JPH05337474A - 重金属含有排水の処理方法 - Google Patents
重金属含有排水の処理方法Info
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- JPH05337474A JPH05337474A JP4147400A JP14740092A JPH05337474A JP H05337474 A JPH05337474 A JP H05337474A JP 4147400 A JP4147400 A JP 4147400A JP 14740092 A JP14740092 A JP 14740092A JP H05337474 A JPH05337474 A JP H05337474A
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Abstract
管理が容易で、得られる処理水の水質が極めて良好であ
ると共に、発生汚泥が高濃度で発生汚泥量が少ない重金
属含有排水の処理方法を提供する。 【構成】 重金属含有排水を希薄系排水と濃厚系排水と
に分別して処理する。希薄系排水はアルカリ中和法によ
り処理し、沈殿槽4の分離水は処理水として排出し、分
離汚泥は濃厚系排水と共にアルカリ汚泥法により処理す
る。濃厚系排水の処理工程の中和凝集液の一部はアルカ
リ混合槽8に循環してアルカリ汚泥として中和凝集槽6
に添加する。沈殿槽7の分離水は希薄系排水と共に処理
する。沈殿槽7からは減容化汚泥が得られる。
Description
法に係り、時に重金属含有排水から重金属を効率的に除
去し、優れた処理水質の処理水を得ると共に、高濃度に
減容化された汚泥を煩雑な運転管理を要することなく容
易に得ることができる重金属含有排水の処理方法に関す
る。
として、従来、重金属含有排水にアルカリを添加して中
和し、中和処理液を沈澱処理する中和沈澱法があるが、
この方法は、被処理水の水質は良い反面、発生汚泥の嵩
が大きいという欠点がある。
て、濃縮性に富み、脱水性に優れた高濃度重金属水酸化
物汚泥を得て汚泥の減容化を図る方法として、アルカリ
汚泥法が提案されている。この方法は、重金属含有排水
に中和用アルカリ剤を直接添加せずに、後工程のシック
ナーの排泥の一部と混合して添加する方法である(特公
昭61−156号公報)。
得るためには、アルカリを混合する返送汚泥量を適正に
保つ必要があるが、従来においては、適正な返送汚泥量
を決定する方法が確立されていなかった。このために、
場合によっては、得られる汚泥の粘性が異常に高くなっ
て流動性がなくなったり、凝集フロックのリークが異常
に多くなり、同時に汚泥濃度が低下するなどの問題が生
じることがあった。
の適正値を求めるべく鋭意研究を行ない、その最適量を
規定する重金属含有排水の処理方法を特許出願した(特
願平3−218552号。以下「先願」という。)。
適量は汚泥返送比として表われるが、その汚泥返送比、
即ち〔返送汚泥量(m3 /hr)×汚泥濃度(kg/m
3 )〕÷〔原水中和時の発生SS(kg/m3 )×原水
量(m3 /hr)〕=15〜40である。
法において、汚泥返送比を上記適正範囲に保つために
は、上記4因子を求めるべく、原水SS量、原水流量、
汚泥濃度を測定する計器と、得られた測定値を用いて演
算を行なって、返送汚泥量を制御する機器が必要であ
る。
容化機構は、汚泥を返送することにより、ゲル状の通常
の水酸化物が脱水縮合により微粒子状になることから、
自由含水が低くなるためと考えられている。Fe,C
r,Zn,Cuを例に表わせば、Fe(OH)3 →Fe
OOH,Cr(OH)3 →CrOOH,Zn(OH)2
→ZnO,Cu(OH)2 →CuOの生成物となる。こ
れらの微粒子状水酸化物は通常の中和汚泥であるゲル状
水酸化物に比べ凝集性が劣り、運転の煩雑さに加えて処
理水質はSS濃度20〜50mg/l(リットル)と、
十分な水質ではないという不具合がある。
量の嵩は小さいものの、運転管理が煩雑であり、また、
処理水水質が劣るという欠点があった。
を解決し、運転管理が容易で、得られる処理水の水質が
極めて良好であると共に、発生汚泥が高濃度で発生汚泥
量が少ない重金属含有排水の処理方法を提供することを
目的とする。
属含有排水の処理方法は、重金属含有排水を希薄系排水
と濃厚系排水とに分別する分別工程、該希薄系排水にア
ルカリを添加して生成する不溶性物を固液分離し、分離
水を処理水として排出するとともに、分離汚泥を前記濃
厚系排水と混合する希薄系排水処理工程、及び、該分離
