JP2910346B2 - 重金属含有廃水の処理方法 - Google Patents
重金属含有廃水の処理方法Info
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Description
法に係り、特に重金属含有廃水から重金属を効率的に除
去し、優れた処理水質の処理水を得ると共に、高濃度で
脱水性に優れた汚泥を安定に得ることができる重金属含
有廃水の処理方法に関する。
に富み、脱水性に優れた高濃度重金属水酸化物汚泥を得
る方法として、アルカリ汚泥法がある。この方法は、重
金属含有廃水にアルカリ剤を直接添加せずに、後工程の
シックナーの排泥の一部と混合して添加する方法である
(特公昭61−156号公報)。
示す方法で実施される。第2図において、21は原水
(重金属含有廃水)の導入管22及び中和剤供給管23
を備える中和槽、24は凝集槽、25はシックナー、2
6はアルカリ剤供給管27及び汚泥返送管28が接続さ
れた中和剤の反応槽であり、29、30は被処理水の移
送配管、31は処理水の排出管である。この方法では、
反応槽26において、汚泥返送管28より返送された返
送汚泥と供給管27から供給されるアルカリ剤とが混合
されて調製された中和剤混合物(以下「アルカリ汚泥」
と称す。)が、供給管23より中和槽21に供給され、
導入管22からの原水と混合されて中和処理される。こ
の液は、次いで、配管29を経て凝集槽24に導入され
て凝集処理され、更に配管30を経てシックナー25に
導入され沈降分離される。シックナー25の上澄水は配
管31より処理水として排出される。一方、沈降した汚
泥は配管28より反応槽26に返送される。
泥濃度が高く、その脱水性も高いという利点を有する。
おいて、適正な返送汚泥量を決定する方法が確立されて
いなかったために、場合によっては、得られる汚泥の粘
性が異常に高くなって流動性がなくなったり、凝集フロ
ックのリークが異常に多くなり、同時に汚泥濃度が低下
するなどの問題が生じ、高濃度汚泥及び高水質処理水を
常に安定かつ確実に得ることができないという欠点があ
った。
カリ汚泥法により重金属含有廃水を処理する方法におい
て、常に、安定かつ確実に、高濃度で脱水性に優れた汚
泥を得ると共に、高水質の処理水を得ることができる重
金属含有廃水の処理方法を提供することを目的とする。
の処理方法は、重金属含有廃水にアルカリを添加して不
溶化物を生成させ、これを処理水と汚泥とに固液分離す
る方法であって、アルカリは前記分離した汚泥の一部と
混合して得られる混合物として前記廃水に添加する方法
において、アルカリと混合する前記分離した汚泥の固形
分量をアルカリと前記廃水とが反応して生成する不溶化
物の量の15〜40倍とすることを特徴とする。
る重金属含有廃水の処理にあたり、高濃度汚泥及び高清
澄処理水を安定かつ確実に得ることかできる条件につい
て検討した結果、返送汚泥量に極めて厳しい条件があ
り、ある一定範囲においてのみ、高濃度汚泥及び高清澄
処理水が得られることを見出し、当該一定範囲の制御手
段を特定することにより、本発明を完成させた。
する。第1図は本発明の実施の一例を示す系統図であ
る。第1図において、1は原水(重金属含有廃水)の導
入管であり、中和槽2に原水を導入する。2Aは中和槽
2に設けられたpH計である。4は中和槽2内の液を凝
集槽3に送給する配管であり、5は凝集槽3内の液をシ
ックナー6に送給する配管である。7は処理水の排出
管、8はシックナー6で分離された汚泥の抜出管であ
り、系外への排出管8Aと、反応槽9への返送管8Bと
に分岐している。10は反応槽9にアルカリ貯槽11内
のアルカリを供給する配管であり、12は凝集槽3にポ
リマー(高分子凝集剤)を供給する配管である。13は
反応槽9からアルカリ汚泥を中和槽2に送給する配管で
ある。14、15はポンプであり、このうち、配管10
に設けられたアルカリ供給用ポンプ15は前記pH計2
Aに連動するように設けられている。
中和槽2へ供給され、中和槽2において、原水は反応槽
9から配管13を経て供給されるアルカリ汚泥により中
和され、含有される重金属イオンが効果的に不溶化され
た後、配管4を経て凝集槽3に送給される。凝集槽3に
おいては、この原水とアルカリ汚泥との中和反応液に、
配管12よりポリマーが添加されて、凝集処理される。
れた液は、配管5を経てシックナー6に供給されて沈降
分離処理される。そして、得られた処理水は配管7より
排出され、汚泥は抜出管8より抜き出され、その一部が
返送汚泥として配管8Bより反応槽9に返送され、残部
