囲気中において約1400℃の温度で焼き付けることによって、セラミック基体1の外側面に被着される。
【0020】
なお、メタライズ層4a,4bの表面には、メタライズ層4a,4bの酸化腐蝕を防止するとともに、ロウ材5a、5bとの濡れ性を向上させ、更には端子体2やフランジ3との接合後に発生する応力による剥がれやクラック等によって接合性を劣化させないようにするため、ニッケル等の耐食性に優れかつロウ材5a、5bとの濡れ性に優れる金属を1〜10μm程度の厚みに被着させることが好ましい。
【0021】
セラミック基体1の貫通孔1a内に挿入され接合される端子体2は、導電路でありかつ蓄電池の容器内に納められた電解液に浸漬されるため、高起電力状態において電気化学的に安定である必要があることから、耐食性に優れるアルミニウム合金からなり、好ましくは耐食性が優れロウ付けしやすいアルミニウム合金(JIS H 4040 合金番号3003等)からなる。
【0022】
端子体2は、一端が閉じられているとともにその一端に鍔部2aが形成され他端が開いた略円筒状等の筒状のものであり、他端面の略中央部分から内部下方に向けて形成された中空部を有することにより、ロウ付け時におけるセラミック基体1との熱膨張差により発生する残留応力を緩和する。その結果、セラミック基体1へのストレスを軽減することによって、セラミック基体1にクラックが生じることを抑制している。端子体2の中空部の底部は、ロウ付け接合部に最も大きな残留応力が発生することから、ロウ付け接合を行うセラミック基体1のメタライズ層4aよりも下方に位置するのがよく、より好ましくはセラミック基体1の一端面よりも下方に位置するのがよい。
【0023】
また、端子体2の他端部には、接続部材6が落下しないように、他端面の外周部を切り欠いた段差部を有する。端子体2の段差部が形成された部位の厚みが0.3mm以下になると、ロウ付け時のロウ材拡散により端子体2の段差部の薄肉部が低融点化して溶解するため、その薄肉部から接続部材6の段差部にかけてロウ材5cのフィレットを形成することができず接合強度が劣化する。そのため、端子体2の段差部は、その段差部の薄肉部の厚さが0.3mm以上となるように形成されることが好ましい。
【0024】
接続部材6は、環状のニッケルまたは銅からなる。銅の場合、アルミニウムロウ材による接合が困難であるため、厚み1〜10μmのニッケルメッキ膜を施してロウ付け接合を行う。
【0025】
また、接続部材6は端子体2の他端の段差部にロウ材5cを介してロウ付け接合されるが、接続部材6の上面、すなわち導線7と半田接合を行う面にはロウ材5cの流出を抑制するために、端子体2の他端の段差部に対応する接続部材6の上面の内周部に、ロウ材5cの配置およびフィレット形成のために段差部が形成されている。接続部材6の段差部の寸法は、ロウ材5cのワイヤ状のプリフォームが配置できる空間を必要とするため、その段差部の深さおよび幅はロウ材5cの線径以上となる。
【0026】
接続部材6の外径寸法は、接続部材6の半田接合面である上面にロウ材5cの這い上がりがあると半田付け性が劣化することと、這い上がりが最大で0.5mm程度発生することから、半田接合部を確保するために、接続部材6の段差部内の外周側端からの距離が1mm以上となる外形寸法であることが好ましい。また、フランジ3の外径寸法よりも大きくなると容器蓋Lの略円形の開口への挿入およびフランジ3と容器蓋Lの開口との溶接接合作業に支障が生じるため、フランジ3の外径寸法以下であることが好ましい。
【0027】
ロウ材5a,5cは、アルミニウムを主成分としたものからなり、Al−Si系組成のものを使用する。アルミニウム合金はその表面の強固な酸化皮膜のためロウ付け性が悪く、アルミニウム合金表面の酸化皮膜を除去してロウ付け性を向上させるゲッター作用を有するマグネシウム(Mg)を少量含有したロウ材からなる。ロウ付け時のロウ材流れ性をよくするためには、端子体2とセラミック基体1、端子体2と接続部材6において、それぞれ両者にロウ材がほぼ全周にわたって接触する必要があるため、プレスなどで形成した板状のプリフォームを使用するよりも曲面へ接触させやすいワイヤ状のロウ材を予め巻回しておきロウ付けを行うことが好ましい。
【0028】
ロウ材5bは、アルミニウムを主成分としたものや金(約37.5重量%)−銅(約62.5重量%)合金から成るロウ材等からなり、フランジ3とセラミック基体1において両者にロウ材がほぼ全周にわたって接触する必要があるため、プレスなどで形成した板状のプリフォームを使用するよりも曲面へ接触させやすいワイヤ状のロウ材を予め巻回しておきロウ付けを行うことが好ましい。
【0029】
次に、本発明の蓄電池用端子の製造方法について以下に説明する。
【0030】
アルミニウム合金からなる端子体2をロウ材5aを介してメタライズ層4aに接合する際に、端子体2をその他端部が突出するようにしてセラミック基体1の貫通孔1aに挿入するとともに、メタライズ層4aと端子体2に接触するように、ワイヤ状のアルミニウムロウ材を端子体2の外側面に巻きつけるように配置する。接続部材6をロウ材5cを介して端子体2に接合するために、端子体2の他端の段差部に接続部材6を嵌入した後、接続部材6の段差部と端子体2他端の薄肉部に接触するように、ワイヤ状のアルミニウムロウ材を端子体2他端の薄肉部に巻きつけるように配置する。そして、これらのアルミニウムロウ材を真空雰囲気中で約600℃の温度で加熱させて溶融させることにより、端子体2とメタライズ層4aおよび接続部材6と端子体2とをロウ付けすることによって接合する。そして、端子体2の一端面に蓄電池の電極板Eを接続することにより、電極板Eを外部に電気的に接続する蓄電池用端子として機能する。
