JP3658775B2 - 金属イオン含有排水の処理方法 - Google Patents
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【産業上の利用分野】
本発明は金属イオン含有排水の処理方法に係り、特に、金属イオン含有排水にアルカリを添加して不溶化物を生成させ、これを汚泥として処理水と分離し、アルカリはこの分離した汚泥の一部と混合して得られる混合物として被処理排水に添加する方法であって、アルカリと混合する分離汚泥の固形物量を、アルカリと被処理排水とが反応して生成する不溶化物の量の所定倍にする方法において、該不溶化物の量を容易に算出して安定かつ確実な処理を行なう方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
金属イオン含有排水の処理において、濃縮性に富み、脱水性に優れた高濃度金属水酸化物汚泥を得る方法として、アルカリ汚泥法がある。この方法は、金属イオン含有排水にアルカリを直接添加せずに、排水の処理で分離される汚泥の一部と混合して添加する方法である(特公昭61−156号公報)。
【0003】
アルカリ汚泥法では、高濃度で脱水性に優れた汚泥を安定して得ると共に、良好な処理水の水質を維持するために、原水の中和によって生成する不溶化物量(SS量)と返送汚泥量の比を一定の範囲に維持することが必要である。しかして、本出願人は、先にアルカリと混合する返送汚泥の固形分量を、アルカリと原水とが反応して生成する不溶化物の量の15〜40倍とする重金属含有廃水の処理方法を提案した(特開平5−57292号公報)。
【0004】
なお、本明細書において、原水である金属イオン含有排水の中和によって生成するSS量(以下、単に「生成SS」と称する場合がある。)と返送汚泥量の比を「返送比」と表記する。具体的には、下記式(1)に示す因子を計測して返送比を算出する。
【0005】
【数1】
【0006】
上記式(1)からも明らかなように、この返送比を一定の範囲内に維持するためには、原水中の金属イオンの濃度変化に対応して返送汚泥の量を制御することが必要である。
【0007】
従来、原水中の重金属イオン濃度は、原水の少量を分取してpHを中和し、その時に生成した水酸化物の濃度を汚泥濃度計を用いて計測することにより求めていた。
【0008】
なお、金属イオン含有排水の処理方法の他の従来技術として、酸性鉄イオン含有液にアルカリを添加して予め鉱酸を中和した後、返送汚泥とアルカリとの混合物を添加して鉄イオンを不溶化し沈殿分離する方法が提案されているが(特公昭55−19643号公報)、この方法では返送汚泥量を制御することは考慮されていない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来法において、汚泥濃度の計測には、光透過式の汚泥濃度計や超音波式の汚泥濃度計が用いられるが、生成した汚泥がセンサー部に付着して測定誤差を引き起こすため、清掃や計器校正などのメンテナンスが頻繁に必要であった。この清掃や計器校正などのメンテナンスを怠ると、原水中の金属イオン濃度の変化に返送汚泥量が追従できなくなり、返送比を一定の範囲に維持することができなくなる。このため、処理水質が悪化したり、或いは高濃度で脱水性に優れた汚泥が安定して得られないといった不具合を生じる。
【0010】
一方、返送比を一定の範囲内に維持するためには、返送汚泥の濃度を計測することも必要であるが、立ち上げ運転時を除いた場合、返送汚泥の濃度の変動は少ないので、従来と同様の方法で計測しても、計器校正などのメンテナンスで頻繁に行う必要はない。
【0011】
