JPH06485A - キレート排水の処理方法 - Google Patents

キレート排水の処理方法

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JPH06485A
JPH06485A JP18623492A JP18623492A JPH06485A JP H06485 A JPH06485 A JP H06485A JP 18623492 A JP18623492 A JP 18623492A JP 18623492 A JP18623492 A JP 18623492A JP H06485 A JPH06485 A JP H06485A
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JP
Japan
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chelate
wastewater
drainage
amount
added
Prior art date
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Pending
Application number
JP18623492A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhito Kashiwabara
一仁 柏原
Toshio Kiya
敏夫 木屋
Shunichi Maru
俊一 丸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Asahi Chemical Co Ltd
Asahi Kagaku Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Co Ltd
Sumitomo Metal Industries Ltd
Asahi Kagaku Kogyo Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Chemical Co Ltd, Sumitomo Metal Industries Ltd, Asahi Kagaku Kogyo Co Ltd filed Critical Asahi Chemical Co Ltd
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Publication of JPH06485A publication Critical patent/JPH06485A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 重金属キレート化合物を含有する排水を経済
性よく処理する。 【構成】 排水を反応槽3に送り、中和剤を投入して排
水のPHを10〜12に調整する。排水にイオウおよび
鉄イオンを添加する。イオウの添加量は、排水中の全金
属量に対するモル比で0.7倍以上とする。鉄イオンの添
加には例えば酸洗廃液を使用する。鉄イオンの添加量
は、排水中のキレート金属量に対するモル比で15倍以
上とする。反応槽3から沈澱槽7へ排水を送って固液分
離する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、めっき廃液等の重金属
キレート化合物を含む排水の処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、めっきにおいては、めっき液中に
金属イオン、特にNiイオンを安定に存在させるため
に、エチレンジアミン等のキレート剤が使用されてい
る。めっき液にキレート剤を投入すると、めっき液中の
重金属イオン、特にNiイオンが安定な重金属キレート
化合物となり、めっき性を高める。しかし、重金属キレ
ート化合物を含むめっき廃液は、その化合物が液中に安
定に存在しているために、消石灰等の中和剤を使用した
中和沈澱分離法等の通常の重金属分離法では、廃液処理
を行えない。
【0003】このような重金属キレート化合物を含む排
水に対しては、特別な処理法が開発されている。一つ
は、硫化物を加える方法であり、今一つは、硫化物と更
に鉄塩を加える方法である。硫化物および鉄塩を使用す
る方法は、硫化物法における臭気等の問題を解決するも
のであるが、その一方では多量の鉄塩を必要とするなど
の問題があり、これに対しては、マグネシウム化合物を
使用する方法が特開平1−148389号公報により提
案されている。
【0004】
【課題を解決するための手段】しかしながら、マグネシ
ウム化合物は消石灰に比して著しく高価である。
【0005】本発明の目的は、重金属キレート化合物を
含む排水を低コストに効率よく処理できるキレート排水
の処理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】上記目的を達成するため、本発明者らは、
中和剤として安価で一般的に使用されている消石灰を使
用して、キレート排水を処理する方法の開発を企画し、
種々の調査実験を行った。その結果、中和剤によりPH
を10〜12に調整したキレート排水に適量のイオウお
よび鉄イオンを添加すれば、そのキレート排水から重金
属キレート化合物を効率よく分離除去できることを知見
した。
【0007】本発明は上記知見に基づきなされたもの
で、重金属キレート化合物を含む排水に中和剤を添加し
てPHを10〜12に調整すると共に、排水中の全金属
量に対するモル比で0.7倍以上のイオウと、排水中のキ
レート金属量に対するモル比で15倍以上の鉄イオンと
を添加し、しかる後にその排水を固液分離することを特
徴とするキレート排水の処理方法を要旨とする。
【0008】重金属キレート化合物を含む排水とは、N
i,Zn、Fe,Cr等の重金属をキレート化合物の形
で含む排水のことであり、代表的にはNiめっき廃液を
挙げることができる。この種のめっき液は、エチレンジ
アミン,ジエチレントリアミン,トリエチレンテトラミ
ン,テトラエチレンペンタシン,エタノールアミン,エ
チレンジアミンテトラアセテート,ニトリロトリアセテ
ート等のキレート剤を投入され、Niをキレート化合物
の形で含んでいる。
【0009】図1はTFe860ppm、Niキレート
化合物40ppmを含む原液に中和剤として消石灰(C
a(OH)2 )を添加してそのPHを種々調整した後、
その原液を固液分離処理したときの処理液中のNi濃度
とPHとの関係を示す図表である。原液のPHが10〜
12に調整された場合に処理液のNi濃度が特に低下す
る。
【0010】中和剤としては、上記消石灰以外には例え
ばカセイソーダー,カセイカリなどのアルカリを使用す
ることができる。
【0011】図2は上記原液に種々の量のイオウを硫化
ソーダ(Na2 S)により添加して固液分離処理をした
