JP3659263B2 - ロールシフトとロールベンドを併用した圧延方法と圧延機 - Google Patents
ロールシフトとロールベンドを併用した圧延方法と圧延機 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3659263B2 JP3659263B2 JP15631594A JP15631594A JP3659263B2 JP 3659263 B2 JP3659263 B2 JP 3659263B2 JP 15631594 A JP15631594 A JP 15631594A JP 15631594 A JP15631594 A JP 15631594A JP 3659263 B2 JP3659263 B2 JP 3659263B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- roll
- region
- change
- diameter
- work
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Images
Landscapes
- Reduction Rolling/Reduction Stand/Operation Of Reduction Machine (AREA)
- Control Of Metal Rolling (AREA)
Description
【産業上の利用分野】
本発明は上下のワークロールを軸方向へ互い違いにシフトさせて被圧延材を圧延するロールシフトと、ワークロールに曲げ力を付加して被圧延材を圧延するロールベンドとを併用した圧延方法と圧延機に関する。
【0002】
【従来の技術】
圧延板の幅方向の断面を形状制御して平坦な形状の板製品を得るための圧延機として、図8に概略を示す如く、上下のワークロール1をロール軸方向へ互い違いに適宜シフトさせた状態で被圧延材2を圧延するようにしたロールシフト式圧延機が知られている(特公昭63−62283号公報、特開平1−266902号公報)。
【0003】
しかし、かかる従来のロールシフト式圧延機の場合、広幅から狭幅の生産板幅のすべてに対してクラウン(図7参照)の制御効果を発揮するように、ワークロール1にイニシャルクラウンを付けているので、狭幅または中幅板でクラウン制御効果を増そうとすれば図8のロール形状をそのまま拡大することになり、ロールの軸方向でのロール径差が過大となり、ロール周速差・面圧差が過大となり振動、傷発生をおこす等の問題があった。また、図9のようにロールベンド機構によるクラウン制御もロール撓みカーブの特性から中幅・狭幅板では効果が小さい。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、かかる従来の圧延機では中幅、狭幅でのクラウン制御効果が小さい問題点があった。
すなわち、図11(A)に示すように、▲1▼ロールシフトによる板クラウン制御効果は、広幅の被圧延材では大きいが、中幅、狭幅と小さくなる。また、図11(B)に示すように、▲2▼ロールベンドの場合も、図9の形状のために、板クラウン制御効果は広幅で大きく、中幅、狭幅と小さくなるので、図11(C)に示すように、合算しても中幅、狭幅では制御効果が小さく、広幅ではクラウン制御効果はむしろ過大である。
【0005】
更に、図12に示すように、▲3▼従来のロールシフトのみで、中幅、狭幅の被圧延材でのクラウン制御効果を大きくするため中央部のロールカーブ変化を大きくすると、ロールの大径部分(図でD3とD4)と小径部分(図でD2とD1)の差が大きくなり、バックアップロール6との接触圧が過大となりキズの原因となる問題点があった。
【0006】
そこで、本願発明と同一の発明者等は、圧延時の被圧延材を傾斜させることにより、ロールバレルの外表面に付与する曲線の自由度が大きく、クラウン制御量が大きく、かつ板の振動要因が少ない圧延機用ロールを創案し、出願した(特願平6−27085号、平成6年2月25日出願)。
この圧延機用ロールは、図10に例示するように、ロールバレルの中央部に設けられたストレート領域3と、両端部に設けられた副クラウン制御領域4と、ストレート領域と副クラウン制御領域の間に設けられた主クラウン制御領域5とを有し、ロールバレルの外表面は、母線がストレート領域3ではバレルの軸心に対して傾斜した直線であり、主クラウン制御領域5には急な凸カーブ及び凹カーブが形成され、副クラウン制御領域4には緩い凸カーブ及び凹カーブが形成されており、かつ両端部の直径がほぼ等しい構成になっていた。この発明(特願平6−27085号)により、中幅板・狭幅板のクラウン制御効果を大きくし、かつロール径差の過大も防げるが、広幅板での幅方向板厚分布に凹凸が出てなだらかでない幅方向板厚分布となる危険がある。
【0007】