汚泥と濃厚系排水との混合液にアルカリを添加して中和
し、中和処理液の一部を循環液とすると共に、一部を固
液分離して分離水を前記希薄系排水処理工程に送給する
濃厚系排水処理工程を備えてなる重金属含有排水の処理
方法であって、該濃厚系排水処理工程において、該アル
カリを前記循環液との混合物として添加することを特徴
とする。
方法は、重金属含有排水を希薄系排水と濃厚系排水とに
分別する分別工程、該希薄系排水にアルカリを添加して
生成する不溶性物を固液分離し、分離水を処理水として
排出するとともに、分離汚泥を前記濃厚系排水と混合す
る希薄系排水処理工程、及び、該分離汚泥と濃厚系排水
との混合液にアルカリを添加して中和し、中和処理液を
固液分離して分離汚泥を返送汚泥とすると共に、分離水
を前記希薄系排水処理工程に送給する濃厚系排水処理工
程を備えてなる重金属含有排水の処理方法であって、該
濃厚系排水処理工程において、該アルカリを前記返送汚
泥との混合物として添加することを特徴とする。
品の酸洗、電解洗浄、下地加工、クロメート処理などの
表面処理工程から排出される。これらの排水は浴液の劣
化に伴うダンプアウト濃厚液(即ち、濃厚系排水)と水
洗水(即ち、希薄系排水)から成るが、一般にはこれら
は混合して処理されている。
の浴液で行なわれるが、浴液の酸濃度が3〜10%程度
まで低下した時点でダンプアウトし浴液が更新される。
この時、製品と共に浴液が持ち出されるが、建浴時の1
0〜30%に相当し、濃厚液としてダンプアウトされる
割合の方が多い。一方、水洗工程では浴液が50〜20
0倍に希釈された希薄状態で排出される。
排水を希薄系排水と濃厚系排水とに分別して、各々処理
する。
排水の処理方法を詳細に説明する。図1は本発明の重金
属含有排水の処理方法の一実施方法を示す系統図であ
る。
度の低い希薄系排水が貯留される希薄系原水槽、2は中
和槽、3は凝集槽、4は沈殿槽、5は前記ダンプアウト
浴液等の比較的重金属濃度の高い濃厚系排水が貯留され
る濃厚系原水槽、6は中和凝集槽、7は沈殿槽、8はア
ルカリ混合槽である。
する配管、12は希薄系原水槽1内の原水を中和槽2に
送給する配管、13は中和槽2内の液を凝集槽3に送給
する配管、14は凝集槽3内の液を沈殿槽4に送給する
配管、15は沈殿槽4の分離水を処理水として系外に排
出する配管、16は沈殿槽4の分離汚泥を濃厚系原水槽
5に送給する配管である。また、17は濃厚系排水を濃
厚系原水槽5に導入する配管、18は濃厚系原水槽5内
の原水を中和凝集槽6に送給する配管、19、20は中
和凝集槽6内の液の一部をそれぞれ沈殿槽7、アルカリ
混合槽8に送給する配管、21は沈殿槽7の分離水を希
薄系排水の導入配管11へ送給する配管、22は沈殿槽
7の分離汚泥を減容化汚泥として系外へ排出する配管で
ある。
管であり、ポンプ24を備え、中和槽2への供給配管2
5とアルカリ混合槽8への供給配管26とに分岐してい
る。配管25、26にはそれぞれ弁27、28が設けら
れており、弁27、28は、各々、中和槽2、中和凝集
槽6に設けられたpH計29、30に連動するように構
成されている。31、32はそれぞれ凝集槽3、中和凝
集槽6にポリマー(高分子凝集剤)を供給する配管、3
3はアルカリ混合槽8内の混合物を中和凝集槽6に供給
する配管である。
通常のアルカリ中和法で処理される。即ち、希薄系排水
は、配管21より送給される、後述の沈殿槽7の分離水
と共に、配管11、希薄系原水槽1、配管12を経て中
和槽2に送給され、配管23、25を経て供給されるC
a(OH)2 で中和処理され、含有される重金属イオン
が効果的に不溶化される。中和処理液は、配管13を経
て凝集槽3に送給され、配管31よりポリマーが添加さ
れて凝集処理され、凝集処理液は配管14を経て沈殿槽
4にて固液分離される。そして、分離水(上澄水)は配
管15より処理水として系外へ排出される。一方、分離
汚泥は配管16より濃厚系原水槽5に送給され、濃厚系
排水と混合されて遊離酸の中和と金属水酸化物のイオン
化が行なわれる。
水の処理に対して、濃厚系排水はアルカリ汚泥法(汚泥
返送法)で処理される。即ち、濃厚系排水は、配管1
7、濃厚系原水槽5、配管18を経て、上記配管16か
ら送給される沈殿槽4の分離汚泥と共に、中和凝集槽6
に送給され、後述のアルカリ混合槽8より配管33を経
て供給されるCa(OH)2 と返送汚泥との混合物(以
下「アルカリ汚泥」と称する場合がある。)により中和
されて、含有される重金属イオンが不溶化されると共
に、配管32を経て供給されるポリマーにより凝集処理