【0031】
なお、上記のように接合された接続部材6の半田接合面は、アルミニウムロウ材に含まれるマグネシウムの付着により半田付け性は劣化するが、半田接合面をサンドブラストやワイヤーブラシ等で磨くことにより清浄な接続部材6の表面が露出し半田付け性が良好となり、半田接合による接続部材6として機能する。
【0032】
セラミック基体1の外側面に接合されるフランジ3は、アルミニウム合金や鉄(Fe)−ニッケル(Ni)−コバルト(Co)合金等からなる金属製の円環体であり、例えばアルミニウム合金から成る場合、メタライズ層4bにアルミニウムを主成分とするロウ材5bを介して接合される。そして、このフランジ3を蓄電池の容器蓋Lに溶接することによって、本発明の蓄電池用端子が蓄電池の容器に固定される。
【0033】
フランジ3をロウ材5bを介してメタライズ層4bに接合するには、セラミック基体1をフランジ3の内側に挿入するとともに、メタライズ層4bとフランジ3に接触するようにワイヤ状のロウ材5bをメタライズ層4bに巻きつけるように配置し、このアルミニウムロウ材を真空雰囲気中で約600℃の温度で加熱させて溶融させることにより、フランジ3とメタライズ層4bとをロウ付けすることによって接合する。
【0034】
そして、このような蓄電池用端子の端子体2にロウ付け接合された接続部材6の上面に、銅等からなる導線7を半田にて接合することによって、外部と電極板Eとの電気的接続がなされ蓄電池として機能する。
【0035】
上記の如く、本発明の蓄電池用端子は、セラミック基体1の両端面から突出するようにセラミック基体1の貫通孔1aに端子体2を挿通し、端子体2の他端には環状の接続部材6を嵌入し、セラミック基体1の他端面と端子体2の上部外側面、および端子体2の他端の段差部と接続部材6とをロウ付け接合し、フランジ3をセラミック基体1の外側面にロウ付けすることによって製作される。
【0036】
また、この蓄電池用端子の端子体2の一端面を電極板Eに接続するとともにフランジ3を容器蓋Lに溶接し、更に端子体2の他端に接合された接続部材6に導線7を半田接合することによって、蓄電池内部が気密に保持されるとともに蓄電池内部と外部とが電気的に接続された蓄電池として機能する。
【0037】
かくして、本発明は、端子体と外部の導線との接続を、機械的外力が加わるような方法で行う必要はなく、従ってその機械的外力によりセラミック基体やロウ材にクラックが発生するのを有効に防止できる。
【0038】
また半田接合は、締め付けやかしめのような機械的接続法のように接続部の表面状態に左右されることがなく、従って安定した低抵抗での電気的接続が可能となる。
【0039】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変更を行なうことは何等差し支えない。
【0040】
【発明の効果】
本発明は、端子体の他端に導線を半田付けするためのニッケルまたは銅からなる環状の接続部材を嵌入しロウ付けしたことにより、外部の導線との接続が半田接合にて行えるようになり、従来の機械的接続法で発生していたセラミック基体やロウ材のクラックを有効に防止できるとともに、外部との電気的導通を良好なものとできる。その結果、蓄電池の性能が長期にわたって安定化して長寿命化され、高い信頼性を有する蓄電池となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の蓄電池用端子について実施の形態の一例を示す断面図である。
【図2】従来の蓄電池用端子の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1:セラミック基体
1a:貫通孔
2:端子体
2a:鍔部
3:フランジ
4a、4b:メタライズ層
5a〜5c:ロウ材
6:接続部材
7:導線
L:容器蓋
C:面取り部
E:電極板

Claims (1)

  1. 軸方向に貫通孔を有する筒状のセラミック基体と、該セラミック基体の貫通孔に挿入接合された、一端が閉じられているとともに該一端に鍔部が形成され他端が開いたアルミニウム合金からなる筒状の端子体とを具備した蓄電池用端子において、前記セラミック基体は一端面が前記鍔部に係止され、他端面と前記貫通孔の内周面との間に面取り部が形成されているとともに前記他端面から前記面取り部にかけてメタライズ層が被着されており、該メタライズ層及び前記端子体が、前記面取り部と前記内周面との間の角部近傍まで垂れ込んだロウ材を介してロウ付けされており、かつ前記端子体の他端に導線を半田付けするためのニッケルまたは銅からなる環状の接続部材が嵌入されロウ付けされていることを特徴とする蓄電池用端子。
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