は配管8Aより系外へ排出される。
槽11より配管10を経て供給されるアルカリと反応す
る。即ち、汚泥表面にアルカリが吸着される。このアル
カリ吸着汚泥は配管13より中和槽2に送給される。
て、配管8Bより反応槽9に返送する汚泥の固形分量
を、廃水とアルカリ汚泥との中和で発生する不溶化物
(SS)の量の15〜40倍となるように返送汚泥量を
制御する。(以下、中和で発生する不溶化物の量に対す
る、返送汚泥の固形分量の比を「返送比」と称する場合
がある。)返送比が15よりも低いと高濃度汚泥が得ら
れない。逆に、返送比が40よりも高くても汚泥濃度が
低くなる上に、処理水水質が低下する。本発明において
は、特に返送比を20〜30の範囲とすることにより、
より一層優れた効果が得られる。
のアルカリの添加量は、中和槽2のpHが8.0〜1
1.0程度となる量であることが好ましい。また、凝集
槽3へのポリマー添加量は原水量に対して2〜5mg/
lとすることが好ましい。
有廃水としては、重金属イオンや、重金属とキレート剤
との重金属錯体等を含む廃水であり、例えばメッキ廃水
などが挙げられる。重金属としては、銅、亜鉛、ニッケ
ル、カドミウム、マンガン、鉛、鉄等がある。一般に、
重金属錯体を含む廃水は酸性のものが多いが、本発明に
おいて、処理対象廃水のpHは4以下の酸性廃水であ
り、pHの高い廃水においてはpHを一旦2〜3に調整
すればよい。
は、水酸化ナトリウム、消石灰等のアルカリ剤が挙げら
れ、ポリマーとしてはポリアクリルアミド、その部分加
水分解物等が挙げられる。
ては、シックナーの他、膜分離手段を用いることも可能
である。
縮合物として生成するため、通常の水酸化物法により得
られる雲状水酸化物と異なり、数ミクロン以下の微粒子
となる。このため、汚泥の濃縮性、脱水性が優れる。因
みに、通常の水酸化物法とアルカリ汚泥法とでは、脱水
濃縮物の化学式が下記のように異なる。
記のような化学式で示される微粒子であるため、清澄な
処理水を得るためには無機凝集剤(ポリマー)の添加が
必要である。無機凝集剤は下式のような重金属Mの水酸
化物重合体であるため、原水中の重金属について一部通
常の中和を行なえば、外部より添加する必要がないが、
通常の水酸化物は粘性があり、濃度も高くならない欠点
がある。
質された粒子状縮合物の存在比により汚泥性状、処理水
質は大幅に変化することとなる。
すると下記の如くである。
合物が適切量比で存在している状態が最も好ましいこと
が明らかである。
次の通りである。即ち、返送汚泥とアルカリとの混合に
より、返送汚泥表面にアルカリが吸着する。この際、未
吸着アルカリが適量残留する。この返送汚泥とアルカリ
との混合物を原水と混合すると、アルカリ吸着汚泥から
脱水縮合物が、また、未吸着アルカリから通常の水酸化
物が生成する。このように、脱水縮合物と通常の水酸化
物とが適切な量比で生成するのが高濃度汚泥、高清澄処
理水を得るための最適条件である。
要なアルカリ量は、原水中の重金属イオン濃度によって
決まる。しかして、汚泥は、この必要量のアルカリを、
適切な吸着状態、即ち、適切な吸着アルカリ量と未吸着
アルカリ量が得られるように吸着させるに必要な汚泥
(返送汚泥)量となるようにその返送量を調整して返送
する必要がある。
量を、原水中和時に発生する不溶化物(SS)に換算
し、この発生不溶化物に対する返送汚泥量の最適割合を
求めた。即ち、返送比15〜40、好ましくは20〜3
0であれば、上述の如く、適切な吸着状態にて必要量の
アルカリを吸着して、吸着アルカリ量及び未吸着アルカ
リ量を最適割合とし、前記Bの状態にて、高濃度汚泥及
び高清澄処理水を安定かつ確実に得ることができる。
説明する。
質の重金属含有廃水の処理を行なった。原水水質 Fe:500mg/l Zn:100mg/l Mn:50mg/l H2 SO4 :650mg/l 装置仕様及び運転条件は下記の通りとした。
を用い、中和槽に設置したpH計に連動して注入した。
中和時の発生SS量は920mg/lであった。
た場合の、処理水水質、汚泥濃度、汚泥粘度を表3に示
した。なお、返送比Rは、下記式で求めた値である。
S量は920(mg/l)であり、処理原水量は3(l
/hr)であるので、上記式中、分母の部分は920
(mg/l)×3(l/hr)=2.76(g/hr)
である。また、表3のNo4では、返送汚泥中の固形分量
は230(g/l)×0.30(l/hr)=69(g
/hr)であり、従って、R=69/2.76=25倍
となる。
返送比Rが低い場合(No2、3)は、処理水は清澄であ