本発明は上記従来の問題点を解決し、アルカリ汚泥法により金属イオン含有排水を処理するにあたり、汚泥濃度計を用いることなく、原水の中和により生成するSS量を容易に算出することにより返送比を所定の値に維持し、脱水性に優れた高濃度汚泥を得ると共に清澄な高水質処理水を安定かつ確実に得ることができる金属イオン含有排水の処理方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1の金属イオン含有排水の処理方法は、金属イオン含有排水にアルカリを添加して不溶化物を生成させ、これを汚泥として処理水と分離し、アルカリは前記分離した汚泥の一部と混合して得られる混合物として前記排水に添加する方法であって、アルカリと混合する前記分離した汚泥の固形物量を、アルカリと前記排水とが反応して生成する不溶化物の量の所定倍にする方法において、該金属イオン含有排水が、鉄鋼の酸洗排水、鋼板の電気亜鉛メッキ排水やそれらの工程からの洗浄排水であり、該金属イオン含有排水のpHが3未満である場合に、アルカリと該排水とが反応して生成する不溶化物の量を、該排水のpHが3から8.5付近になるまでに要したアルカリ使用量から算出することを特徴とする。
請求項2の金属イオン含有排水の処理方法は、金属イオン含有排水にアルカリを添加して不溶化物を生成させ、これを汚泥として処理水と分離し、アルカリは前記分離した汚泥の一部と混合して得られる混合物として前記排水に添加する方法であって、アルカリと混合する前記分離した汚泥の固形物量を、アルカリと前記排水とが反応して生成する不溶化物の量の所定倍にする方法において、該金属イオン含有排水が、鉄鋼の酸洗排水、鋼板の電気亜鉛メッキ排水やそれらの工程からの洗浄排水であり、該金属イオン含有排水のpHが3未満である場合に、予備中和槽を設置して、この予備中和槽でpHを予めpH3に調節した前記排水を採取して、pH8.5まで調節するのに要したアルカリ量から、アルカリと前記排水とが反応して生成する不溶化物の量を算出することを特徴とする。
請求項3の金属イオン含有排水の処理方法は、金属イオン含有排水にアルカリを添加して不溶化物を生成させ、これを汚泥として処理水と分離し、アルカリは前記分離した汚泥の一部と混合して得られる混合物として前記排水に添加する方法であって、アルカリと混合する前記分離した汚泥の固形物量を、アルカリと前記排水とが反応して生成する不溶化物の量の所定倍にする方法において、該金属イオン含有排水が、鉄鋼の酸洗排水、鋼板の電気亜鉛メッキ排水やそれらの工程からの洗浄排水であり、該金属イオン含有排水のpHが3以上である場合に、アルカリと前記排水とが反応して生成する不溶化物の量を、前記排水のpHが8.5付近になるまでに要したアルカリ使用量から算出することを特徴とする。
pH8.5付近とは、pH8.5±0.5の意であり、たいていの金属イオンはこのpHで不溶化できる。
【0013】
【作用】
本発明は、pH滴定に使用されたアルカリ量から金属イオン濃度を求め、これにより中和時に処理対象排水中から生成するSS(水酸化物)濃度を求めようとするものである。
【0014】
本発明において処理対象とされる金属イオン含有排水は、鉄鋼の酸洗排水、鋼板の電気亜鉛メッキ排水やそれらの工程からの洗浄排水である。これらの排水は金属イオンの他に、酸洗浄やメッキ工程で完全に使用されずに残留した硫酸や塩酸などが遊離酸の形で含まれており、単にpH滴定に使用されるアルカリ量のみでは金属イオンの量は求められない。
【0015】
そこで、処理対象排水の一定量を採取し、まず、そのpHを3.0まで調節するのに要したアルカリ量を求める(以下、このpH3に調整する処理を「予備滴定」と称する場合がある。)。この予備滴定に要したアルカリ消費量を、原水中に含まれる遊離酸の中和に使用されるものとする。
【0016】
遊離酸として硫酸を980mg/lの濃度で含む合成排水のpH滴定曲線を図1に示す。図1の曲線の立ち上がりの状態から、pH3で遊離酸の中和反応が終了していることが判る。
【0017】
従って、pH3から8.5付近に到る中和処理に使用されたアルカリ量が、金属イオンと反応してその不溶化に使用された量となる。
【0018】
例えば、処理対象排水中の金属イオンがFe2+であれば、苛性ソーダ(NaOH)による中和で生成するSS量は、pH3から8.5付近に到る中和処理に使用されたアルカリ量から次のような反応式のもとに、下記式(2)より求めることができる。