本発明は、かかる問題点を解決するために創案されたものである。すなわち、本発明の目的は、直径差が小さく、かつ中幅及び狭幅の被圧延材でも板クラウン制御効果を大きくできるとともに広幅板でも幅方向の板厚分布のなだらかな板を生産できる圧延方法と圧延機を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、ワークロールに曲げ力を付加するロールベンド装置と、上下ワークロールを互いに反対方向に軸方向にシフトさせるロールシフト装置と、を備え、かつワークロールがバックアップロール又は中間ロールにより支持された圧延機の圧延方法において、ワークロールの母線のカーブ形状が、ロールの軸方向中心部から端縁方向に向かってロール径が軸方向の一方から他方に向かって変化していく第1の領域と、第1領域の外側にあってロール径の変化が逆転する第2の領域と、第2領域の外側にあってロール径が第1領域のロール径の変化方向と反対方向に変化し且つそのロール径変化の勾配が前記第1の領域のロール径変化の勾配より急な部分を持つ第3の領域と、第3領域の外側にあってロール径の変化が第3領域の変化方向と同じであり、かつその変化勾配が第3領域に比べて緩い第4の領域と、第4領域の外側にあってロール径の変化がほとんど無くロール形状がほぼ円筒状であるか、或いはロール径の変化が再び逆転して第1領域と同じ変化方向を有する第5の領域と、からなり、ロールシフトによる中幅板での板クラウン制御効果を高めるようにワークロールの変曲点の位置が中央に寄っており、これにより、中幅又は狭幅の被圧延材のロールシフトによる板クラウン変化能力が大きく構成されており、かつ、広幅板の圧延であってもワークロールの輪郭形状と、ロールベンドによるロール撓み変位とが重畳されて、ワークロールの外表面が被圧延材と接する側のロールの幅方向変位はなだらかな変化形状となるように、被圧延材の板幅に応じてロールシフト量とロールベンド力の組合せを演算指令する制御装置により、ロールシフトとロールベンドの連動を制御して圧延する、ことを特徴とする圧延方法が提供される。
【0009】
また、本発明によれば、ワークロールに曲げ力を付加するロールベンド装置と、上下ワークロールを互いに反対方向に軸方向にシフトさせるロールシフト装置と、を備え、かつワークロールがバックアップロール又は中間ロールにより支持された圧延機において、ワークロールの母線のカーブ形状が、ロールの軸方向中心部においてロール径が軸方向の一方から他方に向かって変化していく第1の領域と、第1領域の外側にあってロール径の変化が逆転する第2の領域と、第2領域の外側にあってロール径が第1領域のロール径の変化方向と反対方向に変化し且つそのロール径変化の勾配が前記第1の領域のロール径変化の勾配より急な部分を持つ第3の領域と、第3領域の外側にあってロール径の変化が第3領域の変化方向と同じであり、かつその変化勾配が第3領域に比べて緩い第4の領域と、第4領域の外側にあってロール径の変化がほとんど無くロール形状がほぼ円筒状であるか、或いはロール径の変化が再び逆転して第1領域と同じ変化方向を有する第5の領域と、からなり、ロールシフトによる中幅板での板クラウン制御効果を高めるようにワークロールの変曲点の位置が中央に寄っており、更に、広幅板の圧延であってもワークロールの輪郭形状と、ロールベンドによるロール撓み変位とが重畳されて、ワークロールの外表面が被圧延材と接する側のロールの幅方向変位はなだらかな変化形状となるように、被圧延材の板幅に応じてロールシフト量とロールベンド力の組合せを演算指令する制御装置を備えた、ことを特徴とするロールシフトとロールベンドを併用した圧延機が提供される。
【0010】
【作用】
本発明は、ロールシフトとロールベンドの併用により、広幅の被圧延板ではロールベンドによるロールの撓みカーブが加わる分だけロールシフト用のロールのカーブを端部にむかってあらかじめゆるく構成し、かつ中央部では変曲点の間隔を近づけたロール形状を採用することにより、中幅又は狭幅の被圧延材のロールシフトによる板クラウン変化能力を大きくして目的を達成するものである。
【0011】
すなわち、上述した本発明の構成によれば、ワークロールの母線の形状が、第1領域から第5領域までの5つの領域からなり、中幅又は狭幅の被圧延材の圧延ではロールベンド(ワークロールベンディング)の効果はもともと小さめなので、ロールシフト(ワークロールシフト)による板クラウン制御効果が大きく発揮できるよう、ワークロールの変曲点の位置が中央に寄った形となっている。
【0012】
また、広幅の被圧延材の圧延ではロールベンドによる板クラウン制御効果が大きいので、ロールシフトによる板クラウン制御効果が広幅では減じさせるように、両ワークロール端の近傍ではロールカーブの増減が緩く水平に近づくか、或いはもう一度逆の変曲点を与えるような輪郭形状を採用することによりロールの直径差が大きくならないようになっている。従って、ワークロール端に近い側ではロールベンドによる撓みカーブとロールシフト時のロール端部近傍のゆるいカーブとが加算されて被圧延材と接する側では板厚の変化がなだらかとなるとともに、ワークロール中央両側の変曲点を近づけることができるので、中幅、狭幅板のクラウン制御効果を大きくできる。
【0013】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。