るが汚泥濃度が低く、粘度も高い。返送比R=25のNo
4で、汚泥濃度は最高となり、更にRが大きくなると
(No5、No6)汚泥粘性は低くなるが汚泥濃度は低下
し、特に返送比Rが高いNo6では処理水質も悪化する。
廃水の処理方法によれば、アルカリ汚泥法により、容易
かつ効率的に処理を行なって、 安定かつ確実に高濃度で脱水性に優れた汚泥を得る
ことができるため、汚泥処理にあたり、高い脱水速度に
て含水率の低い脱水ケーキを得ることができる。 極めて清澄度の高い処理水を安定かつ確実に回収す
ることができる。 等の効果が奏され、その工業的有用性は極めて大であ
る。
一実施例を示す系統図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 重金属含有廃水にアルカリを添加して不
溶化物を生成させ、これを処理水と汚泥とに固液分離す
る方法であって、アルカリは前記分離した汚泥の一部と
混合して得られる混合物として前記廃水に添加する方法
において、 アルカリと混合する前記分離した汚泥の固形分量をアル
カリと前記廃水とが反応して生成する不溶化物の量の1
5〜40倍とすることを特徴とする重金属含有廃水の処
理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3218552A JP2910346B2 (ja) | 1991-08-29 | 1991-08-29 | 重金属含有廃水の処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3218552A JP2910346B2 (ja) | 1991-08-29 | 1991-08-29 | 重金属含有廃水の処理方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0557292A JPH0557292A (ja) | 1993-03-09 |
JP2910346B2 true JP2910346B2 (ja) | 1999-06-23 |
Family
ID=16721728
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3218552A Expired - Lifetime JP2910346B2 (ja) | 1991-08-29 | 1991-08-29 | 重金属含有廃水の処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2910346B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5700036B2 (ja) * | 2010-03-18 | 2015-04-15 | 栗田工業株式会社 | 高密度汚泥生成型水処理装置の立上げ方法 |
KR20160014606A (ko) | 2013-06-04 | 2016-02-11 | 쿠리타 고교 가부시키가이샤 | 생물 난분해성 유기물 함유수의 처리 방법 및 처리 장치 |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2601441B2 (ja) * | 1993-11-17 | 1997-04-16 | 環境エンジニアリング株式会社 | 排水処理方法 |
JP4626268B2 (ja) * | 2004-10-28 | 2011-02-02 | 栗田工業株式会社 | 銅含有液の処理方法 |
CN116161832B (zh) * | 2023-04-25 | 2023-07-18 | 山东凤鸣桓宇环保有限公司 | 一种含高浓度有机工业废水制氢系统 |
-
1991
- 1991-08-29 JP JP3218552A patent/JP2910346B2/ja not_active Expired - Lifetime
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KR20160014606A (ko) | 2013-06-04 | 2016-02-11 | 쿠리타 고교 가부시키가이샤 | 생물 난분해성 유기물 함유수의 처리 방법 및 처리 장치 |
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JPH0557292A (ja) | 1993-03-09 |
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