【0019】
【数2】
【0020】
以下、この発生SS濃度の算出のためにNaOHの必要量(mg−NaOH/l)に乗ずる数を「SS係数」と称する場合がある。このSS係数は、金属イオンの種類によって異なり、上記の如く、Fe2+の場合は0.89であるが、その他の主な金属イオンのSS係数は下記表1の通りである。
【0021】
【表1】
【0022】
このようにして算出した生成SS濃度に対応して、汚泥返送ポンプの吐出量を制御して、返送比が8〜40となるように必要な量の汚泥を返送することにより、常に安定かつ確実に高濃度で脱水性に優れた汚泥を得ると共に、良好な処理水の水質を維持することができる。
【0023】
なお、本発明において、金属イオン含有排水のpHが3から8.5付近になるまでに要するアルカリ使用量の具体的な測定方法としては、例えば、次のような方法が挙げられる。
【0024】
処理対象排水の一定量(例えば、10リットル)を採取し、これを濃度が既知のアルカリ(例えば、10重量%苛性ソーダ水溶液)を使用してpH滴定を行う。この時のアルカリの必要量を、例えば、当該苛性ソーダ水溶液の液量の減少量や薬注用定量ポンプの稼働時間から求める。まず、排水をpH3までに中和して予備滴定に必要なアルカリ量を計測する。排水のpHが3以上の場合は、該排水中に遊離の酸が含まれていないのであるから、予備滴定の工程は必要ない。次いで、この液をpH8.5まで調整し、この調整に要したアルカリ量を、同じ方法によって計測する。このアルカリ量から予備滴定に要するアルカリ量を差し引いて(排水がpH3以上の場合は、この必要はない)、pH3から8.5付近に到る中和処理に使用されたアルカリ量を求める。
【0025】
或いは、後述の図2に示す如く、予備中和槽を設置して、この予備中和槽でpHを予めpH3に調節した原水を採取して、pH8.5まで調節するのに要したアルカリ量を求めても良い。
【0026】
【実施例】
以下に図面を参照して本発明の実施例について詳細に説明する。
【0027】
図2は本発明の金属イオン含有排水の処理方法の一実施例を示す系統図である。図2において、1は原水槽、2は予備中和槽、3は中和槽、4は凝集槽、5は沈殿槽、6は反応槽、7はアルカリ貯槽、8はポリマー槽、9はpH滴定装置、10は制御装置、30は汚泥濃度計である。また、2A,3A,4A,6Aは攪拌機、2B,3BはpH計、P1 ,P2 ,P3 ,P4 ,P5 ,P6 はポンプ、Vはバルブ、F1 ,F2 は流量計、11〜25の各符号は配管である。
【0028】
本実施例の方法において、原水である金属イオン含有排水は、配管11、原水槽1及び配管12を経て予備中和槽2に導入される。この原水の流入量は流量計F1 で計測され、測定値は制御装置10に入力される。予備中和槽2において、原水は、アルカリ貯槽7より配管21を経て注入される消石灰等のアルカリによりpH3に調整される。即ち、予備中和槽2のpH計2Bは、アルカリ供給ポンプP2 に連動し、槽内液のpHが3になるように、配管21よりアルカリが注入される。
【0029】
予備中和槽2の流出水は、配管13より中和槽3に導入されるが、この流出水又は予備中和槽2内の液の一定量が配管22より抜き出され、pH滴定装置9内の反応槽に採取される。pH滴定装置9では、採取したpH3の液を濃度が既知のアルカリ(例えば10重量%苛性ソーダ水溶液)を用いてpH滴定し、pH8.5に調整するのに要するアルカリ量を、滴定用アルカリ液量の減少量や薬注用定量ポンプの稼働時間等から求める。pH滴定装置9で計測されたアルカリ量の測定値は制御装置10に入力される。
【0030】
一方、中和槽3には、反応槽6にて配管17からの返送汚泥と配管20を経てアルカリ貯槽7から送給されるアルカリとが混合されて調製された混合物(以下「アルカリ汚泥」と称す。)が、配管24より供給されている。この中和槽3のpH計3Bは、アルカリ供給ポンプP3 に連動し、アルカリ汚泥の添加により槽内液が好ましくはpH6.5〜7.5となるように、制御されている。
【0031】