される。そして、中和凝集処理液の一部は配管19又は
配管20を経てそれぞれ沈殿槽7又はアルカリ混合槽8
に送給される。
SSとして20〜50mg/l含有するため、前述の如
く、配管21を経て希薄系原水槽へ供給され、希薄系排
水と共に処理される。一方、分離汚泥は十分に濃縮、減
容化がなされているため、配管22より減容化汚泥とし
て系外へ排出される。沈殿槽7で分離された分離水は、
中和槽2、凝集槽3へ供給しても良い。
ルカリ混合槽8に送給された中和凝集液は、アルカリ混
合槽8にて、配管23、26を経て供給されるCa(O
H)2 と混合されて反応し、汚泥表面にCa(OH)2
が吸着してアルカリ汚泥が得られ、このアルカリ汚泥に
より、濃厚系排水は効果的に処理され、汚泥の減容化が
促進される。
いて、希薄系排水処理工程の中和槽2へのアルカリ添加
量は中和槽2のpHが8.0〜11.0程度となる量で
あることが好ましい。また、凝集槽3へのポリマー添加
量は原水(希薄系排水及び沈殿槽7の分離水の合計。以
下「希薄系原水」と称する場合がある。)量に対して1
〜5mg/lとすることが好ましい。
槽8へのアルカリ添加量は、中和凝集槽6のpHが8.
0〜11.0程度となる量であることが好ましく、中和
凝集槽6へのポリマー添加量は原水(濃厚系排水及び沈
殿槽4の分離汚泥の合計。以下「濃厚系原水」と称する
場合がある。)量に対して、3〜10mg/lとするの
が好ましい。
への中和凝集処理液の循環液量は、原水中和時の発生S
S量に関係なく、流入濃厚系原水量に対して決定され、
通常の場合、濃厚系原水量の15倍以上とするのが好ま
しい。この循環液量を多くすることの処理効率上の不都
合は特にないが、ポンプ動力、アルカリ混合槽容量の増
大などの経済的見地より、循環液量は濃厚系原水量の2
0〜70倍とするのが好ましい。
ルカリ混合槽8において、汚泥の改質が行なわれるた
め、これらの槽の滞留時間は重要な因子であり、一般に
は中和凝集槽6の滞留時間は6〜20分、アルカリ混合
槽8の滞留時間は3〜10分とするのが好ましい。
槽2及び凝集槽3の滞留時間は、それぞれ10〜20
分、10〜20分とするのが好ましい。
法であって、本発明はその要旨を超えない限り、何ら図
示の方法に限定されるものではない。例えば、図1の方
法では、中和凝集槽6の一部を循環液としてアルカリ混
合槽8に循環しているが、この循環液の代りに、沈殿槽
7の分離汚泥の一部を返送汚泥としてアルカリ混合槽8
に送給してアルカリ汚泥を得るようにしても良い。
が高く、流動性が乏しく、返送が困難である場合が多い
ので、一般には、中和凝集槽6の液の一部を循環するの
が好ましい。
有排水としては、重金属イオンや、重金属とキレート剤
との重金属錯体等を含む排水であり、含有される重金属
としては、銅、亜鉛、ニッケル、カドミウム、マンガ
ン、鉛、鉄等がある。一般に、重金属錯体を含む排水は
酸性のものが多いが、本発明において、処理対象排水の
pHは4以下の酸性排水であることが重要であり、pH
の高い排水においてはpHを一旦2〜3に調整すればよ
い。また、重金属含有排水のうち濃厚系排水とは、重金
属イオン濃度が10000mg/l以上のものを指し、
希薄系排水とは、重金属イオン濃度が2000mg/l
未満のものを指す。
は、水酸化ナトリウム、消石灰などのアルカリ剤が挙げ
られ、ポリマーとしてはポリアクリルアミド、その部分
加水分解物等が挙げられる。
ては、シックナーの他、膜分離手段を用いることも可能
である。
は、希薄系排水については、通常のアルカリ中和法で処
理を行なって、高水質処理水を得ることができる。この
アルカリ中和法で得られる汚泥は、比較的濃度が低く、
十分に減容化がなされていないが、この汚泥を濃厚系排
水と混合して一旦溶解処理し、濃厚系排水と共に処理す
ることで、減容化処理することができる。
泥法(汚泥返送法)で処理を行なって、十分に汚泥の減
容化を行なって、高濃度汚泥を得る。このアルカリ汚泥
法で得られる処理水は、比較的水質が劣り、例えば、微
粒子をSSとして20〜50mg/l含むものである
が、この処理水は、希薄系排水と共に処理して高水質化
を図る。
和法とアルカリ汚泥法とを組み合わせることにより処理
水質の向上及び発生汚泥の減容化が共に達成される。
又は循環液量を各種測定値に基いて算出して運転管理す
る必要がなく、濃厚系原水量に対して比例変動させるの
みで良く、単純な管理方法で容易に実施することができ
る。
説明する。
系排水とに分別された鉄鋼酸洗廃水の処理を行なった。
であった。
(リットル)/hr、中和槽pH9.5、ポリマー添加