ときの、処理液中のNi濃度とイオウ添加量との関係を
示している。イオウ添加量は、原液中の全金属量に対す
るモル比で表わしている。イオウ添加量が全金属量の0.
7倍以上で、処理液中のNi濃度は1ppm以下とな
る。イオウ添加量の上限は特に規定しないが、イオウ遊
離防止およびイオウ量削減のため、全金属量0.9倍以下
が望ましい。
【0012】イオウは、上記硫化ソーダ以外には例えば
硫化水素、硫化アンモニウム等により添加することがで
きる。
【0013】図3はNiキレート化合物40ppmを含
む原液に種々の量のTFeを添加して固液分離処理をし
たときの鉄イオン添加量と処理液のNi濃度との関係を
示す図表である。鉄イオン添加量は、ここでは原液中の
キレート金属量に対するモル比で表わしている。鉄イオ
ン添加量が15倍以上で処理液のNi濃度は1ppm以
下になる。鉄イオン添加量の上限は特に規定しない。
【0014】鉄イオンは硫酸第1鉄等の鉄塩により添加
することができるが、酸洗廃液等の鉄イオン含有廃液を
利用するのが特に望ましい。鉄イオン添加に鉄イオン含
有廃液を使用すれば、鉄イオンの添加に要する費用を節
約できるだけでなく、廃液中から鉄イオンが除去される
ので、廃液処理設備の負担が軽減され、場合によっては
廃液処理設備を不要にできる。更に、硫酸第1鉄の場合
石こうが発生するが、塩酸酸洗廃液ではこれがなく、発
生スラッジ量が少ないという利点もある。
【0015】本発明法において、イオウおよび鉄イオン
は、排水中の重金属キレート化合物に対して次のように
作用すると考えられる。重金属キレート化合物を含む排
水中の重金属はイオウと反応して硫化金属となる。しか
し、これのみでは、粒子が非常に小さいため、沈澱物と
はなり難い。一方、鉄イオンも同様にイオウと反応する
が、反応生成物は凝集効果が大きいため、キレート金属
化合物を吸着沈降させ、その結果として重金属キレート
化合物が分離除去される。
【0016】
【実施例】以下に本発明の実施例を説明する。
【0017】図4は本発明法の実施に適した処理システ
ムの系統図である。
【0018】めっき工場から排出されたNiキレート化
合物含有のめっき廃液がピット1に一時貯蔵され、排水
ポンプ2で反応槽3に送られる。反応槽3では、廃液に
硫化ソーダと消石灰が投入されると共に、ピット4から
排水ポンプ5により送られてきた酸洗廃液が混合され
る。そして、これらが攪拌機6で充分に混合攪拌された
後、反応槽3から導出され、凝集剤を添加されて沈澱槽
7に送られる。沈澱槽7では、廃液がスラリーと上澄水
とに分離される。
【0019】反応槽3での硫化ソーダ、消石灰および酸
洗廃液の投入は、前述したとおりのバランスになるよう
に行う。
【0020】反応槽での反応時間は、反応槽の大きさ等
の反応条件によっても異なるが通常10〜30分程度が
望ましい。10分未満では投入剤の反応槽内での混合等
が不充分であり、30分を超えると、工程上処理能力が
低下し経済上好ましくない。
【0021】テストとして、Niを31.6mg/l含む
水溶液にキレート剤としてエチレンジアミンを650m
g/l投入して、原液を作成した。原液163mlに対
して、TFe2200mg/l含有の酸洗廃液を37m
l、Na2 Sを130mgと、更に適量の消石灰を投入
し20分攪拌の後、固液分離処理をした。処理水のPH
は10.3、Ni量は0.3mg/l、またFe量は0.06
mg/lであり、満足の行く排水処理結果が得られた。
【0022】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のキレート排水処理方法は、消石灰による中和沈澱では
分離除去が困難な重金属キレート化合物を、中和と若干
量のイオウおよび鉄イオンの使用により高効率に沈澱分
離させ、マグネシウム化合物等の高価な分離剤を使用し
ないので、経済性に著しく優れる。特に、鉄イオン添加
に酸洗廃液等の鉄イオン含有廃液を使用した場合には、
ランニングコストが一層低下し、またキレート排水処理
がその廃液処理を兼ねるので、廃液処理コストを低下さ
せる効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】キレート排水のPHが処理効率に与える影響を
示す図表である。
【図2】キレート排水中のイオウ量が処理効果に与える
影響を示す図表である。
【図3】キレート排水中の鉄イオン量が処理効率に与え
る影響を示す図表である。
【図4】本発明法の実施に適した処理システムの系統図
である。
【符号の説明】
3 反応槽 7 沈澱槽
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 丸 俊一 大阪府大阪市城東区鴫野西四丁目1番24号 朝日化学工業式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重金属キレート化合物を含む排水に中和
    剤を添加してPHを10〜12に調整すると共に、排水
    中の全金属量に対するモル比で0.7倍以上のイオウと、
    排水中のキレート金属量に対するモル比で15倍以上の
    鉄イオンとを添加し、しかる後にその排水を固液分離す
    ることを特徴とするキレート排水の処理方法。
  2. 【請求項2】 重金属キレート化合物を含む排水がめっ
    き廃液であることを特徴とする請求項1に記載のキレー
    ト排水の処理方法。
  3. 【請求項3】 鉄イオンを添加するために酸洗廃液を使
    用することを特徴とする請求項1または2に記載のキレ
    ート排水の処理方法。
  4. 【請求項4】 中和剤が消石灰であることを特徴とする
    請求項1〜3のいずれかに記載のキレート排水の処理方
    法。
JP18623492A 1992-06-19 1992-06-19 キレート排水の処理方法 Pending JPH06485A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104478062A (zh) * 2014-11-26 2015-04-01 天津太钢天管不锈钢有限公司 一种废酸处理系统及其清洁系统
CN112960829A (zh) * 2021-02-20 2021-06-15 成都明天高新产业有限责任公司 一种印制电路板生产含铜废水处理工艺
CN113683202A (zh) * 2021-06-07 2021-11-23 浙江建投环保工程有限公司 一种硫铁耦合废水处理装置

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CN104478062A (zh) * 2014-11-26 2015-04-01 天津太钢天管不锈钢有限公司 一种废酸处理系统及其清洁系统
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