中和槽3の流出液は、配管14より凝集槽4に導入され、ポリマー槽8より配管25を経て注入されるポリマーにより凝集処理される。このポリマー注入量は通常の場合1〜5ppm程度とされる。
【0032】
凝集処理液は次いで配管15より沈殿槽5に導入され、固液分離される。分離水は処理水として配管16より系外へ排出され、沈降汚泥の一部は配管18を経て系外へ排出され、残部は配管17より反応槽6に返送される。
【0033】
この返送汚泥の濃度は汚泥返送配管17に設けられた汚泥濃度計30で測定される。即ち、汚泥返送配管17より、返送汚泥の一部が配管18より抜き出され、汚泥濃度計30で濃度測定された後、配管19より反応槽6に注入される。
【0034】
この汚泥濃度計の測定値は制御装置10に入力される。また、返送汚泥流量は汚泥返送配管17に設けられた流量計F2 で測定され、測定値は制御装置10に入力される。
【0035】
制御装置10では、pH滴定装置9から入力されるpH3に調整された原水をpH8.5に調整するに必要なアルカリ量から、前述のSS係数を用いて原水中の金属イオンから生成するSS濃度を算出する。そして、算出された生成SS濃度、汚泥濃度計30から入力される返送汚泥濃度、流量計F2 から入力される返送汚泥流量及び流量計F1 から入力される原水流量を、前記式(1)に入力して返送比を算出し、この返送比が所定値、例えば15〜40となるように汚泥返送ポンプP4 の吐出量の制御信号を出力する。
【0036】
これにより、従来の如く、汚泥濃度計を用いることなく、従って、汚泥濃度計の煩雑なメンテナンスや計器校正などを必要とすることなく、原水の中和で生成するSS量を容易に求めることができ、この生成SS量を用いて、返送比を所定値に確実に維持することができる。
【0037】
なお、本発明において、処理対象となる金属イオン含有排水としては、重金属イオンや、重金属とキレート剤との重金属錯体等を含む排水であり、例えばメッキ排水などが挙げられる。重金属としては、銅、亜鉛、ニッケル、カドミウム、マンガン、鉛、鉄等がある。
【0038】
また、これらの排水に添加するアルカリとしては、水酸化ナトリウム、消石灰等のアルカリ剤が挙げられ、ポリマーとしてはポリアクリルアミド、その部分加水分解物等が挙げられる。
【0039】
以下に具体的な実施例を挙げて本発明をより詳細に説明する。
【0040】
実施例1
図2に示す本発明の方法に従って、下記水質の鋼板の酸洗廃水の処理を行った。なお、この原水を中和した時の生成SS濃度は480〜1300mg/lであった。
【0041】
原水水質
pH :2.2〜2.7
Fe :220〜550mg/l
H2 SO4 :280〜650mg/l
pH滴定用のアルカリとしては100g/lの苛性ソーダ水溶液を用い、pH滴定装置(pH滴定装置の反応槽容積:10リットル)のpH調節計に連動して、定量ポンプで注入した。定量ポンプの単位時間あたりの吐出量を予め測定しておき、定量ポンプの稼働時間から、苛性ソーダの使用量を算出した。
【0042】
本発明による方法によって求めたSS濃度(計算値)と、実際に原水を中和した時に発生したSS濃度を実測した測定値の関係を図3に示す。図3より、中和滴定のアルカリ量から算出したSS濃度と、実際の発生SS濃度とは極めて高い相関関係があることが判る。
【0043】
また、本発明による方法によって求めた原水SS濃度(計算値)を基に、返送比を12〜15となるように調節して運転したアルカリ汚泥法の返送汚泥濃度の経時変化を図4に示す。
【0044】
図4より、次のことが明らかである。即ち、運転開始直後は、通常の中和法に近い状態の汚泥であるので、汚泥濃度は3〜5%程度である。処理を継続するに従って汚泥の改質が進行し、圧密性の高い汚泥となる。汚泥濃度が200g/l(20%)を超えると、沈澱槽の汚泥かき寄せ用のレーキや、排泥ポンプに大きな負荷がかかり、運転に不都合が生じるので、排泥濃度が15〜16%を超えない様に、排泥量を調節した。このため、図4の汚泥濃度(返送汚泥濃度)は15〜16%が上限になっている。なお、沈澱槽からの排泥は、汚泥の返送と同じ配管から分岐しているため、返送汚泥濃度と排泥濃度は等しい。