図1は、本発明によるロールシフトとロールベンドを併用した圧延機の全体構成図である。この図において、本発明の圧延機10は、ワークロール11に曲げ力を付加するロールベンド装置12と、上下のワークロール11を互いに反対方向に軸方向にシフトさせるロールシフト装置14と、を備えている。また、ワークロール11はバックアップロール15(又は図示しない中間ロール)により支持されている。かかる構成により、ロールベンド装置12とロールシフト装置14とを併用し、被圧延材9にロールベンドとロールシフトを同時に行うことができる。
【0014】
本発明の圧延機10は更に、被圧延材9の板幅に応じてロールシフト量とロールベンド力の組合せを演算指令する制御装置16を備えている。この制御装置16により、被圧延材9の板幅に応じてワークロールのシフト量とワークロールに付加するベンド力を最適に設定することができる。
【0015】
図2は、図1のワークロール11の形状を示す図である。この図に示すように、本発明による圧延機のワークロール11の母線のカーブ形状は、第1領域21から第5領域25までの5つの領域からなる。
第1領域21は、ロールの軸方向中心部においてロール径が軸方向の一方から他方に向かって変化している。第2領域22は、第1領域21の外側にあり、ロール径の変化が逆転する。第3領域23は、第2領域22の外側にあってロール径が第1領域21のロール径の変化方向と反対方向に変化する。第4領域24は、第3領域23の外側にあってロール径の変化が第3領域23の変化方向と同じであり、かつその変化勾配が第3領域23に比べて緩い。第5領域25は、第4領域24の外側にあってロール径の変化がほとんど無くロール形状がほぼ円筒状であるか、或いは図に破線で示すように、ロール径の変化が再び逆転して第1領域21と同じ変化方向を有する。
【0016】
かかる構成のワークロール11により、中幅又は狭幅の被圧延材のロールシフトによる板クラウン変化能力が大きく構成されており、かつロールシフトとロールベンドの併用により、ワークロールの輪郭形状と、ロールベンドによるロール撓み変位とが重畳されて、ワークロールの外表面が被圧延材と接する側のロールの幅方向変位はなだらかな変化形状となる。
【0017】
すなわち、ワークロール11の形状を図2のような起伏の多い型にしているのは、ロールシフトそのものによる形状変位と、ロール撓みによる変位とを合成した結果をなだらかな変位とし、しかも中幅の被圧延材ではロールシフトによる板クラウンの変化を大きくしようとしているので、このような起伏の多い形状となっている。
【0018】
図3は、図2に示したワークロール11を用いたクラウン制御効果を示す図である。この図において、(A)はロールシフトをしない時であり、フラットクラウン状態であり、(B)と(C)はロールシフトとロールベンドを併用した状態を示している。図3(A)に示すように、ロールシフトをしない状態で、圧延負荷がなければ、2つのワークロール11の間隙を幅方向に一定にすることができる。
【0019】
また、図3(B)に示すように、上側のワークロール11を右方に、下側のワークロール11を左方にシフトし、かつロールベンドを外向きに作用させることにより、被圧延材の中央部が凹む凹クラウン制御を行うことができる。また、逆に、図3(C)に示すように、上側のワークロール11を左方に、下側のワークロール11を右方にシフトし、かつロールベンドを内向きに作用させることにより、被圧延材の中央部が凸になる凸クラウン制御を行うことができる。このように幅方向板厚分布を凸にも凹にも大きく変化しうる能力が圧延機に要求されている。
【0020】
更に、図2に示したように、ワークロールの変曲点の位置が中央に寄った形となっているので、中幅又は狭幅の被圧延材の圧延でロールシフトによる板クラウン制御効果を大きく発揮することができる。
【0021】
図4は、本発明の圧延機における板厚変化(クラウン量)の計算結果である。この図において、ワークロール11は、図2に示したカーブ形状を有する直径730、長さ1830mmのワークロールで幅1650mmの被圧延材(広幅板)を圧延する場合を示している。
図4(A)は、ロールベンドなしでロールシフトを−40mmした場合であり、板厚変化は最大で約0.2mmにすぎないとともに板厚分布に凹凸がみられる。図4(B)は、ロールシフトをせずにロールベンドを内向きに180トン負荷した場合であり、板厚変化は最大で約0.4mmとなる。図4(C)は、ロールシフトを−40mmと併用してロールベンドを内向きに180トン負荷した場合であり、板厚変化は最大で約0.5mmとなる。従って、図4から、ロールシフトとロールベンドの併用により、広幅の被圧延板ではロールベンドによるロールの撓みカーブが加わる分だけロールシフト時のロールの形状をゆるくできることがわかる。
【0022】
図5は、本発明の効果を模式的に示す図である。この図に示すように、本発明の構成によれば、ロールシフトによるクラウン制御効果を中幅および狭幅対象で大きくできる。従って、本発明のロールカーブを使用して、ロールベンドとロールシフトを併用することにより中幅板でもクラウン制御効果大きく、しかもロール直径差は大きくないのでロールキズを付きにくくすることができる。一方、このような効果をもつロール形状でありながら広幅の被圧延材での板端部で生じがちな板幅方向の板厚不均一をロールベンドを併用することにより防止することができる。