量2mg/lで処理を行ない、中和槽、凝集槽、沈殿槽
の滞留時間はそれぞれ10分、10分、1.5時間とし
た。沈殿槽の分離汚泥(濃度0.9〜1.0%、発生量
0.9 l/hr)は濃厚系排水に混合して遊離酸を中
和すると共に、汚泥の再溶解を行なった。
した濃厚系原水は、1 l/hrの原水流量で処理し、
中和凝集槽の設定pH9、ポリマー添加量10mg/
l、中和凝集液のアルカリ混合槽への循環液量25 l
/hrとして処理した。中和凝集槽、アルカリ混合槽、
沈殿槽の滞留時間はそれぞれ10分、5分、3時間とし
た。
からは、SS濃度250〜300g/lの高濃度減容化
汚泥が得られた。一方、この沈殿槽の分離水のSS濃度
は25〜38mg/lであったが、これを希薄系排水に
混合して処理する希薄系原水の処理工程からは、SS濃
度1.5〜4.2mg/lの清澄な処理水が得られた。
排水の処理方法によれば、煩雑な運転管理を必要とする
ことなく、単純な運転管理により、重金属含有排水を容
易かつ効率的に処理して、高水質処理水を得ると共に、
高濃度減容化汚泥を得ることができる。
方法を示す系統図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 重金属含有排水を希薄系排水と濃厚系排
水とに分別する分別工程、 該希薄系排水にアルカリを添加して生成する不溶性物を
固液分離し、分離水を処理水として排出するとともに、
分離汚泥を前記濃厚系排水と混合する希薄系排水処理工
程、及び該分離汚泥と濃厚系排水との混合液にアルカリ
を添加して中和し、中和処理液の一部を循環液とすると
共に、一部を固液分離して分離水を前記希薄系排水処理
工程に送給する濃厚系排水処理工程を備えてなる重金属
含有排水の処理方法であって、該濃厚系排水処理工程に
おいて、該アルカリを前記循環液との混合物として添加
することを特徴とする重金属含有排水の処理方法。 - 【請求項2】 重金属含有排水を希薄系排水と濃厚系排
水とに分別する分別工程、 該希薄系排水にアルカリを添加して生成する不溶性物を
固液分離し、分離水を処理水として排出するとともに、
分離汚泥を前記濃厚系排水と混合する希薄系排水処理工
程、及び該分離汚泥と濃厚系排水との混合液にアルカリ
を添加して中和し、中和処理液を固液分離して分離汚泥
を返送汚泥とすると共に、分離水を前記希薄系排水処理
工程に送給する濃厚系排水処理工程を備えてなる重金属
含有排水の処理方法であって、該濃厚系排水処理工程に
おいて、該アルカリを前記返送汚泥との混合物として添
加することを特徴とする重金属含有排水の処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14740092A JP3303332B2 (ja) | 1992-06-08 | 1992-06-08 | 重金属含有排水の処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14740092A JP3303332B2 (ja) | 1992-06-08 | 1992-06-08 | 重金属含有排水の処理方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05337474A true JPH05337474A (ja) | 1993-12-21 |
JP3303332B2 JP3303332B2 (ja) | 2002-07-22 |
Family
ID=15429434
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14740092A Expired - Lifetime JP3303332B2 (ja) | 1992-06-08 | 1992-06-08 | 重金属含有排水の処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
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-
1992
- 1992-06-08 JP JP14740092A patent/JP3303332B2/ja not_active Expired - Lifetime
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JP3303332B2 (ja) | 2002-07-22 |
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