【0045】
この運転において、運転開始5日後から10日後までの間に得られた処理水の水質はFe 1mg/l以下,SS 5mg/l以下であり、極めて良好な処理水を安定に得ることができた。
【0046】
【発明の効果】
以上詳述した通り、本発明の金属イオン含有排水の処理方法によれば、金属イオン含有排水をアルカリ汚泥法で処理するに当り、原水の中和によって発生するSSの量を簡単な方法によって算出することができることから、この計算により求めた生成SS量をもとに返送比を所定の値に維持し、脱水性に優れた高濃度汚泥を得ると共に、清澄な高水質処理水を安定かつ確実に得ることができる。
【0047】
特に、本発明によれば、原水の中和によって生成するSS濃度を汚泥濃度計で直接計測する必要がないため、汚泥濃度計のセンサー部の頻繁な清掃や計器校正などのメンテナンスが全く不要となり、運転管理が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】合成排水のpH滴定曲線を示すグラフである。
【図2】本発明の金属イオン含有排水の処理方法の一実施例を示す系統図である。
【図3】実施例1におけるSS濃度の実測値と計算値との関係を示すグラフである。
【図4】実施例1における返送汚泥濃度の経時変化を示すグラフである。
【符号の説明】
1 原水槽
2 予備中和槽
3 中和槽
4 凝集槽
5 沈殿槽
6 反応槽
7 アルカリ貯槽
8 ポリマー槽
9 pH滴定装置
10 制御装置
30 汚泥濃度計
Claims (3)
- 金属イオン含有排水にアルカリを添加して不溶化物を生成させ、これを汚泥として処理水と分離し、アルカリは前記分離した汚泥の一部と混合して得られる混合物として前記排水に添加する方法であって、
アルカリと混合する前記分離した汚泥の固形物量を、アルカリと前記排水とが反応して生成する不溶化物の量の所定倍にする方法において、
該金属イオン含有排水が、鉄鋼の酸洗排水、鋼板の電気亜鉛メッキ排水やそれらの工程からの洗浄排水であり、
該金属イオン含有排水のpHが3未満である場合に、アルカリと該排水とが反応して生成する不溶化物の量を、該排水のpHが3から8.5付近になるまでに要したアルカリ使用量から算出することを特徴とする金属イオン含有排水の処理方法。 - 金属イオン含有排水にアルカリを添加して不溶化物を生成させ、これを汚泥として処理水と分離し、アルカリは前記分離した汚泥の一部と混合して得られる混合物として前記排水に添加する方法であって、
アルカリと混合する前記分離した汚泥の固形物量を、アルカリと前記排水とが反応して生成する不溶化物の量の所定倍にする方法において、
該金属イオン含有排水が、鉄鋼の酸洗排水、鋼板の電気亜鉛メッキ排水やそれらの工程からの洗浄排水であり、
該金属イオン含有排水のpHが3未満である場合に、予備中和槽を設置して、この予備中和槽でpHを予めpH3に調節した前記排水を採取して、pH8.5まで調節するのに要したアルカリ量から、アルカリと前記排水とが反応して生成する不溶化物の量を算出することを特徴とする金属イオン含有排水の処理方法。 - 金属イオン含有排水にアルカリを添加して不溶化物を生成させ、これを汚泥として処理水と分離し、アルカリは前記分離した汚泥の一部と混合して得られる混合物として前記排水に添加する方法であって、
アルカリと混合する前記分離した汚泥の固形物量を、アルカリと前記排水とが反応して生成する不溶化物の量の所定倍にする方法において、
該金属イオン含有排水が、鉄鋼の酸洗排水、鋼板の電気亜鉛メッキ排水やそれらの工程からの洗浄排水であり、
該金属イオン含有排水のpHが3以上である場合に、アルカリと前記排水とが反応して生成する不溶化物の量を、前記排水のpHが8.5付近になるまでに要したアルカリ使用量から算出することを特徴とする金属イオン含有排水の処理方法。
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