【0023】
なお本発明の効果を大きくするためにいくつかの工夫がある。例えば請求範囲で述べる第3の領域23のロールの径変化の勾配を第1の領域の径変化の勾配よりも急にすることによって中幅板での板クラウン(図7参照)の変化効果をより大きくシャープにできる。これは中幅板での板端部方向の板厚分布がシャープになるからである。
【0024】
また図1のシフトとベンディングの連動については、例えば図6の如き例で行う。あらかじめロールベンディング、ロールシフトの計算により、板幅内で凸凹を生じないロールシフト量とロールベンディング量の組合わせを求めておく。例えば、図4の計算例では、この圧延機の例では板幅1650mmの時、シフト−40mm、内向きベンディング180トンの組合わせが良いことになる。
【0025】
このような計算を板幅ごとに繰り返すことにより、ワークロールベンディング荷重PB とシフトストロークSt の組合わせ曲線が得られる。あらかじめベンディングPB とシフトストロークSt をそれぞれ定数PB0とSt0で割って無次元化しておくと、前記組合わせ曲線よりPB/PB0=α・St /St0を定める数値カーブαを図6のようにあらかじめ作ることができる。
【0026】
この連動は板断面形状にある所定のなめらかさを保つための連動条件であり、板の断面形状の希望によってはこの連動条件をずれてベンディングやシフト量を追加的に定めてよいことはもちろんである。また、本発明は、上述した実施例に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更できることは勿論である。
【0027】
【発明の効果】
上述したように本発明の構成によれば、ワークロールの母線の輪郭形状が、第1領域から第5領域までの5つの領域からなり、中幅又は狭幅の被圧延材の圧延ではロールベンドの効果はもともと小さめなので、ロールシフトによる板クラウン制御効果が大きく発揮できるよう、ワークロールの変曲点の位置が中央に寄った形となっている。
【0028】
また、広幅の被圧延材の圧延ではロールベンドによる板クラウン制御効果が大きいので、ロールシフトによる板クラウン制御効果が広幅では減じさせるように、両ワークロール端の近傍ではロールカーブの増減が緩く水平に近づくか、或いはもう一度逆の変曲点を与えるような形状を同時に採用することによりロールの直径差が大きくならないようになっている。従って、ワークロール端の近傍にむかってはロールベンドによる撓みカーブがロールシフト時のカーブと加算されて被圧延材と接する側では板厚の変化がなだらな形に保たれる。
【0029】
従って、本発明のロールシフトとロールベンドを併用した圧延方法と圧延機は、直径差が小さく、ロール傷がおきにくいにもかかわらず、かつ中幅及び狭幅の被圧延材でも板クラウン制御効果を大きくできる、等の優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるロールシフトとロールベンドを併用した圧延機の全体構成図である。
【図2】本発明のワークロールの輪郭形状を示す図である。
【図3】本発明のワークロールのクラウン制御効果を示す図である。
【図4】本発明の圧延機における板厚変化(クラウン量)の計算結果である。
【図5】本発明の効果を模式的に示す図である。
【図6】板幅と無次元数αとの関係図である。
【図7】クラウンを模式的に示す図である。
【図8】従来のロールシフト式圧延機の一例を示す概要図である。
【図9】ワークロールベンディングによる撓み制動を模式的に示す図である。
【図10】同一出願人による圧延機用ロールを示す図である。
【図11】従来の圧延機による中幅、狭幅でのクラウン制御効果を模式的に示す図である。
【図12】従来の圧延機により中幅、狭幅でのクラウン制御効果を高めた場合の問題点を模式的に示す図である。
【符号の説明】
1 ワークロール
2 被圧延材
3 ストレート領域
4 副クラウン制御領域
5 主クラウン制御領域
6 バックアップロール
9 被圧延材
10 圧延機
11 ワークロール
12 ロールベンド装置
14 ロールシフト装置
15 バックアップロール
16 制御装置
21 第1領域
22 第2領域
23 第3領域
24 第4領域
25 第5領域
Claims (2)
- ワークロールに曲げ力を付加するロールベンド装置と、上下ワークロールを互いに反対方向に軸方向にシフトさせるロールシフト装置と、を備え、かつワークロールがバックアップロール又は中間ロールにより支持された圧延機の圧延方法において、
ワークロールの母線のカーブ形状が、ロールの軸方向中心部から端縁方向に向かってロール径が軸方向の一方から他方に向かって変化していく第1の領域と、第1領域の外側にあってロール径の変化が逆転する第2の領域と、第2領域の外側にあってロール径が第1領域のロール径の変化方向と反対方向に変化し且つそのロール径変化の勾配が前記第1の領域のロール径変化の勾配より急な部分を持つ第3の領域と、第3領域の外側にあってロール径の変化が第3領域の変化方向と同じであり、かつその変化勾配が第3領域に比べて緩い第4の領域と、第4領域の外側にあってロール径の変化がほとんど無くロール形状がほぼ円筒状であるか、或いはロール径の変化が再び逆転して第1領域と同じ変化方向を有する第5の領域と、からなり、ロールシフトによる中幅板での板クラウン制御効果を高めるようにワークロールの変曲点の位置が中央に寄っており、
これにより、中幅又は狭幅の被圧延材のロールシフトによる板クラウン変化能力が大きく構成されており、
かつ、広幅板の圧延であってもワークロールの輪郭形状と、ロールベンドによるロール撓み変位とが重畳されて、ワークロールの外表面が被圧延材と接する側のロールの幅方向変位はなだらかな変化形状となるように、被圧延材の板幅に応じてロールシフト量とロールベンド力の組合せを演算指令する制御装置により、ロールシフトとロールベンドの連動を制御して圧延する、ことを特徴とする圧延方法。 - ワークロールに曲げ力を付加するロールベンド装置と、上下ワークロールを互いに反対方向に軸方向にシフトさせるロールシフト装置と、を備え、かつワークロールがバックアップロール又は中間ロールにより支持された圧延機において、
ワークロールの母線のカーブ形状が、ロールの軸方向中心部においてロール径が軸方向の一方から他方に向かって変化していく第1の領域と、第1領域の外側にあってロール径の変化が逆転する第2の領域と、第2領域の外側にあってロール径が第1領域のロール径の変化方向と反対方向に変化し且つそのロール径変化の勾配が前記第1の領域のロール径変化の勾配より急な部分を持つ第3の領域と、第3領域の外側にあってロール径の変化が第3領域の変化方向と同じであり、かつその変化勾配が第3領域に比べて緩い第4の領域と、第4領域の外側にあってロール径の変化がほとんど無くロール形状がほぼ円筒状であるか、或いはロール径の変化が再び逆転して第1領域と同じ変化方向を有する第5の領域と、からなり、ロールシフトによる中幅板での板クラウン制御効果を高めるようにワークロールの変曲点の位置が中央に寄っており、更に、
広幅板の圧延であってもワークロールの輪郭形状と、ロールベンドによるロール撓み変位とが重畳されて、ワークロールの外表面が被圧延材と接する側のロールの幅方向変位はなだらかな変化形状となるように、被圧延材の板幅に応じてロールシフト量とロールベンド力の組合せを演算指令する制御装置を備えた、ことを特徴とするロールシフトとロールベンドを併用した圧延機。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15631594A JP3659263B2 (ja) | 1994-07-08 | 1994-07-08 | ロールシフトとロールベンドを併用した圧延方法と圧延機 |
CN95105532A CN1082851C (zh) | 1994-07-08 | 1995-05-26 | 兼用辊位移与辊弯曲的轧机和辊位移式轧机 |
US08/493,806 US5655397A (en) | 1994-07-08 | 1995-06-22 | Method for rolling a plate and rolling mill both using roll shift and roll bend and roll for use therefor |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15631594A JP3659263B2 (ja) | 1994-07-08 | 1994-07-08 | ロールシフトとロールベンドを併用した圧延方法と圧延機 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0824919A JPH0824919A (ja) | 1996-01-30 |
JP3659263B2 true JP3659263B2 (ja) | 2005-06-15 |
Family
ID=15625121
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15631594A Expired - Lifetime JP3659263B2 (ja) | 1994-07-08 | 1994-07-08 | ロールシフトとロールベンドを併用した圧延方法と圧延機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3659263B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE19719318C2 (de) * | 1997-05-08 | 2003-06-12 | Sms Demag Ag | Verfahren zur Beeinflussung der Bandkontur im Kantenbereich eines Walzenbandes |
JP2014061528A (ja) * | 2012-09-20 | 2014-04-10 | Ihi Corp | 連続圧延設備 |
CN104128374B (zh) * | 2014-07-16 | 2016-08-24 | 首钢京唐钢铁联合有限责任公司 | 一种板带轧机e1立辊 |
CN114951371B (zh) * | 2022-06-02 | 2023-10-31 | 江苏泽海机械科技有限公司 | 一种自动停止和切断控制的卷板机 |
-
1994
- 1994-07-08 JP JP15631594A patent/JP3659263B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0824919A (ja) | 1996-01-30 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH0249161B2 (ja) | ||
JP3348503B2 (ja) | 圧延機用のワークロールとロールシフト式圧延機 | |
KR101371066B1 (ko) | 압연 롤, 압연기 및 압연방법 | |
US5655397A (en) | Method for rolling a plate and rolling mill both using roll shift and roll bend and roll for use therefor | |
JP3659263B2 (ja) | ロールシフトとロールベンドを併用した圧延方法と圧延機 | |
JPS6362283B2 (ja) | ||
US7367209B2 (en) | Optimised shift strategy as a function of strip width | |
JP4379647B2 (ja) | 圧延機 | |
JP4126708B2 (ja) | 圧延機 | |
JP3536402B2 (ja) | ロールシフト用の圧延ロール及びロールシフト圧延機 | |
JPS6117312A (ja) | 4重式圧延機 | |
JP3933325B2 (ja) | 圧延機 | |
JP4529075B2 (ja) | 板圧延機 | |
JPH0646562Y2 (ja) | 高荷重用14段圧延機 | |
JP3501323B2 (ja) | 圧延機および圧延方法 | |
JPH0810816A (ja) | 圧延方法および圧延機 | |
JP3317311B2 (ja) | ロールシフト式圧延機用ロールとこれを用いた圧延機 | |
JP3809090B2 (ja) | コンビネーションミルのプレストレス装置 | |
JPH1076301A (ja) | ロールシフト式圧延機 | |
JPS642443B2 (ja) | ||
JPH0351481B2 (ja) | ||
JP2585608B2 (ja) | テンシヨンロ−ラレベラ | |
JPH0938705A (ja) | ワークロール移動式圧延機 | |
JP2539487B2 (ja) | 非対称クラウンロ―ルを有する圧延機の圧延方法 | |
JPS5913282B2 (ja) | 圧延機 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040929 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20041213 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20050202 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20050223 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20050308 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080325 Year of fee payment: 3 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080325 Year of fee payment: 3 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090325 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100325 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110325 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120325 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120325 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130325 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130325 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140325 Year of fee payment: 9 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |